JP2008166091A - マイクロ波加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】指向性の強い回転アンテナを実現し、目的に応じて局所への集中加熱を可能にする。
【解決手段】マグネトロン2と、導波管3と、横長形状の加熱室4と、被加熱物を載置する載置台5と、アンテナ空間6と、加熱室4にマイクロ波を放射するために加熱室4の中心から略等距離に配置された回転アンテナ8、8と、回転アンテナ8、8を駆動するモータ9、9と、モータ9、9の回転、停止を制御する制御部10を備えて構成する。回転アンテナ8の放射部81は、マイクロ波を放射する端部に向かって略L字状に曲がり、結合部82から端部に至る幅方向の中心を通る長さをマイクロ波の半波長より長くし、結合部82に対する回転直径をマイクロ波の波長以下にして構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被加熱物をマイクロ波で加熱するマイクロ波加熱装置に関する。
代表的なマイクロ波加熱装置である電子レンジは、代表的な被加熱物である食品を直接加熱できるので、鍋や釜を準備する必要がないという簡便さがあり、生活する上で不可欠ともいうべき調理器具になっている。これまでの電子レンジは、マイクロ波が放射される加熱室の食品を収納する空間の大きさが、幅方向および奥行き方向に300〜400mm、高さ方向に凡そ200mmであるものが一般に普及している。
近年、食品を収納する空間の底面をフラットにし、さらに幅方向の寸法を400mm以上として奥行き寸法よりも比較的大きくし、食品を同時に複数個並べて加熱できるようにした利便性の高い製品が実用化されている。
ところで、電子レンジで使用するマイクロ波の波長は約120mmであり、加熱室内には強弱の電界分布が生じ、更には被加熱物の形状やその物理特性の影響が相乗されて加熱むらが発生することが知られている。この加熱むらはできるだけ少ないことが望ましいが、特に幅方向の寸法が大きい加熱室の場合は、複数の食器に入れた食品を同時に加熱するために、加熱の均一性を一層高める必要がある。
従来、この種のマイクロ波加熱装置は、一つの放射アンテナを備え、そのアンテナを回転駆動させるものであったが、近年、加熱の均一性を高める方策として複数の放射アンテナを備えるもの、或いは複数の高周波攪拌手段を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、加熱室内部が広くても常に大量の食品を同時に加熱するとは限らず、例えば、マグカップ一杯の牛乳を温めるなどの時は、加熱室内部の全体を均一に加熱しなくても牛乳のみに集中して加熱する方が効率的である。
また、複数の食品を同時に加熱する場合でも、例えば、冷凍食品と室温の食品とを同時に加熱する場合のように、食品の温める前の温度に差があれば、低温の食品のみを集中的に加熱したい場合がある。更に、幕の内弁当のように、一つの容器に漬物やサラダ、デザートなど加熱しない食品と、ごはんやおかずなど加熱する食品が含まれているときに、加熱する食品のみを集中的に加熱したいという場合がある。
このような場合は、加熱室内部の全体を均一に加熱するのではなく、局所のみを集中加熱できる機能が必要となる。これを実現するものとして、複数の回転アンテナを切り替えるとともに、停止位置の制御を行うことによって集中加熱を可能にするものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−259646号公報 特許第3617224号公報
上記従来の構成においては、局所への集中加熱について、例えば図6に示す電子レンジ21のように、同一形状の二つの回転アンテナ27、27を加熱室24の中心に対して対称に配置し、各アンテナ27、27の指向性の強い部分29、29を局所加熱したい方向に向けて停止させることで集中加熱を実現できるとしている。
ところが、実際に、アンテナ27、27の指向性の強い部分29、29を局所加熱したいエリアに向き合わせて実験を行ってみたところ、局所への集中加熱という点で十分な結果が得られなかった。これは、互いに向き合ったアンテナとアンテナの間では、両方向から放射されたマイクロ波が反発、又は干渉することが原因であると考えられ、この問題を解決するには、より指向性の強いアンテナが必要であると判明した。
