JP2008169141A - 防虫性モノフィラメントおよび織物 - Google Patents

防虫性モノフィラメントおよび織物 Download PDF

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Abstract

【課題】モノフィラメント自体の機械的特性および紡糸操業性を損なうことなく、害虫に対する忌避効果を改良した防虫性モノフィラメントおよびそれを使用した織物の提供。
【解決手段】熱可塑性樹脂100重量部に対して、害虫忌避剤1〜15重量部を含有した樹脂組成物から成ることを特徴とする防虫性モノフィラメントおよびこの防虫性モノフィラメントを経糸および/または緯糸の少なくとも一部に使用したことを特徴とするエアコンフィルター用などの織物。
【選択図】なし

Description

本発明は、防虫性モノフィラメントおよび織物に関する。さらに詳しくは、モノフィラメント自体の機械的特性及び紡糸操業性を損なうことなく、害虫に対する忌避効果を改良した防虫性モノフィラメントおよびそれを使用した織物に関するものである。
ポリアミド、ポリエステルおよびポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂からなるモノフィラメントに代表される繊維は、優れた抗張力および耐熱性などを有していることから、従来から各種工業用部品、衣料用および工業用繊維材料、各種織物などに使用されてきた。
これらの織物としては、例えばポリエステルモノフィラメントでは、抄紙機用織物、エアコンフィルター用織物、網戸用織物などが挙げられ、さらに他の用途としては、各種ブラシ、毛筆、印刷スクリーン用紗、釣り糸、ゴム補強用繊維材料などが知られている。
しかしながら、なかでもエアコンフィルター用織物および網戸用織物などの用途においては、蚊、ハエ、蛾およびカメムシといった空中を浮遊している害虫が、織物に付着したり、吸い込まれたりすることに起因して、エアコン内に害虫の死骸が堆積したり、網の目詰まりを生じたりすることが多いため、エアコン本体の清掃や網の洗浄を頻繁に行わなければならないという問題があった。
このような問題を解決するために、従来から様々な提案が行われており、例えば、唐辛子エキスを含浸させた天然有機繊維からなる防虫用ロープ(例えば、特許文献1参照)が知られている。しかし、このロープは天然有機繊維等の溶液吸収性に優れた一部の素材にしか適用することができず、また表面から含浸させるため繊維内部にまでエキスが染み込まず、その結果エキスが揮発しやすくなり、効果持続性の問題も解決することができなかった。
また、例えば、繊維の表面に鳥獣忌避性を有する物質を内包するマイクロカプセル粒子が付与されている鳥獣忌避ネット(例えば、特許文献2参照)が知られているが、この方法は外力が加わらなければ忌避効果を発揮することができず、またこのネットをエアコンフィルター用織物および網戸用織物などの用途に展開した場合には、外力が加わってマイクロカプセル粒子が割れた瞬間に発生する強力な臭気により、これらを取り扱う人間に対して計り知れないトラブルを与えることが懸念される。
特開2002−220306号公報 特開2005−143349号公報
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。
したがって、本発明の目的は、防虫性に優れ、網戸用織物またはエアコンフィルター用織物などの構成素材として好適な防虫性モノフィラメントおよびこれを用いた織物を提供することにある。
上記の目的を達成するために本発明によれば、熱可塑性樹脂100重量部に対して、害虫忌避剤1〜15重量部を含有した樹脂組成物から成ることを特徴とする防虫性モノフィラメントが提供される。
なお、本発明の防虫性モノフィラメントにおいては、
前記熱可塑性樹脂がポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイドおよびポリオレフィンから選ばれた少なくとも1種であること、および
前記害虫忌避剤が唐辛子粉末であること
が、好ましい条件として挙げられ、この条件を満足することにより一層優れた効果を取得することができる。
また、本発明の織物は、上記の防虫性モノフィラメントを経糸および/または緯糸の少なくとも一部に使用したことを特徴とし、特にエアコンフィルター用織物および網戸用織物において抜群の防虫効果を発揮する。
