JP2008188917A - 樹脂成形用金型の洗浄方法 - Google Patents
樹脂成形用金型の洗浄方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008188917A JP2008188917A JP2007027055A JP2007027055A JP2008188917A JP 2008188917 A JP2008188917 A JP 2008188917A JP 2007027055 A JP2007027055 A JP 2007027055A JP 2007027055 A JP2007027055 A JP 2007027055A JP 2008188917 A JP2008188917 A JP 2008188917A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- reactive gas
- cleaning
- gas
- die
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Cleaning In General (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
【課題】本金型は多くのパーツから成り立ちまたサイズも小さいことから取り扱いが難しくこれを分解して組み直すのに非常に手間がかかるため、洗浄作業には非常に多くの時間がかかるという課題を有していた。またウエット洗浄であることから金属への腐食が発生する課題も有していた。
【解決手段】熱可塑性樹脂を用いた射出成形金型の少なくともキャビティ形成面を含んで真空領域を形成し、この真空領域内にプラズマ放電と反応ガスを導入して反応ガスの活性種を前記金型に照射して前記キャビティ形成面を洗浄することが出来るようにした。
【選択図】図1
【解決手段】熱可塑性樹脂を用いた射出成形金型の少なくともキャビティ形成面を含んで真空領域を形成し、この真空領域内にプラズマ放電と反応ガスを導入して反応ガスの活性種を前記金型に照射して前記キャビティ形成面を洗浄することが出来るようにした。
【選択図】図1
Description
本発明は樹脂成形用金型に付着する有機物の洗浄方法に関するものである。
近年、熱可塑性樹脂を用いた樹脂射出成形が広く用いられている。しかし、熱可塑性樹脂を用いた場合、樹脂の可塑化時に発生したデポジットが射出する毎に金型に付着しモールドデポジットが堆積してモールドデポジット層を形成する。また、堆積したモールドデポジット層により金型内の微細な溝部(以下、エアーベントと称する)を閉塞し、エアーベント機能が阻害される。さらに、エアーベント機能が阻害されることにより、ガスやエアー溜りが発生し、連続して樹脂成形品を成形する際にボイドと称される樹脂未充填不良が発生していた。
一方、金型内のエアーベントに堆積したモールドデポジット層を除去する従来の樹脂成形用金型の洗浄方法としては、電解洗浄液を充填した洗浄槽内で超音波を発生させながら電解洗浄しているものがあった(例えば、特許文献1参照)。
図3は、前記特許文献1に記載された従来の樹脂成形用金型の洗浄方法を示した断面図である。図3において、洗浄槽101内には電解洗浄液102が充填されており、樹脂成形用金型103を収納する吊り下げかご104と超音波振動を発生させる振動子105とが設けられている。陰電極106は吊り下げかご104に絶縁材107を介して取り付けられ、陽電極108は吊り下げかご104に直接取り付けられた構成となっている。この前記洗浄槽101内の吊り下げかご104に、樹脂成形が行われ樹脂カスやガス焼けなどが付着した樹脂成形用金型103を搭載し、電解洗浄液102に浸漬した状態で通電しながら超音波振動をさせることにより洗浄していた。
特開2001−241000号公報
しかしながら、前記従来の構成では金型を分解して洗浄液プラス超音波などによるウエット洗浄を行い堆積したモールドデポジット層を除去した後、純水による濯ぎ洗浄をして乾燥するという洗浄工程を経る必要がある。さらに、多数の細かな部品からなる金型の場合、一旦、金型を細かな部品に分解した後に洗浄する必要があり、細かな部品の取り扱いが非常に難しく、分解し組立て直すという作業が非常に煩雑である。また、ウエット洗浄の場合、金属の腐食による金型の劣化が発生するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、洗浄時間の短縮、金型の分解、組み直し工程の省略および金型金属への腐食防止とした熱可塑性樹脂射出成形用金型の洗浄方法を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の熱可塑性樹脂射出成形用金型の洗浄方法は、熱可塑性樹脂を用いた射出成形金型の少なくともキャビティ形成面を含んで真空領域を形成し、この真空領域内にプラズマ放電と反応ガスを導入して反応ガスの活性種を前記金型に照射して前記キャビティ形成面を洗浄する。
