JP2008180637A - 光信号解析方法および光信号解析装置 - Google Patents

光信号解析方法および光信号解析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】解析処理に要する時間が短い光信号解析装置を提供する。
【解決手段】光信号解析装置100は、試料S内の測定点から発せられる光を検出する光検出部130と、光信号解析に必要な制御を行なう制御部160とを有している。制御部160に含まれる解析部は、光検出器142により検出される測定点からの蛍光信号に対応するデータを利用して、あらかじめ設定された遅延時間の範囲(最小遅延時間τmin=τ0、最大遅延時間τmax=nτ0(nは自然数))において、そのうちの一部の遅延時間(τ)における相関値G(τ)を算出し、算出した相関値G(τ)に基づいた統計値、あるいはその値を用いて擬似分子数(分子数の近似値)を算出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光信号解析方法と光信号解析装置に関する。
特許文献1および非特許文献1〜3は、光信号解析方法を開示している。その光信号解析方法では、自己相関関数や相互相関関数などを推定するために、通常の測定で得られた何万〜何十万個のデータを計算に繰り返し用い、得られた相関カーブに対して最終的にフィッティングをかけて評価に必要な複数のパラメータを算出する。
非特許文献4は、画像化に用いたパラメータは空間軸に相関手法を適用させて計算し、異なる二次元平面位置における蛍光強度総和を元に、相関値を算出し、結果を等高線で表示する手法を開示している。非特許文献4の手法は、本発明のように時間軸測定データを元にする相関手法と異なる。
特開2006−78377号公報 「New Concept in Correlator Design」, Klaus Sch-tzel, Inst. Phys. Conf. Ser. No.77, P175, 1985. 「Noise on Multiple-Tau Photon Correlation Data」, Klaus Sch-tzel, SPIE Vol.1430, P109, Photon Correlation Spectroscopy: Multicomponent Systems, 1991. 「Photon Correlation Measurements at Large Lag Times」, Klaus Sch-tzel et al., Journal of Modern Optics, Vol.35, No.4, P711, 1988. 「Image Correlation Spectroscopy. II. Optimization for Ultrasensitive Detection of Preexisting Platelet-Derived Growth Factor-β Receptor Oligomers on Intace Cells.」, Paul W. Wiseman and Nils o. Petersen, Biophysical Journal, Vol.76, P963, 1999.
特許文献1および非特許文献1〜3の光信号解析方法では、一回の測定で一個所のみを測定する場合であっても、相関カーブを得るためには、大量の測定データを計算に繰り返し用いる。計算とフィッティングとパラメータ算出に要する時間は、測定点の個数が増えるにつれて倍増していく。また、パラメータ評価の精度を上げるためには、プロット値=遅延時間を増やし、多数のプロット値=多数の遅延時間に対して相関分析法を適用させ、何万〜何十万個のデータを繰り返し計算に用い、きれいな相関カーブを得る必要がある。このような手法は解析処理に要する時間が長く、測定点が複数ある多数パラメータを評価する領域観察への応用は実用的ではない。
本発明は、この様な実状を考慮して成されたものであり、その目的は、解析処理に要する時間が短い光信号解析装置および光信号解析方法を提供することである。
本発明による光信号解析装置は、試料内の測定点から発せられる光を検出する光検出手段と、前記光検出手段により検出される前記測定点からの蛍光信号に対応するデータを利用して、あらかじめ設定された遅延時間の範囲(最小遅延時間τmin=τ0、最大遅延時間τmax=nτ0(nは自然数))において、そのうちの一部の遅延時間(τ)における相関値(G(τ))に基づいた統計値、あるいはその値を用いて擬似分子数(分子数の近似値)を算出する解析手段とを含むことを特徴とする。
