JP2008027795A - 比例計数管 - Google Patents

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憲之 疋田
Kazuya Ishizawa
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Abstract

【課題】励起用のX線が作る波高分布のテール分布部分の発生を低減できる比例計数管11を提供する。
【解決手段】外囲器12内で、X線入射窓17の内面との間に間隔をあけて、X線を透過する導体18を配置する。導体18は、外囲器12と同電位とする。X線入射窓17と導体18との間の領域の電界強度は、両者が同電位であることから導体18がない場合と比べると低下する。X線入射窓17からガス13中に出てきた電子はイオンと再結合し、電子が陽極14の方向へ移動するのを減らし、励起用のX線が作る波高分布のテール分布部分の発生を低減する。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射線の波高分別に使用する比例計数管に関する。
一般に、X線用の比例計数管は、陰極である管状の外囲器を備え、外囲器内の軸心に陽極が配設され、外囲器内にX線を吸収し、電離するNeなどのガスが封入され、外囲器の側面に開口されたX線入射口にBeなどのX線入射窓が形成されている。Beの厚さが非常に薄い場合、X線入射口にはX線入射窓に接して支持する格子状の補強部材が設置されており、X線入射窓を外囲器に銀ろう接合する際に軟化したX線入射窓を格子状の補強部材で支持し、X線入射窓の変形を少なくする場合もある(例えば、特許文献1参照)。
そして、X線がX線入射窓を透過して外囲器内に入射し、外囲器内のガスと相互作用すると、ガスが電離し、電子とイオンの対が生成される。この際、電子とイオンの対の数は、入射したX線のエネルギに応じた数となる。ここで生成された電子が、陽極と陰極との間に印加した電位差によって陽極に引かれ、陽極付近の強い電界により増幅され、これが電気パルス信号として外部に出力される。この電気パルス信号の波高は入射したX線エネルギに依存するため、電気パルス信号の波高値から、入射したX線のエネルギを知ることが可能となる。
特開平8−194065号公報(第3−4頁、図1−3)
一般的に、比例計数管では、理想的には、図3に示すように、単色(同一のエネルギ)のX線が入射した場合、同じ波高の信号の分布aが出力されるのが好ましいが、実際は、生成する電子とイオンの対の数や増幅度は統計的に誤差が生じるため、得られる電気パルス信号の波高分布としては一定の幅を持った分布bとなる。このほかにも、入射したX線のエネルギが一部欠損し、本来あるべき波高値よりも小さい波高となる事象が見られ、この場合、波高分布は、本来あるべき波高値付近のピークの分布に加え、このピークより小さい側に略一様に分布した形となる。以降、このピークより小さい側の略一様な分布cをテール分布部分と称す。
比例計数管は、用途として主にX線のエネルギの分別に使用されるが、統計誤差により幅を持つことにより、違ったエネルギを持ったX線同士を分別する能力つまりエネルギ分解能が制限されるとともに、テール分布部分が発生することで、このテール分布部分に低い山があった場合に、埋もれてしまい、観測ができないこととなる。
一般に、X線を使用して試料中のある特定の元素の量を計測する場合、その元素の特性X線よりも高いエネルギのX線を試料に照射して励起し、その元素の特性X線を比例計数管で計測する。この場合の波高分布は、例えば、図4に示すように、励起用の高いエネルギのX線が試料で散乱して比例計数管に入射してできる波高分布dと、測定したい元素の発生した低いエネルギのX線が作る波高分布eとができる。すなわち、2つの波高分布が重なった分布となるが、測定したい元素の量が少なく、低いエネルギの波高分布eのピークの高さが低いと、励起用のX線が作る波高分布dのテール分布部分に埋もれてしまう。したがって、このテール分布部分が存在すると、測りたい元素の測定下限を低くできない問題がある。
テール分布部分の発生の原因の1つとして、X線入射窓の管内側表面付近でX線が吸収されると、X線入射窓の内部で発生した電子が、X線入射窓内を移動する間にエネルギを一部失い、ガス中に出てくる。この場合、本来あるべきよりも低い波高の信号が観測されることになり、テール部分分布の発生の原因となる。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、励起用の放射線が作る波高分布のテール分布部分の発生を低減できる比例計数管を提供することを目的とする。
