JP2008176210A - プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】像担持体と帯電部材とを接触した状態で備え、使用初期の帯電ムラを抑制し、画像欠陥を防止しうるプロセスカートリッジ、及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】像保持体と、該像保持体に接触してその表面を帯電させる帯電手段と、該像保持体と該帯電手段との間に介在する粒子と、を有し、前記帯電部材の表面の十点平均粗さRz(μm)と前記粒子の体積平均粒子径D(μm)との関係がRz<Dを満たし、画像形成装置に対して装着自在なことを特徴とするプロセスカートリッジ及び画像形成装置。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真複写機、プリンタ等の画像形成装置、及び該画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジに関する。
電子写真方式を利用した画像形成装置は、像保持体(感光体)上に一様な電荷を形成し、画像信号を変調したレーザー等により静電潜像を形成した後、帯電したトナーで前記静電潜像を現像してトナー像とする。そして、前記トナー像を、中間転写体を介して、或いは、直接、記録材媒体に静電的に転写することにより、所望の転写画像を得ることができる。
上述のように、電子写真方式を利用した画像形成装置では、像保持体上に一様な電荷を形成する帯電処理が行われている。このような帯電処理を行う帯電部材の一つして、接触式帯電部材がある。このような接触式帯電部材は、一般的に印加する電流が小さく、非接触式帯電部材であるコロトロン或いはスコロトロンに比べ、オゾン発生量が非常に少ないという利点がある。
このような接触式帯電部材を用いる場合、帯電部材は像保持体に当接して配置されているため、製造から物流の過程で、帯電部材と像保持体とが接触した部分において摩擦や剥離などにより帯電を生じることがある。このようにして生じた電荷は、像保持体表面に蓄積され、この画像形成装置をはじめて使用する際に帯電ムラを生じさせ、帯電部材と像保持体との接触領域に対応した黒スジ、白スジといった画像欠陥の原因となるという問題がある。また、像保持体表面の帯電履歴の除去には、数枚から数十枚の印刷が必要であるという問題もある。
このような問題を解決するために、帯電部材と像保持体との間に、帯電列準位が該像保持体表面に存在する物質よりプラス側に位置する物質からなる粉体を介在させる方法(特許文献1参照)などの帯電ムラを抑制する手段が提案されている。
特開平7−84432号公報
本発明は、以下の課題を解決することを目的とする。
すなわち、本発明は、像担持体と帯電部材とを接触した状態で備え、使用初期の帯電ムラを抑制し、画像欠陥を防止しうるプロセスカートリッジ、及び画像形成装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の本発明により解決される。すなわち、本発明は、
<1> 像保持体と、該像保持体に接触してその表面を帯電させる帯電手段と、該像保持体と該帯電手段との間に介在する粒子と、を有し、前記帯電部材の表面の十点平均粗さRz(μm)と前記粒子の体積平均粒子径D(μm)との関係がRz<Dを満たし、画像形成装置に対して装着自在なことを特徴とするプロセスカートリッジである。
<2> 前記粒子の体積抵抗率Prが1×1010Ω・cm以下であることを特徴とする<1>に記載のプロセスカートリッジである。
<3> 前記粒子の形状係数SF1が100以上140以下であることを特徴とする<1>又は<2>に記載のプロセスカートリッジである。
<4> 像保持体と、該像保持体に接触してその表面を帯電させる帯電手段と、該像保持体と該帯電手段との間に介在する粒子と、を有し、前記帯電部材の表面の十点平均粗さRz(μm)と前記粒子の体積平均粒子径D(μm)との関係がRz<Dを満たすことを特徴とする画像形成装置である。
<5> 前記粒子の体積抵抗率Prが1×1010Ω・cm以下であることを特徴とする<4>に記載の画像形成装置である。
<6> 前記粒子の形状係数SF1が100以上140以下であることを特徴とする<4>又は<5>に記載の画像形成装置である。
以上に説明したように本発明によれば、像担持体と帯電部材とを接触した状態で備え、使用初期の帯電ムラを抑制し、画像欠陥を防止しうるプロセスカートリッジ、及び画像形成装置を提供することができる。
本発明のプロセスカートリッジは、像保持体と、該像保持体に接触してその表面を帯電させる帯電手段と、該像保持体と該帯電手段との間に介在する粒子と、を有し、前記帯電部材の表面の十点平均粗さRz(μm)と前記粒子の体積平均粒子径D(μm)との関係がRz<Dを満たし、画像形成装置に対して装着自在なことを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、像保持体と、該像保持体に接触してその表面を帯電させる帯電手段と、該像保持体と該帯電手段との間に介在する粒子と、を有し、前記帯電部材の表面の十点平均粗さRz(μm)と前記粒子の体積平均粒子径D(μm)との関係がRz<Dを満たすことを特徴とする。
電子写真方式を利用した画像形成装置や、それに用いられるプロセスカートリッジは、輸送、保管時或いは組立て時等において、像保持体と帯電部材との間では摩擦及び剥離により、像保持体表面が帯電し易い。特に、帯電部材と像保持体の抵抗がそれぞれ1×10〜1×10Ω程度とほぼ絶縁であるため、帯電し易く、且つ、その帯電状態が保持され易いものである。
