JP2008173680A - ダイカスト装置およびダイカスト方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金型のキャビティ、特にキャビティに連通する連通孔に侵入した離型剤に由来する水分に起因するダイカスト品の品質低下を防止することが可能なダイカスト装置およびダイカスト方法を提供する。
【解決手段】ダイカスト装置1に、金型2と、金型2のキャビティ5を減圧する排気ポンプ6と、金型2のキャビティ5に連通する連通孔3a・4a・4b・4c・4dにそれぞれ貫装される鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17と、鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17と金型2との間の電気抵抗をそれぞれ測定する抵抗測定器19a・19b・19c・19d・19eと、を具備した。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶融状態または半溶融状態の金属材料等を減圧した金型のキャビティに供給することにより所定の形状のダイカスト品を成形するダイカスト装置およびダイカスト方法に関する。
従来、溶湯(溶融状態または半溶融状態の金属材料等)を減圧した金型のキャビティに供給することにより所定の形状のダイカスト品を成形するダイカスト方法、すなわち真空(減圧)ダイカスト法は公知となっている。
キャビティを予め減圧することにより、溶湯ひいてはダイカスト品への気体の巻き込みを防止し、鋳巣等の欠陥が無い高品質のダイカスト品を成形することが可能である。
また、金型のキャビティ面に離型剤を塗布するとともに、金型のキャビティに向かって突出する押し出しピンを設けることにより、ダイカスト品を金型から容易に剥離する技術も知られている。
ダイカストに用いられる離型剤としては水性離型剤(セラミックスや黒鉛等の粉末を水に分散したもの)や油性離型剤(セラミックスや黒鉛等の粉末を油に分散したもの)が挙げられるが、火災防止や環境への配慮といった観点から水溶性の離型剤が多く使用される。
押し出しピンを具備する金型および水性の離型剤を用いた真空(減圧)ダイカスト法は、(1)金型のキャビティに離型剤を塗布し、(2)金型を所定の温度で所定の時間保持して離型剤を乾燥し、(3)金型を閉じてキャビティを所定の圧力となるまで減圧し、(4)キャビティに溶融状態または半溶融状態の金属材料を充填し、(5)金型を冷却することによりキャビティ内に充填された金属材料を凝固させて所定の形状のダイカスト品とし、(6)金型を開き、キャビティ(ダイカスト品)に向かって押し出しピンを突出させることによりダイカスト品を金型から剥離して取り出す、という一連の作業により行われる。
しかし、押し出しピンを具備する金型は、通常はキャビティに連通する連通孔に押し出しピンが貫装される構成であるため、水性の離型剤を塗布する際に当該連通孔と押し出しピンとの隙間に離型剤が侵入し、当該隙間に侵入した離型剤がその後の乾燥によっても十分に乾燥しない場合がある。
特に、金型には通常冷却水を流通するための経路が内部に形成されているため、冷却水による抜熱量が多い部分は離型剤の乾燥が不十分となる場合がある。
金型の連通孔と押し出しピンとの隙間に侵入した離型剤が十分に乾燥していない状態でキャビティを減圧すると、当該離型剤に由来する水分がキャビティ内に吸い出され、ダイカスト品に巻き込まれて鋳巣等の欠陥、ひいてはダイカスト品の品質不良の原因となる。
また、連通孔と押し出しピンとの隙間に侵入している水性の離型剤が十分に乾燥しているか否かは容易に判断することができない。
このような事態を防止する最も簡便な方法はより高温・長時間の乾燥を行うことであるが、エネルギーコストの増大や生産性の低下という問題がある。
よって、離型剤に由来する水分に起因するダイカスト品の品質低下を防止するための他の方法が種々検討されている。例えば特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載の方法は、押し出しピンが貫装されるとともに一端がキャビティに連通する連通孔の他端と連通するチャンバーを加圧することにより、連通孔と押し出しピンとの隙間にチャンバーからキャビティへの空気の流れを形成して離型剤が当該隙間に侵入することを防止するものである。
しかし、特許文献1に記載の方法は、気密性の高いチャンバーおよび当該チャンバーを加圧する装置(加圧ポンプ等)を追加的にダイカスト装置に設ける必要が生じ、設備コストが増大するという問題がある。
また、キャビティの減圧時には連通孔を介してキャビティと連通しているチャンバーも同様に減圧する必要があることから全体として減圧すべき空間の容積が大きくなり、ひいては減圧に要する時間が長くなってダイカスト装置の生産性が低下するという問題もある。
特開2001−71106号公報
本発明は以上の如き状況に鑑み、金型のキャビティ、特にキャビティに連通する連通孔に侵入した離型剤に由来する水分に起因するダイカスト品の品質低下を防止することが可能なダイカスト装置およびダイカスト方法を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、
