JP2008170362A - 流量計測装置およびそのプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】器具動作時の流量の全パターンを記憶して、そのパターンから動作したガス器具を特定する方法では、膨大なメモリを必要とし、コストがかかってしまう。
【解決手段】流量を計測する流量計測手段3と器具情報記憶手段6と流量計測手段3からの流量と4秒前との差分値を計算する第1の演算手段7と、差分値が予め定めた正の閾値より大きくなった時刻aより4秒前の流量(Qa)と時刻a後、差分値の絶対値が正の閾値より小さくなった時刻bの流量(Qb)との第1の流量差(Qb−Qa)を計算する第2の演算手段8と第1の流量差(Qb−Qa)及び時間(b−a)を器具情報記憶手段6内に予め登録された判定値と比較し、前記流量計測手段の下流側に接続され、且、時刻aで起動した器具を判別する器具判別手段9を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、各家庭でのガス供給管の入り口部分に設置され、ガス流量を計測するガスメータにおいて、ガス器具別料金等の使用器具やその使い方に合わせた新料金やサービスを提供するために使用中のガス器具を判別検知する技術に関するものである。
従来、この種の流量計測装置の事例としては、以下に示すような構成がある(例えば、特許文献1参照)。
一般的に各家庭にはガス供給ラインの入り口にガスの流量計を内蔵したガスメータが取り付けられている。
従来のガスメータにおいて器具別料金を実施する場合、ガスメータに接続された複数の積算装置を用い、特定の時間使用された場合の積算流量や特定の範囲の流量が使用されている場合の積算値を求め、すなわち時間区分別流量や流量区分別流量を求め、その積算値でもって料金体系を決めるものである。図13をもとに料金体系の1例について説明を加える。予め所定の割引流量区分、及び所定の割引時間帯を設定し、その割引流量区分かつ割引時間帯に該当する流量のガス料金を割引対象とする。すなわち図13において斜線で区分された部分が対象となる。しかしながら、この方法では、器具の特定判断が曖昧であり、特定器具に対して料金を課金する等のより消費者にわかりやすく利便性のある料金設定を行うことは困難である。そこで、特定の器具を判別するための方法として、以下に示すような提案がなされている(例えば特許文献2参照)。
提案例の動作について説明する。図13には、あるガス器具の起動時のガス流量変化パターンとそのパターンをもとにパターンマッチングを行うための参照値(パターンテーブル)を示す。1つのガス器具についてこのパターンテーブルはガス器具の燃焼制御に伴って発生する一連のガスの流量変化パターン分用意する必要があり、また各家庭で使われているガス器具の総台数分必要になる。ガスメータの流量計測装置により計測された流量値の変化とこれらのパターンテーブルを常に比較しながらマッチングするものを抽出し、器具を特定するものである。
特開2002−71421号公報 特開2003−149027号公報
しかしながら、前記従来の構成では、器具判別を行うためにガス器具の一連のガス流量パターンを記憶保持しておく必要があるが、使用ガス器具が多い場合このデータ量が多くなるとともに、比較判別するためにも時間がかかるとともに、その判別のための装置も高価なものとなりガスメータ自体のコストも高くなってしまう。さらに複数のガス器具が同時に使われている場合、その組み合わせを想定してガス流量パターンを用意する必要があり、その組み合わせによる量は膨大になるため複数のガス器具の判別は非常に困難であるという課題を有していた。
また、差分値のみの比較の場合でも、ガス器具毎にどの差分を計算するか、流量計測装置が把握しておかなくてはいけないので、新しいガス器具が市場に投入されるたびにこの新しいガス器具に対してどの差分値を適用するか流量計測装置に組み込んでおくことが必要になる。そうすると、新しいガス器具が市場に投入されるたびに流量計測装置の制御基
板を交換したり、制御基板に書き込まれているプログラムを書き換えたりする必要があり、ガス事業者にとって煩雑なものになってしまう。
更にどの差分を使用するか流量計測装置に対して、通知するようにした場合には、ガス器具が流量計測装置と通信する必要があり、ガス器具に通信手段を付加すると構成が複雑になり器具コストが上昇し、流量計測装置は、ガス器具が1台動作している時の差分データからどの差分データを取得するか判断させようとすると、他のガス器具にないそのガス器具独自の差分の特徴を流量計測装置が判断しなくてはいけないため、計算が煩雑になるとともに差分の事細かな情報を登録しておかなくてはいけない。これは、計算資源を多く必要としてしまう。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、複数の器具の判別を可能にする。更に、新しい器具が市場に投入された場合でも基板の交換やプログラムの書き換えを行わなくても済むようにすることができる。
前記従来の課題を解決するために、本発明の流量計測装置およびそのプログラムは、流量計測装置が、流量を一定時間間隔で計測する流量計測手段と、器具情報記憶手段と、前記流量計測手段から出力される流量値と所定の時間(N)前との差分値を前記流量計測手段の計測ごとに計算する第1の演算手段と、前記差分値が予め定めた正の閾値より大きくなった時刻aより前記時間(N)前の流量(Qa)と時刻a後において前記差分値の絶対値が前記正の閾値より小さくなった時刻bの流量(Qb)との第1の流量差(Qb−Qa)を計算する第2の演算手段と前記第1の流量差(Qb−Qa)及び時間(b−a)を前記器具情報記憶手段内に予め登録された判定値と比較し、前記流量計測手段の下流側に接続され、且、時刻aで起動した器具を判別する器具判別手段を有する構成とすることで以下のような効果を得ることができる。
