JP2008161336A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】透明遊技盤の背後に設置された大型の表示手段による迫力ある画像演出を維持しつつ、「目押し」も行いやすい、機械的なリール体によりパチスロ遊技(スロットマシン遊技)を楽しむことのできる遊技機を提供すること。
【解決手段】遊技球が転動する遊技領域を有し、一部又は全部が透光性を有する部材により形成された遊技盤と、遊技状態に応じた演出表示を行う表示領域を有し、前記遊技盤の背後に配設され、当該遊技盤を透して視認可能な表示手段とを備えた遊技機において、リール遊技機構をさらに備え、前記特別入賞口を、前記特定入賞口の上方に配置するとともに、前記複数のリールを、前記特別入賞口と前記遊技球回収口との間に位置するように、前記遊技盤と前記表示手段との間に配設した。
【選択図】図4

Description

本発明は、パチンコ遊技機に代表される遊技機に関する。
従来、代表的な遊技機として、遊技者による発射ハンドルの操作で遊技球を遊技盤の遊技領域に発射させ、遊技領域に植設された多数の遊技釘との衝突を繰り返しながら遊技球を転動流下させつつ遊技領域に設けられた入賞口に遊技球を入賞させることで賞球を獲得するようにしたパチンコ遊技機がある。
また、近年のパチンコ遊技機は、上記遊技盤の略中央位置に、遊技状態に応じた演出画像を表示する液晶表示装置などの表示手段を設けたものが一般的となっており、この表示手段上で、例えばアニメーションや実写画像などを用いて、ストーリー性を有する多彩な演出表示を行い、演出表示を楽しませながら遊技をより盛り上げるようにしている。
しかし、遊技盤の略中央位置に配置された前記表示手段は、遊技球が転動するための領域を確保する必要があるために、大型化することが困難であった。
そこで、前記遊技盤は透光性を有する部材で形成した、所謂透明遊技盤を採用し、この透明遊技盤の背後に液晶表示装置などの表示手段を配設することにより、遊技領域を確保しつつ、表示手段の大型化を実現させたものが提案された(例えば、特許文献1を参照。)。
一方、近年のパチンコ遊技機では、遊技球を用いた本来のパチンコ遊技や前述の演出表示による楽しみに加え、さらに、遊技者がボタン操作などを行う第2のゲームを付加して遊技性を高めたものも提供されている。
また、パチンコ遊技機と同様に人気の高い遊技機として、スロットマシンやパチスロ遊技機があり、これらを合体させたかのよう遊技機も提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。
これは、メダルに代えてパチンコ球を用いて遊技するだけのもので、パチンコ球が遊技領域を転動するパチンコ遊技本来の楽しみは失われてしまっていた。すなわち、パチンコ遊技機にスロットマシン遊技を取り入れるためには、従来用いられてきた機械的に回転動作するリールは、その奥行き方向の厚み寸法が大きすぎる。したがって、リールをパチンコ遊技機の筐体に組み込む場合はパチンコの遊技領域を犠牲にするほかなかったのである。
しかし、パチンコ遊技機に用いる第2のゲームとして、スロットマシンのゲーム性は捨て難い。そのためには、リールを画像表示することが考えられる。
すなわち、例えば前記透明遊技盤の背後に配置した液晶表示装置に、大型リールを表示し、リールが回転する様を動画で表示するのである。
特開2006−230644号公報 特開2004−194758号公報
しかしながら、上述したように、リールを動画表示するにしても、本来の機械的なリールのアナログ的な回転を表現することは難しい。すなわち、本来のリールの周面上には識別情報となる複数の図柄が描かれており、リール回転に伴う前記図柄の変動態様を画像により表示するには限界があった。
また、パチスロ遊技を楽しむ遊技者にとって、リール回転時に変動して見難い状態となっている図柄を目で追いながら所定位置で停止させる、所謂「目押し」技術が大きな遊技要素ともなっていることから、動画表示のリールでは物足りない。なおかつ、図柄の変動態様が動画表示で行われた場合、どうしても「目押し」することが難しくなり、パチスロ遊技の楽しみを半減させてしまう。
そこで、市場からは、透明遊技盤の背後に設置された大型の表示手段による迫力ある画像演出を維持しつつ、「目押し」も行いやすい、機械的なリール体によりパチスロ遊技(スロットマシン遊技)を楽しむことのできる遊技機の提供が望まれている。
本発明は、上記課題を解決することのできる遊技機を提供することを目的としている。
請求項1記載の本発明では、遊技球が転動するとともに、複数の入球口が設けられた遊技領域を有し、一部又は全部が透光性を有する部材により形成された遊技盤と、遊技状態に応じた演出表示を行う表示領域を有し、前記遊技盤の背後に配設され、当該遊技盤を透して視認可能な表示手段と、を備え、前記複数の入球口は、遊技者にとって有利な特別遊技時に開閉動作を行う特別入賞口と、遊技球の入球が前記特別入賞口を開放する契機となる特定入賞口と、転動し流下した前記遊技球を回収する遊技球回収口と、を含む遊技機において、それぞれ識別情報となる複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、前記複数のリールをそれぞれ回転及び停止させるリール回転手段と、前記複数のリールにそれぞれ対応し、遊技者により操作されるリール停止操作手段と、このリール停止操作手段の操作に応じて、該当するリールの回転を停止制御するリール停止制御手段と、を具備するリール遊技機構をさらに備え、前記特別入賞口を、前記特定入賞口の上方に配置するとともに、前記複数のリールを、前記特別入賞口と前記遊技球回収口との間に位置するように、前記遊技盤と前記表示手段との間に配設した。
請求項2記載の本発明では、請求項1記載の遊技機において、前記遊技領域上の前記特別入賞口と前記遊技球回収口との間に、前記リールの回転停止後に、各リールそれぞれの図柄のうち、所定数の有効図柄を規定する有効図柄規定領域と、当該有効図柄規定領域上を遊技球が通過することを遮断する遮断部材とを設けたことを特徴とする。
請求項3記載の本発明では、請求項2記載の遊技機において、前記遮断部材は、遮断状態と開放状態とに切換自在とした可動体を含むとともに、前記可動体を前記リールの回転時に動作させる遮断部材動作制御手段を備えたことを特徴とする。
請求項4記載の本発明では、請求項2又は3に記載の遊技機において、前記有効図柄規定領域上に、遊技球を衝突させて転動させることのできる遊技釘を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、弾球遊技機による遊技を楽しみながら、スロットマシンの遊技も併せて楽しむことができる。特に、従来、遊技領域の下方に配置された特別入賞口を、上方へ移設して遊技領域の下側スペースを広げたため、複数のリールを、遊技機自体の大きさを従来の遊技機と殆ど変えることなく配設することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係る遊技機は、遊技球が転動するとともに、複数の入球口が設けられた遊技領域を有し、一部又は全部が透光性を有する部材により形成された遊技盤と、遊技状態に応じた演出表示を行う表示領域を有し、前記遊技盤の背後に配設され、当該遊技盤を透して視認可能な表示手段と、を備え、前記複数の入球口は、遊技者にとって有利な特別遊技時に開閉動作を行う特別入賞口と、遊技球の入球が前記特別入賞口を開放する契機となる特定入賞口と、転動し流下した前記遊技球を回収する遊技球回収口と、を含む遊技機において、それぞれ識別情報となる複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、前記複数のリールをそれぞれ回転及び停止させるリール回転手段と、前記複数のリールにそれぞれ対応し、遊技者により操作されるリール停止操作手段と、このリール停止操作手段の操作に応じて、該当するリールの回転を停止制御するリール停止制御手段と、を具備するリール遊技機構をさらに備え、前記特別入賞口を、前記特定入賞口の上方に配置するとともに、前記複数のリールを、前記特別入賞口と前記遊技球回収口との間に位置するように、前記遊技盤と前記表示手段との間に配設したものである。
すなわち、遊技釘や入賞口などを含む遊技部材が設けられた遊技領域を前面に形成した透明な遊技盤と、例えば液晶表示装置からなり、前記遊技領域と略同等の表示領域を有する大型の表示手段との間に、これも遊技領域と同等の広さを有する演出空間を設け、この演出空間に、例えば3個のそれぞれの表面に識別情報となる複数の図柄が配されたリールを配設している。前記複数のリールには、それぞれ回転駆動及び回転停止させるための、例えばステッピングモータを内蔵し、その回転駆動されたリールを停止する契機として、3個のリールにそれぞれ対応した3個の停止ボタンを遊技機の適宜位置に設け、遊技者が前記停止ボタンを押下することにより、対応したリールが回転停止される構成とし、パチンコ遊技に加え、さらにパチスロ遊技機の様なリールゲームを行えるようにしている。
さらに、リール回転手段としてのステッピングモータに対する回転駆動及び回転停止指示、リール停止操作手段としての遊技者による停止ボタン押下の検出、そして、遊技者による停止ボタンの押下のタイミングに合せて、複数のリールの回転停止を制御するリール停止制御手段としては、例えば、CPUからなる演算処理装置と、ROMやRAMなどからなる記憶装置と、その他必要に応じて設定される回路などを備えた制御回路を構成し、前記ROMに記憶されたリール制御プログラムをCPUが実行することによって、前記リール遊技機構としての機能が実現される。なお、前記ROMには、前記各手段を実現させつつ、リール制御プログラムを実行して遊技を進行させるために必要な各種データなども予め記憶されている。
そして、前記特別入賞口を、前記特定入賞口の上方に配置するとともに、前記複数のリールを、前記特別入賞口と前記遊技球回収口との間に位置させるために、遊特別入賞口を上方へ移設して遊技領域の下側スペースを広げる構成としている。
上述した構成により、透明な遊技盤を透して、表示手段(液晶表示装置)において行なわれる迫力のある演出画像表示ができることに加え、さらに、本実施形態における遊技盤と表示装置との間の所定の位置に配設された複数のリールにより、例えば遊技状態の報知演出等を実行することを可能としている。
また、遊技領域上の特別入賞口と遊技球回収口との間に、リールの回転停止後に、各リールそれぞれの図柄のうち、所定数の有効図柄を規定する有効図柄規定領域と、この有効図柄規定領域上を遊技球が通過することを遮断する遮断部材とを設けることもできる。
ここで、有効図柄規定領域とは、停止したリールに付された識別情報となる図柄の組み合わせを規定するための有効ラインが設けられた領域であり、本実施形態では、一般的なパチスロ機同様に、例えば、上段三つ並び、中段三つ並び、下段三つ並び、右上がり斜め三つ並び、右下がり斜め三つ並びと図柄組合せを規定する5ラインの有効ラインを設けたものとしている。
そして、本実施形態では、かかる有効図柄規定領域上を遊技球が通過することを防止するために、遮断部材を有効図柄規定領域の上方位置に設けている。このように、有効図柄規定領域上を遊技球が通過することを防止する遮断部材により、遊技球が邪魔になって、転中のリールの識別情報の視認性を低下させるおそれがなくなり、遊技者は、前記複数のリールの停止操作のタイミングをより的確に計ることができる。
また、遮断部材は、遮断状態と開放状態とに切換自在とした可動体を含むとともに、可動体をリールの回転時に前側に突出動作させる遮断部材動作制御手段を備えることもできる。
遮断部材動作制御手段は、リールの回転時、遮断部材を前側に突出動作させて遮断状態となし、遊技球の進入を防ぐことができる。そして、この遮断部材動作制御手段は、リールの停止時に遮断部材を後退動作させて、遊技盤内に格納し、遊技球が自由に通過可能な開放状態となす。
また、有効図柄規定領域上には、遊技球を衝突させて転動させることのできる遊技釘を設けることもできる。
有効図柄規定領域上に遊技釘を設けた場合、例えばリールが回転しておらず、前記遮断部材が後退して遊技球が有効図柄規定領域内を通過する開放状態のときには、遊技球はパチンコ遊技本来の遊技釘の遊技釘との衝突による転動態様を、有効図柄規定領域上であっても楽しむことができる。
また、リール遊技機構は、遊技盤に対して取り外し自在とした部位(ケース)にリールを取り付けてリールユニットを構成し、このリールユニットを遊技盤に対して取付けるとよい。このとき、遊技盤におけるリールと対向する部位に所定の貫通孔を形成し、この貫通孔に嵌合すればよい。
このように、リール遊技機構をユニット化すれば、複数のリールのメンテナンスを容易にすることができる。例えば、最近のパチスロ遊技機(スロットマシン)においては、その識別情報を遊技者が視認しやすいように、リールの背後に発光体を設けるケースが一般的であるが、かかる発光体として小型の電球やLED(発光ダイオード)等を用いた場合、その交換作業を容易に行なうことができる。
ここで、本実施形態において用いる複数のリールと停止ボタンの個数及び配置は、例えば、前述したパチスロ遊技機(スロットマシン)と同じ構成とすることが望ましい。一般のパチスロ遊技機では、識別情報としての各種図柄が印刷される21区画に分割された3個のリールを有し、各リールには約8種類前後の識別情報(図柄)が適宜配置されて印刷されている。そして、各リールにそれぞれ対応する3個の停止ボタンが備えられ、遊技者が各停止ボタンを操作することで、対応したリールが回転停止される。さらに、停止ボタンの配置においても、遊技者が回転するリールの識別情報を視認しながら操作できる位置に配設されており、遊技者が操作し易い構成としている。
さらに、本実施形態では、上述したように、例えば、上段三つ並び、中段三つ並び、下段三つ並び、右上がり斜め三つ並び、右下がり斜め三つ並びと、現在のパチスロ遊技機に一般的に採用されている5ラインを有効ラインとしている。
すなわち、リールや停止ボタンの構成、配置及び有効ラインを、できるだけパチスロ遊技機に近い構成とすることで、遊技者は、あたかもパチスロ遊技機で遊技しているかのように違和感を覚えることなく、回転しているリールの識別情報を停止操作することを楽しむことができる。特に、回転により識別し難い状態の識別情報(図柄)を目で追いながら所望箇所で停止させる、所謂「目押し」技術を発揮する上でも、パチスロ遊技機(スロットマシン)と同じ構成とすることは、遊技者にとって重要な点である。
また、本実施形態に係る遊技機を例えば、パチンコ遊技機とした場合、その遊技状態の変化は、遊技領域に発射した遊技球が所定の入賞口(例えば「始動口」)に入賞したことを契機に行なわれることが一般的である。つまり、通常遊技状態において、前記特定の入賞口に遊技球が入賞すると、制御部により特別遊技抽選(所謂「大当たり抽選」)が行なわれる、そして、前記特別遊技抽選の抽選結果を受けて、表示手段上で複数の識別情報(例えば0〜9までの数字を示す装飾図柄など)を変動表示させるとともに、所定の演出画像(例えばキャラクタ画像)などを動画にて表示する。さらに、前記特別遊技抽選の抽選に当選した場合は、前記識別情報が所定の組合せ(例えば、「7−7−7」など)で停止表示され、多量の賞球獲得機会が得られる特別遊技状態(所謂「大当たり遊技状態」)に移行する。
装飾図柄の変動状態の変化について、より具体的に説明すると、例えば、複数の装飾図柄の変動表示から停止表示までが一連で表示される通常の変動状態と、複数の装飾図柄が変動表示された後、全ての装飾図柄が略同時に停止表示されるのではなく、一の装飾図柄を残して他の装飾図柄が同一図柄で停止表示され、暫くは残り一つの装飾図柄が変動中の状態が継続される、所謂「リーチ状態」を伴う変動状態とがある。
この「リーチ状態」では、変動中の一の装飾図柄が、他の停止表示されている装飾図柄と同一図柄で停止表示されば前述の大当たり遊技状態に移行することになるが、通常、変動中の装飾図柄が停止するまでの間、表示手段上では、このリーチ状態に応じた特別の演出表示がなされる。本実施形態では、このように、変動状態が通常の変動状態ではなく、リーチ状態を伴ったり、演出画像が通常の演出表示ではなく特別の演出表示がなされたりする場合についても、遊技状態の変化と見なすものとしている。
