JP2008169961A - Floating caliper type disc brake and its manufacturing method - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の対象となるフローティングキャリパ型ディスクブレーキは、自動車の制動を行なう為に利用するもので、本発明は、この様なフローティングディスクブレーキの製造を、容易に行なえる構造に関する。 A floating caliper type disc brake which is an object of the present invention is used for braking an automobile, and the present invention relates to a structure which can easily manufacture such a floating disc brake.
自動車の制動を行なう為のディスクブレーキとして従来から、サポートに対しキャリパを一対の案内ピンにより変位自在に支持したフローティングキャリパ型のものが、特許文献1〜5に記載される等により、従来から広く知られ、実際に広く使用されている。図14〜15は、この様なフローティングキャリパ型ディスクブレーキのうちの特許文献1に記載されたものを示している。このフローティングキャリパ型のディスクブレーキは、制動時には、車輪(図示せず)と共に回転するロータ1に対しキャリパ2を変位させる。車両への組み付け状態では、このロータ1の一側に隣接させる状態で設けるサポート3を、取付孔4、4を介して車体(図示せず)に固定する。又、このサポート3に上記キャリパ2を、上記ロータ1の軸方向に変位可能に支持している。
Conventionally, as a disc brake for braking an automobile, a floating caliper type in which a caliper is supported by a pair of guide pins so as to be displaceable with respect to a support has been widely used. Known and widely used in practice. FIGS. 14 to 15 show the floating caliper type disc brake described in Patent Document 1 as described above. The floating caliper type disc brake displaces the
この為に、上記ロータ1の回転方向に関して上記キャリパ2の両端部に一対の案内ピン5、5を、同じく上記サポート3の両端部に一対の案内孔6、6を、それぞれ上記ロータ1の中心軸に対し平行に設けている。そして、上記両案内ピン5、5を上記両案内孔6、6内に、軸方向の摺動自在に挿入している。これら両案内ピン5、5の基端部外周面と上記両案内孔6、6の開口部との間には、防塵用のブーツ7、7を設けている。尚、上記両案内孔6、6同士の内径は互いに異なる場合もあり、これに合わせて、上記両案内ピン5、5同士の外径も互いに異なる場合もある。
For this purpose, a pair of
又、上記サポート3の両端部で、上記ロータ1の周方向に離隔した位置にそれぞれ、特許請求の範囲に記載したトルク受け部材に相当する、回入側、回出側両係合部8、9を設けている。これら両係合部8、9は、上記ロータ1の外周部を図14の上下方向に跨ぐ様に、先端がU字形に屈曲しており、これら両係合部8、9にパッド10a、10bを構成するプレッシャプレート11、11の両端部を、上記ロータ1の軸方向に摺動可能に係合させている。又、上記パッド10a、10bを跨ぐブリッジ部で連結された、シリンダ部12と爪部13とを有する上記キャリパ2を配置している。このキャリパ2のうちの上記シリンダ部12に、インナ側(車両の幅方向内側で図14の下側)のパッド10aを上記ロータ1に対して押圧するピストン14を、液密に嵌装している。
Further, at both ends of the support 3, at the positions spaced apart in the circumferential direction of the rotor 1, both the turn-in side and the turn-out side engaging portions 8 corresponding to the torque receiving members described in the claims, 9 is provided. These two engaging portions 8 and 9 are bent in a U shape at their tips so as to straddle the outer peripheral portion of the rotor 1 in the vertical direction of FIG. Both end portions of the
制動を行なう場合には、上記シリンダ部12内に圧油を送り込み、上記ピストン14により上記インナ側のパッド10aのライニング15を、上記ロータ1の内側面に、図14の下から上に押し付ける。すると、この押し付け力の反作用として上記キャリパ2が、上記両案内ピン5、5と上記両案内孔6、6との摺動に基づいて、図14の下方に変位し、上記爪部13がアウタ側(車両の幅方向外側で図14の上側)のパッド10bのライニング15を、上記ロータ1の外側面に押し付ける。この結果、このロータ1が内外両側面側から強く挟持されて、制動が行なわれる。
When braking is performed, pressure oil is fed into the
上述の図14〜15に記載した従来構造の第1例の場合、制動時に、両パッド10a、10bからロータ1の回転方向に作用するトルクを、回出側係合部9(回転方向が逆となった場合には、回入側係合部8)により支承している。上記従来構造の第1例の場合、これら回入側、回出側両係合部8、9を、所謂押しアンカ構造としている。即ち、これら両係合部8、9の内側面16、16(両パッド10a、10b側の側面)を、これら両パッド10a、10bを構成するプレッシャプレート11の上記ロータ1の回転方向両端縁部に近接対向させている。制動時に、上記両パッド10a、10bに、図15の時計方向にトルクが作用した場合、上記プレッシャプレート11の片端縁部(図15の右端縁部)と、上記両係合部8、9のうちの回出側係合部9の内側面16とが係合(当接)して、上記トルクを支承する。
In the case of the first example of the conventional structure shown in FIGS. 14 to 15 described above, the torque acting on the rotation direction of the rotor 1 from both
一方、特許文献2、3には、パッドからのトルクを支承する為に、所謂押しアンカと引きアンカとの両方を備えた構造が記載されている。このうちの特許文献3に記載された構造を図16に示す。この図16に記載した従来構造の第2例の場合も、サポート3aの両端部で、ロータ1の周方向に離隔した位置に、回入側、回出側両係合部8a、9aを、それぞれ設けている。これら両係合部8a、9aは、それぞれ、上記ロータ1の回転方向に拘らず、トルクを支承可能である。
On the other hand,
即ち、上記両係合部8a、9aの内側面にそれぞれ、突出腕部17a、17bを形成している。そして、これら両突出腕部17a、17bの先端部を、ロータの径方向外方(図16の上方)に折り曲げる事により、これら両突出腕部17a、17bと上記両係合部8a、9aの内側面とに囲まれる部分を、係合凹部18a、18bとしている。上記両係合部8a、9aにパッド10a、10bを係合させる場合には、これら両パッド10a、10bのプレッシャプレート11aの両端部に形成した係合凸部19a、19bを、上記両係合凹部18a、18bに係合させる。
That is, projecting
これにより、上記両パッド10a、10bに、ロータの回転方向に関して、例えば、図16の時計方向のトルクが作用すると、このトルクが小さい場合には、上記プレッシャプレート11aの回入側(図16の左側)の係合凸部19aのパッド10a、10b側の側面20aと、上記両係合凹部18a、18bのうちの回入側の係合凹部18aの内側の側面21aとが係合し、上記トルクを支承する。一方、このトルクが大きい場合には、上記回入側の係合凹部18aと係合凸部19との係合に加えて、上記プレッシャプレート11aの回出側(図16の右側)の係合凸部19bのパッド10a、10bと反対側の側面20bと、回出側の係合凹部18bの外側の側面21bとが係合し、上記トルクを支承する。即ち、回入側の係合凹部18aと係合凸部19aとの係合部は引きアンカとなり、回出側の係合凹部18bと係合凸部19bとの係合部は押しアンカとなる。
Thereby, for example, when the clockwise torque in FIG. 16 acts on both the
