JP2008162639A - ダンボール箱 - Google Patents

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Ayumi Machiba
歩 待場
Masayoshi Ozawa
匡義 小澤
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Abstract

【課題】ステープルや粘着テープ等の固定用副資材を使用せずに封緘を行うことができ、封緘が緩み難い段ボール箱を提供する。
【解決手段】内フラップ5およびその外側に重なる外フラップ4からなる開閉面と、この開閉面の周縁から連続する非開閉面とを有し、外フラップ4にスリットSが形成されるとともに、非開閉面に手掛け孔9が形成されており、内フラップ5の一部が、スリットSを通して外フラップ4の外側に引き出され且つ外フラップ4の外面を押さえつつ非開閉面に至るように折り曲げられて手掛け孔9に差し込まれることにより、開閉面が封緘されるように構成されているダンボール箱1とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ダンボール箱に関するものであり、より詳細には、ステープルや粘着テープ等の固定用副資材を使用せずに封緘を行うダンボール箱に関するものである。
このようなステープルや粘着テープ、接着剤等の固定用副資材を使用せずに封緘を行うダンボール箱は、ノンステープルあるいはステープルレスとも呼ばれており、青果物や電気製品等を梱包するダンボールとして用いられている。ノンステープルタイプのダンボール箱は、ステープル等を使用しないため作業性が向上する、ゴミが発生しない、ステープルにより梱包対象を傷つけることがない等の利点を有する。
ノンステープルタイプのダンボール箱の従来例としては、特許文献1や特許文献2に記載されたものを挙げることができる。これらの例からも判るように、従来のものは、内フラップ及び外フラップのうち一方を他方に差し込むことで連結するものであった。
特開2003−341655号公報 特開2001−278244号公報
しかし、従来のノンステープルタイプのダンボール箱は、内フラップと外フラップとの連結部における差し込みが緩んで外れ易いという問題点があった。
そこで、本発明の主たる課題は、ステープルや粘着テープ等の固定用副資材を使用せずに封緘を行うことができ、封緘が緩み難い段ボール箱を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
内フラップおよびその外側に重なる外フラップからなる開閉面と、この開閉面の周縁から連続する非開閉面と、を有するダンボール箱において、
前記外フラップに挿通部が形成されるとともに、前記非開閉面に固定孔が形成されており、
前記内フラップの一部が、前記挿通部を通して前記外フラップの外側に引き出され且つ前記外フラップの外面を押さえつつ前記非開閉面に至るように折り曲げられて前記固定孔に差し込まれることにより、前記開閉面が封緘されるように構成されている、
ことを特徴とするダンボール箱。
(作用効果)
従来のノンステープルタイプのダンボール箱は、内フラップ及び外フラップがともに開閉する部分であり、動き易いものであったため、差し込み部分が緩み易くなっていた。本発明はかかる知見に基づいてなされたものであって、開閉部分を相互に連結するという従来の発想から離れ、内フラップの一部を外フラップの挿通部に通してから非開閉面の固定孔に差し込み封緘するように構成したところに特徴を有するものである。封緘状態では、外フラップは内フラップにより押さえ付けられるため、内フラップ及び外フラップは互いに動きを拘束するようになり、また外フラップの動きが内フラップに伝わり難くなる。また、内フラップの一部を差し込む部分は非開閉面であり、動き難い。その結果、本発明では従来よりも封緘が緩み難くなる。
<請求項2記載の発明>
左右一対の端壁と、前後一対の側壁とからなる四角筒状の非開閉面と、
各前記端壁の上縁から延出された内フラップ、および各前記側壁の上縁から延出された外フラップからなり、内フラップの外側に外フラップが重ねられた状態で封緘されるように構成された上開閉面と、
各前記端壁の下縁から延出された内フラップ、および各前記側壁の下縁から延出された外フラップからなり、内フラップの外側に外フラップが重ねられた状態で封緘されるように構成された下開閉面と、を有するダンボール箱において、
