JP2008187710A - 画像特性特定方法、画像特性特定システム、背景色決定方法、制御プログラム、および、記録媒体 - Google Patents

画像特性特定方法、画像特性特定システム、背景色決定方法、制御プログラム、および、記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】画像データにおける複数の背景領域を、特性に応じて適切に識別する。
【解決手段】本発明の画像処理装置は、文書画像10における第1の複数の画素を選択する画像取得部152、第1の複数の画素における、第1チャンネル値についての第1ヒストグラムを作成する画像分析部153と、第1ヒストグラムから第1ピークを検出するピーク識別部154と、文書画像10の特性を特定する領域特定部156とを備え、画像分析部153は、第1の複数の画素のうち、第1ピークの範囲内にある第1チャンネル値を有する第2の複数の画素における、第2チャンネル値についての第2ヒストグラムを作成し、ピーク識別部154は、第2ヒストグラムから第2ピークを検出し、領域特定部156は、第1ピークおよび第2ピークに基づいて特性を特定することを特徴としている。
【選択図】図9

Description

本発明は、デジタル画像における実質均一の色の背景領域を特定する方法およびシステムに関するものである。
デジタル画像(例えば、スキャンされた文書の画像)の視覚的な質を高めるためのデジタル画像処理の機能向上は、多くの場合、デジタル画像における種類の異なる画像領域をいかに正確に識別できるかにかかっている。加えて、画像における種々の領域を正確に検出することは、多くの圧縮処理において重要である。画像特性は、画像領域の識別に用いられる。
スキャンされた文書画像は、例えば、文書が印刷されている用紙の色などの、主要な下地の背景色を持つ原稿背景領域と、それぞれが実質均一な色を持ついくつかの局所背景領域とを含んでいる。これらの領域の検出および当該領域の色を鮮明化することによって、可視ノイズの量や色数を減らして、デジタル文書画像をより鮮明に見せることができる。例えば、背景領域における画素の実質均一なカラー値を、単一のカラー値に置換することにより、視覚的な質を向上させることが可能である。また上述のような処理には、文書圧縮アプリケーションにおいて、圧縮効率を高めるという大きなメリットがある。
背景の検出は、ページの構成が複雑になればなるほど、さらに困難になる。文書には、原稿背景としてラベルが付与された領域が複数含まれている。例えば、スキャナの原稿台(platen)は、スキャンされた文書に写ったり、その文書は大きな局所背景領域を含んでいたりする。均一に彩色された領域を含む、色のグラデーションや網点を施した背景、階調数の多い色階調や網点階調の領域、および、カラー文字などは、局所背景領域の検出を複雑にする要因となる画像の構成要素である。スキャナによる不自然なパターンやノイズのために、文書画像におけるすべての背景画素にラベルを正確に付与することが困難になっている。
例えば、特許文献1には、特性の異なる像域が混在したカラー画像に対して、良好な処理(背景像域分離処理)を施すことができる画像処理装置が開示されている。具体的には、上記カラー画像を構成する各画素において最大頻度の色を背景色とし、その最大頻度の色に近い色をもつ画素と、それ以外の画素とにニ値化して、背景領域を特定する。
特開平8−186706(1996年7月16日公開)
しかしながら、上述した特許文献1の方法では、画像において特定された各領域について、それが背景領域であるか否かが判断されるのみである。そのため、上記画像に異なる特性を持つ複数の局所的背景領域が含まれていたとしても、それらの局所的背景領域を個別に識別することはできない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、画像データにおける背景領域および複数の局所的背景領域を、特性に応じて適切に識別する画像特性特定方法、画像特性特定システム、背景色決定方法、制御プログラム、および、記録媒体を実現することにある。
本発明によれば、デジタル画像における実質均一なカラー領域を特定する方法およびシステムを実現する。本発明の実施形態では、画像の1つのチャンネルについてヒストグラムを作成する。このヒストグラムは、この画像における、別の追加チャンネル値のヒストグラムにおいて識別されたピークの範囲内に含まれる追加チャンネル値を有する画素を考慮して作成される。ピーク値は、ヒストグラムのピークによって識別された画像領域の色として用いられる。
本発明の画像特性特定方法は、上記課題を解決するために、デジタル画像における画像特性を特定する画像特性特定方法であって、上記デジタル画像における第1の複数の画素を決定するステップと、上記第1の複数の画素における、第1チャンネルの信号成分値についての第1ヒストグラムを作成するステップと、上記第1ヒストグラムから第1ピークを検出するステップと、上記第1の複数の画素のうち、上記第1ピークの範囲内にある第1チャンネルの信号成分値を有する第2の複数の画素における、第2チャンネルの信号成分値についての第2ヒストグラムを作成するステップと、上記第2ヒストグラムから第2ピークを検出するステップと、上記第1ピークおよび上記第2ピークに基づいて上記デジタル画像の特性を特定するステップとを含むことを特徴としている。
上記画像特性特定方法は、上記デジタル画像の特性に第1の色を対応付けるステップを含んでいてもよい。
上記画像特性特定方法において、上記第1の色の第1チャンネルの信号成分値は、上記第1ピークにおいて度数が最大となる、第1チャンネルの信号成分値であり、上記第1の色の第2チャンネルの信号成分値は、上記第2ピークにおいて度数が最大となる、第2チャンネルの信号成分値であってもよい。
あるいは、上記第1の色の第1チャンネルの信号成分値は、上記第1ピークの範囲内にある第1チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であり、上記第1の色の第2チャンネルの信号成分値は、上記第2ピークの範囲内にある第2チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であってもよい。
上記画像特性特定方法は、上記第2の複数の画素のうち、上記第2ピークの範囲内にある第2チャンネルの信号成分値を有する第3の複数の画素を第1領域として分類するステップを含んでいてもよい。
上記分類するステップは、二値化画像マップを生成するステップを含み、上記二値化画像マップにおける画素の値は、上記画素が上記第3の複数の画素に含まれる場合には、第1の値、上記画素が上記第3の複数の画素に含まれない場合には、第2の値、を示してもよい。
上記分類するステップは、ルックアップテーブルへ入力するために、上記第1ピークを定義する第1のサブ入力値と、上記第2ピークを定義する第2のサブ入力値とを含む、上記第1領域に対応する入力値を生成するステップを含んでいてもよい。
上記第1領域に第1の色を対応付けるステップを含んでいてもよい。
上記画像特性特定方法において、上記第1の色の第1チャンネルの信号成分値は、上記第1ピークにおいて度数が最大となる、第1チャンネルの信号成分値であり、上記第1の色の第2チャンネルの信号成分値は、上記第2ピークにおいて度数が最大となる、第2チャンネルの信号成分値であってもよい。
あるいは、上記第1の色の第1チャンネルの信号成分値は、上記第1ピークの範囲内にある第1チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であり、上記第1の色の第2チャンネルの信号成分値は、上記第2ピークの範囲内にある第2チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であってもよい。
上記デジタル画像における上記第1複数の画素を内包する第4の複数の画素において、第3チャンネルの信号成分値についての第3ヒストグラムを作成するステップと、上記第3ヒストグラムから第3ピークを検出するステップとを含み、上記第1の複数の画素は、上記第3ピークの範囲内にある第3チャンネルの信号成分値を有する画素として決定付ける工程を含んでいてもよい。
上記画像特性特定方法は、上記第2の複数の画素のうち、上記第2ピークの範囲内にある第2チャンネルの信号成分値を有する第3の複数の画素を第1領域として分類するステップを含んでいてもよい。
上記画像特性特定方法は、上記第1領域に第1の色を対応付けるステップを含んでいてもよい。