金型と、
前記金型のキャビティを減圧する減圧装置と、
前記金型のキャビティに連通する連通孔に貫装される貫装部材と、
前記貫装部材と前記金型との間の電気抵抗を測定する抵抗測定装置と、
を具備するものである。
請求項2においては、
前記貫装部材は、
前記連通孔の内周面に対向する面に形成され、前記連通孔の内周面との隙間に水分が存在する場合に前記金型との間で導通する導通部と、
前記連通孔の内周面に対向する面に形成され、前記連通孔の内周面に接触しても前記金型との間で導通しない絶縁部と、
を備えるものである。
請求項3においては、
前記貫装部材は、
前記キャビティに向かって突出することによりダイカスト品を前記金型から剥離する押し出しピンであるものである。
請求項4においては、
前記貫装部材は、
前記キャビティに対して突出および退避が可能または前記金型に固定され、ダイカスト品に凹部を形成する鋳抜きピンであるものである。
請求項5においては、
金型のキャビティに連通する連通孔に貫装される貫装部材と前記金型との間の電気抵抗を測定する抵抗測定工程と、
前記金型のキャビティを減圧する減圧工程と、
を具備するものである。
請求項6においては、
前記貫装部材は、
前記連通孔の内周面に対向する面に形成され、前記連通孔の内周面との隙間に水分が存在する場合に前記金型との間で導通する導通部と、
前記連通孔の内周面に対向する面に形成され、前記連通孔の内周面に接触しても前記金型との間で導通しない絶縁部と、
を備えるものである。
請求項7においては、
前記貫装部材は、
前記キャビティに向かって突出することによりダイカスト品を前記金型から剥離する押し出しピンであるものである。
請求項8においては、
前記貫装部材は、
前記キャビティに対して突出および退避が可能または前記金型に固定され、ダイカスト品に凹部を形成する鋳抜きピンであるものである。
本発明は、金型のキャビティ、特にキャビティに連通する連通孔に侵入した離型剤に由来する水分に起因するダイカスト品の品質低下を防止することが可能である、という効果を奏する。
以下では、図1乃至図4を用いて本発明に係るダイカスト装置の実施の一形態であるダイカスト装置1について説明する。
図1に示す如く、ダイカスト装置1は溶湯11を凝固させて所定の形状のダイカスト品を成形する装置であり、主として金型2、排気ポンプ6、バルブ8、スリーブ9、プランジャ10、鋳抜きピン12、油圧シリンダ13、押し出しピン14・15・16・17、押し出しプレート18、抵抗測定器19a・19b・19c・19d・19e、抵抗判定装置20を具備する。
金型2は本発明に係る金型の実施の一形態であり、主として固定型3、可動型4を具備する。
固定型3は金型2を構成する部材の一つであり、構造体や地面等に固定される。
可動型4は金型2を構成する部材の一つであり、固定型3に対して接近する方向および離間する方向に移動可能である。
可動型4の移動は図示せぬアクチュエータ(例えば、油圧シリンダ)により行われ、(1)固定型3と当接した状態すなわち金型2を閉じた状態、(2)固定型3に対して所定距離だけ離間した状態すなわち金型2を開いた状態、のいずれかの状態を保持することが可能である。
金型2を閉じた状態において、固定型3と可動型4との当接面(合わせ面)にはダイカスト品の形状に対応する形状の空間であるキャビティ5が形成される。
なお、本実施例では金型2が固定型3と可動型4の二つの部材からなる構成であるが、本発明はこれに限定されず、金型を構成する部材の数はダイカスト品の形状や大きさ等に応じて適宜選択することが可能である。
金型2は金型用鋼であるSKD61(JIS規格)で構成され、導通する(導電性を有する)。
なお、本発明に係る金型を構成する材料は、導通する(導電性を有する)ものであれば金型用鋼に限定されず、他の材料でも良い。
排気ポンプ6は本発明に係る減圧装置の実施の一形態であり、金型2のキャビティ5を減圧するものである。
排気ポンプ6は金型2の外部に設けられ、排気ポンプ6の吸気ポートは可動型4の内部に形成される排気経路7を介してキャビティ5の上部と連通接続される。排気ポンプ6の排気ポートは大気に開放される。排気ポンプ6は空気(気体)を吸気ポートから吸い込み排気ポートから排気する。
バルブ8は排気経路7の中途部に設けられ、キャビティ5と排気ポンプ6とが連通接続された状態(バルブ8が開いた状態)とキャビティ5が閉塞された状態(バルブ8が閉じた状態)とを切り替えるものである。
金型2を閉め、排気ポンプ6が作動している状態でバルブ8を開くと、キャビティ5の内部の空気が外部に排気され、キャビティ5が減圧された状態となる。キャビティ5の内部が所定の真空度(圧力)に到達した時点でバルブ8を閉めることにより、キャビティ5の内部が減圧された状態を保持する。
スリーブ9は略円筒形状の部材であり、その一端は固定型3に嵌装され、スリーブ9の内部空間はキャビティ5の下部と連通する。
