JP2008170615A - 画像形成装置及び画像形成制御方法 - Google Patents

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智史 小片
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Abstract

【課題】所定の条件を満たした場合に、低い周波数から高い周波数を含む試験信号を用いて逆特性フィルタを変更するパラメータを算出し、変更された逆特性フィルタにより回転系の制御を行う画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体を回転させる第1回転体1と、像担持体に画像を転写するための第2回転体2と、それら回転させる第1駆動手段3と第2駆動手段4と、駆動手段に制御信号を与えて制御する第1制御手段5と第2制御手段6とを有し、試験信号を第1駆動手段の制御信号に加える試験信号発生手段9と、第2回転体2の回転角速度を検出する第2回転速度検出手段11と、回転角速度及び試験信号を基に第2回転系14の最新の伝達関数を求める第2伝達関数算出手段8と、第2回転系14に影響を与える条件が所定条件を満たしたかを判定する条件判定手段16とを備え、所定条件を満たした場合に第2制御手段6は、最新の伝達関数を基に第2駆動手段4を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、転写を行なうための像担持体を回転させる回転体を制御して画像形成の調整を行なう画像形成装置に関する。さらに詳しくは、悪条件が発生したとき又はその恐れがあるとき、回転系の伝達特性を測定して回転体の制御を校正可能な画像形成装置に関する。
画像形成装置は、画像を転写するための感光体ドラムや中間転写ベルトを回転させるための回転体を有する。そして、画像形成を正確に行うために、画像形成装置は、この回転体の回転速度を正確に調整する必要がある。このような回転体の駆動に対して高精度な制御が必要な系において回転速度を正確に調整するためには、制御系は回転系の伝達特性を把握した上で制御パラメータを決めることが望ましい。
また、感光体ドラムと中間転写ベルトのそれぞれを独立して回転させようとしても、中間転写ベルトを介した力が感光体ドラムに働く。そして、その力が各回転体の回転速度へ影響を及ぼすことがある。
従来、画像形成装置では、試作機等を使用して予め回転系の伝達特性を測定し、その結果に基づいて決めた固定制御パラメータを使用している。特に、より高精度に制御を行なう際に用いる繰返し制御を含む制御系は、駆動系伝達特性の逆特性(ここで、「逆特性」とは、伝達特性を表す関数の逆関数である。)を使用して制御を行なう。そこで、制御パラメータと実際の装置の伝達特性の乖離が大きい場合には、この制御系の制御性が低下してしまう。そこで、通常は、制御系は、予想可能な駆動系の伝達特性の変化範囲内で制御の安定性と制御性を両立させるよう制御パラメータを設定している。しかし、実際には経時変化や部品のばらつき等を含めた伝達特性の変化範囲を事前に想定することは難しい。また制御の安定範囲を広げることは回転体の速度の変化を許す範囲を広げることになり、制御性の精度を低くすることになる。従って、画像形成装置の制御系が、高精度かつ広い制御の安定範囲を確保することは非常に困難である。そこで、回転制御における伝達関数を求め、伝達関数から位相余裕とゲイン余裕を求め、求められた数値が安定範囲を示す価を超えるような場合であれば制御パラメータを変更する技術(例えば、特許文献1参照。)や、回転部材のうち1つを交換しても、速度検出手段により、新たにその系の伝達関数を求め、制御パラメータを再設定する技術(例えば、特許文献2参照。)や、定常時の回転体の一回転における速度変動を記憶し、そのデータから支配的な周波数成分を決定し、駆動系の周波数応答を求め、応答特性を算出して、これに基づき繰返し制御を行なう技術(例えば、特許文献3参照。)が提案され、これらの制御技術により、試験機を使用して事前にパラメータを設定するのではなく、実機内において実信号を使用して伝達特性を測定し、制御パラメータを変更することが行なわれている。
特開平6−175427号公報 特開平8−220966号公報 特開平9−182488号公報
上記制御により、画像形成装置の制御系が、実信号を使用して制御パラメータを算出、変更することが可能となった。しかし、上記制御では、制御系は、実際の処理で制御系に送られた制御指令値とそのときの実際の角速度検出結果から伝達特性を求めている。この点、回転体を制御するには、回転体の回転速度が遅いため、2〜3Hz付近の低い周波数の入力値が最も有効に働く。しかし、実際の制御指令に使用する入力値を算出に使用する場合、低い周波数成分ではSN比が悪くなり使用が難しく、制御系は、高い周波数成分の入力値における伝達特性を使用して制御パラメータの算出を行なうことになる。従って、実際には検出できる伝達特性が限定され、制御系が必要とする特性を得ることは困難であり、そこから算出される制御パラメータによる制御の精度は低くなってしまう。さらに、従来の制御方法は、中間転写ベルトと感光体ドラムをそれぞれ個別に制御するため、中間転写ベルトを介して感光体ドラムの回転速度に影響を与える力などを考慮した制御を行うことは困難であった。
また、従来の低い周波数から高い周波数を含む試験信号を用いて、中間転写ベルトを介して感光体ドラム伝わる信号に基づく伝達特性を検出し、その伝達特性から逆特性フィルタを変更するパラメータを算出し、変更された該逆特性フィルタにより回転系の制御を行う技術ではどのような条件になった場合に制御するのかを与えておらず、自動的に制御を行うことが困難であった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、画像形成状態にされているとき回転系に悪影響を及ぼす条件が所定条件を満たした場合に、制御系が、自動的に低い周波数から高い周波数を含む試験信号を用いて、中間転写ベルトを介して感光体ドラム伝わる信号に基づく伝達特性を検出し、その伝達特性から逆特性フィルタを変更するパラメータを算出し、変更された該逆特性フィルタにより回転系の制御を行い、回転体相互の影響を軽減する画像形成装置を提供することを目的としている。ここで、回転系とは回転体、駆動手段、及び駆動手段によるトルクを回転体に伝えるギア列などを含む一連の系のことを指す。