本発明による別の光信号解析装置は、試料内の測定点から発せられる光を検出する光検出手段と、前記光検出手段により検出される前記測定点からの蛍光信号に対応するデータを利用して、あらかじめ設定された遅延時間の範囲(最小遅延時間τmin=τ0、最大遅延時間τmax=nτ0(nは自然数))において、そのうちの一部の遅延時間(τ)における相関値(G(τ))に基づいた統計値、あるいはその値を用いて擬似拡散時間(拡散時間の近似値)を算出する解析手段とを含むことを特徴とする。
本発明によるまた別の光信号解析装置は、試料内の測定点から発せられる光を検出する光検出手段と、前記光検出手段により検出される前記測定点からの蛍光信号に対応するデータを利用して、前記測定点について、あらかじめ設定された蛍光強度におけるフォトンカウンティングヒストグラムを算出する解析手段とを含むことを特徴とする。
本発明による光信号解析方法は、試料内の測定点から発せられる光を検出するステップと、前記測定点からの蛍光信号に対応するデータを利用して、あらかじめ設定された遅延時間の範囲(最小遅延時間τmin=τ0、最大遅延時間τmax=nτ0(nは自然数))において、そのうちの一部の遅延時間(τ)における相関値(G(τ))に基づいた統計値、あるいはその値を用いて擬似分子数(分子数の近似値)を算出するステップとを含むことを特徴とする。
本発明による別の光信号解析方法は、試料内の測定点から発せられる光を検出ステップと、前記測定点からの蛍光信号に対応するデータを利用して、あらかじめ設定された遅延時間の範囲(最小遅延時間τmin=τ0、最大遅延時間τmax=nτ0(nは自然数))において、そのうちの一部の遅延時間(τ)における相関値(G(τ))に基づいた統計値、あるいはその値を用いて擬似拡散時間(拡散時間の近似値)を算出するステップとを含むことを特徴とする。
本発明によるまた別の光信号解析方法は、試料内の測定点から発せられる光を検出ステップと、前記測定点からの蛍光信号に対応するデータを利用して、前記測定点について、あらかじめ設定された蛍光強度におけるフォトンカウンティングヒストグラムを算出するステップとを含むことを特徴とする。
本発明によれば、解析処理に要する時間が短い光信号解析装置および光信号解析方法が提供される。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
<第一実施形態>
擬似分子数N’によるFCS/FCCSイメージング
本実施形態は、選定した領域内の複数の測定点においてFCS/FCCSの分子数の近似値(擬似分子数)を算出し、これを輝度値として表示するFCS/FCCSイメージング解析方法である。
図1は、本発明の第一実施形態による光信号解析装置を概略的に示している。図1に示すように、光信号解析装置100は、試料Sに励起光を照射する光照射部110と、試料S内の測定点から発せられる光を検出する光検出部130と、光信号解析に必要な制御を行なう制御部160とを有している。
光照射部110は光源112とミラー116とダイクロイックミラー122とガルバノミラー124と対物レンズ126とを含んでいる。光源112は、試料Sに含まれる蛍光色素を励起して試料Sから光(蛍光)を発せされるための励起光を発する。ミラー116は、光源112から発せられる励起光をダイクロイックミラー122に向けて反射する。ダイクロイックミラー122は、励起光をガルバノミラー124に向けて反射し、試料Sから発せられる蛍光を透過する。ガルバノミラー124は、励起光を対物レンズ126に向けて反射するとともに、その反射方向を変更する。対物レンズ126は、励起光を収束して試料S内の測定点に照射するとともに、試料S内の測定点からの光を取り込む。