プランジャ10はスリーブ9の内周面に液密的かつ摺動可能に当接する部材である。プランジャ10は図示せぬアクチュエータ(例えば、油圧シリンダ)によりスリーブ9の内周面に沿ってスリーブ9の内部空間を摺動する。
溶湯11は溶融状態のアルミニウム合金であり、ダイカスト品の原材料となるものである。溶湯11はスリーブ9の内部空間に供給される。
本実施例の溶湯11はアルミニウム合金であるが、本発明に係る溶湯はこれに限定されず、溶融状態または半溶融状態の金属材料(例えば、鋳鉄、亜鉛合金、銅合金、マグネシウム合金等)、樹脂材料等を広く含む。
キャビティ5を減圧した後、プランジャ10を金型2に向かって押し込むと、溶湯11がキャビティ5に充填された状態となる。
プランジャ10をさらに金型2に向かって押し込むことにより溶湯11を加圧した状態で保持すると、金型2を構成する固定型3および可動型4の内部に形成された冷却水経路を流通する冷却水に溶湯11の熱が奪われて溶湯11の温度は低下し、溶湯11はキャビティ5の内部で凝固する。
鋳抜きピン12は本発明に係る貫装部材の実施の一形態であり、ダイカスト品に凹部(本実施例の場合は貫通孔)を形成するものである。
ここで、凹部は孔、窪み、溝等を含むが、アンダーカット部(可動型の移動方向と異なる方向に延びた孔、窪み、溝等)には限定されない。
鋳抜きピン12は略円柱形状の部材であり、連通孔3aに貫装される。連通孔3aは固定型3に形成される孔であり、その一端はキャビティ5に連通するとともに他端は金型2の外部に連通する。
鋳抜きピン12の先端部はキャビティ5に対向し、鋳抜きピン12の基部は金型2の外部に設けられた油圧シリンダ13のシリンダロッドに固定される。
油圧シリンダ13は鋳抜きピン12の先端部をキャビティ5に対して突出および退避するためのアクチュエータである。油圧シリンダ13が伸長すると鋳抜きピン12の先端部がキャビティ5に向かって突出した状態となり、油圧シリンダ13が収縮すると鋳抜きピン12の先端部がキャビティ5から退避した状態となる。
溶湯11をキャビティ5に充填するときに鋳抜きピン12の先端部をキャビティ5に対して突出した状態とすることにより、ダイカスト品には鋳抜きピン12の先端部の形状に対応する形状の貫通孔が形成される。
金型2を開くときには予め鋳抜きピン12の先端部をキャビティ5から退避した状態とする。
なお、本実施例では鋳抜きピン12をキャビティ5に対して突出および退避が可能な構成としたが、本発明はこれに限定されず、鋳抜きピンがアンダーカット部を形成するためのものでない場合には、当該鋳抜きピンが金型に固定される構成(キャビティに対して突出および退避しない構成)としても良い。
押し出しピン14・15・16・17は本発明に係る貫装部材の実施の一形態であり、キャビティ5に向かって突出することによりダイカスト品を金型2(本実施例の場合、より厳密には可動型4)から剥離するものである。
押し出しピン14・15・16・17は略円柱形状の部材であり、それぞれ連通孔4a・4b・4c・4dに貫装される。連通孔4a・4b・4c・4dは可動型4に形成される孔であり、その一端はキャビティ5に連通するとともに他端は金型2の外部に連通する。
押し出しピン14・15・16・17の先端部はキャビティ5に対向し、押し出しピン14・15・16・17の基部は金型2の外部に設けられた押し出しプレート18に固定される。
鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17は金型用鋼であるSKD61(JIS規格)で構成され、導通する(導電性を有する)。
なお、本発明に係る貫装部材を構成する材料は、導通する(導電性を有する)ものであれば金型用鋼に限定されず、他の材料でも良い。
本実施例は貫装部材として鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17を具備する構成したが、本発明はこれに限定されず、ダイカスト品の形状によっては貫装部材として可動中子を具備する構成としても良い。
また、本発明に係る貫装部材の数は限定されず、単数でも複数でも良い。
押し出しプレート18は板状の部材であり、図示せぬアクチュエータ(例えば、油圧シリンダ)の伸長・収縮により金型2(可動型4)に対して接近する方向および離間する方向に移動可能である。
キャビティ5に離型剤を塗布するときは押し出しプレート18は可動型4から離間する方向に移動する。その結果、押し出しピン14・15・16・17の先端部はキャビティ5から退避し、押し出しピン14・15・16・17の先端面がキャビティ5のキャビティ面と面一となる位置に保持される。
金型2を開くと押し出しプレート18が可動型4に対して接近する方向に移動し、押し出しピン14・15・16・17はキャビティ5に向かって突出する。その結果、ダイカスト品が押し出しピン14・15・16・17により押され、可動型4から剥離される。
抵抗測定器19a・19b・19c・19d・19eは本発明に係る抵抗測定装置の実施の一形態である。
抵抗測定器19aは鋳抜きピン12と金型2(固定型3)との間の電気抵抗を測定するものであり、抵抗測定器19aが有する二つの端子の一方は鋳抜きピン12に接続され、他方は固定型3に接続される。