上述の特許文献1〜3に記載した従来構造の第1、2例の場合、何れも、パッド10a、10bから作用するトルクを支承する為の回入側、回出側両係合部8、8a、9、9aと、案内ピン5、5を摺動自在に挿入する案内孔6、6(図14、15参照)と、車体への取付部分とを、サポート3、3aとして、互いに一体に形成している。この様な構成に対応する為に、従来、このサポート3、3aを鋳造により形成していた。従って、従来構造の場合、鋳造により形成した中間素材のうち、上記両係合部8、8a、9、9aのパッド10a、10bから作用するトルクを支承する部分や、上記案内孔6、6、上記サポート3、3aの車体への取付部分等、精度が要求される部分に切削加工等の機械加工を施す必要がある。従来構造の様に、サポートを構成する各部材を一体とした場合、この様に精度が要求される部分が複数に及ぶ為、機械加工を施しにくく、生産性が良好であるとは言えない。又、車体への取付部分は、組み付ける車種によって異なる場合があり、サポート3、3aとして、それぞれに対応した構造が必要となる。
In the case of the first and second examples of the conventional structure described in Patent Documents 1 to 3 above, both the turn-in side and the turn-out side engaging portions 8 for supporting the torque acting from the
これに対して、特許文献4には、図17に示す様に、車体への取付板部22と、案内ピン5aを摺動自在に挿入する案内孔6aとを別体に形成した構造が記載されている。即ち、上記図17に示す従来構造の第3例の場合、板金製の上記取付部分22の一部に貫通孔23を形成し、この貫通孔23に、上記案内孔6aを有し、パッド10a、10bに作用するトルクの一部を支承可能なトルク受け部材24を圧入している。そして、上記貫通孔23の周辺部で上記取付部分22の一部をかしめて、この貫通孔23に上記トルク受け部材24を固定している。この様に、従来構造の第3例の場合、取付部分22と、案内孔6a及びトルクを支承する部分とを別体に形成している為、加工精度が要求される、これら取付部分22と案内孔6a及びトルクを支承する部分とを別々に加工できる。
In contrast, as shown in FIG. 17,
但し、上述の従来構造の第3例の場合、トルク受け部材24の貫通孔23への取付精度を確保する事が難しいと考えられる。即ち、このトルク受け部材24は、案内孔6aが上記案内ピン5aの摺動方向と平行になる様に配置する必要がある。これに対して、上記トルク受け部材24は、上記貫通孔23に圧入される事により位置決めされる為、これら貫通孔23の内周面とトルク受け部材24の外周面とを精度良く形成する必要がある。又、このトルク受け部材24は、基端寄り部分を上記貫通孔23に固定されるのみである為、圧入時の組み付け精度が高く要求される。更に、圧入した後、上記貫通孔23の一部をかしめる為、この貫通孔23への圧入時に上記案内ピン5aの摺動方向と平行に配置できても、かしめ時に傾く可能性がある。
However, in the case of the above-described third example of the conventional structure, it is considered difficult to ensure the accuracy of attaching the
又、特許文献5には、図18に示す様に、案内孔6aを形成したトルク受け部材24aを、ナックル25のロータの径方向に関して外側(外径側)の一部に固定した構造が記載されている。この図18に示す従来構造の第4例の場合、ナックル25の外径側の一部に切り欠き26を形成し、この切り欠き26に上記トルク受け部材24aを固定している。この為に、このトルク受け部材24aの上面に固定板27を載置し、この固定板27の一部を上記ナックル25の一部にねじ28により固定して、この固定板27と上記切り欠き26の底面との間に、上記トルク受け部材24aを支持している。
Further,
上述の様な従来構造の第4例の場合、トルク受け部材24aをナックル25の径方向外方に配置している為、ディスクブレーキの径方向の寸法が大きくなる。この為、このディスクブレーキの径方向外側に配置されるホイールと干渉し易くなる。言い換えれば、ホイールとのレイアウト性が良くない。又、上記第4例の場合、上記ロータの径方向に関して、外径側から上記ねじ28を螺合している。この為、上記ナックル25が捩れる方向に力が作用した場合には、このナックル25と上記トルク受け部材24aとの結合部の強度を十分に確保できない可能性がある。即ち、パッド10cから作用するトルクは、アンカ側の上記トルク受け部材24aを介して上記ナックル25の一部で支承される。このナックル25が車体に固定されている部分と上記トルクが作用する部分とは、ロータの軸方向に関して離隔している為、このトルクに基づいて、上記ナックル25の一部と上記トルク受け部材24aとの結合部に、このナックル25が捩れる方向(図18の表裏方向)の力が作用する。この結果、このナックル25の一部と上記トルク受け部材24aとを結合する上記ねじ28に、せん断方向に力が作用する為、上記結合部の強度を確保しにくくなる。尚、結合部の強度を確保する為に、上記ねじ28としてサイズの大きいものを使用した場合、ディスクブレーキの大型化を招来する為、好ましくない。
In the case of the fourth example having the conventional structure as described above, since the
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、フローティングキャリパ型ディスクブレーキの製造を容易に行なえる構造で、ホイールとのレイアウト性を良好にでき、しかも、固定部材に捩れる方向に力が作用しても、トルク受け部材とこの固定部材との結合部の強度が確保できる構造を実現すべく発明したものである。 In view of the circumstances as described above, the present invention has a structure that allows easy manufacture of a floating caliper type disc brake, improves the layout with the wheel, and exerts a force in a direction twisting the fixing member. Even so, the present invention has been invented to realize a structure capable of ensuring the strength of the joint between the torque receiving member and the fixing member.
本発明のフローティングキャリパ型ディスクブレーキとその製造方法のうち、請求項1に記載したフローティングキャリパ型ディスクブレーキは、固定部材と、1対のパッドと、1対のトルク受け部材と、キャリパと、複数の案内ピンとを備える。
このうちの固定部材は、車体に固定される。
又、上記両パッドは、車輪と共に回転するロータの両側に配置される。
又、上記両トルク受け部材は、上記固定部材に支持され、上記両パッドをこのロータの軸方向に変位可能に支持すると共に、制動時にこれら両パッドから加わる、このロータの回転方向のトルクを受けるものである。
又、上記キャリパは、上記ロータを跨ぐ様に配置され、このロータに関して一方の側に爪部を、他方の側にピストンを嵌装する為のシリンダ部を、それぞれ備えるものである。
更に、上記各案内ピンは、上記キャリパを上記ロータの軸方向の変位可能に支持するものである。
そして、上記ピストンの押し出しに伴い、上記両パッドを上記ロータの両側面に押し付けて制動を行なう。
特に、本発明のフローティングキャリパ型ディスクブレーキに於いては、上記両トルク受け部材は、上記固定部材とは別体で、上記各案内ピンを摺動可能に嵌装する案内孔を有している。又、上記両トルク受け部材は、この固定部材の一部に上記ロータの軸方向に、例えば、ねじや、この固定部材とこれら両トルク受け部材との一方に形成された凸部を、他方に形成された貫通孔に嵌合して、この凸部の先端部をかしめる事等により、連結されている。
Of the floating caliper type disc brake and the manufacturing method thereof according to the present invention, the floating caliper type disc brake described in claim 1 includes a fixing member, a pair of pads, a pair of torque receiving members, a caliper, and a plurality of calipers. And a guide pin.
