JP2008184468A - 微粒子の形のポリペプチド含有投薬形 - Google Patents

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Abstract

【課題】微粒子の形のポリペプチドを含有する非経口投薬形及びそれらの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明による微粒子は生物分解性重合体として、Aブロックは乳酸及びグリコール酸の共重合体であり、Bブロックはポリエチレングリコール鎖を表わす、ABA3ブロック共重合体と、血清タンパク質、ポリアミノ酸、シクロデキストリン、シクロデキストリン誘導体、糖類、アミノ糖、アミノ酸、洗浄剤またはカルボン酸並びにこれらの添加剤の混合物を含む群から選択される添加剤とを含有する。本発明による微粒子は、それらが含有するポリペプチドの量が少ないか、凝集を受けやすい時ですら、相当長期間にわたり、連続的にポリペプチドを放出する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリペプチドの放出制御のための微粒子(MP)の形の非経口投薬形及びこれらの微粒子の製造方法に関する。
バイオテクノロジーにおける発達の急速な進捗の結果として多数の生物活性高分子が臨床的用途のために十分な量で入手できる。それらの構造により、それらは胃腸管内で加水分解により分解し、したがって、非経口でのみ投与できる。それらの半減時間は短いから、注射の頻度を減らし、一定の血液レベルを達成するために、非経口貯蔵所システムを開発することが有用である。
非経口投与後生理学的に活性な物質を比較的に長期間にわたりできるだけ一定に放出する、多数の貯蔵所システム、特に微粒子システムが技術文献及び特許文献に記載されてきた。この点について、タンパク質は、低分子物質に比較して、それらの複雑な構造・高分子量、それらの高生物学効能のために必要な低含有度に起因する、特殊な性質を有し、その性質がタンパク質を首尾よくミクロカプセル化することを困難にしていることに注意すべきである。したがって、用いられるミクロカプセル化方法の型に依存して、タンパク質の安定性は悪影響を受けることがあり、放出は最適ではないか、または不満足な放出プロフィルがあるかもしれない。放出作用は、一方では高分子量と親水性構造による影響を受け、また、他方ではタンパク質の安定性問題(凝集を包含する)及び低含有度による影響を受ける。
微粒子、たとえば、ミクロカプセルまたはミクロビーズの最も重要な製造方法の1つは、タンパク質のミクロカプセル化について既に用いられてきた、いわゆる三重乳化方法である。この方法(W/O/W技術とも呼ばれる)では、基本的に活性物質を水溶液中に溶解または懸濁させ、この水溶液と重合体を含有している有機の水と混和しない溶媒の油状溶液とを均質化させて、W/Oエマルションを形成させる。このW/Oエマルションを水溶性安定剤(外水性相)を含有する溶液中に分散させて、3相を有するエマルション(三重エマルション)を形成させる。次いで溶媒を種々な技術により蒸発させ、それは微粒子の硬化をもたらす。硬化された微粒子を遠心分離及び/またはろ過により収集し、水または適当な水性溶媒を用いる洗浄後、凍結乾燥または室温での真空乾燥により乾燥させる。通常用いられる重合体は、乳酸(LA=乳酸)及びグリコール酸(GA=グリコール酸)の重合体またはそれらの共重合体(PLGA)で、分子量は2,000〜100,000で、乳酸とグリコール酸との比は100:0〜50:50である。
重合体の溶媒として最もよく用いられるジクロルメタンは毒物学的観点から決定的であるように思われるから、三重乳化方法を用いる時、微粒子中の残存溶媒の量が問題を含むことがわかるかもしれない(非特許文献1)。残存溶媒の量は、その重合体の性質及び重合体マトリックス中での活性物質の安定性へ及ぼす可能性のために、できるだけ少なく保つべきでもある。
三重乳化方法の助けを用いるミクロカプセルの製造は、たとえば特許文献1(タケダ)に記載されており、そこでは、内水性相は少なくとも5,000mPasの粘度を有するかまたは完全に固体化されている。粘度は補助物質、たとえば、ゼラチン、ヒト血清アルブミン、グロブリン、カゼイン、コラーゲン及びポリアミノ酸により増加させる。γ−インターフェロン及びヘパリンのミクロカプセル化は応用例中に記載されている。
特許文献である特許文献2(タケダ)中に、この場合にはW/Oエマルションの粘度を150〜10,000mPasに合わせる以外は同じ方法が記載されている。これは、重合体濃度を変化させること(PLGA100/0〜50/50)または水性相に合成高分子化合物、たとえば、タンパク質、炭水化物(セルロース、デキストリン、ペクチン、澱粉、寒天)、ポリビニル化合物、ポリカルボン酸またはポリエチレン化合物を加えることにより達成する。これは微粒子が製造の間に凝集及び固着する傾向を大きく低下させることを目指している。1つの応用例においては、α−インターフェロンをカプセル化している。