抵抗測定器19b・19c・19d・19eはそれぞれ押し出しピン14・15・16・17と金型2(可動型4)との間の電気抵抗を測定するものであり、抵抗測定器19b・19c・19d・19eのそれぞれが有する二つの端子の一方はそれぞれ押し出しピン14・15・16・17に接続され、他方は可動型4に接続される。
以下では、図2を用いて押し出しピン14の詳細構成について説明する。
なお、本実施例では押し出しピン15・16・17の詳細構成は押し出しピン14と略同じであることから、説明を省略する。
図2に示す如く、押し出しピン14の外周面には絶縁性皮膜14a(図2中の格子模様で表される部分)が形成される。
絶縁性皮膜14aは本発明に係る絶縁部の実施の一形態であり、押し出しピン14において連通孔4aの内周面に対向する面、すなわち押し出しピン14の外周面に形成され、連通孔4aの内周面に接触しても金型2(可動型4)との間で導通しないものである。
本実施例の絶縁性皮膜14aは絶縁性のセラミックスであるジルコニアを押し出しピン14の外周面に溶射することにより形成されたものであり、その厚さは約50μmである。
また、絶縁性皮膜14aをジルコニアで構成することにより、押し出しピン14の外周面の耐摩耗性を向上するとともに押し出しピン14の焼き付きを防止している。
なお、本発明に係る絶縁部は本実施例の絶縁性皮膜14aに限定されず、他の絶縁性材料(セラミックス等)を溶射したものでも良く、貫装部材において連通孔の内周面に対向する面に埋め込まれた絶縁性材料からなる部材でも良い。
押し出しピン14の外周面のうち、基部(押し出しプレート18に固定される方の端部)および先端部(キャビティ5に向かって突出する方の端部)には、絶縁性皮膜14aにより被覆されていない部分、すなわち押し出しピン14の外周面が露出している部分である露出部14b・14c・14d・14eが形成される。
露出部14bは押し出しピン14の基部に形成され、抵抗測定器19bが有する二つの端子の一方が接続される。
露出部14c・14d・14eは本発明に係る導通部の実施の一形態であり、押し出しピン14において連通孔4aの内周面に対向する面、すなわち押し出しピン14の外周面に形成され、連通孔4aとの隙間に離型剤22に由来する水分等の導電性物質が存在する場合に金型2(可動型4)との間で導通するものである。
露出部14c・14d・14eは押し出しピン14の外周面の先端部、すなわち、押し出しピン14がキャビティ5から退避した状態のときに連通孔4aにおけるキャビティ5への開口部近傍に対応する位置であり、キャビティ5(のキャビティ面)に離型剤21を塗布する際に連通孔4aと押し出しピン14との隙間に侵入した離型剤22が残留する位置、に形成される。
露出部14c・14d・14eは押し出しピン14の周方向にリング状に形成され、その幅はそれぞれ約5mmである。また、露出部14c・14d・14eは相互に所定の間隔を空けて配置される。
なお、本発明に係る導通部は本実施例の露出部14c・14d・14eに限定されない。すなわち、導通部の数は単数でも複数でも良く、導通部の形状は斑点状、螺旋状、任意の虫食い形状、押し出しピン14の長手方向に延びた複数のストライプ状その他の形状でも良い。
押し出しピン14は、露出部14c・14d・14eと可動型4の連通孔4aとの間以外の部分では導通しないように構成される。本実施例の場合、押し出しピン14の基部と押し出しプレート18との間(固定部分)に絶縁性の部材(例えば、ゴムブッシュ等)を介装することにより押し出しピン14を押し出しプレート18に対して絶縁するとともに押し出しピン14が他の部材等と接触しない構成としている。
なお、押し出しプレート18と他の部材との接触部位に絶縁性の部材を介装しても良い。
以下では、図3を用いて鋳抜きピン12の詳細構成について説明する。
図3に示す如く、鋳抜きピン12の外周面には絶縁性皮膜12a(図3中の格子模様で表される部分)が形成される。
絶縁性皮膜12aは本発明に係る絶縁部の実施の一形態であり、鋳抜きピン12において連通孔3aの内周面に対向する面、すなわち鋳抜きピン12の外周面に形成され、連通孔3aの内周面に接触しても金型2(固定型3)との間で導通しないものである。
本実施例の絶縁性皮膜12aは絶縁性のセラミックスであるジルコニアを鋳抜きピン12の外周面に溶射することにより形成されたものであり、その厚さは約50μmである。
また、絶縁性皮膜12aをジルコニアで構成することにより、鋳抜きピン12の外周面の耐摩耗性を向上するとともに鋳抜きピン12の焼き付きを防止している。
鋳抜きピン12の外周面のうち、基部(油圧シリンダ13のシリンダロッドに固定される方の端部)および中途部には、絶縁性皮膜12aにより被覆されていない部分、すなわち鋳抜きピン12の外周面が露出している部分である露出部12b・12c・12d・12eが形成される。
露出部12bは鋳抜きピン12の基部に形成され、抵抗測定器19aが有する二つの端子の一方が接続される。