Of these, the fixing member is fixed to the vehicle body.
The two pads are arranged on both sides of the rotor that rotates with the wheels.
The two torque receiving members are supported by the fixing member, support the pads so that they can be displaced in the axial direction of the rotor, and receive torque in the rotational direction of the rotor applied from the pads during braking. Is.
The caliper is disposed so as to straddle the rotor, and includes a claw portion on one side of the rotor and a cylinder portion for fitting a piston on the other side.
Furthermore, each said guide pin supports the said caliper so that the displacement of the axial direction of the said rotor is possible.
As the piston is pushed out, the two pads are pressed against both side surfaces of the rotor to perform braking.
In particular, in the floating caliper type disc brake of the present invention, both the torque receiving members are separate from the fixing member and have guide holes for slidably fitting the respective guide pins. . Further, the both torque receiving members have, in part, the fixing member in the axial direction of the rotor, for example, a screw or a convex portion formed on one of the fixing member and the two torque receiving members on the other side. They are connected by fitting into the formed through-holes and caulking the tips of the convex portions.
上述の様な本発明を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した様に、上記固定部材に上記両トルク受け部材を連結した状態で、これら両トルク受け部材の一部にそれぞれ形成した側壁部と、上記固定部材の一部にそれぞれ形成した固定側壁部とを当接させる。尚、これら両側壁部は、上記ロータの回転方向に関して、上記両パッドを支持する側と反対側の一部にそれぞれ形成したものである。又、上記固定側壁部は、上記固定部材の一部で、上記両側壁部と対向する部分に、これら両側壁部と平行に形成したものである。
又、より好ましくは、請求項3に記載した様に、上記固定部材の一部で上記両トルク受け部材を連結する側を平坦面とし、この固定部材側の平坦面と、これら両トルク受け部材の端部の一部でこの固定部材側の平坦面と平行に形成された平坦面とが当接した状態で、これら両部材を連結する。
又、より好ましくは、請求項4に記載した様に、上記両トルク受け部材の上記両パッドからトルクを受ける部分のうち、少なくとも上記固定部材との連結部から遠い側であるアウタ側のパッドからトルクを受ける部分の回入側、回出側のそれぞれの構造を、上記ロータの回転方向に拘らずトルクを支承可能な構造である、所謂押しアンカと引きアンカとの両方を備えるものとする。
更に好ましくは、上記両トルク受け部材の上記両パッドからトルクを受ける部分の構造を、これら両パッドから加わる上記ロータの回転方向のトルクを支承する事に加えて、これら両パッドが上記ロータの径方向外方に変位する事を阻止可能とする。
Preferably, when the present invention as described above is carried out, as described in
More preferably, as described in claim 3, a part of the fixed member that connects the two torque receiving members is a flat surface, the flat surface on the fixed member side, and the two torque receiving members. These members are connected in a state in which a flat surface formed in parallel with the flat surface on the fixing member side is in contact with a part of the end portion of the fixing member.
More preferably, as described in
More preferably, in addition to supporting the torque in the rotational direction of the rotor applied from the two pads, the structure of the portion of the torque receiving member that receives the torque from the two pads is also used. It is possible to prevent displacement in the direction outward.
更に、本発明のうち、請求項6に記載したフローティングキャリパ型ディスクブレーキの製造方法は、上述の請求項1〜5のうちの何れか1項に記載したフローティングキャリパ型ディスクブレーキを製造する方法である。先ず、上記両トルク受け部材に、少なくとも、上記各案内ピンと、これら各案内ピンと各案内孔との摺動部を密封する密封部材(例えばブーツ)とを組み付けて中間組立体とする。その後、この中間組立体と、上記キャリパ及び上記固定部材とを組み合わせる。
尚、この際、請求項7に記載した様に、上記中間組立体とキャリパとを組み付けて第二の中間組立体とした後、この第二の中間組立体と上記固定部材とを締結する事もできる。
Furthermore, the manufacturing method of the floating caliper disc brake according to
At this time, as described in
上述の様に構成する本発明によれば、フローティングキャリパ型ディスクブレーキの製造を容易に行なえる。
即ち、両トルク受け部材と固定部材とを別体に形成している為、精度が要求される部分の加工を別々に行なえると共に、それぞれ、単独の部材として管理できる。この為、ディスクブレーキの製造を容易に行なえると共に、部品管理を行ない易くなり、生産性を良好にできる。
According to the present invention configured as described above, the floating caliper type disc brake can be easily manufactured.
In other words, since both the torque receiving member and the fixing member are formed separately, the parts requiring high accuracy can be processed separately, and each can be managed as a single member. For this reason, the disc brake can be easily manufactured and the parts can be easily managed to improve the productivity.
又、本発明の場合、車体に組み付けた場合に、ホイールとのレイアウト性を良好にできる。即ち、上記両トルク受け部材は、上記固定部材と軸方向に連結されている為、径方向寸法を抑える事ができる。この為、ホイールと干渉しにくくなる。又、本発明の場合、上記固定部材に捩れる方向に力が作用しても、上記両トルク受け部材とこの固定部材との結合部の強度を確保できる。即ち、制動時に前記両パッドから作用するトルクが、上記両トルク受け部材から上記固定部材に作用する。この場合に、この固定部材と上記両トルク受け部材との結合部に、この固定部材が捩れる方向に力が作用し、この結合部に上記ロータの軸方向に力が作用する。但し、本発明の場合、上記固定部材と両トルク受け部材とは、軸方向に連結されている為、この様な力に対して十分な強度を確保できる。 In the case of the present invention, the layout with the wheel can be improved when assembled to the vehicle body. That is, since both the torque receiving members are connected to the fixed member in the axial direction, the radial dimension can be suppressed. For this reason, it becomes difficult to interfere with a wheel. In the case of the present invention, even if a force acts on the fixing member in a twisting direction, the strength of the joint portion between the torque receiving members and the fixing member can be ensured. That is, torque acting from both pads during braking acts on the fixed member from both torque receiving members. In this case, a force acts in the direction in which the fixing member is twisted on the joint between the fixing member and the torque receiving members, and a force acts in the axial direction of the rotor on the joint. However, in the case of the present invention, since the fixing member and both torque receiving members are connected in the axial direction, sufficient strength against such a force can be secured.