光検出部130は、対物レンズ126とガルバノミラー124とダイクロイックミラー122を光照射部110と共有している。光検出部130はさらに、収束レンズ132とピンホール134とコリメートレンズ136と蛍光フィルター138と収束レンズ140と光検出器142とを含んでいる。収束レンズ132は、ダイクロイックミラー122を透過した光を収束する。ピンホール134は、収束レンズ132の焦点に配置されている。つまり、ピンホール134は、試料S内の測定点に対して共役な位置にあり、測定点からの光だけを選択的に通す。コリメートレンズ136は、ピンホール134を通過した光を平行にする。蛍光フィルター138は、試料Sから発せられる蛍光だけを選択的に透過する。収束レンズ140は、蛍光フィルター138を透過した蛍光を収束する。収束レンズ140は、コリメートレンズ136と共同して、ピンホール134の像を光検出器142に投影する。光検出器142は、入射した光の強度に対応した信号を出力する。すなわち、光検出器142は、試料S内の測定点からの蛍光信号を出力する。
制御部160は例えばパーソナルコンピューターで構成される。制御部160は、試料Sの全体画像の取得と表示、観察領域の指定および最小遅延時間と最大遅延時間の設定の入力待ち、測定点の選定と位置の決定、解析(擬似分子数の算出)などを行う。
図1に示される制御部の機能ブロックを図2に示す。制御部160は、図2に示すように、表示部166と入力部168とミラー制御部162と画像形成部164と選定部170とデータ抽出部172と解析部174とを含んでいる。ミラー制御部162は、試料Sの全体画像を取得する際、励起光の照射位置を試料Sの全体に対してラスター走査するようにガルバノミラー124を制御する。画像形成部164は、ミラー制御部162から入力される励起光の照射位置の情報と光検出器142の出力信号とから試料Sの全体画像を形成する。表示部166は、試料Sの全体画像や解析結果を表示する。入力部168は、例えばマウスやキーボードを含み、表示部166と共同してGUIを構成する。このGUIは、観察領域の指定、最小遅延時間と最大遅延時間の設定、解析結果の表示の仕方の指定などに利用される。選定部170は、光信号解析に際して、指定された観察領域に対して測定点を選定し、その位置を決定する。測定点の個数は一つであっても複数であってもよい。選定部170は、ここでは、マトリックス状に二次元的に整列した複数の測定点(P1,P2,…,Pm)を選定する。ミラー制御部162は、選定部170によって選定された測定点(P1,P2,…,Pm)に順番に励起光を照射するようにガルバノミラー124を制御する。データ抽出部172は、光検出器142から出力される蛍光信号から、蛍光信号に対応する計算用のデータを抽出する。解析部174は、光検出器142により検出される測定点からの蛍光信号に対応するデータを利用して、あらかじめ設定された遅延時間の範囲(最小遅延時間τmin=τ0、最大遅延時間τmax=nτ0(nは自然数))において、そのうちの一部の遅延時間(τ)における相関値G(τ)を算出し、算出した相関値G(τ)に基づいた統計値、あるいはその値を用いて擬似分子数(分子数の近似値)を算出する。解析部174は、例えば、一つの遅延時間τにおける相関値G(τ)を算出する。解析部174は、ここでは、最小遅延時間τ0における相関値G(τ0)を算出する。
図1において、光源112から発せられた励起光は、ミラー116とダイクロイックミラー122とガルバノミラー124と対物レンズ126を経て試料S内の測定点に照射される。励起光が照射される測定点は、ガルバノミラー124によって、一定時間ごとに順番に変更される。励起光を受けた試料Sは測定点から蛍光を発する。試料Sからの光(蛍光のほかに不所望な反射光などを含む)は、対物レンズ126とガルバノミラー124とダイクロイックミラー122と収束レンズ132を経てピンホール134に至る。ピンホール134は測定点と共役な位置にあるため、試料S内の測定点からの光だけがピンホール134を通過する。ピンホール134を通過した光すなわち試料S内の測定点からの光はコリメートレンズ136を経て蛍光フィルター138に至り、試料S内の測定点から発せられた蛍光だけが蛍光フィルター138を透過する。蛍光フィルター138を透過した蛍光は収束レンズ140を経て光検出器142に入射する。光検出器142は、入射光すなわち試料S内の測定点から発せられた蛍光信号を出力する。この蛍光信号は解析部174に入力され、解析処理に供される。
ある観察領域内の測定点間の変化や関係の観察において、相関パラメータの近似値を用いてもよい場合が多い。本実施形態では、多数のプロット値と複数の遅延時間において、何十万個のデータを用いて繰返し相関手法を適応させるのではなく、一つのプロット値=最小の遅延時間τ0において、データのすべてを用いて相関演算を一回だけ行ない、その演算結果に基づいて分子数Nの近似値である擬似分子数N’を求める。