本発明によれば、以下に説明するとおり、従来のものより害虫が付着し難い優れた防虫性を有し、特にエアコンフィルター用織物および網戸用織物の構成素材として好適な防虫性モノフィラメントおよびこれを用いた織物を得ることができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明における防虫性モノフィラメントは、熱可塑性樹脂からなるモノフィラメントであって、前記熱可塑性樹脂としては、繊維形成性樹脂であればいかなるものでもよく、例えば、ポリカプラミド(以下ナイロン6と略す)、ポリヘキサメチレンアジパミド(以下ナイロン66と略す)、ポリヘキサメチレンセバカミド(以下ナイロン610と略す)を代表する各種ポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの各種ポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテンなどの各種ポリオレフィン類、ポリフェニレンサルファイド類、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネートおよびポリブチレン(サクシネート/アジペート)共重合体などの各種生分解性ポリマー類、各種ポリスチレン類、ポリメチルメタクリレートなどのポリアクリレート類、各種ポリエーテル類、熱可塑性ポリウレタンなどの各種熱可塑性エラストマー類、およびテトラフルオロエチレン/エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルコキシルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリビニリデンフロライド、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフロライド共重合体などの各種フッ素樹脂類などを挙げることができる。
これらの熱可塑性樹脂の中でも、ポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイドおよびポリオレフィンから選ばれた一種を50重量%以上含有することが好ましい。
本発明におけるポリアミドとは、各種ラクタム類の開環重合、各種ジアミン類と各種ジカルボン酸類との重縮合および各種アミノカルボン酸類の重縮合によって得られる各種ポリアミド類、およびこれらの重縮合と開環重合とを組み合わせた共重合ポリアミド類であり、具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ポリテトラメチレンアジパミド、メタキシレンジアミン−アジピン酸重縮合体、ポリヘキサメチレンドデカミド、ポリウンデカナミド、ポリラウロラクタム)およびナイロン6とナイロン66との共重合体など(以下ナイロン6/66と略す)を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これらのポリアミドの中でも、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610およびナイロン6/ナイロン66から選ばれた少なくとも1種が好適であり、とりわけナイロン6が好ましく使用される。
本発明におけるポリエステルとは、ジカルボン酸とグリコールから成るポリエステルであり、具体的にはポリエチレンテレフタレート(以下PETと略す)、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
ポリエステルを構成するジカルボン酸成分としてはテレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられる。また、同じくグリコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。これらのジカルボン酸成分とグリコール成分とを適宜組み合わせて使用することができる。
