JP2008164344A - 比例計数管 - Google Patents

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憲之 疋田
Kazuya Ishizawa
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Abstract

【課題】励起用の放射線が作る波高分布のテール分布の発生を改善し、測定したい元素の測定下限を低くできる比例計数管11を提供する。
【解決手段】外囲器12内に封入するガス13として、ヘリウムを圧力比で30〜90%含む。ヘリウムを圧力比で30%以上含むことにより、励起用の放射線の検出感度を下げ、励起用の放射線が作る波高分布のテール分布を低くする。ヘリウムを圧力比で90%以下とすることにより、測定したい元素の放射線の検出感度を維持する。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射線の波高分別に使用する比例計数管に関する。
一般に、X線用の比例計数管は、陰極である管状の外囲器を備え、外囲器内の軸心に陽極が配設され、外囲器内にX線を吸収し、電離するガスが封入され、外囲器の側面にX線を入射するX線入射窓が形成されている。
そして、X線がX線入射窓を透過して外囲器内に入射し、外囲器内のガスと相互作用すると、ガスが電離し、電子とイオンの対が生成される。この際、電子とイオンの対の数は、入射したX線のエネルギに応じた数となる。ここで生成された電子が、陽極と陰極との間に印加した電位差によって陽極に引かれ、陽極付近の強い電界により増幅され、これが電気パルス信号として外部に出力される。この電気パルス信号の波高は入射したX線エネルギに依存するため、電気パルス信号の波高値から、入射したX線のエネルギを知ることが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−28958号公報(第2頁、図1−2)
一般的に、比例計数管では、理想的には、図4に示すように、単色(同一のエネルギ)のX線が入射した場合、同じ波高の信号の分布aが出力されるのが好ましいが、実際は、生成する電子とイオンの対の数や増幅度は統計的に誤差が生じるため、得られる電気パルス信号の波高分布としては一定の幅を持った分布bとなる。このほかにも、入射したX線のエネルギが一部欠損し、本来あるべき波高値よりも小さい波高となる事象が見られ、この場合、波高分布は、本来あるべき波高値付近のピークの分布に加え、このピークより小さい側に略一様に分布した形となる。以降、このピークより小さい側の略一様な分布をテール分布cと称す。
比例計数管は、用途として主にX線のエネルギの分別に使用されるが、統計誤差により幅を持つことにより、違ったエネルギを持ったX線同士を分別する能力つまりエネルギ分解能が制限されるとともに、テール分布cが発生することで、このテール分布cに低い山があった場合に、埋もれてしまい、観測ができないこととなる。
例えば、硫黄の量を測定するSメータに使用される比例計数管では、硫黄の特性X線のエネルギが2.3keVであることから、それよりも高い4〜7keV程度のエネルギのX線を試料に照射して励起し、硫黄が発生する2.3keVの特性X線を比例計数管で計測する。この場合の波高分布は、例えば、図5に示すように、励起用の高いエネルギのX線が試料で散乱して比例計数管に入射してできる波高分布dと、測定したい硫黄の発生した2.3keVのX線が作る波高分布eとができる。すなわち、2つの波高分布が重なった分布となるが、測定したい硫黄の量が少なく、2.3keVの波高分布eのピークの高さが低いと、励起用のX線が作る波高分布dのテール分布cに埋もれてしまう。したがって、このテール分布cが存在すると、測りたい元素の測定下限を低くできない問題がある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、励起用の放射線が作る波高分布のテール分布の発生を改善し、測定したい元素の測定下限を低くできる比例計数管を提供することを目的とする。
本発明は、陰極となる管状の外囲器と、この外囲器内の軸心に配置された陽極と、前記外囲器内に封入された放射線を吸収し、電離するガスと、前記外囲器に設けられた放射線が入射する放射線入射窓とを具備し、前記ガスには、ヘリウムが圧力比で30〜90%含まれるものである。