そこで、本実施形態におけるリールゲームが開始される契機、すなわち、リールの回転駆動の契機を、前記リーチ状態と連動させて開始させ、さらに、そのリーチ状態の演出に係る信頼度(大当たりの発生に繋がる確率の高低表示)に合せて、3個のリールで揃えられる識別情報を決定するようにことができる。
すなわち、表示手段(液晶表示装置)においては、前記リーチ状態の演出が装飾図柄により開始されると共に、3個のリールの回転駆動が開始され、遊技者はパチンコ本来の表示手段を楽しむだけではなく、回転中のリールの識別情報を視認しながら停止ボタンを操作して、3個のリールで構成される有効ライン上に任意の識別情報(図柄)の三つ揃いを狙って停止させることにより、現在表示手段で演出されているリーチ状態が、大当たり遊技状態に繋がるか否かの示唆を受けるのである。
上述したように、パチンコ遊技機における遊技者の最大の遊技目的である大当たり遊技状態の発生と、3個のリールの識別情報(図柄)を三つ揃いで表示させることを関連づけることにより、遊技者に対し、回転中のリールの識別情報(図柄)を狙って停止ボタンを操作して、目的の識別情報(図柄)を3個のリールで構成される有効ライン上に停止させることへの関心をより高めさせることができ、さらに、目的の識別情報(図柄)を狙って停止させるという、パチスロ遊技機の達成感と喜びをもパチンコ遊技に付加することができる。
また、遊技者により停止ボタンを押下され、実際にリールが停止する際には、従来のパチスロ遊技機により実行される制御と同じリール停止制御を行なうのが望ましい。
これは、従来のパチスロ遊技機においては、遊技者は、高速で回転するリール上に印刷された識別情報(図柄)を狙って停止ボタンを操作して、目的の識別情報(図柄)を3個のリールの有効ライン上に三つ並びで停止させることを目的とするものであるが、前述した「目押し」技術について言えば、これは、ごく一部の、例えば優れた動体視力をもつ遊技者にしかなかなかなしえない技術である。
したがって、従来のパチスロ遊技機には、遊技者が停止ボタンを押下してから、実際にリールが停止するまでに、最大4コマのリール制御、所謂「4コマすべり」と呼ばれ、リール周面上に印刷されている識別情報(図柄)を最大4個分滑らせることで、有効ライン上に所定の識別情報(図柄)を揃える制御が行なわれている。
さらに、リール周面上に印刷される識別情報(図柄)の配列を工夫し、前述した最大4コマのリール制御と組み合わせることにより、遊技者の停止ボタンの操作技術の優劣に拘わらず、有効ライン上に、各リールの所定の識別情報(図柄)を三つ揃いで停止させることも可能である。
すなわち、従来のパチスロ遊技機においては、リール周面上に印刷された複数の識別情報(図柄)毎に、その個数や配列位置を適宜定め、遊技者により狙って停止ボタンを操作(目押し)することが必要な識別情報(図柄)と、狙って停止ボタンの操作をしなくてもよい識別情報(図柄)とをバランスよく配置しているものである。かかる一般に用いられるリール制御及び識別情報の配列を同様に用いることにより、本実施形態においても、パチスロ遊技機と同様な停止ボタンの操作感覚を遊技者に提供することが可能となる。
以下、本発明に係る遊技機の好適な実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、以下では遊技機をパチンコ遊技機としている。
[遊技機の構成]
遊技機について、図1〜図4を用いて説明する。図1は本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す斜視図、図2は同パチンコ遊技機10の概観を示す分解斜視図である。また、図3は電飾ユニット53の説明図、図4は本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す正面図である。
図1及び図2に示すように、パチンコ遊技機10は、前面に開口12aが形成された本体枠12と、その本体枠12における開口12aの内部に配設される各種の部品と、本体枠12の前方に開閉自在に軸着された扉11とから構成されている。この扉11は、図1に示すように、開口12aを前面から閉鎖するためのものであり、通常閉鎖した状態で遊技が行われる。また、本体枠12の前面には、上皿20、下皿22、発射ハンドル26等が配設されている。
本体枠12の開口12a内部には、画像を表示する表示手段としての液晶表示装置32と、スペーサ31、遊技盤14等が配設されている。なお、遊技盤14、スペーサ31、液晶表示装置32以外の各種の部品(図示せず)については、理解を容易にするために説明を省略する。
遊技盤14は、その全部が透光性を有する板形状の樹脂(透光性を有する部材)によって形成されている。この透光性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。また、遊技盤14は、その前面側に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、ガイドレール30に囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤14における遊技領域15には複数の遊技釘13が打ちこまれている。
遊技に関する演出画像を表示する表示手段の一例である液晶表示装置32は、前記スペーサ31を挟んで、遊技盤14の背後に設けられている。なお、本実施形態では、遊技盤14の全部が透光性を有する材料で形成されているが、透光性を有する材料が遊技盤14の一部に用いられている場合であれば、液晶表示装置32は、遊技盤14の透光性を有する部材の背後に配置されることになる。すなわち、この液晶表示装置32は、遊技に関する画像の表示を可能とする表示領域32aを有しており、この表示領域32aは、スペーサ31及び遊技領域15の全部又は一部、あるいは遊技領域外域16の全部又は一部を透して遊技者側から視認可能となっている。なお、表示領域32aに表示される遊技に関する画像とは、演出用の演出画像、装飾用の装飾画像等、各種の画像を指す。
また、本実施形態において、遊技盤14における透光性領域の背後に液晶表示装置32などの表示手段を設けることにより、例えば、遊技釘13の植設領域や役物、装飾部材といった遊技部材を設ける領域を大きくし、レイアウトの自由度も更に大きくすることが可能である。
遊技盤14の外側となる扉11の所定位置には、発光表示手段としての装飾ランプ133a,133bが配設されており、遊技状態に合わせた所定の発光態様の表示を行う。
また、この扉11には、ガラス板などからなる透光性を有する保護板19が配設されている。この保護板19は、扉11が閉鎖された状態で遊技盤14の前面に対面するように配設されている。また、保護板19の上方位置には、スピーカ46L,46Rが左右に配設されている。
また、本体枠12に対して発射ハンドル26が回動自在に設けられている。従来、パチンコ遊技機における発射ハンドル26の取付位置は、遊技者から見て右側下方に取り付けられ、右手で操作されるのが一般であるが、本実施形態においては、遊技者から見て左側下方に取り付けられ、遊技者が左手で操作する構成としている。
これは、詳細は後述するが、本実施形態においては、前述したパチスロ遊技機と同様のリールユニット3が遊技盤14の略中央に設けられており、パチンコ遊技機10の所定の遊技状態に合せて回転駆動するリールユニット3に内蔵された3個のリール(図4参照)を、遊技者が任意のタイミングで停止させる場合に、遊技者が右手で停止ボタン5L,5C,5R(図4参照)の操作を行なえるように構成したためである。
さらに、発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ27が設けられている。このタッチセンサ27が遊技者により触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。そして、発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、反時計回り方向へ回動操作されたことにより、発射制御回路126(図5参照)により、発射ソレノイド(図示せず、発射装置130(図5参照)に組み込まれている)に電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射され、遊技が進められる。
また、発射される遊技球の勢いを調整するための発射強度増加ボタン28と、発射強度減少ボタン29とが、発射ハンドル26に設けられている。すなわち、本実施形態においては、遊技者が左手により発射ハンドル26を把持して、なおかつ反時計回りに回転保持することにより遊技球が発射されるが、遊技盤14に対しての遊技球の発射強度(つまり、発射される遊技球の勢い)は、遊技者により発射強度増加ボタン28が押下される毎に増加し、一方、発射強度減少ボタン29が押下される毎に減少する構成としている。
そして、遊技者は任意の発射強度を決めた後は、発射強度増加ボタン28及び発射強度減少ボタン29のボタン押下をやめることにより、遊技者が調整した発射強度で遊技球が遊技盤14に安定して発射される。このように、本実施形態においては、従来のパチンコ遊技機において、多くの遊技者の利き腕となる右手で行なわれていた微妙な発射強度の調整を、不慣れな左手で行わなくて済むように、発射ハンドル26の把持と発射強度調整は別々に行える構成としている。なお、発射ハンドル26を単一のものとせずに、本体枠12の左右側それぞれに設けて、遊技者がいずれかを選択して操作する構成とすることもできる。
次に、図3及び図4を参照しながら、パチンコ遊技機10の構成についてさらに詳細に説明する。なお、図3及び図4を用いたパチンコ遊技機10の概観の以下の説明では、図1及び図2を用いた説明と重複する部分を省略することがある。
図4に示すように、遊技盤14の遊技領域15には、2つのガイドレール30(30a及び30b)、遊技釘13、障害物55、障害物57、通過ゲート54、羽根部材23が付設された特定入賞口25、開閉自在のシャッタ40を備えた特別入賞口39、一般入賞口56a〜56d、遊技球回収口24が設けられている。
特定入賞口25は遊技領域15の略中央に配置され、遊技球回収口24は遊技領域の最下部に設けられている。また、特別入賞口39は、遊技領域15の略中央に配置した特定入賞口25に対し、遊技者から見て右斜め上方に配置している。
そして、かかる特別入賞口39と遊技球回収口24の間に、それぞれ回転自在のリール3L,リール3C、リール3Rを備えたリールユニット3を埋設している。
さらに、遊技盤14の下部中央で、上皿20の上方位置には、回転駆動されたリール3L,リール3C、リール3Rを停止させるための停止ボタンユニット5が設けられおり、本実施形態に係るパチンコ遊技機10では、パチンコ遊技に加え、パチスロ遊技機と同様に、所定の図柄の組み合わせとなるように回転するリールを遊技者の操作により停止させるリールゲームを行えるようにしている。なお、リールユニット3及びリールゲームについては後に詳述する。
遊技盤14の左側に設けられている2つのガイドレール30は、遊技領域15を区画(画定)する外レール30aと、その外レール30aの内側に配設された内レール30bとから構成される。発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて、遊技領域15の上部に移動し、複数の遊技釘13、遊技領域15上に設けられた障害物55、57等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技領域15の下方に向かって流下する。
遊技領域15の略中央に設けられた障害物57の下部には、入賞口の一つである特定入賞口25が設けられており、遊技領域15に設置された障害物57や遊技釘13との衝突しながら転動した遊技球がこの特定入賞口25へ入賞すると、後述する特別図柄ゲーム及び大当たり抽選が開始される。すなわち、特定入賞口25は、特別図柄ゲーム及び大当たり抽選の契機となる入賞口である。
また、図3に示すように、電飾ユニット53の中央に配置された表示器ケース37には、特別図柄表示器33が収容されており、この特別図柄表示器33は、7セグメントLED41で構成されている。この7セグメントLED41は、前記特定入賞口25に遊技球が入賞した場合に、点灯・消灯を繰り返す。7セグメントLED41の点灯・消灯によって、“0”から“9”までの10個の数字図柄が、特別図柄として変動表示される。以上のように、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が異なってくるゲームを「特別図柄ゲーム」という。
そして、表示器ケース37の左右両側には、特別図柄保留ランプ34a〜34dが設けられている。この特別図柄保留ランプ34a〜34dは、特別図柄の変動表示中に遊技球が特定入賞口25へ入賞した場合に、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、特定入賞口25への遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動表示の実行を保留する回数(所謂、「特別図柄の保留球数」)を点灯によって表示する。変動表示していた特別図柄が停止表示されると、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。具体的に説明すると、特別図柄保留ランプ34a〜34dは、特別図柄の変動表示の実行が保留された回数に対応して左から順番に点灯され、特別図柄の変動表示が一旦停止表示され、次の保留されていた特別図柄の変動表示が開始されると、それに対応した特別図柄保留ランプは消灯される。なお、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回(個)を上限として特別図柄の変動表示は保留される。
また、液晶表示装置32の表示領域32aにおいても、前述した特定入賞口25に遊技球が入賞した場合には、特別図柄の変動表示の開始にあわせて、演出用の装飾図柄の変動表示が開始される。また、特別図柄に関する変動表示中に遊技球が特定入賞口25へ入賞した場合には、変動表示中の演出用の装飾図柄が停止表示されるまで、特定入賞口25への遊技球の入賞に基づく演出用の装飾図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた演出用の装飾図柄が停止表示された場合には、保留されていた演出用の装飾図柄の変動表示が開始される。つまり、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて行われる演出用の装飾図柄の変動表示と、特別図柄の変動表示とは、その変動開始及び変動停止は同じタイミングで行なわれることとなる。
本実施形態では、前記特別図柄及び装飾図柄は、共に識別情報として機能するものであり、特別図柄の変動表示から停止表示までを単位ゲームとした前記特別図柄ゲームと、特別図柄と同期して行われる装飾図柄の変動表示から停止表示までを単位ゲームとしたゲームとを併せて、「可変表示ゲーム」としている。したがって、本実施形態に係るパチンコ遊技機10では、前記特定入賞口25に遊技球が入賞したことを契機として、可変表示ゲームが行われることになる。
また、遊技領域15の略中央の左側に設けられた通過ゲート54(図4参照)を遊技球が通過すると、特別図柄表示器33の右側に設けられた普通図柄表示器35において、“○”、“×”等の記号で構成された2つの表示用ランプが、交互に点灯・消灯を繰り返すことによって、普通図柄として変動表示される。