各前記端壁に固定孔が形成されており、
上開閉面および下開閉面の少なくとも一方において、各前記外フラップに、各前記内フラップの一部が挿し通される挿通部が形成されるとともに、各前記内フラップの一部が、前記挿通部を通して各前記外フラップの外側に引き出され且つその内フラップの延出元の端壁側に至るように折り曲げられて前記固定孔に差し込まれることにより封緘されるように構成されている、
ことを特徴とするダンボール箱。
(作用効果)
本項記載の発明は、一般的な六面体状の段ボール箱を対象としたものであり、左右両側のそれぞれにおいて内フラップの一部が外フラップの外側に折り返されて端壁に差し込まれることを特徴したものである。この場合、構造及び外観が簡素となる、内フラップの折り返し距離が短くて済む等の利点がもたらされる。
なお、本発明における、前・後・上・下・左・右とは、封緘状態において一方の外フラップが延出される一方の側壁を前(正面)とした方向を意味し、発明の説明の便宜上定めたものであって、製品として使用される際の方向を意味するものではない。
<請求項3記載の発明>
前記挿通部が形成される一対の外フラップは、前記封緘状態で互いの先端縁の全体が突き合わさるように構成されており、
前記挿通部は、前記封緘状態で両外フラップにわたるように前後方向に沿って延在するスリットであり、このスリットが前記外フラップの左右方向両側にそれぞれ形成されており、
前記封緘状態で、前記内フラップの一部が前記スリット内における両外フラップにわたる範囲に挿通されるように構成されている、請求項2記載のダンボール箱。
(作用効果)
本項記載の発明は、挿通部の好適な形態に係るものであり、左右各側において、単一の内フラップで両外フラップを押さえることができ、簡素な構造及び外観で封緘できるようになる。
<請求項4記載の発明>
前記外フラップの外側に引き出される各前記内フラップの一部は、前記封緘状態で互いの先端縁の全体が離間するように構成されており、
前記挿通部が形成される一対の外フラップは、前記封緘状態において互いの先端縁が左右方向両端部では突き合わさるとともにその間に位置する左右方向中間部では離間するように、左右方向中間部における先端縁が凹状に切り欠かれており、前記離間する部分により前記挿通部が形成されている、請求項2記載のダンボール箱。
(作用効果)
本項記載の発明は、青果梱包用ダンボールで見られる上開閉面が完全に密閉されないタイプにおける挿通部の好適な形態に係るものである。左右方向中間部において外フラップの先端縁が離間しており、この離間部分は青果物の露出や突出を許容する部分となるとともに、この離間する部分が内フラップの一部の挿通部として利用されるようになっている。両外フラップの先端縁は左右方向両端部では突き合わさるようになっているため、左右方向中間の離間する部分から引き出され、折り返された内フラップの一部によって、両外フラップの左右方向両端部を押さえることができる。よって、この場合にも簡素な構造及び外観で封緘できるようになる。
<請求項5記載の発明>
前記挿通部が形成される一対の外フラップは、前記封緘状態において互いの先端縁の全体が突き合わさるように構成されており、
前記挿通部は切り起しにより形成されており、切り起しに挿通される内フラップの一部が切り起しの起立方向と反対側に折り返されるように構成されている、請求項2記載のダンボール箱。
(作用効果)
本項記載の発明は、挿通部の好適な形態に係るものであり、特に作業性を低下させずに、梱包内へのゴミ混入を防止するための形態に係るものである。本項記載のように所定の向きに切り起しを形成し、これを挿通部とすることにより、挿通時には切り起しを起立させておくことで作業性が良好となり、その後は切り起しを寝かせることで、切り起しが内フラップの一部の挿通部を閉塞する蓋として機能するようになる。よって、作業性を低下させずに、外フラップに挿通部を設けることに起因した梱包内へのゴミ混入を抑制することができる。また、構造及び外観が簡素で好ましいものとなる。
<請求項6記載の発明>
前記固定孔は、各前記端壁に形成された手掛け孔である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のダンボール箱。
(作用効果)