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の画像形成装置は、転写紙に画像を転写するための像担持体を回転させる第1回転体と、像担持体に画像を転写するための第2回転体と、前記第1回転体を回転させる第1駆動手段と、前記第2回転体を回転させる第2駆動手段と、前記第1駆動手段に制御信号を与えて、前記第1回転体の速度を制御する第1制御手段と、前記第2駆動手段に制御信号を与えて、前記第2回転体の速度を制御する第2制御手段とを有する画像形成装置であって、試験信号を生成し、該試験信号を前記第1制御手段が発生した信号に加えて前記第1駆動手段の制御信号とする試験信号発生手段と、前記第2回転体の回転角速度を検出する第2角速度検出手段と、前記第2角速度検出手段からの前記回転角速度及び前記試験信号を基に、前記第2回転体と前記第2駆動手段とを含む第2回転系の最新の伝達関数を求める第2伝達関数算出手段と、前記第2回転系に影響を与える条件が所定条件を満たしたか否かを判定する条件判定手段とを備え、前記条件判定手段が前記所定条件を満たしたと判定した場合に、前記第2制御手段は、前記第2伝達関数算出手段で求められた最新の伝達関数を基に、前記第2駆動手段を制御することを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置であって、前記第1回転体の回転角速度を検出する第1角速度検出手段と、前記第1角速度検出手段からの前記回転角速度及び前記試験信号を基に、前記第1回転体と前記第1駆動手段とを含む第1回転系の最新の伝達関数を求める第1伝達関数算出手段とをさらに備え、前記条件判定手段は、前記第1回転系に影響を与える条件が所定条件を満たしたか否かを判定し、前記条件判定手段が前記所定条件を満たしたと判定した場合に、前記第1制御手段は、前記第1伝達関数算出手段で求められた最新の伝達関数を基に、前記第1駆動手段を制御することを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置であって、前記前記第1回転系に影響を与える条件及び前記第2回転系に影響を与える条件とは周囲の環境条件、画像形成するための各要素の内少なくとも一部の要素の使用量、又はいずれかの要素の交換であることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の画像形成装置であって、前記条件判定手段は、前回の前記第2回転系の前記伝達関数算出時の湿度の値と現在の湿度の差が所定値に達した時に前記第2回転系に影響を与える条件が前記所定条件を満たしたと判定することを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置であって、前記条件判定手段は、前回の前記第1回転系の前記伝達関数算出時の湿度の値と現在の湿度の差が所定値に達した時に前記第1回転系に影響を与える条件が前記所定条件を満たしたと判定することを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一つに記載の画像形成装置であって、前記条件判定手段は、第2回転体にトナーを載せる現像ユニットの使用量が所定値になった時に前記所定条件を満たしたと判定することを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の画像形成装置であって、前記条件判定手段は、現像剤の交換が行われた時に前記所定条件を満たしたと判定することを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか一つに記載の画像形成装置であって、前記第2制御手段は、あらかじめ前記第2伝達関数算出手段で求められた前記伝達関数の逆関数に基づく逆特性フィルタを有し、指定された第2回転体の所望の回転速度の情報を該逆特性フィルタに通すことによって得られる前記制御信号を出力する繰返制御手段を備え、前記第2伝達関数算出手段は、前記第2伝達関数算出手段で求められた前記最新の伝達関数を基に、該逆特性フィルタを該最新の伝達関数に対する逆特性フィルタに変更するためのパラメータ値を該繰返制御手段に送信することを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明は、請求項2乃至8のいずれか一つに記載の画像形成装置であって、前記第1制御手段は、あらかじめ前記第1伝達関数算出手段で求められた前記伝達関数の逆関数に基づく逆特性フィルタを有し、指定された第1回転体の所望の回転速度の情報を該逆特性フィルタに通すことによって得られる前記制御信号を出力する繰返制御手段を備え、前記第1伝達関数算出手段は、前記第1伝達関数算出手段で求められた前記最新の伝達関数を基に、該逆特性フィルタを該最新の伝達関数に対する逆特性フィルタに変更するためのパラメータ値を該繰返制御手段に送信することを特徴とするものである。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9のいずれか一つに記載の画像形成装置であって、前記第2制御手段における繰返制御手段の制御信号による第2駆動手段の制御に加え、前記第2回転体の回転角速度の情報を受けて、比例制御及び積分制御を行なうPI制御手段を備えることを特徴とするものである。
請求項11に記載の発明は、請求項2乃至10のいずれか一つに記載の画像形成装置であって、前記第1制御手段における繰返制御手段の制御信号による第1駆動手段の制御に加え、前記第1回転体の回転角速度の情報を受けて、比例制御及び積分制御を行なうPI制御手段を備えることを特徴とするものである。
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至11のいずれか一つに記載の画像形成装置であって、前記第1回転体又は前記第2回転体の伝達関数の値が所定の値を超えた場合に、警告を通知する警告手段をさらに設けたことを特徴とするものである。
請求項13に記載の発明は、請求項1乃至12に記載の画像形成装置であって、前記試験信号は、所定範囲の周波数であることを特徴とするものである。
請求項14に記載の発明は、請求項1乃至13のいずれか一つに記載の画像形成装置であって、前記像担持体は中間転写ベルトであり、前記回転体2は複数の感光ドラムであり、前記試験信号は、それぞれの前記感光ドラムから中間転写ベルトに画像を転写する各点の隣り合う2点間の距離を前記中間転写ベルトが移動するのに掛かる時間の整数倍である周期となる周波数を有することを特徴とするものである。
請求項15に記載の画像形成装置は、通常の画像形成の動作を行う画像形成モードと第2制御手段の校正を行う校正モードの切り替えを行う切換手段と、画像形成モードに切換えられているとき、転写紙に画像を転写するための像担持体を回転させる第1回転体と、像担持体に画像を転写するための第2回転体と、前記第1回転体を回転させる第1駆動手段と、前記第2回転体を回転させる第2駆動手段と、前記第1駆動手段に制御信号を与えて前記第1回転体の速度を制御する第1制御手段と、前記第2回転体と前記第2駆動手段とを含む回転系の伝達関数に基づく制御信号を前記第2駆動手段に与えて前記第2回転体の速度を制御する第2制御手段と、前記回転系に影響を与える条件が所定条件を満たしたか否かを判定し、満たした場合に前記切換手段に校正モードへの切り替えを命じる条件判定手段と、校正モードに切換えられたとき、試験信号を生成し、該試験信号を前記第1制御手段が発生した信号に加えて前記第1駆動手段の制御信号とする試験信号発生手段と、前記第2回転体の回転角速度を検出する角速度検出手段と、前記角速度検出手段からの前記回転角速度及び前記試験信号を基に前記回転系の最新の伝達関数を求め前記第2制御手段に該最新の伝達関数を伝える伝達関数算出手段とを備えることを特徴とするものである。
請求項16に記載の画像形成制御方法は、前記条件の判定を受けて通常の画像形成の動作を行う画像形成モードと第2制御手段の構成を行う校正モードの切り替えを行う切換手段により、画像形成モードに切換えられる段階と、第1駆動手段により転写紙に画像を転写するための像担持体を回転させる第1回転体を回転させ、第2駆動手段により像担持体に画像を転写するための第2回転体を回転させ、第1制御手段により前記第1駆動手段に制御信号を与えて前記第1回転体を回転させ、第2制御手段により前記第2回転体と前記第2駆動手段とを含む回転系の伝達関数に基づく制御信号を前記第2駆動手段に与えて前記回転体の速度を制御させ、画像を形成させる画像形成段階と、前記回転系に影響を与える条件が所定条件を満たしたか否かを判定する条件判定段階と、前記条件判定手段で所定条件を満たしたと判定されて、前記切換手段が校正モードへの切り替えを行う段階と、試験信号を生成し、該試験信号を前記第1制御手段が発生した信号に加えて前記第1駆動手段の制御信号とする試験信号発生段階と、前記第2回転体の回転角速度を検出する角速度検出段階と、前記角速度検出手段からの前記回転角速度及び前記試験信号を基に前記回転系の最新の伝達関数を求め前記第2制御手段に伝える伝達関数算出段階とを有することを特徴とするものである。