露出部12c・12d・12eは本発明に係る導通部の実施の一形態であり、鋳抜きピン12において連通孔3aの内周面に対向する面、すなわち鋳抜きピン12の外周面に形成され、連通孔3aとの隙間に離型剤22に由来する水分等の導電性物質が存在する場合に金型2(固定型3)との間で導通するものである。
露出部12c・12d・12eは鋳抜きピン12の外周面の中途部、より厳密には鋳抜きピン12がキャビティ5に向かって突出した状態のときに連通孔3aにおけるキャビティ5への開口部近傍に対応し、キャビティ5(のキャビティ面)に離型剤21を塗布する際に連通孔3aと鋳抜きピン12との隙間に侵入した離型剤22が残留する位置、に形成される。
露出部12c・12d・12eは鋳抜きピン12の周方向にリング状に形成され、その幅はそれぞれ約5mmである。また、露出部12c・12d・12eは相互に所定の間隔を空けて配置される。
鋳抜きピン12は、露出部12c・12d・12eと固定型3の連通孔3aとの間以外の部分では導通しないように構成される。本実施例の場合、鋳抜きピン12の基部と油圧シリンダ13のシリンダロッドとの間(固定部分)に絶縁性の部材(例えば、ゴムブッシュ等)を介装することにより鋳抜きピン12を油圧シリンダ13に対して絶縁するとともに鋳抜きピン12が他の部材等と接触しない構成としている。
なお、押し出しプレート18と他の部材との接触部位に絶縁性の部材を介装しても良い。
抵抗判定装置20は、抵抗測定器19a・19b・19c・19d・19eにより測定された鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17と金型2との間の電気抵抗の測定値に基づいて、それぞれ鋳抜きピン12と連通孔3aとの隙間、押し出しピン14と連通孔4aとの隙間、押し出しピン15と連通孔4bとの隙間、押し出しピン16と連通孔4cとの隙間、押し出しピン17と連通孔4dとの隙間に離型剤22に由来する水分が存在しているか否か(離型剤22が十分乾燥しているか否か)を判定するものである。
抵抗判定装置20は抵抗測定器19a・19b・19c・19d・19eに接続され、抵抗測定器19a・19b・19c・19d・19eにより測定された鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17と金型2との間の電気抵抗の測定値(に係る情報)を取得することが可能である。
抵抗判定装置20は、予め実験等により得られた(a)鋳抜きピン12と連通孔3aとの隙間に離型剤22に由来する水分が存在している場合の鋳抜きピン12と固定型3との間の電気抵抗値、(b)押し出しピン14と連通孔4aとの隙間に離型剤22に由来する水分が存在している場合の押し出しピン14と可動型4との間の電気抵抗値、(c)押し出しピン15と連通孔4bとの隙間に離型剤22に由来する水分が存在している場合の押し出しピン15と可動型4との間の電気抵抗値、(d)押し出しピン16と連通孔4cとの隙間に離型剤22に由来する水分が存在している場合の押し出しピン16と可動型4との間の電気抵抗値、(e)押し出しピン17と連通孔4dとの隙間に離型剤22に由来する水分が存在している場合の押し出しピン17と可動型4との間の電気抵抗値(以下、(a)〜(e)の電気抵抗値を「初期値」と呼ぶ。)、に基づいて設定される所定の値を「閾値」として格納している。「閾値」は初期値より大きい値に設定される。
鋳抜きピン12の露出部12c・12d・12eは、絶縁性皮膜12aの厚みにより、絶縁性皮膜12aが連通孔3aの内周面に接触した状態でも、露出部12c・12d・12eと連通孔3aの内周面との間には所定の隙間が存在する。従って、露出部12c・12d・12eと連通孔3aの内周面との隙間に例えば水分等の導電性物質が存在しない場合には、鋳抜きピン12と金型2との間の電気抵抗が大きくなる。
逆に、露出部12c・12d・12eと連通孔3aの内周面との隙間に侵入した離型剤22が十分に乾燥していない場合等、当該隙間に水分等の導電性の物質が存在する場合には、鋳抜きピン12の露出部12c・12d・12eと連通孔3aの内周面とが導通した状態となり、鋳抜きピン12と金型2(固定型3)との間の電気抵抗が小さくなる。
押し出しピン14・15・16・17と金型2(可動型3)との間についても同様である。
図4に示す如く、金型2のキャビティ5に離型剤21を塗布し、その後金型2の温度を所定の温度まで昇温することにより離型剤21を乾燥させる場合、時間の経過とともに連通孔と貫装部材との隙間に侵入した離型剤22も乾燥し、離型剤22に由来する水分が蒸発して除去されることから、当該水分による導通状態が解消されていくこととなる。
よって、連通孔と貫装部材との間の電気抵抗値(測定値)は時間の経過とともに上昇し、閾値を超えて最終的には無限大(厳密には、抵抗測定器19a・19b・19c・19d・19eにより測定することが可能な電気抵抗値の上限以上)となる。
抵抗判定装置20は、抵抗測定器19a・19b・19c・19d・19eから所得した電気抵抗値(測定値)と閾値とを比較し、当該測定値が閾値未満である場合には対応する貫装部材と金型の連通孔との隙間に離型剤22に由来する水分が存在する(離型剤22が十分乾燥していない)と判定し、当該測定値が閾値以上である場合には対応する貫装部材と金型の連通孔との隙間に離型剤22に由来する水分が存在しない(離型剤22が十分乾燥している)と判定する。