測定点Pi(iはm以下の自然数)における自己相関解析式は、次の(1)式で表される。
Figure 2008180637
ここで、Diは測定点Piにおけるデータ、N12はデータの総数である。
擬似分子数N’は、最小遅延時間τ0における相関値G(τ0)を用いて、次の(2)式で表される。
Figure 2008180637
本実施形態では、まず、観察領域を決め、この観察領域における測定点数を決定する。次に、観測領域と測定点数に基づいて測定するピクセル位置とスキップするピクセル数を決める。続いて、各測定点において一定時間のデータ収集を行い、データの初期処理を行う。次に、このデータを用いて最小プロット値=最小遅延時間のみにおける相関値を計算し、分子数の近似値である擬似分子数を求める。
以下、本実施形態における光信号解析について図3のフローチャートに沿って説明する。
[ステップS101]
図4に示すように、試料Sの一部の領域を四角形の枠190で囲むことにより観察領域を指定する。
また、相関値を計算するための最小遅延時間と最大遅延時間を設定する。
[ステップS102]
画像化しようとする画像サイズに基づいて、観察領域内のピクセル数においてスキップするピクセル数を算出し、測定点の位置を決める。測定点の間隔は均一で、測定点の配置は観察領域に最大限近似するようにする。
[ステップS103]
データを読み込む。
[ステップS104]
測定点を判断し、Yesの場合はステップS105に進み、Noの場合はステップS111に進む。
[ステップS105]
測定点Piに対して、読み込みデータ数をカウントする。
[ステップS106]
測定点PiのデータIpiに対して、データの総和を計算する。このステップでは、読み込みデータの和計算処理を行う。
[ステップS107]
測定点PiのデータIpiに対して、データの積和を計算する。このステップでは、FCSの最小ビンタイム=最小遅延時間τ0において隣接するデータの積和計算処理を行う。
[ステップS108]
測定点Piでの測定が終了したか否かを判断し、Yesの場合はステップS109に進み、Noの場合はステップS103に戻る。
[ステップS109]
測定点PiのデータIpiに対して、相関値の計算を行う。つまり、ステップS105〜S107の結果を式G(τ0)=S107*S105/S106*S106に代入し、最小プロット値=最小遅延時間τ0における自己相関値を算出する。
[ステップS110]
1/[G(τ0)−1]を計算して擬似分子数N’を求める。
[ステップS111]
測定(選定した測定点における擬似分子数の計算)が終了したか否かを判断し、Yesの場合はステップS112に進み、Noの場合はステップS103に戻る。
[ステップS112]
図5に示すように、各測定点における擬似分子数を輝度値として画像を表示する。また、必要に応じて、図6に示すように、各測定点における擬似分子数の表192を表示したり、画像の横軸に沿った擬似分子数の変動カーブ194や縦軸に沿った擬似分子数の変動カーブ196を表示したり、マウスで選択された測定点の擬似分子数の数値198をピンポイント表示したりする。
本実施形態では、擬似分子数の計算には、ただ一回の相関値の計算を要するだけであるので、高速に処理できる。各測定点での擬似分子数を輝度値として画像を表示することにより、隣接する二つの測定点間の変化や観察領域内の任意の二つの測定点間または複数の測定点間の変化を一枚の画像から相対的に観察したり評価したりすることが可能である。また、擬似分子数の表や擬似分子数の変動カーブを表示したり、選択された一つの測定点での擬似分子数をピンポイント表示したりすることにより、試料の物理的性質を多方面から観察したり評価したりすることが可能である。
<第二実施形態>
擬似分子拡散時間Dt’によるFCS/FCCSイメージング
本実施形態は、選定した領域内の複数の測定点においてFCS/FCCS演算による拡散時間の近似値(擬似拡散時間)を算出し、これを輝度値として表示するFCS/FCCSイメージング解析方法である。
本実施形態による光信号解析装置は基本的に第一実施形態と同じ構成である。相違部分は、解析部174において、複数の測定点のそれぞれにおける自己相関手法と相互相関手法による拡散時間の推定を行う点である。