請求項1乃至9、又は請求項15のいずれか一つに記載の画像形成装置、又は請求項16に記載の画像形成制御方法によると、所定条件を満たしたときに、各伝達関数算出手段は、第1回転体又は第2回転体の外側から低い周波数から高い周波数までを含む試験信号を入力して伝達関数を求める。そのため、各伝達関数算出手段は、自動的に広い周波数帯における各回転体の伝達関数が得られる。したがって、各伝達関数算出手段は、各回転体の回転に強い影響を与える低い周波数成分の伝達特性を使用して求めた伝達関数により、各回転体の繰返し性のある変動成分を制御する逆特性フィルタを変更するためのパラメータの自動的な算出が可能となる。つまり、所定条件を満たしたときに、各回転体の繰返し性のある変動成分を制御する逆特性フィルタを変更するためのより適切なパラメータの値が算出できるので、各制御手段は、自動的に精度よく各回転体を制御することができ、正確な画像形成ができる。
請求項10又は請求項11に記載の画像形成装置によると、低い周波数から高い周波数までを含む広い周波数帯における伝達関数を使用して制御のためのパラメータの値を求めことにより、各制御手段は、第1回転体又は第2回転体の繰返し性のある変動成分を制御するとともに、フィードバック制御を行なうことにより各回転体における周波数の異なる細かい変動や突発的な変動を制御することが可能となる。これにより、各制御手段は、より精度よく各回転体を制御することができ、正確な画像形成ができる。
請求項12に記載の画像形成装置によると、警告手段は、低い周波数成分における第1回転体又は第2回転体における伝達関数が所定の値を超えた場合に警告を通知する。これにより、ユーザ又は操作者は、各回転体の速度に大きな影響を与える周波数成分により異常の検知ができ、正確な異常の検知が可能となる。
請求項13に記載の画像形成装置によると、各制御手段は、第1回転体又は第2回転体の速度に大きな影響を与える周波数成分だけで各回転体の速度の制御を行うことが出来る。これにより、各制御手段は、少ないデータで正確な各回転体の制御が行え、制御の演算にかかる負荷を低減させることができる。
請求項14に記載の画像形成装置によると、各制御系は、それぞれの前記感光ドラムが中間転写ベルトに転写する各点の隣り合う2点間の距離を中間転写ベルトが移動するのにかかる時間の整数倍である周期となる周波数の試験信号を使用して各回転体の制御を行うことが出来る。これにより、画像形成装置は画像形成における画像の位置ずれを低減することができる。
〔第1の実施形態〕
以下、第1の実施形態に係る画像形成装置について説明する。図1は本発明に係る画像形成装置の機能を表すブロック図である。図2は本発明に係る画像形成装置の構成の概略図である。図3は本発明に係る画像制御装置の制御特性を表す図である。図5は接触係数を変化させたときの第1回転系の伝達関数の変化を表わす図である。図6は接触係数を変化させたときの第2回転系の伝達関数の変化を表わす図である。ここで、接触係数とはその値が大きくなるほど中間転写ベルトと各回転体との密着の度合いが増すことを示す値である。
本発明に係る画像装置は、図1に示すように、第1回転体1、第2回転体2、第1駆動手段3、第2駆動手段4、第1制御手段5、第2制御手段6、第1伝達関数算出手段7、第2伝達関数算出手段8、試験信号発生手段9、第1回転速度検出手段10、第2回転速度検出手段11、警告手段12、及び条件判定手段16を備える。ここで、第1回転体1と第1駆動手段3は第1回転系13であり、第2回転体2と第2駆動手段4は第2回転系14である。さらに、第1制御手段5は、繰返制御手段51及びPI制御手段52を、第2制御手段6は、繰返制御手段61及びPI制御手段62備える。ここで、第1制御手段5、第2制御手段6、第1伝達関数算出手段7、第2伝達関数算出手段8、第1回転速度検出手段10、第2回転速度検出手段11、及び条件判定手段16は、CPU及びその動作を規定するプログラムで構成されている。また、図2に示すように、第1回転体1の例としては中間転写ベルト15を回転させる回転体などであり、第2回転体2の例としては中間転写ベルト15にトナー画像を転写する感光体ドラムなどである。そして、図2に示すように、回転している第2回転体2の上に現像ユニット17によってトナーが載せられ、第1回転体1が回転し中間転写ベルト15を回転させ、その回転している中間転写ベルト15上に第2回転体2上のトナー画像が転写される。本実施形態はタンデム方式のカラー画像形成装置であるので、第2回転体2として、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色の感光体ドラムである第2回転体2が4つ備わっている。図2では第2回転体2と第2駆動手段4の組である回転系14は4つあり、またそれに対応する伝達促成算出手段8及び第2制御手段6も4つあるが、図2では代表の1つにのみ記号で示し、他の3つに関しては符号をつけることを省略してあるが、他の3つに関しても同じ符号で表わされるものである。また、各回転体に対してそれぞれ一つずつの現像ユニット17が備わっているが、図2では代表として1つだけ図示してある。
本実施形態における画像形成装置には、周囲の環境条件を取得するため各回転体の周辺に温度センサ及び湿度センサが取り付けられている。また、画像形成するための各要素として第1回転体1、第2回転体2、第1駆動手段、第2駆動手段4、第1回転体1第1駆動手段を結ぶギア列、第2回転体2と第2駆動手段4を結ぶギア列、中間転写ベルト15、及び現像ユニット17におけるトナーを第2回転体に載せるための回転する部分である現像スリーブ17aのそれぞれにカウンタが配置されている。ここで、温度センサや湿度センサは画像形成装置の周辺であれば、外部に配しても内部に配置してもよいが、各回転体の付近に配置することが最も好ましい。
条件判定手段16は、第1回転系13及び第2回転系14の経時変化及び使用環境などの変化による影響を、それらの閾値(所定条件)と比較判断するものであって、下記(1)〜(3)の態様例がある。これら、外部環境の変化、自身の劣化、及び対象の交換によって現像剤などの付着量が変化し、第2回転体2と中間転写ベルトの間の粘着性などが変化するため逆特性フィルタを変更する必要がでるため、それらが所定条件を満たしたときに通知することが望ましい。
(1)外部環境の変化
条件判定手段16は、前回の第1回転系13及び第2回転系14それぞれの伝達関数を算出したときの温度センサ及び湿度センサから受けた温度及び湿度を自らの記憶部(不図示)に記憶しておいる。そして、条件判定手段16は、現在温度センサ及び湿度センサから受けた現在の温度及び湿度と前回の温度及び湿度とを比較し、閾値(所定値)として温度が10度以上変化した場合又は、湿度が20%以上変化した場合に、第1伝達関数算出手段又は、第2伝達関数算出手段に通知する。本実施形態では、中間転写ベルト15と第2回転体2の粘着性などに影響が現れる場合として、閾値を温度の10度以上の変化又は湿度の20%以上の変化としているが、これは外部の環境条件などによって適正な値が変わるものであり、それらの条件に合わせて算出することが好ましい。