又、請求項2に記載した様に、上記固定部材に上記両トルク受け部材を固定した状態で、これら両トルク受け部材の一部にそれぞれ形成した側壁部と、上記固定部材の一部にそれぞれ形成した固定側壁部とを当接させれば、上記両トルク受け部材に作用するトルクを、上記固定部材により効果的に支承できる。そして、これら両トルク受け部材と固定部材との結合部に、ロータの回転方向に大きな力が作用する事を防止できる。 According to a second aspect of the present invention, in a state where both the torque receiving members are fixed to the fixing member, a side wall portion formed on each of the torque receiving members and a part of the fixing member, respectively. If the formed fixed side wall portion is brought into contact, the torque acting on both the torque receiving members can be effectively supported by the fixed member. And it can prevent that big force acts on the rotation direction of a rotor at the joint part of both these torque receiving members and a fixing member.
又、請求項3に記載した様に、上記固定部材の一部で上記両トルク受け部材を連結する側に設けた固定部材側の平坦面と、これら両トルク受け部材の端部の一部でこの固定部材側の平坦面と平行に形成された平坦面とが当接した状態で、これら両部材を連結すれば、上記両トルク受け部材の位置決めを図り易く、これら両トルク受け部材に形成した案内孔を、上記ロータの軸方向に精度良く配置し易くなる。 According to a third aspect of the present invention, there is a flat surface on the side of the fixing member provided on the side where the two torque receiving members are connected with a part of the fixing member, and a part of the end portions of these torque receiving members. If these two members are connected in a state where the flat surface formed in parallel with the flat surface on the side of the fixed member is in contact with each other, it is easy to position both the torque receiving members, and the two torque receiving members are formed. It becomes easy to arrange the guide holes with high accuracy in the axial direction of the rotor.
又、請求項4に記載した様に、上記両トルク受け部材を、所謂押しアンカと引きアンカとの両方を備えるものとすれば、制動時にこれら両トルク受け部材に作用するトルクを分散して、これら両トルク受け部材の強度を確保し易くなる。特に、上記両トルク受け部材の上記両パッドからトルクを受ける部分のうち、アウタ側のパッドからトルクを受ける部分は、通常インナ側に存在する、上記両トルク受け部材と上記固定部材との結合部からの距離が遠くなる。この為、制動時に、このトルクに基づきこの部分に作用する、この結合部を支点としたモーメントが、インナ側のパッドからトルクを受ける部分よりも大きくなる。従って、少なくともアウタ側のパッドからトルクを受ける部分を、所謂押しアンカと引きアンカとの両方を備えるもの(押し引きアンカ構造)とした場合、この部分に作用するトルクを分散して上記モーメントを小さくできる。この結果、上記結合部の強度を十分に確保できる。又、アウタ側とインナ側とのうちの何れか一方のみを押し引きアンカ構造とした場合、ダイスに対しパンチを一方向に押し込む事により形成する圧造加工が可能となる。例えば、インナ側のみを押し引きアンカ構造とした場合、アンカ側から型に押し込めば、切削加工等を施してトルク受け部材とする前の中間素材を、圧造加工により得る事ができる。
Further, as described in
更に、請求項5に記載した様に、上記両トルク受け部材を、パッドがロータの径方向外方に変位する事を阻止可能とすれば、このパッドが偶力により浮き上がるのを阻止できる。本発明の場合、上記両トルク受け部材を固定部材と別体としている為、この様な構造を得る為の加工が容易である。
Furthermore, as described in
又、本発明のフローティングキャリパ型ディスクブレーキは、上述した様に、両トルク受け部材と固定部材とを別体とし、更に、これら両トルク受け部材に案内孔を形成している為、請求項6に記載した様に、上記両トルク受け部材と、各案内ピンと、密封部材とを組み合わせて中間組立体とする事ができる。そして、この様な中間組立体を所定の部品ユニットとして管理すれば、複数種類のキャリパや固定部材と組み合わせる事ができ、フローティングキャリパ型ディスクブレーキの生産効率を向上させられる。
尚、本発明の場合、例えば、前述の図14、15に示した様なサポート3を配置する事なく、上記両トルク受け部材とキャリパとを直接組み付ける事が可能である。この為、これら両部材同士、及び、パッドと案内ピンと密封部材とを組み合わせた第二の中間組立体として管理すれば、複数種類の固定部材に対応可能である。例えば、請求項7に記載した様に、上記中間組立体とキャリパとを締結して、上記第二の中間組立体とする。
In the floating caliper type disc brake of the present invention, as described above, since both the torque receiving members and the fixing member are separated, and further, guide holes are formed in these torque receiving members. As described in the above, an intermediate assembly can be obtained by combining both the torque receiving members, the guide pins, and the sealing member. If such an intermediate assembly is managed as a predetermined component unit, it can be combined with a plurality of types of calipers and fixing members, and the production efficiency of the floating caliper type disc brake can be improved.
In the case of the present invention, for example, both the torque receiving member and the caliper can be directly assembled without disposing the support 3 as shown in FIGS. For this reason, if it manages as a 2nd intermediate assembly which combined these both members and the pad, the guide pin, and the sealing member, it can respond to a multiple types of fixing member. For example, as described in
[実施の形態の第1例]
図1〜11は、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例のフローティングキャリパ型ディスクブレーキは、固定部材である取付板部29と、1対のパッド30a、30bと、1対のトルク受け部材31a、31bと、キャリパ2aと、2本の案内ピン5b、5bとを備える。このうちの取付板部29は、車輪と共に回転する、図示しないロータに隣接して、車体に固定される。又、上記両パッド30a、30bは、このロータの両側に配置される。又、上記両トルク受け部材31a、31bは、これら両パッド30a、30bを上記ロータの軸方向(図1の上下方向、図2の左右方向、図3、4の表裏方向。尚、本明細書中、特に断らずに「軸方向」と言えば、「ロータの軸方向」を指す。)に変位可能に支持すると共に、制動時にこれら両パッド30a、30bから上記ロータの回転方向のトルクを受けるものである。又、上記キャリパ2aは、このロータを跨ぐ様に配置され、このロータに関して一方の側に爪部13aを、他方の側にピストンを嵌装する為のシリンダ部12aを、それぞれ備えるものである。更に、上記各案内ピン5b、5bは、上記キャリパ2aを軸方向の変位可能に支持するものである。そして、上記ピストンの押し出しに伴い、上記両パッド30a、30bを上記ロータの両側面に押し付けて制動を行なう。尚、フローティングキャリパ型ディスクブレーキにより制動を行なう為の基本的な構成及び作用は、例えば、前述の図14〜15に示した様な従来構造と同様である。
[First example of embodiment]
1 to 11 show a first example of an embodiment of the present invention. The floating caliper type disc brake of this example includes a mounting
又、本例の場合、上記各案内ピン5b、5bは、上記ロータの径方向(尚、本明細書中、特に断らずに「径方向」と言えば、「ロータの径方向」を指す。)外方にこのロータを跨ぐ様に配置される。これら各案内ピン5b、5bを摺動可能に嵌装する案内孔6b、6b(図7、10)は、次述する様に、上記両トルク受け部材31b、31bに形成され、やはり、上記ロータの径方向外方にこのロータを跨ぐ様に配置される。従って、本例の場合、上記各案内孔6b、6bと上記各案内ピン5b、5bとの摺動部が、上記ロータの径方向外方に位置する。この結果、この摺動部を上記キャリパ2aの重心位置に近く配置できる。一方、例えば、前述の特許文献2にも記載されている様に、案内孔と案内ピンとの摺動部がキャリパの重心位置からインナ側に大きく外れた部分に存在する構造が、従来から知られている。この構造の場合、キャリパの挙動が不安定になり易く、振動が生じる可能性がある。これに対して本例の様に、案内孔6b、6bと案内ピン5b、5bとの摺動部をキャリパ2aの重心位置に近く配置できれば、このキャリパ2aの安定性を高くして、振動を生じにくくできる。
In the case of this example, each of the guide pins 5b and 5b refers to the radial direction of the rotor (in the present specification, “radial direction” refers to “radial direction of the rotor” unless otherwise specified). ) It is arranged to straddle this rotor outward.