また、本発明で使用するポリエステルはホモポリエステルであってもコポリエステルであってもよく、共重合成分としては上記ジカルボン酸成分の一部を、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸などの脂肪族ジカルボン酸や、スルホン酸金属塩置換イソフタル酸などで置き換えてもよく、また、上記のグリコール成分の一部を、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール1,4−シクロヘキサンジオール、ポリアルキレングリコールなど置き換えてもよい。更に、ペンタエスリトール、トリメチロールプロパン、トリメリット酸、トリメシン酸、ホウ酸などの錯分岐剤を少量併用することもできる。
これらの中でも、ジカルボン酸成分の90モル%以上がテレフタル酸から成り、グリコール成分の90モル%以上がエチレングリコールから成るPETが力学特性や熱特性の観点から好ましい。
また、PPSモノフィラメントを構成するPPSとは、ポリマーの繰り返し単位の90%以上がp−フェニレンサルファイドから成るポリマーであり、工業的には、p−ジクロルベンゼンに硫化ナトリウムを重縮合させて得ることができる。また、p−ジクロルベンゼン10モル%未満のトリクロロベンゼンを分岐成分として共重縮合させたポリマーであっても良い。
本発明におけるポリオレフィンモノフィラメントを構成するポリオレフィンとは、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリペンテン−1およびポリメチルヘキセン樹脂などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明で使用する害虫忌避剤とは、害虫に対し優れた忌避活性を示すものであり、その具体例としては、アレスリン、エンペントリン、プラレトリン、メトフルスリン、プロフルトリン、フェノトリン、サイフェノトリン、パーメスリン、エトフェンプロックス、シラフルオフェントランスフルスリン、唐辛子粉末および除虫菊エキスなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これらの害虫忌避剤の中でも、とりわけ唐辛子粉末が、防虫性および効果持続性が優れていることから、好ましく使用することができる。
唐辛子粉末とは、カイエンペッパー・ブリッキーヌ・パラペーニョなどの唐辛子を乾燥して粉末状にしたものをいう。
上記唐辛子粉末の平均粒径は0.5μm〜5.0μmであることが好ましく、平均粒径が0.5μm以下では、熱可塑性樹脂との混合が困難になり、また5.0μm以上ではモノフィラメントの強度が低下する傾向が招かれることになる。
本発明の防虫性モノフィラメントを構成する樹脂組成物における害虫忌避剤の配合量は、熱可塑性樹脂100重量部に対して1〜15重量部であることが好ましく、さらに好ましくは5〜10重量部である。含有量が1重量部未満では、害虫忌避効果が不十分であり、また15重量部を越えると、モノフィラメントの製造において延伸切れが発生するなどの操業不安定を来すばかりか、モノフィラメントの強度が低下してしまうため好ましくない。
本発明で使用する熱可塑性樹脂には、目的に応じて害虫忌避剤以外の公知の有機・無機の各種添加剤を含有することができ、例えば異種の熱可塑性樹脂類、耐候剤、難燃剤などの老化防止剤、酸化防止剤、酸化チタン、酸化ケイ素、炭酸カルシウム、チッ化ケイ素、炭化ケイ素、硫酸バリウム、カーボンブラックなどの無機粒子・顔料類、フタロシアニン金属系、コバルト青などの各種有機顔料、ステアリン酸金属塩類、エチレンビスステアリルアミド、メタケイ酸カルシウム、含水ケイ酸マグネシウム、アミノシラン、メラミンシアヌレート、アイオノマー類、金属イオン封鎖剤、包接化合物、着色防止剤、帯電防止剤、シリコーンオイル、各種界面活性剤類、各種強化繊維類、各種カルボジイミド、各種エポキシ化合物および各種オキサゾリン化合物、クレー、タルク、カオリン、ジルコニウム酸などの各種無機粒子や架橋高分子粒子などの粒子類、抗酸化剤、イオン交換剤、各種着色剤、包接化合物、シリコーンオイル、フッ素樹脂類、ポリスチレンなどを含有することができる。
本発明の防虫性モノフィラメントの製造は、例えば次のようにして行うことができるが、これに限定されるものではない。
まず、必要に応じて乾燥した熱可塑性樹脂ペレットと害虫忌避剤とを予め各々計量混合し、または各々計量しながら混合し、1軸エクストルダまたは2軸エクストルダに供給して、使用した熱可塑性樹脂の融点よりも20〜60℃高い温度で溶融混練した後、エクストルダ先端のノズルから押し出し、冷却水槽に導いて冷却したガットをカットして、害虫忌避剤を所定量含有する熱可塑性ペレット(以下、予備混練ペレットという)を得る。