本構成によって、金型の分解、組み直しをすることなくキャビティ形成面にプラズマなどの活性種を照射して、金型に付着した樹脂等と反応してこれを気体化するため、金型を洗浄することができ、洗浄時間の大幅な短縮を図ることができる。
以上のように、本発明の熱可塑性樹脂射出成形用金型の洗浄方法によれば、金型の分解、組み直しをすることなくキャビティ形成面にプラズマなどの活性種を照射して、金型に付着した樹脂等と反応してこれを気体化させることによって、金型を洗浄することができ、洗浄時間の大幅な短縮を図ることができる。
以下本発明の実施の形態について、図1、図2を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は、熱可塑性樹脂射出成形用金型の洗浄装置の断面図を示す。図2(a)、(b)は、熱可塑性樹脂射出成形用金型の洗浄状態図を示す。
図1は、熱可塑性樹脂射出成形用金型の洗浄装置の断面図を示す。図2(a)、(b)は、熱可塑性樹脂射出成形用金型の洗浄状態図を示す。
図1を用いて熱可塑性樹脂射出成形用金型の洗浄装置の構造を説明する。図1においてチャンバー3内には、平行平板電極2が上下に分かれて設置されており、その電極の上に射出成形用金型キャビティ4を置く。射出成形用金型キャビティ4はガス抜きの為の溝(エアーベント)構造を含んでいる。チャンバー3に反応ガス供給部1と接続されており反応ガスが供給される構造となっている。また平行平板電極2は高周波電源部5と接続され供給された高周波電圧によりプラズマ放電をチャンバー内で発生させる。
次に図2を参照して熱可塑性樹脂射出成形用金型の洗浄方法を説明する。射出成形用金型のキャビティエアーベント部6は熱可塑性樹脂を射出成形した後の状態であり、樹脂の射出時に発生するガスと有機的に関連してモールドデポジット層7が形成されている(図2(a))。モールドデポジット層7の厚みは5μm程度である。
反応ガス供給部から反応ガスが供給されその反応ガスの活性種8は酸素プラズマ、酸素イオン、酸素ラジカルとし、反応ガスは酸素(O2)と4フッ化炭素(CF4)を7対3の割合で混合している。
かかる構成によれば射出成形用金型のキャビティエアーベント部6のモールドデポジット層7に反応ガスの活性種8を照射することにより、モールドデポジット層7の有機物は反応ガスの活性種8により図2(b)に示すように、二酸化炭素9や水10に分解され金型のキャビティ面のエアーベント部を塞いでいたモールドデポジット層を洗浄することができる。熱可塑性樹脂を用いた射出成形金型の少なくともキャビティ形成面を含んで真空領域を形成し、この真空領域内にプラズマ放電と反応ガスを導入して反応ガスの活性種を前記金型に照射して前記キャビティ形成面を洗浄することによって、金型の分解、組み直しをすることなく金型を洗浄することができ、金型の洗浄時間の大幅な短縮を図るのに必要な用途にも適用できる。
本発明の熱可塑性樹脂射出成形用金型の洗浄方法は、樹脂成形用金型に付着する有機物の洗浄方法に関するものであり、熱可塑性樹脂の成形に用いられる射出成形用金型の洗浄方法等に有用である。
1 反応ガス供給部
2 平行平板電極
3 チャンバー
4 射出成形用金型キャビティ
5 高周波電源部
6 射出成形用金型キャビティエアーベント部
7 モールドデポジット層
8 反応ガスの活性種
9 二酸化炭素
10 水
11 最適洗浄条件表
101 洗浄槽
102 電解洗浄液
103 樹脂成形用金型
104 吊り下げかご
105 振動子
106 陰電極
107 絶縁材
108 陽電極
2 平行平板電極
3 チャンバー
4 射出成形用金型キャビティ
5 高周波電源部
6 射出成形用金型キャビティエアーベント部
7 モールドデポジット層
8 反応ガスの活性種
9 二酸化炭素
10 水
11 最適洗浄条件表
101 洗浄槽
102 電解洗浄液
103 樹脂成形用金型
104 吊り下げかご
105 振動子
106 陰電極
107 絶縁材
108 陽電極
Claims (3)
- 真空状態に密閉された真空容器と、前記真空容器内に設置されたプラズマ放電する上電極と下電極とからなる一対の平行電極と、前記真空容器内に反応ガスを導入する導入部とを備えた金型洗浄装置において、前記下電極に金型の被洗浄部を前記上電極に対向載置し、前記真空容器内へ反応ガスを導入してプラズマ放電を行い前記反応ガスの活性種を前記金型に照射して前記被洗浄部を洗浄する金型洗浄装置。
- 前記真空容器内へ導入される前記反応ガスは酸素ガスを7とし、4フッ化炭素を3とした割合で混合したガスであることを特徴とする請求項1に記載の金型洗浄装置。