すなわち、器具が動作を開始してから数秒間で起動した器具を判別することができる。それは、器具1台が動作した時だけでなく、2台以上の複数台動作した時にも対応している。また、比較する対象はどの器具においても一律に保つことができるので、器具によって比較する差分値を変える必要がなく、簡便なアルゴリズムで、起動した器具を判別することができる。
本発明の流量計測装置は、器具を特定するアルゴリズムが流量のパターンマッチングに比較して簡便であるため判別に要する器具のコストアップも少なくてすむ。またガス器具使用中に他のガス器具が動作したときの判別も流量値の差分値に着目しているので、複数の器具が動作した場合も器具の特定することが可能である。更に、ある特定の差分値が、予め定められた正の閾値を超えた直前の流量Qaと再度正の閾値を下回った時の流量Qbの差を使って器具の判別を行うため、器具毎にどの差分値を計算するかを流量計測装置が判別する必要がないので、器具判別が簡便なアルゴリズムで高い判別能力をもつことが可能になる。
このことによって、器具判別の信頼性が向上し、使用機器に対応したガス料金の設定など、新たなサービスの提供や、更には使用器具に対応した保安設定値を最適に変更することを可能とする。
第1の発明は、流量計測装置が、流量を一定時間間隔で計測する流量計測手段と、器具情報記憶手段と、前記流量計測手段から出力される流量値と所定の時間(N)前との差分
値を前記計測の度に計算する第1の演算手段と、前記差分値が予め定めた正の閾値より大きくなった時刻aより前記時間(N)前の流量(Qa)と前記時刻a後、前記差分値の絶対値が前記正の閾値より小さくなった時刻bの流量(Qb)との第1の流量差(Qb−Qa)を計算する第2の演算手段と前記第1の流量差(Qb−Qa)及び時間(b−a)を前記器具情報記憶手段内に予め登録された判定値と比較し、前記流量計測手段の下流側に接続され、且、時刻aで起動した器具を判別する器具判別手段を有する構成とすることで以下のような効果を得ることができる。
それは、器具が動作を開始してから数秒間で起動した器具を判別することができる。それは、器具1台が動作した時だけでなく、2台以上の複数台動作した時にも対応している。また、比較する対象はどの器具においても一律に保つことができるので、器具によって比較する差分値を変える必要がなく、簡便なアルゴリズムで、起動した器具を判別することができる。
更に、器具によって、起動時における流量変化が始まってから安定するまでの時間が異なる。そのため、単に所定時間N前(固定値)との差分値だけでは器具の起動流量を測定することは不可能である。また、器具毎にNの値を可変(例えば、4秒、6秒、8秒)すれば前記安定するまでの時間が異なる器具にも対応することが、常時、4秒、6秒、8秒前の差分値を計算していなくてはいけなくなるので、計算量が増えるだけで効率がよくない。
第2の発明は、請求項1に記載の前記第2の演算手段は、前記差分値が予め定めた負の閾値より小さくなった時刻cより前記時間(N)前の流量(Qc)と前記時刻c後、前記差分値が前記負の閾値より大きくなった時刻dの流量(Qd)との第2の流量差(Qc−Qd)を計算し、前記器具判別手段は、前記第2の流量差(Qc−Qd)と前記器具情報記憶手段内に登録された判定値とを比較し、前記流量計測手段の下流側に接続され、且、時刻cで停止した器具を判別することによって、以下の効果をえることができる。
それは、器具が停止したときも動作開始時同様に流量変化が発生する。また、ガステーブルやガスストーブなどは、動作を開始すると人が操作しない限りある一定のガスを使用する(一定の流量が流れる)。そこで、流量が安定している(差分値の絶対値が所定の正と負の閾値の範囲にある)時刻:cの流量:Qcから停止によって流量変化が生じて(差分値がマイナスなって)、再度安定になった時刻:dの流量:Qdとの流量差(Qc−Qd)と器具情報記憶手段に登録されている判定値と比較することで停止した器具を特定することができる。それは、器具1台が動作した時だけでなく、2台以上の複数台動作した時にも対応している。
また、例えばある器具の動作開始時(流量変化が発生する)に他の器具の動作開始若しくは停止を行うと、前記差分値は、両者の流量変化の和を示すことになるので、両者の流量変化の重なり方によっては、器具の特定ができなかったり、誤った判別を行ったりする可能性がある。そこで、器具の停止時の流量変化も逐次解析することによって、起動時に判別できなかった器具が起動時を特定することができるだけでなく、誤って誤判別したものについても、修正することが可能になる。
更に単に、予め定めた時間間隔の差分値を使用するのではなく、器具の停止によって生じる流量変化を全て考慮して変化流量を求めるので、近い流量で動作している器具が複数ある場合でもより精度よく停止した器具を特定することができる。
第3の発明は、請求項1に記載の前記第2の演算手段は、前記差分値が予め定めた負の閾値より小さくなった時刻cより前記時間(N)前の流量(Qc)と前記時刻c後、前記
差分値が最小値となる時刻の流量計測の次の計測時刻eの流量(Qe)との第3の流量差(Qc−Qe)を計算し、前記器具判別手段は、前記第3の流量差(Qc−Qe)と前記器具情報記憶手段内に登録された判定値とを比較し、前記流量計測手段の下流側に接続され、且、時刻cで停止した器具を判別することによって、以下の効果をえることができる。
