JP2008157740A - 圧力センサ - Google Patents

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Junji Imai
順二 今井
Hiroshi Inoue
浩 井上
Hitoshi Makinaga
仁 牧永
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Abstract

【課題】流体の漏れによって圧力検出に支障を来すことのない圧力センサを提供する。
【解決手段】立体成形回路基板からなり流体の圧力を受けて撓む薄肉のダイアフラム10が設けられたボディ1と、ダイアフラム10表面であって流体が接触しない側の面に形成されダイアフラム10に生じる撓みを電気信号に変換するセンシング部2と、ボディ1に実装されボディ1に形成されている導体パターン3を介してセンシング部2と接続されるとともにセンシング部2から導体パターン3を介して取り込む電気信号を信号処理する信号処理回路部4とを備える。流体の圧力を受けて撓むダイアフラム10が立体成形回路基板からなるボディ1に一体に設けられているので、従来例のようにセンサチップと台座の接合箇所あるいは台座とボディとの接着箇所から流体が漏れるというようなことがなく、流体の漏れによって圧力検出に支障を来すことがない。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体の圧力を検出する圧力センサに関するものである。
従来、小型軽量の圧力センサとして、半導体基板を加工して薄肉のダイアフラムを形成するとともに該ダイアフラムに生じる撓みを電気信号に変換するピエゾ抵抗素子を形成してなるセンサチップと、センサチップが接合されるガラス製の台座と、台座が接着固定されるボディとを備え、ボディに突設された圧力導入筒を通して導入される流体が台座に貫設された貫通孔を通してセンサチップのダイアフラムに接触し、流体の圧力でダイアフラムを撓ませて当該流体の圧力を検出するようにしたものが提供されている(例えば、特許文献1,2参照)。かかる従来例では、ボディを立体成形回路基板として構成し、ボディに形成された導体パターンをセンサチップの電気配線としている。
特開2003−133453号公報 特開平10−300604号公報
しかしながら、上記従来例ではセンサチップと台座の接合箇所や台座とボディの接着箇所から流体が漏れる虞があり、もしも流体が漏れた場合には圧力検出に支障(検出不能)を来すという問題があった
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、流体の漏れによって圧力検出に支障を来すことのない圧力センサを提供することにある。
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、立体成形回路基板からなり流体の圧力を受けて撓む薄肉のダイアフラムが設けられたボディと、ダイアフラム表面であって流体が接触しない側の面に形成されダイアフラムに生じる撓みを電気信号に変換するセンシング部と、ボディに実装されボディに形成されている導体パターンを介してセンシング部と接続されるとともにセンシング部から導体パターンを介して取り込む電気信号を信号処理する信号処理回路部とを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、センシング部は、ダイアフラム表面に形成される誘電体膜と、該誘電体膜上に形成される電極とからなることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、誘電体膜が圧電体で形成されることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1項の発明において、ボディは、流体が接触するダイアフラム表面を囲む筒状であって内部に流体が存在する管と嵌合する嵌合部を有することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、嵌合部は、円筒形状であって外周面にねじ山が刻まれてなることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、流体の圧力を受けて撓むダイアフラムが立体成形回路基板からなるボディに一体に設けられているので、従来例のようにセンサチップと台座の接合箇所あるいは台座とボディとの接着箇所から流体が漏れるというようなことがなく、流体の漏れによって圧力検出に支障を来すことがない。
請求項2の発明によれば、センシング部が、ダイアフラム表面に形成される誘電体膜と、該誘電体膜上に形成される電極とからなるので、センシング部を小型化しつつ感度を向上することができる。
請求項4の発明によれば、ボディの嵌合部を管に嵌合することボディを管に保持させることができる。
請求項5の発明によれば、嵌合部外周面のねじ山を管の内周面に形成されたねじ山と螺合させて嵌合部を管と強固に結合できるから、ボディにおけるダイアフラム以外の部位に歪みが生じなくなって検出感度が向上する。
(実施形態1)
図1,図2を参照して本発明の実施形態1を説明する。本実施形態の圧力センサは、立体成形回路基板からなり流体の圧力を受けて撓む薄肉のダイアフラム10が設けられたボディ1と、ダイアフラム10表面であって流体が接触しない側の面(図1(a)における下面)に形成されダイアフラム10に生じる撓みを電気信号に変換するセンシング部2と、ボディ1に実装されボディ1に形成されている導体パターン3を介してセンシング部2と接続されるとともにセンシング部2から導体パターン3を介して取り込む電気信号を信号処理する信号処理回路部4とを備えている。但し、以下の説明では、図1(a)を基準として上下左右の方向を規定する。
ボディ1は、弾性を有する合成樹脂材料によって扁平な矩形箱状に形成され、その中央に薄肉のダイアフラム10が設けられている。ボディ1の上面には円筒形状の嵌合部12が上方へ向けて突設され、嵌合部12内を通してダイアフラム10に流体が接触することになる。但し、嵌合部12の外周面にはねじ山13が刻まれている。