一方、通信用の最も基本的なアンテナとしてよく知られている半波長ダイポールアンテナでは、アンテナの長さを少なくとも電波の半波長確保することが必要であると言われている。特に、アンテナの長手方向に指向性をもたせるためには、アンテナの長さを波長と同じかそれ以上にする必要がある。また、通信用のアンテナでは、開放空間でアンテナから十分離れた遠方から見た指向性について、アンテナの長さが半波長である場合は垂直方向に強い指向性があり、波長と等しい場合は前後各方向に同等の強い指向性を持つことが知られている。
しかしながら、これを電子レンジに応用しようとしても、加熱室の広さがアンテナの大きさに対していつも十分に余裕があるとは限らない。その上、加熱可能な被加熱物の大きさ等で決まる加熱室の限られたスペースの中で二つのアンテナが回転した際に、お互いが接触したり、或いは加熱室の壁面に衝突するようなことがあってはならない。また、二つのアンテナが接触するまでには至らなくても、最も接近した際にスパークを起こすようなことがあってはならない。このため、例えばアンテナ同士が最接近した際の隙間が5mm以上確保できるように配置する等、設計上の厳しい制約がある。
これらのことから、電子レンジでは、アンテナが回転する際の直径がマイクロ波の一波長以下に制限される場合であっても、長手方向に強い指向性を有するアンテナが要求される。
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたもので、加熱室の広さからアンテナの回転スペースに制限がある場合であっても、長手方向に強い指向性を有する回転アンテナを実現することができ、目的に応じて局所への集中加熱を可能にするマイクロ波加熱装置を提供することを目的とする。
本発明のマイクロ波加熱装置は、所定波長のマイクロ波を発生するマイクロ波発生部と、前記マイクロ波発生部からマイクロ波を伝播する導波管と、前記マイクロ波で加熱する被加熱物を収納する加熱室と、前記導波管から前記加熱室に前記マイクロ波を放射する複数の回転アンテナと、前記回転アンテナを駆動する駆動部と、前記駆動部を制御して前記回転アンテナの向きを制御する制御部と、を備え、前記回転アンテナの少なくとも一つは、前記加熱室内において前記マイクロ波を放射する放射部と、前記放射部と結合して、前記導波管から前記放射部に前記マイクロ波を伝播する結合部と、を含み、前記放射部は、前記結合部と結合した第1の部分と当該第1の部分と交差した第2の部分とを有し、前記結合部を中心とする前記回転アンテナの回転直径が、前記マイクロ波の波長以下である構成としたものである。
この構成により、加熱室の広さからアンテナの回転スペースに制限がある場合、例えば、直径がマイクロ波の一波長以下の円に制限される場合であっても、回転アンテナを構成する放射部の給電位置である結合部に結合された第1の部分の長手方向端部側に接続された第2の部分に強い指向性を有する回転アンテナを実現することができる。そして、例えば二つの回転アンテナを備えた場合、結合部に対して第2の部分を互いに向き合わせることで、二つの回転アンテナの中間に置いた被加熱物への集中加熱が可能となる。
また、本発明の一態様として、上記のマイクロ波加熱装置において、前記放射部は、前記結合部から前記第1の部分および前記第2の部分を経由して、当該放射部の第1の端部に至る幅方向の中央を通る基準線の長さが、前記マイクロ波の波長の1/2より長い構成としたものも含まれる。
この構成により、回転アンテナを構成する放射部の結合部から第2の部分に至る幅方向の中央を通る長さを最適化することで、指向性の強い回転アンテナを実現することができるとともに、例えば二つの回転アンテナを備えた場合、結合部に対して第2の部分を互いに向き合わせることで、二つの回転アンテナの中間に置いた被加熱物への集中加熱が可能となる。
さらに、本発明の一態様として、上記のマイクロ波加熱装置において、前記放射部は、前記結合部から前記第1の部分および前記第2の部分を経由して、当該放射部の第1の端部に至る幅方向の中央を通る基準線の長さが、前記マイクロ波の波長の1/2より長く、かつ、前記結合部から前記第1の部分を経由して、当該放射部の前記第1の端部と異なる第2の端部に至る幅方向の中央を通る基準線の長さが、前記マイクロ波の波長の1/2より短く、かつ、前記マイクロ波の波長の1/4より長い構成としたものも含まれる。