上記画像特性特定方法において、上記第1の色の第1チャンネルの信号成分値は、上記第1ピークにおいて度数が最大となる、第1チャンネルの信号成分値であり、上記第1の色の第2チャンネルの信号成分値は、上記第2ピークにおいて度数が最大となる、第2チャンネルの信号成分値であり、上記第1の色の第3チャンネルの信号成分値は、上記第3ピークにおいて度数が最大となる、第3チャンネルの信号成分値であってもよい。
あるいは、上記第1の色の第1チャンネルの信号成分値は、上記第1ピークの範囲内にある第1チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であり、上記第1の色の第2チャンネルの信号成分値は、上記第2ピークの範囲内にある第2チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であり、上記第1の色の第3チャンネルの信号成分値は、上記第3ピークの範囲内にある第3チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であってもよい。
上記第3チャンネルは、輝度チャンネルであってもよい。
上記第4の複数の画素は、上記デジタル画像であってもよい。
あるいは、上記第4の複数の画素は、背景領域の候補となる複数の画素であってもよい。
上記画像特性特定方法は、上記第2の複数の画素における、第3チャンネルの信号成分値についての第3ヒストグラムを作成するステップと、上記第3ヒストグラムから第3ピークを検出するステップと、上記第3ピークを用いて上記デジタル画像の特性を特定するステップとを含んでいてもよい。
上記画像特性特定方法は、上記第2の複数の画素のうち、上記第2ピークの範囲内にある第2チャンネルの信号成分値と上記第3ピークの範囲内にある第3チャンネルの信号成分値とを有する第3の複数の画素を第1領域として分類するステップを含んでいてもよい。
上記画像特性特定方法は、上記第1領域に第1の色を対応付けるステップを含んでいてもよい。
上記画像特性特定方法において、上記第1の色の第1チャンネルの信号成分値は、上記第1ピークにおいて度数が最大となる、第1チャンネルの信号成分値であり、上記第1の色の第2チャンネルの信号成分値は、上記第2ピークにおいて度数が最大となる、第2チャンネルの信号成分値であり、上記第1の色の第3チャンネルの信号成分値は、上記第3ピークにおいて度数が最大となる、第3チャンネルの信号成分値であってもよい。
あるいは、上記第1の色の第1チャンネルの信号成分値は、上記第1ピークの範囲内にある第1チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であり、上記第1の色の第2チャンネルの信号成分値は、上記第2ピークの範囲内にある第2チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であり、上記第1の色の第3チャンネルの信号成分値は、上記第3ピークの範囲内にある第3チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であってもよい。
上記第1チャンネルは、輝度チャンネルであってもよい。
上記第1の複数の画素は、上記デジタル画像であってもよい。
あるいは、上記第1の複数の画素は、背景領域の候補となる複数の画素であってもよい。
本発明の画像特性特定システムは、上記課題を解決するために、デジタル画像における画像特性を特定する画像特性特定システムであって、上記デジタル画像における第1の複数の画素を選択する第1選択手段と、上記第1の複数の画素における、第1チャンネルの信号成分値についての第1ヒストグラムを作成する第1ヒストグラム作成手段と、上記第1ヒストグラムから第1ピークを検出する第1ピーク検出手段と、上記第1の複数の画素のうち、上記第1ピークの範囲内にある第1チャンネルの信号成分値を有する第2の複数の画素における、第2チャンネルの信号成分値についての第2ヒストグラムを作成する第2ヒストグラム作成手段と、上記第2ヒストグラムから第2ピークを検出する第2ピーク検出手段と、上記第1ピークおよび上記第2ピークに基づいて上記デジタル画像の特性を特定する画像特性特定手段とを備えていることを特徴としている。
本発明の背景色決定方法は、上記課題を解決するために、デジタル画像における原稿背景色を決定する背景色決定方法であって、デジタル画像における第1の複数の画素を決定するステップと、上記第1の複数の画素における、第1チャンネルの信号成分値についての第1ヒストグラムを作成するステップと、上記第1ヒストグラムから第1ピークを検出するステップと、上記第1の複数の画素のうち、上記第1ピークの範囲内にある第1チャンネルの信号成分値を有する第2の複数の画素における、第2チャンネルの信号成分値についての第2ヒストグラムを作成するステップと、上記第2の複数の画素における、第3チャンネルの信号成分値についての第3ヒストグラムを作成するステップと、上記第2ヒストグラムから第2ピークを検出するステップと、上記第3ヒストグラムから第3ピークを検出するステップと、上記第1ピーク、上記第2ピークおよび上記第3ピークに基づいて原稿背景色を決定するステップとを含むことを特徴としている。
上記背景色決定方法は、上記第2の複数の画素のうち、上記第2ピークの範囲内にある第2チャンネルの信号成分値と、上記第3ピークの範囲内にある第3チャンネルの信号成分値とを有する上記第3の複数の画素を原稿背景領域として分類するステップと、上記原稿背景領域に、上記原稿背景色を対応付けるステップとを含んでいてもよい。
なお、上記画像特性特定方法、背景色決定方法は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータに上記各ステップを実行させるための制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
これまでに述べた、あるいは、本発明の他の目的、特徴、および、有利な点は、添付の図面に基づいて以降に示す本発明の詳細な説明によって容易に理解されるであろう。
本発明の画像特性特定方法は、以上のように、デジタル画像における第1の複数の画素を決定するステップと、上記第1の複数の画素における、第1チャンネルの信号成分値についての第1ヒストグラムを作成するステップと、上記第1ヒストグラムから第1ピークを検出するステップと、上記第1の複数の画素のうち、上記第1ピークの範囲内にある第1チャンネルの信号成分値を有する第2の複数の画素における、第2チャンネルの信号成分値についての第2ヒストグラムを作成するステップと、上記第2ヒストグラムから第2ピークを検出するステップと、上記第1ピークおよび上記第2ピークに基づいて上記デジタル画像の特性を特定するステップとを含むことを特徴としている。
本発明の画像特性特定システムは、以上のように、上記デジタル画像における第1の複数の画素を選択する第1選択手段と、上記第1の複数の画素における、第1チャンネルの信号成分値についての第1ヒストグラムを作成する第1ヒストグラム作成手段と、上記第1ヒストグラムから第1ピークを検出する第1ピーク検出手段と、上記第1の複数の画素のうち、上記第1ピークの範囲内にある第1チャンネルの信号成分値を有する第2の複数の画素における、第2チャンネルの信号成分値についての第2ヒストグラムを作成する第2ヒストグラム作成手段と、上記第2ヒストグラムから第2ピークを検出する第2ピーク検出手段と、上記第1ピークおよび上記第2ピークに基づいて上記デジタル画像の特性を特定する画像特性特定手段とを備えていることを特徴としている。
本発明の背景色決定方法は、以上のように、デジタル画像における第1の複数の画素を決定するステップと、上記第1の複数の画素における、第1チャンネルの信号成分値についての第1ヒストグラムを作成するステップと、上記第1ヒストグラムから第1ピークを検出するステップと、上記第1の複数の画素のうち、上記第1ピークの範囲内にある第1チャンネルの信号成分値を有する第2の複数の画素における、第2チャンネルの信号成分値についての第2ヒストグラムを作成するステップと、上記第2の複数の画素における、第3チャンネルの信号成分値についての第3ヒストグラムを作成するステップと、上記第2ヒストグラムから第2ピークを検出するステップと、上記第3ヒストグラムから第3ピークを検出するステップと、上記第1ピーク、上記第2ピークおよび上記第3ピークに基づいて原稿背景色を決定するステップとを含むことを特徴としている。