- 真空雰囲気内に設置されたプラズマ放電する一対の上電極と下電極とからなる平行電極の下電極に金型の被洗浄部を上電極に対向した状態に載置するステップと、前記真空雰囲気内に反応ガスを導入するステップと、前記真空雰囲気内に前記反応ガスを導入してプラズマ放電を行い前記反応ガスの活性種を前記金型に照射するステップとを備えた金型洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007027055A JP2008188917A (ja) | 2007-02-06 | 2007-02-06 | 樹脂成形用金型の洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007027055A JP2008188917A (ja) | 2007-02-06 | 2007-02-06 | 樹脂成形用金型の洗浄方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008188917A true JP2008188917A (ja) | 2008-08-21 |
Family
ID=39749471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007027055A Pending JP2008188917A (ja) | 2007-02-06 | 2007-02-06 | 樹脂成形用金型の洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008188917A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101011870B1 (ko) * | 2008-09-19 | 2011-01-31 | 앰코 테크놀로지 코리아 주식회사 | 몰드 체이스용 플라즈마 세정 장치 |
CN103895167A (zh) * | 2014-04-16 | 2014-07-02 | 昆山市大久电子有限公司 | 一种改性注塑模具 |
-
2007
- 2007-02-06 JP JP2007027055A patent/JP2008188917A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101011870B1 (ko) * | 2008-09-19 | 2011-01-31 | 앰코 테크놀로지 코리아 주식회사 | 몰드 체이스용 플라즈마 세정 장치 |
CN103895167A (zh) * | 2014-04-16 | 2014-07-02 | 昆山市大久电子有限公司 | 一种改性注塑模具 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4880427B2 (ja) | 洗浄方法および洗浄装置 | |
AU2012359751B2 (en) | Purifying Device | |
JPH01143223A (ja) | 半導体基板の表面処理方法 | |
JP5535572B2 (ja) | 超伝導加速空洞の表面処理方法 | |
TWI422439B (zh) | Ultrasonic cleaning method | |
KR20110038000A (ko) | 기판 세정 방법, 기판 세정 장치 및 프로그램 기록 매체 | |
JP2014063920A (ja) | 洗浄方法および洗浄装置 | |
JP2008188917A (ja) | 樹脂成形用金型の洗浄方法 | |
JP2009098270A (ja) | 基板洗浄装置 | |
TWI312538B (en) | Wet cleaning cavitation system and method to remove particulate wafer contamination | |
JP2019107597A (ja) | 真空電解超音波洗浄方法および真空電解超音波洗浄機 | |
KR101043456B1 (ko) | 전해 가공 장치 | |
JPH03154691A (ja) | 高濃度オゾン水の製造方法及び装置 | |
CN109308987A (zh) | 等离子体处理装置、半导体制造装置及半导体装置的制造方法 | |
KR101341452B1 (ko) | 플라즈마 애싱 건식 초음파세정기 및 그 플라즈마 헤드 | |
KR20170064193A (ko) | 진공 초음파를 이용한 복합 세정 디버링 장치 | |
JPH10107003A (ja) | オゾン水処理装置およびそれを用いた洗浄処理装置 | |
JPH0254800A (ja) | 半導体基板の洗浄方法および装置 | |
JP5015763B2 (ja) | 基板洗浄方法、基板洗浄装置、プログラム、および、プログラム記録媒体 | |
JP2019181415A (ja) | 電解超音波洗浄機 | |
JP4585361B2 (ja) | タイヤ加硫成形用金型の洗浄装置 | |
JP2010069690A (ja) | 超音波洗浄・バリ取り方法及び超音波洗浄・バリ取り装置 | |
KR930005564B1 (ko) | 액정표시소자의 액정주입방법 | |
JP2015016409A (ja) | オゾン水処理装置及びオゾン水処理方法 | |
JP2003347277A (ja) | プラズマアッシング方法及びプラズマアッシング装置 |