JP2008157394A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

車輪用軸受装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008157394A
JP2008157394A JP2006348840A JP2006348840A JP2008157394A JP 2008157394 A JP2008157394 A JP 2008157394A JP 2006348840 A JP2006348840 A JP 2006348840A JP 2006348840 A JP2006348840 A JP 2006348840A JP 2008157394 A JP2008157394 A JP 2008157394A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
rollers
diameter
row
bearing device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006348840A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhisa Shigeoka
和寿 重岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2006348840A priority Critical patent/JP2008157394A/ja
Priority to PCT/JP2007/001177 priority patent/WO2008050488A1/ja
Publication of JP2008157394A publication Critical patent/JP2008157394A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

Landscapes

  • Mounting Of Bearings Or Others (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

【課題】装置の軽量・コンパクト化と高剛性化という相反する課題を同時に解決すると共に、強度・耐久性を向上させた車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】複列の円錐ころ9、10列を備え、ハブ輪14の小径段部14bの端部を揺動加締することにより内輪6が固定された車輪用軸受装置において、インナー側の円錐ころ10列のピッチ円直径PCDiがアウター側の円錐ころ9列のピッチ円直径PCDoよりも大径に設定されると共に、インナー側の円錐ころ10列のころ長さLiがアウター側の円錐ころ9列のころ長さLoよりも長く設定され、かつ、これらの円錐ころ9、10のころ径di、doおよびころ個数が同一に設定されている。これにより、ころ径diおよびころ個数の増加による保持器8の強度ダウンを防止しつつインナー側の軸受列の基本定格荷重が増大され、軸受の剛性と寿命を向上させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車等の車輪を回転自在に支承する車輪用軸受装置、特に、軽量化と高剛性化を図った車輪用軸受装置に関するものである。
従来から自動車等の車輪を支持する車輪用軸受装置は、車輪を取り付けるためのハブ輪を転がり軸受を介して回転自在に支承するもので、駆動輪用と従動輪用とがある。構造上の理由から、駆動輪用では内輪回転方式が、従動輪用では内輪回転と外輪回転の両方式が一般的に採用されている。この車輪用軸受装置には、所望の軸受剛性を有し、ミスアライメントに対しても耐久性を発揮すると共に、燃費向上の観点から回転トルクが小さい複列アンギュラ玉軸受が多用されている。一方、オフロードカーやトラック等、車体重量が嵩む車両には複列円錐ころ軸受が使用されている。
また、車輪用軸受装置には、懸架装置を構成するナックルとハブ輪との間に複列アンギュラ玉軸受等からなる車輪用軸受を嵌合させた第1世代と称される構造から、外方部材の外周に直接車体取付フランジまたは車輪取付フランジが形成された第2世代構造、また、ハブ輪の外周に一方の内側転走面が直接形成された第3世代構造、あるいは、ハブ輪と等速自在継手の外側継手部材の外周にそれぞれ内側転走面が直接形成された第4世代構造とに大別されている。
図4に示す車輪用軸受装置は、軽量・コンパクト化を図った第4世代構造で、ハブ輪50と複列の転がり軸受51および等速自在継手52とがユニット化して構成されている。複列の転がり軸受51は、外方部材53と内方部材54と、両部材間に収容された複数のボール55および円錐ころ56とを備えている。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図面左側)、中央寄り側をインナー側(図面右側)という。
外方部材53は、外周に図示しない懸架装置を構成するナックルに取り付けられる車体取付フランジ53cを一体に有し、内周に複列の外側転走面53a、53bが形成されている。ここで、アウター側の外側転走面53aの直径は、インナー側の外側転走面53bの直径よりも小径に設定されている。一方、内方部材54は、ハブ輪50と、このハブ輪50と一体に構成された後述する外側継手部材58と、この外側継手部材58に圧入された別体の内輪57とを有している。
