JP2008157819A - 事故点標定システム - Google Patents

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Abstract

【課題】1系列(1台)の標定演算装置と複数系列の端末装置とを備える事故点標定システムにおいて、効率的なデータ伝送により1系列の端末装置と同等の標定時間(事故発生から標定結果出力までの時間)を確保することが可能な事故点標定システムを提供する。
【解決手段】本発明の事故点標定システムは、電力系統の情報を入力し、情報の検出に基づいて前記電力系統における事故を検知するととともに、前記電力系統の前記事故に関連した事故データを送信するように構成され、複数の系列下に配置された複数の端末機器と、前記複数の端末機器の少なくとも一つから前記事故データを受信し、事故点標定演算を行う機能を有する事故点標定装置とを備える。前記端末機器は、送信すべき前記事故データに対して優先系列を設定するための優先系列設定手段と、この優先系設定手段における設定に基づいて、前記事故データの送信を制限する送信制限手段とを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、電力系統の事故点を標定する事故点標定システムに関する。
ネットワーク通信技術を応用した事故点標定システムは、入カした電カ系統の電圧・電流などの状態量を所定の周期でサンプリングしてディジタルデータに変換し、電カ系統に発生した事故を不足電圧要素や過電流要素等を用いて検出し、前記ディジタルデータを一定期間保存し、必要に応じてデータ通信する機能を有した端末装置(同機能を内蔵する保護制御装置などの装置を含む)を電カ系統の各所に設置し、これら複数台の端末装置が取得した系統情報データ(電カ系統の電圧・電流などの状態量、遮断審の入切状態を含む)を、通信ネットワークを介して収集して事故点標定演算(以下標定演算)を行う事故点標定演算装置(以下標定演算装置)から構成されるのが一般的である(特許文献1参照)。
また、本システムは経済性を考慮し、1台の標定演算装置を使用した1系列システムとすることがある(非特許文献1参照)。
一方、保護システムでは、高信頼性を求められることから特に超高圧系統の電力流通設備等では2系列化して保護制御装置を設置するのが一般的である(非特許文献2参照)。
特開2001−145279号 2003年9月10目電気学会保護リレーシステム研究会資料 PSR-03-10「ネットワーク形FL・オシロシステムの開発」 三谷泉編著「ディジタルリレー実務読本」才一ム社(17〜19頁)
上述したような事故点標定システムにおいては、経済性を重視し、1台の標定演算装置と、電力系統の各所に設置した1系列の端末装置とを1つのネットワークを介して接続する1系列システムの構成とすることがある。このような1系列システムにおいて、端末機能を2系列保護システムの保護制御装置に内蔵して適用する場合は、1台の標定演算装置が両系列の保護制御装置と系統情報データを通信して、それぞれの系列から取得した系統情報データを元に事故点標定を行う方法が考えられる。
しかしながら、この方法では1系統事故に対し、両系列の保護制御装置から系統情報データを収集して標定演算を2回行うこととなる。一般に保護制御装置が取得している系統情報データは系列間で差異は無いため、標定結果は理論的に系列間で同値となり、1系列の事故点標定システムにおいて、標定結果を両系列分出カすることは過剰である。また、1系列構成の端末装置と通信する場合と比較すると、1事故に対し2系列分の系統情報データの通信を行って標定演算を実施することは、系列のネットワーク、及び標定演算装置では2倍の負担となり、伝送遅延や標定演算装置の処理負担増を招き、事故発生から標定結果出力までの時間を遅延させてしまうという課題があった。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、1系列(1台)の標定演算装置と複数系列の端末装置とを備える事故点標定システムにおいて、効率的なデータ伝送により1系列の端末装置と同等の標定時間(事故発生から標定結果出力までの時間)を確保することが可能な事故点標定システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明の一態様は、
