JP2008153917A - 撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、画像処理方法のプログラム及び画像処理方法のプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、画像処理方法のプログラム及び画像処理方法のプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP2008153917A
JP2008153917A JP2006339551A JP2006339551A JP2008153917A JP 2008153917 A JP2008153917 A JP 2008153917A JP 2006339551 A JP2006339551 A JP 2006339551A JP 2006339551 A JP2006339551 A JP 2006339551A JP 2008153917 A JP2008153917 A JP 2008153917A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tap coefficient
frequency
noise
low
band
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006339551A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4946417B2 (ja
JP2008153917A5 (ja
Inventor
Nobuyuki Matsushita
伸行 松下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2006339551A priority Critical patent/JP4946417B2/ja
Publication of JP2008153917A publication Critical patent/JP2008153917A/ja
Publication of JP2008153917A5 publication Critical patent/JP2008153917A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4946417B2 publication Critical patent/JP4946417B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Picture Signal Circuits (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、画像処理方法のプログラム及び画像処理方法のプログラムを記録した記録媒体に関し、例えばディジタルスチルカメラに適用して、簡易な処理、構成により十分にノイズを抑圧することができるようにする。
【解決手段】本発明は、条件付平均フィルタ16のタップ係数を所定箇所で値0に設定し、高域の折り返しをローパスフィルタ15で抑圧する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、画像処理方法のプログラム及び画像処理方法のプログラムを記録した記録媒体に関し、例えばディジタルスチルカメラに適用することができる。本発明は、条件付平均フィルタのタップ係数を所定箇所で値0に設定し、高域の折り返しをローパスフィルタで抑圧することにより、簡易な処理、構成により十分にノイズを抑圧することができるようにする。
従来、ディジタルスチルカメラでは、撮像素子の画素配列で順次得られるRAWデータをデモザイク処理してフルカラー画像を生成した後、輝度信号、色差信号の画像データに変換して記録媒体に記録している。このようなディジタルスチルカメラ等の画像処理では、例えば特開2004−172726号公報に開示されているように、条件付平均フィルタであるεフィルタを用いてノイズを抑圧している。
ところでディジタルスチルカメラでは、極めて速いシャッター速度で撮影する場合もあり、このような撮影では、撮像結果のS/N比が著しく劣化する場合がある。ディジタルスチルカメラでは、このような著しくS/N比の劣化した撮像結果についても、効率良くノイズを抑圧することが望まれ、そのためには例えばεフィルタを用いてノイズ抑圧する場合には、このεフィルタの性能を向上させる必要がある。