特許文献3(タケダ)においては、凝集性、微粒子の球形及び可能性のある添加剤に関して、特許文献4と同様なことが述べられている。前記特許文献による、「薬物質を保持している物質」は絶対的に必要ではない。前記記載で特に開示され、より詳細に説明されている例は、LHRH類似体である、短鎖で比較的に安定なペプチドであるTAP144に関する。
W/O/W技術の助けによる、ペプチド及びタンパク質のミクロカプセル化の例は、技術文献にも公開されている。
そのようなわけで、小川他(非特許文献2)は、PLA(乳酸の重合体)及びPLGAを用いる酢酸リュープロレリン(ペプチド)のミクロカプセル化を記載し、そのペプチドの放出作用についても詳しく述べている。
コーエン他(非特許文献3)は、FITC西洋ワサビ・ペルオキシダーゼ及びFITC−BSAを分子量14,000以下で75/25の乳酸/グリコール酸の比のPLGA微粒子中にミクロカプセル化し、そして、タンパク質BSAは損なわれず、酵素活性が維持されたことを見い出した。
ジェフリH他(非特許文献4)は、芯物質としてオボアルブミンを用い、放出されたタンパク質の完全性を証明した。M.S.ホラ他(非特許文献5)は、芯物質としてインターロイキン2及びその修飾形を用い、賦形剤としてヒト血清アルブミンを含有するPLGA微粒子の放出作用を調査した。
さらに、PLAまたはPLGA重合体に基づく微粒子の種々の製造方法及びタンパク質安定性についての添加剤の影響が、タンパク質のモデル物質に基づき、種々の刊行物中でより詳細に調査された(非特許文献6〜9参照)。これらの事例においては、モデルタンパク質としてオボアルブミン、破傷風毒素及びカルボアンヒドラーゼが用いられた。
非特許文献10は、Aブロックが乳酸とグリコール酸の共重合体で、Bブロックがポリエチレングリコール(PEG)である、ABA3ブロック共重合体(分子量:15,000〜40,000)の貯蔵所形を記載している。彼等はこれらの微粒子はウシ血清アルブミン〔凝集に対して比較的に鈍感で、高含有度(約3〜4W/W%)のモデルタンパク質として用いられた〕を2〜3週間にわたって急速に、かつ連続的に放出したことを見い出した〔重合体組成LA:GA:PEG=48:14:38(モル%)〕。
現在までしばしばミクロカプセルを製造するのに用いられてきたPLGA重合体は、その疎水性のために低膨潤性能という主な不利益を有し、その結果として水が貯蔵所形の内部にゆっくりとしか入ることができない。これは、その重合体層を通るタンパク質粒子の拡散を妨げ、不十分な放出測定をもたらす。これは、非常に少量のポリペプチドが微粒子中に包含されている時、すなわち、低含有度の時に、特に問題である。さらに、水の遅い取り込みは、利用できる少量の水が、高分子量のタンパク質凝集物の生成を促進するため、局所的な高タンパク質濃度をもたらす。これらは、今度は、それらの高分子量の結果、もはや、放出され得ない。治療上信頼できる活性物質の投与はもはや保証できない。さらに、高割合のタンパク質凝集物は所望しない免疫学的反応をもたらすことがある。たとえば5%よりも多い、比較的高含有度の非常に安定なタンパク質だけが、受け入れられる速度で、凝集物を生成することなく、比較的に長期間にわたって、放出され得る。
その上、親水性のABA3ブロック共重合体は、微粒子中のポリペプチドの量が非常に低い時(すなわち、含有度が低い時)、ポリペプチドの2週間にわたる連続的な放出を保証することすらできない。低含有度は、ほんの少量のポリペプチドを重合体中に埋め込む時に存する。同様な不利な放出作用は、凝集しやすいポリペプチドを用いる時に見い出される。これらの場合に、増加した凝集物の生成及び2週間より短い受け入れられない放出期間も親水性ABA3ブロック共重合体について認められた。これは全体的にみれば、その重合体からの活性物質の不満足な放出速度をもたらす。
欧州特許出願第0145240号明細書 欧州特許第0190833号明細書 欧州特許第0442671号明細書 欧州特許第0190833号明細書 R.Jalil及びJ.R.Nixon「J.Microencapsulation」7(3),p.297〜325,1990年 「Chem.Pharm.Bull.」vol.36,No.3,p.1095〜1103,1988年 「Pharmaceutical Research」vol.8,No.6,p.713,1991年 「Pharmaceutical Research」vol.10,No.3,p.362,1993年 「Biotechnology」vol.8,p.755,1990年 W.Lu及びG.Park,「PDA Journal of Pharmaceutical Science & Technology」49:p.13〜19,1995年 M.−K.Yeh他「Journal of Controlled Release」33:p.437〜445,1995年 M.J.Alonso他「Vaccine」12:p.299〜306,1995年 McGee他「Journal of Controlled Release」34:p.77〜86,1995年 Youxin他「Journal of Controlled Release」32:p.121〜128,1994年 「Journal of Controlled Release」27,p.247〜257,1993年