本発明は、陰極となる管状の外囲器と、この外囲器内の軸心に配置された陽極と、前記外囲器内に封入された放射線を吸収し、電離するガスと、前記外囲器に設けられた放射線が入射する放射線入射窓と、前記外囲器内で前記放射線入射窓の内面との間に間隔をあけて前記外囲器と同電位に配置された放射線を透過する導体とを具備しているものである。
本発明によれば、外囲器内で放射線入射窓の内面との間に間隔をあけて放射線を透過する導体を外囲器と同電位に配置したことにより、放射線入射窓と導体との間の領域の電界強度は両者が同電位であることから導体がない場合と比べると低下するため、放射線入射窓からガス中に出てきた電子は再結合でイオンと結合しやすく、結果的に電子が陽極の方向へ移動するのを減らし、励起用の放射線が作る波高分布のテール分布部分の発生を低減でき、測定したい元素の測定下限を低くできる。
以下、本発明の一実施の形態を図1および図2を参照して説明する。
図1に示すように、比例計数管11は、材質として例えばSUS(ステンレス)を用いて管状で密閉構造に形成された陰極としての外囲器12を備えている。
外囲器12内には、放射線としてのX線を吸収し、電離する例えばNe、Ar、Kr、Xeといった希ガスを主成分とし、数%の分子ガスを添加したX線吸収ガスであるガス13が封入されている。
外囲器12内の軸心には、陽極14が配設され、この陽極14の両端が絶縁物15によって外囲器12に保持されている。陽極14は、この陽極14付近の電界強度を大きくしてガス増幅率を大きくとるために径を小さくしている。
外囲器12の側面には放射線入射口としてのX線入射口16が形成され、このX線入射口16が放射線入射窓としてのX線入射窓17で閉塞されている。このX線入射窓17は、材質にX線の透過率に優れた例えばBe(ベリリウム)が用いられ、外囲器12の外面側に外囲器12と同電位に取り付けられている。
外囲器12の内側からX線入射口16を覆うように導体18が配設されている。この導体18は、金属製で、X線の透過率が高いように開口率が大きいメッシュ状に形成され、外囲器12の内面側に外囲器12と同電位に取り付けられている。導体18はX線入射窓17に対して間隙をあけて配置され、この間隔はX線入射窓17に対してこのX線入射窓17でX線のエネルギを得て発生する電子の飛程距離より広い寸法に設けられている。例えば、比例計数管11に入射するX線の最大エネルギが5.9keVであり、ガス13としてNeを760torr封入している場合は、5.9keVのエネルギをもつ電子のガス13中での飛程は2.5mmであることから、導体18はX線入射窓17より2.5mm以上の間隔があけられる。
外囲器12内に導体18を設置する具体的な方法としては、外囲器12を上述した電子の飛程以上の厚さ、例えば3mm厚の金属管で製作し、X線入射窓17を外囲器12の外側にろう付けなどで取り付け、導体18を外囲器12の内側に抵抗溶接などで取り付ける方法が簡便である。
外囲器12の一端には、陰極である外囲器12と陽極14とが接続されたコネクタ19が配設されている。
通常の比例計数管では、X線がX線入射窓17を透過して外囲器12内に入射し、外囲器12内のガス13と相互作用すると、ガス13が電離し、電子とイオンの対が生成される。この際、電子とイオンの対の数は、入射したX線のエネルギに応じた数となる。ここで生成された電子が、陽極14と陰極である外囲器12との間に印加した電位差によって陽極14に引かれ、陽極14付近の強い電界により増幅され、これが電気パルス信号としてコネクタ19から外部に出力される。この電気パルス信号の波高は入射したX線エネルギに依存するため、電気パルス信号の波高値から、入射したX線のエネルギを知ることができる。
また、例えば油の中のイオウを検出するなどのために、X線を使用して試料中のある特定の元素の量を計測する場合、その元素の特性X線よりも高いエネルギのX線を試料に照射して励起し、その元素の特性X線を比例計数管11で計測する。この比例計数管11で計測される波高分布は、図2に示すように、励起用の高いエネルギのX線が試料で散乱して比例計数管11に入射してできる波高分布dと、測定したい元素の発生した低いエネルギのX線が作る波高分布eとができる。このとき、2つの波高分布が重なった分布となるが、測定したい元素の量が少なく、低いエネルギの波高分布eのピークの高さが低いと、励起用のX線が作る波高分布dのテール分布部分に埋もれてしまうことになる。
この励起用のX線が作る波高分布dのテール分布部分の発生の原因の1つとして、X線入射窓17の管内側表面付近でX線が吸収されると、X線入射窓17の内部で発生した電子が、X線入射窓17内を移動する間にエネルギを一部失い、ガス13中に出てくることにある。