つまり、解析部174は、光検出器142により検出される測定点からの蛍光信号に対応するデータを利用して、あらかじめ設定された遅延時間の範囲(最小遅延時間τmin=τ0、最大遅延時間τmax=nτ0(nは自然数))において、そのうちの一部の遅延時間(τ)における相関値G(τ)を算出し、算出した相関値G(τ)に基づいた統計値、あるいはその値を用いて擬似拡散時間(拡散時間の近似値)を算出する。解析部174は、例えば、一つの遅延時間τにおける相関値G(τ)を算出する。解析部174は、ここでは、最小遅延時間τ0における相関値G(τ0)を算出する。
本実施形態では、まず、観察領域を決め、この観察領域における測定点の位置を決め、各測定点において一定時間のデータ収集を行い、データの初期処理を行う。次に、このデータを用いてFCSの最小プロット値=最小遅延時間のみにおける相関値G(τ0)を求める。ここまでは第一実施形態と同様である。続いて、G(m)=[G(τ0)−1]/2を基準値としてτ=Dt1におけるG(Dt1)を計算し、G(Dt1)をG(m)に近似していく方法で擬似拡散時間Dt’を求める。
以下、本実施形態における光信号解析について図7のフローチャートに沿って説明する。
[ステップS201]
図4に示すように、試料Sの一部の領域を四角形の枠190で囲むことにより観察領域を指定する。
また、相関値を計算するための最小遅延時間と最大遅延時間を設定する。
[ステップS202]
画像化しようとする画像サイズに基づいて、観察領域内のピクセル数においてスキップするピクセル数を算出し、測定点の位置を決める。測定点の間隔は均一で、測定点の配置は観察領域に最大限近似するようにする。
[ステップS203]
データを読み込む。
[ステップS204]
測定点を判断し、Yesの場合はステップS205に進み、Noの場合はステップS219に進む。
[ステップS205]
測定点Piに対して、読み込みデータ数をカウントする。
[ステップS206]
測定点PiのデータIpiに対して、データの総和を計算する。このステップでは、読み込みデータの和計算処理を行う。
[ステップS207]
測定点PiのデータIpiに対して、データの積和を計算する。このステップでは、FCSの最小プロット値=最小遅延時間τ0において隣接するデータの積和計算処理を行う。
[ステップS208]
測定点Piでの測定が終了したか否かを判断し、Yesの場合はステップS209に進み、Noの場合はステップS203に戻る。
[ステップS209]
測定点PiのデータIpiに対して、相関値の計算を行う。つまり、ステップS203〜ステップS205の結果を式G(τ0)=S207*S205/S206*S206に代入し、最小プロット値=最小遅延時間τ0における自己相関値を算出する。
[ステップS210]
ステップS209で算出したG(τ0)を用いて、規格化基準値1との間の中間値G(m)=[G(τ0)−1]/2を算出する。
[ステップS211〜S218]
G(Dt1)とG(m)の大きさを比較し、擬似拡散時間の計算を行う。つまり、二つの値の差が一定の値より小さくなった場合、Dt=Dt1とする。Dt1は最小遅延時間と最大遅延時間の間の範囲内の値である。
ステップS211において、G(Dt1)とG(m)の差が一定の値δより小さいか否かを判断する。Yesの場合は、ステップS212において、Dt=Dt1とし、ステップS213において、i=i+1として測定点を次の測定点に変え、ステップS203に戻る。Noの場合はステップS214に進む。
ステップS214では、G(Dt1)がG(m)より小さいか否かを判断する。Yesの場合は、ステップS215において、G(Dt1−τ0)を計算する。つまり、遅延時間τ=Dt1−τ0においてデータの積和計算処理を行い、遅延時間τ=Dt1−τ0における自己相関値を算出する。続いて、ステップS216において、Dt=Dt1−τ0とし、ステップS211に戻る。Noの場合は、ステップS217において、G(Dt1+τ0)を計算する。つまり、遅延時間τ=Dt1+τ0においてデータの積和計算処理を行い、遅延時間τ=Dt1+τ0における自己相関値を算出する。続いて、ステップS218において、Dt=Dt1+τ0とし、ステップS211に戻る。
[ステップS219]
測定(選定した測定点における擬似拡散時間の計算)が終了したか否かを判断し、Yesの場合はステップS220に進み、Noの場合はステップS203に戻る。
[ステップS220]