本発明の目的はポリペプチドを含有する微粒子を製造することであり、微粒子中に含有されているポリペプチドができるだけ完全であるように、活性物質の凝集をできる限り低く維持するか、または凝集を受けやすいポリペプチドについてすら凝集を実質的に避けることを目的とする。微粒子は少なくとも2週間にわたり、ポリペプチドの連続的な放出を保証すべきである。これは、とりわけ、低含有度の活性物質を有する微粒子で達成すべきである。特にこれらの放出期間は約3%までの(微粒子の総量に関して)低含量のポリペプチドに当てはまるべきである。
さらに、本発明の目的は、これらの所望の微粒子を製造するのに用いることができ、微粒子中の毒物学的に許容できる残存溶媒量を保証するミクロカプセル化方法をもたらすことであった。
本発明の目的は、ポリペプチドが埋め込まれている生物分解性重合体マトリックスからなる微粒子であって、前記重合体として、Aブロックは乳酸とグリコール酸の共重合体であり、Bブロックはポリエチレングリコール鎖である、ABA3ブロック共重合体を用い、血清タンパク質、ポリアミノ酸、シクロデキストリン、シクロデキストリン誘導体、糖類、たとえば二糖類及び多糖類、アミノ糖、アミノ酸、洗浄剤、有機カルボン酸並びにこれらの添加剤の混合物を含む群から選択される添加剤を含有することにより達成される。
二糖類である、トレハロース、蔗糖及びマルトースはたとえば糖類として考慮の対象になる。多糖類はたとえばラフィノース、澱粉、マルトデキストリン、アルギン酸塩またはデキストランである。適当なアミノ糖は、たとえばキトサンである。本発明の精神では、好ましいシクロデキストリン誘導体は、たとえばβ−ヒドロキシプロピルシクロデキストリン(HPCD)である。ヒト血清アルブミン及びウシ血清アルブミンは、血清タンパク質として特に考慮の対象となる。
脂肪族及び環式モノカルボン酸は、有機カルボン酸、たとえば、安息香酸、酢酸、吉草酸、アクリル酸、クロトン酸、並びにそれらの水酸基により置換された誘導体、たとえば、p−ヒドロキシ安息香酸、β−ヒドロキシ酪酸、サリチル酸、乳酸またはグリコール酸、として適当である。安息香酸は特に適当である。微粒子の製造において、本質的に前記カルボン酸を、重合体が溶解または懸濁している有機相(重合体ベース)に加える。カルボン酸の添加量は、最終的な微粒子の量に関して、30重量%まで、好ましくは20重量%まで、特に1〜15重量%の範囲である。添加剤として、モノカルボン酸、たとえば安息香酸を用いることは、微粒子からのポリペプチドの放出の驚くべき改良をもたらす。この点に関し、カルボン酸の添加は、ABA3ブロック共重合体の場合に、予想された促進された重合体の分解をもたらすことは見い出されなかった。
上記添加剤の混合物も本発明の精神の中で有利である。例としてはデキストランとポリアミノ酸である。したがって、たとえば、デキストランとポリ−L−アルギニンまたはデキストランとポリ−L−ヒスチジンの混合物は、微粒子中のポリペプチドの凝集物の生成を減少させることに関して特に有利である。シクロデキストリンまたはシクロデキストリン誘導体とアミノ酸またはポリアミノ酸との混合物も添加剤として好ましい。洗浄剤及びトリグリセリド、たとえばTween 20(商標)、Tween 80(商標)またはMiglyol(商標)も、本発明の精神の中で添加剤として適当である。
相当する(D)または(L)またはポリ−(D,L)アミノ酸はポリアミノ酸として考慮の対象になる。分子量5,000〜150,000、特に5,000〜50,000のポリアルギニン、並びに分子量5,000〜50,000、特に15,000〜50,000のポリヒスチジンは特に好ましい。
本発明により前記添加剤を用いると、ポリペプチド中の凝集物の総量を5%より低く低下させることができる。
本発明の精神の内で考慮の対象となるポリペプチドは、分子量2,000〜200,000Dの生理学的に活性なポリペプチドである。分子量は好ましくは少なくとも5,000,10,000または20,000Dである。特に分子量100,000ダルトンまで、好ましくは50,000ダルトンまでのポリペプチドが考慮の対象となる。上記ポリペプチドは、特に生物学的に活性な高分子、その突然変異体、類似体、並びに治療目的のために用いることができる、欠失もしくは置換された変異体である。次のポリペプチドを例として言及する、すなわち、エリスロポイエチン(EPO)、パラトルモン(PTH)、G−CSF,TNF,NGFまたはEGF、並びにアミノ酸鎖における欠失もしくは置換により誘導することができるそれらの誘導体である。さらにポリペプチドは、インターフェロン(α,β,γ−インターフェロン)、コロニー刺激因子、インターロイキン、マクロファージ活性化因子、B−細胞因子、T−細胞因子、免疫毒素、リンホトキシン、TGF、トロンボポイエチン(TPO)、レニン阻害剤、コラゲナーゼ阻害剤、EGF、成長ホルモン、PDGF、骨成長ホルモン、BMP(骨形態形成タンパク質)、インシュリン、IGF−BP(インシュリン様成長因子結合タンパク質)、ANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド)、カルシトニン、FSH,LH,NGF、グルカゴン、TSH(甲状腺刺激ホルモン)、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体である。本発明の精神の内で特に好ましいポリペプチドは、凝集を受けやすいポリペプチド、たとえばEPOである。