閾値R2を初期値R1に対してどの程度大きい値に設定するかは、金型や貫装部材の形状、大きさ、溶湯(ダイカスト品)を構成する材料の種類、離型剤の種類等の条件に応じて適宜選択する必要がある。
目安としては、測定精度等を考慮して閾値R2を初期値R1よりも一桁大きい値、すなわち10倍以上の値に設定することが望ましい((R2/R1)≧10)。
抵抗判定装置20により全ての貫装部材(鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17)について連通孔(連通孔3a・4a・4b・4c・4d)との隙間に水分が存在しない(離型剤22が十分乾燥している)と判定された後にキャビティ5の減圧、キャビティ5への溶湯11の充填および溶湯11の凝固を行うことにより、ダイカスト装置1は貫通孔離型剤由来の水分に起因するダイカスト品の品質低下(鋳巣等の欠陥の発生)を防止することが可能であり、高品質のダイカスト品を得ることが可能である。
抵抗判定装置20は専用品でも良いが、市販のパーソナルコンピュータやワークステーションに抵抗判定に係るプログラムを格納したものにより達成することが可能である。
また、抵抗判定装置20はダイカスト装置1の一連の動作を制御する制御装置(不図示)と一体とする構成(制御装置の機能の一部として抵抗判定装置20の機能を含む構成)としても良い。
さらに、作業者が抵抗測定器19a・19b・19c・19d・19eに設けられた測定値の表示部の指示値を見て測定値と閾値とを比較することにより、対応する貫装部材と金型の連通孔との隙間に離型剤22に由来する水分が存在するか否か(離型剤22が十分乾燥しているか否か)を判定する場合には、抵抗判定装置20を省略することが可能である。
本実施例は貫装部材毎に抵抗測定装置を設けることにより離型剤に由来する水分が存在する部位を特定可能な構成であるが、抵抗測定装置を一つとし、当該抵抗測定装置と複数の貫装部材との接続を切り替え可能な構成としても離型剤に由来する水分が存在する部位を特定可能である。
また、離型剤に由来する水分が存在する部位を特定する必要がなく、いずれの連通孔と貫装部材との隙間にも離型剤に由来する水分が存在しないことのみ判定したい場合、抵抗測定装置を一つとし、当該抵抗測定装置の二つの端子の一方を全ての貫装部材に(並列的に)接続する構成とすれば良い。
以上の如く、ダイカスト装置1は、
金型2と、
金型2のキャビティ5を減圧する排気ポンプ6と、
金型2のキャビティ5に連通する連通孔3a・4a・4b・4c・4dにそれぞれ貫装される鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17と、
鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17と金型2との間の電気抵抗をそれぞれ測定する抵抗測定器19a・19b・19c・19d・19eと、
を具備するものである。
このように構成することにより、金型2のキャビティ5、特にキャビティ5に連通する連通孔3a・4a・4b・4c・4d(より厳密には、連通孔3a・4a・4b・4c・4dと鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17との隙間)に侵入した離型剤22に由来する水分に起因するダイカスト品の品質低下(鋳巣等の欠陥の発生)を防止することが可能であり、ひいては高品質なダイカスト品を得ることが可能である。
また、ダイカスト装置1は従来のダイカスト装置と比較して大掛かりな改造や高価な装置の追加等を伴うことなく達成することが可能であり、設備コストを抑えることが可能である。
さらに、連通孔3a・4a・4b・4c・4dと鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17との隙間に離型剤22に由来する水分が存在するか否かを精度良く判定することが可能であることから、過度に高温・長時間の離型剤の乾燥を行う必要がなく、エネルギーコストの削減および生産性の向上に寄与する。
また、ダイカスト装置1の鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17は、
それぞれ連通孔3a・4a・4b・4c・4dの内周面に対向する面(外周面)に形成され、連通孔3a・4a・4b・4c・4dの内周面との隙間に水分が存在する場合に金型2との間で導通する導通部と、
それぞれ連通孔3a・4a・4b・4c・4dの内周面に対向する面(外周面)に形成され、連通孔3a・4a・4b・4c・4dの内周面に接触しても金型2との間で導通しない絶縁部と、
を備えるものである。
