JP2008169603A - ロックオーガーおよびそれを使用した既存杭などの鉄筋コンクリート破壊工法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロックオーガーを使用して既存杭を撤去する場合、鉄筋が配筋された既存コンクリート杭でも効率よく容易に破壊できるロックオーガーおよびそれを使用した既存杭破壊工法を提供する。
【解決手段】ロックオーガーは、ケーシング3とオーガースクリュー4とからなり、オーガーヘッド4aから先行掘削ロッド4bを延長して中心部に下方へ向けて突出させ、この先行掘削ロッド4bの先端に先行掘削ビット9を設け,先行掘削ビット9で既存コンクリート杭などの鉄筋コンクリート1の鉄筋などを切断して中心部のコア抜きを行ってから、オーガースクリュー本体であるオーガーヘッド4aで既存コンクリート杭を破壊する。
【選択図】 図1
【解決手段】ロックオーガーは、ケーシング3とオーガースクリュー4とからなり、オーガーヘッド4aから先行掘削ロッド4bを延長して中心部に下方へ向けて突出させ、この先行掘削ロッド4bの先端に先行掘削ビット9を設け,先行掘削ビット9で既存コンクリート杭などの鉄筋コンクリート1の鉄筋などを切断して中心部のコア抜きを行ってから、オーガースクリュー本体であるオーガーヘッド4aで既存コンクリート杭を破壊する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ロックオーガーおよびそれを使用した、柱、壁、底盤や、PC杭、ペデスタル杭、場所打ち杭等の既存杭などの鉄筋コンクリート破壊工法に関するものである。
例えば、ビルなどの建物を取壊した後には、地中に残存する基礎杭などの地中障害物を撤去する必要があるが、杭の撤去方法として、ジャッキ、バイブロハンマー、大型クレーンなどを用いる引抜き工法がある。
この場合、根入れの深いものなどは引抜きが困難であるため、杭の周りを掘削して地山を撤去し、抵抗を少なくして引抜いている。
前記方法では掘削のためのスペースを十分確保できない場合があり、しかも、引抜きのための抵抗、つまり、摩擦力が十分にカットできない場合もあるといった不都合が生じていた。
これに対してロックオーガーを使用して既存杭を撤去する方法もある。ロックオーガー2は周知のごとく図3、図4に示すように、先端に掘削刃3aを有するケーシング3と、ケーシング3に挿入配置するオーガースクリュー4からなり、ケーシング3とオーガースクリュー4とを相互に逆方向に回転させて岩盤、転石、鉄筋コンクリートなど硬質のものでも掘削可能なオーガーである。
図中4aはオーガースクリュー4のオーガーヘッド、5はオーガースクリュー4の駆動装置、6はケーシング3の駆動装置で、これらはベースマシン7に起立自在に設けたリーダーマスト8のトップシーブ8aから吊下げられ、該リーダーマスト8にそって昇降する。
なお、オーガースクリュー4の駆動装置5とケーシング3の駆動装置6とは図示のように分離したものではなく、一体としたものでもよい。
かかるロックオーガー2を使用して既存コンクリート杭などの鉄筋コンクリート1を撤去するには、掘削刃3aとオーガーヘッド4aで鉄筋コンクリート1を破壊して行う。
前記従来技術は、当業者間で一般的に行われているものであり、文献公知発明にかかるものではない。
掘削刃3aとオーガーヘッドで既存コンクリート杭を最初から破壊する方法では、鉄筋の部分とコンクリートの部分とを同時に破壊することになり、また、中空ではない柱状のものを破壊することにもなり、効率がよくなかった。
既存コンクリート杭は鉄筋かごを内部に配設してコンクリ−トを打設して形成したものであり、特に鉄筋に関してはこの部分にオーガーヘッドの切削ビットが当たると、これが逃げてしまい、全体がずれたり、鉄筋が絡んでしまったりして、破壊のための切削が不能となるおそれがある。
本発明は前記従来例の不都合を解消するものとして、ロックオーガーを使用して既存杭を撤去する場合、鉄筋が配筋された既存コンクリート杭でも効率よく容易に破壊できるロックオーガーおよびそれを使用した既存杭などの鉄筋コンクリート破壊工法を提供するものである。
請求項1〜請求項3記載の発明は、ケーシングとオーガースクリューとからなるロックオーガーにおいて、オーガーヘッドから先行掘削ロッドを延長して下方中心部に向けて突出させ、この先行掘削ロッドの先端に先行掘削ビットを設けたこと、第2に、先行掘削ビットは、先行掘削ロッドの先端部に爪状の複数のビットを各斜め方向に向けた交差状態にして突設したこと、第3に、先行掘削ロッドの先端部近傍の側部にT字形のビットを対向位置に配置したことを要旨とするものである。