ここでεフィルタでは、タップ数を増大させて平均値化の処理に使用する画素数を増大させれば、ノイズ抑圧の性能を向上させることができる。しかしながらタップ数を増大させると、εフィルタの構成が煩雑になる。また演算処理によりεフィルタを構成する場合には、演算処理量が著しく増大することになり、処理に時間を要することになる。
特開2004−172726号公報
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、簡易な処理、構成により十分にノイズを抑圧することができる撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、画像処理方法のプログラム及び画像処理方法のプログラムを記録した記録媒体を提案しようとするものである。
上記の課題を解決するため請求項1の発明は、撮像装置に適用して、撮像結果を取得して画像データを出力する撮像部と、前記画像データのノイズを抑圧して出力データを出力するノイズ抑圧部とを有し、前記ノイズ抑圧部は、前記画像データを帯域制限する2次元のローパスフィルタと、前記ローパスフィルタから出力される画像データを帯域制限して前記出力データを出力する2次元の条件付平均フィルタとを有し、前記2次元の条件付平均フィルタのタップ係数が、水平方向及び垂直方向に所定箇所で値0に設定され、該タップ係数を値0に設定したことによる高域の折り返しが、前記ローパスフィルタで抑圧されるようにする。
また請求項11の発明は、前記画像データのノイズを抑圧して出力データを出力する画像処理装置に適用して、前記画像データを帯域制限する2次元のローパスフィルタと、前記ローパスフィルタから出力される画像データを帯域制限して前記出力データを出力する2次元の条件付平均フィルタとを有し、前記2次元の条件付平均フィルタのタップ係数が、水平方向及び垂直方向に所定箇所で値0に設定され、該タップ係数を値0に設定したことによる高域の折り返しが、前記ローパスフィルタで抑圧されるようにする。
また請求項12の発明は、画像データのノイズを抑圧して出力データを出力する画像処理方法に適用して、前記画像データを帯域制限して低域成分を出力する第1の帯域制限のステップと、前記低域成分を帯域制限して前記出力データを出力する第2の帯域制限のステップとを有し、前記第2の帯域制限のステップによる帯域制限が、2次元の条件付平均フィルタによる帯域制限であり、前記2次元の条件付平均フィルタのタップ係数が、水平方向及び垂直方向に所定箇所で値0に設定され、該タップ係数を値0に設定したことによる高域の折り返しが、前記第1の帯域制限のステップで抑圧されるようにする。
また請求項13の発明は、画像データのノイズを抑圧して出力データを出力する画像処理方法のプログラムに適用して、前記画像データを帯域制限して低域成分を出力する第1の帯域制限のステップと、前記低域成分を帯域制限して前記出力データを出力する第2の帯域制限のステップとを有し、前記第2の帯域制限のステップによる帯域制限が、2次元の条件付平均フィルタによる帯域制限であり、前記2次元の条件付平均フィルタのタップ係数が、水平方向及び垂直方向に所定箇所で値0に設定され、該タップ係数を値0に設定したことによる高域の折り返しが、前記第1の帯域制限のステップで抑圧されるようにする。
また請求項14の発明は、画像データのノイズを抑圧して出力データを出力する画像処理方法のプログラムを記録した記録媒体に適用して、前記画像処理方法のプログラムは、前記画像データを帯域制限して低域成分を出力する第1の帯域制限のステップと、前記低域成分を帯域制限して前記出力データを出力する第2の帯域制限のステップとを有し、前記第2の帯域制限のステップによる帯域制限が、2次元の条件付平均フィルタによる帯域制限であり、前記2次元の条件付平均フィルタのタップ係数が、水平方向及び垂直方向に所定箇所で値0に設定され、該タップ係数を値0に設定したことによる高域の折り返しが、前記第1の帯域制限のステップで抑圧されるようにする。
請求項1、請求項11、請求項12、請求項13、又は請求項14の構成により、タップ係数が値0に設定されているタップについては、計算を省略することができることから、処理、構成を簡略化することができる。またタップ係数を値0に設定して発生する高域の折り返しについては、ローパスフィルタで抑圧することにより、実用上十分に折り返しが目立たないようにし、さらには十分にノイズを抑圧することができる。
本発明によれば、簡易な処理、構成により十分にノイズを抑圧することができる。
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。
(1)実施例の構成