この問題を解決するために、本発明においては、帯電部材と像保持体との間に粒子を介在させることで、像保持体と帯電部材との間の接触面積を小さくさせ、更に、像保持体と帯電部材との間の摩擦係数を低くすることにより、像保持体表面の帯電を抑制することができる。
また、帯電部材と像保持体との間に介在させた粒子は、帯電部材の表面に滞留し続けると、この粒子に起因して、白点や色点が生じたり、帯電ムラ等による画質の低下を引き起こす可能性があるため、印刷中に除去されることが好ましい。
本発明においては、帯電部材と像保持体との間に介在させた粒子の体積平均粒子径D(μm)と、帯電部材の表面の十点平均粗さRz(μm)と、の関係がRz<Dを満たすことから、使用初期において、帯電部材と像保持体との間に介在させた粒子が、効率よく帯電部材から剥離するため、画質の低下を防止することができる。
これらの結果、本発明のプロセスカートリッジ、及び画像形成装置を初めて使用する際には、像保持体表面の帯電ムラが抑制されているため、画像欠陥が生じず、また、粒子が剥離し易いことから、粒子の残留による印刷物の画質低下をも防止することができる。
また、本発明のプロセスカートリッジ、及び画像形成装置においては、帯電部材と像保持体との間に介在させた粒子の除去性を高めるために、帯電部材がクリーニング部材を有する構成である、或いは、帯電部材に直流と交流が重畳された電圧を印加する帯電方式を用いることが好ましい。
また、本発明において、帯電部材と像保持体との間に介在させた粒子は、帯電部材全面或いは像保持体全面に存在してもかまわないが、像保持体と帯電部材との接触部分に存在していればよい。
ここで、帯電部材と像保持体との間に介在する粒子の量は特に限定はしないが、帯電部材、像保持体に対する被覆率で10%以上であればよく、50%以上が好ましい。
なお、本発明において、粒子の被覆率は、粒子を刷毛やブラシ等によりまぶした帯電部材や像保持体をレーザー顕微鏡で観察し、1mm当たりに存在する粒子の被覆面積から被覆率を算出した。
以下、本発明のプロセスカートリッジ、及び画像形成装置を構成する帯電部材、及び粒子について説明する。
〔帯電部材〕
本発明における帯電部材としては、電子写真や静電記録プロセスに用いられる接触式帯電部材であれば特に限定はされないが、ロール、ブラシ、チューブ、ブレード等の形状であって、電圧が印加されて用いられる導電部材の場合に、本発明の効果が顕著である。
本発明において、より高い効果を得るためには、帯電部材は、特に、帯電ロールであるが好ましい。
以下に、帯電部材の例として帯電ロールについて説明する。
帯電ロールの構成は、特に制限されるものではないが、少なくとも、導電性支持体表面に導電性弾性層が設けられたものであればよく、この導電性弾性層上に抵抗層や表面層などの他の層が形成されたものであってもよい。また、必要に応じて、層間に接着剤を用いてもかまわない。
以下、本発明における帯電部材の最も好ましい態様である帯電ロールを構成する、導電性支持体、導電性弾性層、抵抗層、及び表面層について詳細に説明する。なお、これらの構成部材は、帯電ロール以外の形状の帯電部材についても同様に利用することができる。
導電性支持体は、帯電ロールの電極及び支持部材として機能するもので、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅合金、ステンレス鋼等の金属又は合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;導電性の樹脂;などの導電性の材質で構成される。
導電性弾性層及び抵抗層は、例えば、ゴム材中に導電剤を分散させることによって形成される。ゴム材としては、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム等、及びこれらのブレンドゴムが挙げられる。これらの中でも、ポリウレタン、シリコーンゴム、EPDM、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、NBR及びこれらのブレンドゴムが好ましく用いられる。
特に、導電性弾性層では、これらのゴム材は発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。
上記のゴム材に分散させる導電剤としては、電子導電剤やイオン導電剤が用いられる。電子導電剤の例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの粉末を挙げることができる。また、イオン導電剤の例としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;を挙げることができる。
これらの導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、その添加量は特に制限はないが、上記電子導電剤の場合は、ゴム材100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下の範囲であることが好ましく、5質量部以上25質量部以下の範囲であることがより好ましい。一方、上記イオン導電剤の場合は、ゴム材100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下の範囲であることが好ましく、0.5質量部以上3.0質量部以下の範囲であることがより好ましい。
導電性弾性層の形成に際しては、この層を構成する導電剤、ゴム材、その他の成分(加硫剤や必要に応じて添加される発泡剤等)の各成分の混合方法や混合順序は特に限定されないが、一般的な方法としては、全成分をあらかじめタンブラー、Vブレンダー等で混合し、押出機によって均一に溶融混合する方法が挙げられる。