図5と同様に、各測定点における擬似拡散時間を輝度値として画像を表示する。また、必要に応じて、図6と同様に、各測定点における擬似拡散時間の表を表示したり、画像の横軸に沿った擬似拡散時間の変動カーブや縦軸に沿った擬似拡散時間の変動カーブを表示したり、マウスで選択された測定点の擬似拡散時間の数値をピンポイント表示したりする。
本実施形態では、擬似拡散時間の計算には、数回の相関値の計算を要するだけであるので、高速に処理できる。各測定点での擬似拡散時間を輝度値として画像を表示することにより、隣接する二つの測定点間の変化や観察領域内の任意の二つの測定点間または複数の測定点間の変化を一枚の画像から相対的に観察したり評価したりすることが可能である。また、擬似拡散時間の表や擬似拡散時間の変動カーブを表示したり、選択された一つの測定点での擬似拡散時間をピンポイント表示したりすることにより、試料の物理的性質を多方面から観察したり評価したりすることが可能である。
<第三実施形態>
フォトンカウンティングヒストグラムによるイメージング
本実施形態は、選定した領域内の複数の測定点において蛍光強度を決め、所定強度におけるフォトンカウンティングヒストグラムを算出し、これを輝度値として表示する解析方法である。
本実施形態による光信号解析装置は基本的に第一実施形態と同じ構成である。相違部分は、解析部174において、複数の測定点のそれぞれにおける蛍光強度を決め、所定強度におけるフォトンカウンティングヒストグラムの計算を行う点である。
つまり、解析部174は、光検出器142により検出される測定点からの蛍光信号に対応するデータを利用して、あらかじめ設定された蛍光強度におけるフォトンカウンティングヒストグラムを算出する。
本実施形態では、まず、観察領域を決め、この観察領域における測定点の位置を決め、各測定点において一定時間のデータ収集を行う。ここまでは第一実施形態と同様である。次に、蛍光信号のある強度値を所定強度にする。続いて、所定強度におけるフォトンカウンティングヒストグラムを算出する。
以下、本実施形態における光信号解析について図8のフローチャートに沿って説明する。
[ステップS301]
図4に示すように、試料Sの一部の領域を四角形の枠190で囲むことにより観察領域を指定する。
[ステップS302]
画像化しようとする画像サイズに基づいて、観察領域内のピクセル数においてスキップするピクセル数を算出し、測定点の位置を決める。測定点の間隔は均一で、測定点の配置は観察領域に最大限近似するようにする。
[ステップS303]
蛍光信号のある強度値を所定強度に設定する。
[ステップS304]
測定点を判断し、Yesの場合はステップS305に進み、Noの場合はステップS308に進む。
[ステップS305]
データを読み込む。
[ステップS306]
測定点PiのデータIpiが所定強度であるか否かを判断し、Yesの場合はステップS307に進み、Noの場合はステップS304に戻る。
[ステップS307]
測定点PiのデータIpiに対して、所定強度におけるフォトンカウンティングヒストグラムを計算する。つまり、所定強度の出現回数を計算する。
[ステップS308]
測定(選定した測定点におけるフォトンカウンティングヒストグラムの計算)が終了したか否かを判断し、Yesの場合はステップS309に進み、Noの場合はステップS304に戻る。
[ステップS309]
図5と同様に、各測定点におけるフォトンカウンティングヒストグラムを輝度値として画像を表示する。また、必要に応じて、図6と同様に、各測定点におけるフォトンカウンティングヒストグラムの表を表示したり、画像の横軸に沿ったフォトンカウンティングヒストグラムの変動カーブや縦軸に沿ったフォトンカウンティングヒストグラムの変動カーブを表示したり、マウスで選択された測定点のフォトンカウンティングヒストグラムの数値をピンポイント表示したりする。
本実施形態では、各測定点でのフォトンカウンティングヒストグラムを輝度値として画像を表示することにより、隣接する二つの測定点間の変化や観察領域内の任意の二つの測定点間または複数の測定点間の変化を一枚の画像から相対的に観察したり評価したりすることが可能である。また、フォトンカウンティングヒストグラムの表やフォトンカウンティングヒストグラムの変動カーブを表示したり、選択された一つの測定点でのフォトンカウンティングヒストグラムをピンポイント表示したりすることにより、試料の物理的性質を多方面から観察したり評価したりすることが可能である。また、フォトンカウンティングヒストグラムを用いているため、分子種の明るさ、濃度など相関演算による解析とは異なるパラメーターでの評価が可能である。