ハブ輪50は、一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ50bを一体に有し、外周に複列の外側転走面53a、53bのうちアウター側の外側転走面53aに対向する内側転走面50aが直接形成されると共に、内輪57の外周には複列の外側転走面53a、53bのうちインナー側の外側転走面53bに対向する内側転走面57aが形成されている。
等速自在継手52は、カップ状のマウス部59と、このマウス部59の底部をなす肩部60とからなる外側継手部材58を有し、この外側継手部材58の内周には曲線状のトラック溝58aが形成されている。内輪57はマウス部59の外径に圧入され、止め輪61によって軸方向に固定されている。
外方部材53と内方部材54のアウター側の転走面53a、50a間には複数のボール55が、インナー側の転走面53b、57a間には複数の円錐ころ56がそれぞれ転動自在に収容され、これらボール55列および円錐ころ56列のうちアウター側のボール55列のピッチ円直径は、インナー側の円錐ころ56列のピッチ円直径よりも小さく設定されている。これにより、アウター側の軸受列部分に比べ大きな荷重が加わるインナー側の軸受列部分の基本定格荷重を、アウター側の軸受列部分の基本定格荷重よりも大きくして、これら両軸受列部分の寿命をほぼ同じにすることができ、無駄のない設計を可能にすることができる(例えば、特許文献1参照。)。
ところが、このような車輪用軸受装置にあっては、外側継手部材58のマウス部59に内輪57が固定される構造のため、軸方向には確かにコンパクト化されるが、外方部材53の外径自体が大きくなり、軽量化を阻害するだけでなく、ナックルをはじめとする周辺部品の設計変更を伴い好ましくない。こうした問題を解決したものとして、図5に示すような車輪用軸受装置が知られている。
この車輪用軸受装置は、外周にナックル(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ62cを一体に有し、内周に複列の外側転走面62a、62bが形成された外方部材62と、一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ63を一体に有し、外周に複列の外側転走面62a、62bのうちアウター側の外側転走面62aに対向する内側転走面64aと、この内側転走面64aから軸方向に延びる小径段部64bが形成されたハブ輪64、およびこのハブ輪64の小径段部64bに外嵌され、複列の外側転走面62a、62bのうちインナー側の外側転走面62bに対向する内側転走面65aが形成された内輪65からなる内方部材66と、これら両転走面間に収容された複列のボール67、68と、これら複列のボール67、68を転動自在に保持する保持器69、70とを備えた複列アンギュラ玉軸受で構成されている。
内輪65は、ハブ輪64の小径段部64bを径方向外方に塑性変形させて形成した加締部64cによって軸方向に固定されている。そして、外方部材62と内方部材66との間に形成される環状空間の開口部にシール71、72が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から軸受内部に雨水やダスト等が侵入するのを防止している。
ここで、アウター側のボール67列のピッチ円直径D1が、インナー側のボール68列のピッチ円直径D2よりも大径に設定されている。これに伴い、ハブ輪64の内側転走面64aが内輪65の内側転走面65aよりも拡径され、あわせて外方部材62のアウター側の外側転走面62aがインナー側の外側転走面62bよりも拡径されている。そして、アウター側のボール67がインナー側のボール68よりも多数収容されている。このように、各ピッチ円直径D1、D2をD1>D2に設定することにより、車両の静止時だけでなく旋回時においても剛性が向上し、車輪用軸受装置の長寿命化を図ることができる(例えば、特許文献2参照。)。
特開平11−91308号公報 特開2004−108449号公報
こうした従来の車輪用軸受装置では、アウター側のボール67列のピッチ円直径D1がインナー側のボール68列のピッチ円直径D2よりも大径に設定され、これに伴い、ハブ輪64の内側転走面64aが内輪65の内側転走面65aよりも拡径されている。これにより装置の大型化を避けつつアウター側の軸受列の剛性が向上し、車輪用軸受装置の長寿命化を図ることができる。然しながら、インナー側・アウター側の各軸受列に加わる荷重は互いに異なり、アウター側の軸受列に加わる荷重よりも、インナー側の軸受列に加わる荷重の方が大きくなるのが一般的である。こうした場合、この従来の車輪用軸受装置では、インナー側の軸受列の基本定格荷重が、アウター側の軸受列の基本定格荷重よりも小さくなって短寿命になる。