したがって、画像データにおける複数の背景領域を、特性に応じて適切に識別することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について、各部に通し番号が付された図面を参照することによって、最良の理解を得られるであろう。後段の(図面の簡単な説明)においてリストアップする各図は、以下の詳細な説明の一部に明確に含まれている。
ここで各図において一般化して説明および記載されている本発明の実施形態は、さまざまな構成に広く変形させて、編集および設計することが可能であることを理解されたい。したがって、以下にさらに詳細に示される本発明の方法およびシステムの実施形態は、本発明の範囲を限定する意図はなく、本発明の好ましい一実施形態を表しているにすぎない。
本発明の各実施形態における各構成要素は、ハードウェア、ファームウェアおよび/またはソフトウェアで実現することができる。ここで開示する実施形態の例では、これらの形態の一例を記載するのみであり、当業者は、本発明の範囲内において、これらの形態のいずれにおける構成要素も実現し得ることを理解されたい。
スキャンされた文書画像は、主要な下地の色を持つ原稿背景領域を含んでいる。その色は、例えば、当該文書が印刷されたときの用紙の色などである。そして、上記文書画像は、さらに、いくつかの局所背景領域を含んでいる。局所背景領域の各々は、実質均一の色をしている。これらの領域を検出し、色彩を鮮明にすることは、可視ノイズや色のばらつきを減らすことになり、これによって、デジタル文書画像より鮮明にすることができる。例えば、背景領域にある画素の実質均一なカラー値を単一のカラー値に置換することによって、見た目の鮮明さと圧縮効率とを向上させることができる。
本発明の実施形態にかかる方法およびシステムは、文書画像における実質均一な色の領域を識別し、変更する方法およびシステムである。本発明のある実施形態では、画像は、
複数のチャンネル(および、複数の成分も考慮する)およびその個々のチャンネル(各成分も考慮する)にて、検査され、分析される。画像は複数の画素を含んでおり、各画素は、複数のチャンネルまたは複数の成分の値を含んでおり、各チャンネルまたは各成分につき、1つの値が含まれている。複数チャンネルでの表現方法の例としては、以下に示す、3チャンネル表現法が挙げられる。RGBカラー空間、sRGBカラー空間、HSVカラー空間、XYZカラー空間、UVWカラー空間、および、LCC(Luma-Chroma-Chroma(luminance-Chrominance-Chrominance))カラー空間、例えば、Yuv、L*a*b*、Lab、La*b*、YCbCr、および、YIQなどを採用してもよいし、あるいは、その他のいずれの公知の3チャンネル表現法を採用してもよい。4チャンネル表現法の例としては、CMYKカラー空間が挙げられる。本発明の実施形態では、一例として、3チャンネルのLCC画像表現法を例に挙げて説明する。しかし、これに限定されるものではない。
本発明の一実施形態について図1に基づき説明する。図1は、一例として、画像10を示している。画像10は、文書画像であり、この文書画像は、いくつかの領域を含んでいる。すなわち、文書画像10は、上記文書が印刷されたときの用紙の色などである第1の実質均一な色をもつ原稿背景領域11と、スキャンされた画像において第2の実質均一な色に見える、スキャナの原稿台が写っている背景領域12と、第3の実質均一な色をしている第1の局所背景領域14と、第4の実質均一な色をしている第2の局所背景領域16と、第5の実質均一な色をしている第3の局所背景領域18とを含んでいる。印刷やスキャンの不完全な処理のせいで、局所背景領域などの実質均一な色の画像領域を構成するすべての画素は、単一のカラー値にはならない。これらの画素のカラー値は、中央あるいはピークカラー値の周辺で少し分散する。本発明の実施形態では、多少の分散の範囲内にあるカラー値を持つ画素に対して、上記画像領域において実質均一な色を表すカラークラスに属することを意味するメンバシップを割り当てる。局所背景領域におけるカラー分類は、局所背景カラー評価と呼ばれる。原稿背景領域におけるカラー分類は原稿背景カラー評価と呼ばれる。
〔画像処理装置の構成〕
本発明の、デジタル画像における実質均一なカラー領域(背景)を特定するための方法を実行する画像処理装置について説明する。図9は、本発明の実施形態における画像処理装置1の要部構成を示す図である。
図9に示すとおり、画像処理装置1は、制御部150と、記憶部160と、画像入力部151と、表示部159とを備える構成となっている。
制御部150は、画像処理装置1が備える各部の動作を統括制御するものであり、機能ブロックとしての、画像取得部152、画像分析部153、ピーク識別部154、ピーク検証部155、領域特定部156、画像処理部157、および、表示制御部158を備えている。
記憶部160は、制御部150が実行する制御プログラム、OSプログラム、および、制御部150が各種処理を実行する際に読み出す(あるいは書き込む)各種データを記憶するものであり、ハードディスクなどの不揮発性の記憶装置によって構成されるものである。上記各種データは、その内容に応じて、例えば、記憶部160が有する画像記憶部161、領域情報記憶部162などに記憶される。
画像入力部151は、処理対象の文書や被写体などを、画像処理装置1が処理可能なデータ形式に変換し、画像を取り込むものである。例えば、スキャナなどで実現される。あるいは、画像入力部151は、デジタルカメラや携帯電話などの外部装置によって取り込まれた画像データを当該外部装置から取得したり、SDカードなどの記録媒体から画像を読み取ったりするインターフェース部として実現されてもよい。また、インターネットを介してサーバ装置から画像を取得する通信部として実現されてもよい。画像入力部151によって取得された画像(例えば、図1に示す文書画像10など)は、画像取得部152を介して画像記憶部161に記憶され、必要に応じて、画像取得部152によって読み出される。
表示部159は、記憶部160に記録される画像や処理結果などの各種データを表示するものであり、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、またはCRT(cathode-ray tube)ディスプレイなどの表示装置で構成される。
次に、画像の背景特定処理および画像処理を実行するための、制御部150が機能ブロックとして備える各部について説明する。機能ブロックの各部は、CPUまたはMPUなどの演算手段(コンピュータ)が記憶部160に格納されたプログラムをRAM(random access memory)等に読み出して実行することにより実現できる。
画像取得部152は、画像入力部151を介して入力された画像(文書画像10など)を画像記憶部161に記憶するものである。また、背景特定処理や画像処理などの処理対象となる画像を必要に応じて画像記憶部161から取得するものである。
画像分析部153は、文書画像10などの画像を構成する各画素の特性について分析および統計的処理を行うものである。例えば、より具体的には、上記各画素が複数の信号成分(例;RGBカラー空間におけるR信号成分、G信号成分、B信号成分の3つ)のうち、特定の成分(例;R信号)について、信号値の所定区間ごとに属する画素の個数を求める。そして、求めた信号値の区間ごと(例;R信号値0〜255をあらかじめ所定間隔で区切る)の度数(以下、出現頻度)に基づいて、上記画像を構成する各画素の、上記特定の成分についてヒストグラムを作成してもよい。画像分析部153が作成するヒストグラムの例を、図4、図5および図8に示す。
ピーク識別部154は、画像分析部153が出力する統計結果(上記ヒストグラム)の中から、ピーク(出現頻度が極端に多い信号値の範囲)を識別するものである。ピークは、処理対象の文書画像10がどのような特性(色・輝度など)を持つ画素をどれだけ有しているのかに応じて複数存在するので、ピーク識別部154は、1つの信号成分の1つのヒストグラムにつき、複数のピークを検出してもよい。ピークの検出方法の具体例は後述するが、特に限定されない。ピークを検出することにより、ピークの範囲内の信号値を有する画素の数が文書画像10において極端に多いことが分かる。
ピーク検証部155は、ピーク識別部154が識別したピークを検証し、当該ピークが有効であるか否かを判定するものである。ここでは、ピークが有効であるということは、当該ピークが存在する区間の信号値を持つ画素によって構成される領域に、特定したい背景領域が含まれていることを意味する。