(2)自身の劣化
条件判定手段16は、第1回転体1、第2回転体2、第1駆動手段、第2駆動手段4、第1回転体1第1駆動手段を結ぶギア列、第2回転体と第2駆動手段を結ぶギア列、中間転写ベルト15に配置されたカウンタが1000回を超えた場合、又は、現像スリーブ17aの回転距離が130km(6枚間欠動作の場合で約20万カウント相当)及び390kmを超えた場合、第1伝達関数算出手段及び第2伝達関数算出手段に通知する。本実施形態では、中間転写ベルト15と第2回転体2の粘着性などに影響の発生と画像形成装置の耐久性を考慮して、所定条件を、各要素に取り付けられたカウンタが1000を超えた場合、又は現像スリーブ17aの回転距離が130km及び390kmを超えた場合としているが、これは資材のできや、現像条件によって影響されるため、それらの条件に合わせて算出することが好ましい。
(3)対象の交換
条件判定手段16は、第1回転体1、第2回転体2、第1駆動手段、第2駆動手段4、第1回転体1第1駆動手段を結ぶギア列、第2回転体と第2駆動手段を結ぶギア列、中間転写ベルト15、現像ユニット17、又は現像ユニットに注入される現像剤の交換が行われた場合、ユーザからの交換終了の入力を受けて、第1伝達関数算出手段及び第2伝達関数算出手段に通知する。本実施形態では、構成を単純にするため交換をした情報をユーザから受けているが、これは各要素の交換を検出するセンサがある場合であれば、そのセンサから情報を受けてもよい。
次に、条件判定手段16が上記の所定条件を満たしたと判定した後の各手段の動作を説明する。ここで、以下の動作は、現在の画像形成が終了ことを各手段が検知した後行うか又は、現在の画像形成を中断したことを各手段が検知した後行う場合で説明する。ここで、画像形成モードと校正モードの切換えは条件を満たしたとの判定された後に、現在の画像形成が終了ことを各手段が検知した又は、現在の画像形成を中断したことを各手段が検知したことを受けて、切換手段18によって行われる。そして、切換手段18が行う切り替えとは、通常の制御信号に試験信号を加えることである。
制御手段5は、繰返制御手段51によって、第1回転体1の目標とする回転角速度を逆特性フィルタに通し、目標とする回転角速度を得るための入力値を算出する。例えば目標とする値をω、逆特性フィルタを表わす関数をF−1(x)とすると入力値はF−1(ω)となる。ここで、逆特性フィルタとは、第1回転系13の伝達特性を表わすフィルタである。繰返制御手段51は、第1回転体1の周期にあわせて(例えば1回転に1回)制御することにより、第1回転体1の回転角速度の変動分の内、周期的変動分を軽減することができる。
繰返制御手段51は、1回転前の1回転分の回転角速度の値のサンプリングデータを保持しておく。そして、繰返制御手段51は、1回転前の回転角速度(ω+Δωとする。Δωは変動分。)から目標値ωを引く、すなわち(ω+Δω)−ωを行い、1回転前の回転角速度と目標とする回転角速度の差である変動分Δωを算出する。そして、繰返制御手段51は、その変動分Δωを逆特性フィルタに通し変動分に値する制御指令信号F−1(Δω)を得る。そして、繰返制御手段51は、1回転前における制御指令信号F−1(ω)から、変動分に値する制御指令信号F−1(Δω)を引き、1回転前の回転角速度における変動分を組み込んだ制御指令信号F−1(ω)−F−1(Δω)を算出する。結果として、繰返制御手段51は、1回転前の回転角速度(ω+Δω)−変動分Δω=目標の回転角速度ωとなるように制御する。
さらに、パラメータ(詳しくは、逆特性フィルタを構成する伝達関数の逆関数のパラメータ)を変えて逆特性フィルタの変更(以下、「逆特性フィルタの校正」ということがある。)を行う場合は、第1制御手段5は、第1伝達関数算出手段7が求めた最新の伝達関数の逆関数におけるトルク定数や第2回転体2と中間転写ベルト15の接触係数を表す項の係数といったパラメータを受けて、繰返制御手段51が有する逆特性フィルタを変更する。そして、その逆特性フィルタの変更を行なった上で、繰返制御手51は、前述の制御指令信号を算出しの算出を行う。以下、単に「パラメータ」とは逆特性フィルタを変更するためのパラメータを指す。
さらに、PI制御手段52によって、フィードバックされた回転角速度と目標とする回転角速度の差を基に比例制御と積分制御を行い目標とする回転角速度に調整するための制御指令信号を算出する。そして、第1制御手段5は、繰返制御手段51によって算出された制御司令信号にPI制御手段52によって算出された制御指令信号を加えた制御指令信号を第1駆動手段3に送信する。
また、制御手段6も、制御手段5と同様に、繰返制御手段61によって、第2回転体2の目標とする回転角速度を逆特性フィルタに通し、目標とする回転角速度を得るための入力値を算出する。繰返制御手段61も、繰返制御手段51と同様に、第2回転体2の周期にあわせて(例えば1回転に1回)制御することにより、第2回転体2の回転角速度の変動分の内、周期的変動分を軽減するものである。
繰返制御手段61は、繰返制御手段51と同様に、1回転前の1回転分の回転角速度の値のサンプリングデータを保持しておき、1回転前の回転角速度における差分を組み込んだ制御指令信号を算出する。
さらに、パラメータを変えて逆特性フィルタの変更を行う場合は、第2制御手段6は、第1制御手段5と同様に、第2伝達関数算出手段8が求めた最新の伝達関数の逆関数におけるトルク定数や第2回転体2と中間転写ベルト15の接触係数を表す項の係数といったパラメータを受けて、繰返制御手段61が有する逆特性フィルタを変更する。そして、その逆特性フィルタの変更を行なった上で、繰返制御手61は、前述の制御指令信号を算出しの算出を行う。
さらに、PI制御手段62も、PI制御手段52と同様に、フィードバックされた回転角速度と目標とする回転角速度の差を基に比例制御と積分制御を行い目標とする回転角速度に調整するための制御指令信号を算出する。そして、第2制御手段6は、繰返制御手段61によって算出された制御司令信号にPI制御手段62によって算出された制御指令信号を加えた制御指令信号を第2駆動手段4に送信する。
本実施形態では、より正確に第1回転系13及び第2回転系14の制御を行うために、第1制御手段5に繰返制御手段51及びPI制御手段52を、第2制御手段6に繰返制御手段61及びPI制御手段62を設けているが、これは、原理的には、繰返制御手段51及び繰返制御手段61のみでも動作するため、PI制御手段52及びPI制御手段62は必ずしも必要なものではない。PI制御手段52及びPI制御手段62は、それぞれ第1回転体1及び第2回転体2の周期性によらない変動分を抑圧するのに有効である。
第1駆動手段3は、第1制御手段5から送信される制御指令信号を受けて回転トルクを発生させ第1回転体1を回転させる。そして、第1回転体1が回転することにより中間転写ベルト15が回転する。また、第2駆動手段4は第2制御手段6から送信される制御指令信号をうけて回転トルクを発生させ第2回転体2を回転させる。そして、回転している中間転写ベルト15に第2回転体2からトナー画像が転写され、その後、転写紙に中間転写ベルト15から画像の転写が行われる。