電力系統の情報を入力し、この入力した前記情報の検出に基づいて前記電力系統における事故を検知するととともに、前記電力系統の前記事故に関連した事故データを送信するように構成され、複数の系列下に配置された複数の端末機器と、
前記複数の端末機器の少なくとも一つから前記事故データを受信し、事故点標定演算を行う機能を有する事故点標定装置とを備え、
前記端末機器は、送信すべき前記事故データに対して優先系列を設定するための優先系列設定手段と、この優先系設定手段における設定に基づいて、前記事故データの送信を制限する送信制限手段とを含むことを特徴とする、事故点標定システム(第1の事故点標定システム)に関する。
また、本発明の他の態様は、
電力系統の情報を入力し、この入力した前記情報の検出に基づいて前記電力系統における事故を検知するととともに、前記電力系統の前記事故に関連した事故データを送信するように構成され、複数の系列下に配置された複数の端末機器と、
前記複数の端末機器の少なくとも一つから前記事故データを受信し、事故点標定演算を行う機能を有する事故点標定装置とを備え、
前記端末機器は、他系列の端末装置における装置ロック条件を検出する装置ロック検出手段と、前記装置ロック条件に基づいて、前記事故データの送信を制限する送信制限手段とを含むことを特徴とする、事故点標定システム(第2の事故点標定システム)に関する。
上記第1の事故点標定システムによれば、電力系統の事故に関連した事故データを送信する複数の端末機器それぞれの中に設けられた優先系列設定手段によって、前記事故データ、すなわちそれを送信する前記端末機器に関して、例えば“優先”あるいは“非優先”などの優先系列を設定し、この設定に基づいて前記事故データを送信制限手段によって制限した状態で、例えば“優先”に設定された端末機器に関する事故データのみを事故点標定装置に送信するように構成している。
実際、所定の1系列に属する端末機器のみを“優先”の状態とし、その他の系列に属する端末機器を“非優先”とすれば、前記事故点標定装置においては、“優先”の状態にある1系列の端末機器からの事故データのみを受信し、それに基づいて標定演算を実行する。したがって、複数系列の端末機器を有する事故点標定システムにおいて、特定の1系列に属する端末機器からの事故データを受信するのみで事故点標定を行うことができるので、1系列の端末装置と同等の標定時間を確保することができる。
また、上記第2の事故点標定システムによれば、電力系統の事故に関連した事故データを送信する複数の端末機器それぞれの中に設けられた装置ロック検出手段によって、例えば優先系列設定手段によって、前記事故データ、すなわちそれを送信する前記端末機器に関して“優先”が設定された場合において、その設定された前記端末機器が電源断の状態にあるような場合、前記端末機器が電源断の状態にあることを検出し、それに基づいて、例えば優先系列設定手段によって“非優先”に設定された他系列の端末機器に関する事故データが、前記複数の端末機器それぞれの中に設けられた送信制限手段によって制限された状態で、事故点標定装置に送信するように構成している。
実際、所定の1系列に属する端末機器のみを“優先”の状態とし、その他の系列に属する端末機器が“非優先”の状態であって、前記送信制限手段が、“非優先”にある端末機器の1系列に属する端末機器からの事故情報を前記事故点標定装置に送信するようにすれば、前記事故点標定装置においては、特定の1系列の端末機器からの事故データのみを受信し、それに基づいて標定演算を実行する。したがって、複数系列の端末機器を有する事故点標定システムにおいて、特定の1系列に属する端末機器からの事故データを受信するのみで事故点標定を行うことができるので、1系列の端末装置と同等の標定時間を確保することができる。
以上、本発明によれば、1系列(1台)の標定演算装置と複数系列の端末装置とを備える事故点標定システムにおいて、効率的なデータ伝送により1系列の端末装置と同等の標定時間(事故発生から標定結果出力までの時間)を確保することが可能な事故点標定システムを提供することができる。
以下、本発明の事故点標定システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る事故点標定システムの全体構成を示す一実施例の図である。また、図2は、図1に示す事故点標定システムにおける保護制御装置、および標定演算装置の構成を詳細に示すブロック図である。