この場合、インナー側のボール68列のボール径をアウター側のボール67列のボール径よりも大径に設定してインナー側の軸受列の基本定格荷重を大きくする方法が考えられるが、これでは、保持器70のボール間の肉厚が減少して強度不足になるためボール個数を減らさなければならなくなり、軸受剛性が低下してしまうという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、装置の軽量・コンパクト化と高剛性化という相反する課題を同時に解決すると共に、強度・耐久性を向上させた車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された少なくとも一つの内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の円錐ころ列とを備えた車輪用軸受装置において、前記複列の円錐ころ列のうちインナー側の円錐ころ列のピッチ円直径がアウター側の円錐ころ列のピッチ円直径よりも大径に設定されると共に、前記インナー側の円錐ころ列のころ長さが前記アウター側の円錐ころ列のころ長さよりも長く設定され、かつ、これらの円錐ころのころ径およびころ個数が同一に設定されている。
このように、複列の円錐ころ列を備えた第2または第3世代構造の車輪用軸受装置において、複列の円錐ころ列のうちインナー側の円錐ころ列のピッチ円直径がアウター側の円錐ころ列のピッチ円直径よりも大径に設定されると共に、インナー側の円錐ころ列のころ長さがアウター側の円錐ころ列のころ長さよりも長く設定され、かつ、これらの円錐ころのころ径およびころ個数が同一に設定されているので、軽量・コンパクト化を図ると共に、ころ径およびころ個数の増加による保持器の強度ダウンを防止しつつインナー側の軸受列の基本定格荷重が増大され、軸受の剛性と寿命を向上させた車輪用軸受装置を提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が軸方向に固定されていれば、軽量・コンパクト化を図ることができると共に、インナー側の円錐ころ列におけるピッチ円直径の拡径量に対応してインナー側の内輪の肉厚を厚くすることができ、加締部の塑性変形に伴い内輪の内側転走面や外径に発生するフープ応力を抑制して内輪の強度・耐久性を向上させることができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記ハブ輪の外周にアウター側の内側転走面が直接形成されると共に、この内側転走面から軸方向に延びる前記小径段部が形成され、この小径段部に所定のシメシロを介して前記インナー側の内輪が圧入されていれば、一層装置の軽量・コンパクト化ができると共に、ハブ輪の強度・耐久性を向上させることができる。
本発明に係る車輪用軸受装置は、外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された少なくとも一つの内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の円錐ころ列とを備えた車輪用軸受装置において、前記複列の円錐ころ列のうちインナー側の円錐ころ列のピッチ円直径がアウター側の円錐ころ列のピッチ円直径よりも大径に設定されると共に、前記インナー側の円錐ころ列のころ長さが前記アウター側の円錐ころ列のころ長さよりも長く設定され、かつ、これらの円錐ころのころ径およびころ個数が同一に設定されているので、軽量・コンパクト化を図ると共に、ころ径およびころ個数の増加による保持器の強度ダウンを防止しつつインナー側の軸受列の基本定格荷重が増大され、軸受の剛性と寿命を向上させた車輪用軸受装置を提供することができる。
外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の円錐ころ列とを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪がハブ輪に対して軸方向に固定された車輪用軸受装置において、前記複列の円錐ころ列のうちインナー側の円錐ころ列のピッチ円直径がアウター側の円錐ころ列のピッチ円直径よりも大径に設定されると共に、前記インナー側の円錐ころ列のころ長さが前記アウター側の円錐ころ列のころ長さよりも長く設定され、かつ、これらの円錐ころのころ径およびころ個数が同一に設定されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。
この車輪用軸受装置は第2世代と呼称される駆動輪用であって、ハブ輪1と、このハブ輪1に固定された車輪用軸受2とを備えている。ハブ輪1は、アウター側の一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ3を一体に有し、外周にこの車輪取付フランジ3から肩部1aを介して軸方向に延びる小径段部1bが形成されると共に、内周にトルク伝達用のセレーション(またはスプライン)1cが形成されている。車輪取付フランジ3にはハブボルト3aが周方向等配に植設されている。
車輪用軸受2は、ハブ輪1の肩部1aに衝合した状態で小径段部1bに所定のシメシロを介して圧入されている。ハブ輪1はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、肩部1aから小径段部1bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。これにより、車輪取付フランジ3に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、車輪用軸受2の嵌合部となる小径段部1bの耐フレッティング性が向上する。