さらに、表示器ケース37の下側には、普通図柄保留ランプ50a〜50dが設けられている。この普通図柄保留ランプ50a〜50dは、前述した普通図柄の変動中に、前記通過ゲート54を遊技球が通過した場合に、点灯又は消灯によって、保留されている普通図柄の変動表示の実行可能な回数(所謂、「普通図柄の保留球数」)を表示する。つまり、普通図柄保留ランプ50a〜50dは、保留された普通図柄の変動表示の実行回数に対応して、左から順番に点灯され、変動が停止表示されると、次の保留されていた普通図柄の変動表示が開始され、それに対応した普通図柄保留ランプは消灯される。なお、普通図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回(個)を上限として保留される。
この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、特定入賞口25の左右の両側に設けられている羽根部材(所謂「普通電動役物」)23が閉鎖状態から開放状態となり、特定入賞口25に遊技球が入りやすくなる。また、羽根部材23を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材23を閉鎖状態として、特定入賞口25に遊技球が入りにくくなるようにする。以上のように、普通図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって羽根部材23の開放・閉鎖状態が異なってくるゲームを「普通図柄ゲーム」という。
また、図4に示すように、特定入賞口25の右斜め上部には、特別入賞口39が設けられている。この特別入賞口39には、その前面側(前方)に開閉自在なシャッタ40が設けられている。このシャッタ40は、特別図柄表示器33において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示され、遊技状態が特別遊技状態である大当たり遊技状態に移行された場合は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、特別入賞口39は、遊技球を受け入れやすい開放状態となる。したがって、特別遊技状態においては、遊技者は発射強度増加ボタン28を操作して発射強度を強め、遊技球が遊技領域15の右側に到達するように調整すること(所謂「右打ち」)を強いられることになる。
一方、シャッタ40の背面側(後方)に設けられた特別入賞口39には、V・カウントセンサ102(図5参照)を有する特定領域(図示せず)と、カウントセンサ104(図5参照)を有する一般領域(図示せず)とがあり、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。そして、開放状態において特別入賞口39への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、シャッタ40は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、特別入賞口39は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となる。
なお、特別入賞口39が遊技球を受け入れやすい状態となっている開放状態から特別入賞口39が遊技球を受け入れ難い状態となっている閉鎖状態までの遊技をラウンドゲームという。したがって、シャッタ40は、ラウンドゲーム時に開放し、各ラウンドゲーム間では閉鎖することになる。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンド等のラウンド数として計数されるため、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
続いて、開放状態から閉鎖状態に駆動されたシャッタ40は、開放状態において特別入賞口39に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、シャッタ40の開放状態において特別入賞口39に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102を通過したことを条件に、次のラウンドゲームへ継続して進むことができる。なお、第1ラウンドのラウンドゲームから、次のラウンドゲームに継続して進むことができない(最終の)ラウンドゲームが終了するまでの遊技状態を大当たり遊技状態という。すなわち、大当たり遊技状態は遊技者にとって有利な遊技状態である。
また、前述した特定入賞口25、一般入賞口56a〜56d、特別入賞口39における特定領域及び一般領域に遊技球が入賞又は通過したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22に払い出される。
このように、本実施形態に係るパチンコ遊技機10では、一般遊技状態において、大当たり遊技状態へ移行するか否かの大当たり抽選と、特別図柄ゲームとが行われ、抽選結果に基づいて、前記特別図柄表示器33に停止表示される特別図柄に対応した装飾図柄の組み合わせが液晶表示装置32の表示領域32aに停止表示されるとともに、抽選結果に伴う演出画像についても液晶表示装置32の表示領域32aに表示されることになる。そして、抽選結果に当選すれば、前述した大当たり遊技状態に移行するのである。
なお、本発明における遊技は、特定入賞口25に遊技球が入球したことを契機に、遊技者にとって有利な遊技へ移行するか否かの抽選が行われ、特別図柄表示器33において特別図柄の変動表示が行われ、液晶表示装置32において演出としての装飾図柄の変動表示される可変表示ゲームが実行されるとともに、この可変表示ゲームに伴う演出表示が行われる遊技である。
ここで、本実施形態においては、役物の一例として、特別入賞口39の役物が記載されているが、本発明はこれに限定されず、遊技盤上に2つ以上のいかなる数の役物が設けられてもよい。
また、本実施形態では、大当たり遊技状態の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)は、15ラウンド又は2ラウンドである。なお、大当たり遊技状態の実行中における最大継続ラウンド数は限定されるものではない。例えば、最大継続ラウンド数は、ラウンド数抽選手段(後述するメインCPU66を含む主制御回路60(図5参照))による抽選により、“1”ラウンドから“15”ラウンドまでの間から選択されるなど、任意のラウンド数であってもよい。
なお、本実施形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等からなるものであってもよい。また、本実施形態においては、液晶表示装置32とは別に特別図柄表示器33及び普通図柄表示器35を備えるように構成したが、これに限らず、液晶表示装置32に特別図柄及び普通図柄を変動表示させるように構成してもよい。
また、本実施形態では、図4に示すように、遊技盤14の略中央位置となる特定入賞口25の下方位置にリールユニット3を埋設している。このリールユニット3は、その内部に3個のリール3L,3C,3Rを内蔵し、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化に合わせて3個のリール3L,3C、3Rが回転駆動される。そして、遊技盤14の下方には、リールユニット3の内部で回転駆動される3個のリール3L,3C、3Rの回転を停止させるために、遊技者により操作される停止ボタンユニット5が設けられている。この停止ボタンユニット5には、前述した3個のリール3L,3C、3Rにそれぞれ対応した停止ボタンが3個(停止ボタン5L,停止ボタン5C,停止ボタン5R)設けられている。
ここで、図15〜図18A,図18Bを参照し、本実施形態に係るパチンコ遊技機10の特徴的な構成として遊技盤14に取り付けられたリールユニット3の構成を説明する。図15(a)はリールユニット3の分解斜視図、図15(b)はリールユニット3の斜視図である。また、図16はリールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C、3Rの内部を示すために一部を切欠した説明図である。図17は、3個のリール3L,3C、3Rの外周に印刷されている識別情報としての複数の図柄を示す図柄配置図、図18Aは、リールユニット3の正面拡大図、図18Bは、リールユニット3を遊技盤14に設置した場合の断面図である。
図15(a)に示すように、リールユニット3は、それぞれ回転自在に配設された3個のリール3L,3C、3Rと、これら3個のリール3L,3C,3Rを内蔵するカバー体とからなり、このカバー体は、遊技盤14における3個のリール3L,3C,3Rに対向する部位に配設される透明な前面カバー3Fと、この前面カバー3Fに係合する裏カバー3Bとから構成されている。このように、3個のリール3L,3C,3Rを、前後に結合した前面カバー3Fと裏カバー3Bとから形成されるリール収容空間内に内蔵してリールユニット3が構成されている。
図示するように、前面カバー3Fの前側面には5本のラインからなる有効ラインを示す有効図柄規定領域58が設けられている。
有効ラインは、中段にラインL1、上段及び下段にそれぞれにラインL2、斜めに2本のラインL3を設け、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rが停止した際の図柄の組合せを規定するものである。
一般にパチスロ遊技機においては、その遊技媒体であるコイン(又は、遊技メダル等と呼ばれる)をパチスロ遊技機に投入した枚数によって有効ラインは変化する。例えば、1枚のコイン投入で中段のラインL1のみ有効となり、2枚のコイン投入で中段のラインL1と共に上下段のラインL2も有効(つまり、中段、上段、下段の3ラインが有効)となる。また、3枚のコイン投入で中段のラインL1、上下段のラインL2、さらに斜めのラインL3も有効(つまり、中段、上段、下段、右上がり斜め、右下がり斜めの5ラインが有効)となる。
しかし、本実施形態においては、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化に応じて3個のリール3L,3C,3Rが回転駆動されるように構成しているため、常時「5ライン」を有効ラインとしている。そして、遊技者が停止ボタンユニット5に設置されている各リールに対応した停止ボタン5L,5C,5Rを操作して、回転中の各リールの所定の図柄を狙って停止させる場合、前記「5ライン」上のいずれかに同一の図柄が停止すれば、所謂「目押し」と呼ばれる停止ボタン操作が的確だったこととなる。
また、前面カバー3Fには、遊技球を衝突させて転動させる遊技釘が設けられている。前述したように、前面カバー3Fには有効図柄規定領域58が設けられており、リール3L,3C,3Rが停止した際の図柄の組合せを視認する上で、その視認性を確保する必要がるるため、遊技釘は可及的に視認性を損なわない位置を選んで植設することが望ましい。このように、前面カバー3Fにまで遊技釘を設けているため、遊技者は、有効図柄規定領域58上であっても、他の遊技領域15と同様に遊技球の遊技釘との衝突による転動を楽しむことができる。
また、裏カバー3Bは、図15(a)に示すように、断面略C字状の湾状に形成した周壁部3cと、この周壁部3cの左右に形成された略円形の左右壁3dとからなり、この左右壁3dに、それぞれ略L字状とした係合溝3bを設けている。
一方、3個のリール3L,3C、3Rは心棒3aにより並列状態に連結されている。
そして、前記心棒3aの両端を前記係合溝3b,3bに掛け渡して組み込み、前面カバー3Fと裏カバー3Bを一体に結合してリールユニット3を形成し、遊技盤14に形成した所定の位置に取り外し自在に設置されることとなる。3eは前記係合溝3bに連続する案内溝であり、リール3L,3C,3Rを連結した前記心棒3aを係合溝3bにガイド可能としている。また、3hは裏カバー3Bに形成した係合爪であり、この係合爪3hによって裏カバー3Bと前面カバー3Fとが突合せ状態に結合される。
また、図18Bに示すように、所定の板厚を有する遊技盤14には、リールユニット嵌入孔15aが形成されており、このリールユニット嵌入孔15aにリールユニット3が嵌合され、前面カバー3Fを、遊技盤14と略一体をなすようにビスなどにより取付けている。なお、この前面カバー3Fの板厚は、遊技盤の板厚よりも薄くして、遊技者側からリール3L,3C,3Rの視認性を損なわないようにしている。
リールユニット3に内蔵される3個のリール3L,3C,3Rは,それぞれ同一構造であり、図16に示すように、リール枠本体に内蔵され、リール3L,3C,3Rをそれぞれ回転駆動及び停止させるステッピングモータ6と、各リール3L,3C,3Rの外周に印刷された識別情報である複数の図柄を、背後から照明するための発光体4a,4b,4cを設けたバックランプユニット4を具備している。このように、高速で回転するリールの背後に照明を設けることにより、遊技者にとって、識別情報である複数の図柄を見分け易くなる。さらに、リール外周に印刷される識別情報(図柄)も半透明な特殊インク等で印刷することにより、なお一層、複数の図柄の判別が容易になるため、遊技者が任意の図柄を狙って停止ボタン5L,5C,5Rを操作できることとなる。
さらに、本実施形態においては、パチンコ遊技機10における様々な演出画像が、リールユニット3を埋設した透明な遊技盤14の背後に設置された液晶表示装置32において表示される。そのため、前記裏カバー3Bを通して、液晶表示装置32で行なわれる演出画像により、遊技者によるリール3L,3C,3Rの識別情報(図柄)の識別が妨げられる恐れがある。そのため、例えば、前記裏カバー3Bは遮光性の高い部材で形成して、背後の液晶表示装置32で実行される演出画像の影響が及ばないように構成し、なおかつリール3L,3C,3Rの識別情報(図柄)を、前記バックランプユニット4により背後から照明することにより、遊技者によるリール3L,3C,3Rの識別情報(図柄)視認性を高める事ができる。
そして、図17に示すように、3個のリール3L,3C,3Rの外周には、識別情報である複数の図柄がそれぞれ異なる配置で印刷されている。また、各リールには21個の図柄が印刷されており、その種類は7種類の異なる図柄が用いられている。図柄80及び図柄81は、一般にパチスロ遊技機においてボーナス図柄と呼ばれる図柄で、例えばパチンコ遊技機における大当たり遊技状態の装飾図柄に相当する図柄である。他にも、チェリー(図柄83)、スイカ(図柄84)、ベル(図柄85)、リプレイ(図柄86)等の複数の図柄が設けられ、リールゲームが開始された場合、それぞれの図柄が有効ライン上に三つ揃いで停止すれば、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の遊技状態が示唆されることとなる。
上記構成において、本実施形態では、有効図柄規定領域58上を遊技球が通過することを遮断する遮断部材21を設けており、しかも、この遮断部材21は、遮断状態と開放状態とに切換自在とした可動体と、当該可動体を前記リールの回転時に動作させる遮断部材動作制御手段とを備えている。本実施形態では、遮断部材動作制御手段として、後述する副制御回路200がその機能を担っている。
ここで、図18A、図18B及び図19を参照して、本実施形態に係る遮断部材21について説明する。
図18Aに示すように、リールユニット3の前面カバー3Fの前側面には、5本の有効ラインが表示された前述の有効図柄規定領域58が設けられ、その上方位置に前後方向へ進退自在とした可動体からなる遮断部材21を配設している。そして、図19に示すように、遊技盤14と液晶表示装置32との間には、前記遮断部材21を進退させるための遮断部材駆動モータ21aが動力伝達機構とともに配設されている。
そして、図18A(a)に示すように、リール3L,3C,3Rが回転動作している場合、遮断部材動作制御手段である副制御回路200(図7参照)は、遮断部材駆動モータ21aを駆動して遮断部材21を遊技盤14の前面に突出動作させ、遊技球が有効図柄規定領域58に進入することを遮断する(図18B(a)参照)。
すなわち、遮断部材21が遮断動作しているときは、遮断部材21が遊技球の障害物となり、有効ライン及びリール3L,3C,3Rの外周面に設けられた図柄の視認性を確保して、リール遊技を楽しむことができる。
