JP2008164005A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の軽量・コンパクト化と高剛性化という相反する課題を同時に解決すると共に、強度・耐久性を向上させた車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】複列の円錐ころ、10列を備え、ハブ輪23の小径段部23bの端部を揺動加締することにより内輪6が固定された車輪用軸受装置において、アウター側の円錐ころ9列のピッチ円直径PCDoとインナー側の円錐ころ10列のピッチ円直径PCDiが同一に設定されると共に、インナー側の円錐ころ10列のころ径diがアウター側の円錐ころ9列のころ径doよりも大径に設定され、かつ、それら複列の円錐ころ列のころ個数が同一に設定されている。これにより、インナー側の円錐ころ10列のピッチ円直径PCDiを大きくすることなくインナー側の軸受列の基本定格荷重を高くすることができ、軽量・コンパクト化を図りつつ軸受の剛性と寿命を向上させることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、自動車等の車輪を回転自在に支承する車輪用軸受装置、特に、軽量化と高剛性化を図った車輪用軸受装置に関するものである。
従来から自動車等の車輪を支持する車輪用軸受装置は、車輪を取り付けるためのハブ輪を転がり軸受を介して回転自在に支承するもので、駆動輪用と従動輪用とがある。構造上の理由から、駆動輪用では内輪回転方式が、従動輪用では内輪回転と外輪回転の両方式が一般的に採用されている。この車輪用軸受装置には、所望の軸受剛性を有し、ミスアライメントに対しても耐久性を発揮すると共に、燃費向上の観点から回転トルクが小さい複列アンギュラ玉軸受が多用されている。一方、オフロードカーやトラック等、車体重量が嵩む車両には複列円錐ころ軸受が使用されている。
また、車輪用軸受装置には、懸架装置を構成するナックルとハブ輪との間に複列アンギュラ玉軸受等からなる車輪用軸受を嵌合させた第1世代と称される構造から、外方部材の外周に直接車体取付フランジまたは車輪取付フランジが形成された第2世代構造、また、ハブ輪の外周に一方の内側転走面が直接形成された第3世代構造、あるいは、ハブ輪と等速自在継手の外側継手部材の外周にそれぞれ内側転走面が直接形成された第4世代構造とに大別されている。
このうち図5に示すような車輪用軸受装置が知られている。この車輪用軸受装置は、ハブ輪50と、このハブ輪50に固定された車輪用軸受51とを備えている。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図面左側)、中央寄り側をインナー側(図面右側)という。
ハブ輪50は、アウター側の一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ52を一体に有し、この車輪取付フランジ52から軸方向に延びる小径段部50aが形成されている。車輪取付フランジ52にはハブボルト52aが周方向等配に植設されている。
車輪用軸受51は、ハブ輪50の小径段部50aに圧入されると共に、小径段部50aの端部を塑性変形させて形成した加締部53によって軸方向に固定されている。この車輪用軸受51は、外周にナックル(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ54cを一体に有し、内周に複列の外側転走面54a、54bが形成された外方部材54と、外周に複列の外側転走面54a、54bに対向する内側転走面55a、56aが形成された一対の内輪55、56と、これら両転走面間に収容された複列の円錐ころ57、58列と、これらの円錐ころ57、58を転動自在に保持する保持器59、60とを備えた複列円錐ころ軸受で構成されている。
ここで、アウター側の円錐ころ57列のピッチ円直径D1が、インナー側の円錐ころ58列のピッチ円直径D2よりも大径に設定されている。これに伴い、アウター側の内輪55の内側転走面55aがインナー側の内輪56の内側転走面56aよりも拡径され、あわせて外方部材54のアウター側の外側転走面54aがインナー側の外側転走面54bよりも拡径されている。そして、アウター側の円錐ころ57がインナー側の円錐ころ58よりも多数収容され、これらのころ径が同一に設定されている。このように、各ピッチ円直径D1、D2がD1>D2に設定されることにより、車両の静止時だけでなく旋回時においても剛性が向上し、車輪用軸受装置の長寿命化を図ることができる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−108449号公報
こうした従来の車輪用軸受装置では、アウター側の円錐ころ57列のピッチ円直径D1がインナー側の円錐ころ58列のピッチ円直径D2よりも大径に設定され、これに伴い、アウター側の円錐ころ57がインナー側の円錐ころ58よりも多数収容されているので、アウター側の軸受列の剛性が向上し、車輪用軸受装置の長寿命化を図ることができる。然しながら、この従来の車輪用軸受装置では、インナー側の軸受列の基本定格荷重がアウター側の軸受列の基本定格荷重よりも小さくなって短寿命になる。
こうした場合、インナー側の円錐ころ58列のピッチ円直径D2をアップさせる方法も考えられるが、ナックルの寸法的な制約があるため、外方部材54のインナー側の外径をアップすることは難しい。したがって、装置の重量アップを抑えながらさらに軸受の剛性および強度・耐久性を向上させることが課題となっていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、装置の軽量・コンパクト化と高剛性化という相反する課題を同時に解決すると共に、強度・耐久性を向上させた車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された少なくとも一つの内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の円錐ころ列とを備えた車輪用軸受装置において、前記複列の円錐ころ列のピッチ円直径が同一に設定されると共に、前記複列の円錐ころ列のうちインナー側の円錐ころ列のころ径がアウター側の円錐ころ列のころ径よりも大径に設定され、かつ、これらの円錐ころ列のころ個数が同一に設定されている。