微粒子中のポリペプチドの量は微粒子の総量に関して0.01〜5重量%である。含有度は好ましくは0.1〜3重量%、特に0.1〜2重量%及び好ましくは0.1〜1重量%である。特に微粒子を1重量%までの非常に低い含有度で製造することができる。凝集を受けやすいタンパク質の場合に、好ましい含有度は0.1〜1%、特に0.2〜0.6%である。約0.01,0.05または0.1重量%の含有度が最低限として考慮の対象となる。微粒子中に含有された活性物質の量は個々の症例及びそれぞれの活性物質の治療上の範囲で決定されねばならない投薬量に依存する。EPOの場合、活性物質の量は約10μg〜100μg/10mgの粒子量である。特に約10〜70μg、好ましくは30〜50μgが用いられる。約160,000U/mgの特異的EPO活性は、1,600〜16,000U/10mg微粒子量(10〜100μg/10mg微粒子の量)の投薬量に相当する。投与すべき微粒子の量は好ましくはEPOの所望の投薬量(Uで)に基づいて決定される。たとえば、含有度が0.4%(40μg EPO/10mg微粒子に相当する)なら、投与すべき微粒子の量は31.25mgである。この量はDDSシステムにおける推測の1ヶ月のEPOの用量に相当する。
驚くべきことに、ABA3ブロック共重合体と添加剤とを組み合せて用いることは、比較的長期間(少なくとも2週間)にわたるポリペプチドの連続的な放出を可能とし、そして添加剤は凝集を相当に低下させることを発見した。
本発明により、ABAブロック重合体であって、そのAブロックは分子量が2,000〜150,000で、Bブロックは分子量が1,000〜15,000である重合体が考慮の対象となる。特にBブロックの分子量は3,000〜10,000である。ABAブロック重合体は、5,000〜50,000ダルトンの分子量のものが特に好ましく、好ましくは10,000〜30,000であり、多分散性は、1.1〜8.5または1.1〜5.5、好ましくは1.5〜4.5で、特に好ましくは2〜4である。
表5は、ラクチド/グリコリド/PEGの比率、分子量及び多分散性に関して、組成が異なる、本発明により用いられたABA共重合体の大要である。本発明によると、ブロック重合体中のポリエチレングリコールの量(PEGの割合)は、重合体の総最に関して20〜50モル%、好ましくは25〜45モル%である。30〜40モル%のPEGの割合、特に30〜38モル%、好ましくは30〜35モル%が、放出の持続期間及び活性物質の連続した放出について特に有利であることが証明された。APAブロック共重合体中のPEGの百分率は好ましくは約32〜33モル%である。
ABAブロック共重合体中のLAの百分率は、好ましくは40〜60モル%で、特に45〜60モル%である。約46%、51%または57%のモル百分率が好ましい。ABAブロック共重合体中のGAの百分率は好ましくは5〜25%で、特に10〜25%である。好ましい百分率は約11%,16%または22%である。
ブロック重合体中の乳酸とグリコール酸との比は1:1〜5:1、特に1.5:1〜4.5:1である。LA/GAの比は約2:1〜4:1が特に好ましい。
本発明による特に好ましいABA3ブロック共重合体はLA/GA=4:1の比で、ポリエチレングリコールの量が30〜38%の重合体である。特にLA:GA:PEG=57:11:32,51:16:33,50:12:38または46:22:32の比の重合体が考慮の対象となる。
後者の重合体の修飾は、分解速度及びPEGの含有量に関して最適条件を提供する。PEGの含有量が高い程まさに急速な分解をもたらすが、他方では微粒子の機械的特性の減損ももたらし、ポリエチレングリコールとポリペプチドの間の相互反応の可能性ももたらす。
ABA3ブロック共重合体は文献中で公知の方法に従って製造することができる(非特許文献11)。
驚くべきことに、凝集−減少効果に加えて、本発明による添加剤は、添加剤を含有しないABA微粒子に比較して放出期間の有意な増加を生じ得ることが見い出された。これは特に本発明による血清タンパク質に当てはまり、そのポリペプチドの放出の、たとえば29日までの増加をもたらす(例4参照)。ウシまたはヒト血清アルブミンが血清タンパク質として好ましく用いられる。本発明による添加剤及び特にBSA及びβ−ヒドロキシプロピルシクロデキストリンをPLGA微粒子に加えると、その後、凝集減少効果も、したがって凝集を受けやすいポリペプチドの安定化も生じる。