又、本例の場合、上記両トルク受け部材31a、31bは、上記取付板部29とは別体に形成されている。又、これら両トルク受け部材31a、31bは、上記各案内ピン5b、5bを摺動可能に嵌装する上記各案内孔6b、6bを有している。この様な両トルク受け部材31a、31bは、例えば図4、5、7〜11に示す様に、径方向外側の面を、上記ロータの外周縁とほぼ同心の円弧状に傾斜させて、全体を略三角柱状に形成している。又、上記両トルク受け部材31a、31bを、フローティングキャリパ型ディスクブレーキに組み込んだ状態で、パッド30a、30bが存在する側となる内側に、上記案内孔6b、6bを有する案内筒部32を設けている。この為、フローティングキャリパ型ディスクブレーキを構成した状態で、上記両トルク受け部材31a、31bの径方向外方への突出量を抑えて、上記ディスクブレーキの小型化を図れる。
In the case of this example, both the
又、上記両トルク受け部材31a、31bの内側面で、上記案内筒部32の径方向内方部分に、それぞれ係合凹部34、34を形成している。これら各係合凹部34、34は、上記両パッド30a、30bを構成するプレッシャプレート11bの、上記ロータの回転方向両端部に形成した係合凸部33、33と係合する。又、上記案内筒部32は、上記両トルク受け部材31a、31bの径方向外寄り部分に、上記ロータの軸方向と平行に配置している。そして、上記案内筒部32に、軸方向に貫通した上記案内孔6bを形成している。この案内孔6bのアウタ側(図1の上側、図2の左側)の開口部は、案内ピン5bを嵌装後、盲栓(図示せず)等により塞ぐ。尚、この案内孔6bの具体的な形状は、例えば、前述の図14に示した様な従来構造と同様である。
Engaging
本例の場合、上記各係合凹部34、34を次の様に構成している。即ち、上記両トルク受け部31a、31bの内側で、上記案内筒部32の径方向内方部分を、平坦な内側面35、35としている。又、これら各内側面35、35の径方向内端部から突出した突出腕部36、36の先端部を、径方向外方に折り曲げている。そして、これら各突出腕部36、36と、上記各内側面35、35と、上記案内筒部32の径方向内方の側面とにより囲まれる部分を、上記各係合凹部34、34としている。
In the case of this example, each of the engaging
又、上記両トルク受け部材31a、31bの軸方向中間部で上記案内筒部32よりも径方向内方部分に切り欠き38を、上記ロータの回転方向に沿って形成している。そして、前記ディスクブレーキを車体に組み付けた状態で、上記両トルク受け部材31a、31bの切り欠き38、38内に、上記ロータが進入可能としている。従って、上記各係合凹部34、34は、上記両トルク受け部材31a、31bの内側に、上記各切り欠き38、38を挟んで、アウタ側とインナ側(図1の下側、図2の右側)とにそれぞれ形成されている。言い換えれば、上記両トルク受け部材31a、31bは、上記ロータを跨ぐ様に配置される。そして、インナ側とアウタ側とにそれぞれ存在する係合凹部34、34と前記プレッシャプレート11bの係合凸部33、33との係合により、前記両パッド30a、30bをそれぞれ軸方向の変位自在に支持している。
Further, a
又、上記両トルク受け部材31a、31bのうちで、上記両パッド30a、30bとは反対側である外側のインナ側端部には、軸方向と平行に側壁部40を形成している。この側壁部40は、上記両トルク受け部材31a、31bを前記取付板部29に固定した状態で、後述する、この取付板部29の一部に形成した固定側壁部39、39と平行である(同一平面上に位置する)。又、上記両トルク受け部材31a、31bのインナ側端面で、上記側壁部40よりも外側部分を、この側壁部40とほぼ直角な平坦面41としている。この平坦面41は、上記両トルク受け部材31a、31bを上記取付板部29に固定した状態で、後述する、この取付板部29の延出板部43、43の上記インナ側端面と対向する側面と平行とし(同一平面上に位置させ)ている。この様に構成される両トルク受け部材31a、31bは、例えば、鍛造加工により中間素材を形成し、この中間素材に所定の切削加工等を施す事により形成する。
A
又、上記両トルク受け部材31a、31bには、前記案内ピン5bと、特許請求の範囲に記載した密封部材である防塵用のブーツ7aと、パッドクリップ48とをそれぞれ組み付けている。即ち、上記案内孔6bのインナ側開口部と、上記案内ピン5bの基端部との間に、この案内ピン5bを軸方向に変位可能に、且つ、この案内ピン5bと上記案内孔6bとの摺動部を密閉する、軸方向に伸縮自在な上記ブーツ7aを設けている。又、ステンレス鋼板等の耐食性及び弾性を有する金属板により一体に形成した上記パッドクリップ48を、上記両トルク受け部材31a、31bの係合凹部34、34内に組み付けている。
Further, the
又、前記取付板部29は、必要とする剛性を確保する為に十分な厚さ寸法を有する1枚の金属板に、打抜き等の所定のプレス加工等を施して成るもので、例えば、図8に示す様に、上記ロータの径方向外方に開口した凹部42を有する。この凹部42の内面のうちで、このロータの回転方向両端部には、前記固定側壁部39、39をそれぞれ形成している。言い換えれば、上記取付板部29の上記ロータの回転方向両端部を径方向外方に延出して前記延出板部43、43とし、これら両延出板部43、43の上記凹部42の中央側の内側面を、上記固定側壁部39、39としている。又、この凹部42の内面のうち、これら両固定側壁部39、39よりも中央寄りに、これら両固定側壁部39、39とほぼ直角に平面部44、44を形成している。又、上記取付板部29の径方向内方部分で幅方向に離隔した部分に、それぞれ車体に取り付ける為の取付孔4、4を形成している。
The mounting
この様な取付板部29と、上述の様な両トルク受け部材31a、31bとを組み付ける場合には、上記固定側壁部39、39と上記側壁部40、40とを当接させると共に、上記平坦面41、41と上記取付板部29の延出板部43、43のアウタ側の側面とを当接させる。この状態で、上記両トルク受け部材31a、31bは、上記凹部42の平面部44、44上に載置される。そして、ねじ45、45を、上記ロータの軸方向に関し、インナ側からアウタ側に向けて、上記両延出板部43、43に形成した通孔46、46に挿通し、上記両トルク受け部材31a、31bの平坦面41、41にそれぞれ開口したねじ孔47、47に螺合緊締する。これにより、上記両トルク受け部材31a、31bと上記取付板部29とが、上記ロータの軸方向に連結される。尚、この様なねじ45、45による結合に代えて、例えば、上記両延出板部43、43と上記両トルク受け部材31a、31bの平坦面41、41との一方に形成された凸部を、他方に形成された貫通孔に嵌合して、この凸部の先端部をかしめる事により連結する事もできる。
When assembling the mounting
又、本例の場合、上記両トルク受け部材31a、31b同士の間に、前記両パッド30a、30bを配置している。この為に、前述した様に、これら両パッド30a、30bのプレッシャプレート11bの両端部に形成した係合凸部33、33と、上記両トルク受け部材31a、31bに形成した係合凹部34、34とを係合させている。上記係合凸部33、33は、先端部を径方向内方に折り曲げて、この部分を、上記係合凹部34、34を構成する突出腕部36、36と内側面35、35とに囲まれる奥部に進入させている。又、この状態で、上記係合凹部34と上記係合凸部33との間で、前記パッドクリップ48が弾性的に突っ張り、上記両パッド30a、30bが、非制動時にがたつく事を防止すると共に、上記プレッシャプレート11bと上記両トルク受け部材31a、31aとの摺動部が錆び付くのを防止する。
In the case of this example, the