図1において、10は保護対象となる電力系統、また、A,Bは発変電所などの電気所を示し、平行2回線送電線11,12に対して遮断器31a,31b,32a,32bを介して各電気所A,Bの母線2a,2bに接続される。41a1,41a2,41b1,41b2,42a1,42a2,42b1,42b2は変流器、5a,5bは変成器であり、各検出電気量は保護制御装置A系61a,61b,62a,62bと保護制御装置B系71a,71b,72a,72bにそれぞれ入カされる。
ここでは事故点標定システムにおける端末装置については、端末機能を内蔵している保護制御装置を一例にとって説明するが、保護制御装置と端末装置が個別に設置、または端末装置単独で設置された構成でも本発明は実現できる。
保護制御装置A系61a.61b,62a,62bは、遮断器31a,31b,32a,32bを開閉するための制御指令C1a1,C1b1,C2a1,C2b1を出カして電カ系統10を保護制御する。また、保護制御装置B系71a,71b,72a,72bは、遮断器31a,31b,32a,32bを開閉するための制御指令C1a2,C1b2,C2a2,C2b2を出カして電カ系統10を保護制御する。
また、保護制御装置A系61a,61b,62a,62b及び保護制御装置B系71a,71b,72a,72bは通信ネットワーク80に接続され、通信ネットワーク80には、更に、標定演算装置90が接続されている。
図2に示す保護制御装置は、保護制御装置A系61a,61b,62a,62b及び保護制御装置B系71a,71b,72a,72bのいずれにおいての同じ内部構成を呈するので、図2においては、保護制御装置A系61aを例にとって説明する。
本事故点標定システムにおいては、各保護制御装置は、電カ系統の状態量を取得する際にデータのサンプリングタイミングを同期させるか、または、各保護制御装置のサンプリングタイミングのズレを補正してデータのサンプリングタイミングを一致させる。本例では、保護制御装置A系61aは、各端末装置でサンプリングしたデータにマイクロ秒オーダーの絶対時刻を付与するようにGPS(Global Positioning System)を用いている。保護制御装置A系61aは時刻同期手段61を有しており、原子時計を内蔵した人工衛星Lからの信号をアンテナL1aにより受信し、これを解読することにより各端の装置とも同期した時刻を認識する。
なお、時刻の同期を取得する手段としてGPSを例としているが、同期手法はこの方法に限定するものではない。
アナログ/ディジタル変換手段62は、所定周期毎に電力系統10の状態量をサンプリングして、サンプリングした状態量をディジタルデータに変換する。
保護制御演算手段63は、アナログ/ディジタル変換手段62から受け取ったディジタルデータを用いて演算を行い、保護対象となる電力系統10の設備機器に事故が発生したか否かを判定し、保護対象設備の事故と判定した場合、例えば遮断機31aに対する保護制御出力C1a1を出カする。また、保護制御出力C1a1と同等の条件を前記出力と同タイミングでデータ記録手段65にも送信する。
事故検出手段64で系統事故を検出すると、データ記録手段65は、アナログ/ディジタル変換手段62からの所定期間分のディジタルデータを、時刻同期手段61で検出した絶対時刻データとともに、データ記憶装置66に保存する。データ記憶装置66は、この系統事故時の電力系統の状態にデータとこれと対応する絶対時刻データを、適当回数分だけ保存できる。
優先通信設定手段67は、ヒューマンインターフェース画面での運用設定・または外部からの電気信号入力等の方法により、“優先”、“非優先”のいずれかを選択設定する。これらの設定は、保守・運用者等が必要に応じて選択設定を切替えることができる。
データ記録手段65が前記データ保存を行う時点で、データ記録期間内に保護制御装置A系61aの制御指令C1aを伴い、かつ優先通信設定手段67での設定値が“優先”の場合は、記録情報送出手段68は、通信ネットワークを経由して、記録情報データを標定演算装置90へ送出する。
記録情報データとは、当該記録データの事故検出時の時刻データまたは保護制御装置の制御指令の時刻データの少なくとも1つのデータから構成されるものである。すなわち、この時点で送出される記録情報データは、保護制御装置が系統事故を検出したことと、系統事故の検出に対応する絶対時刻データのみの送信であり、記録保存したディジタルデータ自体の送信は行われない。