そして、ヘリウムが圧力比で30%より少ないと、励起用の放射線が作る波高分布のテール分布を十分に低くできず、また、ヘリウムが圧力比で90%より多いと、測定したい元素の検出感度が低下する。ガスに含まれるヘリウムは圧力比で30〜70%であることが、より好ましい。
本発明によれば、外囲器内に封入するガスにヘリウムを圧力比で30〜90%含むことにより、測定したい元素の波高分布の検出感度を維持しつつ、励起用のX線の検出感度を下げ、励起用の放射線が作る波高分布のテール分布の発生を改善し、測定したい元素の測定下限を低くできる。
以下、本発明の一実施の形態を図1ないし図3を参照して説明する。
図1に示すように、比例計数管11は、材質として例えばSUS(ステンレス)を用いて管状で密閉構造に形成された陰極としての外囲器12を備えている。
外囲器12内には、放射線としてのX線を吸収し、電離する例えばNe、Ar、Kr、Xeといった希ガスを主成分とし、数%の分子ガスを添加したX線吸収ガスであるガス13が封入されている。さらに、ガス13には、He(ヘリウム)が圧力比で全圧の30〜90%含まれている。なお、ガス13の全圧力は、外囲器12の内外の差圧による放射線入射窓としてのX線入射窓17の破損が起こらないように決定する。また、それぞれのガスの分圧は、必要な検出感度、使用する電圧を勘案して決定する。
外囲器12内の軸心には、陽極14が配設され、この陽極14の両端が絶縁物15によって外囲器12に保持されている。陽極14は、この陽極14付近の電界強度を大きくしてガス増幅率を大きくとるために径を小さくしている。
外囲器12の側面には放射線入射口としてのX線入射口16が形成され、このX線入射口16がX線入射窓17で閉塞されている。このX線入射窓17の材質は、X線の透過率に優れた例えばBe(ベリリウム)が用いられている。
外囲器12の一端には、陰極である外囲器12と陽極14とが接続されたコネクタ18が配設されている。
次に、比例計数管11の動作について説明する。
X線がX線入射窓17を透過して外囲器12内に入射し、外囲器12内のガス13と相互作用すると、ガス13が電離し、電子とイオンの対が生成される。この際、電子とイオンの対の数は、入射したX線のエネルギに応じた数となる。ここで生成された電子が、陽極14と陰極である外囲器12との間に印加した電位差によって陽極14に引かれ、陽極14付近の強い電界により増幅され、これが電気パルス信号としてコネクタ18から外部に出力される。この電気パルス信号の波高は入射したX線エネルギに依存するため、電気パルス信号の波高値から、入射したX線のエネルギを知ることができる。
また、例えば、試料中の硫黄の量を測定するSメータに使用される比例計数管11では、硫黄の特性X線のエネルギが2.3keVであることから、それよりも高い4〜7keV程度のエネルギのX線を試料に照射して励起し、硫黄が発生する2.3keVの特性X線を比例計数管11で計測する。この比例計数管11で計測される波高分布は、図2に示すように、励起用の高いエネルギのX線が試料で散乱して比例計数管11に入射してできる波高分布dと、測定したい硫黄の発生した2.3keVのX線が作る波高分布eとができる。このとき、2つの波高分布が重なった分布となるが、測定したい硫黄の量が少なく、2.3keVの波高分布eのピークの高さが低いと、励起用のX線が作る波高分布dのテール分布cに埋もれてしまうことになる。
このテール分布cの発生の原因の1つとしては、次のような要因がある。X線入射窓17を透過したX線が内部のガス13に吸収されると、光電効果やコンプトン散乱等の作用により電子が発生し、この電子がガス13中の原子・分子に衝突し、さらに陽イオンと電子とのイオン対を生成し、これらが電極に収集されて電気信号となる。1個の光子がガス13に吸収され、その結果、発生するイオン対は、電子に対するガス13の阻止能で略決まる範囲に生成するが、光子の吸収が陰極(外囲器12およびX線入射窓17)の付近で起こった場合、イオン対が発生しうる範囲が陰極と重なる場合がある。この場合、X線のエネルギが全てガス13中に吸収されないことになるため、電極に収集される電荷量が小さくなり、その結果、テール分布cを形成する波高の低い信号となる。