一方、図18A(b)に示すように、リール3L,3C,3Rが停止している場合、遮断部材動作制御手段である副制御回路200(図7参照)は、遊技盤14が遮断部材21を遊技盤14の裏面側に格納するように遮断部材駆動モータ21aを駆動して、遊技球が有効図柄規定領域58に進入可能な開放状態にする(図18B(b)参照)。
すなわち、この開放状態では、遮断部材21が格納されているため、遊技球は有効図柄規定領域58へ進入し、前面カバー3Fの遊技釘に衝突しながら転動して下方へ落下して行く。
このように、本実施形態に係るパチンコ遊技機10は、リール3L,3C,3Rを遊技盤14に設けていても、当該リール3L,3C,3Rが停止している場合は、遊技領域15を広く使って遊技球の転動を主としたパチンコ遊技を楽しむことができる。
なお、本実施形態では、遮断部材21と遮断部材駆動モータ21aとは、リールユニット3とは別体の構成として説明したが、遮断部材21と遮断部材駆動モータ21aとリールユニット3とを一体のユニットとしてもよい。
ここで、リールユニット3の遊技盤14への取り付けについて説明する。なお、図19(a)及び図19(b)は、リールユニット3を遊技盤14に設置した場合の取り付け角度の調整を示す図である。
図19に示すように、本実施形態においては、遊技盤14に取り付けられるリールユニット3の取り付け角度は、角度調整自在となる構成としている。
すなわち、パチンコ遊技機10を遊技者が遊技する際に、リールユニット3の取り付け位置、あるいは遊技者の体格の違いなどによって、遊技者が回転するリールの図柄又は有効ラインを見難い場合は、遊技者が見易い角度にリールユニット3の取り付け角度を調整することができるのである。
例えば、遊技者の視線が、リールユニット3の斜め上方であった場合、図19(a)に示すように、リールユニット3の前面カバー3Fの下部に形成したネジ止め部3gに、リールユニット3を所定の傾斜で遊技盤14に取り付けることのできる角度調節用の専用スペーサ付き留め具3jを用いることにより、リールユニット3を斜め上方から見易い角度で遊技盤14に取り付ければよい。一方、遊技者の視線が、リールユニット3の斜め下方であった場合は、図19(b)に示すように、リールユニット3の前面カバー3Fの上部に形成したネジ止め部3gに、角度調節用の専用スペーサ付き留め具3jを用いればよく、リールユニット3を斜め下方から見易い角度で遊技盤14に取り付けることができる。かかる専用スペーサ付き留め具3jのスペーサとしては、リールユニット3の取り付け角度に合わせた複数種類が設定されている。なお、当然のことながら、リールユニット3の取り付け角度を調整することができるのであれば、その手段は専用スペーサ付き留め具3j限定されるものではない。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路について図5を用いて説明する。図5は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図である。
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路は、主に、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200とから構成される。主制御回路60は、遊技の制御を行うものであり、副制御回路200は、遊技の進行に応じた演出の制御(例えば、画像表示制御、音声出音制御、装飾ランプ制御等)を行うものである。
主制御回路60は、図5に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、例えば、特別遊技実行手段や抽選手段として機能するなど、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当たり判定をする際に参照される大当たり抽選テーブル(図6参照)等の各種のテーブルが記憶されている。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。尚、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図5に示すように、V・カウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、シーソーソレノイド122、タッチセンサ27が接続されている。
V・カウントセンサ102は、特別入賞口39における特定領域に設けられている。このV・カウントセンサ102は、特別入賞口39における特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
カウントセンサ104は、特別入賞口39における特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントセンサ104は、特別入賞口39における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dにそれぞれ設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dへ遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114は、通過ゲート54に設けられている。この通過球センサ114は、通過ゲート54を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
遊技球検出手段である始動入賞球センサ116は、特定入賞口25に設けられている。始動入賞球センサ116は、特定入賞口25に遊技球が入賞したことを検出して、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して羽根部材23に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材23を開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、図4に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、特別入賞口39を開放状態又は閉鎖状態とする。
シーソーソレノイド122は、板形状でシャッタ40内部に設けられているシーソー(図示せず)に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、特定領域を通過しやすくなるように又は一般領域を通過しやすくなるように切り替えることとなる。
タッチセンサ27は、発射ハンドル26に設けられており、遊技者によって発射ハンドル26が把持されたことを検知して、所定の検知信号を主制御回路60及び発射制御回路126に供給する。
また、発射制御回路126は遊技者によって発射ハンドル26が把持されることで、発射装置130に備えられている発射ソレノイド等の遊技球を発射させるための装置が駆動される。
発射制御回路126は、発射強度増加センサ124、発射強度減少センサ125を接続している。
発射強度増加センサ124は、発射ハンドル26の発射強度増加ボタン28に設けられており、遊技者により発射強度増加ボタン28を押された場合に、所定の検知信号を発射制御回路126に供給する。これにより、発射制御回路126は、発射装置130の発射ソレノイド(図示せず)への電力の供給を多くすることにより、上皿20に貯留された遊技球の発射強度が増加することとなる。
一方、発射強度減少センサ125は、発射ハンドル26の発射強度減少ボタン29に設けられており、遊技者により発射強度減少ボタン29を押された場合に、所定の検知信号を発射制御回路126に供給する。これにより、発射制御回路126は、発射装置130の発射ソレノイド(図示せず)への電力の供給を少なくすることにより、上皿20に貯留された遊技球の発射強度が減少することとなる。
また、主制御回路60には、払出制御回路127が接続されている。この払出制御回路127には、遊技球の払出を行なう払出装置128、カードユニット150が接続されている。
この払出制御回路127は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。
さらに、主制御回路60には、ランプ制御回路76が接続されており、このランプ制御回路76は、メインCPU66からの指示に従い、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、特別図柄表示器33(7セグメントLED41)、普通図柄表示器35(表示用ランプ)等を制御する。
一方、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46から発生させる音声に関する制御、装飾ランプ133a,133bの制御等を行なう。
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
副制御回路200は、可変表示制御手段、音発生制御手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46L,46Rから発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、装飾ランプなどのランプ133a,133bの制御を行うランプ制御回路240、リールモータ駆動/停止制御回路260、リール停止信号制御回路270から構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。さらに、サブCPU206は、遮断部材21を動作させる遮断部材駆動モータ21aにコマンドを与える機能を有する。特に、サブCPU206は、後述するように、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。サブCPU206は、遮蔽部材動作制御手段をはじめとする後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の特別図柄の変動表示に関連して実行される液晶表示装置32の画像表示に伴う複数種類の演出画像データや、大当たり遊技中のラウンドゲームに関連して実行される複数種類の演出画像データが記憶されており、その他には、リーチ演出の表示期間を定めたリーチ時間テーブル等各種のテーブルも記憶されている。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、リーチ演出時間を制御するためのタイマ変数、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等、各種の変数等が位置付けられている。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給される、特別図柄の変動表示に関連して実行される演出表示の進行に伴う複数種類の演出パターンや、大当たり遊技中のラウンドゲームに関連して実行される複数種類の演出パターン等の演出画像データ等を、液晶表示装置32に画像を表示させる制御を行うものである。
音声制御回路230は、サブCPU206から供給される音声発生命令に応じて、スピーカ46L,46Rから音声を発生させるものである。
ランプ制御回路240は、サブCPU206から供給されるプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、装飾ランプ133a,133bの発光制御を行うものである。また、本実施形態においては、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rの背後に設置されているバックランプユニット4(図16参照)の発光制御も行なうものである。
リールモータ駆動/停止制御回路260は、サブCPU206から供給されるプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、主制御回路60のメインCPU66からリール回転駆動指示があった場合、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rのステッピングモータ6(図16参照)の回転駆動行うものである。また、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rが既に回転していた場合は、後述のリール停止信号制御回路270により、遊技者による停止ボタン(停止ボタン5L,停止ボタン5C,停止ボタン5R)の押下を検出すると、それぞれの停止ボタンに応じたリールの停止制御を行なうものである。
リール停止信号制御回路270は、遊技者による停止ボタンユニット5の停止ボタン5L,停止ボタン5C,停止ボタン5Rが押下された場合、所定の検知信号をサブCPU206に供給する。そして、サブCPU206はプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、前記リールモータ駆動/停止制御回路260に対して、押下されたリール停止ボタン(停止ボタン5L,停止ボタン5C,停止ボタン5R)に応じたリールの停止制御を指示するものである。
なお、本実施形態においては、パチンコ遊技機10の制御回路において、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200を別々に構成しているが、主制御回路60と副制御回路200とを同じ基板で構成してもかまわない。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段として、主制御回路60ではメインROM68を、副制御回路200ではプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に、プログラム、テーブル等が記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、主制御回路60ではメインRAM70、副制御回路200ではワークRAM210等に記録されるものでもよい。なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
[遊技機の動作]
ここで、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の遊技状態について簡潔に説明する。本実施形態においては、パチンコ遊技機10の遊技状態は、大別して一般遊技状態(大当たりの抽選を行いながら遊技球を消費する、所謂遊技者に不利な状態)と大当たり遊技状態(遊技者にとって短時間で大量の遊技球の獲得が期待できる、所謂遊技者にとって有利な状態)に分かれる。そして、前記一般遊技状態においては、詳細は後述するが、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化に応じて、通常モード、確変モードまたは時短モードに分かれる。さらに、前記大当たり遊技状態においては、後述の特別図柄制御処理において抽選された、前記特別図柄表示器33に停止表示される特定の数字図柄により、15R確変大当たり遊技状態、2R確変大当たり遊技状態又は15R通常大当たり遊技状態の、3種類の大当たり遊技状態が決定する。
前記一般遊技状態における確変モード又は時短モードでは、特別図柄及び普通図柄が変動表示を開始して停止表示されるまでの変動時間が、通常モードよりも短く設定され、さらに、前記普通図柄の抽選の結果が“当たり”の場合(つまり、前述した普通図柄表示器35において、表示用ランプが“○”で停止表示された場合)、特定入賞口25に付設された羽根部材23の開放時間が通常モードよりも長く設定される。そのため、特定入賞口25に遊技球が入賞し易くなるので、単位時間当たりの大当たり抽選回数が通常モードに比べて著しく増加かし、かつ特定入賞口25への入賞に対する賞球の払い出しも増加するため、遊技球の目減りが少なく、遊技者にとって有利な状態といえる。