上記ヒストグラムに複数のピーク、例えば図4に示すとおり、5つのピークが含まれている場合には、異なる特性を持つ背景領域が現時点で少なくとも5つ存在することを示している。ピーク検証部155は、ほぼ同じ特性を持つ画素からなる背景領域を突き止める処理を進めるために当該処理の対象となるピーク(有効なピーク)を1つ選択する。なお、この時点で選択されなかった残りのピークについては、上記ピークについて背景領域特定処理が終了した後に、別の背景領域を特定するために有効なピークであると判定され、利用されてもよい。
ここで、本発明の画像処理装置1によれば、ピーク検証部155が、最初の信号成分(例;R信号成分)のヒストグラムに基づくピークの特定を終了すると、次に、画像分析部153は、上記特定されたピークが存在する区間のR信号値を持つ画素についてのみ、残りの信号成分(例;G信号成分)についてヒストグラムを作成する。
そして、ピーク識別部154およびピーク検証部155は、上述のR信号値のヒストグラムに行ったのと同様の方法で、G信号成分における有効なピークを特定する。
画像分析部153は、続いて、さらに、上記有効なピークの区間のG信号値を持つ画素についてのみ、最後の信号成分(例;B信号成分)についてヒストグラムを作成する。そして、ピーク識別部154およびピーク検証部155は、同様の方法を繰り返し、最後の信号成分における有効なピークを特定する。
信号成分が、3つ以上存在する場合は、画像分析部153、ピーク識別部154、ピーク検証部155は、その信号成分ごとにヒストグラム作成、ピーク検出、有効ピーク特定の処理を再起的に繰り返してもよい。
こうして、ふるいにかけられるように最後の信号成分における有効ピークが特定されると、その最終の有効ピークは、領域特定部156に伝達される。
領域特定部156は、ピーク検証部155から伝達された有効なピークの情報に基づいて、文書画像10における、当該ピークの範囲内の画素を持つ領域を背景領域として特定するものである。ピーク検証部155から伝達された有効ピークが、最終の有効ピークである場合には、そのピークの区間内の最後の信号成分値(B信号成分値)を持つ画素の集合(領域)を1つの背景領域として特定する。
背景領域を特定するとは、例えば、文書画像10に当該領域をマッピングしたり、当該領域にラベルを付与したりすることを指す。本実施形態では、領域特定部156は、特定されたピークに対応する背景領域に対して、ラベル(一意に特定可能な番号)を付与し、該背景領域の情報を領域情報記憶部162に記憶する(図10)。
図10は、背景情報を管理するルックアップテーブルの具体例を示す図である。図10に示すとおり、領域特定部156は、上記ラベルに対応付けて、上記背景領域を特定するための文書画像10における座標情報と、上記背景領域の特性(該領域の各画素のRGB信号値の平均値など)とを領域情報記憶部162に記憶する。この背景領域は文書画像10に含まれているので、背景領域の情報は、文書画像10に対応付けられている。領域特定部156が出力した背景領域の情報は、文書画像10をより鮮明にするための画像処理を実行する際に利用される。
なお、図10に示す例では、ラベリングされた背景領域を特定するための座標情報を背景領域に対応付けて記憶する例を示したが、これに限定されない。背景領域は、ピークによって特定されているので、領域特定部156は、上記背景領域と、当該背景領域を特定する各ピークの情報とを対応付けて記憶しておいてもよい。各ピークの情報とは、すなわち、3つのチャンネル値分析によって分析を行った場合は、第1チャンネル値のヒストグラムにおけるピークを定義する情報および第2チャンネル値のヒストグラムにおけるピークを定義する情報のことを指す。
画像処理部157は、上述の画像分析部153、ピーク識別部154、ピーク検証部155によって特定された、実質均一な背景領域の各々に対し画像処理を施して、画像をより鮮明にするものである。
具体的には、領域情報記憶部162に記憶されている背景領域の情報に基づいて、当該背景領域を構成する画素の信号成分値が単一になるように、各画素の信号成分値を補正する。図10に示すとおり、特定された各背景領域には、平均の信号成分値が対応付けられているので、当該背景領域の画素の特性をその平均値に統一する。これにより、処理前は、実質均一ではあるものの信号成分値にばらつきのある1つの背景領域が、単一の信号成分値をもつ画素からなる背景領域へと変更される。これにより、信号成分値のばらつきによる不鮮明さが解消され、より鮮明化した文書画像10を表示制御部158に出力することができる。
表示制御部158は、画像処理部157によって供給された処理結果に基づいて、鮮明になった文書画像10の映像信号を表示部159に伝達するものである。
本発明の画像処理装置1の上記構成によれば、画像データ(文書画像10)における複数の背景領域を、特性に応じて適切に識別することができ、単一のカラー値に置換する処理を、識別された背景領域のそれぞれに対して、その特性に応じて正しく施すことが可能となる。
なお、ピーク識別部154は、最初の信号成分(R値)や、2番目の信号成分(G値)などのヒストグラムから、処理途中に検出された、未処理のピークの各々を記憶部160に含まれるピーク記憶部163に記憶させて管理しておいてもよい。
図11は、ピーク記憶部163に記憶される、第1および第2の信号成分(チャンネル)のヒストグラムの各々から検出されたピークを管理するためのルックアップテーブルの具体例を示す図である。図11に示すルックアップテーブルは、図8に示されるヒストグラム120およびヒストグラム130の各ピークの情報を格納している。各ピークは、文書画像10およびチャンネルに対応付けて記憶されている。そして、ピークごとにピーク番号が割り当てられ、ピーク番号に対応付けて、当該ピークを定義する情報が記憶されている。ピークを定義する情報とは、すなわち、ピークが始まるところの信号成分値(下限)、ピークが終わるところの信号成分値(上限)、および、当該ピークの最大度数である。
このように管理されたピークの情報は、第1の背景領域が特定された後、同じ文書画像10における、特性の異なる他の背景領域を特定するのに使用される。これにより、文書画像10に含まれる特性の異なる複数の背景領域を特性ごとに個々に識別することが可能となる。
上述した特許文献1の方法では、具体的には、以下の問題を生じる。例えば、画像データに、印刷用紙の白が写った背景(原稿背景)と、白とは異なる色の部分的な背景(局所背景)とが含まれているとする。上述した特許文献1の方法では、画像データをニ値化して、背景かそうでないかを判断するのみであるので、上記原稿背景と局所背景とを適切に分離することができない。すなわち、原稿背景だけを背景領域として特定するか、局所背景を含めて1つの背景領域として特定するかしかできない。
このため、特性(例えば、色)の異なる複数の背景領域が含まれた文書画像において、その背景領域の各々を、色ごとに正しく分離できない。よって、単一のカラー値に置換したい領域の各々を正確にとらえることができず、文書画像を正しく鮮明にすることができないという問題がある。
しかし、本発明の画像処理装置によれば、画像データを構成する画素について、その画素が有する複数の成分(例えば、画像データがRGB方式で表現されている場合には、R値、G値、B値の3つのチャンネル)ごとに再起的に出現頻度を求めて、出現頻度のピーク値を検出しているので、上記画像データを構成する領域(特に、背景領域)を、特性(色)ごとに正しく識別することが可能となる。
本発明の一実施形態について図2に基づき説明する。まず、画像分析部153は、画像における第1チャンネル値(第1チャンネルの信号成分値)の出現頻度(第1チャンネルのヒストグラムも考慮される)を決定する(ステップ22)。本明細書中では、「ヒストグラム」という用語は、データ集合におけるチャンネル値(信号成分値)の出現頻度に値する図形および用語を指す目的で使われる。また、「ヒストグラム」という用語は、互いに素であるさまざまな区分(または区間)に分類される、観察結果の数をマッピングすることを指す。例えば、画像における第1チャンネルのヒストグラムは、第1チャンネルの値ごとに区間を含む。各区間は、画像において、当該区間に対応付けられた第1チャンネル値と等しい第1チャンネル値を有する画素の数を示している。区間は、1つの値を表していてもよいし、複数の値を表していてもよい。ヒストグラムは、多数の、そして、当技術分野において公知の技術の、ソフトウェア、ハードウェア、および、ファームウェアの構成によって表現される。