このように、複列の円錐ころ列を備えた第2または第3世代構造の車輪用軸受装置において、複列の円錐ころ列のピッチ円直径が同一に設定されると共に、複列の円錐ころ列のうちインナー側の円錐ころ列のころ径がアウター側の円錐ころ列のころ径よりも大径に設定され、かつ、これらの円錐ころ列のころ個数が同一に設定されているので、インナー側の円錐ころ列のピッチ円直径を大きくすることなくインナー側の軸受列の基本定格荷重を高くすることができ、外方部材の外径アップを抑制し、軽量・コンパクト化を図りつつ軸受の剛性と寿命を向上させた車輪用軸受装置を提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記インナー側の円錐ころ列のころ長さが前記アウター側の円錐ころ列のころ長さよりも長く設定されていれば、インナー側の円錐ころ列のピッチ円直径を大きくすることなくインナー側の軸受列の基本定格荷重をさらに高くすることができ、外方部材の外径アップを抑制し、軽量・コンパクト化を図りつつ軸受の剛性と寿命を向上させることができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記アウター側の円錐ころ列のころ長さが前記インナー側の円錐ころ列のころ長さよりも長く設定されていれば、複列の円錐ころ列のピッチ円直径を大きくすることなく複列の軸受列の基本定格荷重を高くすることができ、外方部材の外径アップを抑制し、軽量・コンパクト化を図りつつ軸受の剛性と寿命を向上させることができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記ハブ輪の外周にアウター側の内側転走面が直接形成されると共に、この内側転走面から軸方向に延びる前記小径段部が形成され、この小径段部に所定のシメシロを介して前記内輪が圧入されると共に、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が軸方向に固定されていれば、一層軽量・コンパクト化を図ることができると共に、ハブ輪の強度・耐久性を向上させることができる。
本発明に係る車輪用軸受装置は、外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された少なくとも一つの内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の円錐ころ列とを備えた車輪用軸受装置において、前記複列の円錐ころ列のピッチ円直径が同一に設定されると共に、前記複列の円錐ころ列のうちインナー側の円錐ころ列のころ径がアウター側の円錐ころ列のころ径よりも大径に設定され、かつ、これらの円錐ころ列のころ個数が同一に設定されているので、インナー側の円錐ころ列のピッチ円直径を大きくすることなくインナー側の軸受列の基本定格荷重を高くすることができ、外方部材の外径アップを抑制し、軽量・コンパクト化を図りつつ軸受の剛性と寿命を向上させた車輪用軸受装置を提供することができる。
外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の円錐ころ列とを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪がハブ輪に対して軸方向に固定された車輪用軸受装置において、前記複列の円錐ころ列のピッチ円直径が同一に設定されると共に、前記複列の円錐ころ列のうちインナー側の円錐ころ列のころ径がアウター側の円錐ころ列のころ径よりも大径に設定され、かつ、これらの円錐ころ列のころ個数が同一に設定されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。
この車輪用軸受装置は第2世代と呼称される駆動輪用であって、ハブ輪1と、このハブ輪1に固定された車輪用軸受2とを備えている。ハブ輪1は、アウター側の一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ3を一体に有し、外周にこの車輪取付フランジ3から肩部1aを介して軸方向に延びる小径段部1bが形成され、内周にトルク伝達用のセレーション(またはスプライン)1cが形成されている。車輪取付フランジ3にはハブボルト3aが周方向等配に植設されている。
ハブ輪1はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、肩部1aから小径段部1bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。これにより、車輪取付フランジ3に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、車輪用軸受2の嵌合部となる小径段部1bの耐フレッティング性が向上する。
車輪用軸受2は、ハブ輪1の肩部1aに衝合した状態で小径段部1bに所定のシメシロを介して圧入されている。この車輪用軸受2は、外周に懸架装置を構成するナックル(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ4cを一体に有し、内周に複列の外側転走面4a、4bが形成された外方部材4と、外周にこれら複列の外側転走面4a、4bに対向する内側転走面5a、6aがそれぞれ形成された2つの内輪5、6と、両転走面4a、5aおよび4b、6a間に保持器7、8を介して転動自在に収容された複列の円錐ころ9、10列を備えている。外方部材4と2つの内輪5、6との間に形成された環状空間の開口部にはシール11、12が装着され、軸受内部に封入されたグリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
