JP2008154223A - Mimo受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】干渉レプリカを生成し、この干渉レプリカを用いて干渉をキャンセルする処理を行うMIMO受信装置において、受信品質を低下させることなく、信号処理遅延を低減すること。
【解決手段】復調部152と、復調部152の復調結果に基づいて非組織符号を復号し、第1の復号データD1として受信ディジタルデータを出力すると共に第2の復号データD2として再符号化データに相当するデータを出力する復号部153と、復号部153から出力された再符号化データに相当するデータを用いて干渉レプリカを生成するレプリカ生成部309と、復調部152の前回の復調対象の信号から干渉レプリカをキャンセルし、干渉をキャンセルした信号を復調部152の新たな復調対象として出力するキャンセル部311と、を設けたことにより、受信品質を低下させることなく、再符号化に要する処理時間を削減できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)通信システムに用いられるMIMO受信装置に関する。
従来、伝送速度を向上させる方法として、例えば特許文献1に記載されているMIMOと呼ばれる伝送方法のように、複数アンテナからそれぞれ異なる変調信号を送信し、受信側で各アンテナから同時に送信された変調信号を分離し復調することにより、周波数帯域を拡大することなく伝送速度を向上させる方法が提案されている。
MIMO伝送方式では、受信信号電力対伝送パケット誤り率などの指標で表現される受信品質、スループット、回路規模、処理遅延などの観点から、様々な受信方法が提案されている。受信品質及びスループット向上の観点から、特許文献1では、MIMO伝送方式と信号キャンセル技術とを用いた受信方法が示されている。
以下、この受信方法について図面を用いて説明する。図16に示すように、受信装置10は、複数の送信アンテナを有する送信装置によって送信された信号を信号ベクトルとして受信する複数のアンテナ11−1,11−2と、前処理器12と、復号器13と、デマルチプレクサ14とを有する。
前処理器12は、信号ベクトルを前処理する。この前処理は、例えば、以前に受信及び前処理された信号ベクトルを復号化して得られた復号化結果を、現在処理中の信号ベクトルから差し引くこと、及び現在処理中の信号ベクトルの後に受信された信号ベクトルであって、処理されていない信号ベクトルの要素を現在処理中の信号ベクトルからゼロ化する、処理である。復号器13は、前処理された信号ベクトルを復号化する。復号結果は、デマルチプレクサ14でデマルチプレクスされることで、受信ディジタルデータとされる。
この方法によれば、ディジタル無線通信システムにおいて、n(n>=2)次元システムを同一容量のn個の1次元システムに分解して信号間の干渉除去処理を行うので、特許文献1以前の技術では、多くてもせいぜいシャノンの限界値から1ケタまたは2ケタ下の値までしか得られなかったデータ伝送ビットレートを、シャノンの限界値に極めて近い値まで高めることが可能となる。したがって、ディジタル無線通信システムの受信品質及びスループットが改善されると共にその運用が改善される。
また、非特許文献1では、上記MIMO伝送方式及び信号キャンセル技術に加え、OFDM伝送方式を組み合わせたMIMO−OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)伝送方式により、受信品質を向上させながら周波数利用効率を向上させる方法が提案されている。
この方式について図面を用いて説明する。図17に示すように、受信装置20は、受信信号を、受信アンテナ21−1,21−2、FFT(Fast Fourier Transform)部22−1,22−2、信号分離部23、デインタリーブ部24−1,24−2、を経由して復号部25−1,25−2に入力し、復号部25−1,25−2から受信ディジタルデータを出力する。
受信装置20は、復号部25−1,25−2で得られた受信ディジタルデータを、再符号化部26−1,26−2で再び誤り訂正符号化し、インタリーブ部27−1,27−2を介してレプリカ生成部28に入力する。レプリカ生成部28は、図示しないチャネル推定部からのチャネル推定値を用いて、干渉レプリカ信号を生成し、これをキャンセラ部29に出力する。キャンセラ部29は、信号記憶部30に記憶された原信号から干渉レプリカを減算する。減算結果は、デインタリーブ部24−1,24−2を経由して復号部25−1,25−2で復号される。なお、図17の構成は、送信側で2つの符号化部によって符号化された信号を復号するための例であるため、2つの復号部25−1,25−2及び2つの再符号化部26−1,26−2が設けられている。
受信装置20は、このキャンセル処理により、受信品質を向上させることができる。一般に、このキャンセル処理の繰り返し回数を増やすほど、受信品質を向上させることができる。
特開平10−84324号公報 "並列干渉キャンセラを用いた誤り訂正符号化MIMO−OFDMの特性"電子情報通信学会,信学技報RCS2004-81,2004年6月