車輪用軸受2は、外周に懸架装置を構成するナックル(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ4cを一体に有し、内周に複列の外側転走面4a、4bが形成された外方部材4と、外周にこれら複列の外側転走面4a、4bに対向する内側転走面5a、6aがそれぞれ形成された2つの内輪5、6と、両転走面4a、5aおよび4b、6a間に保持器7、8を介して転動自在に収容された複列の円錐ころ9、10列を備えている。外方部材4と2つの内輪5、6との間に形成された環状空間の開口部にはシール11、12が装着され、軸受内部に封入されたグリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
内輪5、6の内側転走面5a、6aは、円錐ころ9、10にラインコンタクトするテーパ状に形成され、小径側(正面)端面5d、6dが突合せ状態で衝合された、所謂背面合せタイプの複列円錐ころ軸受を構成している。そして、内側転走面5a、6aの大径側に円錐ころ9、10を案内するための大鍔5b、6bと、小径側に円錐ころ9、10の脱落を防止するための小鍔5c、6cがそれぞれ形成されている。
外方部材4はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、複列の外側転走面4a、4bが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。また、内輪5、6および円錐ころ9、10はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れによって芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
ここで、本実施形態では、インナー側の円錐ころ10列のピッチ円直径PCDiがアウター側の円錐ころ9列のピッチ円直径PCDoよりも大径(PCDi>PCDo)に設定されると共に、インナー側の円錐ころ10列のころ長さLiがアウター側の円錐ころ9列のころ長さLoよりも長く設定されている(Li>Lo)。また、インナー側の円錐ころ10列のころ径diとアウター側の円錐ころ9列のころ径doが同一(di=do)に設定されると共に、これらの円錐ころ9、10のころ個数Zi、Zoが同一(Zi=Zo)に設定されている。これにより、軽量・コンパクト化を図ると共に、ころ径diおよびころ個数Ziの増加による保持器8の強度ダウンを防止しつつインナー側の軸受列の基本定格荷重が増大され、軸受の剛性と寿命を向上させた車輪用軸受装置を提供することができる。
図2は、本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。なお、この実施形態は、前述した第1の実施形態(図1)と基本的にはハブ輪の構成が異なるだけで、その他同一部品同一部位あるいは同一機能を有する部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は第2世代と呼称される従動輪用であって、ハブ輪13と、このハブ輪13に固定された車輪用軸受2とを備えている。ハブ輪13はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、肩部1aから小径段部1bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
車輪用軸受2は、ハブ輪13の肩部1aに衝合した状態で小径段部1bに所定のシメシロを介して圧入されると共に、小径段部1bの端部を塑性変形させて形成した加締部13aによって軸方向に固定されている。
ここで、本実施形態は、前述した実施形態と同様、インナー側の円錐ころ10列のピッチ円直径PCDiがアウター側の円錐ころ9列のピッチ円直径PCDoよりも大径(PCDi>PCDo)に設定されると共に、インナー側の円錐ころ10列のころ長さLiがアウター側の円錐ころ9列のころ長さLoよりも長く設定されている(Li>Lo)。また、インナー側の円錐ころ10列のころ径diとアウター側の円錐ころ9列のころ径doが同一(di=do)に設定されると共に、インナー側の円錐ころ10列のころ個数Ziとアウター側の円錐ころ9列のころ個数Zoが同一(Zi=Zo)に設定されている。
これにより、軽量・コンパクト化を図ると共に、インナー側の軸受列の基本定格荷重が増大して軸受の剛性と寿命を向上させることができる。また、インナー側の円錐ころ10列におけるピッチ円直径PCDiの拡径量に対応してインナー側の内輪6の肉厚を厚くすることができ、加締部13aの塑性変形に伴い内輪6の内側転走面6aや外径6eに発生するフープ応力を抑制して内輪6の強度・耐久性を向上させることができる。
図3は、本発明に係る車輪用軸受装置の第3の実施形態を示す縦断面図である。なお、この実施形態は、前述した第2の実施形態(図2)と基本的にはハブ輪の構成が異なるだけで、その他同一部品同一部位あるいは同一機能を有する部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は第3世代と呼称される従動輪用であって、外方部材4と、ハブ輪14、およびこのハブ輪14の小径段部14bに圧入された内輪6からなる内方部材15とを備えている。ハブ輪14は、アウター側の一端部に車輪取付フランジ3を一体に有し、外周にアウター側の内側転走面14aと、この内側転走面14aから軸方向に延びる小径段部14bが形成されている。内輪6は、その小径側端面6dがハブ輪14の肩部14cに突合せ状態で衝合し、小径段部14bに所定のシメシロを介して圧入されて加締部13aによって軸方向に固定されている。