この場合における熱可塑性樹脂中における害虫忌避剤の含有量は、モノフィラメントに含有させたい濃度に設定するか、もしくはモノフィラメントに含有させたい濃度よりも高濃度に設定したマスターバッチとする。
このようにして得た予備混練ペレットの場合には、そのペレットを先端に計量用ギヤポンプとスピンブロックを有するエクストルダ型紡糸機に供給し、使用した熱可塑性樹脂の融点より20〜60℃高い温度で溶融混練した後、紡糸口金から紡出する。次いで、溶融状態の紡出糸を冷却水槽中に導いて冷却固化せしめた後、巻き取ることなく第1および第2延伸ゾーンで延伸し、次いでヒートセットゾーンで熱セットした後、必要に応じて油剤を付与しボビンに巻き取ることによって、目的とする防虫性モノフィラメントを得ることができる。また、静止混練子(流線入替器)を組み合わせて使用することもできる。
他の方法としては、高濃度のマスターバッチや害虫忌避剤を用いる場合には、所定量の害虫忌避剤含有率になるように熱可塑性樹脂ペレットとを予め各々計量混合し、または各々計量混合しながら、先端に計量用ギヤポンプとスピンブロックを有するエクストルダ型紡糸機に供給し、使用した熱可塑性樹脂の融点より20〜60℃高い温度で溶融混練した後、紡糸口金から紡出する。次いで、溶融状態の紡出糸を冷却水槽中に導いて冷却固化せしめた後、巻き取ることなく第1および第2延伸ゾーンで延伸し、次いでヒートセットゾーンで熱セットした後、必要に応じて油剤を付与しボビンに巻き取ることによっても、目的とする防虫性モノフィラメントを得ることができる。また、静止混練子(流線入替器)を組み合わせて使用することもできる。
本発明における防虫性モノフィラメントの繊維軸方向に垂直な断面の形状(以下、断面形状もしくは断面という)は、丸、楕円、3角、T、Y、H、+、5葉、6葉、7葉、8葉、などの多様形状、正方形、長方形、菱形、ドッグボーン状および繭型などいかなる断面形状を有するものでもよい。
これらの断面形状の中でも、耐摩耗性、姿勢安定性、平滑性の観点からは、丸断面であることが好ましい。
なお、本発明の防虫性モノフィラメントの断面直径は、用途によって適宜選択できるが、0.01〜3mmの範囲が最もよく使用される。
また、本発明の防虫性モノフィラメントの必要強度は用途により異なるが、概ね1.5cN/dtex以上であることが好ましい。強度が1.5cN/dtex以下では織物の必要最低限の強力を維持できない可能性が高く、織物への展開が難しくなることがある。
本発明における織物とは、上述した本発明の防虫性モノフィラメントを経糸および/または緯糸の少なくとも一部に使用したものであるが、本発明の防虫性モノフィラメントは、一本の単糸から成る連続糸であり一本で使用される他に、この一本の単糸から成る連続糸を複数本組み合わせたもの、さらには複数本組み合わせた単糸を撚り合わせたものなどを、織物を構成する経糸および/または緯糸の少なくとも一部として使用すれば良い。
上記織物の織り方としては、用途によって適宜選択することができ、例えば、平織り、綾織り、2重織り、3重織りなど公知の織り方を採用することができる。
本発明の織物の用途としては、害虫に対し優れた防虫性および引張強度を活かして、特に従来のものより害虫が付着し難い優れた防虫性を有し、特にエアコンフィルター用織物および網戸用織物などが挙げられるが、害虫が発生しやすい織物の構成素材として適用した場合にも優れた防虫効果を発揮する。
以下、実施例を基に本発明の防虫性モノフィラメントをさらに詳細に説明する。
なお、引張強度、紡糸操業性、防虫性の評価は次の方法で行った。
[引張強度]
JIS L−1013:1999−8.5引張強さ及び伸び率の規定に準じて、試長2
50mm、引張速度300mm/分の条件で測定した。引張強度は測定試料繊度のデシテックス単位当たりに換算して得た値である。なお測定には、引張試験機((株)オリエンテック製テンシロン/UTM−lll−100)を用いた。
[紡糸操業性]
連続押し出し紡糸を行う際の状態を観察し、延伸工程における糸切れの発生頻度を次の三基準で評価した。
○・・全て良好、
△・・糸切れの発生はあるものの、十分操業可能であった、
×・・糸切れが多発し、操業が極めて困難であった。
[防虫性]
得られた防虫性モノフィラメントを緯糸に用いて平織りの織物を作製し、以下のような方法にて評価を実施した。