試験信号発生手段9は、試験信号を発生させ、該試験信号を第1制御手段5から第1駆動手段3に送られる信号に加える。この試験信号が加わった信号が第1駆動手段3を制御する制御指令信号となる。さらに、試験信号発生手段9は、該試験信号を第1伝達関数算出手段7及び第2伝達関数算出手段8に送る。ここで、試験信号には低い周波数から高い周波数までの成分を含むホワイトノイズを使用する。ここで、第1回転体1及び第2回転体2が1秒間に2,3回転しかしないことから、低い周波数帯の信号が第1回転体1及び第2回転体2それぞれの回転角速度に大きく影響する。そこで、試験信号は、低い周波数帯を含むホワイトノイズを使用することが好ましく、特に基準周波数(本実施例では2〜3Hz)の5〜10倍以下の範囲の周波数帯を含むホワイトノイズであることが好ましい。
ここで、第1回転系13の制御特性を表す図である図3参照する。図3において、横軸が第1駆動手段3に入力された試験信号の周波数であり、縦軸がその試験信号の周波数に対応した伝達比である。ここで、伝達比とは、試験信号発生手段9からの出力値に対する第1回転速度検出手段10からの回転角速度の比である。また、図3におけるFFとは繰返制御の制御特性の曲線であり、FBとはPI制御の制御特性の曲線である。そして、図3では縦軸の値が小さいほど制御が効いていることになる。例えば、点001においては制御が非常に効いているが、点002においては制御が効いていないことになる。これは制御が効いている点001は第1回転体1の1回転の整数倍の周期にあたり、その点では非常に制御が効くが、逆にその間の周波数では制御が効かないことを示している。また、この場合、16Hz以下で繰返制御が効いていることが分かる。このように、図3からも分かる通り、低い周波数帯において繰返制御が効果的に働く。以上のことは、第2回転系14の制御特性についても同様である。
第1回転速度検出手段10及び第2回転速度検出手段11は、それぞれ第1回転体1の回転角速度及び第2回転体2の回転角速度を検出し、検出した回転角速度の値をそれぞれ第1伝達関数算出手段7及び第1制御手段5、第2伝達関数算出手段8及び第2制御手段6に送る。
ここで、回転角速度の変化は、ギア列などの固定した部分はあまり影響を与えず、ほとんどが第1駆動手段3又は第2駆動手段4のトルクや、第2回転体2と中間転写ベルト15の接触係数の変化により生じる。このトルクの変化はトナーが第1回転体1や第2回転体2に多く乗ってしまったりして各回転体が重くなったりすることで生じる。また、その他には、ギアを変更した場合などにも、回転角速度の変化が生じる。
第1伝達関数算出手段7は、第1回転速度検出手段10から受けた回転角速度の値から、第1制御手段5からの制御指令信号によって与えられた分の回転角速度を取り除き、試験信号発生手段9からの出力値に対する回転角速度を周波数毎に分析して得る。前記回転角速度を取り除くとは、例えば、試験信号を加えないで、制御指令信号を第1駆動手段3に送り、そのときの第1回転体1の回転角速度を計測しておき、それを試験信号が加わった制御指令信号による第1回転体1の回転角速度から引くようにしてもよい。
また、第2伝達関数算出手段8は、第2回転速度検出手段11から受けた回転角速度の値から、第1制御手段5からの制御指令信号によって与えられた分の回転角速度を取り除き、試験信号発生手段9からの出力値に対する回転角速度を周波数毎に分析して得る。
次に、第1伝達関数算出手段7及び第2伝達関数算出手段8は、試験信号発生手段9からの出力値と第1回転系13及び第2回転系14それぞれの伝達比の取得を5000回繰返し、取得した試験信号発生手段9からの出力値とそれに対する第1回転系13及び第2回転系14それぞれの伝達比を、内部に有する記憶部(不図示)に記憶しておく。次に、第1伝達関数算出手段7及び第2伝達関数算出手段8は、試験信号発生手段9からの出力値を横軸にとり、第1回転系13及び第2回転系14それぞれの伝達比を縦軸にとって、記憶した5000個の点をプロットしていき第1回転系13及び第2回転系14それぞれの伝達特性を表すグラフを作成する。ここで、プロットする点の数が多ければ伝達特性のグラフはより正確になるが、逆にプロットする点の量に比例してグラフを作成する時間がかかってしまう。そこで、本実施形態では、短時間である程度の正確なグラフを作成するのに必要な点として5000個の点をプロットしたが、これは時間と正確さとの関係で他の値を採ることも可能である。ここで、中間転写ベルト15と第2回転体2の接触係数を変えた場合に、第1駆動手段3への制御指令信号と第1回転系13の伝達比の関係を、横軸を制御指令信号の周波数にとり、縦軸を第1回転系13の伝達比にとって表わしたグラフが図5である。この図5で表わされるように、接触係数が大きくなるとそれに対応して第1回転系13の伝達関数も変化する。また、本実施形態では出力値と伝達比のグラフ上の点をプロットし、関数を求めているが、関数の算出方法は伝達特性を表わす関数を求めることができればよく、特に限定はない。
また、第2回転系14の制御を行うのに用いる試験信号も、第1回転系13の制御を行う場合と同様に、第1駆動手段3への制御指示信号に加えられたものを使用しているが、このように第1駆動手段3へ試験信号を送ることにより、試験信号が第1駆動手段3から第1回転体1及び中間転写ベルト15を通じて第2回転体2に伝わり、そこから得られる第2回転系14の伝達比と試験信号発生手段9の出力値との関係を調べることで、第2回転系14の伝達関数を導くことができる。例えば、中間転写ベルト15と第2回転体2の接触係数を変えた場合の第1駆動手段3への制御指令信号と第2回転系14の伝達比の関係を、横軸を制御指令信号の周波数にとり、縦軸を第2回転系14の伝達比にとって表わしたグラフが図6である。この図6で表わされるように、第1駆動手段3への制御指示信号に試験信号を加えた場合でも、接触係数が大きくなるとそれに対応して第2回転系14の伝達関数も変化する。
ここで、第1伝達関数算出手段7及び第2伝達関数算出手段8は、例えば3Hzの試験信号発生手段9からの出力値に対する伝達比を確認し、その伝達比が信号の劣化が起こっていない状態でのゲインの値の2倍の値を超えていたら警告手段12に警告を通知させる。例えば、劣化が起こっていない場合の3Hzに対するゲインの値が0.8であれば、劣化が発生した後のゲインの値が1.6を以上になれば警告が通知される。ここで、本実施形態では、回転体の回転速度に影響の大きい3Hzを基準に採ったが、この基準となる周波数は、回転速度への影響が大きい周波数の低い入力値であれば他の入力値を基準にしてもよい。また、本実施形態では、測定した伝達比が劣化の生じていない状態での伝達比の値の2倍に達していれば、制御をすることは困難であるので、閾値を劣化の生じていない状態でのゲインの値の2倍としたが、この閾値は制御が利かないと判断される値であれば特に制限はなく、例えば伝達比の上限を2、加減を0.1などの絶対値にするなど、他の値を採ることも可能である。
第1伝達関数算出手段7及び第2伝達関数算出手段8は、作成したグラフに同定された関数を算出する。この算出方法は、画像出力装置の構成モデルを設定し、ドラム駆動やベルトの動きを含んだ動特性を運動方程式で表し、その運動方程式から算出される特性が、実際にグラフ上にプロットされた点の並びに対し一致するように、装置状態によって変化の大きいモータのトルク定数やドラムとベルトの接触係数などのパラメータを変化させていくことにより求める関数を算出する。
第1伝達関数算出手段7及び第2伝達関数算出手段8は、求めた関数の逆関数を算出する。この逆関数の求め方としては、前記動特性の運動方程式に対する逆関数を作成し、その式を制御サンプリングにあわせた離散系の式に置き換えるなどして求める。