PLGAまたはABA3ブロック共重合体に基づく微粒子からのポリペプチドについての29日までもの長い放出期間は、過去には高含有度の場合にのみ公知であるが微粒子中の活性物質の量が非常に低い場合、たとえばEPOの場合には公知ではない。EPOをABA微粒子中に高含有度で(たとえば、約3%)埋め込むと、そのタンパク質は29日よりも長く放出される(表4B参照)。微粒子の製造の間にモノカルボン酸、特に安息香酸を重合体相に加えると特に延長された放出が達成されることを見い出した。これは特に、前述の低含有度の場合に当てはまる。
本発明による微粒子は、添加剤として、アミノ酸、たとえば、アルギニン、グリシン、リシンまたはフェニルアラニン、シクロデキストリンまたはシクロデキストリン誘導体、たとえばβ−ヒドロキシプロピルシクロデキストリン(HPCD)も含有することができる。ポリアミノ酸、たとえば、ポリアルギニンまたはポリヒスチジンも本発明による添加剤として用いることができ、シクロデキストリンまたはシクロデキストリン誘導体とアミノ酸またはポリアミノ酸との混合物、たとえばHPCDとポリアルギニンの混合物ですら用いることができる。デキストランとシクロデキストリン誘導体、たとえばHPCDとの混合物またはシクロデキストリンとの混合物も用いることができる。用いられるデキストランの分子量は20,000〜60,000で、特に40,000のデキストランが特に好ましい。
血清タンパク質に加えて、本発明による添加剤として、デキストランとポリアルギニンの混合物またはデキストランとポリヒスチジンから成る混合物が特に好ましく用いられる。
本発明による微粒子は、微粒子の総量に関して0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%の量の添加剤を含有する。1〜20重量%が特に好ましい。糖類の場合、5〜15重量%の量が好ましくは用いられる。ポリアミノ酸の場合、添加剤の量は好ましくは1〜5重量%である。シクロデキストリン及びシクロデキストリン誘導体は好ましくは2〜20重量%の量で加えられる。BSAまたはHSAの量は好ましくは総粒子重量に関して2〜20重量%である。カルボン酸の量は特に15%まで、好ましくは約10%である。
本発明は、三重乳化方法の助けによる、ポリペプチドを含有する微粒子の製造方法にも関し、その方法は水と混和しない有機溶媒に重合体を溶解することによる油状または有機相の製造において、重合体として、Aブロックは乳酸とグリコール酸の共重合体で、Bブロックはポリエチレングリコール鎖である、ABA3ブロック共重合体を用い、血清タンパク質、ポリアミノ酸、シクロデキストリン、シクロデキストリン誘導体、糖類、たとえば二糖類及び多糖類、アミノ糖、アミノ酸、洗浄剤またはカルボン酸、並びにそれらの混合物を含む群から選択される添加剤を、有機相中に乳化されている、水に溶解されたポリペプチドに添加することを特徴とする。
最初の均質化段階(W/Oエマルションの形成)がポリペプチド凝集物の生成の原因のように思われることが分かった。したがって、本発明によると、分散期間を60から30秒に短縮し、均質化機としてUltra Turraxを用い、水/有機相(好ましくはジクロルメタン)の重量比を5〜20%(重量%)まで増加させる。好ましくは、最初の均質化段階で、30秒の間隔を置いて、2回、約30秒間、分散させる。約30秒間、1回で分散させるのが特に好ましい。この製造条件の変更は、凝集物の量の多少の減少をもたらす。
本発明の製造方法の精神の内で、製造過程の全製造期間の間、すべての溶液及び装置を0〜6℃に冷却することが特に好ましい。これは特に好ましい凝集物の減少を達成する。この場合には、凝集−防止添加剤の添加を大部分除くことすら可能である。室温での微粒子の製造に比較して、このようにして、微粒子中に用いられるポリペプチドの凝集物の量の有意の減少を達成することができた(10〜20%の凝集物の量から、2〜5%の凝集物の量に)。
20〜25%の水/有機相の重量比(3〜4部の有機溶媒/1部の水)はさらに内水性相により大量の添加物を組み込むことを可能とする。
驚くべきことに、本発明による微粒子の残存溶媒の量は極端に低い。ABA重合体を用いて製造した微粒子は、1%より少ない、好ましくは0.1%より少ない、特に0.01%より少ない残存溶媒、たとえばジクロルメタンを含有する。明らかに選択されたパラメータは生成した粒子からのほとんど完全なジクロルメタンの除去を達成し、これはとりわけ外水性相に対する有機相の好ましい容積比に起因する。
タンパク質の安定性についての残存水の影響を除くために、微粒子中の残存水の最も測定した。測定された0.2%という水の量は、用いられ内水性相中の水の量をほとんど完全に除去することができたことを明らかにした。
本発明による微粒子の貯蔵安定性についての調査は、これらは室温(20〜25℃)での少なくとも2ヶ月の貯蔵に安定であり、凝集物の生成及び放出特性に関して変化が生じないことを証明した。
さらなる本発明の主題は、血清タンパク質、ポリアミノ酸、シクロデキストリン、シクロデキストリン誘導体、糖類、アミノ糖、アミノ酸、洗浄剤、並びにこれらの添加剤の混合物を含む群から選択された医薬添加剤をポリペプチドを含有する微粒子の製造中に凝集を受けやすいポリペプチドの凝集物の生成を避けるために用いることである。