この構成により、放射部の給電位置である結合部の位置を最適化することで、指向性の強い回転アンテナを実現することができ、例えば二つの回転アンテナを備えた場合、結合部に対して第2の部分を互いに向き合わせることで、二つの回転アンテナの中間に置いた被加熱物への集中加熱が可能となる。
また、本発明の一態様として、上記のマイクロ波加熱装置において、前記放射部上の前記基準線の全体の長さが、前記マイクロ波の波長より長い構成としたものも含まれる。
この構成により、回転アンテナの放射部全体の長さを最適化することで、指向性の強い回転アンテナを実現することができるとともに、例えば二つの回転アンテナを備えた場合、結合部に対して第2の部分を互いに向き合わせることで、二つの回転アンテナの中間に置いた被加熱物への集中加熱が可能となる。
また、本発明の一態様として、上記のマイクロ波加熱装置において、前記第2の部分の沿面の長さは、前記第1の部分の幅より長い構成としたものも含まれる。
この構成により、放射部の第2の部分から指向性の強いマイクロ波を放射することができ、例えば二つの回転アンテナを備えた場合、結合部に対して第2の部分を互いに向き合わせることで、二つの回転アンテナの中間に置いた被加熱物への集中加熱が可能となる。
また、本発明の一態様として、上記のマイクロ波加熱装置において、前記第2の部分の沿面が、前記結合部を中心とする円弧の一部である構成としたものも含まれる。
この構成により、放射部の第2の部分から指向性の強いマイクロ波を放射することができ、例えば二つの回転アンテナを備えた場合、結合部に対して第2の部分を互いに向き合わせることで、二つの回転アンテナの中間に置いた被加熱物への集中加熱が可能となる。
また、本発明の一態様として、上記のマイクロ波加熱装置において、前記制御部は、前記放射部の前記第2の部分を、他の回転アンテナの前記結合部に向けて停止するように制御するものも含まれる。
この構成により、加熱室の広さからアンテナの回転直径がマイクロ波の一波長以下に制限される場合であっても、回転アンテナを構成する放射部の給電位置である結合部に対して長い側であるL字状平板の短辺端部側に強い指向性を有する回転アンテナを実現することができる。そして、例えば二つの回転アンテナを備えた場合、結合部に対してL字状平板の短辺端部を互いに向き合わせることで、二つの回転アンテナの中間に置いた被加熱物への集中加熱が可能となる。
また、本発明の一態様として、上記のマイクロ波加熱装置において、前記導波管から前記加熱室に前記マイクロ波を放射する二つの回転アンテナを有し、前記制御部は、前記放射部の前記第2の部分を含む側を、互いに前記結合部に向けて停止するように制御するものも含まれる。
この構成により、加熱室の広さからアンテナの回転直径がマイクロ波の一波長以下に制限される場合であっても、回転アンテナを構成する放射部の給電位置である結合部に対して強い指向性を有する回転アンテナを実現することができ、結合部に対して第2の部分を互いに向き合わせることで、二つの回転アンテナの中間に置いた被加熱物への集中加熱が可能となる。
さらに本発明の一態様として、前記回転アンテナの少なくとも一つは、平板状を呈した前記放射部と、円筒状を呈する前記結合部を含むものも含まれる。さらには前記放射部の前記第2の部分を含む側は、略L字形状、鎌状、T字状、ピッケル状のうちいずれかの形状を有するものも本発明の一態様として含まれる。
本発明によれば、加熱室の広さからアンテナの回転スペースに制限がある場合であっても、長手方向に強い指向性を有する回転アンテナを実現することができ、目的に応じて局所への集中加熱を可能にするマイクロ波加熱装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施形態によって本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明に係る実施形態のマイクロ波加熱装置である電子レンジの概略構成を示す図であり、(a)は正面から見た正断面図、(b)は上方から見た平断面図である。