本実施形態において、ステップS303において設定する蛍光強度値は複数であってもよい。
これまで、図面を参照しながら本発明の実施形態を述べたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。
本発明の第一実施形態による光信号解析装置を概略的に示している。 図1に示される制御部の機能ブロック図である。 第一実施形態における光信号解析のフローチャートである。 試料Sと観察領域を示している。 各測定点における擬似分子数を輝度値として表示した画像を示している。 図5に示した画像に加えて、擬似分子数の表と、擬似分子数の変動カーブと、一つの測定点の擬似分子数の数値とを示している。 第二実施形態における光信号解析のフローチャートである。 第三実施形態における光信号解析のフローチャートである。
符号の説明
100…光信号解析装置、110…光照射部、112…光源、116…ミラー、122…ダイクロイックミラー、124…ガルバノミラー、126…対物レンズ、130…光検出部、132…収束レンズ、134…ピンホール、136…コリメートレンズ、138…蛍光フィルター、140…収束レンズ、142…光検出器、160…制御部、162…ミラー制御部、164…画像形成部、166…表示部、168…入力部、170…選定部、172…データ抽出部、174…解析部、190…枠、192…表、194…変動カーブ、196…変動カーブ、198…数値。

Claims (32)

  1. 試料内の測定点から発せられる光を検出する光検出手段と、
    前記光検出手段により検出される前記測定点からの蛍光信号に対応するデータを利用して、あらかじめ設定された遅延時間の範囲(最小遅延時間τmin=τ0、最大遅延時間τmax=nτ0(nは自然数))において、そのうちの一部の遅延時間(τ)における相関値(G(τ))に基づいた統計値、あるいはその値を用いて擬似分子数(分子数の近似値)を算出する解析手段とを含むことを特徴とする光信号解析装置。
  2. 前記解析手段は、一つの遅延時間(τ)の一点に関する相関分析法を適用し、前記一つの遅延時間(τ)の一点における相関値により前記擬似分子数を算出することを特徴とする請求項1に記載の光信号解析装置。
  3. 前記一つの遅延時間は、最小遅延時間(τ0)であることを特徴とする請求項2に記載の光信号解析装置。
  4. 前記擬似分子数を輝度値として画像を表示する表示手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜3に記載の光信号解析装置。
  5. 観察領域を指定する領域指定手段と、前記観察領域に対して一つまたは複数の測定点を選定する選定手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜4に記載の光信号解析装置。
  6. 前記解析手段は、前記選定手段によって選定された測定点について前記擬似分子数を算出することを特徴とする請求項1に記載の光信号解析装置。
  7. 試料内の測定点から発せられる光を検出する光検出手段と、
    前記光検出手段により検出される前記測定点からの蛍光信号に対応するデータを利用して、あらかじめ設定された遅延時間の範囲(最小遅延時間τmin=τ0、最大遅延時間τmax=nτ0(nは自然数))において、そのうちの一部の遅延時間(τ)における相関値(G(τ))に基づいた統計値、あるいはその値を用いて擬似拡散時間(拡散時間の近似値)を算出する解析手段とを含むことを特徴とする光信号解析装置。
  8. 前記解析手段は、一つの遅延時間(τ)の一点に関する相関分析法を適用し、前記一つの遅延時間(τ)の一点における相関値により前記擬似拡散時間を算出することを特徴とする請求項7に記載の光信号解析方法。
  9. 前記一つの遅延時間は、最小遅延時間(τ0)であることを特徴とする請求項8に記載の光信号解析装置。
  10. 前記擬似拡散時間を輝度値として画像を表示する表示手段をさらに有することを特徴とする請求項7〜9に記載の光信号解析装置。
  11. 観察領域を指定する領域指定手段と、前記観察領域に対して一つまたは複数の測定点を選定する選定手段をさらに有することを特徴とする請求項7〜10に記載の光信号解析装置。
  12. 前記解析手段は、前記選定手段によって選定された測定点について前記擬似拡散時間を算出することを特徴とする請求項7に記載の光信号解析装置。