本発明をさらに発明をなおその上に限定するものでない、次の応用例で説明する。
例1:
EPOを含有する微粒子の製造方法(W/O/W法)
D,L−PLGA重合体(LA:GA=50:50,RG503)をベーリンガー・インゲルハイム(Boehringer Ingelheim)から得、APA共重合体(LA:GA:PEG=50:12:38)を「Journal of Controlled Release」27、第247〜257頁(1993年)(非特許文献11)に記載されているようにして製造した。
D,L−PLGA及びABAブロック重合体のそれぞれのジクロルメタン溶液を製造し、その中には700mgの重合体が2.5ml(3.3g)のジクロルメタンに溶解していた。3.5mgのEPO(0.2mlのリン酸ナトリウム緩衝液中、pH7.4)を必要な時に添加剤(微粒子の総量に関して1%〜20重量%)と混合し、水で満たして最終容積0.8ml(0.8g)とする。
EPOの水溶液を重合体溶液に加え、Ultra Turraxの助けでW/Oエマルションを製造した(30秒、30秒の間隔、再び30秒、20〜24℃,20,000rpm、そして更に30秒)。続いて、前記W/Oエマルションを8,000rpmでのUltra Turrax 30秒間の助けにより、300mlの0.1%PVA水溶液中に注入することにより分散させた(W/O/W三重エマルションの製造)。
W/O/Wエマルションを室温で2〜3時間櫂形撹拌機の助けにより撹拌し、有機ジクロルメタン相を蒸発させる(溶媒蒸発)。吸引ろ過により分離された形の硬化された微粒子を各回200mlの水で2回洗浄し、凍結乾燥する。微粒子を4℃〜8℃のデシケーター中で青色ゲル上に貯蔵する。
例2:
EPOを含有する微粒子の安定化
微粒子を例1に記載の慣用法により製造し、微粒子の総量に関して種々の量の種々の添加剤を加えた。
活性物質EPOの凝集物の生成を、続いて次のように、微粒子からEPOを抽出後、SDS−PAGEによるか(a)、またはDMSOもしくはDMSO/DMF混合物(30:70)中で微粒子を溶媒和する(b)ことにより測定した。
a)10mgのMPを300μlのCHClに溶解し、700μlのアセトンを加えることにより沈澱させた。EPO沈澱物を遠心分離し、1mlのCHCl/アセトン混合物(1:3)を用いて洗浄し、続いてスピード真空装置中で乾燥した。沈澱物をSDS−PAGEのための試料緩衝液に溶解させ(組成:60mMのTris−HCl,pH6.8,2%のSDS,10%のグリセロール、0.001%のブロムフェノールブルー)、12.5または15%SDSゲルに塗布し、電気泳動にかけた。
b)10mgのMPを200μlのDMSO/DMF(30:70)に溶解した。25μl(約5μgのEPOに相当)を直接15%SDSゲル上に載せ、電気泳動にかけた。
電気泳動が完了した後、ゲルを、
aa)クーマシーで染色し、レーザー走査機により濃度計で測定した、
または、
bb)ニトロセルロース上にブロットし、EPO−含有バンドをEPO−特異的抗体を用いて染色し、レーザー走査機により濃度計で測定した。
ABA微粒子(LA:GA:PEG=50:12:38)では、BSAを埋め込むことにより、EPO凝集物の総量を約15〜30%から、1%より低くまで減少させたことが分かった。さらに、デキストラン40,000と組み合せたポリ−L−アルギニン及びポリ−L−ヒスチジンも有意な凝集物減少効果を有していた。これらの添加剤は微粒子の総量に関して1〜10重量%の量で用いられた(表1参照)。
添加剤はEPO−PLGA微粒子中の凝集物の減少ももたらす。この場合、BSA及びβ−ヒドロキシプロピルシクロデキストリンは特にきわめて有効である(凝集物の量、1%より低)ことを示した(表2参照)。反対に添加剤としてPEGを含有する微粒子では、凝集物の増加が見い出された。さらに、少なくとも4%の補助物質を有するPEG又はプルローニック(Pluronic)F127を含有する微粒子の場合には、変形した微粒子の発生の増加が認められた。
Figure 2008184468
Figure 2008184468
例3:
PLGA微粒子からのEPOの放出についての添加剤の影響
D,L−PLGA重合体(RG503,MW=40,000,LA:GA=50:50、多分散性2.4)と0.5%(微粒子の総量に関連して)の量の活性物質EPOとに基づく微粒子を例1にしたがって製造し、種々の添加剤(微粒子の総量に関するW/W%)を製造中に加えた。
放出速度(1日当りのカプセル化された活性物質の量の%で)の測定を次のように行なった。
各々の場合において、15mgの微粒子を2mlのエッペンドルフ管に量り、1.5mlのPBS緩衝液及び0.01%のTween 20,pH7.4と混合した。これらの管を37℃に自動温度制御した、回転金属ブロック(Rotatherm Liebisch Co.30rpm)中に入れた。試料を予め定めた試料抽出時間に採取し、各回ごとに残りの放出媒体を新しい媒体により完全に置換した。次の微粒子の放出速度を測定した。
Figure 2008184468