これにより、上記両パッド30a、30bを、上記各係合凹部34、34に沿って軸方向に摺動可能とすると共に、これら両パッド30a、30bに作用するトルクを、上記各係合凸部33、33と上記各係合凹部34、34との係合により支承可能としている。本例の場合、これら係合凸部33、33の先端部を上記各係合凹部34、34の奥部に進入させている為、それぞれの係合部で、上記ロータの回転方向に拘らずトルクを支承可能である。言い換えれば、押しアンカと引きアンカとの両方を備えた構成としている。即ち、上記両パッド30a、30bから、例えば、図3の時計方向にトルクが作用した場合、このトルクが小さい場合には、図3の左側の係合凸部33の先端部内側面と、係合凹部34の突出腕部36の先端部外側面との係合により支承する、所謂引きアンカとなる。これに対して上記トルクが大きくなると、図3の右側の係合凸部33の先端部外側面と、係合凹部34の内側面35との係合により支承する、所謂押しアンカともなる。又、本例の場合、案内筒部32の径方向内方の側面と係合凸部33の径方向外側面とが係合して、パッド30a、30bが偶力により浮き上がるのを阻止できる。即ち、制動時には、回入側と回出側との何れか一方の係合部を中心として、パッド30a、30bに偶力が作用する。この場合に、他方の係合部でパッド30a、30bが浮き上がる傾向となる。本例の場合、これらパッド30a、30bが浮き上がる傾向となっても、上記案内筒部32の径方向内方の側面と係合して、この浮き上がりを阻止できる。
Thus, both the
尚、本例の場合、インナ側とアウタ側との両方で、前記両パッド30a、30bから作用するトルクを支承する構造を、押しアンカと引きアンカとの両方を備えた構造(押し引きアンカ構造)としているが、この様な押し引きアンカ構造は、アウタ側のみとしても良い。即ち、前記両トルク受け部材31a、31bの上記両パッド30a、30bからトルクを受ける部分のうち、アウタ側のパッド30bからトルクを受ける部分は、上記両トルク受け部材31a、31bと前記取付板部29との結合部からの距離が遠くなる。この為、制動時に、このトルクに基づきこの部分に作用する、この結合部を支点としたモーメントが、インナ側のパッド30aからトルクを受ける部分よりも大きくなる。従って、上記アウタ側のパッド30bからトルクを受ける部分を、上記押し引きアンカ構造とした場合、この部分に作用するトルクを分散して上記モーメントを小さくできる効果が大きい。この結果、上記結合部の強度を十分に確保できる。尚、アウタ側のみを押し引きアンカ構造とする(インナ側の引きアンカ構造を省略する)場合、両トルク受け部材31a、31bのインナ側のトルクを支承する部分の構造を押しアンカのみとすべく、このインナ側の突出腕部36を省略できる。これにより、上記両トルク受け部材31a、31bの製造を、より容易に行なえる。
In the case of this example, the structure for supporting the torque acting from both the
更に、本例の場合、上記両トルク受け部材31a、31bと前記キャリパ2aとを、次の様に組み合わせている。即ち、このキャリパ2aのインナ寄りの上記ロータの回転方向両端部に、腕部49、49を幅方向(図1、3、4の左右方向)端部側に延出した状態で設ける。これら両腕部49、49の先端部には、通孔50、50(図9)を設けている。そして、これら両通孔50、50を挿通したボルト51、51を、上記案内ピン5b、5bの基端面に形成したねじ孔52、52に螺合緊締して、これら案内ピン5b、5bと上記キャリパ2aとを結合している。これら案内ピン5b、5bは、上記両トルク受け部材31a、31bに設けた案内孔6b、6bに、それぞれ軸方向に摺動自在に嵌装されている為、上記キャリパ2aは、上記両トルク受け部材31a、31bに、軸方向の変位自在に支持される。
Furthermore, in the case of this example, the
上述の様に構成される本例のフローティングキャリパ型ディスクブレーキを組み立てる場合には、例えば次の様に行なう。先ず、図7に示す様に、上記両トルク受け部材31a、31bと、前記ブーツ7a、7aと、上記各案内ピン5b、5bと、前記パッドクリップ48、48(図7では省略)とを、互いに組み付けて、図8に示す様な中間組立体53、53とする。次に、この図8に示す様に、これら中間組立体53、53を、前記取付板部29の延出板部43、43に前記ねじ45、45により固定する。そして、図9に示す様に、前記両パッド30a、30bと上記キャリパ2aとを所定位置に組み付けて、上記フローティングキャリパ型ディスクブレーキとする。この様なフローティングキャリパ型ディスクブレーキは、前記取付板部29に形成した取付孔4、4を介して車体に固定する。
When assembling the floating caliper type disc brake of this example configured as described above, for example, the following is performed. First, as shown in FIG. 7, the
尚、上述の組立工程以外に、例えば、図10の(A)→(B)に示す様に、両トルク受け部材31a、31bと取付板部29とを結合してから、ブーツ7a、7a、案内ピン5b、5b、パッドクリップ48、48、及び、パッド30a、30bを組み付けても良い。或は、図11に示す様に、両トルク受け部材31a(、31b)を取付板部29に組み付ける以前に、ブーツ7a、7aと、案内ピン5b、5bと、パッドクリップ48、48と、更には、パッド30a(、30b)と、キャリパ2aと組み付けて、第二の中間組立体54とし、この第二の中間組立体54を上記取付板部29に組み付ける事もできる。この場合に、例えば、前述の図8に示した中間組立体53、53とキャリパ2aとを組み合わせて、上記第二の中間組立体54を得る事ができる。
In addition to the assembly process described above, for example, as shown in FIG. 10 (A) → (B), both the
上述の様に構成する本例によれば、フローティングキャリパ型ディスクブレーキの製造を容易に行なえる。
即ち、上記両トルク受け部材31a、31bと上記取付板部29とを別体に形成している為、精度が要求される部分の加工を別々に行なえると共に、それぞれ、単独の部材として管理できる。具体的には、上記両トルク受け部材31a、31bの場合、案内孔6bと係合凹部34とを精度良く形成する必要がある。又、上記取付板部29の場合、この取付板部29を車体に固定する部分を精度良く形成する必要がある。本例の場合、この様に精度が要求される部分の加工をそれぞれ別に行なえる為、加工を行ない易い。又、上記両トルク受け部材31a、31bと上記取付板部29とを別々に管理できる為、これら両部材の組み合わせを変える事等により、複数種類のディスクブレーキを容易に得る事ができると共に、部品管理も行ない易くなる。この結果、ディスクブレーキの製造を容易に行なえ、生産性を良好にできる。例えば、上記両トルク受け部材31a、31bのロータが進入する部分である切り欠き38の幅を、このロータの厚さに合わせて調節するだけで、複数種類のディスクブレーキを容易に得る事ができる。又、この場合、両トルク受け部材31a、31bの切り欠き38を形成する前の中間素材の段階では、この中間素材を共通とする事ができ、この中間素材を部品として標準化する事により、生産効率を向上させられる。
According to the present example configured as described above, the floating caliper type disc brake can be easily manufactured.