図2は、本発明の実施例のディジタルスチルカメラを示すブロック図である。このディジタルスチルカメラ1において、撮像素子3は、CCD(Charge Coupled Device )固体撮像素子、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor )固体撮像素子等により構成される。撮像素子3は、図示しないレンズユニットにより撮像面に形成された光学像を光電変換処理し、赤色、青色、緑色の画素値をベイヤー配列に対応する順序で順次出力する。
前処理部4は、撮像素子3の出力信号を相関二重サンプリング処理、自動利得調整処理、アナログディジタル変換処理し、RAWデータD1を出力する。
光学補正部5は、例えばディジタルシグナルプロセッサにより構成され、この前処理部4から出力されるRAWデータD1を欠陥補正処理、ホワイトバランス調整処理、ノイズ抑圧処理し、RAWデータD2を出力する。このノイズ抑圧処理において、光学補正部5は、シャッター速度が速くなるに従ってノイズ抑圧量が増大するように、図示しないコントローラの制御により、順次段階的にノイズ抑圧処理の特性を切り換える。
画像処理部6は、このRAWデータD2に対してデモザイク処理、解像度変換処理、ガンマ補正処理、画質補正処理等を実行し、輝度信号及び色差信号の画像データD3に変換して出力する。このディジタルスチルカメラ1は、この画像処理部6で処理した画像データD3を図示しない表示装置で表示し、撮像結果のモニタ画像を表示する。
エンコーダ(ENC)7は、例えばJPEG(Joint Photographic Coding Experts Group )等の静止画像の符号化方式により、画像処理部6から出力される画像データD3をデータ圧縮して出力する。
インターフェース(IF)8は、このエンコーダ7の出力データ、又は光学補正部5から出力されるRAWデータD2を記録媒体9に記録する。なお記録媒体9は、この実施例ではメモリカードであり、インターフェース8から出力される各種のデータを記録する。なお記録媒体9は、メモリカードに限らず、光ディスク、磁気ディスク等、種々の記録媒体を広く適用することができる。
図1は、光学補正部5のノイズの除去処理に関する構成を示すブロック図である。光学補正部5は、前処理部4から出力されるRAWデータD1をラインバッファ11を介して入力する。
周辺画素参照部12は、それぞれ画像データD1を出力可能な複数のラインバッファの直列回路で構成され、バッファ11から出力されるRAWデータD1を順次入力して転送しながら、これら複数のラインバッファから同時並列的に出力することにより、RAWデータD1により構成されるモザイク画像上に順次注目画素を設定し、この注目画素の画像データを周辺画素の画像データと共に出力する。
高域通過フィルタ13は、周辺画素参照部12から出力されるRAWデータを帯域制限し、高域成分を選択的に出力する。なおここで図3に、この高域通過フィルタ13の周波数特性を示す。
高域ノイズ除去部14は、2次元のメディアンフィルタ等で構成され、高域通過フィルタ13の出力データからノイズを抑圧して出力する。
低域通過フィルタ15は、周辺画素参照部12から出力されるRAWデータを帯域制限し、低域成分を選択的に出力する。またタップ係数切り換え部17の制御によりタップ係数を切り換え、何ら周辺画素参照部12から出力されるRAWデータを処理することなく出力する。なおここで図4に、RAWデータから低域成分を抽出する場合の、低域通過フィルタ15の特性を示す。
低域ノイズ除去部16は、例えば所定タップ数の2次元のεフィルタで構成され、低域通過フィルタ15の出力データからノイズを抑圧して出力する。
タップ係数切り換え部17は、図示しないコントローラの制御により低域通過フィルタ15、低域ノイズ除去部16のタップ係数を切り換え、低域成分のノイズ抑圧特性を切り換える。
画像合成部18は、高域ノイズ除去部14、低域ノイズ除去部16の出力データを加算し、ノイズを抑圧したRAWデータD2を出力する。
図5は、この図1の構成による光学補正部5の処理手順を示すフローチャートである。なおここで width、heightは、処理対象であるRAWデータD1の水平方向及び垂直方向の画素数であり、i、jは、それぞれ注目画素の垂直方向及び水平方向の位置を、height、 widthとの対比により示す変数である。
この処理手順を開始すると、光学補正部5は、ステップSP1からステップSP2に移り、垂直方向の位置を示す変数iを値0に初期化する。また続くステップSP3において、水平方向の位置を示す変数jを値0に初期化する。続いて光学補正部5は、ステップSP4において、変数i、jにより特定される注目画素のRAWデータD1を周辺画素のRAWデータD1と共に読み出して高域通過フィルタ13に入力する。また高域通過フィルタ13でRAWデータD1を帯域制限して高域成分を抽出し、続くステップSP5において、高域ノイズ除去部14でこの高域成分のノイズを抑圧する。