これらの結果から、PLGA微粒子では、添加剤と無関係にEPOの放出が最大で24〜36時間続くだけであって、その後さらなる連続的な放出がないことが明らかである。添加剤は初期の噴出のレベルを変化させるだけである。EPOの長引いた放出は前記添加剤によっては達成できなかった。
例4:ABA
微粒子からの放出についての添加剤の影響
LA:GA:PEG=57:11:32(重合体A)及びLA:GA:PEG=50:12:38(重合体B)のABA3ブロック共重合体と各回0.5%の量(微粒子の総量に関して)の活性物質EPOに基づく微粒子を例1にしたがって製造し、種々の添加剤(微粒子の総量に関するW/W%)を加えた。放出速度の測定は例3に記載のように行なった。その結果を表4Aに要約した。重合体A及びBは、活性物質の放出特性に関して可能な限り質的に同等であった。
Figure 2008184468
表4Aから、PLGA微粒子に比較して、ABA微粒子を用いると、特に添加剤としてBSAを用いると、たとえば29日までのEPOの連続的な放出を達成することが可能であることを理解できる。
活性物質の量が0.5%及び3.4%で、各場合共添加剤無しで、種々の単量体組成のPLGA(50:50)微粒子及びABA微粒子からのEPOのインビトロ放出を比較するなら、本発明によるABA微粒子の方が優れていることが明らかになる。
Figure 2008184468
添加剤を加えない時、低含有度(0.5%)でのABA微粒子からの放出は11〜18日に限定されることが表4Bから理解できる。ABA3ブロック共重合体の場合には、同じ含有度のPLGA微粒子と比較して、放出期間の増加を認めることができる。ABA3ブロック共重合体中のGAの量が高いほど放出期間は増加する(上記参照、GAの量が11,16または22重量%と増加するにつれ、放出も長くなる)。
例5 いくつかのABAブロック重合体の化学的及び物理的性質を次の表5に要約する。
Figure 2008184468
表5に列挙されたABA3ブロック共重合体から製造したEPOを含有している微粒子のガラス転移温度(Tg)は27〜45℃の範囲であった。したがって、この微粒子を冷蔵庫(4〜8℃)の中で長期間安定に貯蔵することができる。
例6:
凝集物の生成を減少させるための冷却しながらの微粒子の製造
微粒子を次の変更をして例1に記載したように製造した。
すべての溶液(ジクロルメタン重合体溶液、EPOのリン酸ナトリウム緩衝液溶液及びPVA溶液)を低温室で氷浴(0℃)中で予備冷却した。すべての管及び装置(たとえば、Ultra Turrax)を低温室(4℃)で予備冷却した。W/O/Wエマルションを撹拌する工程、微粒子を硬化する工程及びジクロルメタンを蒸発させる工程を包含する、すべての微粒子製造工程を低温室で氷浴中で行った。W/O/Wエマルション製造後、0.1%PVA溶液中で測定した温度は1℃であった。
このようにして製造した微粒子は次の有利な性質を有していた。すなわち、EPOの実質上の含有度は、標準的方法よりも大きかった(0.4%の代りに0.54%)。安定化添加剤なしの微粒子中の凝集物の含有量は少なかった(10〜20%の代りに2〜5%)。この場合の凝集物の含有量は例2中に記載の方法に類似して測定した。
略語のリスト:
MP :微粒子
PLGA :乳酸とグリコール酸からなる共重合体
LA :乳酸
GA :グリコール酸
ABA :AブロックとBブロックからなる3ブロック共重合体
Aブロック:乳酸とグリコール酸の共重合体
Bブロック:ポリエチレングリコール(PEG)
BSA :ウシ血清アルブミン
HSA :ヒト血清アルブミン
PVA :ポリビニルアルコール
D40 :デキストラン40,000

Claims (20)

  1. 活性物質を含有する重合体マトリックスを含んでなる微粒子の形の投薬形であって、前記重合体はABA3ブロック共重合体であって、そのAブロックは乳酸とグリコール酸からなる共重合体であり、そのBブロックはポリエチレングリコール鎖を表わし、前記活性物質は凝集しやすいポリペプチドであり、前記微粒子は、血清タンパク質、ポリアミノ酸、シクロデキストリン、シクロデキストリン誘導体、糖類、アミノ糖、アミノ酸、洗浄剤またはカルボン酸並びにこれらの添加剤の混合物を含んでなる群から選択する添加剤を含有している、前記投薬形。
  2. 前記添加剤を、血清アルブミン、ポリアミノ酸、アミノ酸、糖類、シクロデキストリン誘導体及び洗浄剤を含む群から選択する、請求項1に記載の投薬形。
  3. 前記添加剤を、デキストランとポリアミノ酸との混合物、シクロデキストリンまたはシクロデキストリン誘導体とアミノ酸との混合物、シクロデキストリンまたはシクロデキストリン誘導体とポリアミノ酸との混合物、シクロデキストリンまたはシクロデキストリン誘導体とデキストランとの混合物またはデキストランとアミノ酸との混合物から選択する、請求項1に記載の投薬形。
  4. 前記重合体相中に添加剤としてカルボン酸を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の投薬形。