標定演算装置90は、保護制御装置A系61a,61b,62a,62b、または保護制御装置B系71a,71b,72a,72bの少なくとも1つの保護制御装置から記録情報送出手段68により送出された前記記録情報データを記録情報受信手段91により通信ネットワーク80から受信する。
データ要求先端末選択手段92は、記録情報受信手段91により各保護制御装置から受信したデータをもとに送信元の保護制御装置を識別し、電力系統の構成に従って予め関連付けられた保護制御装置群を選択する。要求情報送出手段93は、データ要求先端末装置選択手段92で選択した1つ以上の保護制御装置に対し、標定演算に必要とするデータの絶対時刻を指定してデータ要求情報を通信ネットワーク80経由で送出する。
各保護制御装置では要求情報報送出手段93からのデータ要求情報を受信する。ここでは保護制御装置A系61aを例にとり説明する。
保護制御装置A系61aでは、要求情報受信手段69が、標定演算装置190からの前記データ要求情報を受信して内容を解読して要求データ抽出手段610へ引き渡す。これを受け取った要求データ抽出手段610は、標定演算装置が前記データ要求情報で指定した絶対時刻に見合う範囲のデータをデータ記憶装置66に保存されたデータから標定演算に必要なデータとして抽出し、データ送出手段611により通信ネットワーク80を経由して標定演算装置90へ送出する。
標定演算装置90は、データ受信手段94により通信ネットワーク80を介して、データ要求した保護制御装A系61aなどから標定演算に必要なデータを受信する。受信した当該の標定演算に必要なデータは、データ保存手段95により標定演算装置90内部に保存される。
標定演算手段96は、データ保存手段95により保存したデータを使用して事故点標定演算を実行し、この結呆をデータ表示手段97により表示する。
次に、本実施形態の一具体例について説明する。図3は、図1の電力系統10において、内部事故F1が発生した場合を示す図である。なお、図1〜3において、同一あるいは類似の構成要素に関しては、同じ参照数字を用いている。
ここでは、各々の保護制御装置において、予め図2の優先通信設定手段67により、保護制御装置A系61a,61b,62a,62bは各々“優先”に設定し、保護制御装置B系71a,71b,72a,72bは各々“非優先”に設定する。また、標定演算装置90は、図2のデータ要求先端末装置選択手段92において、A系装置群として保護制御装置A系61a,61b,62a,62b、B系装置群として保護制御装置B系71a,71b,72a,72bを予め関連付けた設定とする。
送電線11に内部事故F1が発生すると、保護制御装置A系61a,61b,62a,62b、及び保護制御装置B系71a,71b,72a,72bは各々で図2の事故検出手段64が系統事故を検出してデータ記録手段65により時刻同期手段61から得られた絶対時刻とともにアナログ/ディジタル変換手段62から得られた系統の状態量データをデータ記憶装置66に保存する。また、図2の保護制御演算手段63により送電線11の内部事故F1を検出し、保護制御装置A系61a,61b、及び保護制御装置B系71a,71bは遮断器を引外す制御指令C1a1,C1b1,C1a2,C1b2をそれぞれ出力する。
さらに、データ記録手段46にて前記制御指令C1a1,C1b1,C1a2,C1b2を検出し、記録情報データが記録情報送出手段68に渡される。記録情報送出手段68は、優先通信設定手段67にて“優先”と設定された保護制御装置(ここでは、保護制御装置A系61a,61b)から標定演算装置90の記録情報受信手段91へ、保存データに対応する記録情報データを通信する。なお、B系装置である保護制御装置B系71a,71bは、優先通信設定手段67にて“非優先”に設定されているため前記記録情報データは通信されない。
前記記録情報データを受信した標定演算装置90は、データ要求先端末装置選択手段92にて前記記録情報データを送信した保護制御装置が、標定演算装置90にて予め設定していた前記A系装置群内の少なくとも1装置に該当したことから、前記A系装置群に属する保護制御装置A系61a,61b,62a,62bを選択し、要求情報送出手段93からこれらの保護制御装置に対して標定演算に必要とするデータの絶対時刻を指定してデータ要求情報を送信することにより、標定演算に必要なデータを保護制御装置A系61a,61b,62a,62bから収集し、標定演算装置90は標定演算を実施する。
