JP2008156752A - 衝撃吸収部材の製造方法 - Google Patents

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拓治 中畑
Yukiteru Takeshita
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Abstract

【課題】衝撃荷重の吸収特性に優れる衝撃吸収部材の提供
【課題手段】母相変態終了温度Af(℃)が−15℃以上であるNi−Ti合金を衝撃吸収部材の形状に成形した後、下記(3−1)式または(3−2)式、および(4)式を満足する条件で過時効処理を施すことを特徴とする、応力−歪み曲線において2段階の弾塑性特性を示すNi−Ti合金を用いた衝撃吸収部材であって、一段目および二段目の応力と、これらの応力に対応する歪みとの関係が下記の(1)式および(2)式を満足する衝撃吸収部材の製造方法。
4≦σ2/σ1≦10 ・・・(1)
25≦σ2×(ε2−ε1)/(σ1×ε1) ・・・(2)
300≦T≦650(−15≦Af<20の場合) ・・・(3−1)
300≦T≦800(Af≧20の場合) ・・・(3−2)
t≧5.5×10-6×exp{10900/(T+273)} ・・・(4)
【選択図】 図1

Description

本発明は、衝撃吸収部材の製造方法に関する。
衝撃吸収部材は、衝突等により発生するエネルギを部材自体の弾性変形または塑性変形に変換し、吸収することによって、保護対象物へのダメージを軽減させるものである。衝撃吸収部材の材質、形状等の条件は、保護対象物において想定されるエネルギによって選択される。
例えば、携帯型情報処理端末に用いられる衝撃吸収部材として、特許文献1には、弾性変形により衝撃エネルギを吸収する弾性衝撃吸収体と、塑性変形により衝撃エネルギを吸収する塑性衝撃吸収体とを備えるものが提案され、特許文献2には、金属のもしくは樹脂の座屈変形によって衝撃エネルギを吸収する座屈衝撃吸収体が提案されている。これらの文献では、衝撃吸収部材として、形状記憶合金を用いることが示されている。
特許文献3には「引張または圧縮の荷重に対し、多段階の弾塑性特性を示す多段階変形部材を備えたことを特徴とするエネルギ吸収構造体。」に関する発明が、特許文献4には「衝撃荷重を受けたときに湾曲変形するエネルギ吸収構造体であって、前記エネルギ吸収構造体は、湾曲変形したときに、その外周側に位置する外側層と、その内周側に位置する内側層との2層を含む多層構造となっており、前記外側層は、引張荷重に対して二段階の弾塑性特性を示す引張荷重吸収部材で構成されることを特徴とするエネルギ吸収構造体。」に関する発明が開示されている。
特開2002−358140号公報 特開2004−197821号公報 特開2006−214524号公報 特開2006−220245号公報
形状記憶合金は、温度センサ、アクチュエータ、超弾性材等として様々な用途に使用されているが、上記の文献に記載されるように、衝撃吸収部材の材料として用いられることもある。
しかし、特許文献1および2には、単に弾塑性衝撃吸収体として形状記憶合金を利用すること、および、座屈衝撃吸収体に形状記憶合金を使用して衝撃吸収後熱により形状回復させることが開示されているものの、衝撃エネルギ量に大きく影響を及ぼす形状記憶合金の応力−ひずみ特性については具体的に検討されていない。また、特許文献3および4においても、多段階変形部材として形状記憶合金を使用する例が示されているものの、その具体的な特性については示されていない。
このように、特許文献1から4までのいずれにも、衝撃吸収部材として必要な性能についても、要求性能を満たすための製法についても開示されていない。しかも、単に形状記憶合金を用いるというだけでは、衝撃吸収部材として求められる性能を満足しない場合があった。