外方部材4とハブ輪14および内輪6との間に形成された環状空間の開口部にはシール16、12が装着され、軸受内部に封入されたグリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
ハブ輪14はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、シール16が摺接するシールランド部3bから内側転走面14aおよび小径段部14bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
ここで、本実施形態は、前述した第2の実施形態と同様、インナー側の円錐ころ10列のピッチ円直径PCDiがアウター側の円錐ころ9列のピッチ円直径PCDoよりも大径(PCDi>PCDo)に設定されると共に、インナー側の円錐ころ10列のころ長さLiがアウター側の円錐ころ9列のころ長さLoよりも長く設定されている(Li>Lo)。また、インナー側の円錐ころ10列のころ径diとアウター側の円錐ころ9列のころ径doが同一(di=do)に設定されると共に、インナー側の円錐ころ10列のころ個数Ziとアウター側の円錐ころ9列のころ個数Zoが同一(Zi=Zo)に設定されている。
これにより、さらに軽量・コンパクト化を図りつつインナー側の軸受列の基本定格荷重が増大して軸受の剛性と寿命を向上させることができると共に、インナー側の円錐ころ10列におけるピッチ円直径PCDiの拡径量に対応してインナー側の内輪6の肉厚を厚くすることができる。したがって、ハブ輪14の強度アップと共に、加締部13aの塑性変形に伴い内輪6の内側転走面6aや外径6eに発生するフープ応力を抑制して内輪6の強度・耐久性を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、駆動輪用、従動輪用に拘わらず、複列の円錐ころ軸受で構成された第2または第3世代構造の車輪用軸受装置に適用することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第3の実施形態を示す縦断面図である。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。 従来の他の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。
符号の説明
1、13、14・・・・・・・・・・ハブ輪
1a、14c・・・・・・・・・・・肩部
1b、14b・・・・・・・・・・・小径段部
1c・・・・・・・・・・・・・・・セレーション
2・・・・・・・・・・・・・・・・車輪用軸受
3・・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
3a・・・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
3b・・・・・・・・・・・・・・・シールランド部
4・・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
4a、4b・・・・・・・・・・・・外側転走面
4c・・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
5、6・・・・・・・・・・・・・・内輪
5a、6a、14a・・・・・・・・内側転走面
5b、6b・・・・・・・・・・・・大鍔
5c、6c・・・・・・・・・・・・小鍔
5d、6d・・・・・・・・・・・・小径側端面
6e・・・・・・・・・・・・・・・インナー側の内輪の外径
7、8・・・・・・・・・・・・・・保持器
9、10・・・・・・・・・・・・・円錐ころ
11、12、16・・・・・・・・・シール
13a・・・・・・・・・・・・・・加締部
15・・・・・・・・・・・・・・・内方部材
50、64・・・・・・・・・・・・ハブ輪
50a、57a、64a、65a・・内側転走面
50b、63・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
51・・・・・・・・・・・・・・・複列の転がり軸受
52・・・・・・・・・・・・・・・等速自在継手
53、62・・・・・・・・・・・・外方部材
53a、53b、62a、62b・・外側転走面
53c、62c・・・・・・・・・・車体取付フランジ
54、66・・・・・・・・・・・・内方部材
55、67、68・・・・・・・・・ボール
56・・・・・・・・・・・・・・・円錐ころ
57、65・・・・・・・・・・・・内輪
58・・・・・・・・・・・・・・・外側継手部材
58a・・・・・・・・・・・・・・トラック溝
59・・・・・・・・・・・・・・・マウス部
60・・・・・・・・・・・・・・・肩部
61・・・・・・・・・・・・・・・止め輪
64b・・・・・・・・・・・・・・小径段部
64c・・・・・・・・・・・・・・加締部
69、70・・・・・・・・・・・・保持器
71、72・・・・・・・・・・・・シール
di・・・・・・・・・・・・・・・インナー側の円錐ころのころ径
do・・・・・・・・・・・・・・・アウター側の円錐ころのころ径
D1・・・・・・・・・・・・・・・アウター側のボールのピッチ円直径
D2・・・・・・・・・・・・・・・インナー側のボールのピッチ円直径
Li・・・・・・・・・・・・・・・インナー側の円錐ころのころ長さ
Lo・・・・・・・・・・・・・・・アウター側の円錐ころのころ長さ
PCDi・・・・・・・・・・・・・インナー側の円錐ころのピッチ円直径