このように構成することにより、連通孔3a・4a・4b・4c・4dと鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17との隙間に離型剤22に由来する水分が存在する場合と存在しない場合における鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17と金型2との間の電気抵抗値の差が大きくなり、連通孔3a・4a・4b・4c・4dと鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17との隙間に離型剤22に由来する水分が存在するか否かの判定精度が向上する。
また、ダイカスト装置1の貫装部材は、
キャビティ5に向かって突出することによりダイカスト品を金型2から剥離する押し出しピン14・15・16・17である。
このように構成することにより、連通孔4a・4b・4c・4dと押し出しピン14・15・16・17との隙間に侵入した離型剤22に由来する水分に起因するダイカスト品の品質低下(鋳巣等の欠陥の発生)を防止することが可能であり、ひいては高品質なダイカスト品を得ることが可能である。
また、ダイカスト装置1の貫装部材は、
キャビティ5に対して突出および退避が可能で、ダイカスト品に凹部を形成する鋳抜きピン12である。
このように構成することにより、連通孔3aと鋳抜きピン12との隙間に侵入した離型剤22に由来する水分に起因するダイカスト品の品質低下(鋳巣等の欠陥の発生)を防止することが可能であり、ひいては高品質なダイカスト品を得ることが可能である。
以下では、図1および図5を用いて本発明に係るダイカスト方法の実施の一形態について説明する。
本発明に係るダイカスト方法の実施の一形態は、ダイカスト装置1を用いてダイカスト品を成形する方法であり、主として離型剤塗布工程S1100、離型剤乾燥工程S1200、抵抗測定工程S1300、減圧工程S1400、凝固工程S1500、取り出し工程S1600を具備する。
離型剤塗布工程S1100は金型2のキャビティ5(厳密にはキャビティ面)に水性の離型剤21(図2および図3参照)を塗布する工程である。
離型剤塗布工程S1100において、作業者は離型剤21をスプレーまたはハケを用いてキャビティ5に塗布する。
離型剤塗布工程S1100が終了したら、離型剤乾燥工程S1200に移行する。
離型剤乾燥工程S1200は金型2のキャビティ5に塗布された離型剤21を乾燥する工程である。
離型剤乾燥工程S1200において、金型2の内部に設けられた発熱体(例えば、シースヒーター等)を発熱させることにより、金型2を所定の温度に昇温し、その後所定時間保持する。
離型剤乾燥工程S1200が終了したら、抵抗測定工程S1300に移行する。
抵抗測定工程S1300は金型2のキャビティ5に連通する連通孔3a・4a・4b・4c・4dにそれぞれ貫装される鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17と金型2との間の電気抵抗を測定する工程である。
抵抗測定工程S1300において、抵抗測定器19a・19b・19c・19d・19eによりそれぞれ鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17と金型2との間の電気抵抗が測定される。
そして、抵抗判定装置20が当該電気抵抗の測定値と閾値とを比較した結果、連通孔3a・4a・4b・4c・4dと鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17とのいずれの隙間についても離型剤22に由来する水分が存在しない(離型剤22が十分に乾燥している)と判定した場合には抵抗測定工程S1300を終了し、減圧工程S1400に移行する。
また、抵抗判定装置20が連通孔3a・4a・4b・4c・4dと鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17とのいずれの隙間について離型剤22に由来する水分が存在する(離型剤22が十分に乾燥していない)と判定した場合には離型剤乾燥工程S1200に戻る。
減圧工程S1400は金型2のキャビティ5を減圧する工程である。
減圧工程S1400において、金型2が閉じられ、排気ポンプ6によりキャビティ5の内部の空気が排気されて所定の真空度となるまでキャビティ5が減圧される。
減圧工程S1400が終了したら、凝固工程S1500に移行する。
凝固工程S1500は減圧された金型2のキャビティ5に溶湯11を充填し、溶湯11を冷却して凝固させる工程である。
凝固工程S1500において、溶湯11が金型2のキャビティ5に充填される。その後溶湯11が冷却されると溶湯11が凝固し、所定の形状のダイカスト品が成形される。
ダイカスト品の温度が所定の温度となるまで冷却された時点で凝固工程S1500を終了し、取り出し工程S1600に移行する。
取り出し工程S1600は金型2からダイカスト品を取り出す工程である。
取り出し工程S1600において、金型2を開き、押し出しピン14・15・16・17をキャビティ5に向かって突出させることにより金型2(可動型4)からダイカスト品を剥離し、ダイカスト品を金型2の外部に取り出す。
以上の如く、本発明に係るダイカスト方法の実施の一形態は、