次に、ピーク識別部154は、第1チャンネルヒストグラムにおけるピークを識別し(ステップ24)、検査する(ステップ26)。ある実施形態では、ピークが識別されてから(ステップ24)、都度検査されてもよい(ステップ26)。この場合、識別処理(ステップ24)および検査処理(ステップ26)が、追加のピーク値が識別されなくなるまで続けられる。あるいは、他の実施形態では、ヒストグラムが分析されて、すべてのピークが識別されてから(ステップ24)、その各々のピークが検査されてもよい(ステップ26)。この検査は、識別されたすべてのピークが検査されるまで続けられる。ピークを検出する方法は、公知の技術において数多く存在する。それらのいずれを用いて、ヒストグラムのピークを識別してもよい。例えば、米国特許公報4,731,863に開示された方法などが挙げられる。
本発明のある実施形態では、第1チャンネルは、LCCカラー空間における輝度チャンネルであってもよい。他の実施形態では、第1チャンネルは、RGBカラー空間の緑チャンネルであってもよい。
本発明の実施形態では、画像分析部153は、ピーク検出が実行される前に、ヒストグラムデータに前処理を施してもよい。前処理によって、ピーク検出の際の検出精度を向上させることができる。具体例として、前処理ステップには、例えば、出現頻度データにおける局所的なばらつきを除去するための1次元スムージングを行うステップが含まれる。他の例では、前処理ステップは、閾値を下回る出現頻度値をすべてゼロにまるまるステップを含んでいてもよい。
本発明の一実施形態について図3に基づき説明する。まず、ピーク検証部155は、識別されたピークを分析して、有効なピークであるか否かを判定する(ステップ30)。図4は、一例として、第1成分値のヒストグラムを表すグラフ40を示している。図4に示すヒストグラムデータ40は、5つのピーク41〜45を含んでいる。ピーク検出のステップは、
ピーク出現頻度に対応付けられている第1成分値の位置を突き止めるステップであってもよい。例えば、図4において、第1成分値46は、ピーク41(peak1)であると識別される。そして、ピーク41は、
Figure 2008187710
で表される。ピーク検出のステップは、ピークに対応付けられた第1成分値の最小値および最大値の位置を突き止めるステップであってもよい。そして、ピークに対応付けられた第1成分値の最小値と最大値との間の第1成分値を持つ画素は、ピークに属するとみなされる。例えば、図4では、第1成分値47は、peak1(ピーク41)の始まりとして識別され、
Figure 2008187710
で表される。そして、第1成分値48は、peak1(ピーク41)の終わりとして識別され、
Figure 2008187710
で表される。画像において、
Figure 2008187710
Figure 2008187710
との間の第1成分値を有する画素は、peak1に属するとみなされる。ピークの画素の数は、当該ピークにおける第1成分値の出現頻度を合計することによって求められる。つまり、ピーク内に含まれるすべての区間の各度数を合計する。
ある実施形態では、ピーク検証部155は、ピークの画素の数が十分な数に達していたら、そのピークを有効なピークであると判定してもよい。また、ある実施形態では、ピークの画素の数を定められた閾値と比較して、当該ピークが有効であるか否かを判定してもよい。あるいは、他の実施形態では、上記閾値は動的に決定されてもよい。あるいは、他の実施形態では、ピークの幅が十分に狭い(分散が小さい)場合に有効なピークであると判定してもよい。ある実施形態では、
Figure 2008187710
にしたがって、ピークの幅を決定してもよい。そして、ピーク検証部155は、上記ピークの幅を、定められた閾値と比較して、有効なピークであるか否かを判定してもよい。あるいは、他の実施形態では、上記閾値は動的に決定されてもよい。さらに、他の実施形態では、ピークが有効であるか否かの判定は、上述した2つの基準の組合せに基づいて行われてもよい。また、ある実施形態では、その組合せには、重み付けがなされていてもよい。
続いて、第1チャンネルのピークが、有効なピークでないと判定された場合には(ステップ30においてNO31)、ピーク検証部155は、第1チャンネルのヒストグラムの次のピークを検査する(ステップ32)。第1チャンネルのヒストグラムのピークが有効なピークであると判定された場合には(ステップ30においてYES33)、画像分析部153は、追加チャンネルの各々の値のヒストグラムを作成する(ステップ34)。このヒストグラムは、上述の有効な第1チャンネルのヒストグラムのピークに属している画素についてのヒストグラムである。例えば、YCbCr空間において、ピーク識別部154が、輝度(Y)のヒストグラムのピークの位置を突き止めた後に、画像分析部153が、上記輝度のピークに属している輝度値を持つ画素の各々について、クロミナンスのチャンネル(CbCr)を検査してもよい。そして、画像分析部153は、上記各画素のCb値のヒストグラムおよびCr値のヒストグラムを作成する(ステップ34)。さらに、RGB空間では、緑成分(G)のピークの位置を突き止めた後、緑の値が緑のピークに属している画素の赤成分および青成分が検査される。そして、その各画素についての赤の値のヒストグラム、および、青の値のヒストグラムが作成される(ステップ34)。
本発明の実施形態について、図5に基づき説明する。図5は、第1チャンネルのヒストグラムのピークに属している画素について作成された、各追加チャンネルの値のヒストグラムを示す図である。図5には、第1成分のピーク(peak1)の範囲内の画素における第2成分値のヒストグラムのグラフ60の例と、第1成分のピーク(peak1)の範囲内の画素における第3成分値のヒストグラムのグラフ65の例とが示されている。第1チャンネルのピーク内の画素について画像分析部153が、追加チャンネルのヒストグラムを作成した後、ピーク識別部154は、それぞれの追加チャンネルのヒストグラムについてピークを検出する(ステップ36)。ある実施形態では、第1チャンネルのヒストグラムにおいてピークを検出するときに用いたのと同じピーク検出方法が用いられてもよい。あるいは、他のピーク検出方法を用いてもよい。図5に示す例では、第2成分ヒストグラムのピーク61は、
Figure 2008187710
で表されるピーク値62と、
Figure 2008187710
で表されるピーク値63と、
Figure 2008187710
で表されるピーク値64とによって識別される。第3成分ヒストグラムのピーク66は、
Figure 2008187710
で表されるピーク値67と、
Figure 2008187710
で表されるピーク値68と、
Figure 2008187710
で表されるピーク値69とによって識別される。そして、第1、第2、第3成分値を持つ画素を含んでいる画像領域、すなわち、
Figure 2008187710
から
Figure 2008187710
までの範囲の第1成分値と、
Figure 2008187710
から
Figure 2008187710
までの範囲の第2成分値と、
Figure 2008187710
から
Figure 2008187710
までの範囲の第3成分値とを持つ画素を含んでいる画像領域(背景領域)は、共通のラベル(例えば、「背景1」など)に対応付けられる(ステップ38)。この背景領域の特定処理(ラベルの付与、あるいは、マッピング)は、領域特定部156が行う。本発明の実施形態では、両方あるいは一方の追加成分チャンネルにおいて、複数の有効ピークが検出された場合は、その有効ピークの中から1つのピークが、それぞれのチャンネルにつき選択される。選択されるピークは、最も多くの画素を含んでいるピークであってもよいし、幅が最も狭いピークであってもよいし、出現頻度の値が最大のピークであってもよいし、あるいは、他の基準により選ばれたピークであってもよい。あるいは、他の実施形態では、すべての有効ピークの組合せが画像領域にマッピングされてもよい。例えば、1つの第1チャンネルピークに対して、第2チャンネルの有効ピークが3つ、第3チャンネルの有効ピークが2つ検出されたとすると、6つの画像領域が決定し、それに対応付ける6つのラベルが作成される。