また、前記時短モードは、前記特別図柄の変動回数を所定回数(例えば100回)消化すると、前記一般遊技状態は時短モードから通常モード(パチンコ遊技機10において最も基本的な一般遊技状態)に移行する。一方、前記確変モードにおいては、次の大当たり遊技状態に当選するまで、確変モードは維持される。さらに、確変モードでは、図6の大当たり抽選テーブルに示すように、大当たり抽選の当選確率が通常モードや時短モードよりも高確率に設定されている。
本実施形態における前記3種類の大当たり遊技状態(15R確変大当たり遊技状態、2R確変大当たり遊技状態又は15R通常大当たり遊技状態)は、後述の特別図柄制御処理において、前記大当たり抽選テーブル(図6参照)を参照して、一般遊技状態(通常モード、時短モード又は確変モード)によってそれぞれ異なる抽選確率で抽選される。このとき、大当たり遊技状態に当選すると、前記特別図柄表示器33に停止表示される特別図柄は、15R確変大当たり遊技状態の場合は、例えば、“7”の特別図柄が表示され、2R確変大当たり遊技状態の場合は、例えば、“3”の特別図柄が表示される。また、15R通常大当たり遊技状態の場合は、例えば、“5”の特別図柄が表示される。そして、15R確変大当たり遊技状態又は2R確変大当たり遊技状態の終了後は、前記一般遊技状態は確変モードが設定され、15R通常大当たり遊技状態終了後は、前記一般遊技状態は時短モードが設定される。すなわち、15R確変大当たり遊技状態又は2R確変大当たり遊技状態においては、当該大当たり遊技状態終了後に、一般遊技状態が確変モードに設定されるため、遊技者にとって最も有利な遊技状態といえる。
以下、上述した遊技状態の変化に合わせてパチンコ遊技機10で実行される処理を図7〜図14に示す。
[メイン処理]
最初に、図7に示すように、主制御回路60のメインCPU66は、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図9を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、液晶表示装置32、特別図柄表示器33に表示される特別図柄、装飾図柄に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS12)。そして、詳しくは、図11を用いて後述するが、普通図柄ゲームの進行、普通図柄表示器35に表示される普通図柄に関する普通図柄制御処理を実行する(ステップS13)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS12及びステップS13の処理を繰り返し実行することとなる。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図8を用いて説明する。
最初に、図8に示すように、メインCPU66は、大当たり抽選用乱数値等の各抽選値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS21)。そして、メインCPU66は、特定入賞口25等への遊技球の入賞を検知する入力検出処理を実行する(ステップS22)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当たりが発生した際に開放する特別入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS23)。そして、この処理が終了するとステップS24へ処理を移す。
ステップS24においては、出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定の領域に記憶されている各種の出力要求に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給する。すなわち、後述する各処理において、メインCPU66は、各種駆動遊技部材(つまり、パチンコ遊技機10の遊技領域15に配設されており、なおかつ遊技状態に応じて、その形態を変化させる遊技部材)に対する信号出力要求が、メインRAM70の所定領域に記憶された場合は、それに応じた信号を出力する。例えば、特定入賞口25に付設されている羽根部材23を開放又は閉鎖するための普通電動役物ソレノイド118、特別入賞口39に付設されているシャッタ40を開放又は閉鎖するための大入賞口ソレノイド120などの各ソレノイドの駆動要求があった場合、制御信号を出力して、各種駆動遊技部材を駆動させる処理を行なう。そして、この処理が終了した場合には、ステップS25に処理を移す。
ステップS25においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rを回転駆動させるためのリール回転駆動要求コマンド、デモ表示コマンド、導出表示される特別図柄の種類を示す導出図柄指定コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS26に処理を移す。
そして、ステップS26の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。具体的には、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
[特別図柄制御処理]
図7のステップS12において実行される特別図柄制御処理について図9を用いて説明する。
最初に、ステップS31の処理において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグをロードする。この処理において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグを読み出しステップS32に処理を移す。
ステップS32においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(00)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(00)でない場合には、ステップS34に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(00)の場合には、ステップS33へ処理を移し、特別図柄記憶チェック処理を行う。この特別図柄記憶チェック処理では、詳細は後述するが、特別図柄の保留個数を調べ、保留個数がある場合に、“大当たり”の抽選、特別図柄の変動開始、特別図柄変動タイマのセット等を行い、特別図柄制御フラグに次のステップの処理要求である(01)をセットして処理を終了する。
ステップS34においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(01)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(01)でない場合には、ステップS40に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(01)の場合には、特別図柄変動時間監視処理を行う。すなわち、ステップS35において、特別図柄変動タイマがタイムアップ(つまり“0”)か否かを判断し、タイムアップしていなければ処理を終了する。そしてタイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS36で特別図柄の停止処理を行うとともに、メインRAM70に記憶されている特別図柄保留個数を“1”減少するように記憶更新する。さらに、メインCPU66は、一般遊技状態が時短モードであるか判断し、時短モードの場合はメインRAM70に記憶されている時短回数を“1”減少するように記憶更新し、そして、時短回数が“0”(つまり時短モードの終了)になった場合は、一般遊技状態を通常モードにセットして、時短モードを終了させる。
次に、メインCPU66は、ステップS37において特別図柄が大当たりか否かを判断し、大当たりでなければステップS39において、特別図柄制御フラグをクリア(つまり特別図柄記憶チェック処理を要求する値(00)をセットする)して処理を終了する。また、特別図柄が大当たりであった場合は、ステップS38の大入賞口開放待ち処理を行う。大入賞口開放待ち処理では、メインCPU66は、特別図柄制御フラグに大入賞口開放待ちを示す値(02)をセットし、待ち時間(例えば1秒)を大入賞口開放待ちタイマにセットして処理を終了する。
ステップS40においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(02)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(02)でない場合には、ステップS43に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(02)の場合には、大入賞口開放処理を行う。大入賞口開放処理では、まず、メインCPU66は、ステップS41で大入賞口開放待ちタイマがタイムアップ(つまり“0”)かを判断し、タイムアップしていなければ処理を終了する。そしてタイムアップした場合は、ステップS42で大入賞口開放処理を行う。この大入賞口開放処理では、メインCPU66は、まず特別入賞口39の開放をセット(メインRAM70の所定の領域に、シャッタ40による大入賞口ソレノイド120の開放指示を記憶する)し、次に大当たりの種類によって大入賞口開放タイマに特別入賞口39の開放時間(例えば、大当たりが15R確変大当たり、又は15R普通大当たりの場合は30秒、2R確変大当たりの場合は1秒)をセットする。そして、特別図柄制御フラグに大入賞口開放監視処理を示す値(03)をセットし処理を終了する。
ステップS43においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(03)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(03)でない場合には、ステップS50に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(03)の場合には、大入賞口開放監視処理を行う。大入賞口開放監視処理では、まずメインCPU66は、ステップS44で大入賞口開放タイマがタイムアップ(つまり“0”)したか、又は、特別入賞口39へ規定の個数の遊技球が入賞したか否かを判断する。そして大入賞口開放タイマのタイムアップ、同時に、特別入賞口39へ規定の個数の遊技球が入賞していなければ処理を終了する。そして入賞口開放タイマのタイムアップ、又は、特別入賞口39へ規定の個数の遊技球が入賞のいずれか一方の条件を満たしたことで、ステップS45へ処理を移行する。
ステップS45においては、メインCPU66は、大入賞口閉鎖処理(メインRAM70の所定の領域に、シャッタ40による大入賞口ソレノイド120の閉鎖指示を記憶する)を実行してステップS46へ処理を移す。
ステップS46においては、メインCPU66は、大入賞口開放回数(所謂ラウンド数)をカウントし、規定回数(15R通常大当たり又は15R確変大当たりでは15回、2R確変大当たりでは2回)に達したか否かを判断し、規定回数に達した場合はステップS49で特別図柄制御フラグに大当たり終了処理を要求する値(04)をセットし処理を終了する。また、メインCPU66は、大入賞口開放回数が規定回数に達していなかった場合は、ステップS47で、特別入賞口39へ入賞した遊技球が所定の特定領域を通過したか否かを判断し、特別入賞口39へ入賞した遊技球が所定の特定領域を通過しなかった場合(V・カウントセンサ102が遊技球の通過を検出しなかった場合)は、ステップS49で特別図柄制御フラグに大当たり終了処理を要求する値(04)をセットし処理を終了する。一方、メインCPU66は、特別入賞口39へ入賞した遊技球が所定の特定領域を通過した(つまり、V・カウントセンサ102が遊技球の通過を検出した)場合は、ステップS48へ処理を移す。
ステップS48では、メインCPU66は、大入賞口開放待ち処理を行う。大入賞口開放待ち処理では、特別図柄制御フラグに再度特別入賞口39の開放を要求する値(02)をセットし、待ち時間(例えば1秒)を大入賞口開放待ちタイマにセットして処理を終了する。
ステップS50においては、メインCPU66は、大当たり終了処理を行う。大当たり終了処理では、大当たり図柄が15R確変大当たり又は2R確変大当たりの場合は、一般遊技状態を確変モードとし、大当たり図柄が15R通常大当たりの場合には、一般遊技状態を時短モードとして、さらに時短モード中の特別図柄の変動回数の上限(例えば100回)をメインRAM70の所定の領域に記憶する。最後にメインCPU66は、特別図柄制御フラグをクリア(つまり特別図柄記憶チェック処理を要求する値(00)をセットする)して、特別図柄制御処理を終了する。
[特別図柄記憶チェック処理]
図9のステップS33において実行される特別図柄記憶チェック処理について図10を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS61において、特別図柄保留個数が“0”であるか否かを判断し、特別図柄の保留個数が“0”の場合には、ステップS62に処理を移し、特別図柄の保留個数が“0”でない場合(つまり、特別図柄の変動要求がある場合)には、ステップS63に処理を移す。
ステップS62においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために、副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するためのデータを、メインRAM70の所定の領域に記憶する。これによって、副制御回路200において、客待ち状態(所定の待機状態)となったことを認識することができる。この処理が終了した場合には、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
ステップS63においては、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を要求する値(01)を、特別図柄制御フラグにセットし、ステップS64に処理を移す。
ステップS64においては、大当たり抽選処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、一般遊技状態を読み出し、読み出した一般遊技状態に基づいて、大当たりの抽選値が異なる複数の大当たり抽選テーブル(図6参照)から1つの大当たり抽選テーブルを選択する。そして、特定入賞口25へ遊技球が入賞した時に抽出された大当たり抽選用乱数値と、前記選択された大当たり抽選テーブルを参照し、大当たりを抽選(15R確変大当たり、2R確変大当たり、15R通常大当たり又は“はずれ”のうちのいずれかを決定)する。ここで、図6の大当たり抽選テーブルに示すように、通常モード又は時短モードにおける大当たり抽選テーブルと確変モードにおける大当たり抽選テーブルでは、大当たりの抽選値は、通常モード及び時短モードでは7/400(15R通常大当たり、15R確変大当たり及び2R確変大当たりの全て大当たり抽選値の合計)に設定されているのに対し、確変モードでは70/400(15R通常大当たり、15R確変大当たり及び2R確変大当たりの全て大当たり抽選値の合計)と設定されている。つまり、一般遊技状態における異なる遊技状態(通常モード、確変モード、時短モード)に基づいて大当たり抽選テーブルを選択することによって、大当たり遊技状態に移行する確率が異なることとなる。このように、一般遊技状態が確変モードである場合には、大当たり遊技状態に移行する確率は、通常モードや時短モードよりも向上することとなるので、遊技者にとって有利な状態といえる。この処理が終了した場合には、ステップS65に処理を移す。
ステップS65においては、メインCPU66は、大当たりであるか否かの判断処理を行う。この処理において、メインCPU66は、前述したステップS64の大当たり抽選処理における抽選結果が大当たりであった場合には、ステップS66に処理を移し、大当たりでなかった場合には、ステップS67に処理を移す。