内輪5、6の内側転走面5a、6aは、円錐ころ9、10にラインコンタクトするテーパ状に形成され、小径側(正面)端面5d、6dが突合せ状態で衝合された、所謂背面合せタイプの複列円錐ころ軸受を構成している。そして、内側転走面5a、6aの大径側に円錐ころ9、10を案内するための大鍔5b、6bと、小径側に円錐ころ9、10の脱落を防止するための小鍔5c、6cがそれぞれ形成されている。
外方部材4はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、複列の外側転走面4a、4bが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。また、内輪5、6および円錐ころ9、10はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れによって芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
ここで、本実施形態では、アウター側の円錐ころ9列のピッチ円直径PCDoとインナー側の円錐ころ10列のピッチ円直径PCDiが同一(PCDo=PCDi)に設定されると共に、インナー側の円錐ころ10列のころ径diがアウター側の円錐ころ9列のころ径doより大径(di>do)に設定されている。また、インナー側の円錐ころ10列のころ長さLiとアウター側の円錐ころ9列のころ長さLoが同一(Li=Lo)に設定されると共に、これら円錐ころ9、10列のころ個数Zo、Ziが同一(Zo=Zi)に設定されている。これにより、インナー側の円錐ころ10列のピッチ円直径PCDiを大きくすることなくインナー側の軸受列の基本定格荷重を高くすることができ、外方部材4の外径アップを抑制し、軽量・コンパクト化を図りつつ軸受の剛性と寿命を向上させた車輪用軸受装置を提供することができる。
図2は、本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。なお、この実施形態は前述した第1の実施形態と基本的には車輪用軸受の構成が一部異なるだけで、その他同一部品同一部位あるいは同一機能を有する部位には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は第2世代と呼称される駆動輪用であって、ハブ輪1と、このハブ輪1に固定された車輪用軸受13とを備えている。車輪用軸受13は、ハブ輪1の肩部1aに衝合した状態で小径段部1bに所定のシメシロを介して圧入されている。この車輪用軸受13は、外周に車体取付フランジ4cを一体に有し、内周に複列の外側転走面4a、14aが形成された外方部材14と、外周にこれら複列の外側転走面4a、14aに対向する内側転走面5a、15aがそれぞれ形成された2つの内輪5、15と、両転走面4a、5aおよび14a、15a間に保持器7、16を介して転動自在に収容された複列の円錐ころ9、17列を備えている。
内輪15の内側転走面15aは、円錐ころ17にラインコンタクトするテーパ状に形成され、2つの内輪5、15の小径側(正面)端面5d、6dが突合せ状態で衝合された背面合せタイプの複列円錐ころ軸受を構成している。
外方部材14はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、複列の外側転走面4a、14aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。また、内輪15および円錐ころ17はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れによって芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
ここで、本実施形態では、アウター側の円錐ころ9列のピッチ円直径PCDoとインナー側の円錐ころ17列のピッチ円直径PCDiが同一(PCDo=PCDi)に設定されると共に、インナー側の円錐ころ17列のころ径diがアウター側の円錐ころ9列のころ径doより大径(di>do)に設定されている。また、インナー側の円錐ころ17列のころ長さLiがアウター側の円錐ころ9列のころ長さLoよりも長く(Li>Lo)設定されると共に、これら円錐ころ9、17列のころ個数Zo、Ziが同一(Zo=Zi)に設定されている。これにより、前述した実施形態と同様、インナー側の円錐ころ17列のピッチ円直径PCDiを大きくすることなくインナー側の軸受列の基本定格荷重をさらに高くすることができ、外方部材14の外径アップを抑制し、軽量・コンパクト化を図りつつ軸受の剛性と寿命を向上させることができる。
図3は、本発明に係る車輪用軸受装置の第3の実施形態を示す縦断面図である。なお、この実施形態は前述した第1の実施形態(図1)と基本的には車輪用軸受の構成が一部異なるだけで、その他同一部品同一部位あるいは同一機能を有する部位には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は第2世代と呼称される駆動輪用であって、ハブ輪1と、このハブ輪1に固定された車輪用軸受18とを備えている。車輪用軸受18は、ハブ輪1の肩部1aに衝合した状態で小径段部1bに所定のシメシロを介して圧入されている。この車輪用軸受18は、外周に車体取付フランジ4cを一体に有し、内周に複列の外側転走面19a、4bが形成された外方部材19と、外周にこれら複列の外側転走面19a、4bに対向する内側転走面20a、6aがそれぞれ形成された2つの内輪20、6と、両転走面19a、20aおよび4b、6a間に保持器21、8を介して転動自在に収容された複列の円錐ころ22、10列を備えている。