従って、系統事故発生時、制御指令C1a1,C1b1,C1a2,C1b2を出力した保護制御装置A系61a,61b、及び保護制御装置B系71a,71bのうち、予め優先設定通信手段67にて“優先”に設定した保護制御装置A系61a,61bからのみ記録情報データが通信され、さらに、標定演算装置90では、データ要求先端末装置選択手段92にて前記記録情報データを送信した保護制御装置A系61a,61bが予め設定していたA系装置群内の少なくとも1装置に該当したことから、A系装置群に属する保護制御装置61a,61b,62a,62bとのみデータ通信して標定演算を実施するように作用する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態によれば、1系列(1台)の標定演算装置と2系列の保護制御装置(端末装置)からなる事故点標定システムにおいて、優先側系列の端末装置とのみデータ通信して標定を行うことから、1系列の端末装置を設置した場合と同等の標定時間(事故発生から標定結果出カまでの時間)を確保することが可能な事故点標定システムを提供できる。
(第2の実施形態)
次に図4〜6を参照して第2の実施形態に係る事故点標定システムについて説明する。
図4は、第2の実施形態に係る事故点標定システムの全体構成図であり、図5は、図1に示す事故点標定システムにおける保護制御装置、および標定演算装置の構成を詳細に示すブロック図である。なお、図1〜5において、同一あるいは類似の構成要素に関しては、同じ参照数字を用いている。
本実施形態と第1の実施形態との差異は、装置ロック条件送出手段において、保護制御装置A系61a,61b,62a,62bから保護制御装置B系71a,71b,72a,72bに対し、各々自装置の装置ロック条件E1a1,E1b1,E2a1,E2b1を渡し、さらに、保護制御装置B系71a,71b,72a,72bから保護制御装置A系61a,61b,62a,62bに対し、各々自装置の装置ロック条件E1a2,E1b2,E2a2,E2b2を渡している点である。したがって、重複する部分については、その説明を省略する。
また、図5に示す保護制御装置は、保護制御装置A系61a,61b,62a,62b及び保護制御装置B系71a,71b,72a,72bのいずれにおいても同じ内部構成を呈するので、図5においては、保護制御装置A系61aを例にとって説明する。
図5において、装置ロック条件送出手段612は、自装置(ここでは保護制御装置A系61a)から他系列装置(ここでは保護制御装置B系71a)に対し、装置ロック条件E1a1を出カする。装置ロック条件とは、監視不良または電源断等にて保護制御機能、または端末機能が停止、または正常動作できない条件を示す。
記録情報送出判定手段613は、他系列の保護制御装置(ここでは保護制御装置B系71a)から受信した装置ロック条件E1a2、及び優先通信設定手段67にて設定した“優先”、“非優先”の設定条件を入力とし、データ記録手段65から出カされる記録情報の標定演算装置90に対する送出要否の判定を行い、判定の結果を記録情報データ送出手段68に渡す。記録情報送出手段68は、前記記録情報データを受信した場合、記録情報送出判定手段613での判定結果に従い、“送出要”の判定で前記記録情報データを送信する。
図6は、保護制御装置A系61aに着目した記録情報送出判定手段613の例を示す。図6において、優先通信設定手段67にて設定した“非優先”設定S2と他系列から受信した前記装置ロック条件E1a2をアンド回路S3の入力とし、アンド回路S3の出カはオア回路S4を介して記録情報送出判定出力S5となる。
また、優先通信設定手段67にて設定した“優先”設定S1はオア回路S4を介して記録情報送出判定出力S5となる。記録情報送出判定出カS5は、記録情報送出判定手段613の判定結果(『送出要』または『送出否』)に相当する。
一般に保護制御装置A系61aにおいて、自装置が装置ロック状態にあった場合は、記録情報データ送信のトリガとなる保護制御演算手段63からの制御指令C1aもロックされるが、さらに、図示しない記録情報送出判定出カS6において、自装置内の事故点標定システムの端末機能に関わる不良(GPS時刻受信不良等)検出時にも出力をロック(送信否と判定)することで自装置内からの送出条件をさらに限定することも可能である。
次に、本実施形態の具体例について説明する。
