JP2008157110A - 排気ストラット - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、ストラットカバーを可変とし、排ガスの流れに応じて軸方向に最適な角度にストラットカバーを傾けることのできる排気ストラットを提供することを目的とする。
【解決手段】 ストラットカバー24に軸24aを設けることで、軸24aを中心にストラットカバー24を回動可能な構成とする。これにより、排ガスの流れに応じて、排気ディフューザの軸方句に最適な角度となるように、ストラットカバー24の傾きを変更することができる。
【選択図】 図7
【解決手段】 ストラットカバー24に軸24aを設けることで、軸24aを中心にストラットカバー24を回動可能な構成とする。これにより、排ガスの流れに応じて、排気ディフューザの軸方句に最適な角度となるように、ストラットカバー24の傾きを変更することができる。
【選択図】 図7
Description
本発明は、蒸気タービンやガスタービンを含む軸流タービンの排気ディフューザに設置されるとともに排気側の車室を支持する排気ストラットに関する。
蒸気タービンやガスタービンを含む軸流タービンは、回転軸に設置された動翼と車室に設置された静翼とを備えた流路に蒸気又は燃焼ガスが供給されることで、動翼を備えた回転軸が回転駆動する。そして、回転軸の回転駆動を行った蒸気又は燃焼ガスが排気される排気ディフューザが、蒸気又は燃焼ガスが通過する流路の下流側に設けられる。この排気ディフューザは、同軸の二重環形状で構成されるとともに、蒸気又は燃焼ガスが通過する二重環形状の流路に対して、その下流側に接続される。
このようにタービンを回転駆動させた蒸気又は燃焼ガスを排気する排気ディフューザにおいて、径の異なる2つの円筒を同心円状に保持して円環状の流路を構成するために、排気ディフューザを構成する2つの円筒に接続されたストラットカバーを備える。そして、このストラットカバーの内側に挿入されるストラットが、排気ディフューザの外側を覆う外車室と、排気ディフューザの内側の回転軸を支持する軸受の軸受ハウジングとに接続されて、軸受ハウジングを支持する。
このように、排気ディフューザ内にストラットカバーに覆われたストラットが設置されることとなり、排気ディフューザ内を流れる排ガス(蒸気又は燃焼ガス)の流れに対して、ストラットカバーが抵抗となる。特に、ストラットカバーの前縁部に排ガスが衝突して淀みが発生することで強い衝撃波が発生し、排気ディフューザ内の流れに対する抵抗となる。このような抵抗によって、排気ディフューザの効率を低下させるだけでなく、軸流タービンそのものの効率も低下させることとなる。そのため、この排気ディフューザ内の流れに対するストラットカバーによる抵抗を低減するために、排気ディフューザ内のストラットカバーを翼型形状としたガスタービンが提案されている(特許文献1参照)。
又、タービンの各部の設計は、大気条件やタービン入口温度(負荷)などが一定の条件を基準として成されているものである。そのため、この基準となる条件においては、排気ディフューザ内の流れる排ガスの流れはほとんど旋回していないため、ストラットカバーを軸と平行の状態で設置することで整流効果を果たすことができる。
特開2004−190664号公報
しかしながら、実際にタービンを駆動させたときにおいて、大気温度やタービン入口温度などが、上述の基準となる条件を外れた場合、排気ディフューザ内に供給される排ガスの流れの状態が設計時のものと異なるものとなり、旋回流が生じることがある。この旋回流を備えた排ガスの流れが、排気ディフューザ内で起こると、図16のように、ストラットカバー100に斜めに衝突することとなる。尚、図16において、中央部分にストラット101を覆うストラットカバー100の断面を示し、矢印が排ガスの流れを示す。
そして、この排ガスがストラットカバー100に斜めに衝突することで、圧力損失や排ガスの剥離が生じて、その性能が低下する。特に、このストラットカバー100で覆われるストラット101は、タービン出口直後(排気ディフューザ入口近傍)に設置されるため、排ガスの流速が大きく、ストラットカバー100による圧力損失が与える影響も大きくなる。
このような問題を鑑みて、本発明は、ストラットカバーを可変とし、排ガスの流れに応じて軸方向に最適な角度にストラットカバーを傾けることのできる排気ストラットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の排気ストラットは、高温の流体の流れる断面が環状となる流路を支持するストラット部と、当該ストラット部を前記流路内のストラット部を覆うことで高温の流体から前記ストラット部を保護するストラットカバーとを備え、前記流路の中心軸の周方向に対して複数設けられる排気ストラットにおいて、前記ストラットカバーが、その長手方向に前記流路の中心軸の軸方向に対する傾きを与える方向に回動することが可能であることを特徴とする。
このような排気ストラットにおいて、前記流路を形成する円環と前記ストラットカバーとを非接触とするとともに、前記ストラットカバーと前記円環との間にできる間隙に対して、前記ストラットカバーより冷却空気をシール空気として排気するものとすることで、前記ストラットカバー内に排ガスが流入することを防ぐことができる。