  5. 前記ABAブロックポリマーの分子量が5,000〜50,000ダルトン、好ましくは10,000〜30,000ダルトンである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の投薬形。
  6. 前記ABA共重合体中のポリエチレングリコールの割合が、重合体の総量に関して、20〜50重量%、好ましくは30〜40重量%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の投薬形。
  7. 前記ABA共重合体中の乳酸とグリコール酸の比が1:1〜5:1、好ましくは1.5:1〜4.5:1である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の投薬形。
  8. 乳酸とグリコール酸の比が約4:1、好ましくは2:1である、請求項7に記載の投薬形。
  9. 前記添加剤が微粒子の総量に関して、0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%の量で存在する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の投薬形。
  10. ポリアミノ酸として、ポリアルギニンもしくはポリヒスチジン、特にポリ−L−アルギニンもしくはポリ−L−ヒスチジン、アミノ酸としてアルギニン、グリシン、フェニルアラニン、グルタミン酸もしくはリシン、糖類として、トレハロース、蔗糖、マルトース、澱粉、マルトデキストリン、ラフィノース、アルギン酸塩もしくはデキストランを含有し、アミノ糖として、キトサン、または、洗浄剤もしくはトリグリセリドとして、Tween 20(商標)、Tween 80(商標)、Pluronic(商標)もしくはMiglyol(商標)を含有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の投薬形。
  11. 分子量20,000〜60,000、好ましくは40,000のデキストランを含有する、請求項10に記載の投薬形。
  12. 添加剤として、デキストランとポリアルギニンまたはポリヒスチジンの混合物、好ましくは、デキストラン40,000とポリ−L−アルギニンとの混合物またはデキストラン40,000とポリ−L−ヒスチジンとの混合物を含有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の投薬形。
  13. 添加剤として、血清タンパク質、好ましくはウシ血清アルブミンまたはヒト血清アルブミンを含有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の投薬形。
  14. 微粒子中のポリペプチドの含有量が、微粒子の総量に関して、0.01〜5重量%、好ましくは0.01〜3重量%である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の投薬形。
  15. 前記ポリペプチドとしてエリスロポイエチンを含有する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の投薬形。
  16. 三重エマルション法の助けを用いるポリペプチドを含有する微粒子の製造方法であって、a)Aブロックが乳酸及びグリコール酸からなる共重合体であって、Bブロックがポリエチレングリコール鎖を表わす、ABA3ブロック共重合体を、水と混和しない、任意にカルボン酸を加えた、有機溶媒に溶解する工程、b)ポリペプチドの溶液または懸濁液が、更に血清タンパク質、ポリアミノ酸、シクロデキストリン、シクロデキストリン誘導体、糖類、アミノ糖、アミノ酸、洗浄剤並びにこれらの混合物を含む群より選択する添加剤を含むものである、前記溶液または懸濁液を加え、そして最初の均質化工程においてW/Oエマルションを製造する工程、c)安定剤を含有する水溶液中で前記得られたW/Oエマルションを分散させることによる第2の均質化工程においてW/O/Wエマルションを製造する工程、及びd)溶媒を蒸発させ、続いて微粒子を分離する工程、を含んでなる、前記製造方法。
  17. 第1の均質化工程において均質化機として、Ultra−Turraxを用い、30秒間の間隔をおいて、30秒間で1回または30秒間で2回分散させる、請求項16に記載の方法。
  18. 20〜25%までの水/有機相の重量比を選択する、請求項16または17に記載の方法。
  19. 全製造方法を0〜6℃の温度で行なう、請求項16〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. ポリペプチドを含有する微粒子の製造の間の凝集しやすいポリペプチドの凝集物の生成を避けるための、血清タンパク質、ポリアミノ酸、シクロデキストリン、シクロデキストリン誘導体、糖類、アミノ糖、アミノ酸、洗浄剤またはカルボン酸並びにこれらの添加剤の混合物を含む群から選択される医薬添加剤の使用。
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