JP2008185309A - 出入口取合部の炉壁構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定の間隔で略平行に並列された炉壁管2と、間隔を塞ぐように取付けられたフィン3とによりボイラ火炉の炉壁を形成し、ボイラ火炉の中間管寄せ部で炉壁管2が略直角に方向転換するように折曲されている出入口取合部10の炉壁構造において、互いの軸線C1,C2が流路軸線上で略直交しているベンド管11を用いて炉壁管2を折曲した。
【選択図】図1
Description
図3において、炉壁管2が出入りする出入口取合部1では、他の部分と比較してフィン3の幅(高さ)W(図4参照)が大きくなる。このため、頻繁な温度変化を繰り返すボイラ運用(たとえばDSS運用)に対し、十分な耐力の確保が困難になる弱点部位を生じている。なお、図示の炉壁管2は、ベンダーにより管材料が所望のR形状に曲げられたベンド管2aを用いて火炉の内外方向へ略90度の方向転換をしているが、この場合に加工可能な曲率半径は、管材料の外形をDとして1DRが最小となる。
具体的に説明すると、炉壁管2及びフィン3はともに火炉の輻射熱を受けている。このため、炉壁管2は内部を流れる蒸気により冷却されており、一方、フィン3が受けた輻射熱はフィン自体を通って熱伝導により炉壁管2へ流れていく。
また、上述した熱応力を低減するためには、フィン3の幅Wをできるだけ小さくする必要がある。このため、上下に隣接するベンド管2aの面間距離L1(図4参照)は、可能な限り小さくすることが望ましい。
しかしながら、面間距離L1を最小にすると、ベンド管2aとフィン3との溶接は、火炉外側での作業が困難になる。すなわち、狭い隙間からベンド管2aの外周曲面とフィン3との間を溶接する際には、ベンド管2aの湾曲により溶接箇所が鋭角状に狭くなっているため、溶接棒等の溶接装置を所望の溶接箇所まできちんと到達させて作業することは困難になる。この結果、火炉外側の溶接部4は、内部に空間4aを生じやすくなる。換言すれば、ベンド管2aの裏側(火炉外側)から強度上有効な溶接部4を形成する溶接作業を行うことは困難な状況になるので、実質的には火炉内側からの片側溶接となって疲労損傷を生じやすくなる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、熱応力低減及び溶接性確保を両立することにより、疲労破損の問題を解消して耐久性や信頼性を向上させることができる出入口取合部の炉壁構造を提供することにある。
本発明は、所定の間隔で略平行に並列された炉壁管と、前記間隔を塞ぐように取付けられたフィンとによりボイラ火炉の炉壁を形成し、前記ボイラ火炉の中間管寄せ部で前記炉壁管が略直角に方向転換するように折曲されている出入口取合部の炉壁構造において、
互いの軸線が流路軸線上で略直交しているベンド管を用いて前記炉壁管を折曲したことを特徴とするものである。
また、曲率半径が極めて小さなベンド管を使用することで、出入口取合部におけるフィンの幅を狭めることも可能になる。
図1において、出口取合部10は、所定の間隔で略平行に並列された炉壁管2と、炉壁管2の間隔を塞ぐように取付けられたフィン3とによりボイラ火炉の炉壁が形成されている。ボイラ火炉の中間管寄せ部では、出口取合部10で火炉外側へ向けて炉壁管2が略直角に方向転換するように折曲されている。出口取合部10で火炉外側へ向かう2本の炉壁管2は、図中に矢印で示すように、配管内部を流れる冷却用蒸気を導入する入口及び冷却後の蒸気を戻す出口となる。
このように、曲率半径が小さいベンド管11を用いて出口取合部10を構成することにより、図2に示すように、火炉外側でベンド管11とフィン3とを溶接する溶接箇所が鋭角状に狭くなることはない。すなわち、ベンド管11の外周面がフィン3と略直角になるため、溶接棒等の溶接装置を所望の位置まで容易に到達させ、溶接部12の溶接形状を改善することができる。
また、火炉外側の溶接が容易になることにより、そして、ベンド管11の曲率半径が小さくなったことにより、フィン3の幅L2(図2参照)をベンド管12の面間距離と略一致する値まで狭めることも可能になる。従って、出口取合部10の炉壁構造においては、炉壁管2とフィン3との温度差が小さくなって熱応力を低減するとともに、火炉出口側及び火炉入口側の両方から確実に溶接して炉壁管2(ベンド管11)とフィン3との間を固定するので、出口取合部10の耐久性や信頼性が大きく向上する。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
2 炉壁管
3 フィン
4,12 溶接部
11 ベンド管
Claims (1)
- 所定の間隔で略平行に並列された炉壁管と、前記間隔を塞ぐように取付けられたフィンとによりボイラ火炉の炉壁を形成し、前記ボイラ火炉の中間管寄せ部で前記炉壁管が略直角に方向転換するように折曲されている出入口取合部の炉壁構造において、
互いの軸線が流路軸線上で略直交しているベンド管を用いて前記炉壁管を折曲したことを特徴とする出入口取合部の炉壁構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007021143A JP2008185309A (ja) | 2007-01-31 | 2007-01-31 | 出入口取合部の炉壁構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007021143A JP2008185309A (ja) | 2007-01-31 | 2007-01-31 | 出入口取合部の炉壁構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008185309A true JP2008185309A (ja) | 2008-08-14 |
Family
ID=39728474
Family Applications (1)
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JP2007021143A Pending JP2008185309A (ja) | 2007-01-31 | 2007-01-31 | 出入口取合部の炉壁構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008185309A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06307601A (ja) * | 1993-04-26 | 1994-11-01 | Babcock Hitachi Kk | ボイラ火炉水冷壁 |
-
2007
- 2007-01-31 JP JP2007021143A patent/JP2008185309A/ja active Pending
Patent Citations (1)
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JPH06307601A (ja) * | 1993-04-26 | 1994-11-01 | Babcock Hitachi Kk | ボイラ火炉水冷壁 |
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