That is, since both the
又、本例の場合、各案内ピン5b、5bを嵌装する為の案内孔6b、6bを、上記両トルク受け部材31a、31bに形成すると共に、これら両トルク受け部材31a、31bを上記取付板部29と別体としている為、この取付板部29を、加工が容易な板金製とする事ができる。この結果、製造コストの低減を図れる。
In the case of this example, the guide holes 6b and 6b for fitting the guide pins 5b and 5b are formed in the
又、本例の場合、車体に組み付けた場合に、ホイールとのレイアウト性を良好にできる。即ち、上記両トルク受け部材31a、31bは、上記取付板部29と軸方向に連結されている為、ディスクブレーキの径方向寸法を、例えば、前述の図18に示した従来構造の第4例の場合と比べて抑えられる。この為、内径が小さいホイールと組み合わせても、このホイールと干渉しにくく、様々な大きさのホイールと組み合わせ易い。
In the case of this example, the layout with the wheel can be improved when assembled to the vehicle body. That is, since both the
又、本例の場合、制動時に、上記取付板部29に捩れる方向に力が作用しても、上記両トルク受け部材31a、31bとこの取付板部29との結合部の強度を、十分に確保できる。例えば、制動時に前記両パッド30a、30bから作用するトルクが、図1の矢印イ方向に作用した場合、このトルクが、上記両トルク受け部材31a、31bのうち、回出側(図1の右側)のトルク受け部材31bから上記取付板部29に作用する。ディスクブレーキを車体に組み付けた状態では、このディスクブレーキと車体との取付部分は、上記トルクが作用する部分に対しインナ側に存在する。従って、上記回出側のトルク受け部材31bから上記取付板部29にトルクが作用した場合、この取付板部29とこれら両トルク受け部材31a、31bとの結合部に、この取付板部29が、図1の矢印ロ方向に捩れる力が作用する。この為、この結合部に上記ロータの軸方向に力が作用する。本例の場合、上記取付板部29と両トルク受け部材31a、31bとは、軸方向に連結されている為、この様な力に対して十分な強度を確保できる。
Further, in the case of this example, even when a force acts in the twisting direction on the mounting
特に、大きな力が作用する上記回出側の結合部には圧縮方向の力が作用する為、この結合部の強度をより確保し易く、この結合部のねじ45、45が緩みにくくなる。尚、上述の例の場合、回入側(図1の左側)のトルク受け部材31aは、引きアンカとなるが、トルクが一定以上大きくなると、トルクを支承する部分が弾性変形して、それ以上大きなトルクを支承する事はなくなる(主として、回出側のトルク受け部材31bによりトルクを支承する)。この為、回入側のトルク受け部材31aから上記取付板部29に作用する力は小さく、これらトルク受け部材31aと取付板部29との結合部に軸方向に作用する力は小さい。
In particular, since the force in the compression direction acts on the connecting portion on the delivery side where a large force is applied, the strength of the connecting portion is more easily secured, and the
又、本例の場合、上記取付板部29に上記両トルク受け部材31a、31bを固定した状態で、これら両トルク受け部材31a、31bの一部にそれぞれ形成した側壁部40、40と、上記取付板部29の一部にそれぞれ形成した固定側壁部39、39とを当接させている。この為、前記両パッド30a、30bから上記両トルク受け部材31a、31bに作用するトルクを、上記取付板部29により効果的に支承できる。即ち、これら両トルク受け部材31a、31bからこの取付板部29に作用するトルクの殆どは、上記側壁部40と固定側壁部39との当接部で支承される。従って、上記両トルク受け部材31a、31bと取付板部29とを結合するねじ45、45に作用するトルクは小さい。この結果、これら各ねじ45、45の強度を十分に確保できる。
Further, in the case of this example, in a state where both the
又、本例の場合、上記取付板部29と上記両トルク受け部材31a、31bとを連結する際に、この取付板部29の延出板部43、43のこれら両トルク受け部材31a、31bを連結する側の側面と、これら両トルク受け部材31a、31bの平坦面41、41とを当接させている。この為、これら両トルク受け部材31a、31bの位置決めを図り易く、これら両トルク受け部材31a、31bに形成した案内孔6b、6bを軸方向に精度良く配置し易くなる。即ち、上記両延出板部43、43の側面と上記平坦面41、41とを互いに平行に形成している為、これら両面同士を精度良く加工すれば、上記両トルク受け部材31a、31bを、上記取付板部29に対し軸方向に連結する事を容易に行なえる。尚、本例の場合、前記固定側壁部39、39と側壁部40、40とは、上記両延出板部43、43の側面及び平坦面41、41に対しほぼ直角に形成されている。従って、上記両側壁部39、40同士が当接する事によっても、上記両トルク受け部材31a、31bの上記取付板部29に対する位置決めを行なえる。何れにしても、上記各案内孔6b、6bを軸方向に精度良く配置できれば、これら各案内孔6b、6bに嵌装される、前記案内ピン5b、5bの軸方向の摺動を円滑に行なえる。
Further, in the case of this example, when the mounting
又、本例の場合、上記両トルク受け部材31a、31bを、所謂押しアンカと引きアンカとの両方を備えるものとしている。この為、制動時にこれら両トルク受け部材31a、31bに作用するトルクを分散して、これら両トルク受け部材31a、31bの強度を確保し易くなる。即ち、本例の場合、制動時に作用するトルクが図1の矢印イ方向に作用した場合で、このトルクが小さい場合には、回入側のトルク受け部材31aでこのトルクを支承し、トルクが大きい場合には、この回入側のトルク受け部材31aに加えて、回出側のトルク受け部材31bでもこのトルクを支承する。この結果、一方のトルク受け部材にのみトルクが繰り返し作用して、このトルク受け部材にへたり等の損傷を生じにくくできる。
In the case of this example, both the
又、本例のフローティングキャリパ型ディスクブレーキは、上記両トルク受け部材31a、31bと取付板部29とを別体とし、更に、これら両トルク受け部材31a、31bに案内孔6b、6bを形成している為、これら両トルク受け部材31a、31bと、各案内ピン5b、5bと、ブーツ7a、7aと、パッドクリップ48、48とを組み合わせて、前記中間組立体53、53とする事ができる。そして、この様な中間組立体53、53を所定の部品ユニットとして管理すれば、複数種類のキャリパ2aや取付板部29と組み合わせる事ができ、フローティングキャリパ型ディスクブレーキの生産効率を向上させられる。更に、本例の場合、上記両トルク受け部材31a、31bを上記取付板部29と別体としている為、これら両トルク受け部材31a、31bとキャリパ2aとを直接組み付ける事が可能である。この為、前述の図11に示した様に、これら両部材及び所定の部材を組み合わせた第二の中間組立体54として管理する事ができる。この結果、この第二の中間組立体54と取付板部29との組み合わせにより、複数種類のフローティングキャリパ型ディスクブレーキを得られる。
In the floating caliper type disc brake of this example, the
[実施の形態の第2例]