そこで、本発明者らは、衝撃吸収材として特許文献3および4にも示される二段階弾塑性変形する材料を基礎とし、より広範囲な衝撃荷重に適応し得る材料を開発するべく、鋭意研究を行った。
図4は、二段階弾塑性変形材料の応力と歪みの関係を示す図である。図4に示すように、二段階弾塑性変形材料においては、降伏応力(一段目の応力σ1)と、破断応力(二段目の応力σ2)が存在する。例えば、自動車、オートバイの場合、低速度(2km/h程度)での緩衝突における対人、対物保護と、走行速度(10km/h以上)での衝突における対物保護とを考慮する必要がある。上記二段階弾塑性変形材料を用いれば、まず低速度での衝突のような小さな応力が負荷された場合には、小さな一段目の応力の付近で一定量の変形が生じ、走行速度での衝突のような比較的大きな応力が負荷された場合には、一段目の応力での変形の後に、より大きな二段目の応力での一定の変形が生じる。このため、低速度および走行速度の両方の衝突時の衝撃を吸収することができる。
本発明者らは、二段階弾塑性変形材料の中でも、特に弾性変形域が大きく、その荷重はより小さいものであり、しかも、塑性変形時の強度は充分に大きい二段階塑性変形材料が、衝撃吸収部材に適していることを見出した。
即ち、低速度での衝突をσ1で、走行速度での衝突をσ2でそれぞれ吸収することを考えると、降伏応力σ1と破断応力σ2との比率σ2/σ1はある程度大きいことが必要である。なお、ここでいうσ2/σ1は、想定される衝突加速度の比と考えることができる。また、同程度の時間tで速度がゼロになるとすれば、衝突速度の比と考えることもできる。
一方、低速度での運動エネルギを一段目の変形で、走行速度の運動エネルギを二段目の変形によって吸収することを考えると、二段のSSカーブ(応力−歪み曲線)において、一段目の応力をσ1、二段目の応力をσ2、それぞれに対応する歪みをε1、ε2とするとき、「σ1×ε1」と「σ2×(ε2−ε1)」との比は、大きいことが必要であるが、従来の形状記憶合金ではσ2×(ε2−ε1)/(σ1×ε1)は4〜10程度であり、これを向上させる必要がある。なお、ここでいう「σ2×(ε2−ε1)/(σ1×ε1)」は低速度での運動エネルギと走行速度の運動エネルギとの比と考えることもできる。
このような構成を取ることにより、緩衝撃荷重負荷時は弾性変形域でその衝撃を吸収し、大きな衝撃荷重負荷時は塑性変形域でその衝撃を吸収することができる。
本発明者らは、このような望ましい衝撃吸収部材を得るための製造方法について鋭意研究を行い、NiTi系形状記憶合金材料のうち母相変態終了温度Af(℃)が−15℃以上である組成を出発材料とし、成形後の時効処理条件を調整することにより、衝撃吸収部材に適した合金を製造する方法を見出した。
本発明は、このような技術思想のもとでなされたものであり、従来と比較してより低速度の衝撃荷重およびより高速の衝撃荷重を吸収することができる衝撃吸収部材の製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、下記の衝撃吸収部材の製造方法を要旨とする。
母相変態終了温度Af(℃)が−15℃以上であるNi−Ti合金を衝撃吸収部材の形状に成形した後、下記(3−1)式または(3−2)式、および(4)式を満足する条件で過時効処理を施すことを特徴とする、応力−歪み曲線において2段階の弾塑性特性を示すNi−Ti合金を用いた衝撃吸収部材であって、一段目および二段目の応力と、これらの応力に対応する歪みとの関係が下記の(1)式および(2)式を満足する衝撃吸収部材の製造方法。
4≦σ2/σ1≦10 ・・・(1)
25≦σ2×(ε2−ε1)/(σ1×ε1) ・・・(2)
300≦T≦650(−15≦Af<20の場合) ・・・(3−1)
300≦T≦800(Af≧20の場合) ・・・(3−2)