ロックオーガーを使用した既存杭などの鉄筋コンクリート破壊工法としては、ケーシングとオーガースクリューとからなるロックオーガーにおいて、オーガーヘッドから先行掘削ロッドを延長して下方中心部に突出させ、この先行掘削ロッドの先端に先行掘削ビットを設けたロックオーガーを使用し、この先行掘削ロッドの先端に設けた先行掘削ビットで既存杭の鉄筋などを切断して中心部のコア抜きを行ってから、先行掘削ロッドおよび先行掘削ビットをガイドとして垂直度を確保しながらオーガースクリュー本体とケーシングで鉄筋コンクリートを破壊し撤去することを要旨とするものである。
請求項1記載の本発明によれば、先行掘削ロッドは破壊しようとする既存コンクリート杭の中央に先行して食い込み、先行掘削ロッドの先行掘削ビットで既存杭の鉄筋を切断してから中心部のコア抜きを行うことになる。
このようにして、先行掘削ロッドがまず既存コンクリート杭の中央に先行して食い込み、一次掘削を行うことで、これが装置全体をホールドすることになり、二次掘削としてオーガーヘッドが残りの部分を順次上から破壊するのに、ずれることなく、効率的に行うことができる。このような一次掘削と二次掘削とで時間差をおいて掘削することが、良好な破壊をもたらす。
また、既存杭の周囲を掘削する必要もないから狭い場所での施工も可能である。
請求項2記載の本発明によれば、先行掘削ビットは、爪状の複数のビットを各斜め方向に向けた交差状態にして突設先行掘削ロッドの先端部にあるので、狭い部位に集中的に食い込みができ、コンクリート破壊と鉄筋の破断に適する。
請求項3記載の本発明によれば、先行掘削ロッドの先端部近傍の側部に対向位置に配置したT字形のビットは、先行掘削ビットで食い込んだ部分を拡径するように切削するのに好適であり、これにより先行掘削ロッドを既存コンクリート杭内に効果的に押し進めることができる。
請求項4記載の本発明によれば、オーガースクリューの先端のオーガーヘッドから突出させたスクリューロッドの先端に設けた先行掘削ビットで既存杭の鉄筋を切断しながら分離し中心部のコア抜きを行ってから、オーガースクリュー本体で既存杭の残存する部分を破壊するから、オーガースクリュー本体とケーシングによる破壊が容易になる。また、既存杭の周囲を掘削する必要もないから狭い場所での施工も可能である。
以上述べたように本発明のロックオーガーおよびそれを使用した既存杭などの鉄筋コンクリート破壊工法は、ロックオーガーを使用して例えば既存杭を撤去する場合、オーガースクリューの先端のオーガーヘッドから突出させたスクリューロッドの先端に設けた先行掘削ビットで既存杭の鉄筋を切断してから中心部のコア抜きを行ってから、オーガースクリュー本体およびケーシングで既存杭の残存する部分を破壊するから、効率よく容易に破壊できる。
以下、図面について本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明のロックオーガーおよびそれを使用した既存杭などの鉄筋コンクリート破壊工法の実施形態を示す縦断正面図で、ロックオーガーの基本構成は、図3の従来例について既に説明したとおりであるから、ここでの詳細な説明は省略する。
本発明のロックオーガー2も、先端に掘削刃3aを有するケーシング3と、ケーシング3に挿入配置するものとして、中空ロッド11の周面に旋回するスクリュー羽根12を配設したオーガースクリュー4からなり、その先端には前記スクリュー羽根12の延設となる湾曲羽根13aと、これに対称的な湾曲羽根13bを備え、これら湾曲羽根13aと湾曲羽根13bの下端縁には横一列に切削ビット14を設けたオーガーヘッド4aを取り付ける。
本発明は、前記オーガーヘッド4aから先行掘削ロッド4bを延長して中心部に下方へ向けて突出させ、この先行掘削ロッド4bの先端に先行掘削ビット9を突設した。先行掘削ロッド4bは前記中空ロッド11よりも径の小さい中空ロッドである。
先行掘削ビット9は、例えば図2に示すように形状としてスクリューロッド4bの先端部に爪状の複数のビット9aを交差状態にして突設し、スクリューロッド4bの先端部近傍の側部にT字形のビット9bを対向位置に配置した。
図中10はオーガーヘッド4aから突出させた部分の先行掘削ロッド4bの側部で前記T字形のビット9bの上方に位置させて円筒状に設けた水、エア、セメントミルクの吐出口を示す。
かかるロックオーガー2を使用して既存コンクリート杭などの鉄筋コンクリート1を破壊するには、図5に示すように第1工程としてケーシング3およびオーガースクリュー4を回転させながら建て込み、先行掘削ロッド4bの先端近傍に設けた吐出口10から水、エアを吐出しながら先行掘削ロッド4bの先端に設けた先行掘削ビット9で鉄筋コンクリート1の鉄筋などの硬質物を切断しながら鉄筋コンクリート1の中心部のコア抜きを行う。
この場合、先行掘削ビット9は、下方に突出する先行掘削ロッド4bの先端からさらに斜め下方に向けて突出するビット9aと先行掘削ロッド4bの側部に突出するT字形のビット9bとの組合わせで構成されているから、各方向に配設されている鉄筋などを効率よく確実に切断できるのみならず、先端の接地面を小さくでき、先行削孔の際の鉄筋コンクリート1への食いこみを容易にできる。