それは、100[L/h]のガスを使用している1台の器具が停止した場合を例にして説明する。この器具は、時刻xで停止するものとする。すると、理想的には時刻x以前では、流量計測手段が計測する流量は100[L/h]で時刻x以降同流量は0[L/h]になる。しかし、実際は停止時の流量変化は瞬時に行われず、流量が0[L/h]になるまでに多少の時間がかかる。例えば、時刻xでの計測値は20[L/h]で時刻xの次の流量計測(時刻:y)で0[L/h]になったりする。そうすると流量が安定するのを待とうとすると、時刻yから更に次の計測まで待って(時刻:z)、流量が安定したのを確認してから停止した器具を特定することになる。つまりは、停止判別を行うタイミングが時刻xよりも数秒遅くなる場合がある。
また、時刻xにおける差分値だけで停止した器具を判別しようとすると、停止した器具は80[L/h]で動作していると判断することになるので、誤判別の原因の一因となる。
そこで、差分値が最小となる時刻の次の計測時刻:eの流量QeとQcとの流量差(Qc−Qe)を使って停止した器具を特定することによって、計測流量が安定するまで待たなくてもよくなる。
本発明の前記器具判別手段は、1つの器具に起因する流量変化が発生している時は、その流量変化をもたらした器具を特定するまで、他の器具の流量変化を考慮することができない。つまり、他の器具の流量変化を無視することになる。だから、少しでも判別にかかる時間を減らすと他の器具の流量変化を無視する時間を削減することに貢献する。
第4の発明は、請求項2または3に記載の流量計測装置の前記器具判別手段は、前記第1の流量差(Qb−Qa)及び前記時間(b−a)を前記器具情報記憶手段内に登録された判定値と比較し、前記流量計測手段の下流側に接続され、且、時刻aで起動した器具の候補がない場合のみ、前記第2、または、第3の流量差と前記器具情報記憶手段内に登録された判定値とを比較し、起動時に判別できなかった器具を判別することによって、以下の効果を得ることができる。
それは、器具の多くは、温度調節や火力調整を行うものが多く、動作を開始した地点での流量をそのまま継続する器具は少ない。また、器具の停止時はガスを器具側で遮断するだけなので、器具毎の特徴を見出しにくい。そのため、器具の停止時における流量で器具を特定すると誤判別する可能性がある。そこで、停止時の判別を起動時に判別できなかった流量変化だけに限定することによって、器具を特定する機会を増やし、起動時から流量変化しない器具であれば、判別することができるので、判別精度を向上させることができる。
第5の発明は、請求項2または3に記載の前記器具判別手段は、特定器具の動作を判別した場合に前記特定器具の停止判別のみを行うとともに、前記特定器具の起動前と停止後の流量とを比較し、後者の方が大きい場合に前記特定器具が動作中に他の器具が起動したと判別し、前記特定器具停止後に計算される前記第2、または、第3の流量差と前記器具情報記憶手段内に登録された判定値とを比較し、前記特定器具が動作中に起動し、判別できなかった器具を判別することによって、以下の効果を得ることができる。
それは、給湯器などが特定器具である場合、給湯器は起動後流量変化の多い装置である。その流量変化は、間違って他の器具が起動・停止したと誤判別する可能性がある。そのため、特定器具が動作している間は、特定器具の停止だけ判別することによって、不要な誤判別を無くすことができる。しかしその一方で、特定器具が動作中にその他の器具の流量変化を無視することによって、判別精度悪くなる。そのため、流量変化を無視した期間に起動した可能性のある器具について、器具が停止したときの流量変化を使って器具を判別することによって、器具を特定する機会を増やし、判別精度を向上させることができる。
第6の発明は、請求項2から5のいずれか1項に記載の流量計測装置が、器具が1台で動作した時における、前記第2の流量差(Qc−Qd)と前記第3の流量差(Qc−Qe)の何れかと、前記第1の流量差(Qb−Qa)と、前記時間(b−a)とを前記器具情報記憶手段に判定値として登録する登録手段を備えることによって以下の効果を得ることができる。
それは、使用する器具から前記判定値として登録して、その値を用いて前記器具判別手段が判別することによって、新しい器具が市場に投入された場合でも、前記流量計測装置の制御基板交換やプログラムの書き換えを行う必要性がなくなる。また、家庭ごとに異なる器具種・器具数・器具製造メーカにも対応することができる。
第7の発明は、請求項1から6の何れか1項に記載の流量計測装置の流量計測手段は、瞬時流量計測手段としての超音波流量計を用いた構成により流量が変化した瞬間に器具判別動作や学習動作を作動させることができ細かく流量変化を捉えることで器具判別精度を向上することができる。
第8の発明は、請求項1から7のいずれか1項に記載の流量計測装置の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムとすることにより、パソコンなどで容易に実現することができ、そのプログラムを記録した記録媒体を用いることでソフトウェアを各利用者の家庭でインストールする作業も容易になる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における流量計測装置の構成を示すものである。
図1において、1は流量計測装置であり、ガス供給管の途中に設けられ、その下流側の配管には各顧客宅内に設置された1台以上のガス器具が接続されている。流量計測装置内部はガス管に接続されたガスの流路内に設けられたガス遮断弁2と、流量計測手段3と、使用ガス流量を表示する表示手段4と、地震などの振動を検出する感震器5と、本発明に関わる器具判別を行うための器具情報記憶手段6と、第1の演算手段7と、第2の演算手段8と、器具判別手段9と、登録手段10と、感震器5の作動や器具判別機能、保安機能を統括制御する制御回路11及びそれらの動力源となる電池(図示せず)を内蔵している。