そして、前記ストラットカバーを回動させる回転軸が、前記ストラットカバーの前縁部又は後縁部に設置されるものとしても構わない。又、前記ストラットカバーを回動させる回転軸が、前記ストラットカバーにおける前記流路の中心軸の軸方向に対する中心位置に設置されるものとしても構わない。
更に、前記ストラットカバーの前記流路の径方向に対して垂直な断面を、前縁が厚く後縁が薄くなる翼形状とすることで、排ガスによる衝撃波を抑制し、前記ストラットカバーによる抵抗を低減することができる。
又、前記ストラットカバーの後縁部分が、前記流路の中心軸の軸方向に対する傾きを与える方向に回動するフラップによって構成されるものとしても構わない。
本発明によると、ストラットカバーが回動可能であるため、排ガスの流れる方向に対して最適となるように、ストラットカバーを回動させることができる。これにより、各条件が設計時の基本条件と異なることで、排ガスの流れに旋回流が含まれるものとなったときにおいても、ストラットカバーによる圧力損失を低減する方向に、ストラットカバーの向きを変更することができる。これにより、ストラットカバーが設けられる流路を構成する排気ディフューザの性能を向上するだけでなく、この排気ディフューザが設置される軸流タービンなどの回転機の性能を向上することができる。
(排気ディフューザの概略構成)
まず、以下の各実施形態で共通となる排気ディフューザの構成について、図面を参照して説明する。尚、図1は、タービン出口及び排気ディフューザ周辺の構成を示す概略断面図である。
まず、以下の各実施形態で共通となる排気ディフューザの構成について、図面を参照して説明する。尚、図1は、タービン出口及び排気ディフューザ周辺の構成を示す概略断面図である。
図1に示すように、ガスタービン又は蒸気タービンなどの軸流タービン本体10は、回転軸となるロータ1と、ロータ1の外壁に設置される動翼11と、ロータ1との間に燃焼ガスを流す空間を構成するようにロータ1の外周を覆う内車室4と、内車室4の内壁に設置される静翼41と、内車室4の外周側を覆うことで内車室4との間に冷却空気を流す空間を構成する外車室3と、を備える。尚、内車室4は外車室3と接続されることで固定される。又、ロータ1の後端(下流側)が、軸受ハウジング13に納められた軸受(ジャーナル軸受)12によって支持される。
そして、このタービン本体10の下流側に、動翼11及び静翼41を流れた燃焼ガスを排気するための二重環形状で構成された排気ディフューザ2が設置される。この排気ディフューザ2は、その外壁面が最終段の動翼11のシュラウド面と同一面を形成する内側円筒21と、その内壁面が内車室4の内壁面と同一面を形成する外側円筒22と、内側円筒21の内側に設置された軸受ハウジング13を支持するために放射状に配置されたストラット23と、このストラット23を覆うとともに内側円筒21と外側円筒22とを接続して内側円筒21を固定するストラットカバー24と、外側円筒22と外車室3のそれぞれに接続して外側円筒22を固定する固定用リング25と、を備える。尚、請求の範囲における「排気ストラット」は、ストラット23とストラットカバー24によって構成されるものである。
この排気ディフューザ2において、内側円筒21と外側円筒22とを同心に配置されることで、内側円筒21と外側円筒22との間に環状の流路が形成される。このとき、内側円筒21は円筒形状であるが、外側円筒22は下流ほど直径が大きくなる円錐台形状を呈しており、このため、排気ディフューザ2は、上流から下流に向かって流路の断面積が次第に大きくなる、いわゆるコニカルディフューザーとなっている。
このように構成される排気ディフューザ2において、図1では不図示であるが、各実施形態で後述するように、ストラットカバー24は、ロータ1の軸方向に対する傾きが変更できるような構造を備える。そのため、図2のロータ1の軸方向に対して垂直な断面に示すように、ストラットカバー24において、その傾きの中心軸となる位置以外の部分が内側円筒21及び外側円筒22それぞれと非接触とされる。
尚、ストラットカバー24における傾きの中心軸となる部分については、図3に示すように、例えば、内側円筒21の内側及び外側円筒22の外側に挿入された構成とする。このとき、ストラットカバー24における傾きの中心軸位置の側面に、内側円筒21及び外側円筒22それぞれを挟み込む2枚の板で構成されるフランジ部24x,24yを備えるようにしても構わない。このようなフランジ部24x,24yを設置することによって、内側円筒21及び外側円筒22を固定することができる。このフランジ部24x,24yについては、図4に示すように、内側円筒21の内側面及び外側円筒22の外側面のみと接触するように1枚の板で構成されるものとしても構わない。