段ボール箱は、運搬時に両手を挿入するための手掛け孔(把手孔とも呼ばれる)が、各端壁に設けられることが多い。そこで、本項記載の発明では、内フラップの一部の固定用の固定孔を別途設けることなく、手掛け孔と兼用しようとするものである。手掛け孔は、手を挿入する部分であるため、梱包物を位置させないように梱包するのが通常であり、また内容物の位置を手探り又は目視によって確認することができるため、従来のものよりも内容物を傷つけ難くなるという利点がある。また、上開閉面に本発明の封緘を適用する場合、手掛け孔に挿入した内フラップの一部を、手掛け孔の上縁と手との間に挟んで持つことにより、運搬時に内フラップを強固に固定でき、また手掛け孔の切断面に直接手が触れないため、手掛け孔によって手指が傷付くのを防止できる。
<請求項7記載の発明>
各前記内フラップは、フラップの一部をフラップの先端側からフラップの基端側に起立させる切り起しフラップを有し、この切り起しフラップが前記挿通部を通して前記固定孔に差し込まれることにより、前記封緘が行われるように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のダンボール箱。
(作用効果)
このように構成されていると、内フラップにおける切り起しフラップ以外の部分は起立線よりも突出して外フラップと重なるため、内フラップを折り返すとしても左右方向における内フラップと外フラップとの重なり部分を十分に確保することができる。
以上のとおり本発明によれば、ステープルや粘着テープ等の固定用副資材を使用せずに封緘を行うことができ、封緘が緩み難い段ボール箱となる等の利点がもたらされる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。
<第1の実施形態>
図1〜図4は、本発明に係るダンボール箱1の第1の実施形態を示している。このダンボール箱1は封緘状態で直方体状をなすものであり、左右一対の端壁3と、前後一対の側壁2とからなる四角筒状の非開閉面と、各端壁3の上縁から延出された内フラップ5、および各側壁2の上縁から延出された外フラップ4からなり、両内フラップ5の外側に両外フラップ4が重ねられた状態で封緘されるように構成された上開閉面Uと、各端壁3の下縁から延出された内フラップ7、および各側壁2の下縁から延出された外フラップ6からなり、両内フラップ7の外側に両外フラップ6が重ねられた状態で封緘されるように構成された下開閉面Bと、を有している。
両端壁3には、その前後方向中央かつ上下方向中央より若干上側に、前後方向に延在する長孔状の手掛け孔9が打ち抜かれている。符号8は、側壁2の側部と端壁3の側部とを連結するための糊代片を示している。この糊代片8により一方の側壁2とこれに隣接する端壁3とを連結することにより、四角筒状の非開閉面が形成される。また、図中の点線および一点鎖線は折り曲げのための罫線を示している(他の実施形態に同じ)。
各開閉面U,Bの一対の外フラップ4、6は、開閉面を前後方向中央線において二分割した寸法形状に実質的に等しい長方形をなし、その側壁2からの延出長さ(前後方向長さ)L2は開閉面の前後方向長さL1(又は端壁の前後方向長さ)の半分に実質的に等しく、封緘状態で互いの先端縁の全体が突き合わさるように構成されている。
各内フラップ5,7は長方形をなしており、開閉面の前後方向長さL1(又は端壁の前後方向長さ)に実質的に等しい前後方向長さL3をもって、外フラップ4、6と同じ延出長さ(左右方向の長さ)L2だけ端壁3から延出している。図示形態の場合、上下各開閉面U,Bにおける一対の内フラップ5,7は、封緘状態においても互いの先端縁の全体が左右方向に離間する。
そして、第1の実施形態では、以上の構成を基本として、上開閉面Uにおいて、両外フラップ4に、両内フラップ5の一部が挿し通される挿通部が形成されている。より具体的には、各外フラップ4の左右方向両端部における両端から所定距離離間した位置に、先端縁から前後方向中間部まで延在する細長凹状の切欠11がそれぞれ形成されている。両外フラップ4の切欠11の位置は前後方向中央線に関して対称をなしており、封緘状態では両外フラップ4にわたるように前後方向に沿って延在するスリットSが、上開閉面における左右方向両端部にそれぞれ形成されるようになる。このスリットSが本発明の挿通部をなすものであり、そのスリット幅Swは、梱包の密閉性の観点からは内フラップ5の厚さ以下とするのが好ましいが、作業の容易性の観点からは内フラップ5の厚さより広くするのが好ましく、スリット長さ(前後方向)Syは手掛け孔9の前後方向長さ9wと同じかそれよりも長くするのが好ましい。