ステップS66においては、大当たり図柄である特別図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS64で決定された大当たりの種類に対応して表示される特別図柄を決定する。例えば、15R確変大当たりに対しては、特別図柄は“7”が決定され、2R確変大当たりに対しては、特別図柄は“3”、又は、15R通常大当たりに対しては、特別図柄は“5”というように、それぞれの大当たりに対応して特別図柄は決定される。そして、決定された特別図柄は、メインRAM70の所定の領域に記憶される。これによって、特別図柄表示器33に、大当たりに対応した特別図柄が導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS68に処理を移す。
ステップS67においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄に対応した特別図柄(例えば“7”、“3”、“5”以外の数字)を決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。これによって、特別図柄表示器33に、はずれに対応した特別図柄が導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS68に処理を移す。
ステップS68では、遊技状態判別処理を行う。この遊技状態判別処理において、メインCPU66は、現在の一般遊技状態が、確変モード又は時短モードであるか否か判断し、確変モードもしくは時短モードの場合は、ステップS70へ処理を移行する。一方、現在の一般遊技状態が確変モード又は時短モードでない(つまり、通常モード)と判断した場合は、ステップS69において、通常モードの特別図柄変動時間(例えば10秒)を、特別図柄変動タイマにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS71へ処理を移行する。
ステップS70においては、メインCPU66は、確変モード又は時短モードの特別図柄変動時間(通常モードの特別図柄変動時間より短い時間、例えば5秒)を、特別図柄変動タイマにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS71へ処理を移行する。
ステップS71においては、メインCPU66は、特別図柄表示器33(図3参照)に対して、変動表示を開始させる要求をメインRAM70の所定の領域に記憶して、ステップS72へ処理を移す。この処理によって、特別図柄表示器33においては、前記ステップS69及びステップS70で特別図柄変動タイマにセットされた変動時間にあわせて、特別図柄の変動表示が行なわれ、所定時間経過後(特別図柄変動タイマがタイムアップした後)前記ステップS66及びステップS67で決定された“大当たり”又は“ハズレ”の特別図柄が停止表示されることとなる。
ステップS72では、液晶表示装置32の表示領域32aに演出表示される装飾図柄や演出時間の決定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS66又はステップS67で記憶された“大当たり”又は“はずれ”のデータ、そしてステップS69又はステップS70で記憶された特別図柄変動時間等のデータに基づき、液晶表示装置32の表示領域32aに演出表示される装飾図柄や演出時間を決定し、メインRAM70の所定の領域に記憶してステップS73へ処理を移す。そして、ここで記憶された装飾図柄や演出時間は、図8のステップS25のコマンド出力処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、装飾図柄が液晶表示装置32の表示領域32aに導出表示されるとともに、装飾図柄の変動時間も決定される。つまり、特別図柄表示器33で導出表示される特別図柄の変動時間と、液晶表示装置32に導出表示される装飾図柄の変動時間は、同期して行われることとなる。
ステップS73では、遊技盤14に設置され、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rを回転駆動させるか否かの決定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS66又はステップS67で記憶された“大当たり”又は“はずれ”のデータ、そしてステップS69又はステップS70で記憶された特別図柄変動時間等のデータに基づき、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rを回転駆動させるか否かを決定し、リールを回転駆動する場合は、リールを回転させるタイミング計るタイマ、さらに、リールユニット3の有効ライン上に揃えることのできるリール上に印刷された特定の図柄を決定して、メインRAM70の所定の領域に記憶する。この処理が終了すると本サブルーチンを終了する。
ここで、本実施形態においては、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化、例えば、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて実行される装飾図柄による演出に合せて、リールの回転駆動を決定するものである。具体的に説明すると、本実施形態では、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて実行される装飾図柄による演出が、ある特定の演出が決定された場合、つまり、3個の装飾図柄の変動停止が、2個まで同一の装飾図柄で停止し、残りの1個装飾図柄が先に変動停止した装飾図柄と同じ図柄で停止すると、大当たり遊技状態の確定が遊技者に報知される状態(所謂「リーチ」状態)が決定された場合に、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rを回転駆動させることが決定されることとなる。
さらに、リール3L,3C,3Rの回転駆動を決定すると共に、前記液晶表示装置32の表示領域32aにおいて実行される装飾図柄による演出と同期を取るために、リール3L,3C,3Rを回転させるタイミング計るタイマ、そして、リールユニット3の有効ライン上に揃えることのできるリール3L,3C,3R上に印刷された特定の図柄も決定される。この特定の図柄の決定は、例えば、図20に示すように、本実施形態においては、リールユニット3の前面の有効ライン上(図18(a)参照)に三つ揃いさせられる図柄は7種類(図柄80〜図柄86、図17参照)である。つまり、その7種類の図柄の中から所定の確率において、1個の図柄が決定されることとなる。
なお、前述した液晶表示装置32の表示領域32aにおいて実行される装飾図柄による演出が、ある特定の演出(所謂「リーチ」状態)が決定された場合でも、全ての「リーチ」演出が大当たり遊技状態の発生に繋がるものではない。結果として外れる場合も多いが、特定の演出を行うことで、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて実行される演出を盛り上げることができる。
そして、この前記「リーチ」演出をより盛り上げるために、本実施形態におけるリールゲームが実行されることになる。
すなわち、「リーチ」演出がなされても、実際に大当たり遊技状態に繋がる場合と、繋がらない場合(所謂「ガセ」演出)を“信頼度”(大当たり遊技状態の発生を示唆する確率)として、リールユニット3の前面の有効ライン上(図18(a)参照)に三つ揃いされる図柄によって示すのである。
つまり、「リーチ」演出時に、例えば、図20に示すように、“信頼度”に対応する図柄が主制御回路60により決定され、一般にパチスロ遊技機におけるボーナス図柄(図柄80、図柄81(図17参照))が決定された場合は、大当たり遊技状態に繋がる“信頼度”が最も高く、図柄81(リプレイ図柄(図17参照))又は何も決定されなかった場合は、大当たり遊技状態に繋がる“信頼度”が低いこととなる。
そして、このステップS73の処理において決定された、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rの回転要求、リールを回転させるタイミング計るタイマ、さらに、リールユニット3の有効ライン上に揃えることのできるリール上に印刷された特定の図柄は、図8のステップS25のコマンド出力処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206にリール回転駆動要求コマンドとして供給される。これによって、詳しくは後述するが、副制御回路メイン処理のステップS207のリール制御処理(図13参照)において、サブCPU206により、リール3L,3C,3Rの回転及び停止ボタン操作によるリール3L,3C,3Rの停止制御が実行されることとなる。
[普通図柄制御処理]
図7のステップS13において実行されるサブルーチンについて図11を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS101において、普通図柄制御フラグをロードする。この処理において、メインCPU66は、普通図柄制御フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS102に処理を移す。
ステップS102においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが普通図柄記憶チェック要求を示す値(00)であるか否か判断し、普通図柄制御フラグが(00)でない場合はステップS104へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(00)の場合は、ステップ103の普通図柄記憶チェック処理を行う。この普通図柄記憶チェック処理では、詳しくは図12を用いて説明するが、メインCPU66は、普通図柄の保留個数を調べ、保留個数がある場合に、普通図柄の当り判定、普通図柄の変動開始、普通図柄の変動タイマのセット等を行い、普通図柄制御フラグに次のステップの処理要求である(01)をセットして処理を終了する。
ステップS104においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(01)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(01)でない場合は、ステップS107へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(01)である場合は、ステップS105において、普通図柄変動タイマがタイムアップ(つまり“0”)したかを判断し、タイムアップしていなかった場合は処理を終了する。一方、普通図柄変動タイマがタイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS106において、普通図柄停止処理を行なう。この普通図柄停止処理においては、メインCPU66は、普通図柄表示器35に対して変動を停止する要求をセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。これにより、普通図柄表示器35において、前記普通図柄記憶チェック処理で判定された、普通図柄の“当り”又は“はずれ”の判定結果が表示されることとなる。この処理が終了すると、メインRAM70の所定の領域に記憶されている普通図柄保留個数を“1”減少するように記憶更新する。そして、普通図柄制御フラグに(02)をセットして処理を終了する。
ステップS107においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(02)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(02)でない場合は、ステップS111へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(02)であった場合は、ステップS108へ処理を移し、普通図柄が当りか否かを判断する。そして、メインCPU66は、普通図柄が当りであると判断した場合は、ステップS109の普通電役開放処理に処理を移す。一方、メインCPU66は、普通図柄が当りではないと判断すると、ステップS110において、普通図柄制御フラグに普通図柄記憶チェックを要求する値(00)をセットして処理を終了する。
ステップS109における普通電動役物開放処理では、メインCPU66は、普通電動役物の羽根部材23の開放処理(メインRAM70の所定の領域に普通電動役物の開放を記憶する)を行う。さらに遊技台の遊技状態に合わせて、普通電動役物の羽根部材23の開放時間(例えば、遊技状態が確変モード又は時短モードの場合は3秒、通常モードの場合は0.2秒)を普通電動役物開放タイマにセットし、普通図柄制御フラグに(03)をセットして処理を終了する。
ステップS111においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(03)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(03)でない場合は、ステップS114へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(03)であった場合は、ステップS112へ処理を移し、普通電動役物開放タイマがタイムアップ(つまり“0”)したかを判断する。そして、普通電動役物開放タイマがタイムアップしていない場合は処理を終了する。一方、普通電動役物開放タイマがタイムアップしたと判断した場合は、ステップS113の普通電動役物閉鎖処理において、普通電動役物である羽根部材23を閉鎖状態(メインRAM70の所定の領域に普通電動役物の閉鎖を記憶する)にさせる。そして普通図柄制御フラグに(04)をセットして処理を終了する。
ステップS114においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグをクリア(つまり普通図柄の記憶チェックを要求する値“00”をセット)して処理を終了する。
[普通図柄記憶チェック処理]
図11のステップS103において実行されるサブルーチンについて図12を用いて説明する。
最初に、ステップS121において、メインCPU66は、普通図柄保留個数が“0”であるか否かの判断を行い、普通図柄保留個数が“0”であると判断した場合には、普通図柄記憶チェック処理を終了する。尚、この普通図柄保留個数はメインRAM70の所定の領域に記憶され、通過ゲート54を遊技球が通過したことを検出した場合に、所定個数(例えば“4”)を上限として“1”増加して記憶更新され、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示が終了したときには、“1”減算して記憶更新される。一方、メインCPU66は、普通図柄の保留個数が“0”でないと判断した場合には、ステップS122において、普通図柄制御フラグに普通図柄変動タイマ監視要求の値“01”をセットし、ステップS123へ処理を移す。
ステップS123においては、普通図柄当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄始動領域通過時に(通過ゲート54を遊技球が通過することによって)抽出された普通図柄当り判定用乱数値と、メインROM68に記憶されている普通図柄当り判定値とを参照する。そして、メインCPU66は、参照した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致する場合には、当り図柄(例えば、“○”図柄)を示すデータをメインRAM70の所定の領域に記憶する。一方、メインCPU66は、参照した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致しない場合には、はずれ図柄(例えば、“×”図柄)を示すデータをメインRAM70の所定の領域に記憶する。このように記憶された当り図柄、はずれ図柄は、普通図柄表示器35に導出普通図柄指定コマンドとして供給される。これによって、普通図柄表示器35は、普通図柄の変動表示(例えば“○”、“×”図柄を交互に点滅させる)を開始する。この後、ステップS124に処理を移す。