表面層は高分子材料を用いて構成される。高分子材料としては、特に制限されないが、ポリアミド、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン共重合体、ポリエステル、ポリイミド、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、メラミン樹脂、フッ素ゴム、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。
これらの高分子材料は単独で用いてもよく、2種以上を混合或いは共重合して用いてもよい。また、高分子材料の数平均分子量は、1,000以上100,000以下の範囲であることが好ましく、10,000以上50,000以下の範囲であることがより好ましい。
表面層は、上記高分子材料の他に、導電剤として前述した導電性弾性層に用いた導電剤や各種粒子が用いて構成されることが好ましい。これらの添加量は特に制限はないが、高分子材料100質量部に対して、1質量部以上50質量部以下の範囲であることが好ましく、5質量部以上20質量部以下の範囲であることがより好ましい。
表面層に用いられる粒子としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム等の金属酸化物及び複合金属酸化物、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン等の高分子粉体が、単独又は混合して用いられるが、特にこれらに限定されるものではない。
表面層の形成に際しては、導電性弾性層表面に表面層を構成する材料を含む塗布液を浸漬塗布等の公知の塗布法を利用して塗膜を形成し、この塗膜を加熱乾燥させる方法が用いられる。また、予めチューブ状に形成した表面層を導電性弾性層表面にかぶせて、形成してもよい。
なお、チューブ状の表面層を用いる場合には、接着剤を用いて導電性弾性層表面と接着固定してもよい。或いは、導電性支持体及び導電性弾性層からなるロールの外径よりも、内径が若干小さいチューブ状の表面層を用いる場合は、チューブ状の表面層の内周側に空気等の流体を注入した状態とし、この状態で表面層内周側にロールを挿入し、その後、流体の注入を停止させることで導電性弾性層表面に表面層を固定してもよい。
本発明における帯電部材は、表面の十点平均粗さRz(μm)が、後述する粒子の体積平均粒子径D(μm)よりも小さいことを要するが、トナーや外添剤による帯電部材表面の汚染性の観点からは、具体的には、帯電部材の表面の十点平均粗さRzは、10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましい。
この帯電部材の表面の十点平均粗さRzについては、表面を形成する層(前述のような表面層)を研磨する方法、表面層よりも内部の層を研磨する方法、表面層へ微粒子を添加する方法などにより制御することができる。
ここで、Rzの測定は、表面粗さ計surfcom1400A(東京精密社製)を用い、JISB0601−1994に従って、ロールの軸方向について、測定長4.0mm、カットオフ値0.8、測定速度0.30mm/secの条件で測定した。なお、測定は、22℃、55%RHの環境下で測定した。
また、本発明における帯電部材は、その抵抗Rが、1×10Ω以上1×10Ω以下において効果が大きく、1×10Ω以上であると更に効果が大きい。
この抵抗は、以下のようにして測定することができる。
まず、例えば、帯電部材が帯電ロールである場合の測定方法について説明する。
即ち、図1のように、ステンレススチール板40上に、帯電ロールRを置き、該帯電ロールRを構成する導電性支持体Raの両端に、500gの重り42を載せて、荷重する。ステンレススチール板40と導電性支持体Raとを電極として、帯電ロールを構成する帯電部位Rbに対して、高抵抗測定器50(アドバンテスト社製、R8340Aデジタル高抵抗/微小電流計)を用いて、100Vの電圧を10秒印加した後、その電流値を用いて測定した。測定は23℃、55%RHの環境下で実施した。
測定によって求められた電流値I(A)と印加電圧(100V)とから下記式(1)を用いて算出した。
式(1) R(Ω)=100(V)/I(A)
更に、本発明における帯電部材の硬度は特に限定はしないが、マイクロゴム硬度が80以下であることが好ましく、65以下であることがより好ましい。硬度が80以下であると、介在する粒子を押しつぶすことがないため、粒子を介在させる効果を効率よく得ることができる。また、下限値としては、30であることが好ましい。
ここで、この硬度は、室温22℃、湿度55%の条件の下、マイクロゴム硬度計(MD−1capa タイプA:高分子計器株式会社製)を用い、該帯電部材の中央部、両端から3cmの部位を周方向に均等に4箇所測った平均値とする。
〔粒子〕
本発明において、像担持体と帯電部材との間に介在させる粒子は、その体積平均粒子径D(μm)が帯電部材の表面の十点平均粗さRz(μm)よりも大きければ、材質、形状は特に限定されない。
粒子としては、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、アクリル樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、メタクリル樹脂(ポリメチルメタクリレート:PMMA)、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、メラミン樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアセタールなどの熱可塑性樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂、シリコーン樹脂、及びこれらの複合樹脂を用いて構成されることが好ましい。