しかしながら、信号キャンセル技術を用いると、一般に信号処理時間が増大する。復号結果である受信ディジタルデータを得るまでに要する時間が増大すると、スループットの低下、リアルタイム性の低下、などにつながってしまう。一例として、複数のユーザが同一帯域を共有する仕組みであるCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)システムでは、送信側(一例としてAP:Access Point)から受信側(一例としてSTA:STAtion)に向けて伝送したパケットの受信確認(ACK:ACKnoledgement)が送信側に到着するまで、同一APと通信する他のユーザは通信が困難な状態になる。このとき、上記増加したキャンセル時間に合わせてACK送信タイミングを遅延させると、信号キャンセル技術による受信品質向上は実現できるものの、AP当たりのスループットは低下してしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、干渉レプリカを生成し、この干渉レプリカを用いて干渉をキャンセルする処理を行うMIMO受信装置において、受信品質を低下させることなく、信号処理遅延を低減することができるMIMO受信装置を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため本発明のMIMO受信装置の一つの態様は、通信相手から複数のアンテナを用いて送信された変調信号を復調する復調部と、前記復調部の復調結果に基づき非組織符号を復号し、第1の復号データとして受信ディジタルデータを出力すると共に第2の復号データとして再符号化データに相当するデータを出力する復号部と、前記復号部から出力された前記再符号化データに相当するデータを用いて干渉レプリカを生成するレプリカ生成部と、前記復調部の前回の復調対象の信号から前記干渉レプリカをキャンセルし、干渉をキャンセルした信号を前記復調部の新たな復調対象として出力するキャンセル部と、を具備する構成を採る。
また、本発明のMIMO受信装置の一つの態様は、通信相手から複数のアンテナを用いて送信された変調信号を復調する復調部と、前記復調部の復調結果に基づき組織符号を復号し、第1の復号データとして受信ディジタルデータを出力すると共に第2の復号データとしてパリティビットを出力する復号部と、前記復号部から出力された前記受信ディジタルデータ及び前記パリティビットを用いて干渉レプリカを生成するレプリカ生成部と、前記復調部の前回の復調対象の信号から前記干渉レプリカをキャンセルし、干渉をキャンセルした信号を前記復調部の新たな復調対象として出力するキャンセル部と、を具備する構成を採る。
本発明によれば、復号部から、第2の復号データとして、再符号化データに相当するデータを出力し、再符号化データに相当するデータを干渉レプリカの生成のために用いるようにしたので、再符号化に要する処理時間を削減し、システム全体のスループットを向上させることができる。
また、復号部から、第2の復号データとして、パリティビットを出力し、パリティビットを干渉レプリカの生成のために用いるようにしたので、再符号化する場合と比較して受信品質を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の一実施の形態に係るMIMO送受信システムの全体構成図である。MIMO送受信システム100は、送信装置100Aと、受信装置100Bとを有する。
送信装置100Aは、符号化部101と、変調部102と、無線部103と送信アンテナAntTx1,AntTx2と、を有する。符号化部101は、送信ディジタルデータを誤り訂正符号化し、誤り訂正符号データを変調部102に出力する。変調部102は、前記誤り訂正符号データを変調方式に合わせてマッピングし、変調信号を無線部103に出力する。無線部103は、変調信号を送信周波数にアップコンバートし、送信アンテナAntTx1,AntTx2から送信する。
受信装置100Bは、受信アンテナAntRx1,AntRx2と、無線部151と、復調部152と、復号部153と、を有する。無線部151は、送信アンテナAntTx1,AntTx2、受信アンテナAntRx1,AntRx2の間に形成される4つの無線区間のチャネルh11,h12,h21,h22を通過した受信信号r1,r2をベースバンド周波数にダウンコンバートし、受信ベースバンド信号を復調部152に出力する。復調部152は、受信ベースバンド信号の復調を行い、復調データ(デマップにおける硬判定値、軟判定値、対数尤度比、など)を復号部153に出力する。復号部153は、復調データを用いて誤り訂正符号の復号を行い、受信ディジタルデータを出力する。
なお、各変調信号の復調のため、送信側では変調信号中に、信号検出、タイミング検出、周波数オフセット推定、送信方法特定、伝搬チャネル推定、等に用いるパイロットシンボルを必要に応じて設ける必要がある。因みに、上記の復調するために必要とするシンボルは、パイロットシンボル以外に、ユニークワード、プリアンブルなどと呼ぶことができるが、本実施の形態では、これらを全てプリアンブルと呼ぶ。なお、チャネル変動h11,h12,h21,h22の推定は、プリアンブルを用いて行われる。
図2に、送信装置100Aの詳細構成を示す。変調部102は、S/P(Serial-Parallel)部201と、インタリーブ部202−1,202−2と、マッピング部203−1,203−2と、IFFT部204−1,204−2と、を有する。なお、以降の実施の形態において、本発明の説明に必要な制御信号以外の制御信号は、説明、図示ともに省略する。省略している制御信号の例としては、動作タイミング信号、変調方式情報、符号化方式情報、送信ストリーム数、などがある。
S/P部201は、符号化部101で誤り訂正符号化された誤り訂正符号データを入力とし、一定の規則に従い、2つの送信チャネルA、送信チャネルBに誤り訂正符号データを分配し、誤り訂正符号データA、誤り訂正符号データBをそれぞれインタリーブ部202−1,202−2に出力する。一定の規則の例としては、ビット単位や、使用する変調方式で送信可能なビット単位(例えば16QAM(Quadrature Amplitude Modulation))であれば4ビット(換言すればシンボル単位、OFDM方式であればサブキャリア単位)などがある。どの規則を用いるかは、符号化器の数、変調方式、送信チャネル数、送信チャネル毎に送信可能なビット数の違い、などに基づいて決定すればよい。