続いて光学補正部5は、ステップSP6において、変数i、jにより特定される注目画素のRAWデータD1を周辺画素のRAWデータD1と共に読み出して低域通過フィルタ15に入力する。またこの低域通過フィルタ15でRAWデータD1を帯域制限して低域成分を抽出し、続くステップSP7において、低域ノイズ除去部16でこの低域成分のノイズを抑圧する。続いて光学補正部5は、ステップSP8において、画像合成部18で高域ノイズ除去部14、低域ノイズ除去部16の出力データを加算して出力し、続くステップSP9において、水平方向の位置を示す変数jを値1だけインクリメントし、続くステップSP10でこの変数jを水平方向の画素数 widthと比較して1ライン分の処理が未だ完了していないか否か判断する。
ここで肯定結果が得られると、光学補正部5は、ステップSP4に戻り、続く水平方向の注目画素について処理を繰り返す。これに対してステップSP10で否定結果が得られると、光学補正部5は、ステップSP11に移り、垂直方向の位置を示す変数iを値1だけインクリメントし、続くステップSP12でこの変数iを垂直方向の画素数heightと比較して1画面分の処理が未だ完了していないか否か判断する。
ここで肯定結果が得られると、光学補正部5は、ステップSP3に戻り、続くラインの処理を開始する。これに対してステップSP12で否定結果が得られると、ステップSP13に移り、ノイズ抑圧処理を完了する。
ここで図6は、低域ノイズ除去部16の説明に供する特性曲線図である。この図6において、符号L1は、1次元のローパスフィルタの周波数特性であり、符号L2は、1次元のεフィルタの微小振幅時の周波数特性である。なおここでローパスフィルタは、タップ係数が〔1、2、1〕の3タップのフィルタである。またεフィルタは、全てのタップ係数が値1の13タップのフィルタである。このεフィルタでは、周波数の増大に伴って所定の周波数毎にNULL点が発生し、周波数が増大するに従って徐々に減衰率が増大する。また符号L1+L2は、このローパスフィルタとεフィルタとの直列回路の周波数特性であり、この場合、ローパスフィルタの周波数特性により、εフィルタの周波数特性が高域側で一段と抑圧された特性となる。
これに対して図7の符号L3は、この図6に示すεフィルタのタップ係数を交互に値1、値0に設定した場合の周波数特性である。従ってこの符号L3の例において、εフィルタは、タップ係数が〔1、0、1、0、1、0、1、0、1、0、1、0、1〕である。このεフィルタの場合、図6に示すεフィルタの場合に比して、高域側で減衰率が減少し、周波数Fs/2でゲインが大きくなり、高域の折り返しが発生する。しかしながら符号L1で示すタップ係数〔1、2、1〕の1次元のローパスフィルタと直列接続した場合には、符号L1+L3で示すように、ローパスフィルタの周波数特性により、高域側の周波数特性が抑圧され、高域の折り返しが目立たなくなる。実際上、高域側におけるゲインが0.2以下になると、この高域側のノイズは目立たなくなり、十分にノイズを抑圧することができる。また完全には折り返しを防止できない場合でも、シャッター速度が極端に速いS/N比の劣化した画像では、ノイズによる画質劣化が相対的に目立つことにより、折り返しによる画質劣化が目立たなくなり、十分に実用に供することができる。
ここでεフィルタでは、タップ係数を交互に値1、値0に設定すると、タップ係数を全て値1に設定した場合に比して、計算量が7/13(=53〔%〕)となり、計算量を大幅に減少させることができる。この図7に示す構成のεフィルタを2次元に適用すれば、タップ係数を全て値1に設定する場合に比して、計算量を(7/13)×(7/13)(=29〔%〕)に低減することができる。
しかしながらこの図7に示す構成のεフィルタを単に2次元に適用した場合、NULL点付近の絵柄に影響が発生し、ストライプ柄の画質が劣化することになる。また一定の領域内では、特定画素のタップ係数が連続して値0に設定されることになり、この画素の情報がこの一定領域内ではノイズ除去処理に反映されなくなり、望ましくない。そこで図8に示すように、垂直方向と水平方向とで特性の異なる2次元のεフィルタの特性を考慮する。ここでこの図8に示す2次元のεフィルタは、タップ係数が全て値0の並びが垂直方向と水平方向とで異なるように設定されて、垂直方向と水平方向とが異なる周波数特性に設定されたフィルタである。具体的に、このεフィルタは、水平方向には左から3列目、6列目、8列目、11列目のタップ係数が全て値0に設定され、垂直方向には上から3行目、5行目、6行目、8行目、9行目、11行目のタップ係数が全て値0に設定される。