また、本発明における粒子は、上記の樹脂の他にも、導電性粒子を用いてもよく、具体的には、カーボンブラックやアルミニウム、鉄等の金属、酸化錫、酸化亜鉛、ITO等の導電性金属酸化物の粒子が挙げられる。また、上記の樹脂にこれらの導電性粒子を含有させてなる粒子(例えば、トナーなど)を本発明における粒子として用いてもよい。
本発明における粒子は、像担持体と帯電部材との間の摩擦帯電を効率よく抑制するために、摩擦係数が低いことが好ましく、上述の各種の樹脂から、摩擦抵抗の低いものを選択することが好ましい。
また、本発明における粒子は、その体積平均粒子径D(μm)が帯電部材の表面の十点平均粗さRz(μm)よりも大きければよいが、静電気力により帯電部材表面に安定して存在できるという観点から、体積平均粒子径Dが100μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましい。また、下限値としては、1μmであることが好ましい。
ここで、粒子の体積平均粒子径Dの測定方法は、公知の方法を使用することができるが、本発明においては以下に示す方法が用いられる。
即ち、本発明においては、測定装置として、コールターカウンターTA−II型(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用して測定することができる。
測定法としては、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を0.5〜50mg加える。これを前記電解液100〜150ml中に添加した。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径として100μmアパーチャーを用いて2〜60μmの粒子の粒度分布を測定し、この粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積50%となる粒子径を体積平均粒子径Dとして求めた。
更に、本発明における粒子は、像担持体と帯電部材との間の摩擦帯電を効率よく抑制するために、また、帯電した場合であっても電荷が拡散し易いという観点から、体積抵抗率Prが1×1010Ω・cm以下であることが好ましく、1×10Ω・cm以下であることがより好ましく、1×10Ω・cm以下であることが更に好ましい。また、下限値としては、10Ω・cmであることが好ましい。
粒子の体積抵抗率Prの測定は以下のようにして行った。
即ち、図2に示したように、電極板44a及び44bと、内径50mm、高さ10mmの塩化ビニル製の管状容器46と、からなる空間に、50g/cmの圧力で粒子を充填したサンプルについて、高抵抗測定器50(アドバンテスト社製、R8340Aデジタル高抵抗/微小電流計)を用いて、粒子の体積抵抗率を測定した。体積抵抗率の測定は、電場(印加電圧/サンプル厚)が1000V/cmになるよう調節した電圧を10秒充電した後、その電流値より下記式(2)を用いて算出した。測定は23℃、55%RHの環境下で実施した。
式(2) 体積抵抗率Pr(Ω・cm)=19.63×印加電圧(V)/電流値(A)/サンプル厚(cm)
加えて、本発明における粒子は、像担持体と帯電部材との間の摩擦帯電を効率よく抑制するために、潰れ難く、表面が滑らかであることが好ましく、形状係数SF1が100以上140以下であることが好ましく、100以上130以下であることがより好ましく、100以上120以下であることが更に好ましい。
ここで、本発明における形状係数SF1は、下記式(3)によって定義される。
式(3) SF1=(ML/A)(π/4)×100
但し、式(3)中、SF1は粒子の形状係数、MLは粒子の絶対最大長、Aは粒子の投影面積を表す。
なお、粒子の絶対最大長ML、及び投影面積Aは、まず、スライドグラス上に散布した粒子の光学顕微鏡像を、ビデオカメラを通じてニコレ社製画像解析装置(LuzexIII)に取り込み、100個の粒子の最大長MLと投影面積Aを求め、上記式(3)によって計算し、その平均値を求めることにより得られる。
次に、本発明のプロセスカートリッジ及び画像形成装置の構成について説明する。
本発明のプロセスカートリッジは、画像形成装置に対して装着自在であるものであって、像保持体と、この像保持体に接触する帯電部材と、を備え、該像保持体と該帯電部材との間に粒子が介在していればよく、これら以外の構成は特に限定されるものではない。
より具体的には、本発明のプロセスカートリッジは、ケース内に、感光体からなる像保持体、帯電部材、像保持体と帯電部材との間に介在される粒子の他に、現像装置、像保持体用のクリーニング装置を、取り付け部材により組み合わせて一体化したものであることが好ましい態様である。なお、ケースには、露光のための開口部が設けられている必要がある。
また、本発明の画像形成装置は、像保持体と、この像保持体に接触する帯電部材と、を備え、該像保持体と該帯電部材との間に粒子が介在していればよく、これら以外の構成は特に限定されるものではない。なお、本発明の画像形成装置は、上述のような、本発明のプロセスカートリッジが装着されたものであってもよい。
以下、本発明の画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主用部のみを説明し、その他はその説明を省略する。
図3は、4連タンデム方式のフルカラー画像形成装置を示す概略構成図である。