インタリーブ部202−1,202−2は、それぞれ、誤り訂正符号データA、誤り訂正符号データBの並び替えを行い、インタリーブデータA、インタリーブデータBをマッピング部203−1,203−2に出力する。ここで、インタリーブは、チャネル変動h11,h12,h21,h22の相関や干渉を低減し、受信側での誤り訂正復号の効果を向上させる役割を果たす。
マッピング部203−1,203−2は、それぞれ、インタリーブデータA、インタリーブデータBを入力として、送信チャネル毎に決められた変調方式(BPSK、QPSK、16QAM、64QAM、など)で変調処理を行い、変調信号A、変調信号BをそれぞれIFFT部204−1,204−2を介して無線部103に出力する。
図3に、受信装置100Bの詳細構成を示す。復調部152は、FFT部301に、無線部151からのベースバンド信号を入力する。FFT部301は、ベースバンド信号に高速フーリエ変換処理を施し、FFT後データA、FFT後データBを信号分離部302及び信号記憶部310に出力する。ここで、信号記憶部310には、キャンセル部311で使用するFFT後データA、FFT後データB、チャネル変動(推定値)h11,h12,h21,h22が記憶される。なお図3では、図を簡単化するために、チャネル変動(推定値)h11,h12,h21,h22を推定するチャネル変動推定部は図示していないが、例えば信号分離部302に設けてもよく、またはそれ以外の部分に別途設けてもよい。
信号分離部302は、FFT後データを入力とし、分離処理を施した後、分離データA、分離データBを出力する。ここで、分離処理の方法としては、ZF(Zero-Forcing)、MMSE(Minimum Mean Square Error)、MLD(Maximum Likelihood Detection)方式などがある。方式の選択は、例えば、要求する受信品質や、回路規模、処理遅延などに基づいて選択すればよい。ここでは、ZF方式の説明を行う。
図1に、MIMO送受信システム100で送受信される信号とチャネル変動を図示する。送信アンテナAntTx1,AntTx2から送信する信号をs1,s2、受信アンテナAntRx1,AntRx2で受信する信号をr1,r2とすると、s1,s2,r1,r2の関係は、チャネル変動h11,h12,h21,h22を用いて、次式で表現される。
Figure 2008154223
但し、式(1)では、雑音成分は省略している。また、アップコンバート、ダウンコンバートに用いる搬送波周波数部分の記述は省略している。ここで、s1,s2を復調するためには、次式に示すように、式(1)の両辺に左からチャネル変動h11,h12,h21,h22で構成されるH行列の逆行列H−1を乗算すればよい。
Figure 2008154223
ZF方式では、以上の処理により復調を行う。
デマップ部303−1,303−2はそれぞれ、分離データA、分離データBを入力として、復調データA、復調データBを出力する。デインタリーブ部304−1,304−2は、復調データA、復調データBを入力とし、送信側でインタリーブされたデータを元の順番に並び替え、デインタリーブデータA、デインタリーブデータBをP/S部305に出力する。P/S部305は、デインタリーブデータA、デインタリーブデータBを入力とし、Parallel−Serial変換を施し、復号部153に出力する。
復号部153は、P/S変換されたデインタリーブデータを入力とし、送信側でパンクチャを行っている場合にはデパンクチャ処理を施した後、誤り訂正復号を行う。復号部153は、受信装置100Bでキャンセル処理を行わない場合、または、最終回のキャンセル処理後は、受信ディジタルデータである復号データD1を受信ディジタルデータとして出力する。復号部153は、受信装置100Bでキャンセル処理を行う場合には、再符号化データに相当するデータである復号データD2を、S/P部306に出力する。
本実施の形態の特徴は、復号部153がキャンセル処理のために出力する復号データD2の内容にある。本実施の形態においては、復号部153が出力する復号データD2によって、従来、復号部153とS/P部306の間に設ける必要があった再符号化部(図17参照)を省略することができる。復号部153から出力する復号データD2の内容の詳細は、後述する。
S/P部306は、復号データを入力として、図2を用いて説明した送信側のS/P部201と同様にSerial−Parallel変換を行う。インタリーブ部307−1,307−2は、再インタリーブデータA、再インタリーブデータBを出力する。マッピング部308−1,308−2はそれぞれ、再インタリーブデータA、再インタリーブデータBを入力として、図2を用いて説明した送信側のマッピング部203−1,203−2と同様にマッピングを行い、マッピング信号A、マッピング信号Bを出力する。
レプリカ生成部309は、マッピング信号A、マッピング信号B及び信号記憶部310からのチャネル変動h11,h12,h21,h22を入力とし、干渉レプリカ信号A、干渉レプリカ信号Bを出力する。
キャンセル部311は、レプリカ生成部309からの干渉レプリカ信号A、干渉レプリカ信号B及び信号記憶部310からのFFT後データA、FFT後データBを入力とし、信号記憶部310に記憶された原信号から干渉レプリカを減算することで信号キャンセル処理を行い、信号キャンセル後データA、信号キャンセル後データBをデマップ部303−1,303−2に出力する。ここで、信号キャンセル処理の一例を以下に示す。
受信アンテナAntRx1での受信信号r1は、次式で表現される。ここで、*は乗算を示す。
Figure 2008154223