PCDo・・・・・・・・・・・・・アウター側の円錐ころのピッチ円直径
Zi・・・・・・・・・・・・・・・インナー側の円錐ころのころ個数
Zo・・・・・・・・・・・・・・・アウター側の円錐ころのころ個数

Claims (3)

  1. 外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された少なくとも一つの内輪からなる内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の円錐ころ列とを備えた車輪用軸受装置において、
    前記複列の円錐ころ列のうちインナー側の円錐ころ列のピッチ円直径がアウター側の円錐ころ列のピッチ円直径よりも大径に設定されると共に、前記インナー側の円錐ころ列のころ長さが前記アウター側の円錐ころ列のころ長さよりも長く設定され、かつ、これらの円錐ころのころ径およびころ個数が同一に設定されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が軸方向に固定されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記ハブ輪の外周にアウター側の内側転走面が直接形成されると共に、この内側転走面から軸方向に延びる前記小径段部が形成され、この小径段部に所定のシメシロを介して前記インナー側の内輪が圧入されている請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
JP2006348840A 2006-10-26 2006-12-26 車輪用軸受装置 Pending JP2008157394A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006348840A JP2008157394A (ja) 2006-12-26 2006-12-26 車輪用軸受装置
PCT/JP2007/001177 WO2008050488A1 (fr) 2006-10-26 2007-10-26 Dispositif de support pour une roue

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006348840A JP2008157394A (ja) 2006-12-26 2006-12-26 車輪用軸受装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008157394A true JP2008157394A (ja) 2008-07-10

Family

ID=39658521

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006348840A Pending JP2008157394A (ja) 2006-10-26 2006-12-26 車輪用軸受装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008157394A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5187877B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4150317B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP5252834B2 (ja) 車輪用軸受装置の製造方法
JP2008115954A (ja) 車輪用軸受装置
JP2008051164A (ja) 車輪用軸受装置
JP2007302202A (ja) 車輪用軸受装置
JP2007232116A (ja) 車輪用軸受装置
JP4993664B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2008051165A (ja) 車輪用軸受装置
JP4998979B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4994717B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP5024850B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2008169885A (ja) 車輪用軸受装置
JP2007239874A (ja) 車輪用軸受装置
JP2008157394A (ja) 車輪用軸受装置
JP5000206B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2008169860A (ja) 車輪用軸受装置
JP2008169861A (ja) 車輪用軸受装置
JP4969899B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2008106860A (ja) 車輪用軸受装置
JP2008106861A (ja) 車輪用軸受装置
JP2007303653A (ja) ブレーキロータ付き車輪用軸受装置
JP2007292137A (ja) 車輪用軸受装置
JP2008101651A (ja) 車輪用軸受装置
JP2008101650A (ja) 車輪用軸受装置