図3に示されるように、画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1〜第4の画像形成ステーション10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ステーション(以下、単にステーションと称する)10Y、10M、10C、10Kは、略水平方向に互いに所定距離離間して並設されている。なお、これらステーション10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置本体に対して装着自在なプロセスカートリッジ(本発明のプロセスカートリッジ)であってもよい。
各ステーション10Y、10M、10C、10Kの上方には、各ステーションを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、横方向に互いに離間して配置された駆動ローラ22及び中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24に巻回されて張設され、第1ステーション10Yから第4ステーション10Kに向う方向に無端走行されるようになっている。なお、支持ローラ24は、図示しないバネ等により駆動ローラ22から離れる方向に付勢されており、両者の間に巻回された中間転写ベルト20に所定のテンションが与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ローラ22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
上述した第1〜第4ステーション10Y、10M、10C、10Kは、略同一の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1ステーション10Yについて代表して説明する。なお、第1ステーション10Yと同一の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した同一参照符号を付すことにより、第2〜第4ステーション10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1ステーション10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を所定の電位に帯電させる帯電ローラ(帯電部材)2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yよって露光して静電潜像を形成する露光装置3、静電潜像に帯電したトナー(現像剤)を供給して静電潜像を現像する現像装置4Y、現像したトナー像(現像剤像)を中間転写ベルト20上に転写する1次転写ローラ5Y(1次転写手段)、及び1次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置6Yが順に配設されている。
なお、1次転写ローラ5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部(制御手段)による制御によって、各1次転写ローラに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ステーション10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。まず、動作に先立って、帯電ローラ2Yによって感光体1Yの表面が、例えば、−600V〜−800V程度の電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電潜像が感光体1Yの表面に形成される。
静電潜像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
このようにして感光体1Y上に形成された静電潜像は、感光体1Yの走行に従って所定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電潜像が、現像装置4Yによって可視像(トナー像)化される。
現像装置4Y内には、例えば、少なくともイエロー着色剤と結着樹脂とを含む、例えば、体積平均粒子径が7μmのイエロートナーが収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有している。感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にのみイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー像が形成された感光体1Yは、引続き所定速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー像が所定の1次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー像が1次転写へ搬送されると、1次転写ローラ5Yに所定の1次転写バイアスが印加され、感光体1Yから1次転写ローラ5Yに向う静電気力がトナー像に作用され、感光体1Y上のトナー像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ステーション10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μA程度に定電流制御されている。
また、第2ステーション10M以降の1次転写ローラ5M、5C、5Kに印加される1次転写バイアスも同様に制御されている。