金型2のキャビティ5に連通する連通孔3a・4a・4b・4c・4dにそれぞれ貫装される鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17と金型2との間の電気抵抗を測定する抵抗測定工程S1300と、
金型2のキャビティ5を減圧する減圧工程S1400と、
を具備するものである。
このように構成することにより、金型2のキャビティ5、特にキャビティ5に連通する連通孔3a・4a・4b・4c・4d(より厳密には、連通孔3a・4a・4b・4c・4dと鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17との隙間)に侵入した離型剤22に由来する水分に起因するダイカスト品の品質低下(鋳巣等の欠陥の発生)を防止することが可能であり、ひいては高品質なダイカスト品を得ることが可能である。
また、本発明に係るダイカスト方法の実施の一形態は従来のダイカスト方法と比較してダイカスト装置の大掛かりな改造や高価な装置の追加等を伴うことなく達成することが可能であり、設備コストを抑えることが可能である。
さらに、連通孔3a・4a・4b・4c・4dと鋳抜きピン12および押し出しピン14・15・16・17との隙間に離型剤22に由来する水分が存在するか否かを精度良く判定することが可能であることから、過度に高温・長時間の離型剤の乾燥を行う必要がなく、エネルギーコストの削減および生産性の向上に寄与する。
なお、本実施例では離型剤乾燥工程S1200が終了したら抵抗測定工程S1300に移行し、抵抗測定工程S1300が終了したら減圧工程S1400に移行する構成としたが、本発明はこれに限定されず、金型のキャビティに塗布された離型剤を乾燥する工程と金型のキャビティに連通する連通孔に貫装される貫装部材と金型との間の電気抵抗を測定する工程とを並行して行う構成(すなわち、金型のキャビティに塗布された離型剤を乾燥しつつ金型のキャビティに連通する連通孔に貫装される貫装部材と金型との間の電気抵抗を測定し、当該電気抵抗の測定値に基づいて離型剤が十分に乾燥したと判定された時点で金型のキャビティを減圧する工程に移行する工程)としても良い。
本発明に係るダイカスト装置の実施の一形態を示す断面模式図。 本発明に係るダイカスト装置の実施の一形態における押し出しピンを示す図。 本発明に係るダイカスト装置の実施の一形態における鋳抜きピンを示す図。 キャビティに塗布された離型剤の乾燥時間と、貫装部材と金型との間の電気抵抗値と、の関係を示す図。 本発明に係るダイカスト方法の実施の一形態を示すフロー図。
符号の説明
1 ダイカスト装置
2 金型
3a・4a・4b・4c・4d 連通孔
5 キャビティ
6 排気ポンプ(減圧装置)
12 鋳抜きピン(貫装部材)
14・15・16・17 押し出しピン(貫装部材)
19a・19b・19c・19d・19e 抵抗測定器(抵抗測定装置)

Claims (8)

  1. 金型と、
    前記金型のキャビティを減圧する減圧装置と、
    前記金型のキャビティに連通する連通孔に貫装される貫装部材と、
    前記貫装部材と前記金型との間の電気抵抗を測定する抵抗測定装置と、
    を具備するダイカスト装置。
  2. 前記貫装部材は、
    前記連通孔の内周面に対向する面に形成され、前記連通孔の内周面との隙間に水分が存在する場合に前記金型との間で導通する導通部と、
    前記連通孔の内周面に対向する面に形成され、前記連通孔の内周面に接触しても前記金型との間で導通しない絶縁部と、
    を備える請求項1に記載のダイカスト装置。
  3. 前記貫装部材は、
    前記キャビティに向かって突出することによりダイカスト品を前記金型から剥離する押し出しピンである請求項1または請求項2に記載のダイカスト装置。
  4. 前記貫装部材は、
    前記キャビティに対して突出および退避が可能または前記金型に固定され、ダイカスト品に凹部を形成する鋳抜きピンである請求項1または請求項2に記載のダイカスト装置。
  5. 金型のキャビティに連通する連通孔に貫装される貫装部材と前記金型との間の電気抵抗を測定する抵抗測定工程と、
    前記金型のキャビティを減圧する減圧工程と、
    を具備するダイカスト方法。
  6. 前記貫装部材は、
    前記連通孔の内周面に対向する面に形成され、前記連通孔の内周面との隙間に水分が存在する場合に前記金型との間で導通する導通部と、
    前記連通孔の内周面に対向する面に形成され、前記連通孔の内周面に接触しても前記金型との間で導通しない絶縁部と、
    を備える請求項5に記載のダイカスト方法。
  7. 前記貫装部材は、
    前記キャビティに向かって突出することによりダイカスト品を前記金型から剥離する押し出しピンである請求項5または請求項6に記載のダイカスト方法。
  8. 前記貫装部材は、
    前記キャビティに対して突出および退避が可能または前記金型に固定され、ダイカスト品に凹部を形成する鋳抜きピンである請求項5または請求項6に記載のダイカスト方法。
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