したがって、信号キャンセル処理は、レプリカ生成部309からの出力信号h11*s_can1(ここで、s_can1は、マッピング部308−1から出力された再マッピング信号A)を用いて、次式で表現される。
Figure 2008154223
式(4)の右辺をh12で除算を施すことにより、s2を抽出することができる。s1についても同様に処理することで、抽出できる。
なお、以上の説明では、チャネル推定値の誤差が存在しないものとしているが、この誤差が存在する場合には、その分の雑音成分が式(4)の右辺に加減算されることになる。また、s1=s1_canとならない場合には、その分の干渉成分が加減算されることになる。
以降では、本実施の形態の発明のポイントである、再符号化器の削減方法について説明する。
図4は、本実施の形態に係る畳み込み符号化器の構成を示すブロック図であり、図1、図2の符号化部101に相当する。
図4は、レジスタ数(メモリ数)v=6、拘束長K=v+1=7、符号化率R=1/2の畳み込み符号化器の例である。符号化率とは、符号器への入力ビットと出力ビットの比率をいい、(入力ビット)/(出力ビット)で定義される。拘束長とは、出力を得るのに必要な過去の入力ビット数を表す。状態数Nとは、レジスタの状態数をいい、N=2=2=64(S0=000000(2進数表現)、S1=000001,・・・,S63=111111)となる。
出力ビットを生成する生成多項式は、G0=133(8),G1=171(8)で表現され、この組はIEEE802.11a/g、地上波ディジタル放送等に広く使用されている。1ビットのinputとレジスタの値R1からR6を用いてG0,G1のXOR(exclusive or:排他的論理和)演算が施され、出力ビットoutput1,output2が生成される。このように、入力ビットに対し、必ず線形演算が施される。言い替えると、入力ビットがそのまま出力とならない符号を非組織符号と呼ぶ。生成されたoutput1,output2は、必要に応じて(制御信号に従い)パンクチャ処理が施され、図2のS/P部201に出力される。
図5は、図4のレジスタの64状態のうち、S16,S48からS32,S33への状態遷移の詳細を示したものである。
図5は、図4の畳み込み符号化器を用いて符号化するときの状態遷移の一例を示したものである。1ビットのinputに応じて、レジスタの値が1ビットシフト(図4ではinputを右から行っているため、左シフト)する。状態遷移は、図の左(S16,S48)から右(S32,S33)へ進んでいく。input=0の場合の状態遷移を実線矢印、input=1の場合の状態遷移を点線矢印で示した。
また、各矢印に添うように、inputされる1ビットとoutputされる2ビットを(input / output1 output2)として示す。図4から明らかなように、ある状態からの遷移先は状態毎に特定の2つの状態に遷移する(例:S16からはS32とS33)。また、同一の特定の状態に遷移する状態が合計2つ存在する(例:S48からも、S16と同じくS32とS33へ状態遷移する)。
S16とS48の最上位ビットR6(図5の領域501のビット)に注目すると、それぞれのビット(S16:0,S48:1)は次のinputにより状態遷移する際に、レジスタ外へ出る。S16とS48の下位5ビット(R5からR1まで:図5の領域502のビット)は同一であるため、これよりS16とS48の状態遷移先が同一となることがわかる。
次に、状態遷移後の状態について述べる。状態遷移前の下位5ビット(図5の領域502のビット)は、inputが入力されると1ビット左シフトし2倍されたことになるため、S16またはS48の場合は10000(2進法)=16(10進法)を2倍し32となる。これはまた、S16の最上位ビットが0であるため、S16を2倍すると考えることもできる。このとき、inputが0の場合は32+0=32(S32)、inputが1の場合は32+1=33(S33)となる。
結果として、inputとoutput1,output2の関係は、以下の式(5)〜式(8)で表現される(図5の矢印に添って示した()内と同内容)。
Figure 2008154223
Figure 2008154223
Figure 2008154223
Figure 2008154223
このACS(Add-Compare-Select)演算において、「ACS演算で生き残ったパスは2つの内のどちらであるか」を記憶しておき、復号の際に1つ前の状態を決定するのに利用する。通常よく利用される方法として、S16が生き残った場合には0、S48が生き残った場合には1、と書き込む。
上記状態遷移前後の関係は、S16またはS48に限らず一般化できる。S,Si+32 (i=0〜31)とすると、状態SとSi+32は、最上位ビットのみが異なる状態であり、状態遷移後は同一の状態へ遷移する。ここで、+32とは状態数Nに応じて決定される数値であり、N=64の場合には+(N/2)=+(64/2)=+32となるが、例えば拘束長K=3(レジスタ数v=3−1=2)の場合にはN=2=4となり、+N/2=+4/2=+2となる。状態遷移後の状態は、上記したようにSを2倍すると考え、さらにinput=0,input=1で場合分けすることによりそれぞれS2i(input=0の場合)、S2i+1(input=1の場合)となる。
図6は、復号方法としてビタビ復号のTraceback方式を用いる場合の一例を示したものであり、S32,S33からTraceback方式を用いるときの“逆”状態遷移を示している。
ビタビ復号を行う方式には、Traceback方式やRegister-Exchange方式が知られているが、以降ではTraceback方式を用いて、復号器から再符号化結果を出力する方法の説明を行う。本発明は、Register-Exchange方式、その他の復号方式であっても同様に実現できる。