第1伝達関数算出手段7及び第2伝達関数算出手段8は、求めた関数から繰返制御手段51及び繰返制御手段61それぞれの逆特性フィルタを補正するためのパラメータの値を抽出する。ここで、本発明の駆動系において回転体の回転角速度の変動に影響を与えると考えられるものは駆動手段のトルク定数であるため、パラメータは、関数の中のトルク定数やドラムとベルトの接触係数の部分における係数である。さらに、第1伝達関数算出手段7は抽出したパラメータの値を第1制御手段5に送り、第2伝達関数算出手段8は抽出したパラメータの値を第2制御手段6に送る。
ここで、値を使用して、逆特性フィルタの構成を第2回転系14を例に説明する。目標とする第2回転体2の回転角速度をω(図1における001)、この角速度を得るための逆特性フィルタの校正前の制御指令信号をX(図1における002)、変動を受ける前の第2回転系14の伝達関数をF(X)、とした場合本来はω=F(X)(図1における003)である。言い換えればY=F(X)の逆関数をX=F −1(Y)(図1における004)とすると、X=F −1(ω)である。しかし、トナーの付着や第2回転体2と中間転写ベルト15の接触係数の大きさなどにより第2回転系14の伝達特性が変化する。そこで、第2伝達関数算出手段8は、試験信号発生手段9からの出力値(第1駆動手段3に送られた試験信号)と第2回転速度検出手段11で検出された回転角速度から変化した伝達関数を算出する、この伝達関数をY=F(X)とする。このY=F(X)では制御指令信号Xを入力しても目標とする第2回転体2の回転角速度は得られない。そこで、第2伝達関数算出手段8は、求めた伝達関数の逆関数X=F−1(Y)(図1における005)を求める。このF−1(Y)のトルク定数や第2回転体2と中間転写ベルト15の接触係数などのパラメータを繰返制御手段61におくり、繰返制御手段61は逆特性フィルタの関数をF−1(Y)(図1における006)に変更する。ここで、第2回転体2の回転角速度の目標値ωを受けて、制御指令信号F−1(ω)(図1における007)を得る。この制御指令信号F−1(ω)は、ω=F(F−1(ω))(図1における008)であるので、第2回転系14の現在の伝達関数F(X)を通ったときにωとなる入力値である。以上のようにして、伝達特性が変化した後の第2回転体2の回転角速度の目標値を得るための制御指令信号を得、その制御指令信号を第2駆動手段4に送る。
言い換えると、第2回転系14の伝達関数がF(X)からF(X)に変化したことを第2伝達関数算出手段8が測定して、その逆関数F−1(Y)を用いて繰返制御手段61の逆特性フィルタを校正しているといえる。
以上の第2回転系14における動作は、第1回転系13においても同様である。
以上のパラメータ変更による逆特性フィルタの校正は、本実施形態としては、日に一回や月に一回など操作者が決めたときに校正動作を行なうことによって行なわれ、校正された逆特性フィルタに対する校正は、次の校正動作が行なわれるまでその状態を維持する構成である。例えば、画像形成装置に本来の画像形成モードと校正モードとを設け、校正モードにおいて上記説明のように繰返制御手段61の逆特性フィルタをF −1(Y)からF−1(Y)に校正し、同時に繰返制御手段51に対しても同様の操作を行い、それが終了した後、画像形成モードに切り替えられ、試験信号発生手段9から制御指令信号へ試験信号を加えるための接続、第1伝達関数算出手段7から逆特性フィルタ51への接続、及び第2伝達関数算出手段8から逆特性フィルタ61への接続が切断され、本来の画像形成が行われる。この画像形成モードにおいて、第1伝達関数算出手段7は、試験信号発生手段9からの出力値及び第1回転速度検出手段10からの回転角速度を受けて、前述の閾値を超えた場合に警告手段12に警告を通知させ、同様に、第2伝達関数算出手段8は、試験信号発生手段9からの出力値及び第2回転速度検出手段11からの回転角速度を受けて、前述の閾値を超えた場合に警告手段12に警告を通知させる構成にしてもよい。このような校正モードを行うタイミングは、時間に対する第1回転系13及び第2回転系14の劣化の程度に応じて決定される
次に、図4を参照して第2伝達関数算出手段8による逆特性フィルタの校正の流れを説明する。ここで、図4は第2伝達関数算出手段8による逆特性フィルタの校正のフローチャートである。
ステップS001:条件判定手段16は、温度センサからの情報、湿度センサからの情報、各要素に配置されたカウンタからの情報、又はユーザから入力された各要素の交換の情報を受けて、所定条件を満たしたか否かを判定する。所定条件を満たせばステップS002に進み、所定条件を満たしていなければ判定を繰り返す。
ステップS002:試験信号発生手段9は、試験信号を第2伝達関数算出手段8に送り、かつ、第1制御手段5から第1駆動手段3に送られる制御指令信号に試験信号を乗せる。
ステップS003:第2回転速度検出手段11は、第2回転体2の回転角速度を検出し第2伝達関数算出手段8に送る。
ステップS004:第2伝達関数算出手段8は、受けた回転角速度を基に試験信号発生手段9の出力値に対応する伝達比を算出し、記憶手段に記憶する。
ステップS005:第2伝達関数算出手段8は、所定回数(5000回)終了したか判断する。終了していない場合にはステップS003からステップS004までを繰返し、終了した場合にはステップS006に進む。
ステップS006:第2伝達関数算出手段8は、保存した5000個の試験信号発生手段9の出力値及び試験信号発生手段9の出力値に対応する伝達比をプロットしていき、グラフを作成する。
ステップS007:第2伝達関数算出手段8は、所定の周波数(3Hz)における伝達比が閾値(1.6)を超えているかどうかを判断する。閾値を超えていない場合にはステップS008に進み、閾値を超えている場合にはステップS012に進む。
ステップS008:第2伝達関数算出手段8は、伝達特性を表す関数(Y=F(X))を作成する。
ステップS009:第2伝達関数算出手段8は、関数Y=F(X)の逆関数(X=F−1(Y))を作成する。
ステップS010:第2伝達関数算出手段8は、逆関数X=F−1(Y)からパラメータの値を抽出し、第2制御手段6に該パラメータの値を送る。
ステップS011:第2制御手段6は、第2伝達関数算出手段8からパラメータの値を受けて、繰返制御手段61が有する逆特性フィルタの校正を行う。
ステップS012:第2伝達関数算出手段8は、警告手段12に警告を通知させ、逆特性フィルタの補正を終了する。
以上では、例として第2伝達関数算出手段8における逆特性フィルタの校正の流れを説明したが、第1伝達関数算出手段7における逆特性フィルタの校正も同様のフローで行われる。
〔第2の実施形態〕
本発明の第2の実施形態について説明する。本発明の第2の実施形態は、試験信号として、低い周波数帯から高い周波数帯までを含むホワイトノイズではなく、低い周波数帯の試験信号を使用して、逆特性フィルタの校正を行なうものである。
この点、多くのノイズを制御指令信号に加えると、形成する画像の位置ズレなどを発生させるおそれが高くなる。そのため、試験信号はなるべく周波数帯を狭めた方が画像形成への影響は少なくなる。さらに、第1回転体1及び第2回転体2の回転角速度に最も影響を与える周波数帯は、第1回転体1及び第2回転体2の1回転にかかる時間に近い周期を有する周波数帯であり、第1回転体1及び第2回転体2はともに1秒間に2〜3回転するため、低い周波数帯の試験信号、特に2〜3Hzの周波数帯の試験信号を使用することが好ましい。このように、最も第1回転体1及び第2回転体2の回転角速度に影響のある周波数帯の信号だけでも、第1回転体1及び第2回転体2の回転角速度に与える影響が大きく、他の周波数帯の信号はそれに比べ無視できる程度に小さいため、入力値の制御は可能である。