又、ストラット23とストラットカバー24との間には、ストラットカバー24の軸部分を通じて外車室3と外側円筒22との間を流れる冷却空気が供給される。そして、ストラットカバー24と内側円筒21及び外側円筒22それぞれとが非接触であるために生じる間隙から、ストラット23とストラットカバー24との間に供給された冷却空気が、シール空気として排気ディフューザ2内に流出する。このように構成することで、ストラットカバー24が回動可能な構成とされるとともに、高温となる排ガスが、ストラット23とストラットカバー24との間に流入することを防ぐことができる。
尚、図2及び図3のように構成することで、ストラットカバー24を回動可能な構造とするとともに、ストラット23とストラットカバー24との間への排ガス流入を防ぐ構造としたが、他の構成によって実現するものとしても構わない。例えば、図5に示すように、ストラットカバー24において、その傾きの中心軸となる位置以外の部分についても、図3又は図4の軸部分と同様、内側円筒21の内側及び外側円筒22の外側に挿入された構成としても構わない。
即ち、内側円筒21及び外側円筒22それぞれにおいて、ストラットカバー24を回転駆動させる範囲よりも広い穴21x,22xが形成される。そして、この穴21x,22xそれぞれを覆うようなフランジ部24z,24wがストラットカバー24の側面に設けられる。そして、内側円筒21側に設けられたフランジ部24zが、少なくとも内側円筒21の内側面と当接するように、又、外側円筒22側に設けられたフランジ部24wが、少なくとも外側円筒22の外側面に当接するように、設置される。図5では、図3のフランジ部24x,24yと同様、フランジ部24x,24wそれぞれを、内側円筒21及び外側円筒22それぞれを2枚の板で挟み込む形状とするが、図4と同様の形状としても構わない。
このように構成することで、フランジ部24z,24wによって、内側円筒21及び外側円筒22それぞれに設けられた穴21x,22xより排ガスが、内側円筒21よりロータ1側に、又は、外側円筒22より外車室3側に、それぞれ流出することを防ぐことができる。尚、フランジ部24zと内側円筒21との間から、又は、フランジ部24wと外側円筒22との間から、それぞれ、冷却空気がシール空気として排気ディフューザ2内に流入するように構成しても構わない。
更に、排気ディフューザ2内に冷却空気をシール空気として流す場合、図6に示すように、ストラット23の内部を空洞とするとともに、外車室3と外側円筒22との間の位置に、冷却空気をストラット23内部に供給する冷却空気吸込孔23xが設けられるとともに、内側円筒21の外壁面近傍及び外側円筒22の内壁面近傍それぞれに、冷却空気を排気ディフューザ2内に排出する冷却空気排出孔23yが設けられるものとしても構わない。よって、このストラット23内部を通過して冷却空気排出孔23yより排出される冷却空気は、上述したように、ストラットカバー24と内側円筒21及び外側円筒22それぞれとが非接触であるために生じる間隙から排気ディフューザ2内に流出することで、シール空気として働く。
このような構成の排気ディフューザの各実施形態について、以下に説明する。尚、以下の各実施形態では、ストラットカバーの駆動機構が異なるものであり、上述した部分については共通であるため、ストラットカバーの駆動機構について詳細に説明する。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図7は、本実施形態におけるストラット及びストラットカバーの構成を示す概略図である。又、図8は、図7のストラット及びストラットカバーのA−A断面図であり、ロータの軸方向に対する傾きを変更したときの様子を示す図である。
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図7は、本実施形態におけるストラット及びストラットカバーの構成を示す概略図である。又、図8は、図7のストラット及びストラットカバーのA−A断面図であり、ロータの軸方向に対する傾きを変更したときの様子を示す図である。
図7に示すように、本実施形態においては、ストラットカバー24の前縁部分に、回動してストラットカバー24の傾きを変更する軸24a(上述の傾きの中心軸に相当する)を備えた構成となる。この軸24aを構成する部分が、上述したように、内側円筒21の内側と外側円筒22の外側に突出するように形成されるとともに、不図示であるが、フランジ部24x,24y(図3又は図4参照)を備える。
そして、この軸24aが外車室3の外部にも突出するように構成され、外車室3外部において軸24aを回動する回動機構(不図示)が設けられる。又、前縁に位置する軸24a以外のストラット23を覆うカバー部分24bは、上述の図2のように、内側円筒21及び外側円筒22それぞれと非接触となるように形成されるものとするが、図5のようにフランジ部24x,24wが設けられるものとしても構わない。
このように構成されるとき、図8(a)の断面図に示すように、軸24aが形成された前縁部分と、この前縁部分の反対側の後縁部分とがそれぞれ、略同一径の半円形状となる。即ち、ストラットカバー24の断面が、前縁部分及び後縁部分を形成する半円を直線で接続した形状となる。そして、軸24a以外の部分24bにおいて、ストラット23が挿入されるための空洞部分240が設けられる。