ビタビ復号では、ACS演算により、状態遷移前(S,Si+32)のパスメトリック(ブランチメトリックの累積値)とS,Si+32からS2i,S2i+1へのブランチメトリックを用いて(i)加算(Add)、 (ii)比較(Compare)、 (iii)選択(Select)することでサバイバルパスを決定し、パスメトリックとパスメモリを更新する。このACSは、inputが入力され状態遷移するたびに、全64状態(SからS63)で実施される。Traceback方式では、復号時にサバイバルパスを逆に辿ることで復号結果を得ることから本方式をTraceback方式と呼ぶ。
今の状態から1状態前に戻るために、ACS演算で書き込んだパスメモリを参照する。図5で示した“順”状態遷移する際と同様に考えると、S32,S33の“逆”状態遷移先は同一(S16,S48)となることがわかる。図5で示した符号器同様、図6の復号器も一般化でき、S2i,S2i+1の“逆”状態遷移先は同一(S,Si+32)となる。
ここで、図6のinputとoutput1,output2とのうち、inputが受信ディジタルデータである復号データD1に該当し、output1,output2が再符号化データに相当するデータである復号データD2に該当する。
結果として、inputとoutput1,output2の関係は、以下の式(9)〜式(12)で表現される(図6の矢印に添って示した()内と同内容)。
Figure 2008154223
Figure 2008154223
Figure 2008154223
Figure 2008154223
図5と図6の説明と、式(5)〜式(8)、及び、式(9)〜式(12)で示したoutput1,output2の出力結果から明らかなように、符号化器と復号器は同一のパスを辿っているため(前後のレジスタの状態(例えばS16とS32)と入力ビットがわかっているため)、復号器では、復号結果(受信ディジタルデータ)だけでなく、符号化後のデータに相当するデータも出力することができる。
本発明では、この点に着目して、復号部153から復号結果(受信ディジタルデータ)D1に加えて、符号化後のデータを復号データD2として出力し、かつこの復号データD2をレプリカ生成部309、キャンセル部311に向けて送出するようになっている。これにより、再符号化部を不要とすることができる。ここで、再符号化部を除去することによる受信品質劣化は、復号部153からの出力(復号データD2)と再符号化出力が同一となることから、全く生じない。
このように、本実施の形態によれば、畳み込み符号を復号するビタビ復号部153から、キャンセル処理に用いる再符号データに相当するデータ(復号データD2)を出力することにより、キャンセル処理に要する時間を削減することができる。
すなわち、通信相手から複数のアンテナを用いて送信された変調信号を復調する復調部152と、復調部152の復調結果に基づき非組織符号を復号し、第1の復号データD1として受信ディジタルデータを出力すると共に第2の復号データD2として再符号化データに相当するデータを出力する復号部153と、復号部153から出力された再符号化データに相当するデータを用いて干渉レプリカを生成するレプリカ生成部309と、復調部152の前回の復調対象の信号から干渉レプリカをキャンセルし、干渉をキャンセルした信号を復調部152の新たな復調対象として出力するキャンセル部311と、を設けたことにより、再符号化に要する処理時間を削減し、システム全体のスループットを向上させることができるようになる。
なお、上述した実施の形態では、送受信アンテナの数をそれぞれ2としたが、構成はこれに限らない。例えば、送信アンテナ数が2、受信アンテナ数が3などのように、非対称であっても同様に実現できる。
また、上記の説明では、レジスタ数(メモリ数)v=6、拘束長K=v+1=7、符号化率R=1/2の畳み込み符号を例として説明したが、畳み込み符号器の生成多項式、レジスタ数、符号化率、などには限定されることなく、実施できる。
また、上記の説明では、インタリーブ部を、図2のS/P部201の後段側に配置した場合を例として説明したが、インタリーブ部の配置はこれに限ったものではなく、例えば図2の符号化部101の後段に配置してもよい。
また、上記の説明では、図2のように、符号化部を1つとして説明したが、構成はこれに限らず、例えば送信ストリーム数と同じ、送信アンテナ数と同じ、などでも実現できる。このとき、受信装置には、復号部153を符号化部の数と同じ数だけ設ければよい。
また、上記の説明では、復号器出力を直接再符号化器に入力する方式に本発明を適用することで、再符号化器を削除する場合について説明したが、本発明が適用可能な構成はこれに限らない。例えば、送信側でCRC(Cyclic Redundancy Check)符号化やスクランブル処理を施している場合の受信側に適用すれば、CRC復号化やデスクランブル処理に要する処理時間、及び、再CRC符号化や再スクランブル処理に要する処理時間も削減することができる。
また、上記の説明では、OFDM変調方式に本発明を適用した場合を例に説明したが、これに限ったものではなく、シングルキャリア方式、スペクトラム拡散方式などでも同様に実施できる。
また、図中の矢印で示す信号線は1つの信号とは限らず、例えば2つの信号で構成することもできる。
また、本発明の適用範囲は、特定のMIMO伝送方式に限ったものではなく、各アンテナから独立した変調信号を送信する空間多重方式、送信機・受信機間のチャネル変動を共有し、各送信アンテナ、受信アンテナで変調信号に重み付けをして送受信する固有モード方式、空間ダイバーシチ効果が得られる時空間符号化、時空間ブロック符号、時空間トレリス符号などに適用しても同様な効果を得ることができる。