ここで、本実施形態における画像形成装置の動作について説明する。第1制御手段5が出力した制御指令信号に試験信号発生手段9からの低い周波数帯の試験信号を加えた信号を受けて、第1回転体1、第2回転体2、第1駆動手段3、第2駆動手段4、第1回転速度検出手段10、第2回転速度検出手段11、条件判定手段16は第1の実施形態と同様に動作し、第1伝達関数算出手段7及び第2伝達関数算出手段8のそれぞれに回転角速度が送られる。また、低い周波数成分を有する試験信号発生手段9からの出力値が第1伝達関数算出手段7及び第2伝達関数算出手段8のそれぞれに送られる。
所定条件を満たしたとの判定が条件判定手段16により行われた後、第1伝達関数算出手段7及び第2伝達関数算出手段8は、それぞれ回転角速度及び試験信号発生手段9からの出力値を受けて、第1の実施形態と同様に、低い周波数成分を有する試験信号発生手段9からの出力値に対応した第1回転系13及び第2回転系14それぞれの伝達比を得る。第1伝達関数算出手段7及び第2伝達関数算出手段8は、第1の実施形態の場合と同様に、取得したそれぞれの試験信号発生手段9からの出力値とそれに対する伝達比を、第1伝達関数算出手段7及び第2伝達関数算出手段8のそれぞれの内部に有する記憶部(不図示)に記憶し、試験信号発生手段9からの出力値を横軸にとり、第1回転系13及び第2回転系14それぞれの伝達比を縦軸にとって、記憶した点をプロットしていき第1回転系13及び第2回転形14のそれぞれの伝達特性を表すグラフを作成し、そのグラフに同定する関数である伝達特性をそれぞれ求め、その伝達特性の関数の逆関数を算出することで、逆特性フィルタを校正するためのパラメータを算出し、該バラメータを第1制御手段5及び第2制御手段6に送る。
第1制御手段5及び第2制御手段6は、第1の実施形態と同様に、受けたパラメータを使用して、逆特性フィルタの校正を行い、第1回転体1及び第2回転体2が目標とする回転角速度に対応した制御指令信号を算出し、第1駆動手段3及び第2駆動手段4へ該制御指令信号を送る。
以上のように、試験信号として第1回転体1及び第2回転体2の回転角速度に大きな影響を与える低い周波数成分を有する信号を使用して制御することで、第1伝達関数算出手段7及び第2伝達関数算出手段8などの演算による負荷を軽減しながらも、精度良く第1回転体1及び第2回転体2の制御を行うことができる。
〔第3の実施形態〕
本発明の第3の実施形態について説明する。本発明の第3の実施形態は、カラー画像形成装置であって、第2回転体2としてシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4つの感光体ドラムを持つ構成である。そして、この感光体ドラムによる中間転写ベルト15への転写位置の隣り合う距離を中間転写ベルト15が移動するのに掛かる時間の整数倍の周期となる周波数を有する試験信号を使用して、逆特性フィルタの校正を行なうものである。
この点、試験信号はあくまでもノイズであり、試験信号を制御指令信号に加えると、形成する画像の位置ズレなどを発生させるおそれがある。この点、感光体ドラムによる中間転写ベルト15への転写位置の隣り合う距離を中間転写ベルト15が移動するのに掛かる時間(以下、「ドラム間のピッチ」という。)の整数倍の周期となる周波数を有する試験信号を使用した場合には、転写を行うときの試験信号の入力値を0にすることができ、画像の位置ズレへの影響を減らすことが可能となる。
ここで、本実施形態における画像形成装置の動作については、試験信号として試験信号発生手段9から出力される信号がドラム間のピッチの整数倍の周期となる周波数を有する試験信号であることを除けば、第1の実施形態と同様に動作する。
さらに、予めトルク定数や、第2回転体2である感光体ドラムと中間転写ベルト15の接触係数を変化させて、様々な条件における第1回転系13及び第2回転系14の伝達特性を測定し、記憶しておくことで、第1伝達関数算出手段7及び第2伝達関数算出手段8により、ドラム間のピッチの整数倍の周期となる周波数を有する試験信号の伝達度合いと、予め測定した伝達特性とを比較することで、第1回転系13と第2回転系14の状況を推定することが可能となり、その状況にあった伝達関数を使用して逆特性フィルタ51及び逆特性フィルタ61の校正を行うことができる。これにより、画像形成を行いながら繰返制御手段51及び繰返制御手段61の制御条件を最適化することが可能となる。
本発明に係る画像形成装置のブロック図 本発明に係る画像形成装置の構成の概要図 本発明に係る画像制御装置の制御特性を表す図 伝達関数算出手段による逆特性フィルタの補正のフローチャート 接触係数を変化させたときの第1回転系の伝達関数の変化を表わす図 接触係数を変化させたときの第2回転系の伝達関数の変化を表わす図
符号の説明
1 第1回転体
2 第2回転体
3 第1駆動手段
4 第2駆動手段
5 第1制御手段
51 繰返制御手段
52 PI制御手段
6 第2制御手段
61 繰返制御手段
62 PI制御手段
7 第1伝達関数算出手段
8 第2伝達関数算出手段
9 試験信号発生手段
10 第1回転速度検出手段
11 第2回転速度検出手段
12 警告手段
13 第1回転系
14 第2回転系
15 中間転写ベルト
16 条件判定手段
17 現像ユニット
17a 現像スリーブ
18 切換手段

Claims (16)

  1. 転写紙に画像を転写するための像担持体を回転させる第1回転体と、像担持体に画像を転写するための第2回転体と、前記第1回転体を回転させる第1駆動手段と、前記第2回転体を回転させる第2駆動手段と、前記第1駆動手段に制御信号を与えて、前記第1回転体の速度を制御する第1制御手段と、前記第2駆動手段に制御信号を与えて、前記第2回転体の速度を制御する第2制御手段とを有する画像形成装置であって、
    試験信号を生成し、該試験信号を前記第1制御手段が発生した信号に加えて前記第1駆動手段の制御信号とする試験信号発生手段と、
    前記第2回転体の回転角速度を検出する第2角速度検出手段と、
    前記第2角速度検出手段からの前記回転角速度及び前記試験信号を基に、前記第2回転体と前記第2駆動手段とを含む第2回転系の最新の伝達関数を求める第2伝達関数算出手段と、
    前記第2回転系に影響を与える条件が所定条件を満たしたか否かを判定する条件判定手段と
    を備え、
    前記条件判定手段が前記所定条件を満たしたと判定した場合に、
    前記第2制御手段は、前記第2伝達関数算出手段で求められた最新の伝達関数を基に、前記第2駆動手段を制御する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1回転体の回転角速度を検出する第1角速度検出手段と、
    前記第1角速度検出手段からの前記回転角速度及び前記試験信号を基に、前記第1回転体と前記第1駆動手段とを含む第1回転系の最新の伝達関数を求める第1伝達関数算出手段と
    をさらに備え、
    前記条件判定手段は、
    前記第1回転系に影響を与える条件が所定条件を満たしたか否かを判定し、
    前記条件判定手段が前記所定条件を満たしたと判定した場合に、