ここで、流量計測手段3の動作について図2を用いて説明する。図2において、計測流路12は矩形断面を持っており、計測流路12のガスの流れる方向と直角方向にある壁面には計測流路12を挟んで一対の超音波送受信器13、14が流路の上流側と下流側で角度φを有して斜めに対向して装着されている。超音波送受信器13、14間で交互に超音
波を送受信させて流体の流れに対して順方向と逆方向の超音波の伝搬時間の差を一定間隔あけて計り、伝搬時間差信号として出力する働きを持つ。この伝搬時間差信号を受けて計算手段(図示せず)により被計測流体の流速及び流量を算出するものである。
算出式を下記に示す。
図2においてLは測定距離であり、t1を上流からの伝達時間、t2を下流からの伝達時間、Cを音速とすると、計測ポイントの時刻Tでの流速Vは、
式(1) V=(L/2cosφ)((1/t1)−(1/t2))
である。更に、流速を計測するポイントによって計測流路に流れるガスは突発的に変化するので、流路全体からみた流速よりも大きかったり、小さかったりする場合があるので、その影響を小さくするために前回計測した流速Vとの平均を流量計測手段3が計測する計測流量(以下、流量と呼ぶ)としている。なお、本発明の流量計測手段3に関しては、超音波方式の計測手段を使用しているが、計測方式としては、他の流量計測方式でもフルディック方式などの短時間に一定サイクルで連続計測可能であれば使用可能である。
本実施の形態における計測の時間間隔は超音波の送受信が可能な範囲で設定できるが、本発明では2秒間隔の計測を行っている。更に時間間隔を小さくすることは測定原理上可能であり、ガス器具によっては2秒より短時間で起動する器具もあるため、測定時間間隔を小さくすることは器具判別を瞬時に行う点では有利となるが、計測間隔を短くすると電池の消耗が大きくなるなどの課題がある、また計測時間を従来のガスメータで使用している膜式方式と同等の計測間隔が2桁オーダーの秒数間隔になると、本発明のアルゴリズムの流量変化の差分を見て判断することが困難になり、コストや器具判別の性能面からバランスの良い時間として本発明では2秒間隔計測で行っている。
器具情報記憶手段6は、図3に示すように器具を動作させたときの最大の流量と器具を動作させたときの最小の流量とが器具毎に判別値として記憶する半導体メモリである。この判別値は、登録手段10によって登録されるものである。登録手段10が判別値を登録する方法については、ユーザが手入力によって数値を入力したり、実際に器具を動作させて数値を収集したりするなどすることによって登録されるものとする。
ここで、最大の流量とは、ファンヒータでいうと、スイッチをONして動作させた時にファンヒータが使用するガス消費量と等しい。ガスストーブならば全開設定で動作させた時に使用するガス消費量と等しい。ガステーブル(プッシュ式点火のガステーブル)ならば、点火して火力調節レバーを動かさない場合に使用するガス消費量と等しい。
また、最小流量とは、ファンヒータでいうと、省エネ運転(おさえめ運転)を数時間している時の最もガス消費量が少ない時のガス消費量と等しい。ガスストーブでいうと半開設定で動作させた時に使用するガス消費量と等しい。ガステーブルでいうと、点火後、火力調節レバーを最低にしたときのガス消費量と等しい。ガステーブルの場合には、ガステーブルの口数分登録する。ファンヒータ、ガスストーブの場合は使用する台数分登録するものとする。なお、記録の追加、書き換えができるものであれば、磁気記憶媒体その他でもよい。
器具判別手段9は、第1の演算手段7が計算する差分値を監視し、必要なときに第2の演算手段8が計算する流量差と器具情報記憶手段6に記憶されている判定値とを比較して、動作を開始した器具を判別する処理部である。また、判別した器具について、2秒ごとに動作している器具毎のガス使用量を算出する。更に、動作中の器具が停止したときにおいても、第1の演算手段7が計算する差分値を監視し、必要なときに第2の演算手段8が計算する流量差と器具毎のガス使用量とを比較して停止した器具を特定するものである。
また、動作している器具の使用している流量を管理する処理部である。
以上を踏まえて、流量計測装置1の動作を図5のフローチャートを用いて説明する。また、図4は、時刻T01でファンヒータを動作させて、時刻T11でガスストーブを動作させた時に流量計測手段3が計測する流量の時間変化を示すグラフである。起動には若干の時間がかかることと、流量が2秒前の流速と現在の流速の平均から流量を求めていることによって、グラフから分かるように流量が安定するまでに時間がかかる。更に、器具毎に起動にかかる時間が異なるので、器具毎に流量が安定するまでの時間が異なる。
そして、ガスストーブは、本実施の形態においては、動作開始時に増加した流量が安定するまでに減少するオーバシュートがあるものとする。これは、ガスストーブの動作開始時には、その後動作するときに必要なガス量と別に数[L/h]程度のガスを使用して点火する。そのため、流量計測手段3がこの点火時に必要なガスの変化を捉えてしまうために発生するものである。
まず、流量計測手段3が、時刻T00で流量計測装置1より下流に流れるガス流量を計測すると(S501)、何も動作していないので流量は0[L/h]で、以前に動作している器具もなく流量変化がないとするので、第1の演算手段7が計算する差分値も3[L/h]以下(S502)で、器具判別手段9が動作しているガス器具を判別する必要もない(S503)。ここで、本実施の形態では第1の演算手段が計算する差分値は、現時刻より4秒前の差分値のこととする。