また、各内フラップ4は、フラップの一部をフラップの先端側からフラップの基端側に起立させる切り起しフラップ10を有する。より詳細には、この切り起しフラップ10は、所定の前後方向幅をもって、内フラップ4の前後方向中央に沿い、内フラップ4の基端より所定距離10dだけ先端側に離間した位置から内フラップ4の先端側に所定長さ延在している。切り起しフラップ10は、先端部が手掛け孔9の前後方向長さ9wより若干幅の広い広幅部10aとされ、これよりも基端側は、手掛け孔9の前後方向長さ9w以下の幅10wを有する本体部10bとされている。切り起しフラップ10の基端と内フラップ5の基端との離間距離10dは、外フラップ4における切欠11とこれに隣接する左右方向端との離間距離10dに合わせられている。切り起しフラップ10の長さは、後述の封緘に際して先端部10aが手掛け孔9に掛止しうる範囲で適宜定めることができる。
切り起しフラップ10の本体部10bには、その基端の他、基端から、切り起しフラップ10の基端と内フラップ5の基端との離間距離10dに等しい距離だけ先端側に離間した位置に第1の折り曲げ罫線10mが付されるとともに、さらにこの第1の折り曲げ罫線10mから、切り起しフラップ10の基端(又はスリットSの左右方向外側端)と手掛け穴9との離間距離9yに等しい距離だけ先端側に離間した位置に第2の折り曲げ罫線10nが付されている。これらの罫線10m、10nは、現実にはダンボール素材の厚さ分だけ離間した平行な二本の罫線とするのが好ましい。また、この形態では、切り起しフラップ10の先端は内フラップ5の先端まで達していない。
かくして構成された段ボール箱1では、封緘に際して、上開閉面の両内フラップ5を内側に折り畳み、次いでその上に両外フラップ4を折り畳む点では従来と同様であるが、この際、図4にも示されるように、両内フラップ5の切り起しフラップ10をそれ以外の部分から起して、これを外フラップ4の左右方向両側に位置するスリットSにそれぞれ通して外フラップ4の外側に引き出し、しかる後、外側に引き出した切り起しフラップ10を左右方向外側(最寄の端壁側)に折り曲げ、更に端壁3に沿うように折り曲げた後、その先端部を手掛け孔9,9に差し込み固定する。この状態では、外側に引き出された各切り起しフラップ10は、両外フラップ4の左右方向両端部を押さえつけて固定するようになる。内フラップ5における切り起しフラップ10以外の部分は切り起しフラップ10の基端よりも左右方向中央側に突出して外フラップ4と重なるため、切り起しフラップ10を折り返すとしても左右方向における内フラップ5と外フラップ4との重なり部分は従来同様に十分に確保される。
切り起しフラップ10の先端部は手掛け孔9よりも広幅に形成されており、挿入時には手掛け孔9以下まで撓むが、箱内に挿入された後で復元し、手掛け孔9に掛け止められる。手掛け孔9は、手を挿入する部分であるため、梱包物を位置させないように梱包するのが通常であり、また内容物の位置を手探り又は目視によって確認することができるため、切り起しフラップ10を挿入するとしても、内容物を傷つけ難くなる。また、手掛け孔9に挿入した切り起しフラップ10を、手掛け孔9の上縁と手との間に挟んで持つことにより、運搬時に内フラップ5を強固に固定でき、また手掛け孔9の切断面に直接手が触れないため、手掛け孔9によって手指が傷付くのを防止できる。
一方、下開閉面の内フラップ5および外フラップ4においては、上開閉面のようなスリットSや切り起しフラップ10は形成されていないため、ステープルや粘着テープ、接着剤等の固定用副資材を用いて行うことができる。
<第2の実施形態>
図5〜図7は第2の実施形態を示しており、青果梱包用ダンボールで見られる上開閉面が完全に密閉されないタイプにおける好適な形態に係るものである。すなわち、基本構成は第1の実施形態と同様であるが、上開閉面における一対の外フラップ4は、封緘状態において互いの先端縁が左右方向両端部4sでは突き合わさるとともにその間に位置する左右方向中間部4cでは離間するように、左右方向中間部4cにおける先端縁12が凹状に切り欠かれており、この離間する部分12Sが内フラップ5の挿通部とされている点で異なる。この場合、切り起しフラップ10の基端と内フラップ5の基端との離間距離は、外フラップ4の両端部4sの左右方向長さに合わせられている。また、本第2の実施形態では、内フラップ5の切り起しフラップ10の先端が内フラップ5の先端に合わされており、両外フラップ4の離間部分12Sに、内フラップ5の先端が露出しないように構成されている。