t≧5.5×10-6×exp{10900/(T+273)} ・・・(4)
但し、式中の各記号の意味は下記の通りである。
σ1:一段目の応力(降伏応力、MPa)
σ2:二段目の応力(破断応力、MPa)
ε1:σ1に対応する歪み(%)
ε2:σ2に対応する歪み(%)
T:処理温度(℃)
t:処理時間(時間)
本発明の製造方法によれば、従来のものと比較して、一段目の応力と二段目の応力との比が大きく、しかも、最大歪みが大きい衝撃吸収部材を製造することができる。このようにして得られた衝撃吸収部材は、弱い衝撃荷重も、強い衝撃荷重も吸収することができるので、例えば、自動車、オートバイ等の輸送機器用の衝撃吸収部材として有用である。
なお、輸送機器用衝撃吸収部材としては、例えば、自動車のフロントバンパビーム、フロントサイドフレーム、自動二輪車のサイドフレーム等が挙げられる。
本発明の製造方法により製造される衝撃吸収部材は、一段目の応力σ1(降伏応力、MPa)および二段目の応力σ2(破断応力、MPa)の関係が下記(1)式を満たし、これらの応力と、σ1に対応する歪みε1(%)およびσ2に対応する歪みε2(%)との関係が下記の(2)式を満たすことを目的とする。
4≦σ2/σ1≦10 ・・・(1)
25≦σ2×(ε2−ε1)/(σ1×ε1) ・・・(2)
前述のように、σ2/σ1は、想定される衝突加速度の比または衝突速度の比とみることができる。σ2/σ1が4未満の場合、緩衝突時の衝撃吸収部材の変形が不十分となり衝突対象物に損傷を与えてしまう。しかし、σ2/σ1が10を超えると、僅かな力で変形してしまうので構造体として不安定なものとなる。
前述のように、「σ2×(ε2−ε1)/(σ1×ε1)」は低速度での運動エネルギと走行速度の運動エネルギとの比と考えることもできるが、「σ2×(ε2−ε1)/(σ1×ε1)」が25未満では、これらの運動エネルギ差が小さすぎるため、低速度での衝撃と、走行速度での衝撃の両方を吸収するのには、不十分となる。
ここで、上記(1)式および(2)式を満足する衝撃吸収部材用の材料としては、母相変態終了温度Af(℃)が−15℃以上であるNi−Ti系のいわゆる形状記憶合金を用いる。Ni−Ti系合金は、サイクル特性が良好であり、耐食性が高く、毒性が無く、強度が比較的高く、加工が比較的容易であるなど、衝撃吸収部材に適しているからである。
母相変態終了温度Af(℃)が−15℃以上であるNi−Ti系合金とは、原子比率(Ni/Ti)がほぼ1.041以下である合金であるが、これに若干の不純物が含まれる場合を包含する。また、この合金には、適量の添加元素、例えば、Al、B、Mn、Co、Cr、Cu、Fe、Nb、V、PdおよびZrから選択される一種以上が含まれていてもよい。これらの元素の含有量としては、Al、B、Co、Cr、FeおよびMnについては5原子%以下、Cu、Nb、V、PdおよびZrの場合については20原子%以下とするのが望ましい。
しかし、通常の形状記憶合金は、冷間加工等により合金中に欠陥(転位)を生じさせた後、時効処理を実施することにより、ある程度の欠陥を残しつつ、合金特性を調整するものである。これにより母相(オーステナイト相)が当初の形状を「記憶」することになる。形状記憶効果は、熱弾性型マルテンサイト変態によるもので、温度変化による母相(オーステナイト)からマルテンサイト相への相変態および逆変態によって発現する。合金中の欠陥は、この相変態が速やかに再現性良く進行するための起点となる。
この形状記憶合金の製造過程において、過時効を行うと、合金特性の調整に留まらず、欠陥を減少させすぎてしまうことになり、速やかに、かつ再現性良い相変態を進行できなくなる。このため、形状記憶合金の製造工程において過時効が行われることはなかった。