ここで、時刻T01から時刻T05の間でファンヒータが動作を開始したとすると、時刻T01で流量計測手段3が計測する流量は40[L/h](S501)で、第1の演算手段7が計算する差分値は40[L/h]となり3[L/h]より大きいので(S502)、器具判別手段9が以後初めて差分値が3[L/h]以下になった時刻で流量変化を発生させた器具を判別することが確定する(S521)。更に差分値が正なので(S522)、動作を開始した器具を特定することが確定する(S523)。
時刻T02からT05までは、ファンヒータの動作開始のために流量計測手段3が計測する(S501)流量が徐々に増加し差分値も3[L/h]以上で(S502)、更に既に器具判別手段9が判別することも確定しているので(S521)、次の(2秒後の)計測を待つ。時刻T06についても流量計測手段3が計測する(S501)流量は、時刻T05の時の流量と同じ流量130[L/h]であるが、第1の演算手段7が計算する差分値が3[L/h]以上で(S502)、更に既に器具判別手段9が判別することも確定しているので(S521)、次の(2秒後の)計測を待つ。
時刻T07において、流量計測手段3が計測する(S501)流量は、時刻T05の時の流量と同じ流量(130[L/h])で、第1の演算手段7が計算する差分値は0[L/h]で3[L/h]より低い(S502)。ここで、時刻T01で器具判別手段9が動作を開始した器具を特定することが確定しているので(S521)、第2の演算手段8は、現在の時刻T07の流量(130[L/h])と判別することが確定した時刻T01より4秒前の時刻T0の流量(0[L/h])との流量差(130[L/h])を計算し(S504)、器具判別手段9は、判別する内容に応じて処理を変え(S505)、起動判別の場合には器具情報記憶手段6に記憶されている判別値を読み出し(S506)、計算した流量差と近い最大流量をもつ器具が存在するか否か検索する(S507)。本実施の形態においては、ファンヒータに最も流量が近いのでファンヒータが動作を開始したと判別する(S508)。
ここで、動作を開始した器具を判別するために第2の計算手段8が計算した流量差と、
器具情報記憶手段6に記憶されている判別値である最大流量とを近いとする判断は、本実施の形態においては両者の差の絶対値が許容値(5[L/h])以内に収まっていることとする。なお、この許容値は器具毎に異なるものでもよく、また器具情報記憶手段6に判別値として登録されるものでもよい。なので、第2の演算手段8が計算した流量差と判別値である最大流量との差が許容範囲に入っていない場合には、器具判別手段9は、器具情報記憶手段6に登録されていない器具が動作を開始したと判別する(S509)。また、流量差に範囲を持たせておいて、所定の流量(50[L/h])より計算した流量差が小さい場合で且、既に動作中の器具がある場合には、未登録器具が動作したとするのではなく、動作中の器具の制御として判別するようにすることもできる。
本実施の形態において、時刻T10から時刻T14の間でガスストーブが動作開始したとすると、時刻T11で流量計測手段3が計測する流量は225[L/h]で、第1の演算手段7が計算する差分値は85[L/h]となり3[L/h]より大きいので(S502)、器具判別手段9が以後初めて差分値が3[L/h]以下になった時刻で流量変化を発生させた器具を判別することが確定する(S521)。更に差分値が正なので(S522)、動作を開始した器具を特定することが確定する(S523)。
時刻T12からT14までは、ガスストーブの動作開始のために流量計測手段3が計測する(S501)流量が徐々に増加し差分値も3[L/h]以上で(S502)、更に既に器具判別手段9が判別することも確定しているので(S521)、次の(2秒後の)計測を待つ。時刻T15についても流量計測手段3が計測する(S501)流量は、時刻T14の時の流量と同じ流量(245L/h])であるが、第1の演算手段7が計算する差分値が3[L/h]以上で(S502)、更に既に器具判別手段9が判別することも確定しているので(S521)、次の(2秒後の)計測を待つ。
時刻T16において、流量計測手段3が計測する(S501)流量は、時刻T14の時の流量と同じ流量(245L/h])で、第1の演算手段7が計算する差分値は0[L/h]で3[L/h]より低い(S502)。ここで、時刻T11で器具判別手段9が動作を開始した器具を特定することが確定しているので(S521)、第2の演算手段8は、現在の時刻T16の流量(245[L/h])と判別することが確定した時刻T11より4秒前の時刻T1の流量(130[L/h])との流量差(115[L/h])を計算し(S504)、器具判別手段9は、判別する内容に応じて処理を変え(S505)、起動判別の場合には器具情報記憶手段6に記憶されている判別値を読み出し(S506)、計算した流量差と近い最大流量をもつ器具が存在するか否か検索する(S507)。本実施の形態においては、ガスストーブに最も流量が近いのでガスストーブが動作を開始したと判別する(S508)。
本実施の形態において、時刻T20から時刻T22の間でガスストーブが動作停止したとすると、時刻T21で流量計測手段3が計測する流量は190[L/h]で、第1の演算手段7が計算する差分値は−75[L/h]となり絶対値が3[L/h]より大きいので(S502)、器具判別手段9が以後初めて差分値が3[L/h]以下になった時刻で流量変化を発生させた器具を判別することが確定する(S521)。更に差分値が負なので(S522)、動作を停止した器具を特定することが確定する(S524)。