図1(a)、(b)において、本実施形態の電子レンジ1は、代表的なマイクロ波発生部であるマグネトロン2と、マグネトロン2から放射されるマイクロ波を伝播する導波管3と、導波管3の上部に接続された横長形状の加熱室4と、加熱室4内に固定されて被加熱物を載置する載置台5と、載置台5より下方に形成されたアンテナ空間6と、加熱室4の中心から略等距離の底面に設けた2つの結合孔7、7と、載置台5上に配されて結合孔7、7を中心に回転可能な回転アンテナ8、8と、嵌合させた駆動軸を介して回転アンテナ8、8に駆動する駆動部としてのモータ9、9と、モータ9、9の回転、停止を制御する制御部10を備える構成である。
また、本実施形態の電子レンジ1は、加熱室4の正面に設定手段11を備え、使用者が食品や調理内容に応じて調理メニューを選択することができる。そして、この選択結果に基づき、制御部10はマグネトロン2を制御してマイクロ波の発生や停止を行うとともに、モータ9を制御して回転アンテナ8、8の回転や停止を制御する。これにより、載置台5に載置された食品12の加熱、調理を行うことができる。
回転アンテナ8は、略L字型をしたパッチアンテナであり、L字形に沿う長手方向を有する平板状の導電性材料から成る放射部81と、結合孔7を貫通し、放射部81と電気的及び機械的に一体化された円筒状の導電性材料から成る結合部82から構成されている。
図2は、放射部81の具体的な形状を例示する平面図である。
図2において、放射部81の結合部82の中心からL字形に沿う長辺81aの長手方向の端部84までの長さは50mmである。一方、長辺の幅30mmの中心線である一点鎖線(以下、基準線という)に沿って結合部82の中心から35mmの位置で角度83.62°をなしてL字状に曲がり、そこから45mm行ったところの放射部81のL字形に沿う短辺81bの端部83の沿面が、結合部82を中心とする半径60mmからなる円弧の一部をなすように構成されている。
放射部81の平面視全体形状をL字型と把握した場合、長辺81aは、結合部82と結合した第1の部分として定義づけられ、一方、短辺81bは、当該第1の部分と交差した第2の部分として定義づけられる。尚、放射部の各部分(第1の部分、第2の部分)の長手方向の長さは、上述したように、放射部の幅方向の中心に位置した一点鎖線で示した基準線の長手方向の長さによって定義づけることができる。
この形状によると、結合部82を中心とする放射部81の回転直径は120mmとなり、これはマイクロ波の波長(一波長)に相当し、加熱室4の広さからアンテナが回転する際の直径がマイクロ波の一波長以下に制限される場合であっても、使用することが可能な寸法である。
すなわち、本実施形態において、放射部81は、第1の部分(長辺81a)と第2の部分(短辺81b)という互いに交差する二つの部分を有しているため、回転直径で制約された狭い空間でも、単なる回転直径または回転半径よりも、実質的に大きな長さ(基準線に沿った長さ)が確保されている。具体的には図2において、回転半径は60mmだが、半径に対応した実質的な放射部の長さは35+45mm=80mmである。従って狭い空間でも、指向性の強いマイクロ波を放射することが可能となると考えられる。
また、上述したように、結合部82の中心から、長辺81a、短辺81bを経由して、L字形の基準線に沿う短辺の端部(第1の端部)83に至る長さは80mmであり、これはマイクロ波の波長の1/2(半波長)より長く、かつ、一波長より短い構成である。
さらに、結合部82の中心から長辺81aを経由して、L字形に沿う長辺の端部(第2の端部)84までの長さは50mmであり、これはマイクロ波の半波長より短く、1/4波長より長い構成である。
また、放射部81の基準線に沿った全長は130mmであり、これはマイクロ波の波長120mmより長い構成である。
また、放射部81のL字形の基準線に沿う短辺81bの端部83の沿面長さは長辺と短辺の幅30mmよりも長く確保されている。
次に、以上のように構成された放射部81を有する回転アンテナの評価結果について説明する。
図3は、L字型パッチアンテナの単体における指向性の評価結果を示すものである。放射部の評価サンプルは、図2において示した放射部81と長辺と短辺の幅20mmのみが異なり、他の寸法は同じ構成である。
この構成において、「のり(実験における温度測定用の媒体)」による実験を行ってみたところ、図2の写真にその評価結果を示すように、放射部のL字形に沿う短辺の先端が強く加熱され、この方向への放射指向性が強くなっていることが判る。