衝撃吸収部材には、通常の形状記憶合金に求められる性能とは異なり、弾性変形域が大きく、その荷重はより小さいものであり、しかも、塑性変形時の強度は充分に大きいことなどが求められる。過時効を行わない条件で製造された通常の形状記憶合金では、上記(1)式および(2)式を満足するものがなかった。本発明者らが鋭意研究をした結果、Ni−Ti系合金を過時効することで、弾性域および塑性変形域の荷重ならびに破断伸びを上記(1)式および(2)式を満たすことができることが判明した。
具体的には、母相変態終了温度(加熱に際しマルテンサイト相から母相への変態が終了する温度)Af(℃)が−15℃以上であるNi−Ti系合金に下記(3−1)式または(3−2)式、および(4)式を満たす条件の過時効を実施することにより、弾性域および塑性変形域の荷重ならびに破断伸びを上記(1)式および(2)式を満たす範囲とすることができるのである。
300≦T≦650(−15≦Af<20の場合) ・・・(3−1)
300≦T≦800(Af≧20の場合) ・・・(3−2)
t≧5.5×10-6×exp{10900/(T+273)} ・・・(4)
但し、式中の各記号の意味は下記の通りである。
T:処理温度(℃)
t:処理時間(時間)
これは、上記(3−1)式または(3−2)式、および(4)式を満たす条件の過時効処理を実施することによって母相中からNi richな第二相が析出し、母相のTi比率が高まるために、母相変態終了温度が上がり、応力誘起マルテンサイト発現応力σ1が低下すること、および、試料の作製過程において蓄積された転位や空孔などの欠陥が過時効によって減少して、より塑性変形しやすくなることに起因すると考えられる。
ここで、成形時などに生じた欠陥は、最大伸びに対しては悪い影響を与えるが、応力誘起マルテンサイトの変態起点になるという一面も有るため、応力誘起マルテンサイト変態を速やかに進行させるためには有用である。このため、欠陥は減らしつつも、ある程度の欠陥は残しておく必要がある。
そこで、過時効処理の温度を300℃未満にすると、原子の拡散速度が非常に遅くなり、その結果、第二相を十分に析出させ、また、欠陥を減少させるためには長時間の処理を要し、生産効率を極端に悪化させる。一方、−15℃≦Af<20℃の場合には過時効処理の温度が650℃を超えると、逆に欠陥が減少しすぎて、応力誘起マルテンサイトが生じづらく、目的とする2段の荷重−歪曲線が得られなくなる。Af≧20℃の場合は、室温(℃)でマルテンサイトが安定であるため、650℃を超える過時効処理温度でも目的とする2段の荷重−歪曲線を得ることができるが、800℃を超える処理温度は表面酸化による特性劣化を生じさせるため好ましくない。従って、過時効処理温度は、上記(3−1)式または(3−2)式の範囲とした。
過時効処理の時間は、短すぎると十分に欠陥を減少させることができず、一方で、長すぎると欠陥を減少させすぎるという問題がある。但し、過時効処理の時間は、過時効処理の温度に依存して、その適正範囲が定められ、具体的には、上記(4)式を満たす範囲に設定すればよい。
なお、本発明の製造方法に供するNi−Ti系合金の母相変態終了温度(加熱に際しマルテンサイト相から母相への変態が終了する温度)Afを−15℃以上とする理由は、下記の通りである。
即ち、Ni−Ti系合金のAfが−15℃未満でも、−15℃以上でも、上記(3)式および(4)式を満たす条件での熱処理を実施すれば、上記(1)式および(2)式を満足する衝撃吸収部材を製造することができ、衝撃吸収性能についてはAfによって大差はない。しかしながら、Afが−15℃未満になると、Ni/Tiが大きくなり、Ni rich相が多量に析出して、材料の加工性を低下させる場合がある。従って、本発明においては、加工性の観点から、Afが−15℃以上のものを用いることとした。なお、Afは、JIS H7101に従って求めることができる。