(実施の形態2)
上述した実施の形態1では、ビタビ復号を行う復号部153を有する受信装置100Bに本発明を適用する場合について説明した。これに対して、本実施の形態では、ターボ復号を行う復号部を有する受信装置に本発明を適用する場合を説明する。なお、実施の形態1で説明した構成の説明は省略する。
図7は本実施の形態の符号化部101の構成であり、図1の符号化部101に相当する。図8は図7の符号化部101に対応する本実施の形態の復号部153の構成であり、図1の復号部153に相当する。
図7は、ターボ符号化器の一例を示したものであり、その特徴は2つの畳み込み符号化器の間(符号化器701−1と符号化器701−2の間)にインタリーブ部が配置されていることである。
また、図4で示した畳み込み符号のような非組織符号と異なり、ターボ符号やLDPC(Low Density Parity Check)符号などの組織符号では、符号化器(誤り訂正符号化器)は、情報ビットに対して線形演算を行い、パリティビットを求める。そして、情報ビット系列とパリティビット系列を合わせて符号語として伝送する。
図7の符号化部101において、入力された送信ディジタルデータは、符号化器701−1及びインタリーブ部702に入力され、図1の符号化部101に相当するインタリーブ部702からの出力は符号化器701−2に入力される。そして、入力送信ディジタルデータが符号化器701−1により符号化され、インタリーブ部702の出力が符号化器701−2により符号化される。このとき、符号化されない送信ディジタルデータを情報ビットu、符号化器701−1からの出力をパリティビットp1、符号化器701−2からの出力をパリティビットp2とする。
パンクチャを適用する場合、一般には、パリティビットp1,p2をパンクチャすることでR=1/3よりも大きな符号化率の符号化ビットを生成する。情報ビットu,パリティビットp1,p2は、図2のS/P部201などを経由して、図1の送信アンテナAntTx1,AntTx2から変調信号として送信される。
図8は、ターボ復号器の一例を示したものであり、図1、図3の復号部153に相当する。ターボ復号器の復号方法には、MAP(Maximum A Posteriori. probability)復号を忠実に再現するBCJR(Bahl-Cocke-Jelinek-Raviv)アルゴリズム、MAP復号の近似計算を行うことで計算量の削減を行うMax−Log−MAPアルゴリズム、などがあるが、ここではその詳細説明は省略する。
図3のレプリカ生成部309でレプリカ信号を生成するためには、情報ビットuのみならず、パリティビットp1,p2の硬判定値も出力するターボ復号器が必要となる。図8はその一例である。その構成を簡単に説明する。復号部153は、軟出力復号器801に、情報ビットU、パリティビットP1及びデインタリーバ804の出力を入力する。軟出力復号器801は、軟判定値を硬判定器805及びインタリーバ802に出力する。軟出力復号器803は、インタリーバ802の出力及びパリティビットP2を入力し、軟判定値を硬判定器805及びデインタリーバ804に出力する。硬判定器805は、2つの軟出力復号器801,803からの軟判定値に基づいて、情報ビットuの硬判定値u’及びパリティビットP1,P2の硬判定値p1’,p2’を出力する。
ここで、レプリカ作成時の再符号化の際、再符号化に用いる硬判定値が正しければ、再符号化によって得られるパリティビットも正しいものとなる。しかし、再符号化に用いる硬判定値に誤りが含まれる場合、再符号化によって得られるパリティビットは、誤った硬判定値に収束するように求められるため、本来伝送されたものと異なるものになってしまう。その結果、レプリカ信号の精度が低下し、キャンセルを行うことによるダイバーシチゲインが減少してしまう。
そこで、本実施の形態では、上記したレプリカ信号の精度の低下をさけるため、再符号化を行わない方法を用いる。本実施の形態の方法では、誤り訂正復号器(ターボ復号器)で得られた硬判定値を再符号化後のパリティビットとして使用する。このため、パリティビットについてもターボ復号後の値がそのままレプリカ作成に使われるので、誤った情報ビットの再符号化による誤ったパリティビットの生成、すなわち信頼度の低いレプリカ信号の作成をさけることができる。
以下では、パリティビットの軟判定値を出力する処理について記述する。
図8に示す軟出力復号器801,803における情報ビットUの事後対数尤度比は、次式で表される。
Figure 2008154223
一方、パリティビットP1,P2の事後対数尤度比は、次式で表される。
Figure 2008154223
式(13)及び式(14)から、情報ビットとパリティビットの事後対数尤度比の導出には、(α+β+γ)の値をすべてのパスについて求めることまでは共通で、最大値を探索するパスの組み合わせだけが異なることがわかる。
図9に、本実施の形態に係るターボ符号化器の一例である拘束長K=4、符号化率r=1/3のターボ符号化器を示し、図10に、そのターボ符号器の状態遷移を示す。なお、図9は、図7のターボ符号器(符号化部101)に対応しており、図7の符号化器701−1,701−2の詳細を記載したものである。
図10によると、u=0となるパスは、
(遷移前状態-遷移後状態):0-0, 4-1, 1-2, 5-3, 6-4, 2-5, 7-6, 3-7
の8つである。また、u=1となるパスは、
(遷移前状態-遷移後状態):4-0, 0-1, 5-2, 1-3, 2-4, 6-5, 3-6, 7-7
の8つである。
p=0となるパスは、
(遷移前状態-遷移後状態):0-0, 4-1, 5-2, 1-3,2-4,6-5,7-6,3-7
の8つである。p=1となるパスは、
(遷移前状態-遷移後状態):4-0, 0-1, 1-2, 5-3,6-4,2-5,3-6,7-7