また、オーガーヘッド4aの先端の先行掘削ビット9で地盤をほぐしながら掘削し、地盤に食いこむから、先行掘削ロッド4bおよび先行掘削ビット9がガイドとなって掘削の垂直度を確保でき、ケーシング3などの振れも少なくでき高い鉛直精度で掘削できる。
第2工程として図6に示すように、先行掘削ビット9が鉄筋コンクリート1に食いこみ、鉄筋を破砕分離しながら掘進する。こうして鉄筋コンクリート1のコア抜きを行い、中空状態としてから先行掘削ビット9の上方に配置されているオーガーヘッド4aで鉄筋コンクリート1の残存部分を破壊する。
前記先行掘削ロッド4bはこのような鉄筋コンクリート1のコア抜きを行うことで軸保持のガイドとなり、これを中心にオーガーヘッド4aは回転する。
オーガーヘッド4aの切削ビット14は、湾曲羽根13aと湾曲羽根13bの下端縁には横一列に設けられたものであり、鉄筋コンクリート1の直径よりも大きな幅で、鉄筋コンクリート1を上部から平面的に削るように切削する。
さらに、鉄筋コンクリート1はコア抜きされているから容易に破壊できる。なお、オーガーヘッド4aでも鉄筋などの切断を行える。
図7は第3工程を示し、オーガーヘッド4aとケーシング3とで障害物を破砕し撤去する。この場合、鉄筋を除去した後、掘進するからケーシング3とオーガーヘッド4aの磨耗も軽減でき、容易に掘進できる。
1 鉄筋コンクリート 2 ロックオーガー
3 ケーシング 3a 掘削刃
4 オーガースクリュー 4a オーガーヘッド
4b 先行掘削ロッド 5、6 駆動装置
7 ベースマシン 8 リーダーマスト
8a トップシーブ 9 先行掘削ビット
9a、9b ビット 10 吐出口
11 中空ロッド 12 スクリュー羽根
13a、13b 湾曲羽根 14 切削ビット
3 ケーシング 3a 掘削刃
4 オーガースクリュー 4a オーガーヘッド
4b 先行掘削ロッド 5、6 駆動装置
7 ベースマシン 8 リーダーマスト
8a トップシーブ 9 先行掘削ビット
9a、9b ビット 10 吐出口
11 中空ロッド 12 スクリュー羽根
13a、13b 湾曲羽根 14 切削ビット
Claims (4)
- ケーシングとオーガースクリューとからなるロックオーガーにおいて、オーガーヘッドから先行掘削ロッドを延長して下方中心部に向けて突出させ、この先行掘削ロッドの先端に先行掘削ビットを設けたことを特徴とするロックオーガー。
- 先行掘削ビットは、先行掘削ロッドの先端部に爪状の複数のビットを各斜め方向に向けた交差状態にして突設した請求項1記載ロックオーガー。
- 先行掘削ロッドの先端部近傍の側部にT字形のビットを対向位置に配置した請求項1または請求項2記載のロックオーガー。
- ケーシングとオーガースクリューとからなるロックオーガーにおいて、オーガーヘッドから先行掘削ロッドを延長して下方中心部に突出させ、この先行掘削ロッドの先端に先行掘削ビットを設けたロックオーガーを使用し、この先行掘削ロッドの先端に設けた先行掘削ビットで既存杭の鉄筋などを切断して中心部のコア抜きを行ってから、先行掘削ロッドおよび先行掘削ビットをガイドとして垂直度を確保しながらオーガースクリュー本体とケーシングで鉄筋コンクリートを破壊し撤去することを特徴とするロックオーガーを使用した既存杭破壊工法。
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JP2007003319A JP2008169603A (ja) | 2007-01-11 | 2007-01-11 | ロックオーガーおよびそれを使用した既存杭などの鉄筋コンクリート破壊工法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4851632B1 (ja) * | 2011-04-12 | 2012-01-11 | 株式会社遠藤工業 | 既存杭の破砕除去装置および既存杭の破砕除去方法 |
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CN108798528A (zh) * | 2018-08-01 | 2018-11-13 | 中地君豪建筑工程有限公司 | 破除废旧管桩的钻头和破除废旧管桩并灌注新桩的方法 |
CN109183784A (zh) * | 2018-11-02 | 2019-01-11 | 刘守进 | 现浇混凝土管桩施工装置及成桩施工方法 |
JP2020197001A (ja) * | 2019-05-30 | 2020-12-10 | 清治 折戸 | 地盤の復元方法 |
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2007
- 2007-01-11 JP JP2007003319A patent/JP2008169603A/ja active Pending
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