そして、本第2の実施形態の段ボール箱では、封緘状態においては対向する外フラップ4の先端縁が左右方向中間部4cで離間しており、この離間部分12Sは青果物の露出や突出を許容する部分となるとともに、この離間部分12Sが内フラップ5の切り起しフラップ10の挿通部として利用される。図7にも示されるように、両外フラップ4の先端縁は左右方向両端部4sでは突き合わさるようになっているため、左右方向中間4cの離間部分12Sから引き出され、折り返された内フラップ5によって、両外フラップ4の左右方向両端部4sを押さえることができる。
<第3の実施形態>
第1の実施形態では、外フラップ4におけるスリットSのサイズを可能な限り小さくする、具体的には内部に挿通される内フラップ5の切り起しフラップ10の寸法以下にすることにより、挿通部を介したゴミの混入を防ぐことができるが、その場合、内フラップ5の切り起しフラップ10を外フラップ4に通し難くなり、作業性が低下する。反対に、スリットSのサイズを大きくすれば作業性は向上するが、ゴミが混入し易くなる。本第3の実施形態はこのような問題点に鑑みてなされたものである。
すなわち第3の実施形態は、図8〜図10に示されるように、第1の実施形態のスリットSに変えて、切り起し片13fの起立方向が左右方向中央側となる切り起し13を形成したものである。
より詳細には、封緘状態の上開閉面において、両端から所定距離10d離間した位置に、前後方向に沿って両外フラップ4にわたり延在する矩形の切り起し範囲をそれぞれ設定し、各矩形範囲のうち左右方向中央側の辺に相当する位置を起立基端13rとして残し、他の三辺を切断している。切り起し範囲の幅(左右方向)Fxは、内フラップ5の切り起しフラップ10の厚さより大きく、特に2倍以上とするのが好ましく、切り起し範囲の長さ(前後方向)Fyは手掛け孔9の前後方向長さ9wと同じかそれよりも長くするのが好ましい。その他は基本的に第1の実施形態と同様である。
かくして構成された段ボール箱では、切り起し片13fを左右方向中央側に起立させることで十分に大きな挿通部を形成した状態で、内フラップ5の切り起しフラップ10を挿通させることができる。よって作業性が低下し難い。しかも、封緘後では、図10に示されるように、内フラップ5が切り起し片13fの起立方向と反対側に折り返されているため、切り起し片13fを寝かせて蓋をすることができる。よって、梱包内へのゴミ混入を抑制することができる。なお、切り起し片13fを寝かせる際、図示例のように、切り起し片13fを元の位置まで、つまり外フラップ5の他の部分と同一面をなすように押し込んでも良いし、押し込まずに、切り起しフラップ10の上に被せるだけでも良い。
<他の実施形態>
(イ)上記実施形態では、直方体状の段ボール箱の例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、立方体状であっても、またその他の立体形状であっても良い。要は、内フラップの一部が、外フラップの挿通部を通して外フラップの外側に引き出され且つ外フラップの外面を押さえつつ非開閉面に至るように折り曲げられ、非開閉面の固定孔に差し込まれることにより、開閉面が封緘されれば良い。
(ロ)上記実施形態では、外フラップに挿通する部分として、内フラップ5に切り起しフラップを10設けたが、内フラップの先端部を凸状に形成し、これを外フラップに挿通させるように構成しても良い。この場合、
(ハ)上記実施形態と異なり、外フラップ4のそれぞれに挿通部を独立して設け、これに対応させて各挿通部に挿通される部分を一つの内フラップにそれぞれ独立して設けることができる。
(ニ)上記実施形態では、手掛け孔9が内フラップ5の差し込み用の固定孔を兼ねる構成としたが、手掛け孔9とは別に、又は手掛け孔9を設けずに、内フラップを差し込むための専用の固定孔を設けても良い。
(ホ)上記実施形態では、上開閉面のみ本発明の封緘を適用し、下開閉面については従来同様の、ステープルや粘着テープ、接着剤等の固定用副資材による封緘を採用しているが、下開閉面においても上開閉面と同様に本発明の封緘を適用することができる。
本発明は、ダンボール箱に適用できるものである。