の8つである。ここで、下線を引いているパスは、uの場合と異なるパスである。
図11は、本実施の形態の方法を実現するためのターボ復号器の事後対数尤度導出部の構成を示したものである。以下に処理の手順を示す。
[i]先ず、(α+β+γ)部1101にて、すべてのパスについて(α+β+γ)を計算する。
[ii]次に、最大値探索部1102−1〜1102−4にて、各ブロックに記されているパスの中から最大のものを探索する。
[iii]次に、最大値探索部1103−1〜1103−4にて、各ブロックに接続されている二つの最大値探索部の出力の大きい方を検出して出力する。ここで、最大値探索部1103−1の出力が式(13)の第一項、最大値探索部1103−2の出力が式(13)の第二項、最大値探索部1103−3の出力が式(14)の第一項、最大値探索部1103−4の出力が式(14)の第二項となる。
[iv]減算部1104−1,1104−2の処理により情報ビットの対数事後確率L_u及びパリティビットの対数事後確率L_pを導出する。
以上のことから、パリティビットの対数事後確率L_pを出力するために従来のターボ復号器に追加した構成は、図11の点線で記した最大値探索部1103−3,1103−4と、減算部1104−2のみであることがわかる。演算量としては、最大値探索演算2回、減算1回の増加で実現可能である。
また、パリティビット部の硬判定値を求めるのに、ターボ復号前のパリティビットの通信路値を硬判定する方法も考えられる。この場合、ターボ復号後のパリティビット部の軟判定値は不要となるため、ターボ復号器の構成は従来のものと同じでよい。しかし、ターボ復号が適用されてない時点での軟判定値を使用して硬判定するので、ターボ復号後の軟判定値を用いた場合に比べて硬判定値の信頼度が低くなってしまう。
以下では、レプリカ作成器(ここでは図3におけるS/P部306,インタリーブ部307−1,307−2、マッピング部308−1,308−2、レプリカ生成部309を含んだものをレプリカ作成器として説明する)における再符号化の有・無による構成の違いがCNR対PER特性に与える影響の一例を、計算機シミュレーション結果で示す。
レプリカ作成器の構成として、以下の3種類について検討する。
<1>再符号化を行う構成
<2>再符号化せずターボ復号後のパリティビットを使用する構成
<3>再符号化せずターボ復号前のパリティビットを使用する構成
ここで、計算機シミュレーションの条件を表1に示す。
Figure 2008154223
図12は、各構成のCNR対PER特性を示したものである。図12より、再符号化を行った場合(<1>の構成の場合)、前述した理由からキャンセラの効果が少なくなり、CNR対PER特性は3種類の構成の中で最も悪くなる。一方、再符号化を行わない場合(<2>,<3>の構成の場合)、誤ったパリティビットの生成をさけることができるので、再符号化した場合よりCNR対PER特性は改善する。パリティビット部の硬判定値を求めるために使用する軟判定値の違いについては、ターボ復号後の軟判定値を用いた方(<2>の構成の方)が、ターボ復号前の軟判定値を用いる場合(<3>の構成の場合)より特性が良い。
以上説明したように、本実施の形態によれば、復調部152の復調結果に基づき組織符号を復号し、第1の復号データD1として受信ディジタルデータを出力すると共に第2の復号データD2としてパリティビットを出力する復号部153と、復号部153から出力された受信ディジタルデータとパリティビットを用いて干渉レプリカを生成するレプリカ生成部309と、復調部152の前回の復調対象の信号から干渉レプリカをキャンセルし、干渉をキャンセルした信号を復調部152の新たな復調対象として出力するキャンセル部311と、を設けたことにより、再符号化に要する処理時間を削減してシステム全体のスループットを向上させることができるのに加えて、再符号化する場合と比較して受信品質を向上させることができるようになる。
なお、本実施の形態では、ターボ符号を用いて説明を行ったが、他の組織符号、例えばLDPC符号などでも、同様に実施できる。
(実施の形態3)
上述した実施の形態2では、ターボ復号を行う復号部を有する受信装置に本発明を適用する場合を説明した。本実施の形態では、ターボ符号に対してSum-Product復号を施して復号する場合の構成と効果を説明する。なお、以下では実施の形態1、2で説明した構成の説明は省略する。
図13は本実施の形態の符号化部の構成であり、図1の符号化部101に相当する。図13の符号化部1200は、ターボ符号化器の一例を示したものであり、図7の符号化部101の構成と比較して、畳み込み符号化器1201−1,1201−2の生成多項式が図7とは異なる。
図13の畳み込み符号化器1201−1,1201−2による生成多項式Gは、次式で表現できる。
Figure 2008154223
ここで、Dはレジスタなどで実装される遅延部による遅延、Gはフィードフォワード多項式(=D+1)、Gはフィードバック多項式(=D+D+1)を表している。
ターボ符号の復号法として、実施の形態2で説明したBCJRアルゴリズム等は、処理量が多いことが課題となっている。Sum-Product復号法は、それらアルゴリズムと比較して、復号処理量が小さいという利点がある。
ターボ符号は、上記したように畳み込み符号から構成されており、パリティ検査多項式によりパリティ検査式を表現できる。情報系列uの多項式表現をU(D)、パリティ系列の多項式表現をP(D)とすると、パリティ検査式は、次式で表される。
Figure 2008154223
これに基づいてSum-Product復号で使用するタナーグラフを得ることができる。タナーグラフを使用して尤度情報を交換し、パリティ検査においてエラー無と判定された場合、復号を終了する。