センシング部2は、図1(e)に示すように櫛歯状の導体パターンが互いの歯の部分を対向させるように形成された一対の電極20,20からなり、ダイアフラム10の撓みを電極20,20間の静電容量変化に変換し、その変化量に応じたレベルの電気信号を出力する。なお、電極20,20を構成する導体パターンは、図2に示すように合成樹脂材料からなるダイアフラム10上に銅をスパッタリングすることで下地層20aが形成され、さらに下地層20a上に銅をめっきすることで導電層20bが形成されてなる。
信号処理回路部4は、センシング部2から出力される電気信号を取り込み、増幅や波形整形等の信号処理を行うことで流体の圧力に対応したレベルを有する圧力検出信号を出力する。この信号処理回路部4は集積回路(IC)からなり、ボディ1の下面側に設けられた段部11に実装され、ボディ1に形成された導体パターン3を介してセンシング部2並びに外部の電気配線と接続される(図1(e)参照)。
而して、測定対象の流体を嵌合部12内に導入してダイアフラム10に接触させれば、流体の圧力によってダイアフラム10が撓み、ダイアフラム10の撓みがセンシング部2によって電気信号に変換されて信号処理回路部4に取り込まれ、信号処理回路部4で信号処理された圧力検出信号が外部に出力されて流体の圧力が検出できる。このように本実施形態では、流体の圧力を受けて撓むダイアフラム10が立体成形回路基板からなるボディ1に一体に設けられているので、従来例のようにセンサチップと台座の接合箇所あるいは台座とボディとの接着箇所から流体が漏れるというようなことがなく、流体の漏れによって圧力検出に支障を来すことがない。
また、流体を導入するための管(図示せず)に嵌合部12を嵌合することでボディ10を管に保持させることができる。さらに、嵌合部12外周面のねじ山13を管の内周面に形成されたねじ山と螺合させて嵌合部12を管と強固に結合すれば、ボディ1におけるダイアフラム10以外の部位に歪みが生じなくなって流体の圧力検出感度が向上するという利点がある。
(実施形態2)
図3,図4を参照して本発明の実施形態2を説明する。但し、本実施形態はセンシング部2の構成に特徴があり、その他の構成については実施形態1と共通である。従って、実施形態1と共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態におけるセンシング部2は、図4に示すようにダイアフラム10表面に誘電体膜21が形成され、その誘電体膜21上に電極20,20が形成されてなる。但し、誘電体膜21と電極20,20との間にはスパッタリングによってクロム層22が形成される。
而して本実施形態では、センシング部2が、ダイアフラム10表面に形成される誘電体膜21と、誘電体膜21上に形成される櫛歯状の電極20,20とからなるので、誘電体膜21を持たない実施形態1に比較して、ダイアフラム10の同程度の撓みに対する電極20,20間の静電容量変化が大幅に増加し、その結果、センシング部2の感度が向上する。
なお、強誘電性を有する物質(例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの圧電体)で誘電体膜(圧電体膜)21を形成してもよい。この圧電体膜21は、圧電体の微粉末をエアロゾルデポジション法でダイアフラム10表面に成膜し、電場を加えて配向させることで形成される。このように圧電体膜21を具備する構成においては、流体の圧力によってダイアフラム10が撓むことでダイアフラム10表面に形成されている圧電体膜21に撓み量(圧力の大きさ)に応じた電圧が発生し、この電圧を櫛歯状の電極20,20を介して取り出すことで流体の圧力を電気信号に変換することができる。
また、ダイアフラム10表面に形成される電極20を感歪材料(歪みが生じると抵抗が変化する材料。例えば、にNi−Cu(ニッケル−銅)、Ni−Cr(クロム窒化物)など)で形成することにより、ダイアフラム10の撓み量を電極20の電気抵抗の変化量として取り出すこともできる。この場合の電極20は、図5に示すように一端から他端にかけて蛇行する形状に形成され、当該蛇行している部分が感歪材料で形成された歪ゲージとなる。
本発明の実施形態1を示し、(a)は正面断面図、(b)は上面図、(c)は(a)におけるA−A’線断面矢視図、(d)は下面図、(e)は信号処理回路部を除いた下面図である。 同上におけるセンシング部を含む要部断面図である。 本発明の実施形態2を示し、(a)は正面断面図、(b)は上面図、(c)は(a)におけるB−B’線断面矢視図、(d)は下面図、(e)は信号処理回路部を除いた下面図である。 同上におけるセンシング部を含む要部断面図である。 同上において他の構成のセンシング部を具備したものの信号処理回路部を除いた下面図である。
符号の説明
1 ボディ
2 センシング部
3 導体パターン
4 信号処理回路部
10 ダイアフラム
20 電極

Claims (5)

  1. 立体成形回路基板からなり流体の圧力を受けて撓む薄肉のダイアフラムが設けられたボディと、ダイアフラム表面であって流体が接触しない側の面に形成されダイアフラムに生じる撓みを電気信号に変換するセンシング部と、ボディに実装されボディに形成されている導体パターンを介してセンシング部と接続されるとともにセンシング部から導体パターンを介して取り込む電気信号を信号処理する信号処理回路部とを備えたことを特徴とする圧力センサ。
  2. センシング部は、ダイアフラム表面に形成される誘電体膜と、該誘電体膜上に形成される電極とからなることを特徴とする請求項1記載の圧力センサ。
  3. 誘電体膜が圧電体で形成されることを特徴とする請求項2記載の圧力センサ。
  4. ボディは、流体が接触するダイアフラム表面を囲む筒状であって内部に流体が存在する管と嵌合する嵌合部を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の圧力センサ。
  5. 嵌合部は、円筒形状であって外周面にねじ山が刻まれてなることを特徴とする請求項4記載の圧力センサ。
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