このテール分布cの発生を改善する方策としては、励起用のX線でのX線吸収能力を小さくするとともに、X線吸収で発生した電子の飛程が小さいガスを用いることが考えられる。X線の吸収断面積の小さいガスを用いることにより、励起用X線の吸収量を減らすことができ、かつ陰極でもあるX線入射窓17付近でのX線の吸収を減少させることができる。また、電子の飛程の小さいガスを用いることにより、イオン対が発生する範囲が狭くなり、陰極でのイオン対の損失を低減できる。
一般的には、X線の吸収能力は軽いガスほど小さく、電子飛程は重いガスほど小さいため、X線吸収が小さいことと、電子飛程が小さいこととは、相反する事項である。しかしながら、これら2つの能力の積(電子飛程×光子吸収断面積)はガスによって異なるため、適切なガスを選定することで最適化することが可能である。
光子吸収断面積が小さいガスとしてはHeがあり、Sメータ用の比例計数管11に一般的に用いられているガスとしてはNeがあり、電子飛程が小さいガスとしてはXeがある。
これらHe、Ne、Xeの3種類のガスについての光子吸収断面積および電子飛程(ガス1atm当たり)を図3に示す。
電子飛程×光子吸収断面積は小さいほうが好ましいが、この電子飛程×光子吸収断面積はHeが最も小さく、これにより、Heがテール分布cの発生を改善する目的に最もかなっている。
Heは、電子飛程がNeよりも大きいが、分圧を高くすることで補うことが可能である。こうするとX線の吸収も増えるが、Heは光子の吸収断面積がNeに比べて非常に小さいため、影響は小さい。
HeはX線の吸収が小さいため、Neを減らしてHeを増加すると、単純には測定したい2.3keVのX線の検出感度の低下が懸念されるが、2.3keVのX線の検出感度はX線入射窓17の透過率に大きく依存し、ガス種類による違いが相対的に小さい。従って、NeとHeとの分圧の調整により、2.3keVのX線の検出感度はある程度維持しつつ、5〜6keV程度の励起用のX線の検出感度を下げて、テール分布cを下げる効果を期待できる。
Heの分圧であるが、実験により、全圧の30%程度は入れないと、スペクトルを取得しても有意にテール分布cが低くなったことが確認できず、また、全圧の90%より多いと、5〜6keV程度の励起用のX線の検出感度とともに、測定したい元素のX線の検出感度も下がってしまう。
したがって、Heは圧力比で全圧の30〜90%程度含まれていることが好ましい。また、測定したい元素のX線の検出感度を考慮すれば、Heは圧力比で全圧の30〜70%であることがより好ましい。
このように、外囲器12内に封入するガス13にHeを圧力比で全圧の30〜90%、より好ましくは30〜70%含むことにより、測定したい元素の波高分布の検出感度を維持しつつ、励起用のX線の検出感度を下げ、励起用のX線が作る波高分布のテール分布cの発生を改善し、測定したい元素の測定下限を低くできる。
本発明の一実施の形態を示す比例計数管の断面図である。 同上比例計数管の波高分布を示すグラフである。 He、Ne、Xeについての光子吸収断面積および電子飛程を示す表である。 単色のX線が入射する場合の波高分布を示すグラフである。 一般的なX線による特定の物質量計測時の波高分布を示すグラフである。
符号の説明
11 比例計数管
12 陰極としての外囲器
13 ガス
14 陽極
17 放射線入射窓としてのX線入射窓

Claims (2)

  1. 陰極となる管状の外囲器と、
    この外囲器内の軸心に配置された陽極と、
    前記外囲器内に封入された放射線を吸収し、電離するガスと、
    前記外囲器に設けられた放射線が入射する放射線入射窓とを具備し、
    前記ガスには、ヘリウムが圧力比で30〜90%含まれる
    ことを特徴とする比例計数管。
  2. ガスに含まれるヘリウムは圧力比で30〜70%である
    ことを特徴とする請求項1記載の比例計数管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103278840A (zh) * 2013-05-10 2013-09-04 中国原子能科学研究院 组织等效正比计数器

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