図7は、図4に示す電力系統10において、1Lの保護制御装置A系61a,61bが装置ロックの条件の一例として電源断状態であった場合に、内部事故F1が発生した場合を示す図である。なお、図7においても、図1〜6と同一あるいは類似の構成要素に対しては、同じ参照数字を用いて表している。
本例では、各々の保護制御装置において、予め図5の優先通信設定手段67により、保護制御装置A系61a.61b,62a,62bは各々“優先”に設定し、保護制御装置B系71a,71b,72a,72bは各々“非優先”に設定しているものとする。また、標定演算装置90は、図5のデータ要求先端末装置選択手段92において、A系装置群として保護制御装置A系61a,61b,62a,62b、B系装置群として保護制御装置B系71a,71b,72a,72bを予め関連付けた設定とする。
送電線11に内部事故F1が発生すると、保護制御装置A系62a,62b、及び保護制御装置B系71a,71b,72a,72bは各々で図2の事故検出手段64が系統事故を検出してデータ記録手段65により時刻同期手段61から得られた絶対時刻とともにアナログ/ディジタル変換手段62から得られた系統の状態量データをデータ記憶装置66に保存する。この時、保護制御装置A系61a,61bは電源断の状態であり、これらの動作は行われない。
また、図5の保護制御演算手段63により送電線11の内部事故F1を検出し、保護制御装置B系71a,71bは遮断器を引外す制御指令C1a2,C1b2をそれぞれ出カする。さらに、データ記録手段46にて前記制御指令C1a2,C1b2を検出し、記録情報データが記録情報送出手段68に渡される。
保護制御装置B系71a,71bは、優先通信設定手段67にて“非優先”と設定されているが、他系列の保護制御装置A系61a,61bは電源断状態であるため、装置ロック条件E1a2,E1b2が成立する。これにより、記録情報送出判定手段613での判定結果は「送信要」となり、記録情報送出手段68より、標定演算装置90の記録情報受信手段91へ、前記記録情報データを通信する。
前記記録情報データを受信した標定演算装置90は、データ要求先端末装置選択手段92にて前記記録情報データを送信した保護制御装置が、標定演算装置90にて予め設定していた前記B系装置群内の少なくとも1装置に該当したことから、前記B系装置群に属する保護制御装置B系71a,71b,72a,72bを選択し、要求情報送出手段93からこれらの保護制御装置に対して標定演算に必要とするデータの絶対時刻を指定してデータ要求情報を送信することにより、標定演算に必要なデータを保護制御装置B系71a,71b,72a,72bから収集し、標定演算装置90は標定演算を実施する。
従って、系統事故発生時、予め優先設定通信手段67にて“優先”に設定した保護制御装置A系61a,61bが装置ロックの状態の場合、“非優先”に設定した保護制御装置B系71a,71bから記録情報データが通信され、さらに、標定演皿装置90では、データ要求先端末装置選択手段92にて前記記録情報データを送信した保護制御装置B系71a,71bが予め設定していた前記B系装置群内の少なくとも1装置に該当したことから、B系装置群に属する保護制御装置とのみデータ通信して標定演算を実施するように作用する。
以上、本実施形態では、1系列(1台)の標定演算装置と2系列の保護制御装置(端末装置)からなる事故点標定システムにおいて、装置ロック等の状態にある端末装置の属する系列を除外して、正常に動作している1系列の端末装置とデータ通信して標定演算が実施できる事故点標定システムを提供できる。すなわち、1系列の端末装置を設置した場合と同等の標定時間(事故発生から標定結果出カまでの時間)を確保することが可能な事故点標定システムを提供できる。
以上、本発明を上記具体例に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記具体例に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
第1の実施形態に係わる事故点標定システムの全休構成を示す図である。 第1の実施形態に係わる端末装置および、標定演算装置の構成を詳細に示すブロック図である。 第1の実施形態において送電線11に内部事故が発生した場合の具体例を示す図である。 第2の実施形態に係わる事故点標定システムの全体構成を示す図である。 第2の実施形態に係わる端末装置および、標定演算装置の構成を詳細に示すブロック図である。 第2の実施形態に係わる端末装置の記録情報送出判定手段の詳細を示す一例を示すブロック図である。 第2の実施形態において送電線11に内部事故が発生した場合の具体例を示す図である。