a.皮を剥いたバナナ200gを等分し、一方のバナナ(100g)の周りを、上記織物でくまなく覆った(サンプルAとする)。また、他方のバナナ(100g)の周りを、害虫忌避剤を含有しないモノフィラメントを使用して得られた織物でくまなく覆った(サンプルBとする)。
b.aにて得られたサンプルAおよびサンプルBを幅60cm×高さ40cm×奥行40cmの透明の容器に入れ、仕切り板(幅0.5cm×高さ30cm×奥行40cm)にて空間を仕切った。
c.ハエ(イエバエ)10匹を容器内に入れ、2時間放置し、織物で覆ったバナナに近寄ってくるハエの集まり状況を確認し、次の3段階で評価した。
○・・ハエは全く近寄らなかった、
△・・ほとんど近寄らなかった、
×・・ハエがたくさん近寄ってきた。
[実施例1]
平均粒径が3.0μmの唐辛子粉末が、ポリエステル樹脂100重量部に対して3重量部になるように各々計量して混合し、1軸エクストルダ型溶融紡糸機に供給した後溶融混練し、口金孔から押し出し、冷却浴中に導いて冷却固化して未延伸糸を得た。
その後、未延伸糸を90℃〜200℃、且つ5.1倍の条件で延伸し、さらに温度240℃、且つ0.90倍の条件で熱セットを行い、直径0.40mmの丸断面ポリエステルモノフィラメントを得た。
モノフィラメントの引張強度、操業性および防虫性を表1に示す。
[実施例2〜4]
唐辛子粉末の配合量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同じ方法により直径0.40mmの丸断面ポリエステルモノフィラメントを得た。
得られたモノフィラメントの引張強度、操業性および防虫性を表1に併記する。
[比較例1〜2]
唐辛子粉末の配合量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同じ方法により直径0.40mmの丸断面ポリエステルモノフィラメントを得た。
得られたモノフィラメントの引張強度、操業性および防虫性を表1に併記する。
Figure 2008169141
表1の結果から明らかなように、本発明におけるポリエステルモノフィラメント(実施例1〜4)は防虫性が高く、かつ工業用織物として求められる引張強度を有していることが分かる。
これに対して、本発明の製造条件を満たさずに得られたポリエステルモノフィラメント、つまり唐辛子粉末未添加のモノフィラメント(比較例1)は防虫性が低く、また唐辛子粉末の含有量が規定を超えたモノフィラメント(比較例2)は十分な引張強度が得られず操業性が不安定であることが分かる。
本発明の防虫性モノフィラメントは、害虫に対し優れた防虫性および引張強度を有するものであることから、特にエアコンフィルター用織物および網戸用織物などの織物の構成素材として有用である。

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂100重量部に対して、害虫忌避剤1〜15重量部を含有した樹脂組成物から成ることを特徴とする防虫性モノフィラメント。
  2. 前記熱可塑性樹脂がポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイドおよびポリオレフィンから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の防虫性モノフィラメント。
  3. 前記害虫忌避剤が唐辛子粉末であることを特徴とする請求項1または2に記載の防虫性モノフィラメント。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の防虫性モノフィラメントを経糸および/または緯糸の少なくとも一部に使用したことを特徴とする織物。
  5. エアコンフィルター用織物であることを特徴とする請求項4に記載の織物。
  6. 網戸用織物であることを特徴とする請求項4に記載の工業用織物
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010532325A (ja) * 2007-06-29 2010-10-07 ベステルガールド フランドセン ソシエテ アノニム 殺虫スレッド
WO2018117128A1 (ja) * 2016-12-19 2018-06-28 ダイオ化成株式会社 防虫性マルチフィラメントおよび織編物

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