こうして、第1ステーション10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2〜第4ステーション10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が同様に重ねられて多重転写される。
第1〜第4ステーションを通して全ての色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24と中間転写ベルト20の像担持面側に配置された2次転写ローラ(2次転写手段)26とから構成された2次転写部へと至る。一方、記録紙(転写材)Pが供給機構を介して2次転写ローラ26と中間転写ベルト20との間に所定のタイミングで給紙され、所定の2次転写バイアスが支持ローラ24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー像が記録紙P上に転写される。なお、この際の2次転写バイアスは2次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、定電圧で制御されている。
この後、記録紙Pは定着装置28へと送り込まれトナー像が加熱され、色重ねしたトナー像が溶融されて、記録紙P上へ永久定着される。カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
(帯電ロール1の作製)
−導電性弾性層の形成−
下記組成の混合物をオープンロールで混練りし、SUS303からなる直径8mmの導電性支持体表面に接着層を介してプレス成形機を用いて直径15mmのロールを形成、その後研磨により直径14mmの導電性弾性ロールAを得た。
・ゴム材(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム Gechron3106:日本ゼオン社製):100質量部
・導電剤(カーボンブラック アサヒサーマル:旭カーボン社製):15質量部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製):5質量部
・イオン導電剤(過塩素酸リチウム):1質量部
・加硫剤(硫黄 200メッシュ:鶴見化学工業社製):1質量部
・加硫促進剤(ノクセラーDM:大内新興化学工業社製):2.0質量部
・加硫促進剤(ノクセラーTT:大内新興化学工業社製):0.5質量部
・加硫促進助剤(酸化亜鉛 酸化亜鉛1種:正同化学工業社製):3質量部
・ステアリン酸:1.5質量部
−表面層の形成−
下記組成の混合物をビーズミルにて分散し得られた分散液Aを、MEK(メチルエチルケトン)で希釈し、前記導電性弾性ロールAの表面に浸漬塗布した後、180℃で30分間加熱乾燥し、厚さ7μmの表面層を形成し、帯電ロール1を得た。なお、得られた帯電ロール1の表面の十点平均粗さRzを、前述の方法で測定した。結果を表1に示す。
・高分子材料(飽和共重合ポリエステル樹脂溶液 バイロン30SS:東洋紡績社製):100質量部
・硬化剤(アミノ樹脂溶液 スーパーベッカミンG−821−60:大日本インキ化学工業社製):26.3質量部
・導電剤(カーボンブラック FW200:デグサ社製):10質量部
(粒子1の作製)
下記の成分を二軸式混練機にて溶融混練し、続いて、粉砕分級することにより粒子を得た。
・樹脂(ポリスチレン樹脂 GPPS 475D PSジャパン社製):100質量部
・導電剤(カーボンブラック ケッチェンブラックEC ライオン株式会社製):8質量部
得られた粒子の体積平均粒子径D、体積抵抗率Pr、及び形状係数SF1を、前述の方法で測定した。結果を表1に併記した。
(プロセスカートリッジの作製)
上記の粒子を刷毛にてまぶした帯電ロール1を、カラー複写機DocuCentre Color a450(富士ゼロックス社製)のプロセスカートリッジに装着し、プロセスカートリッジ1を得た。なお、プロセスカートリッジ1中の帯電ロール1に対する粒子1の被覆率は84%であった。
(評価)
−振動試験−
プロセスカートリッジ1に、振幅:100mm、周波数:4Hzの振動を10分間与えた。
−画質評価−
振動試験後のプロセスカートリッジ1をDocuCentre Color a450に装着し、マゼンダの50%ハーフトーンをA3で印刷し、初期画質を評価した。
また、100枚及び1,000枚印刷後の画質評価は、A4横で画像密度5%の画像を20枚ずつ印刷した後、100枚又は1,000枚印刷し、その際の画質を評価した。
なお、印刷環境は、22℃、55%RHで実施した。
画質評価の指標は以下の通りである。
A:帯電ムラによるスジ状ムラが未発生。
B:軽微な帯電ムラによるスジ状ムラが発生。
C:帯電ムラがによるスジ状ムラ発生。
D:強い帯電ムラによるスジ状ムラが発生。
得られた結果を表1に併記した。
<実施例2〜6>
実施例1のプロセスカートリッジ1において、粒子1を下記表1に記載の粒子に代えた、及び/又は、帯電ロール1に対する粒子の被覆量を下記表1に記載のように代えた以外は、実施例1と同様にして、プロセスカートリッジ2〜6を作製し、評価を行った。
評価結果を表1に併記した。
<実施例7>
実施例1における帯電ロール1の表面層の膜厚を3μmに変更した以外は、実施例1に記載と同様にして、帯電ロール2を得た。
この帯電ロール2を用いた以外は実施例1と同様にして、プロセスカートリッジ7を作製し、実施例1と同様の評価を行った。なお、プロセスカートリッジ7中の帯電ロール2に対する粒子1の被覆率は85%であった。
評価結果は表1に併記した。
<実施例8>