ここでこの図8に示す水平方向及び垂直方向のタップ係数をそれぞれ水平方向及び垂直方向に加算すると、垂直方向の加算により、符号F1で示すように、〔3、2、0、2、3、0、5、0、3、2、0、2、3〕のタップ係数が求められ、また水平方向の加算により符号F2により示すように、〔3、2、0、5、0、0、5、0、0、5、0、2、3〕のタップ係数が求められる。なお以下において、この符号F1及びF2のタップ係数をそれぞれ垂直方向及び水平方向の総合タップ係数と呼ぶ。このεフィルタは、この水平方向及び垂直方向の総合タップ係数により、水平方向及び垂直方向の周波数特性を考察することができる。
ここで図9の符号L4は、この垂直方向の総合タップ係数による周波数特性である。この場合、FS/4付近で折り返しが大きくなるものの、符号L1+L4で示すように、タップ係数〔1、2、1〕の1次元のローパスフィルタと直列接続した場合には、このローパスフィルタの周波数特性により高域側の周波数特性が抑圧され、高域の折り返しが目立たなくなる。またこの図9の例でも、高域側におけるゲインが0.2以下となる。
また図10の符号L5は、水平方向の総合のタップ係数による周波数特性である。この場合も、FS/4付近で折り返しが大きくなるものの、符号L1+L5で示すように、タップ係数〔1、2、1〕の1次元のローパスフィルタと直列接続した場合には、このローパスフィルタの周波数特性により高域側の周波数特性が抑圧され、高域の折り返しが目立たなくなる。この図9の例でも、高域側におけるゲインが0.2以下となる。
ここでこの図8に示す特性のεフィルタでは、全てのタップ係数を値1に設定した13画素×13画素のεフィルタに比して、25/169(=15〔%〕)に計算量を減少させることができる。
実際上、この図8に示す特性のεフィルタでは、最も低次のNULL点の周波数でノイズ抑圧の性能が決まり、このNULL点の周波数が低い程、低域のノイズを抑圧することができる。またNULL点より高い周波数では、折り返しによりゲインが高くなるが、ローパスフィルタとの総合の特性でこの折り返しによるゲインの増大を0.2以下に押さえることができれば、十分に実用に供することができる。
そこでタップ係数切り換え部17は、シャッター速度を3段階に区分し、最もシャッター速度の遅い第1の区分では、平坦な周波数特性となるように、低域通過フィルタ15のタップ係数を設定する。また注目画素を中心とした一定の範囲だけタップ係数が値1であり、残りのタップ係数が値0となるように、低域ノイズ除去部16のεフィルタを設定する。従ってこの場合、光学補正部5は、単にεフィルタのみでノイズを抑圧し、εフィルタの出力データにノイズを抑圧した高域成分を合成してRAWデータD2を出力する。
これに対してタップ係数切り換え部17は、他のシャッター速度の区分では、注目画素のタップ係数が値2であり、他のタップ係数が値1となるように、低域通過フィルタ15のタップ係数を設定する。従ってこの場合、低域通過フィルタ15は、図4に示す周波数特性で、また図6、図7、図9、図10において符号L1で示した周波数特性で、RAWデータD1を帯域制限して低域成分を抽出する。
またタップ係数切り換え部17は、この他のシャッター速度の区分のうちの、シャッター速度の遅い側の第2の区分では、図8に示す配列のタップ係数と、この図8に示す配列を90度回転させた配置のタップ係数とで、εフィルタのタップ係数を、所定画素毎に、及び又は所定ライン毎に切り換える。すなわちこの場合、光学補正部5は、ローパスフィルタで抽出した低域成分をεフィルタで帯域制限するようにして、このεフィルタのタップ係数を所定箇所で値0に設定して処理を簡略化し、またこのタップ係数を値0に設定したことによる高域の折り返しを、ローパスフィルタで抑圧して、ゲイン0.2以下に設定する。また水平方向の周波数特性と垂直方向の周波数特性とでNULL点の周波数が変化するように、εフィルタのタップ係数を垂直方向と水平方向とで異なるように設定し、さらにこのNULL点の周波数が変化するように、所定画素毎に、及び又は所定ライン毎に、水平方向と垂直方向とでタップ係数を切り換える。