図14は、ターボ符号の復号にSum-Product復号を使用する場合の復号部の構成を示した図である。図14の復号部1300は、図3の復号部153として用いられる。復号部1300は、図8の復号部153と比較して、軟出力復号器801,803に代わりSum-Product復号部1301,1302が配置されている点と、硬判定部805の後段に硬判定ビタビ復号部1303が新たに配置されている点が異なる。
以下では、硬判定ビタビ復号部1303の役割と効果について説明する。上記パリティ検査は、パリティ検査条件を満たしただけでは、推定値が、送信された符号語と等しいとは限らない。その理由は、パリティ検査条件を満たすビット列は、送信された符号語以外にも存在し得るからである。そこで、パリティ検査は通過したが、ビット誤りを含むビット列に対し、Sum-Product復号とは異なる復号を施すことにより、ビット誤りが訂正される可能性がある。ターボ符号では、要素符号に畳み込み符号を使用しているため、ビタビ復号を施すことで前記ビット誤りを訂正する効果が得られる。
硬判定部805では、図8の軟出力復号器801,803を有する構成における処理と同様に、Sum-Product復号部1301,1302からの出力を硬判定して情報ビットとパリティビットを出力する。そして、パリティビットに、図13の畳み込み符号化器1201−1,1201−2の生成多項式に対応する硬判定ビタビ復号を施す。
なお、実施の形態1で説明したキャンセル処理を行う場合においては、硬判定ビタビ復号を施す前の、Sum-Product復号されたデータ(硬判定部805と硬判定ビタビ復号部1303の間にある信号線のデータ、つまり:S/P部306に向かう信号線のデータ)を使用して、複数回のキャンセル処理を行った後(キャンセル処理終了後)に、一度だけ硬判定ビタビ復号を実施すればよく、遅延時間はこの分の増加に止めることができる。
また、Sum-Product復号自身において複数回の復号(反復復号)を行う場合においても、前記複数回の復号終了後に一度だけ硬判定ビタビ復号を実施すればよい。
さらに、図14で説明したSum-Product復号部の構成は、これに限ったものではなく、図15の復号部1400のように、図14のSum-Product復号部1301,1302、インタリーバ802、デインタリーバ804をまとめて1つのSum-Product復号部1401で復号する構成としてもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、復号部に、ターボ符号を復号するSum-Product復号部1301,1302と、出力されたパリティビットを二次復号する硬判定ビタビ復号部1303とを設けたことにより、Sum-Product復号のみで復号する場合と比較して、受信品質を向上させることができるようになる。
本発明は、干渉レプリカを生成し、この干渉レプリカを用いて干渉をキャンセルするMIMO受信装置に広く適用可能である。
本発明の実施の形態に係るMIMO送受信システムの全体構成を示すブロック図 送信装置の構成例を示すブロック図 受信装置の構成例を示すブロック図 畳み込み符号化器の構成例(G0=133(8),G1=171(8))を示す接続図 図4の畳み込み符号化器での状態遷移の一例を示す図 ビタビ復号器での状態遷移の一例を示す図 ターボ符号化器の構成例を示すブロック図 ターボ復号器の構成例を示すブロック図 ターボ符号化器の構成例(G0=133(8),G1=171(8))を示す接続図 図9のターボ符号器での状態遷移の一例を示す図 ターボ復号器でのパリティビット導出方法の説明に供する図 CNR対PER特性の一例を示す特性図 実施の形態3のターボ符号化部の構成を示す図 実施の形態3による復号部の構成を示す図 実施の形態3による復号部の構成を示す図 従来の信号キャンセル技術を用いたMIMO受信装置の一例を示すブロック図 従来の信号キャンセル技術を用いたMIMO受信装置の一例を示すブロック図
符号の説明
100 MIMO送受信システム
100B 受信装置
152 復調部
153,1300,1400 復号部
309 レプリカ生成部
311 キャンセル部
805 硬判定部
1301,1302,1401 Sum-Product復号部
1303 硬判定ビタビ復号部

Claims (2)

  1. 通信相手から複数のアンテナを用いて送信された変調信号を復調する復調部と、
    前記復調部の復調結果に基づき非組織符号を復号し、第1の復号データとして受信ディジタルデータを出力すると共に第2の復号データとして再符号化データに相当するデータを出力する復号部と、
    前記復号部から出力された前記再符号化データに相当するデータを用いて干渉レプリカを生成するレプリカ生成部と、
    前記復調部の前回の復調対象の信号から前記干渉レプリカをキャンセルし、干渉をキャンセルした信号を前記復調部の新たな復調対象として出力するキャンセル部と、
    を具備するMIMO受信装置。
  2. 通信相手から複数のアンテナを用いて送信された変調信号を復調する復調部と、
    前記復調部の復調結果に基づき組織符号を復号し、第1の復号データとして受信ディジタルデータを出力すると共に第2の復号データとしてパリティビットを出力する復号部と、
    前記復号部から出力された前記受信ディジタルデータ及び前記パリティビットを用いて干渉レプリカを生成するレプリカ生成部と、
    前記復調部の前回の復調対象の信号から前記干渉レプリカをキャンセルし、干渉をキャンセルした信号を前記復調部の新たな復調対象として出力するキャンセル部と、
    を具備するMIMO受信装置。
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