実施例1における帯電ロール1の表面層の膜厚を12μmに変更した以外は、実施例1に記載と同様にして、帯電ロール3を得た。
この帯電ロール3を用いた以外は実施例1と同様にして、プロセスカートリッジ8を作製し、実施例1と同様の評価を行った。なお、プロセスカートリッジ8中の帯電ロール3に対する粒子1の被覆率は84%であった。
評価結果は表1に併記した。
<実施例9>
実施例1におけるカラー複写機DocuCentre Color a450(富士ゼロックス社製)のプロセスカートリッジ1から、樹脂ブラシ製のクリーニング部材を除去した以外は、実施例1と同様にしてプロセスカートリッジ9を作製し、実施例1と同様の評価を行った。なお、プロセスカートリッジ9中の帯電ロール1に対する粒子1の被覆率は82%であった。
評価結果は表1に併記した。
<実施例10>
(プロセスカートリッジの作製)
実施例1におけるカラー複写機DocuCentre Color a450(富士ゼロックス社製)のプロセスカートリッジ1から、樹脂ブラシ製のクリーニング部材を除去した以外は、実施例1と同様にしてプロセスカートリッジ10を作製した。なお、プロセスカートリッジ10中の帯電ロール1に対する粒子1の被覆率は84%であった。
(評価)
−振動試験−
プロセスカートリッジ10に、振幅:100mm、周波数:4Hzの振動を10分間与えた。
−画質評価−
振動試験後のプロセスカートリッジ10について、実施例1と同様にして、初期画質、100枚印刷後、及び1,000枚印刷後の画質について評価した。なお、この評価の際は、帯電ロールへは直流電圧(DC:−150V)のみを印加した。
評価結果は表1に併記した。
<実施例11>
(帯電ロールの作製)
実施例1における帯電ロール1の表面層を形成する際に用いた導電剤を10質量部から6質量部に変更した以外は、実施例1に記載と同様にして、帯電ロール4を得た。
この帯電ロール4を用いた以外は実施例1と同様にして、プロセスカートリッジ11を作製し、実施例1と同様の評価を行った。なお、プロセスカートリッジ11中の帯電ロール4に対する粒子1の被覆率は83%であった。
評価結果は表1に併記した。
<実施例12>
(帯電ロール5の作製)
−導電性弾性層の形成−
下記組成の混合物をオープンロールで混練りし、SUS303からなる直径8mmの導電性支持体表面に接着層を介してプレス成形機を用いて直径15mmのロールを形成、その後研磨により直径14mmの導電性弾性ロールAを得た。
・ゴム材(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム Gechron3106:日本ゼオン社製):100質量部
・導電剤(カーボンブラック アサヒサーマル:旭カーボン社製):15質量部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製):5質量部
・イオン導電剤(過塩素酸リチウム):1質量部
・加硫剤(硫黄 200メッシュ:鶴見化学工業社製):1質量部
・加硫促進剤(ノクセラーDM:大内新興化学工業社製):2.0質量部
・加硫促進剤(ノクセラーTT:大内新興化学工業社製):0.5質量部
・加硫促進助剤(酸化亜鉛 酸化亜鉛1種:正同化学工業社製):3質量部
・ステアリン酸:1.5質量部
−表面層の形成−
下記組成の混合物をビーズミルにて分散し得られた分散液Aを、MEK(メチルエチルケトン)で希釈し、前記導電性弾性ロールAの表面に浸漬塗布した後、180℃で30分間加熱乾燥し、厚さ7μmの表面層を形成し、帯電ロール5を得た。なお、得られた帯電ロール5の表面の十点平均粗さRzを、前述の方法で測定した。結果を表2に示す。
・高分子材料(飽和共重合ポリエステル樹脂溶液 バイロン30SS:東洋紡績社製):100質量部
・硬化剤(アミノ樹脂溶液 スーパーベッカミンG−821−60:大日本インキ化学工業社製):26.3質量部
・導電剤(カーボンブラック FW200:デグサ社製):10質量部
(粒子6)
体積平均粒子径Dが7μm、体積抵抗率Prが5×1012Ω・cm、及び形状係数SF1が105のトナーを用意し、これを粒子6とした。なお、これらの物性については、表2に併記する。
(プロセスカートリッジの作製)
上記の粒子6を刷毛にてまぶした帯電ロール5を、カラー複写機DocuCentre Color a450(富士ゼロックス社製)のプロセスカートリッジに装着し、プロセスカートリッジ12を得た。なお、プロセスカートリッジ12中の帯電ロール5に対する粒子6の被覆率は88%であった。
(評価)
得られたプロセスカートリッジ12について、実施例1と同様の方法で、評価した。
評価結果は表2に併記した。
<実施例13〜16>
実施例12のプロセスカートリッジ12において、粒子6を下記表2に記載の粒子に代えた、及び/又は、帯電ロール5に対する粒子の被覆量を下記表2に記載のように代えた以外は、実施例12と同様にして、プロセスカートリッジ13〜16を作製し、実施例1と同様の評価を行った。
評価結果を表2に併記した。
<実施例17>
実施例12で得られた帯電ロール5の表面を研磨し、表面の十点平均粗さRzが15μmとなるようにして、帯電ロール6を作製した。
この帯電ロール6を用い、且つ、粒子6を下記表2に記載の粒子10に代えた以外は、実施例12と同様にして、プロセスカートリッジ17を作製し、実施例1と同様の評価を行った。なお、プロセスカートリッジ17中の帯電ロール6に対する粒子10の被覆率は90%であった。
評価結果は表2に併記した。
<実施例18〜23>
実施例12のプロセスカートリッジ12において、粒子6を下記表3に記載の粒子に代えた、及び/又は、帯電ロール5に対する粒子の被覆量を下記表3に記載のように代えた以外は、実施例12と同様にして、プロセスカートリッジ18〜23を作製し、実施例1と同様の評価を行った。