    前記第1制御手段は、前記第1伝達関数算出手段で求められた最新の伝達関数を基に、前記第1駆動手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第1回転系に影響を与える条件及び前記第2回転系に影響を与える条件とは周囲の環境条件、画像形成するための各要素の内少なくとも一部の要素の使用量、又はいずれかの要素の交換であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記条件判定手段は、前回の前記第2回転系の前記伝達関数算出時の湿度の値と現在の湿度の差が所定値に達した時に前記第2回転系に影響を与える条件が前記所定条件を満たしたと判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  5. 前記条件判定手段は、前回の前記第1回転系の前記伝達関数算出時の湿度の値と現在の湿度の差が所定値に達した時に前記第1回転系に影響を与える条件が前記所定条件を満たしたと判定することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  6. 前記条件判定手段は、第2回転体にトナーを載せる現像ユニットの使用量が所定値になった時に前記所定条件を満たしたと判定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  7. 前記条件判定手段は、現像剤の交換が行われた時に前記所定条件を満たしたと判定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  8. 前記第2制御手段は、あらかじめ前記第2伝達関数算出手段で求められた前記伝達関数の逆関数に基づく逆特性フィルタを有し、指定された第2回転体の所望の回転速度の情報を該逆特性フィルタに通すことによって得られる前記制御信号を出力する繰返制御手段を備え、
    前記第2伝達関数算出手段は、前記第2伝達関数算出手段で求められた前記最新の伝達関数を基に、該逆特性フィルタを該最新の伝達関数に対する逆特性フィルタに変更するためのパラメータ値を該繰返制御手段に送信する
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  9. 前記第1制御手段は、あらかじめ前記第1伝達関数算出手段で求められた前記伝達関数の逆関数に基づく逆特性フィルタを有し、指定された第1回転体の所望の回転速度の情報を該逆特性フィルタに通すことによって得られる前記制御信号を出力する繰返制御手段を備え、
    前記第1伝達関数算出手段は、前記第1伝達関数算出手段で求められた前記最新の伝達関数を基に、該逆特性フィルタを該最新の伝達関数に対する逆特性フィルタに変更するためのパラメータ値を該繰返制御手段に送信する
    ことを特徴とする請求項2乃至9のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  10. 前記第2制御手段における繰返制御手段の制御信号による第2駆動手段の制御に加え、前記第2回転体の回転角速度の情報を受けて、比例制御及び積分制御を行なうPI制御手段を備えることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  11. 前記第1制御手段における繰返制御手段の制御信号による第1駆動手段の制御に加え、前記第1回転体の回転角速度の情報を受けて、比例制御及び積分制御を行なうPI制御手段を備えることを特徴とする請求項2乃至10のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  12. 前記第1回転体又は前記第2回転体の伝達関数の値が所定の値を超えた場合に、警告を通知する警告手段をさらに設けたことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  13. 前記試験信号は、所定範囲の周波数であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  14. 前記像担持体は中間転写ベルトであり、
    前記回転体2は複数の感光ドラムであり、
    前記試験信号は、それぞれの前記感光ドラムから中間転写ベルトに画像を転写する各点の隣り合う2点間の距離を前記中間転写ベルトが移動するのに掛かる時間の整数倍である周期となる周波数を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  15. 通常の画像形成の動作を行う画像形成モードと第2制御手段の校正を行う校正モードの切り替えを行う切換手段と、
    画像形成モードに切換えられているとき、
    転写紙に画像を転写するための像担持体を回転させる第1回転体と、
    像担持体に画像を転写するための第2回転体と、
    前記第1回転体を回転させる第1駆動手段と、
    前記第2回転体を回転させる第2駆動手段と、
    前記第1駆動手段に制御信号を与えて前記第1回転体の速度を制御する第1制御手段と、
    前記第2回転体と前記第2駆動手段とを含む回転系の伝達関数に基づく制御信号を前記第2駆動手段に与えて前記第2回転体の速度を制御する第2制御手段と、
    前記回転系に影響を与える条件が所定条件を満たしたか否かを判定し、満たした場合に前記切換手段に校正モードへの切り替えを命じる条件判定手段と、
    校正モードに切換えられたとき、
    試験信号を生成し、該試験信号を前記第1制御手段が発生した信号に加えて前記第1駆動手段の制御信号とする試験信号発生手段と、
    前記第2回転体の回転角速度を検出する角速度検出手段と、
    前記角速度検出手段からの前記回転角速度及び前記試験信号を基に前記回転系の最新の伝達関数を求め前記第2制御手段に該最新の伝達関数を伝える伝達関数算出手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  16. 転写紙に画像を転写するための像担持体を回転させる第1回転体と、像担持体に画像を転写するための第2回転体と、前記第1回転体を回転させる第1駆動手段と、前記第2回転体を回転させる第2駆動手段と、前記第1駆動手段に制御信号を与えて、前記第1回転体の速度を制御する第1制御手段と、前記第2駆動手段に制御信号を与えて、前記第2回転体の速度を制御する第2制御手段とを有する画像形成装置の制御を行う画像形成制御方法であって、
    前記第2回転体と前記第2駆動手段とを含む回転系に影響を与える条件の判定を受けて通常の画像形成の動作を行う画像形成モードと前記第2制御手段の構成を行う校正モードの切り替えを行う切換手段により、前記画像形成モードに切換えられる段階と、
    前記第1制御手段により前記第1駆動手段に制御信号を与えて前記第1回転体を回転させ、第2制御手段により前記回転系の伝達関数に基づく制御信号を前記第2駆動手段に与えて前記第2回転体の速度を制御させ、画像を形成させる画像形成段階と、
    前記回転系に影響を与える条件が所定条件を満たしたか否かを判定する条件判定段階と、
    前記条件判定手段で所定条件を満たしたと判定されて、前記切換手段が前記校正モードへの切り替えを行う段階と、
    試験信号を生成し、該試験信号を前記第1制御手段が発生した信号に加えて前記第1駆動手段の制御信号とする試験信号発生段階と、
    前記第2回転体の回転角速度を検出する角速度検出段階と、
    前記角速度検出手段からの前記回転角速度及び前記試験信号を基に前記回転系の最新の伝達関数を求め前記第2制御手段に伝える伝達関数算出段階と
    を有することを特徴とする画像形成制御方法。
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