図12、13は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合、フローティングキャリパ型ディスクブレーキを、車体側に設けたナックル55に直接固定している。この為に、このナックル55には、車輪を支持するハブを固定する主部56から径方向外方に延出した、1対の延出腕部57、57を設けている。又、これら両延出腕部57、57の内側面に固定側壁部39を形成すると共に、これら両延出腕部57、57のアウタ側(図12の奥側、図13の手前側)の側面を、トルク受け部材31a、31bの平坦面41と平行に形成している。そして、この様に構成されるナックル55の両延出板部57、57に、前述の図11に示した様に、キャリパ2aと、パッド30a、30bと、トルク受け部材31a、31bと、案内ピン5b、5bと、ブーツ7a、7aと、パッドクリップ48とを組み付けた第二の中間組立体54を固定する。これにより、上述の実施の形態の第1例の構造の様な、取付板部29が不要となり、部品の削減と組み付け工程の削減によるコストの低減を図れる。又、この取付板部29が不要となる分、ディスクブレーキの軽量化を図れ、車体に組み付けた場合に、ばね下荷重を小さくできる。これにより、自動車の乗り心地や走行安定性等の走行性能の向上に貢献できる。その他の構造及び作用は、上記第1例と同様である。
[Second Example of Embodiment]
12 and 13 show a second example of the embodiment of the present invention. In the case of this example, the floating caliper type disc brake is directly fixed to the
上述した各例では、密封部材としてブーツを使用した構造に就いて説明したが、ブーツ以外にもワイパーシールと呼ばれるシールリングを使用する事もできる。即ち、案内孔の内周面開口寄り部分に全周に亙って凹溝を形成し、この凹溝内にシールリングを嵌装し、上記案内孔内に挿通した案内ピンの基端部外周面にこのシールリングを摺接させる。これにより、これら案内孔と案内ピンとの摺動部を密封できる。
又、上述した各例では、案内ピンとキャリパとの結合をボルトにより行なっているが、これら案内ピンとボルトとを一体とする事もできる。即ち、案内ピンの基端部外周面に雄ねじ部を設け、この雄ねじ部を上記キャリパに設けた雌ねじ部に螺合し、この案内ピンの中間部乃至先端部を、トルク受け部材の案内孔に挿通する。これにより、案内ピンのみにより、上記キャリパとトルク受け部材とを結合できる。
In each of the above-described examples, the structure using the boot as the sealing member has been described. However, a seal ring called a wiper seal can be used in addition to the boot. That is, a groove is formed over the entire circumference of the guide hole near the inner peripheral surface opening, a seal ring is fitted in the groove, and the outer periphery of the base end of the guide pin inserted into the guide hole The seal ring is brought into sliding contact with the surface. Thereby, the sliding part of these guide holes and guide pins can be sealed.
In each of the above-described examples, the guide pin and the caliper are coupled by a bolt. However, the guide pin and the bolt can be integrated. That is, a male screw portion is provided on the outer peripheral surface of the base end portion of the guide pin, this male screw portion is screwed into a female screw portion provided on the caliper, and the middle portion or the tip portion of the guide pin is inserted into the guide hole of the torque receiving member. Insert. Thereby, the caliper and the torque receiving member can be coupled only by the guide pin.
1 ロータ
2、2a キャリパ
3、3a サポート
4 取付孔
5、5a、5b 案内ピン
6、6a、6b 案内孔
7、7a ブーツ
8、8a 回入側係合部
9、9a 回出側係合部
10a、10b、10c パッド
11、11a、11b プレッシャプレート
12、12a シリンダ部
13、13a 爪部
14 ピストン
15 ライニング
16 内側面
17a、17b 突出腕部
18a、18b 係合凹部
19a、19b 係合凸部
20a、20b 側面
21a、21b 側面
22 取付板部
23 貫通孔
24、24a トルク受け部材
25 ナックル
26 切り欠き
27 固定板
28 ねじ
29 取付板部
30a、30b パッド
31a、31b トルク受け部材
32 案内筒部
33 係合凸部
34 係合凹部
35 内側面
36 突出腕部
38 切り欠き
39 固定側壁部
40 側壁部
41 平坦面
42 凹部
43 延出板部
44 平面部
45 ねじ
46 通孔
47 ねじ孔
48 パッドクリップ
49 腕部
50 通孔
51 ボルト
52 ねじ孔
53 中間組立体
54 第二の中間組立体
55 ナックル
56 主部
57 延出腕部
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
Claims (7)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007005371A JP2008169961A (en) | 2007-01-15 | 2007-01-15 | Floating caliper type disc brake and its manufacturing method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007005371A JP2008169961A (en) | 2007-01-15 | 2007-01-15 | Floating caliper type disc brake and its manufacturing method |
Publications (1)
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---|---|
JP2008169961A true JP2008169961A (en) | 2008-07-24 |
Family
ID=39698238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007005371A Pending JP2008169961A (en) | 2007-01-15 | 2007-01-15 | Floating caliper type disc brake and its manufacturing method |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008169961A (en) |
-
2007
- 2007-01-15 JP JP2007005371A patent/JP2008169961A/en active Pending
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