時刻T22は、ガスストーブの動作開始のために流量計測手段3が計測する(S501)流量が徐々に増加し差分値も3[L/h]以上で(S502)、更に既に器具判別手段9が判別することも確定しているので(S521)、次の(2秒後の)計測を待つ。時刻T23についても流量計測手段3が計測する(S501)流量は、時刻T22の時の流量と同じ流量(130L/h])であるが、第1の演算手段7が計算する差分値が3[L/h]以上で(S502)、更に既に器具判別手段9が判別することも確定しているので(
S521)、次の(2秒後の)計測を待つ。
時刻T24において、流量計測手段3が計測する(S501)流量は、時刻T14の時の流量と同じ流量(130L/h])で、第1の演算手段7が計算する差分値は0[L/h]で3[L/h]より低い(S502)。ここで、時刻T21で器具判別手段9が動作を停止した器具を特定することが確定しているので(S503)、第2の演算手段8は、現在の時刻T24の流量(130[L/h])と判別することが確定した時刻T21より4秒前の時刻T2の流量(130[L/h])との流量差(115[L/h])を計算し(S504)、器具判別手段9は、判別する内容に応じて処理を変え(S505)、現在動作している器具(ファンヒータとガスストーブ)の内で計算した流量差で動作している器具が存在するか検索する。本実施の形態においては、ガスストーブに最も流量が近いので(S512)ガスストーブが動作を停止したと判別する(S513)。ここで、近い流量で動作する器具がない場合には、動作している器具に対してユーザから動作制御が行われたと判別し、動作中の器具の流量を変更する(S514)。
なお、第1の演算手段7が計算する差分の時間間隔を4秒としたのは、以下のことを考慮したためである。それは図4においては、ガス流量の変化が流量計測手段3の計測タイミングに合わせて変化していると仮定しているが、本来ならば、そういうことはない。つまり、計測タイミングとは無関係にガス器具が起動・停止する。図6は、流量計測手段3が計測するタイミングと器具が動作して流量変化が発生するタイミングが異なっている場合の流量計測手段3が計測する流量を示す図である。
そうすると、差分値の時間間隔を2秒にした場合の第2の演算手段8が計算する流量は、時刻T00’から時刻T06’の間に変化した流量変化と見なすことになるので、128[L/h]となり、正確に器具の流量変化を捕まえることができない。更に、流量計測手段3が計測する流量は、現時点と2秒前の流速との平均なので、現在の流量は2秒前の流量の影響を受ける。だから、何ら影響を受けない4秒前の流量を差分値の基準に取ることにする。
以上のように、本実施の形態において器具判別手段9は、第1の演算手段が計算する差分値をリアルタイムで監視し、必要に応じて第2の演算手段8が求める流量差と器具情報記憶手段6に登録されている判別値とを比較することにより、流量変化をもたらした器具を特定することにすることができる。
また、ガス器具によっては起動時の立ち上がり時間が長い場合があるので、特定の時間(例えば、2秒間)の差分値では変化はわかってもその変化量がどの器具に対応したものか変化の途中過程の流量し判らないため判別判断がむずかしい場合がある。そのような器具に対して従来の流量計測装置では、器具登録記憶手段内の登録器具に応じて差分時間を変えることで、正確な判定を行うようにしている。
具体的には、器具情報記憶手段6に記憶されている最大流量(判定値)に近い差分値がなかった場合には、差分時間を増分し、判定値と合致する演算値が得られるまで、差分値の増分と比較を繰り返す機能を有するものであり、2秒差分で判別不能な場合であっても自動的に差分時間を増分することにより、器具の判別をするというものである。この場合には、変化の途中の差分値が判定値と同じであった場合には、間違った器具が動作したと器具判別手段9は判別する。
更に、器具情報記憶手段6に判定値を登録していない器具(例えば、炊飯器、最大流量は60[L/h]とする)が動作した場合には、差分値がガステーブル、ファンヒータなどの最大流量より小さいので、炊飯器が動作している間中、差分時間を増分させながら差
分値を計算し続けることになる。これは、差分値を計算する第1の演算手段7を駆動させ続けることになり、電池を無駄に消費させることになる。
その点本実施の形態では、判定値と合致する差分値が求まるまで、差分値を計算するのではなく、本実施の形態では4秒前の流量Qaとの差分値が所定の値(3[L/h])より大きくなったときより4秒前の流量Qaと、その後に同差分値が所定の値(3[L/h])より小さくなったときの流量Qbとの流量差(Qb−Qa)だけを計算するだけでいいので、計算量が少なくなるとともに、この流量差と一致しない場合は、判定値にないガス器具と見なすことができるので、その場合には、ユーザに判定値を器具情報記憶手段6に記憶させるように表示手段4で報知するなどのより精度良く判別を行うための対処を流量計測装置が行うことができるようになる。
(実施の形態2)
本実施の形態は、実施の形態1の時刻T21から時刻T24の間の停止判別を、第1の演算手段7が計算する差分値(4秒間隔)が前の差分値より大きくなった時に行うというものである。図7は、本実施の形態における流量計測装置の動作を示すフローチャートである。
器具が停止する時、器具は燃焼部へ流れていたガスを遮断することによって停止する。そのため、本来ならば極短い時間、2秒以内で完了するはずである。しかし、前記計測のタイミングが器具停止のタイミングとずれることを考慮すると、完了すると見込める時間が4秒以内となる。さらに、流量計測手段3が計測する流量は、現在と2秒前の流速の平均なので、器具停止の流量変化全体を把握するための最長の時間は6秒になる。更に差分値の時間間隔は4秒なので、差分値が3[L/h]以下になるのを待つと器具判別手段9が停止した器具を判別するためには、最悪10秒かかることになる。これに加えて、慣性の法則も成り立つとともに、遮断されることによる流体の反作用の影響を受ける実際は更に流量は緩やかな特性を示すはずであるが本実施の形態ではその部分の考慮については無視する。