まず、タービン駆動時の各条件が基本条件に近い状態となる場合、タービン本体10から排出される排ガスの流れには旋回流が生じないため、排気ディフューザ2内の排ガスの流れは、図8(a)の矢印F1に示すように、ロータ1の軸方向(矢印X)と平行となる。よって、軸24aによって回動されるストラットカバー24は、図8(a)に示すように、その長手方向がロータ1の軸方向(矢印X)に対して平行とされる。
又、タービン駆動時の条件のいずれかが基本条件から外れる場合、タービン本体10から排出される排ガスの流れには旋回流が生じるため、排気ディフューザ2内の排ガスの流れは、図8(b)の矢印F2に示すように、ロータ1の軸方向(矢印X)に対して傾きが生じる。よって、軸24aを回動させることによって、軸24aを中心に図8(a)の状態からストラットカバー24が回動される。そして、図8(b)に示すように、ストラットカバー24の長手方向の傾きが、ロータ1の軸方向(矢印X)に対して排ガスの流れと同様の傾きとされる。
このように、排気ディフューザ2内を流れる排ガスの流れの方向に応じて、ストラットカバー24の軸24aを中心としてストラットカバー24を回動させることができる。そのため、排気ディフューザ2内を流れる排ガスの流れの方向に対して、ストラットカバー24の長手方向を平行として、ストラットカバー24による抵抗を最小限に抑制することができる。よって、このストラットカバー24による排ガスの圧力損失を低減することができ、排気ディフューザ2を備えるタービンの性能を向上させることができる。
本実施形態において、軸24aが直接回動するものとしても構わないし、図9に示すように、軸24aにおける外側円筒22の外側に位置する部分が、その外周面に歯車を有するギア形状とされるものとしても構わない。このとき、この軸24aのギア形状部分が、外車室3外部に設けられた回動機構(不図示)に接続された別の軸30に設けられたギア形状部分と接触させる。そして、軸30を介して回動機構(不図示)からの回転が軸24aに伝達されることにより、ストラットカバー24が軸24aを中心に回動する。
又、ストラットカバー24のA−A断面が、図8に示す、2つの半円を2本の直線で結んだ形状となるものとしたが、図10に示すように、前縁が厚く、後縁が薄くなる翼型形状としても構わない。このように、ストラットカバー24の断面形状を翼型形状とすることにより、排気ディフューザ2を流れる排ガスによる衝撃波の発生を抑制し、ストラットカバー24による抵抗を更に低減することができる。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。図11は、本実施形態におけるストラット及びストラットカバーの構成を示す概略図である。又、図12は、図11のストラット及びストラットカバーのA−A断面図であり、ロータの軸方向に対する傾きを変更したときの様子を示す図である。
本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。図11は、本実施形態におけるストラット及びストラットカバーの構成を示す概略図である。又、図12は、図11のストラット及びストラットカバーのA−A断面図であり、ロータの軸方向に対する傾きを変更したときの様子を示す図である。
本実施形態では、第1の実施形態において前縁側に設けられた軸24a(図7参照)の代わりに、ストラットカバー24の後縁側に軸24c(上述の傾きの中心軸に相当する)が設けられる。よって、ストラットカバー24は、軸24cが後縁側に設置されることによって、後縁側を中心に回動することとなる。その他の構成については、第1の実施形態と同様なので、その詳細な説明は省略する。
このように構成されることで、排気ディフューザ2内の排ガス流れに旋回流がない場合に、図12(a)に示すように、その長手方向がロータ1の軸方向Xと平行とされていたストラットカバー24は、排ガスの流れに旋回流が生じたとき、軸24cを中心に回動されることとなる。よって、軸24cの設置される後縁側を中心として回動されることによって、図12(b)に示すように、ストラットカバー24の長手方向がロータ1の軸方向Xに対して傾きが与えられ、排ガスの流れと略平行とされる。
本実施形態においても、ストラットカバー24の断面を、図12のように、2つの半円を2本の直線で結んだ形状としても構わないし、第1の実施形態と同様、図10に示すような翼形状としても構わない。又、外車室3外部に設けられた回動機構(不図示)に軸24cを直接接続するものとしても構わないし、図9の場合と同様、軸24cにギア形状部分を与え、回動機構(不図示)に接続された軸30を通じて回転力が伝えられるものとしても構わない。
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。図13は、本実施形態におけるストラット及びストラットカバーの構成を示す概略図である。又、図14は、本実施形態におけるストラットカバーの回動機構の一部を示す図である。更に、図15は、図13のストラット及びストラットカバーのA−A断面図であり、ロータの軸方向に対する傾きを変更したときの様子を示す図である。