ステップS124においては、メインCPU66は、一般遊技状態が確変モード又は時短モードであるか否かを判断し、一般遊技状態が確変モード又は時短モードであった場合は、ステップS126において、メインCPU66は、通常モードより短い普通図柄変動停止時間(例えば5秒)を、普通図柄変動タイマにセットして処理を終了する。一方、遊技状態が確変モード又は時短モードでない(つまり通常モード)場合は、ステップS125において、メインCPU66は、確変モード又は時短モードより長い普通図柄変動停止時間(例えば30秒)を、普通図柄変動タイマにセットして処理を終了する。
[副制御回路メイン処理]
一方、副制御回路200は、副制御回路メイン処理を実行することとなる。この副制御回路メイン処理について図13を用いて説明する。尚、この副制御回路メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。
最初に、ステップS201において、サブCPU206は、RAMアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する。つまり、サブCPU206は、電源が投入されたことに基づいて、遊技を正常に行わせるための所定の初期設定を行うこととなる。尚、本実施形態においては、ステップS201を実行するサブCPU206は、初期設定手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
ステップS202において、サブCPU206は、乱数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた各種の乱数値を更新する。この処理が終了した場合には、ステップS203に処理を移す。
ステップS203において、サブCPU206は、コマンド解析処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60のメインCPU66から送られてきた各種コマンド(例えば、リール回転要求コマンド、導出図柄指定コマンド等)を解析し、その解析したコマンドに応じた処理を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS204に処理を移す。
ステップS204において、サブCPU206は、表示制御処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、前記コマンド解析処理において、主制御回路60のメインCPU66からの導出図柄指定コマンドを受信した場合に、その導出図柄指定コマンドに応じた装飾図柄等の画像表示制御を、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて行うこととなる。
そして、サブCPU206は、スピーカ46から発生させる音の制御を行う音声制御処理(ステップS205)、各種のランプ133a,133bの発光制御を行うランプ制御処理を実行する(ステップS206)。この処理が終了した場合には、ステップS207に処理を移す。
ステップS207において、サブCPU206は、リール制御処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、前記コマンド解析処理において、主制御回路60のメインCPU66からのリール回転要求コマンドを受信した場合に、パチンコ遊技機10の遊技状態に合せて、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rを回転駆動するとともに、遮断部材21を遊技領域15上に進出させる。そして、遊技者により停止ボタン(5L,5C,5R)が操作されたことを検知すると、それに応じたリールの停止制御処理を行なう。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
このように、副制御回路メイン処理においては、ステップS201の初期設定処理が終了した後、ステップS202からステップS207の処理を繰り返し実行することとなる。
[リール制御処理]
ここで、本実施形態において、前述した副制御回路メイン処理(図13参照)のステップS207で実行されるリール制御処理について図14を用いて説明する。
最初に、ステップS300において、サブCPU206は、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rが、既に回転中か否かを判断し、回転中でない場合は、ステップS307へ処理を移す。一方、回転中の場合は、サブCPU206は、ステップS301において、リール停止信号制御回路270(図5参照)により、遊技者による停止ボタン(5L,5C,5R)の操作を検知したか否かを判断し、停止ボタン(5L,5C,5R)の操作を検知しなかった場合はステップS302へ処理を移す。また、停止ボタン(5L,5C,5R)の操作を検知した場合はステップS304へ処理を移す。
ステップS302において、サブCPU206は、リール回転監視タイマがタイムアップ(つまり“0”)したか否かを判断し、タイムアップしていない場合は処理を終了する。また、タイムアップした場合は、サブCPU206は、ステップS303において、回転中の全てのリールを停止させる要求を、リールモータ駆動/停止制御回路260(図5参照)に対して指示する。つまり、本実施形態においては、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化に合わせて、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rを回転駆動して、遊技者による停止ボタン(5L,5C,5R)の操作を検知すると、それに応じたリールの回転を停止するようにしているが、遊技者により停止ボタン(5L,5C,5R)の操作が行なわれない状態が、所定の時間(例えば、パチンコ遊技機10の液晶表示装置で行なわれる装飾図柄等の演出時間)経過すると強制的に停止されることとなる。この処理が終了すると、ステップS306へ処理を移す。
ステップS304において、サブCPU206は、リール停止信号制御回路270(図5参照)により検知された停止ボタン5L,5C,5Rに対応したリール3L,3C,3Rが回転中の場合に、その回転を停止させる要求をリールモータ駆動/停止制御回路260(図5参照)に対して指示する。この場合、リールモータ駆動/停止制御回路260(図5参照)は、予め有効ライン上に成立させる識別情報である特定の図柄が決まっている場合は、パチスロ遊技機において一般に「引き込み制御」といわれ、遊技者による所謂「目押し」をアシストするためのリール制御を行なう。すなわち、有効ライン上に特定の図柄を最大4コマの範囲で引き込み、自動的に有効ライン上に特定の図柄の三つ並びを成立させるリール停止制御を行う。この処理が終了するとステップS305へ処理を移す。
ステップS305において、サブCPU206は、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rの全てのリールが回転停止したか否かを判断して、全てのリールが回転停止していなかった場合(つまり、まだ回転中のリールが残っていた場合)は本サブルーチンの処理を終了する。一方、全てのリールが回転停止していた場合は、ステップS306において、サブCPU206は、「リール回転中」をリセットしてワークRAM210の所定の領域に記憶する。この「リール回転中」は、本サブルーチンで使用される内部フラグであり、サブCPU206は、リールの回転駆動でON、全てのリールの回転停止でOFFとして、ワークRAM210の所定の領域に一時記憶されるものである。そして、この処理が終了すると本サブルーチンの処理を終了する。
ステップS307において、サブCPU206は、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rに対してのリール回転駆動要求があるか否かを判断し、リール回転駆動要求があった場合は、ステップS313へ処理を移す。一方、リール回転駆動要求が無かった場合はステップS308へ処理を移す。ここで、このステップS307で判断される「リール回転駆動要求」は、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に対して、リール回転駆動要求コマンドとして送信されたときに、副制御回路メイン処理のステップS203のコマンド解析処理(図13参照)において解析され、ワークRAM210の所定の領域に一時記憶されたものである。また、前記リール回転駆動要求コマンドには、リールの回転駆動要求だけでなく、前述の「引き込み制御」を発動するための特定の図柄データやリールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rを回転させるタイミング等のデータも含まれている。
ステップS308において、サブCPU206は、「リール回転開始待ち」か否かを判断し、リール回転開始待ち状態の場合はステップS309へ処理を移す。また、リール回転開始待ちでない場合は、ステップS316へ処理を移す。この「リール回転開始待ち」とは、本実施形態においては、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化に合わせて、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rを回転させるため、リールの回転開始とパチンコ遊技機10の液晶表示装置32で行われる演出とのタイミングを合せるために、本サブルーチンにおいてワークRAM210の所定の領域に一時記憶され、参照される内部フラグである。
ステップS309において、サブCPU206は、リール回転開始待ちタイマがタイムアップ(つまり“0”)したか否かを判断し、タイムアップしていない場合は処理を終了する。一方、タイムアップした場合は、サブCPU206は、ステップS310において、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rの回転駆動要求を、リールモータ駆動/停止制御回路260(図5参照)に対して指示する。
そして、ステップS311において、サブCPU206は、リール回転時間監視タイマをセットして、ワークRAM210の所定の領域に記憶する。このリール回転時間監視タイマは、前述したように、遊技者により停止ボタン(5L,5C,5R)が操作されなかった場合の、リールの回転停止のタイミングを計るための時間である。さらに、ステップS312おいて、サブCPU206は、リール回転中をセットし、リール回転開始待ちをリセットして、ワークRAM210の所定の領域に記憶する。この処理が終了すると本サブルーチンを終了する。
ステップS313において、サブCPU206は、リール回転開始待ちをセットして、ワークRAM210の所定の領域に記憶する。そして、ステップS314において、サブCPU206は、リール回転開始待ちタイマをセットして、ワークRAM210の所定の領域に記憶する。このリール回転開始待ちタイマは、前述したように、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に対して、リール回転駆動要求コマンドとして送信され、ワークRAM210の所定の領域に一時記憶された、パチンコ遊技機10の液晶表示装置32において実行される遊技状態の変化の演出に合わせて、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rを回転させるタイミングを取るための時間である。この処理が終了するとステップS315へ処理を移す。
ステップS315において、サブCPU206は、遮断部材21の突出を遮断部材駆動モータ21aへ指示する。つまり、この処理においては、サブCPU206は、主制御回路60のメインCPU66からのリール回転駆動要求コマンドがあった場合は、遊技盤14に配設されている遮断部材21が突出方向に動作するための信号が遮断部材駆動モータ21aへ送られることになる。
これにより、遮断部材21が遊技盤14上に突出して、遊技球がリールユニット3の前面で転動することを遮断する為、遊技者がリールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rの外周に印刷されている識別情報(図柄)を視認する場合の妨げとならない。そして、この処理が終了すると本サブルーチンを終了する。
ステップS316において、サブCPU206は、遮断部材21の格納を遮断部材駆動モータ21aへ指示する。つまり、この処理においては、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rの回転又は停止が終了(つまり、リールゲームが終了)すると、サブCPU206は、遊技盤14に配設されている遮断部材21を遊技盤14に格納するための動作信号が遮断部材駆動モータ21aへ送られることになる。
これにより、遮断部材21は遊技盤14に格納されて、再び遊技球がリールユニット3の前面で転動することになる。そして、この処理が終了すると本サブルーチンを終了する。
このように、本実施形態においては、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化に合せて、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rを回転駆動させ、遊技者による停止ボタン(5L,5C,5R)の操作に応じたリールの回転停止を、パチスロ遊技機と同様のリール停止制御(所謂「引き込み制御」)を用いる事により、遊技者に対してパチスロ遊技機を遊技しているのと同等の停止ボタン操作を行なえるようにして、さらに、前記リールユニット3の有効ライン上に、遊技者により停止操作された結果を、リールユニット3の有効ライン上に特定の図柄の三つ並びとして停止表示させ、それを、パチンコ遊技機10における大当たり遊技状態の発生を示唆することと関連付けることで、パチンコ遊技機及びパチスロ遊技機両方の遊技の楽しみを提供できることとなる。
また、リールユニット3は遊技盤14に埋設されている為、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rを回転駆動させ、遊技者による停止ボタン(5L,5C,5R)の操作に応じたリールの回転停止を行なう場合(所謂、リールゲーム実行時)は、遮断部材21を遊技盤14に突出させ、リールユニット3の前面を遊技球が転動しないようにして、遊技者が停止ボタン(5L,5C,5R)の操作を行なう際の、回転する3個のリール3L,3C,3Rの外周に印刷されている識別情報(図柄)を視認することを妨げない構成としている。
[リールゲームの具体例1]
ここで、リールゲームを実行して、前述したリールユニット3の有効ライン上に特定の図柄の三つ並びが停止表示された場合に、パチンコ遊技機10における大当たり遊技状態の発生を示唆する様子を図21、図22及び図23を用いて具体的に説明する。
まず、図21(a)に示すように、パチンコ遊技機10の表示領域32aにおいて、3個の装飾図柄92が変動表示されている。この時、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rは停止した状態である。
次に、図21(b)に示すように、パチンコ遊技機10の表示領域32aにおいて、装飾図柄92が2つ同じ数字(この場合は“7”)で停止(所謂、遊技状態が「リーチ」状態で停止)すると、遮断部材21が突出してくるとともに、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rが全て回転開始する。