繰り返しになるが流量計測手段3が計測する流量は、2秒前の流速の影響を受けるので、実際器具は停止して流速が安定して器具停止後の流速であったとしても計測する流量はなまってしまう。具体的にいうと、図4において、実際時刻T21で器具が停止して、瞬時に流速が130[L/h]に向かうはずなのだが、タイミングの影響で測定した流速は135[L/h]となり、平均することで190[L/h]を計測したことになる。
この場合第1の演算手段が計算する差分値(時間間隔は4秒)は、T21で55[L/h]、T22で110[L/h]、T23で60[L/h]、T24で0[L/h]となる。本実施の形態1では、T24まで待っていたが、T23で差分値は前の差分値より大きくなっているのでこの時点で停止判別をすることになる。つまり、停止判別にかかる時間を短縮することができる。これは、器具が動作開始した場合には、ガスストーブのように安定するまでに流量が減少する器具もあるので適用できない、停止判別するとき特有のものである。なお、差分値の時間間隔を2秒にしてもかまわない。
具体的に動作のフローを説明すると、第1の演算手段7が計算する差分値の絶対値が3[L/h]以上になって(S501)、差分値が負であると(S522)、器具判別手段9が停止判別を実施することが確定する(S524)。そして、起動判別ではなく停止判別を実施すると確定している場合にだけ(S531)、その後の流量計測から(S501)計算される差分値が、前回(2秒前)に計算した差分値より大きくなった場合(S532)に、第2の演算手段8が差分値に変化があった時刻の4秒前の流量と現在の流量との流量差を計算し(S504)、器具判別手段9が動作中の器具の流量を確認し(S511
)、計算した流量と同じ流量で動作する器具を検索し(S512)、該当する器具がある場合にはその器具が停止したと判別する(S513)。
(実施の形態3)
図8は、本実施の形態における流量計測手段3が計測する流量の時間変化を示す図である。図8において時刻T31から時刻T32の間でファンヒータが動作し、時刻T41から時刻T42の間でガステーブル(3口目)が動作する。図9、10は図8の流量変化について、ファンヒータ、ガステーブルそれぞれの流量変化を別々に示したものである。図8から10で示すようにガステーブルが動作開始するタイミングでファンヒータに対してガス使用量の制御が行われている。
このように幾つかのガス器具は、温度や水温、火力を調節するために電子制御若しくは手動で流量の制御が行われる。具体的には図3に示すようにファンヒータでいえば、最大流量から最小流量まで電子制御によってガス使用量が変更される。ガステーブルについてもユーザによって最大流量から最小流量まで変更される。ガスストーブについては、多くのガスストーブは暖めの強さを調整するため、全開・半開を切り替えられるようになっている。最大流量は前回の時の流量で、最小流量は半開の時の流量である。
図11は、本実施の形態における流量計測装置の動作を示すフローチャートである。なお、動作自身は実施の形態1とほぼ同じであり、S514の部分が図11のように変更されるものとする。
実施の形態1の図5の判別アルゴリズムでは、時刻T53で器具判別手段9が判別するのは、50[L/h]の流量でその他の器具が動作したということである。この場合、図11に示すように時刻T53以後にガステーブルが停止した場合に、S504で第2の演算手段8が計算する流量差は80[L/h]で、動作中の器具の流量を確認しても(S511)も動作している器具は、ファンヒータの130[L/h]と未登録器具の50[L/h]で動作中の器具が停止したと判別できない(S512)。
そこで、未登録器具が動作しているか確認して(S601)、動作している場合には器具情報記憶手段6を参照し(S602)、計算した流量差と近い最大流量をもつ器具が存在するか否か検索する(S603)。本実施の形態においては、ガステーブルに最も流量が近いのでガスストーブの3口目が動作を開始したと判別する(S604)。なお、近い流量の器具が登録されていない場合には、実施の形態1同様に動作中の器具の制御として判別する(S605)。
本実施の形態において、ガステーブルに対しての制御は行われないものとし、且、ファンヒータよりガステーブルの方が先に停止されるものとする。
また更に図7に示すように差分値が判定値を超え、ガス器具に状態変化があった場合さらにどのガス器具か判断するため、器具判別手段は器具情報記憶手段に登録されている各ガス器具の判定値と比較し、器具の判別を行うが、この判定で合致する判定値が無かった場合、差分時間を増分し、判定値と合致する演算値が得られるまで、差分値の増分と比較を繰り返す機能を有するものであり、2秒差分で判別不能な器具データであっても自動的に差分時間を増分することにより、器具の判別をする。
(実施の形態4)
図12に給湯器が動作したときに流量計測手段3が計測する流量の一例を示す。図12に示すように給湯器は、ガス使用量はファンヒータやガステーブルと違って大きく、第1の演算手段7が計算する差分値が3[L/h]以下にならないような動作を示すことがあ
る。また、水量や給湯温度をユーザがリアルタイムで変更することができる器具でもある。
給湯器が動作した場合には、差分値が3[L/h]以下になるのをまつのではなく、例えば、負の差分値を検知したあとに、給湯器動作前の流量とこの検知時の流量との流量差が200[L/h]以下になった場合には、給湯器が停止したと器具判別手段9が判別して、その後に負の流量差を検出した場合には、その時に第2の演算手段8が計算する流量差と、器具情報記憶手段に記憶されている判別値とを比較して、給湯器が動作している間に動作開始した器具を判別するものとする。なお、この判別を適用するのは給湯器だけでなく、床暖房、浴室乾燥機でも同様のことを行うものとする。