内輪20の内側転走面20aは、円錐ころ22にラインコンタクトするテーパ状に形成され、2つの内輪20、6の小径側(正面)端面5d、6dが突合せ状態で衝合された背面合せタイプの複列円錐ころ軸受を構成している。
外方部材19はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、複列の外側転走面19a、4bが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。また、内輪20および円錐ころ22はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れによって芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
ここで、本実施形態では、アウター側の円錐ころ22列のピッチ円直径PCDoとインナー側の円錐ころ10列のピッチ円直径PCDiが同一(PCDo=PCDi)に設定されると共に、インナー側の円錐ころ10列のころ径diがアウター側の円錐ころ22列のころ径doより大径(di>do)に設定されている。また、アウター側の円錐ころ22列のころ長さLoがインナー側の円錐ころ10列のころ長さLiがよりも長く(Lo>Li)設定されると共に、これら円錐ころ22、10列のころ個数Zo、Ziが同一(Zo=Zi)に設定されている。これにより、前述した実施形態と同様、インナー側およびアウター側の円錐ころ10、22列のピッチ円直径PCDi、PCDoを大きくすることなく複列の軸受列の基本定格荷重を高くすることができ、外方部材19の外径アップを抑制し、軽量・コンパクト化を図りつつ軸受の剛性と寿命を向上させることができる。
図4は、本発明に係る車輪用軸受装置の第4の実施形態を示す縦断面図である。なお、この実施形態は、前述した第1の実施形態(図1)と基本的にはハブ輪の構成が異なるだけで、その他同一部品同一部位あるいは同一機能を有する部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は第3世代と呼称される駆動輪用であって、外方部材4と、ハブ輪23、およびこのハブ輪23の小径段部23bに圧入された内輪6からなる内方部材24を備えている。ハブ輪23は、アウター側の一端部に車輪取付フランジ3を一体に有し、外周にアウター側の内側転走面23aと、この内側転走面23aから軸方向に延びる小径段部23bが形成されている。内輪6は、その小径側端面6dがハブ輪23の肩部23cに突合せ状態で衝合し、小径段部23bに所定のシメシロを介して圧入されて加締部25によって軸方向に固定されている。
外方部材4とハブ輪23および内輪6との間に形成された環状空間の開口部にはシール26、12が装着され、軸受内部に封入されたグリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
ハブ輪23はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、シール26が摺接するシールランド部3bから内側転走面23aおよび小径段部23bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。なお、加締部25は鍛造後の表面硬さのままとされている。
ここで、本実施形態は、前述した第1の実施形態と同様、インナー側の円錐ころ10列のピッチ円直径PCDiとアウター側の円錐ころ9列のピッチ円直径PCDoが同一(PCDi=PCDo)に設定されると共に、インナー側の円錐ころ10列のころ長さLiとアウター側の円錐ころ9列のころ長さLoが同一(Li=Lo)に設定されている。また、インナー側の円錐ころ10列のころ径diがアウター側の円錐ころ9列のころ径doよりも大径(di>do)に設定されると共に、インナー側の円錐ころ10列のころ個数Ziとアウター側の円錐ころ9列のころ個数Zoが同一(Zi=Zo)に設定されている。
これにより、ハブ輪23の強度アップを図ると共に、インナー側の円錐ころ10列のピッチ円直径PCDiを大きくすることなくインナー側の軸受列の基本定格荷重を高くすることができ、外方部材4の外径アップを抑制し、さらに軽量・コンパクト化を図りつつ軸受の剛性と寿命を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、駆動輪用、従動輪用に拘わらず、複列の円錐ころ軸受で構成された第2または第3世代構造の車輪用軸受装置に適用することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第3の実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第4の実施形態を示す縦断面図である。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。
符号の説明
1、23・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
1a、23c・・・・・・・・・・・・・・・・・肩部
1b、23b・・・・・・・・・・・・・・・・・小径段部
1c・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・セレーション
2、13、18・・・・・・・・・・・・・・・・車輪用軸受
3・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
3a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
3b・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・シールランド部
4、14、19・・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
4a、4b、14a、19a・・・・・・・・・・外側転走面