本発明の実施形態について図6に基づき説明する。本実施形態では、ピーク検証部155が、第1チャンネルのヒストグラムのピークを有効なピークでないと判定した場合には(ステップ30においてNO31)、ピーク検証部155は、第1チャンネルのヒストグラムの次のピークを検査する(ステップ32)。ピーク検証部155が、第1チャンネルのヒストグラムのピークを有効なピークと判定した場合には(ステップ30においてYES33)、画像分析部153は、第1チャンネルのヒストグラムの有効なピークに属する画素について、第2チャンネル値のヒストグラムを作成する(ステップ80)。例えば、YCbCr空間では、輝度(Y)のヒストグラムにおいてピークの位置が突き止められた後に、画像分析部153は、クロミナンスのチャンネル(CbCr)のうちの1つ(例えば、Cb)について、輝度のピークに属する輝度を持つ画素に対して検査を行う。そして、画像分析部153は、その画素についてのCb値のヒストグラムを作成する(ステップ80)。さらに例を挙げると、RGB空間の場合は、ピーク識別部154が、緑成分(G)のヒストグラムにおけるピークの位置を突き止めた後、ピーク検証部155は、赤成分または青成分のうちのいずれか一方(例えば、赤成分)の検査を緑のピークに属する緑値を持つ画素に対して行う。そして、画像分析部153は、それらの画素における赤値のヒストグラムを作成する(ステップ80)。
ピーク識別部154は、第2チャンネルのヒストグラムにおけるピークを検出する(ステップ82)。そして、ピーク検証部155が、そのピークの有効性を検査する(ステップ83)。第2チャンネルのヒストグラムのピークが有効でない場合は(ステップ83においてNO84)、ピーク検証部155は、第2チャンネルのヒストグラムの次のピークの検査を行う(ステップ85)。第2チャンネルのヒストグラムのピークが有効である場合は(ステップ83においてYES86)、画像分析部153は、第1チャンネルヒストグラムのピークおよび第2チャンネルヒストグラムのピークの両方に属する画素について、第3チャンネル値のヒストグラムを作成する(ステップ87)。本実施形態では、第1チャンネルのヒストグラムのピークおよび第2チャンネルのヒストグラムのピークの両方に属している画素のみが、第3チャンネルのヒストグラムを作成する際に考慮される。そして、第3チャンネルのヒストグラムにおいて、ピークが検出され、その有効性が検証される(ステップ88)。図3に基づいて説明した上述の実施形態と同様に、第3チャンネルのヒストグラムにおいて複数のピークが検出された場合には、ピーク検証部155が、その複数のピークのうちから1つのピークを選択して、領域特定部156は、その選択されたピークに対応する画像の領域をマッピングまたはラベリングする(ステップ89)。
本発明の実施形態では、図6に示す方法は、3つのチャンネルを検査する以上のステップを含んでいてもよい。すなわち、各チャンネルのピークが選択された後に、領域特定部156が、ピーク選択に用いられた画素(contributing image pixels)を排除するステップを含んでいてもよい。
上述した実施形態では、画像データに対する複数のチェックが必要となる。上記画像データに対する1つ目のチェックは、第1チャンネルのヒストグラムを作成するのに必要なチェックである。追加のチェックは、追加チャンネルのヒストグラムを作成するのに必要なチェックである。あるいは、他の実施形態では、背景領域であると予想されるタイプに対して制約をかける場合は、第1チャンネルおよび追加チャンネルのヒストグラムに対して、単一のチェックを行うだけでもよい。上記画像データに対して単一のチェックを用いることは、コンピュータ処理上のメリットがある。画像上の背景領域が第1チャンネル値を特徴的に有していることが予測される場合には、該画像そのものが詳細に検査されるように、第1チャンネルヒストグラムは、すべての画素を用いて作成されるが、特徴的な第1チャンネル値を持つ画素のみが追加チャンネルのヒストグラムに累積される。上記追加チャンネルのヒストグラムは、第1チャンネルのヒストグラムのピークのみに対する後続のチェックでの厳しい制約によって得られたヒストグラムに近似している。
上述のいずれかの実施形態によれば、第1チャンネルのヒストグラムのピークの検査によって、複数の背景領域が決定される。本発明の実施形態では、原稿背景領域の評価は、識別された複数の領域の中から決定される。本発明のある実施形態では、画素の数が最も多い領域が原稿背景領域として選択される。あるいは他の実施形態では、最も高い輝度のピークに属している画素を含んでいる領域を原稿背景領域として選択してもよい。
本発明のある実施形態では、画像のすべてのピクセルが第1チャンネルのヒストグラムを作成する際に考慮されてもよい。あるいは他の実施形態では、図7に示すとおり、画像分析部153が、背景領域の候補を識別して(ステップ100)、背景領域の候補となる画素のみを第1チャンネルのヒストグラムに累積してもよい(ステップ102)。こうして、第1チャンネル値のヒストグラムが作成される(ステップ102)。ピーク識別部154は、上記第1チャンネルのヒストグラムにおけるピークを検出し(ステップ104)、ピーク検証部155が、検査する(ステップ106)。ある実施形態では、ひとつのピークにつき、ピークの検出と、検査とが続けて実行され、その検出処理(ステップ104)および検査処理(ステップ106)は、新たなピークが検出されなくなるまで続けられる。あるいは、他の実施形態では、上記ヒストグラムが分析されて、すべてのピークが検出され(ステップ104)、その後、各ピークについて検査が行われてもよい(ステップ106)。この場合、検査処理は、検出されたすべてのピークについての検査が終了するまで続けられる。各ピークの検査(ステップ106)は、上述した実施形態のいずれかにしたがって実行される。
本発明のある実施形態では、上述した実施形態にしたがって、画像の画素に背景領域が対応付けられてもよい。本発明のある実施形態では、さらに、色を背景領域に対応付けてもよい。一実施形態について、図8に基づき説明する。図8は、3チャンネル画像の3つのヒストグラム120、130、140の例を示す図である。第1チャンネルのヒストグラム120は、5つのピーク121〜125を含んでいる。ピーク121は、以下の3つの値によって識別される。3つの値とは、すなわち、
Figure 2008187710
で表される、ピーク121の始まりとみなされる第1チャンネル値127と、
Figure 2008187710
で表される、ピーク121の終わりとみなされる第1チャンネル値128と、
Figure 2008187710
で表される、度数が最大値である第1チャンネル値126との3つである。図に示す例では、第2チャンネルのヒストグラムは、ヒストグラム130として図示されている。ヒストグラム130は、第1チャンネルのピーク121に属する画素における、第2チャンネル値の出現頻度に相当する。第2チャンネルのピーク131は、以下の3つの値によって識別される。3つの値とは、すなわち、
Figure 2008187710
で表される、ピーク131の始まりとみなされる第2チャンネル値133と、
Figure 2008187710
で表される、ピーク131の終わりとみなされる第2チャンネル値134と、
Figure 2008187710
で表される、度数が最大値である第2チャンネル値132との3つである。図に示す例では、第3チャンネルのヒストグラムは、ヒストグラム140として図示されている。ヒストグラム140は、本発明の上述した実施形態のいずれかで決定された第3チャンネル値の出現頻度に相当する。第3チャンネルのピーク141は、以下の3つの値によって識別される。3つの値とは、すなわち、
Figure 2008187710
で表される、ピーク141の始まりとみなされる第3チャンネル値143と、
Figure 2008187710
で表される、ピーク141の終わりとみなされる第3チャンネル値144と、
Figure 2008187710
で表される、度数が最大値である第3チャンネル値142との3つである。本発明の実施形態では、ピーク121に属する第1チャンネル値と、ピーク131に属する第2チャンネル値と、ピーク141に属する第3チャンネル値とを有する画素が、画像領域(例えば、背景領域)として識別される。上記領域は次式で表される(または検出される)。
Figure 2008187710
ここで、B(イタリック体)は、背景領域を表す。I(イタリック体)は、画像を表す。xは、成分値xC1、xC2、xC3のすべてを有する画素を表す。
本発明のある実施形態では、領域が検出されたり、または、画像特性(例えば、実質均一な原稿背景領域の色や実質均一な局所背景領域の色など)が特定されたりするのは、採用した画像表現法の各チャンネルについてのチャンネル値の範囲を指定することによって行われる。指定された上記範囲には、必ず特定される領域内の画素のチャンネル値が存在する。本実施形態では、画像マップによって、複数の領域が検出されてもよいし、画像特性が特定されてもよい。ここでは、各画素位置において、画素ごとにコード値またはラベルが付与される。そして、上記コード値は、同じ画像領域に属する画素群に対応している。