評価結果を表3に併記した。
<実施例24>
実施例16におけるカラー複写機DocuCentre Color a450(富士ゼロックス社製)のプロセスカートリッジ16から、樹脂ブラシ製のクリーニング部材を除去した以外は、実施例16と同様にしてプロセスカートリッジ24を作製し、実施例1と同様の評価を行った。なお、プロセスカートリッジ24中の帯電ロール5に対する粒子10の被覆率は82%であった。
評価結果は表3に併記した。
<実施例25>
実施例16のプロセスカートリッジ16中の帯電ロール5に対する粒子10の被覆率は84%に代えた以外は、実施例16と同様にして、プロセスカートリッジ25を作製し、実施例10と同様の評価(直流電圧のみ印加)を行った。
評価結果は表3に併記した。
<比較例1>
実施例1で得られた帯電ロール1の表面を研磨し、表面の十点平均粗さRzが5.9μmとなるようにして、帯電ロール7を作製した。
この帯電ロール7を用い、且つ、粒子1を下記表3に記載の粒子17に代えた以外は、実施例1と同様にして、プロセスカートリッジ26を作製し、実施例1と同様の評価を行った。なお、プロセスカートリッジ26中の帯電ロール7に対する粒子17の被覆率は86%であった。
評価結果を表3に併記した。
<比較例2、3>
実施例1のプロセスカートリッジ1において、帯電ロール1を下記表3に記載の帯電ロール8に、また、粒子1を下記表3に記載の粒子に代えた以外は、実施例1と同様にして、プロセスカートリッジ27、28を作製し、実施例1と同様の評価を行った。なお、プロセスカートリッジ27中の帯電ロール8に対する粒子9の被覆率は88%であった。また、プロセスカートリッジ28中の帯電ロール8に対する粒子15の被覆率は79%であった。
評価結果を表3に併記した。
Figure 2008176210
Figure 2008176210
Figure 2008176210
表1〜表3に明らかなように、本発明のプロセスカートリッジ、及び該プロセスカートリッジを備えた画像形成装置(本発明の画像形成装置)は、使用初期から帯電ムラを抑制し、その結果、画像欠陥を防止できることがわかる。
また、実施例9、10、24、25においては、プリント後においても粒子が帯電ロール上に残存してしまったことにより、色点・白点が発生したことが分かる。
一方、表3に明らかなように、本発明の構成を有していない比較例1〜3の本発明のプロセスカートリッジ、及び該プロセスカートリッジを備えた画像形成装置は、使用初期に画像欠陥が現れていることが分かる。
本発明における導電部材の抵抗の測定装置及び測定方法を説明するための概要図である。 本発明で用いる粒子の体積抵抗率の測定装置及び測定方法を説明するための概要図である。 本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1Y、1M、1C、1K 感光体
2Y、2M、2C、2K 帯電ローラ
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置
4Y、4M、4C、4K 現像装置
5Y、5M、5C、5K 1次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K 感光体クリーニング装置
10Y、10M、10C、10K ステーション(プロセスカートリッジ)
20 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
24 支持ローラ
26 2次転写ローラ
28 定着装置
30 中間転写体クリーニング装置
40 ステンレススチール板
42 重り
44a、44b 電極板
46 容器
50 高抵抗測定器
R 帯電ロール
Ra 帯電ロールを構成する導電性支持体
Rb 帯電ロールを構成する帯電部位
P 記録紙

Claims (6)

  1. 像保持体と、該像保持体に接触してその表面を帯電させる帯電手段と、該像保持体と該帯電手段との間に介在する粒子と、を有し、前記帯電部材の表面の十点平均粗さRz(μm)と前記粒子の体積平均粒子径D(μm)との関係がRz<Dを満たし、画像形成装置に対して装着自在なことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  2. 前記粒子の体積抵抗率Prが1×1010Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
  3. 前記粒子の形状係数SF1が100以上140以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプロセスカートリッジ。
  4. 像保持体と、該像保持体に接触してその表面を帯電させる帯電手段と、該像保持体と該帯電手段との間に介在する粒子と、を有し、前記帯電部材の表面の十点平均粗さRz(μm)と前記粒子の体積平均粒子径D(μm)との関係がRz<Dを満たすことを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記粒子の体積抵抗率Prが1×1010Ω・cm以下であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記粒子の形状係数SF1が100以上140以下であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の画像形成装置。
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