符号の説明
11,12 送電線
2a,2b 母線
31a,31b.32a,32b 遮断器
41a1,41a2,41b1,41b2 変流器
42a1,42a2.42b1,42b2 変流器
5a,5b 変成器
61a.61b,62a,62b 保護制御装置A系
71a,71b,72a,72b 保護制御装置B系
L 人工衛星
10 電力系統
L1a,L2b,L2a,L2b GPS受信機
61 時刻同期手段
62 アナログ/ディジタル変換手段
64 事故検出手段
65 データ記録手段
66 データ記憶装置
67 優先通信設定手段
68 記録情報送出手段
69 要求情報受信手段
610 要求データ抽出手段
611 データ送出手段
612 装置ロック条件送出手段
613 記録情報送出判定手段
80 通信ネットワーク
90 標定演算装置
91 記録情報受信手段
92 データ要求先端末装置選択手段
93 要求情報送出手段
94 データ受信手段
95 データ保存手段
96 標定演算手段
97 データ表示手段

Claims (11)

  1. 電力系統の情報を入力し、この入力した前記情報の検出に基づいて前記電力系統における事故を検知するととともに、前記電力系統の前記事故に関連した事故データを送信するように構成され、複数の系列下に配置された複数の端末機器と、
    前記複数の端末機器の少なくとも一つから前記事故データを受信し、事故点標定演算を行う機能を有する事故点標定装置とを備え、
    前記端末機器は、送信すべき前記事故データに対して優先系列を設定するための優先系列設定手段と、この優先系設定手段における設定に基づいて、前記事故データの送信を制限する送信制限手段とを含むことを特徴とする、事故点標定システム。
  2. 前記端末機器は、前記事故データを受信した際に保護制御信号を演算し、出力するための保護制御演算手段を含み、前記電力系統に対する保護制御装置として機能することを特徴とする、請求項1に記載の事故点標定システム。
  3. 前記端末機器は、前記電力系統の前記情報を所定のサンプリングタイムで取得することを特徴とする、請求項2に記載の事故点標定システム。
  4. 前記サンプリングタイムは、GPS信号に基づく絶対時刻に対して同期させることを特徴とする、請求項3に記載の事故点標定システム。
  5. 前記事故点標定装置における前記事故データの受信は、通信ネットワークを介して実施することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載の事故点標定システム。
  6. 電力系統の情報を入力し、この入力した前記情報の検出に基づいて前記電力系統における事故を検知するととともに、前記電力系統の前記事故に関連した事故データを送信するように構成され、複数の系列下に配置された複数の端末機器と、
    前記複数の端末機器の少なくとも一つから前記事故データを受信し、事故点標定演算を行う機能を有する事故点標定装置とを備え、
    前記端末機器は、他系列の端末装置における装置ロック条件を検出する装置ロック検出手段と、前記装置ロック条件に基づいて、前記事故データの送信を制限する送信制限手段とを含むことを特徴とする、事故点標定システム。
  7. 前記端末機器は、送信すべき前記事故データに対して優先系列を設定するための優先系列設定手段を含むことを特徴とする、請求項6に記載の事故点標定システム。
  8. 前記端末機器は、前記事故データを受信した際に保護制御信号を演算し、出力するための保護制御演算手段を含み、前記電力系統に対する保護制御装置として機能することを特徴とする、請求項7に記載の事故点標定システム。
  9. 前記端末機器は、前記電力系統の前記情報を所定のサンプリングタイムで取得することを特徴とする、請求項8に記載の事故点標定システム。
  10. 前記サンプリングタイムは、GPS信号に基づく絶対時刻に対して同期させることを特徴とする、請求項9に記載の事故点標定システム。
  11. 前記事故点標定装置における前記事故データの受信は、通信ネットワークを介して実施することを特徴とする、請求項6〜10のいずれか一に記載の事故点標定システム。
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