その結果、図1に示した本実施形態の電子レンジ1において、上記のように構成した放射部を用いて二つの回転アンテナ8、8を構成し、制御部10によって、結合部82から長手方向に長い側の放射部81の端部83が向かい合わせになるよう停止制御することで、載置台5の中央に置いた、例えばマグカップに入れた牛乳など特定の食品12を集中加熱することができた。
図4は、図2において示したL字型放射部の変形例を示す平面図である。同図において、放射部91は、L字形に沿う短辺の内側に基準線に沿う凹部を形成したものであり、凹部以外は、図2に示した放射部81と同じ外形、寸法の構成である。この変形例は、図2の放射部の一部を凹状にくり抜くことにより形成可能である。
放射部91は、L字形に沿う短辺の幅が15mmと細身になり、これによって結合部92を介して伝播されるマイクロ波の電界を集中させることが可能となり、端部93側から放射されるマイクロ波の指向性を一層高めることができる。尚、図2、図4の例は略L字型形状として総称される。
図5は、放射部の第2の部分側の変形例を示す平面図であり、(a)は鎌状に形成した短辺を有することにより、短辺端部の沿面長さを大きくして、端部先端側から放射されるマイクロ波の指向性を強くしたものである。また、(b)はT字形に沿う短辺を形成することで、短辺端部の沿面長さを更に大きくし、端部先端側から放射されるマイクロ波の指向性を強くしたものである。(c)は短辺をピッケル状に形成することにより、短辺端部の沿面長さを大きくするとともに、短辺の幅を細身にしてマイクロ波の電界を集中させ、放射指向性を高めようとするものである。
以上説明したように、このような本発明の実施形態に係るマイクロ波加熱装置によれば、加熱室の広さが、狭い、特にアンテナの回転直径がマイクロ波の一波長以下に制限される場合であっても、強い指向性をもつマイクロ波を放射させることが可能となる。特に、第2の部分の端部側(結合部の中心から基準線に沿う長手方向に長い側)に指向性の強いマイクロ波を放射させることができ、二つの回転アンテナを備えた場合に、放射部の第2の部分の端部を向かい合うように制御することで、載置台の中央に置いた特定の食品を集中加熱することが可能となる。
なお、回転アンテナを構成する放射部の形状は、略L字型に限定されるものではなく、図5に示したようなその変形例でもよく、第2の部分の端部側(結合部の中心から基準線に沿う長手方向に長い側)の長さをマイクロ波の波長以下に構成することにより、第2の部分の端部側に指向性の強いマイクロ波を放射させることができる。
また、本実施形態の電子レンジでは、回転アンテナが二つの場合について説明してきたが、回転アンテナの数はこれに限定されるものではなく、3個以上の複数個であってもよい。例えば、3個の回転アンテナを有する構成とし、各回転アンテナの放射部の第2の部分の端部が加熱室内の中央付近を向くように制御することにより、中央付近に置いた食品を集中的に加熱することができる。
以上、本発明の各種実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態において示された事項に限定されず、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者がその変更・応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
本発明のマイクロ波加熱装置は、加熱室が狭い場合であっても、長手方向に強い指向性を有する回転アンテナを実現することができ、目的に応じて局所への集中加熱を可能にする効果を有し、マイクロ波を使用する調理器具としての電子レンジ、オーブンレンジ、各種誘電体の加熱、解凍装置であるとか、マイクロ波を使用する半導体装置、乾燥装置などの工業分野での加熱装置、陶芸加熱、焼結あるいは生体化学反応等の用途等に有用である。
(a)は本発明の実施形態におけるマイクロ波加熱装置の概略構成を示す正断面図で、(b)は本発明の実施形態におけるマイクロ波加熱装置の概略構成を示す平断面図 本発明の実施形態におけるマイクロ波加熱装置のL字型回転アンテナの形状と放射指向性の評価結果を示す図 本発明の実施形態におけるマイクロ波加熱装置のL字型放射部の形状を示す平面図 本発明の実施形態におけるマイクロ波加熱装置のL字型放射部の他の形状を示す平面図 (a)は本発明の実施形態におけるマイクロ波加熱装置の鎌型放射部を示す平面図で、(b)は本発明の実施形態におけるマイクロ波加熱装置のT字型放射部を示す平面図で、(c)は本発明の実施形態におけるマイクロ波加熱装置のピッケル型放射部を示す平面図 従来のマイクロ波加熱装置の概略構成を示す平断面図