第1の実施形態の展開図である。 第1の実施形態の内フラップ部の拡大図である。 第1の実施形態の封緘状態を示す斜視図である。 第1の実施形態の要部縦断面図である。 第2の実施形態の展開図である。 第2の実施形態の封緘状態を示す斜視図である。 第2の実施形態の要部縦断面図である。 第3の実施形態の展開図である。 第3の実施形態の封緘状態を示す斜視図である。 第3の実施形態の要部縦断面図である。
符号の説明
1…ダンボール箱、2…側壁、3…端壁、4…外フラップ(上開閉面)、5…内フラップ(上開閉面)、6…外フラップ(下開閉面)、7…内フラップ(下開閉面)、8…糊代片、9…手掛け孔、10…切り起しフラップ、11…スリット、12…切欠き、13…切り起し。

Claims (7)

  1. 内フラップおよびその外側に重なる外フラップからなる開閉面と、この開閉面の周縁から連続する非開閉面と、を有するダンボール箱において、
    前記外フラップに挿通部が形成されるとともに、前記非開閉面に固定孔が形成されており、
    前記内フラップの一部が、前記挿通部を通して前記外フラップの外側に引き出され且つ前記外フラップの外面を押さえつつ前記非開閉面に至るように折り曲げられて前記固定孔に差し込まれることにより、前記開閉面が封緘されるように構成されている、
    ことを特徴とするダンボール箱。
  2. 左右一対の端壁と、前後一対の側壁とからなる四角筒状の非開閉面と、
    各前記端壁の上縁から延出された内フラップ、および各前記側壁の上縁から延出された外フラップからなり、内フラップの外側に外フラップが重ねられた状態で封緘されるように構成された上開閉面と、
    各前記端壁の下縁から延出された内フラップ、および各前記側壁の下縁から延出された外フラップからなり、内フラップの外側に外フラップが重ねられた状態で封緘されるように構成された下開閉面と、を有するダンボール箱において、
    各前記端壁に固定孔が形成されており、
    上開閉面および下開閉面の少なくとも一方において、各前記外フラップに、各前記内フラップの一部が挿し通される挿通部が形成されるとともに、各前記内フラップの一部が、前記挿通部を通して各前記外フラップの外側に引き出され且つその内フラップの延出元の端壁側に至るように折り曲げられて前記固定孔に差し込まれることにより封緘されるように構成されている、
    ことを特徴とするダンボール箱。
  3. 前記挿通部が形成される一対の外フラップは、前記封緘状態で互いの先端縁の全体が突き合わさるように構成されており、
    前記挿通部は、前記封緘状態で両外フラップにわたるように前後方向に沿って延在するスリットであり、このスリットが前記外フラップの左右方向両側にそれぞれ形成されており、
    前記封緘状態で、前記内フラップの一部が前記スリット内における両外フラップにわたる範囲に挿通されるように構成されている、請求項2記載のダンボール箱。
  4. 前記外フラップの外側に引き出される各前記内フラップの一部は、前記封緘状態で互いの先端縁の全体が離間するように構成されており、
    前記挿通部が形成される一対の外フラップは、前記封緘状態において互いの先端縁が左右方向両端部では突き合わさるとともにその間に位置する左右方向中間部では離間するように、左右方向中間部における先端縁が凹状に切り欠かれており、前記離間する部分により前記挿通部が形成されている、請求項2記載のダンボール箱。
  5. 前記挿通部が形成される一対の外フラップは、前記封緘状態において互いの先端縁の全体が突き合わさるように構成されており、
    前記挿通部は切り起しにより形成されており、切り起しに挿通される内フラップの一部が切り起しの起立方向と反対側に折り返されるように構成されている、請求項2記載のダンボール箱。
  6. 前記固定孔は、各前記端壁に形成された手掛け孔である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のダンボール箱。
  7. 各前記内フラップは、フラップの一部をフラップの先端側からフラップの基端側に起立させる切り起しフラップを有し、この切り起しフラップが前記挿通部を通して前記固定孔に差し込まれることにより、前記封緘が行われるように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のダンボール箱。
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