本発明の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。図13は、本実施形態におけるストラット及びストラットカバーの構成を示す概略図である。又、図14は、本実施形態におけるストラットカバーの回動機構の一部を示す図である。更に、図15は、図13のストラット及びストラットカバーのA−A断面図であり、ロータの軸方向に対する傾きを変更したときの様子を示す図である。
本実施形態では、第1及び第2の実施形態の構成と異なり、ストラットカバー24の中心位置に軸が構成されるが、ストラットカバー24の内側を空洞として、ストラット23が挿入されるため、構成される軸となる部材についても、その間にストラット23が配置可能な構成とされる。即ち、ストラット23を挟むように、ストラットカバー24の中心位置に軸の一部となる軸用部材24d,24e(上述の傾きの中心軸に相当する)が構成される。
この軸用部材24d,24eはそれぞれ、排気ディフューザ2内部に構成されるストラットカバー24の上端より突起するように形成される。そして、このストラットカバー24の上端より突起した軸用部材24d,24eは、外側円筒22と外車室3とによる空間に挿入される。又、ストラットカバー24の下端には、内側円筒21の内側に挿入されるように、ストラットカバー24の下端より突起した突起部24f,24g(尚、突起部24fについては、図13において見えない位置にあるため、不図示である)が設けられる。この突起部24f,24gについても、軸用部材24d,24eと同様、ストラット23を挟むように形成される。
更に、図14の上面図に示すように、軸用部材24d,24eの外側円筒22の外側に突出した部分がギア形状とされ、このギア形状部分に外車室3外部に設けられた回動機構(不図示)に接続された別の軸30a,30bに設けられたギア形状部分と接触させる。よって、軸30a,30bの回動することで、その回転が軸用部材24d,24eに伝達し、軸用部材24d,24eを一つの中心軸として、ストラットカバー24が回動する。尚、軸用部材24d,24eのいずれか一方のみにギア形状部分が形成されるとともに、軸30a,30bの一方のみが設置されるものとしても構わない。
このように構成されることで、排気ディフューザ2内の排ガス流れに旋回流がない場合に、図15(a)に示すように、その長手方向がロータ1の軸方向Xと平行とされていたストラットカバー24は、排ガスの流れに旋回流が生じたとき、軸用部材24d,24eを中心に回動されることとなる。よって、軸用部材24d,24eの設置される中心位置を中心として回動されることによって、図15(b)に示すように、ストラットカバー24の長手方向がロータ1の軸方向Xに対して傾きが与えられ、排ガスの流れと略平行とされる。
尚、本実施形態においても、ストラットカバー24の断面を、図15のように、2つの半円を2本の直線で結んだ形状としても構わないし、第1の実施形態と同様、図10に示すような翼形状としても構わない。
又、上述の第1〜第3の実施形態では、ストラットカバー24を全体が回動することにより、排ガスの流れに平行となるようにストラットカバー24の傾きを設定するものとしたが、ストラットカバー24の断面を翼形状としたときは、ストラットカバー24の後縁側のみが回動可能なものとしても構わない。即ち、ストラットカバー24において、回動可能な後縁部分以外の前縁側部分に空洞を設けて、ストラット23が挿入されるように構成するとともに、ストラットカバー24の後縁部分をフラップとして形成する。そして、例えば、このストラットカバー24の後縁部分によるフラップにおいて、その前縁側に軸を設け、この軸を中心にストラットカバー24の後縁部分であるフラップのみを回動して適当な傾斜とすることで、排気ディフューザ2を流れる排ガスの流れに対する抵抗を低減することができる。
更に、このようにして、ストラットカバー24の後縁部分をフラップとして回動させる構成を、上述の第1〜第3の実施形態におけるストラットカバー24に組み合わせた構成としても構わない。即ち、その断面が翼形状となるストラットカバー24全体を回動可能な構成とした上に、ストラットカバー24の後縁部分を更に回動可能な構成とする。このような構成とすることで、旋回流を備えた排ガスの流れの剥離の防止、又は、排ガスによる圧力損失の低減を行うことができ、排気ディフューザ2の性能を向上させることができる。
本発明は、排気側でロータを支持するストラットカバーを備えた排気ストラットに適用可能である。そして、この排気ストラットを備えた排気ディフューザは、ガスタービン又は蒸気タービンなどの高温の排ガスが排気される排気ディフューザに適用することができる。
1 ロータ
2 排気ディフューザ
3 外車室
4 内車室
10 タービン本体
11 動翼
12 軸受
13 軸受ハウジング
21 内側円筒
22 外側円筒
23 ストラット
24 ストラットカバー
25 固定用リング
41 静翼
2 排気ディフューザ
3 外車室
4 内車室
10 タービン本体
11 動翼
12 軸受
13 軸受ハウジング
21 内側円筒
22 外側円筒
23 ストラット
24 ストラットカバー
25 固定用リング
41 静翼
Claims (7)