符号の説明
1 電子レンジ(マイクロ波加熱装置)
2 マグネトロン(マイクロ波発生部)
3 導波管
4 加熱室
5 載置台
6 アンテナ空間
7 結合孔
8 回転アンテナ
9 モータ
10 制御部
11 設定手段
12 被加熱物
81 放射部
82 結合部
83 短辺端部

Claims (10)

  1. 所定波長のマイクロ波を発生するマイクロ波発生部と、
    前記マイクロ波発生部からマイクロ波を伝播する導波管と、
    前記マイクロ波で加熱する被加熱物を収納する加熱室と、
    前記導波管から前記加熱室に前記マイクロ波を放射する複数の回転アンテナと、
    前記回転アンテナを駆動する駆動部と、
    前記駆動部を制御して前記回転アンテナの向きを制御する制御部と、を備え、
    前記回転アンテナの少なくとも一つは、前記加熱室内において前記マイクロ波を放射する放射部と、前記放射部と結合して、前記導波管から前記放射部に前記マイクロ波を伝播する結合部と、を含み、
    前記放射部は、前記結合部と結合した第1の部分と当該第1の部分と交差した第2の部分とを有し、
    前記結合部を中心とする前記回転アンテナの回転直径が、前記マイクロ波の波長以下である構成としたマイクロ波加熱装置。
  2. 請求項1に記載のマイクロ波加熱装置であって、
    前記放射部は、前記結合部から前記第1の部分および前記第2の部分を経由して、当該放射部の第1の端部に至る幅方向の中央を通る基準線の長さが、前記マイクロ波の波長の1/2より長い構成としたマイクロ波加熱装置。
  3. 請求項1に記載のマイクロ波加熱装置であって、
    前記放射部は、前記結合部から前記第1の部分および前記第2の部分を経由して、当該放射部の第1の端部に至る幅方向の中央を通る基準線の長さが、前記マイクロ波の波長の1/2より長く、かつ、前記結合部から前記第1の部分を経由して、当該放射部の前記第1の端部と異なる第2の端部に至る幅方向の中央を通る基準線の長さが、前記マイクロ波の波長の1/2より短く、かつ、前記マイクロ波の波長の1/4より長い構成としたマイクロ波加熱装置。
  4. 請求項2または3に記載のマイクロ波加熱装置であって、
    前記放射部上の前記基準線の全体の長さが、前記マイクロ波の波長より長い構成としたマイクロ波加熱装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のマイクロ波加熱装置であって、
    前記第2の部分の沿面の長さは、前記第1の部分の幅より長い構成としたマイクロ波加熱装置。
  6. 請求項5に記載のマイクロ波加熱装置であって、
    前記第2の部分の沿面が、前記結合部を中心とする円弧の一部である構成としたマイクロ波加熱装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のマイクロ波加熱装置であって、
    前記制御部は、前記複数の回転アンテナの少なくとも一つの前記放射部の前記第2の部分を含む側を、他の回転アンテナの前記結合部に向けて停止するように制御するマイクロ波加熱装置。
  8. 請求項7に記載のマイクロ波加熱装置であって、
    前記導波管から前記加熱室に前記マイクロ波を放射する二つの回転アンテナを有し、
    前記制御部は、前記放射部の前記第2の部分を含む側を、互いに前記結合部に向けて停止するように制御するマイクロ波加熱装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載のマイクロ波加熱装置であって、
    前記回転アンテナの少なくとも一つは、平板状を呈した前記放射部と、円筒状を呈する前記結合部を含むマイクロ波加熱装置。
  10. 請求項9に記載のマイクロ波加熱装置であって、
    前記放射部の前記第2の部分を含む側は、略L字形状、鎌状、T字状、ピッケル状のうちいずれかの形状を有するマイクロ波加熱装置。
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