本発明のある実施形態では、色が上記領域に対応付けられてもよい。領域B(イタリック体)に対応付けられる色は、各成分のピークにおける区間の最多の度数を有する成分値にしたがって決定されてもよい。上述した3チャンネルの実施形態では、最多の度数を有する成分値とは、例えば、
Figure 2008187710
である。
K個のチャンネルの画像については、領域に対応付けられる色は、
Figure 2008187710
によって決定する。ここで、K個のピークについて、K個のチャンネルの1つにつき、1つのピークが、ここで開示された本発明の実施形態のいずれかにしたがって検出される。
あるいは、本発明の他の実施形態では、上記領域B(イタリック体)に対応付けられている色は、上記領域を定義するピーク内にある成分値の重み付け平均にしたがって決定されてもよい。上述した3チャンネルの実施形態では、例えば、次式にしたがって、色が決定される。
Figure 2008187710
ここで、
Figure 2008187710
は、i番目のチャンネルのチャンネル値を示している。
Figure 2008187710
は、i番目のチャンネルのヒストグラムを示している。
Figure 2008187710
は、i番目のチャンネルのヒストグラムにおけるj番目の区間の度数を示している。
K個のチャンネルの画像について、領域に対応付けられる色は、次式にしたがって決定されてもよい。
Figure 2008187710
ここで、K個のピークについて、K個のチャンネルの1つにつき、1つのピークが、ここで開示された本発明の実施形態のいずれかにしたがって検出される。
これまで述べてきた明細書中にて採用してきた用語および表現は、当該明細書中では、説明のため用語として用いられているのであって、本発明を限定する目的で用いられているのではない。上述の用語および表現を採用するにあたっては、本発明の特徴と同等のものあるいはその一部が本発明と同等であるものを排除する意図はない。本発明の範囲は、特許請求の範囲に記載された内容によってのみ定義・解釈されるものであることを理解されたい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、画像処理装置1の各ブロック、特に画像取得部152、画像分析部153、ピーク識別部154、ピーク検証部155および領域特定部156は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、画像処理装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである画像処理装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記画像処理装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、画像処理装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明の画像処理装置によれば、画像データにおける複数の背景領域を、特性に応じて適切に識別することができるので、特性の異なる背景領域を複数有する画像データを処理する画像処理装置に適用可能である。特に、画像処理装置を用いて、背景領域のそれぞれに対して、単一のカラー値に置換する処理を、その背景領域の特性に応じて施したい場合には、画像データをより鮮明にすることができるので、本発明の画像処理装置を好適に用いることができる。
原稿背景領域および複数の局所背景領域を含む文書画像の一例を示す図である。 本発明の実施形態における、第1チャンネルのヒストグラムを作成するステップを含む処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態における、第1チャンネルのヒストグラムのピークに属する画素のみを用いて、追加チャンネルのヒストグラムを作成するステップを含む処理の流れを示すフローチャートである。 複数のピークを含む第1チャンネルヒストグラムの一例を示す図である。 第2および第3チャンネルヒストグラムの一例を示す図である。 本発明の実施形態における、画像領域にヒストグラムピーク領域をマッピングするステップを含む処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態における、ピーク選択に用いられるべき画素(contributory image pixels)の候補を用いてヒストグラムを作成するステップを含む処理の流れを示すフローチャートである。 3つのヒストグラムの例を示す図である。 本発明の実施形態における画像処理装置1の要部構成を示すブロック図である。 領域情報記憶部に記憶される背景領域の情報の具体例を示すルックアップテーブルである。 ピーク記憶部に記憶されるピークの情報の具体例を示すルックアップテーブルである。
符号の説明
1 画像処理装置(画像特性特定システム)
10 文書画像(デジタル画像/画像)
11 原稿背景領域
12 背景領域
14 第1の局所背景領域
16 第2の局所背景領域
18 第3の局所背景領域
150 制御部
151 画像入力部
152 画像取得部(第1選択手段)
153 画像分析部(第1ヒストグラム作成手段/第2ヒストグラム作成手段)
154 ピーク識別部(第1ピーク検出手段/第2ピーク検出手段)
155 ピーク検証部
156 領域特定部(画像特性特定手段)
157 画像処理部
158 表示制御部
159 表示部
160 記憶部
161 画像記憶部
162 領域情報記憶部
163 ピーク記憶部

Claims (31)

  1. デジタル画像における画像特性を特定する画像特性特定方法であって、
    上記デジタル画像における第1の複数の画素を決定するステップと、
    上記第1の複数の画素における、第1チャンネルの信号成分値についての第1ヒストグラムを作成するステップと、
    上記第1ヒストグラムから第1ピークを検出するステップと、
    上記第1の複数の画素のうち、上記第1ピークの範囲内にある第1チャンネルの信号成分値を有する第2の複数の画素における、第2チャンネルの信号成分値についての第2ヒストグラムを作成するステップと、
    上記第2ヒストグラムから第2ピークを検出するステップと、
    上記第1ピークおよび上記第2ピークに基づいて上記デジタル画像の特性を特定するステップとを含むことを特徴とする画像特性特定方法。
  2. 上記デジタル画像の特性に第1の色を対応付けるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像特性特定方法。
  3. 上記第1の色の第1チャンネルの信号成分値は、上記第1ピークにおいて度数が最大となる、第1チャンネルの信号成分値であり、
    上記第1の色の第2チャンネルの信号成分値は、上記第2ピークにおいて度数が最大となる、第2チャンネルの信号成分値であることを特徴とする請求項2に記載の画像特性特定方法。
  4. 上記第1の色の第1チャンネルの信号成分値は、上記第1ピークの範囲内にある第1チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であり、
    上記第1の色の第2チャンネルの信号成分値は、上記第2ピークの範囲内にある第2チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であることを特徴とする請求項2に記載の画像特性特定方法。
  5. 上記第2の複数の画素のうち、上記第2ピークの範囲内にある第2チャンネルの信号成分値を有する第3の複数の画素を第1領域として分類するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像特性特定方法。
  6. 上記分類するステップは、
    二値化画像マップを生成するステップを含み、
    上記二値化画像マップにおける画素の値は、
    上記画素が上記第3の複数の画素に含まれる場合には、第1の値、
    上記画素が上記第3の複数の画素に含まれない場合には、第2の値、
    を示すことを特徴とする請求項5に記載の画像特性特定方法。
  7. 上記分類するステップは、
    ルックアップテーブルへ入力するために、上記第1ピークを定義する第1のサブ入力値と、上記第2ピークを定義する第2のサブ入力値とを含む、上記第1領域に対応する入力値を生成するステップを含むことを特徴とする請求項5に記載の画像特性特定方法。
  8. 上記第1領域に第1の色を対応付けるステップを含むことを特徴とする請求項5に記載の画像特性特定方法。