母相変態終了温度Afが80℃のNi−Ti系合金(Ni/Ti=1.011)を用意し、これを冷間加工により板材とし、この板材から採取したJIS 14B5試験片に各種の熱処理を実施した。その試験片について引張試験を行い応力−歪み特性を調査した。その結果を図1に示す。
図1に示すように、(3−2)式および(4)式を満たす「500℃ 72時間」の熱処理を実施した本発明例1では、σ2/σ1が約8、σ2×(ε2−ε1)/(σ1×ε1)が約50である。一方、(3−2)式を満たすが、(4)式を満たさない「480℃ 1時間」の熱処理を実施した比較例1では、σ2/σ1が約3と良好であるが、σ2×(ε2−ε1)/(σ1×ε1)が約10であり、十分な特性が得られなかった。
母相変態終了温度Afが90℃のNi−Ti系合金(Ni/Ti=1.00)、母相変態終了温度Afが40℃のNi−Ti系合金(Ni/Ti=1.02)および母相変態終了温度Afが0℃のNi−Ti系合金(Ni/Ti=1.04)を用意し、これを冷間加工により板材とし、この板材から採取したJIS 14B5試験片に各種の熱処理を実施した。その試験片について引張試験を行い応力−歪み特性を調査した。その結果を図2および3に示す。
図2に示すように、母相変態終了温度Afが90℃のNi−Ti合金に760℃、1時間の時効処理を実施した本発明例2では、σ2/σ1が4.0、σ2×(ε2−ε1)/(σ1×ε1)が36であり、母相変態終了温度Afが40℃のNi−Ti合金に700℃、1時間の時効処理を実施した本発明例3では、σ2/σ1が4.1、σ2×(ε2−ε1)/(σ1×ε1)が26であった。また、図3に示すように、母相変態終了温度Afが0℃のNi−Ti合金に500℃、100時間の時効処理を実施した本発明例4では、σ2/σ1が8.6、σ2×(ε2−ε1)/(σ1×ε1)が65であった。本発明例2〜4のいずれにおいても良好な結果が得られた。
本発明の製造方法によれば、従来のものと比較して、一段目の応力と二段目の応力との比が大きく、しかも、最大歪みが大きい衝撃吸収部材を製造することができる。このようにして得られた衝撃吸収部材は、弱い衝撃荷重も、強い衝撃荷重も吸収することができるので、例えば、自動車、オートバイ等の輸送機器用の衝撃吸収部材として有用である。
本発明例1および比較例1の応力と歪みの関係を示す図 本発明例2および3の応力と歪みの関係を示す図 本発明例4の応力と歪みの関係を示す図 二段階弾塑性変形材料の応力と歪みの関係を示す図

Claims (1)

  1. 母相変態終了温度Af(℃)が−15℃以上であるNi−Ti合金を衝撃吸収部材の形状に成形した後、下記(3−1)式または(3−2)式、および(4)式を満足する条件で過時効処理を施すことを特徴とする、応力−歪み曲線において2段階の弾塑性特性を示すNi−Ti合金を用いた衝撃吸収部材であって、一段目および二段目の応力と、これらの応力に対応する歪みとの関係が下記の(1)式および(2)式を満足する衝撃吸収部材の製造方法。
    4≦σ2/σ1≦10 ・・・(1)
    25≦σ2×(ε2−ε1)/(σ1×ε1) ・・・(2)
    300≦T≦650(−15≦Af<20の場合) ・・・(3−1)
    300≦T≦800(Af≧20の場合) ・・・(3−2)
    t≧5.5×10−6×exp{10900/(T+273)} ・・・(4)
    但し、式中の各記号の意味は下記の通りである。
    σ1:一段目の応力(降伏応力、MPa)
    σ2:二段目の応力(破断応力、MPa)
    ε1:σ1に対応する歪み(%)
    ε2:σ2に対応する歪み(%)
    T:処理温度(℃)
    t:処理時間(時間)
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