以上で説明した手段は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回線を用いて配信したりすることで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
以上のように、本発明にかかる流量計測装置及びそのプログラムは、ガスメータの下流に接続されたガス器具が各時刻におけるガス使用量(流量)の計算を精度よく行うことができるので、ガス器具が適正に使用されているか監視する保安等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における流量計測装置の構成図 本発明の実施の形態1における流量計測部構成図 本発明の実施の形態1における器具情報記憶手段に記憶されるデータ構成図 本発明の実施の形態1における流量計測手段が計測する流量の時間変化を示す特性図 本発明の実施の形態1における流量計測装置のフローチャート 本発明の実施の形態1における流量計測手段が計測する流量の時間変化を示す特性図 本発明の実施の形態2における流量計測装置のフローチャート 本発明の実施の形態3における流量計測手段が計測する流量の時間変化を示す特性図 本発明の実施の形態3におけるファンヒータの流量の時間変化を示す特性図 本発明の実施の形態3におけるガステーブルの流量の時間変化を示す特性図 本発明の実施の形態3における流量計測装置のフローチャート 本発明の実施の形態4における給湯器が動作したときに流量計測手段が計測する流量の時間変化を示す特性図 従来の流量計測装置の判別方法概念図
符号の説明
1 流量計測装置
2 ガス遮断弁
3 流量計測手段
4 表示部
5 感震器
6 器具情報記憶手段
7 第1の演算手段
8 第2の演算手段
9 器具判別手段
10 登録手段
11 制御回路
12 計測流路
13,14 超音波送受信器

Claims (8)

  1. 流量を一定時間間隔で計測する流量計測手段と、器具情報記憶手段と、前記流量計測手段から出力される流量値と所定の時間(N)前との差分値を前記流量計測手段の計測ごとに計算する第1の演算手段と、前記差分値が予め定めた正の閾値より大きくなった時刻aより前記時間(N)前の流量(Qa)と時刻a後において前記差分値の絶対値が前記正の閾値より小さくなった時刻bの流量(Qb)との第1の流量差(Qb−Qa)を計算する第2の演算手段と、前記第1の流量差(Qb−Qa)及び時間(b−a)を前記器具情報記憶手段内に予め登録された判定値と比較し、前記流量計測手段の下流側に接続され時刻aで起動した器具を判別する器具判別手段を有する流量計測装置。
  2. 前記第2の演算手段は、前記差分値が予め定めた負の閾値より小さくなった時刻cより前記時間(N)前の流量(Qc)と時刻c後において前記差分値が前記負の閾値より大きくなった時刻dの流量(Qd)との第2の流量差(Qc−Qd)を計算し、前記器具判別手段は、前記第2の流量差(Qc−Qd)と前記器具情報記憶手段内に登録された判定値とを比較し、前記流量計測手段の下流側に接続され時刻cで停止した器具を判別する請求項1に記載の流量計測装置。
  3. 前記第2の演算手段は、前記差分値が予め定めた負の閾値より小さくなった時刻cより前記時間(N)前の流量(Qc)と時刻c後において前記差分値が最小値となる時刻の流量計測の次の計測時刻eの流量(Qe)との第3の流量差(Qc−Qe)を計算し、前記器具判別手段は、前記第3の流量差(Qc−Qe)と前記器具情報記憶手段内に登録された判定値とを比較し、前記流量計測手段の下流側に接続され時刻cで停止した器具を判別する請求項1に記載の流量計測装置。
  4. 前記器具判別手段は、前記第1の流量差(Qb−Qa)及び前記時間(b−a)を前記器具情報記憶手段内に登録された判定値と比較し、前記流量計測手段の下流側に接続され、且、時刻aで起動した器具の候補がない場合のみ、前記第2、または、第3の流量差と前記器具情報記憶手段内に登録された判定値とを比較し、起動時に判別できなかった器具を判別する請求項2または3に記載の流量計測装置。
  5. 前記器具判別手段は、特定器具の動作を判別した場合に前記特定器具の停止判別のみを行うとともに、前記特定器具の起動前と停止後の流量とを比較し、後者の方が大きい場合に前記特定器具が動作中に他の器具が起動したと判別し、前記特定器具停止後に計算される前記第2、または、第3の流量差と前記器具情報記憶手段内に登録された判定値とを比較し、前記特定器具が動作中に起動し、判別できなかった器具を判別する請求項2または3に記載の流量計測装置。
  6. 前記流量計測装置は、前記第2の流量差(Qc−Qd)と前記第3の流量差(Qc−Qe)の何れかと、前記第1の流量差(Qb−Qa)と、前記時間(b−a)を前記器具情報記憶手段に判定値として登録する登録手段を備える請求項2〜5のいすれか1項に記載の流量計測装置。
  7. 流量計測手段は、瞬時流量計測手段としての超音波流量計を用いた請求項1〜6のいずれか1項に記載の流量計測装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の流量計測装置の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラム。
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