  9. 上記第1の色の第1チャンネルの信号成分値は、上記第1ピークにおいて度数が最大となる、第1チャンネルの信号成分値であり、
    上記第1の色の第2チャンネルの信号成分値は、上記第2ピークにおいて度数が最大となる、第2チャンネルの信号成分値であることを特徴とする請求項8に記載の画像特性特定方法。
  10. 上記第1の色の第1チャンネルの信号成分値は、上記第1ピークの範囲内にある第1チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であり、
    上記第1の色の第2チャンネルの信号成分値は、上記第2ピークの範囲内にある第2チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であることを特徴とする請求項8に記載の画像特性特定方法。
  11. 上記デジタル画像における上記第1複数の画素を内包する第4の複数の画素において、第3チャンネルの信号成分値についての第3ヒストグラムを作成するステップと、
    上記第3ヒストグラムから第3ピークを検出するステップとを含み、
    上記第1の複数の画素は、上記第3ピークの範囲内にある第3チャンネルの信号成分値を有する画素を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の画像特性特定方法。
  12. 上記第2の複数の画素のうち、上記第2ピークの範囲内にある第2チャンネルの信号成分値を有する第3の複数の画素を第1領域として分類するステップを含むことを特徴とする請求項11に記載の画像特性特定方法。
  13. 上記第1領域に第1の色を対応付けるステップを含むことを特徴とする請求項12に記載の画像特性特定方法。
  14. 上記第1の色の第1チャンネルの信号成分値は、上記第1ピークにおいて度数が最大となる、第1チャンネルの信号成分値であり、
    上記第1の色の第2チャンネルの信号成分値は、上記第2ピークにおいて度数が最大となる、第2チャンネルの信号成分値であり、
    上記第1の色の第3チャンネルの信号成分値は、上記第3ピークにおいて度数が最大となる、第3チャンネルの信号成分値であることを特徴とする請求項13に記載の画像特性特定方法。
  15. 上記第1の色の第1チャンネルの信号成分値は、上記第1ピークの範囲内にある第1チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であり、
    上記第1の色の第2チャンネルの信号成分値は、上記第2ピークの範囲内にある第2チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であり、
    上記第1の色の第3チャンネルの信号成分値は、上記第3ピークの範囲内にある第3チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であることを特徴とする請求項13に記載の画像特性特定方法。
  16. 上記第3チャンネルは、輝度チャンネルであることを特徴とする請求項11に記載の画像特性特定方法。
  17. 上記第4の複数の画素は、上記デジタル画像であることを特徴とする請求項11に記載の画像特性特定方法。
  18. 上記第4の複数の画素は、背景領域の候補となる複数の画素であることを特徴とする請求項11に記載の画像特性特定方法。
  19. 上記第2の複数の画素における、第3チャンネルの信号成分値についての第3ヒストグラムを作成するステップと、
    上記第3ヒストグラムから第3ピークを検出するステップと、
    上記第3ピークを用いて上記デジタル画像の特性を特定するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像特性特定方法。
  20. 上記第2の複数の画素のうち、上記第2ピークの範囲内にある第2チャンネルの信号成分値と上記第3ピークの範囲内にある第3チャンネルの信号成分値とを有する第3の複数の画素を第1領域として分類するステップを含むことを特徴とする請求項19に記載の画像特性特定方法。
  21. 上記第1領域に第1の色を対応付けるステップを含むことを特徴とする請求項20に記載の画像特性特定方法。
  22. 上記第1の色の第1チャンネルの信号成分値は、上記第1ピークにおいて度数が最大となる、第1チャンネルの信号成分値であり、
    上記第1の色の第2チャンネルの信号成分値は、上記第2ピークにおいて度数が最大となる、第2チャンネルの信号成分値であり、
    上記第1の色の第3チャンネルの信号成分値は、上記第3ピークにおいて度数が最大となる、第3チャンネルの信号成分値であることを特徴とする請求項21に記載の画像特性特定方法。
  23. 上記第1の色の第1チャンネルの信号成分値は、上記第1ピークの範囲内にある第1チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であり、
    上記第1の色の第2チャンネルの信号成分値は、上記第2ピークの範囲内にある第2チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であり、
    上記第1の色の第3チャンネルの信号成分値は、上記第3ピークの範囲内にある第3チャンネルの信号成分値の重み付けされた平均値であることを特徴とする請求項21に記載の画像特性特定方法。
  24. 上記第1チャンネルは、輝度チャンネルであることを特徴とする請求項19に記載の画像特性特定方法。
  25. 上記第1の複数の画素は、上記デジタル画像であることを特徴とする請求項19に記載の画像特性特定方法。
  26. 上記第1の複数の画素は、背景領域の候補となる複数の画素であることを特徴とする請求項19に記載の画像特性特定方法。
  27. デジタル画像における画像特性を特定する画像特性特定システムであって、
    上記デジタル画像における第1の複数の画素を選択する第1選択手段と、
    上記第1の複数の画素における、第1チャンネルの信号成分値についての第1ヒストグラムを作成する第1ヒストグラム作成手段と、
    上記第1ヒストグラムから第1ピークを検出する第1ピーク検出手段と、
    上記第1の複数の画素のうち、上記第1ピークの範囲内にある第1チャンネルの信号成分値を有する第2の複数の画素における、第2チャンネルの信号成分値についての第2ヒストグラムを作成する第2ヒストグラム作成手段と、
    上記第2ヒストグラムから第2ピークを検出する第2ピーク検出手段と、
    上記第1ピークおよび上記第2ピークに基づいて上記デジタル画像の特性を特定する画像特性特定手段とを備えていることを特徴とする画像特性特定システム。
  28. デジタル画像における原稿背景色を決定する背景色決定方法であって、
    デジタル画像における第1の複数の画素を決定するステップと、
    上記第1の複数の画素における、第1チャンネルの信号成分値についての第1ヒストグラムを作成するステップと、
    上記第1ヒストグラムから第1ピークを検出するステップと、
    上記第1の複数の画素のうち、上記第1ピークの範囲内にある第1チャンネルの信号成分値を有する第2の複数の画素における、第2チャンネルの信号成分値についての第2ヒストグラムを作成するステップと、
    上記第2の複数の画素における、第3チャンネルの信号成分値についての第3ヒストグラムを作成するステップと、
    上記第2ヒストグラムから第2ピークを検出するステップと、
    上記第3ヒストグラムから第3ピークを検出するステップと、
    上記第1ピーク、上記第2ピークおよび上記第3ピークに基づいて原稿背景色を決定するステップとを含むことを特徴とする背景色決定方法。
  29. 上記第2の複数の画素のうち、上記第2ピークの範囲内にある第2チャンネルの信号成分値と、上記第3ピークの範囲内にある第3チャンネルの信号成分値とを有する上記第3の複数の画素を原稿背景領域として分類するステップと、
    上記原稿背景領域に、上記原稿背景色を対応付けるステップとを含むことを特徴とする請求項28に記載の背景色決定方法。
  30. コンピュータに、請求項1から26までのいずれか1項に記載の画像特性特定方法、または、請求項28または29に記載の背景色決定方法の各ステップを実行させるための制御プログラム。
  31. 請求項30に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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