このとき、X線入射窓17の内側に導体18がない場合には、X線入射窓17からガス13中に出てきた電子が陽極14に引かれ、電気信号として取り出されてしまうため、本来あるべきよりも低い波高の信号が観測されることになり、テール分布部分の原因となる。
一方、X線入射窓17の内側に導体18がある場合には、X線入射窓17と導体18との間の領域の電界強度は、両者が同電位であることから、導体18がない場合と比べると著しく低下し、そのため、X線入射窓17と導体18との間の領域に出てきた電子は再結合でイオンと結合し、結果的に電子は陽極14の方向へ移動せず、電気信号に変換されるのを減らすことができる。
したがって、X線入射窓17の内側に導体18を設けることで、X線入射窓17からガス13中に出てきた電子が、再結合でイオンと結合する確率が増え、陽極14の方向へ移動するのを減らすことが可能となり、結果的にテール分布部分を低減できる。
そのため、図2に示すように、測定したい元素の発生した低いエネルギのX線が作る波高分布eのピークの高さが低くても、励起用のX線が作る波高分布dのテール分布部分に埋もれてしまうことなく、観測できる。
このように、外囲器12内でX線入射窓17の内面との間に間隔をあけてX線を透過する導体18を外囲器12と同電位に配置したことにより、X線入射窓17と導体18との間の領域の電界強度は両者が同電位であることから導体18がない場合と比べると低下するため、X線入射窓17からガス13中に出てきた電子は再結合でイオンと結合しやすく、結果的に電子が陽極14の方向へ移動するのを減らし、励起用のX線が作る波高分布のテール分布部分の発生を低減でき、測定したい元素の測定下限を低くできる。
なお、導体18は、X線の透過率が高くなければならない。しかし、X線入射窓17と同じ材質の薄膜を使用したのでは、ここでX線が吸収されて電子を発生し、テール分布部分が発生してしまうことになる。したがって、導体18は、開口率が大きい、メッシュ状が好適である。このメッシュの開口率には上限があるが、測定したいX線のエネルギにて、X線入射窓17による吸収率よりも小さく、比例計数管11のトータルでの検出効率に影響が少ないように設定するのが好ましい。
さらに、X線入射窓17と導体18との距離は、X線入射窓17からガス13中に出てくる電子が比例計数管11に入射しうる最大のエネルギの光子よりエネルギの全てを受け取ったとして、この電子のガス13中での飛程距離よりも長くとることが好ましい。そのため、導体18は、X線入射窓17からガス13中に出てくる電子の最大飛程よりもさらに内側に設置することが好ましい。
本発明の一実施の形態を示す比例計数管の断面図である。 同上比例計数管に波高分布を示すグラフである。 単色のX線が入射する場合の波高分布を示すグラフである。 一般的なX線による特定の物質量計測時の波高分布を示すグラフである。
符号の説明
11 比例計数管
12 陰極としての外囲器
13 ガス
14 陽極
17 放射線入射窓としてのX線入射窓
18 導体

Claims (3)

  1. 陰極となる管状の外囲器と、
    この外囲器内の軸心に配置された陽極と、
    前記外囲器内に封入された放射線を吸収し、電離するガスと、
    前記外囲器に設けられた放射線が入射する放射線入射窓と、
    前記外囲器内で前記放射線入射窓の内面との間に間隔をあけて前記外囲器と同電位に配置された放射線を透過する導体と
    を具備していることを特徴とする比例計数管。
  2. 導体は、メッシュ状に設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の比例計数管。
  3. 放射線入射窓と導体との間隔は、放射線入射窓に対してこの放射線入射窓で放射線のエネルギを得て発生する電子の飛程距離より広く設けられている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の比例計数管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013057803A1 (ja) * 2011-10-19 2013-04-25 Oya Nagato 補正装置と解析表示装置を具備する放射線およびイオン検出装置および解析表示方法
JP2013181849A (ja) * 2012-03-02 2013-09-12 Mitsubishi Electric Corp 放射線ビームモニタ装置

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