- 高温の流体の流れる断面が環状となる流路を支持するストラット部と、当該ストラット部を前記流路内のストラット部を覆うことで高温の流体から前記ストラット部を保護するストラットカバーとを備え、前記流路の中心軸の周方向に対して複数設けられる排気ストラットにおいて、
前記ストラットカバーが、その長手方向に前記流路の中心軸の軸方向に対する傾きを与える方向に回動することが可能であることを特徴とする排気ストラット。 - 前記流路を形成する円環と前記ストラットカバーとを非接触とするとともに、
前記ストラットカバーと前記円環との間にできる間隙に対して、前記ストラットカバーより冷却空気をシール空気として排気することを特徴とする請求項1に記載の排気ストラット。 - 前記ストラットカバーを回動させる回転軸が、前記ストラットカバーの前縁部に設置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の排気ストラット。
- 前記ストラットカバーを回動させる回転軸が、前記ストラットカバーの後縁部に設置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の排気ストラット。
- 前記ストラットカバーを回動させる回転軸が、前記ストラットカバーにおける前記流路の中心軸の軸方向に対する中心位置に設置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の排気ストラット。
- 前記ストラットカバーの前記流路の径方向に対して垂直な断面が、前縁が厚く後縁が薄くなる翼形状であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の排気ストラット。
- 前記ストラットカバーの後縁部分が、前記流路の中心軸の軸方向に対する傾きを与える方向に回動するフラップによって構成されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の排気ストラット。
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JP2006346938A Withdrawn JP2008157110A (ja) | 2006-12-25 | 2006-12-25 | 排気ストラット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008157110A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010025006A (ja) * | 2008-07-22 | 2010-02-04 | Hitachi Ltd | ガスタービンの排気ディフューザ |
WO2010123410A1 (en) * | 2009-04-23 | 2010-10-28 | Volvo Aero Corporation | A method for fabricating a gas turbine engine component and a gas turbine engine component |
US9217368B2 (en) | 2010-01-07 | 2015-12-22 | Mitsubishi Hitachi Power Systems, Ltd. | Gas turbine, exhaust diffuser, and method of modifying gas turbine plant |
JP2016535826A (ja) * | 2013-09-23 | 2016-11-17 | シーメンス エナジー インコーポレイテッド | ストラットによって生じる渦を混合するディフューザ |
-
2006
- 2006-12-25 JP JP2006346938A patent/JP2008157110A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010025006A (ja) * | 2008-07-22 | 2010-02-04 | Hitachi Ltd | ガスタービンの排気ディフューザ |
WO2010123410A1 (en) * | 2009-04-23 | 2010-10-28 | Volvo Aero Corporation | A method for fabricating a gas turbine engine component and a gas turbine engine component |
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JP2016535826A (ja) * | 2013-09-23 | 2016-11-17 | シーメンス エナジー インコーポレイテッド | ストラットによって生じる渦を混合するディフューザ |
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Legal Events
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