そして、図22(c)に示すように、遊技者が、所望する図柄がリールユニット3の前面の有効ライン上に停止するようにタイミングを計りながら停止ボタン5Lを操作することで、それに対応してリール3Lの回転が停止される。リールユニット3は、前述したように、遊技者から図柄の視認が容易な状態で取り付けられているため、遊技者は、所望する図柄が有効ライン上に停止しているか否かを容易に確認することができる。続いて、同じように、所定のタイミングで遊技者は停止ボタン5C、5Rを停止操作していく。
図22(d)に示すように、遊技者が停止ボタン5Cを操作することで、それに対応したリール3Cの回転が停止される。
最後に、図23(e)に示すように、遊技者が停止ボタン5Rを操作することで、それに対応してリール3Rの回転が停止される。
これで遊技者による停止ボタンの操作は終了する。この時、最終的にリールユニット3の前面の有効ライン上に停止した全部の図柄が特定の図柄の三つ並びであった場合、遊技者は、パチンコ遊技機10の大当たり遊技状態の発生を期待することができる。
すなわち、図23(e)に示すように、リールユニット3の前面の有効図柄規定領域58に設けた有効ライン上において、中段にパチスロ遊技機における「ボーナス図柄」である図柄80(図17参照)が三つ揃いで停止されたとする。これは、図20に示すように、パチンコ遊技機10における大当たり遊技状態を報知する「信頼度」が99%の図柄であるため、遊技者は図柄80の三つ揃いの成立で、大当たり遊技状態の発生を確信できるのである。
そして、最終的に、図23(f)に示すように、パチンコ遊技機10の表示領域32aにおいて、3個の装飾図柄92が同じ数字(この場合は“7”)で停止して、遊技者に大当たり遊技状態が確定したことを遊技者に知らせることとなる。
このように、パチンコ遊技機10の大当たり遊技状態の発生を遊技者に報知する手段として、パチスロ遊技機と同じ機能を備えた、リールユニット3及び停止ボタンユニット5を設け、リールゲームを実行可能としたことにより、遊技者にパチンコ遊技機の楽しみとパチスロ遊技機の楽しみを同時に提供することができる。
[リールゲームの具体例2]
次に、パチンコ遊技機10における遊技状態の変化をリールゲームで示唆する他の具体例について、図24、図25及び図26を用いて具体的に説明する。ここでは、パチンコ遊技機10における大当たり遊技状態の実行中において、リールユニット3の有効ライン上に、特定の図柄の三つ並びを停止表示させることで遊技者に遊技状態の変化を報知する場合としている。
本実施形態におけるパチンコ遊技機10においては、近年のパチンコ遊技機同様、大当たり遊技状態実行中に、その大当たり遊技状態を表示する装飾図柄を再変動させて、例えば、“15通常大当たり”を、“15R確変大当たり”に変更(所謂、昇格演出)する演出を行なうようにしている。これにより、“15R通常大当たり”と比較して、“15R確変大当たり”では、その大当たり遊技状態の終了後に、大当たりの抽選確率が高確率で抽選される確率変動遊技状態へ移行するため、遊技者は、より利益の大きい “15R確変大当たり”の獲得を期待できることになり、この所謂昇格演出を、リールゲームで行うようにしている。
まず、図24(a)に示すように、パチンコ遊技機10の表示領域32aにおいて、3個の“15通常大当たり”を示す装飾図柄92(この場合は“2”)が表示され、大当たり遊技状態が実行中の場合であって、図24(b)に示すように、例えば、大当たりの遊技状態が所定のラウンド回数になると、パチンコ遊技機10の表示領域32aにおいて、“15通常大当たり”を示す装飾図柄92(この場合は“2”)が揃って再変動を開始する。このときに、それに伴い、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rが全て回転開始する。
そして、図25(c)に示すように、遊技者が、所望する図柄がリールユニット3の前面の有効ライン上に停止するようにタイミングを計りながら停止ボタン5Lを操作することで、それに対応してリール3Lの回転が停止される。
続いて、図25(d)に示すように、遊技者が停止ボタン5Cを操作することで、それに対応したリール3Cの回転が停止される。
最後に、図26(e)に示すように、遊技者が停止ボタン5Rを操作することで、それに対応したリール3Rの回転が停止される。これで遊技者による停止ボタンの操作は終了する。この時、最終的にリールユニット3の前面の有効ライン上に停止した全部の図柄が、特定の図柄の三つ並びであった場合に、遊技者は、パチンコ遊技機10の大当たり遊技状態が、“15R通常大当たり”から“15R確変大当たり”への昇格を期待することができる。
すなわち、図26(e)に示すように、リールユニット3の前面の有効ライン上において、中段にパチスロ遊技機における「ボーナス図柄」である図柄80(図17参照)が三つ揃いで停止されたとする。これは、“15R確変大当たり”を報知する「信頼度」が99%の図柄(図20参照)であるため、遊技者は図柄80の三つ揃いの成立で、“15R通常大当たり”から“15R確変大当たり”への昇格を確信できるのである。
そして、最終的に、図26(f)に示すように、パチンコ遊技機10の表示領域32aにおいて、3個の装飾図柄92が同じ数字(この場合は“7”)で停止して、遊技者に“15R通常大当たり”から“15R確変大当たり”への昇格したことを遊技者に知らせることとなる。
このように、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化に合わせて、パチスロ遊技機と同じ機能を備えた、リールユニット3及び停止ボタンユニット5を設けることにより、遊技者に従来のパチンコ遊技機の遊技性に加えて、パチスロ遊技機の持つ遊技性、つまり、回転するリールを見ながら特定の図柄を狙って、停止ボタンを操作して有効ライン上に停止させるという楽しみを同時に提供することができる。
しかも、特別入賞口39を、特定入賞口25(所謂「始動口」)よりも上方へ移設して遊技領域15の下側スペースを広げたため、このスペースに位置するように、すなわち、特別入賞口39と、遊技領域15の最下部に位置する遊技球回収口24と間に3個のリール3L,3C,3Rを内蔵したリールユニット3を配設することができ、パチンコ遊技機10自体の大きさを従来のパチンコ遊技機と殆ど変えなくても済み、大型化することを防止できる。
そして、この位置であれば、遊技者からリール3L,3C,3Rの周面に設けられた図柄の視認性も良好であり、特に、本実施形態では、る。
また、透過性を有する遊技盤14の背後に配設されたリール3L,3C,3Rに対し、このリール3L,3C,3Rと対向する遊技盤14の部位を、当該遊技盤14に形成したリールユニット嵌入孔15aに着脱自在としたリールユニット3により構成したため、当該リールユニット3を取付けた場合は、遊技盤14とリールユニット3とが略一体構成となり、しかもリールユニット3の肉厚(前面カバー3Fの板厚)が他の部位(遊技盤14の板厚)よりも薄くしたので、パチンコ遊技機10自体の大きさを、従来のパチンコ遊技機と殆ど変えることなくリール3L,3C,3Rの配設が可能となる。
さらに、リール3L,3C,3Rの表面に設けられた図柄を、遊技盤14の一部をなすリールユニット3の前面カバー3Fを透して直視することができるために視認しやすく、停止ボタン5L,5C,5Rの操作により、リール3L,3C,3Rとともに回転する図柄を目で追いながら所望する図柄を狙って停止させる、所謂目押しも容易となる。
なお、近年のパチンコ遊技機においては、通常遊技状態において、現在の大当たり遊技の抽選確率が、通常確率状態あるいは高確率状態なのか、区別できない(所謂、潜伏確変)パチンコ遊技機が知られている。そこで、本発明を利用して、現在の抽選確率状態を、リールゲームを実行させることによって遊技者に報知するようにすることも可能である。
以上の実施形態により、以下の遊技機が実現される。
すなわち、遊技球が転動するとともに、複数の入球口が設けられた遊技領域15を有し、一部又は全部が透光性を有する部材により形成された遊技盤14と、遊技状態に応じた演出表示を行う表示領域32aを有し、遊技盤14の背後に配設され、この遊技盤14を透して視認可能な表示手段(例えば、液晶表示装置32)と、を備え、複数の入球口は、遊技者にとって有利な特別遊技時に開閉動作を行う特別入賞口39と、遊技球の入球が特別入賞口39を開放する契機となる特定入賞口25と、転動し流下した遊技球を回収する遊技球回収口24と、を含む遊技機において、それぞれ識別情報となる複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリール3L,3C,3Rと、複数のリール3L,3C,3Rをそれぞれ回転及び停止させるリール回転手段(例えば、ステッピングモータ6)と、複数のリール3L,3C,3Rにそれぞれ対応し、遊技者により操作されるリール停止操作手段(例えば、停止ボタン5L,5C,5R)と、このリール停止操作手段の操作に応じて、該当するリールの回転を停止制御するリール停止制御手段(例えば、リールモータ駆動/停止制御回路260)と、を具備するリール遊技機構(たとえば、リールユニット3、サブCPU206、リールモータ駆動/停止制御回路260、リール停止信号制御回路270などを含む機構)をさらに備え、前記特別入賞口39を、前記特定入賞口25の上方に配置するとともに、複数のリール3L,3C,3Rを、特別入賞口39と遊技球回収口24との間に位置するように、遊技盤14と表示手段(例えば、液晶表示装置32)との間に配設した遊技機(パチンコ遊技機10)。
遊技領域15上の特別入賞口39と遊技球回収口24との間に、リール3L,3C,3Rの回転停止後に、各リール3L,3C,3Rそれぞれの図柄のうち、所定数の有効図柄を規定する有効図柄規定領域58と、当該有効図柄規定領域58上を遊技球が通過することを遮断する遮断部材21とを設けた(例えば、図18A参照)遊技機(パチンコ遊技機10)。
遮断部材21は、遮断状態と開放状態とに切換自在とした可動体を含むとともに、可動体をリールの回転時に動作させる遮断部材動作制御手段(例えば、副制御回路200)を備えた遊技機(パチンコ遊技機10)。
有効図柄規定領域58上に、遊技球を衝突させて転動させることのできる遊技釘を設けた遊技機(パチンコ遊技機10)。
なお、本実施形態では、遮断部材21を進退自在の可動体からなる構成としたが、遊技盤14に固定されたものであっても本発明は成立する。
また、本実施形態においては、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化に合わせて、リールが回転開始するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、リールが回転開始する契機としては、遊技盤14の設けた特定の入賞口への遊技球の入賞としてもよいし、適宜変更可能である。
また、本実施形態においては、パチスロ遊技機におけるリールと同様な機能をもったリール及びリール停止制御(例えば、最大4コマの「引き込み制御」)としたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本件発明においては、パチスロ遊技機と同じ機能のリール3L,3C,3Rを、小型化して遊技盤14に配設したが、リール3L,3C,3R上に印刷される図柄の個数は、小型化を考慮に入れて、例えば10個にするなど、少なく形成してもよい。またリール停止制御においても、リール3L,3C,3R上に構成される図柄の個数等に応じて適宜変更可能である。
さらに、本実施形態においては、パチスロ遊技機におけるリールと同様な機能をもった停止ボタンとしたが、遊技者がリールを見ながら操作できるものであれば、その取り付け位置や大きさ及び形状等は特に限定されるものではない。
なお、本発明の実施例に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す斜視図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において構成される電飾ユニットを示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において構成される主制御回路及び副制御回路を示すブロック図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において参照される各種判定テーブルである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のリールユニットの分解斜視図である。 本発明の一実施形態のリールの切欠図である。 本発明の一実施形態のリールの図柄配置図である。 本発明の一実施形態のリールユニットの正面図である。 本発明の一実施形態のリールユニットの断面図である。 本発明の一実施形態のリールユニットの取付状態を示す説明図である。 本発明の一実施形態のリールユニットにおいて表示される図柄組合せを示す図である。 本発明の一実施形態のリールユニットの停止操作を示す図である。 本発明の一実施形態のリールユニットの停止操作を示す図である。 本発明の一実施形態のリールユニットの停止操作を示す図である。 本発明の一実施形態のリールユニットの停止操作を示す図である。 本発明の一実施形態のリールユニットの停止操作を示す図である。 本発明の一実施形態のリールユニットの停止操作を示す図である。
符号の説明
3 リールユニット
3L,3C,3R リール
5 停止ボタンユニット
5L,5C,5R 停止ボタン
10 パチンコ遊技機
14 遊技盤
26 発射ハンドル
32 液晶表示装置
58 有効図柄規定領域
60 主制御回路
126 発射制御回路
200 副制御回路
260 リールモータ駆動/停止制御回路
270 リール停止信号制御回路

Claims (4)

  1. 遊技球が転動するとともに、複数の入球口が設けられた遊技領域を有し、一部又は全部が透光性を有する部材により形成された遊技盤と、
    遊技状態に応じた演出表示を行う表示領域を有し、前記遊技盤の背後に配設され、当該遊技盤を透して視認可能な表示手段と、
    を備え、
    前記複数の入球口は、
    遊技者にとって有利な特別遊技時に開閉動作を行う特別入賞口と、
    遊技球の入球が前記特別入賞口を開放する契機となる特定入賞口と、
    転動し流下した前記遊技球を回収する遊技球回収口と、
    を含む遊技機において、
    それぞれ識別情報となる複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、
    前記複数のリールをそれぞれ回転及び停止させるリール回転手段と、
    前記複数のリールにそれぞれ対応し、遊技者により操作されるリール停止操作手段と、
    このリール停止操作手段の操作に応じて、該当するリールの回転を停止制御するリール停止制御手段と、
    を具備するリール遊技機構をさらに備え、
    前記特別入賞口を、前記特定入賞口の上方に配置するとともに、前記複数のリールを、前記特別入賞口と前記遊技球回収口との間に位置するように、前記遊技盤と前記表示手段との間に配設したことを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技領域上の前記特別入賞口と前記遊技球回収口との間に、前記リールの回転停止後に、各リールそれぞれの図柄のうち、所定数の有効図柄を規定する有効図柄規定領域と、当該有効図柄規定領域上を遊技球が通過することを遮断する遮断部材とを設けたことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記遮断部材は、遮断状態と開放状態とに切換自在とした可動体を含むとともに、前記可動体を前記リールの回転時に動作させる遮断部材動作制御手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の遊技機。
  4. 前記有効図柄規定領域上に、遊技球を衝突させて転動させることのできる遊技釘を設けたことを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技機。
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