4c・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
5、6、15、20・・・・・・・・・・・・・・内輪
5a、6a、15a、20a、23a・・・・・・内側転走面
5b、6b・・・・・・・・・・・・・・・・・・大鍔
5c、6c・・・・・・・・・・・・・・・・・・小鍔
5d、6d・・・・・・・・・・・・・・・・・・小径側端面
7、8、16、21・・・・・・・・・・・・・・保持器
9、10、17、22・・・・・・・・・・・・・円錐ころ
11、12、26・・・・・・・・・・・・・・・シール
24・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内方部材
25・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・加締部
50・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
50a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小径段部
51・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪用軸受
52・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
52a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
53・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・加締部
54・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
54a、54b・・・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
54c・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
55、56・・・・・・・・・・・・・・・・・・内輪
55a、56a・・・・・・・・・・・・・・・・内側転走面
57・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アウター側の円錐ころ
58・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・インナー側の円錐ころ
59、60・・・・・・・・・・・・・・・・・・保持器
di・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・インナー側の円錐ころのころ径
do・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アウター側の円錐ころのころ径
D1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アウター側の円錐ころのピッチ円直径
D2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・インナー側の円錐ころのピッチ円直径
Li・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・インナー側の円錐ころのころ長さ
Lo・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アウター側の円錐ころのころ長さ
PCDi・・・・・・・・・・・・・・・・・・・インナー側の円錐ころのピッチ円直径
PCDo・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アウター側の円錐ころのピッチ円直径
Zi・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・インナー側の円錐ころのころ個数
Zo・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アウター側の円錐ころのころ個数

Claims (4)

  1. 外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された少なくとも一つの内輪からなる内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の円錐ころ列とを備えた車輪用軸受装置において、
    前記複列の円錐ころ列のピッチ円直径が同一に設定されると共に、前記複列の円錐ころ列のうちインナー側の円錐ころ列のころ径がアウター側の円錐ころ列のころ径よりも大径に設定され、かつ、これらの円錐ころ列のころ個数が同一に設定されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記インナー側の円錐ころ列のころ長さが前記アウター側の円錐ころ列のころ長さよりも長く設定されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記アウター側の円錐ころ列のころ長さが前記インナー側の円錐ころ列のころ長さよりも長く設定されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記ハブ輪の外周にアウター側の内側転走面が直接形成されると共に、この内側転走面から軸方向に延びる前記小径段部が形成され、この小径段部に所定のシメシロを介して前記内輪が圧入されると共に、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が軸方向に固定されている請求項1乃至3いずれかに記載の車輪用軸受装置。
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