  13. 試料内の測定点から発せられる光を検出する光検出手段と、
    前記光検出手段により検出される前記測定点からの蛍光信号に対応するデータを利用して、前記測定点について、あらかじめ設定された蛍光強度におけるフォトンカウンティングヒストグラムを算出する解析手段とを含むことを特徴とする光信号解析装置。
  14. 前記フォトンカウンティングヒストグラムを輝度値として画像を表示する表示手段をさらに有することを特徴とする請求項13に記載の光信号解析装置。
  15. 観察領域を指定する領域指定手段と、前記観察領域に対して一つまたは複数の測定点を選定する選定手段をさらに有することを特徴とする請求項13に記載の光信号解析装置。
  16. 前記解析手段は、前記選定手段によって選定された測定点について前記フォトンカウンティングヒストグラムを算出することを特徴とする請求項13に記載の光信号解析装置。
  17. 試料内の測定点から発せられる光を検出するステップと、
    前記測定点からの蛍光信号に対応するデータを利用して、あらかじめ設定された遅延時間の範囲(最小遅延時間τmin=τ0、最大遅延時間τmax=nτ0(nは自然数))において、そのうちの一部の遅延時間(τ)における相関値(G(τ))に基づいた統計値、あるいはその値を用いて擬似分子数(分子数の近似値)を算出するステップとを含むことを特徴とする光信号解析方法。
  18. 前記擬似分子数は、一つの遅延時間(τ)の一点に関する相関分析法を適用し、前記一つの遅延時間(τ)の一点における相関値により算出することを特徴とする請求項17に記載の光信号解析方法。
  19. 前記一つの遅延時間は、最小遅延時間(τ0)であることを特徴とする請求項18に記載の光信号解析方法。
  20. 前記擬似分子数を輝度値として画像を表示することを特徴とする請求項17〜19に記載の光信号解析方法。
  21. 観察領域を指定し、前記観察領域に対して一つまたは複数の測定点を選定することを特徴とする請求項17〜20に記載の光信号解析方法。
  22. 選定した測定点について前記擬似分子数を算出することを特徴とする請求項17に記載の光信号解析方法。
  23. 試料内の測定点から発せられる光を検出ステップと、
    前記測定点からの蛍光信号に対応するデータを利用して、あらかじめ設定された遅延時間の範囲(最小遅延時間τmin=τ0、最大遅延時間(τmax=nτ0(nは自然数))において、そのうちの一部の遅延時間(τ)における相関値(G(τ))に基づいた統計値、あるいはその値を用いて擬似拡散時間(拡散時間の近似値)を算出するステップとを含むことを特徴とする光信号解析方法。
  24. 前記擬似拡散時間は、一つの遅延時間(τ)の一点に関する相関分析法を適用し、前記一つの遅延時間(τ)の一点における相関値により算出することを特徴とする請求項23に記載の光信号解析方法。
  25. 前記一つの遅延時間は、最小遅延時間(τ0)であることを特徴とする請求項24に記載の光信号解析方法。
  26. 前記擬似拡散時間を輝度値として画像を表示することを特徴とする請求項23〜25に記載の光信号解析方法。
  27. 観察領域を指定し、前記観察領域に対して一つまたは複数の測定点を選定することを特徴とする請求項23〜26に記載の光信号解析方法。
  28. 選定した測定点について前記擬似拡散時間を算出することを特徴とする請求項23に記載の光信号解析方法。
  29. 試料内の測定点から発せられる光を検出ステップと、
    前記測定点からの蛍光信号に対応するデータを利用して、前記測定点について、あらかじめ設定された蛍光強度におけるフォトンカウンティングヒストグラムを算出するステップとを含むことを特徴とする光信号解析方法。
  30. 前記フォトンカウンティングヒストグラムを輝度値として画像を表示することを特徴とする請求項29に記載の光信号解析方法。
  31. 観察領域を指定し、前記観察領域に対して一つまたは複数の測定点を選定することを特徴とする請求項29〜30に記載の光信号解析方法。
  32. 選定した測定点について前記フォトンカウンティングヒストグラムを算出することを特徴とする請求項29〜31に記載の光信号解析方法。
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