従ってこの場合、εフィルタは、例えば赤色の画素Rについて、低域成分を帯域制限する場合、図11に示すように、水平方向及び垂直方向に連続する13画素×13画素の赤色画素Rのうち、タップ係数が値1に設定されたタップに入力されるRAWデータのみ演算処理してノイズを抑圧する。なおこの図11の例は、図8に示す特性により帯域制限する場合であり、値0に設定されるタップ係数に対応する画素である演算処理に使用されない画素をハッチングで示す。また符号Rcで注目画素を示す。
さらにタップ係数切り換え部17は、この他のシャッター速度の区分のうちの、シャッター速度の速い側の第3の区分では、図8に示す場合に比して、さらに水平方向及び垂直方向のタップ係数を増大させて、第2の区分の場合と同様にεフィルタのタップ係数を設定する。従ってこの場合、光学補正部5は、第2の区分の場合と同様に、水平方向及び垂直方向のタップ係数を所定箇所で値0に設定して処理を簡略化し、タップ係数を値0に設定したことによる高域の折り返しを、ローパスフィルタで抑圧して、ゲイン0.2以下に設定する。また水平方向の周波数特性と垂直方向の周波数特性とでNULL点の周波数が変化するように、εフィルタのタップ係数を垂直方向と水平方向とで異なるように設定し、さらにこのNULL点の周波数が変化するように、所定画素毎に、及び又は所定ライン毎に、水平方向と垂直方向とでタップ係数を切り換える。
なおこれら第1〜第3の区分において、εフィルタは、エッジ情報を保持するしきい値については、何ら変更することなく一定の値に設定されるものの、必要に応じてこのしき値を各区分で変更するようにしてもよい。
(2)実施例の動作
以上の構成において、このディジタルスチルカメラ1では(図2)、撮像素子3から出力される撮像信号が前処理部4でアナログディジタル変換処理されてRAWデータD1が生成され、このRAWデータD1のノイズが光学補正部5で抑圧される。また続く画像処理部6において、RAWデータD2がデモザイク処理されてフルカラーの画像データが生成され、このフルカラーの画像データが輝度信号及び色差信号による画像データD3に変換された後、エンコーダ7によりデータ圧縮されて記録媒体9に記録される。またユーザーがRAWデータによる記録を指示した場合には、光学補正部5から出力されるRAWデータD2が記録媒体9に記録される。
この光学補正部5におけるノイズ除去処理において(図1及び図5)、RAWデータD1は、ラインバッファ11、周辺画素参照部12を介して高域通過フィルタ13、低域通過フィルタ15に入力され、ここでそれぞれ高域成分及び低域成分に分離される(図3及び図4)。またこれら高域成分及び低域成分がそれぞれ高域ノイズ除去部14、低域ノイズ除去部16に入力されてノイズが抑圧された後、画像合成部18で合成されてRAWデータD2が生成される。従ってこのディジタルスチルカメラ1では、RAWデータD1による画像データを高域成分と低域成分とに帯域分離してそれぞれノイズ抑圧することになり、何ら帯域分離することなくノイズ抑圧する場合に比して、画質の劣化を低減して効率良くノイズを抑圧することができる。
ここでこの光学補正部5における低域側のノイズの抑圧において、シャッター速度が遅く、十分なS/N比のRAWデータD1が得られる場合、RAWデータD1は、低域通過フィルタ15で何ら帯域制限されることなく、続く低域ノイズ除去部16に設けられた条件付平均フィルタで低域成分が抽出され、さらにノイズ抑圧処理が実行される。より具体的には、この条件付平均フィルタにおいて、中心から一定範囲のタップ係数が値1に設定され、この一定範囲より外側のタップ係数については、値0に設定される。従ってこの場合、RAWデータD1は、単に条件付平均フィルタの一部タップのみで低域成分のノイズが抑圧される。
しかしながらシャッター速度が速くなると、RAWデータD1のS/N比が劣化することになり、条件付平均フィルタの全てのタップ係数を値1に設定しても、単に条件付平均フィルタのみでノイズ抑圧する場合には、十分にノイズを抑圧できなくなる。この場合に、条件付平均フィルタのタップ数を増大させて平均値化の処理に使用する画素数を増大させることにより、ノイズ抑圧の性能を向上させることも考えられるが、この場合には、条件付平均フィルタの処理が煩雑になる。
そこでこの実施例では、シャッター速度が一定値以上に速くなると、条件付平均フィルタのタップ係数が所定箇所で値0に設定される(図8)。ここで値0に設定されたタップについては、演算処理しなくてもよいことから、条件付平均フィルタのタップ係数を所定箇所で値0に設定した場合には、全てのタップ係数を値0以外に設定する場合に比して、条件付平均フィルタの処理を簡略化することができる。またこのような値0のタップについては、条件付平均フィルタの構成を部分的に省略して構成を簡略化することもできる。また係数が値0に設定されたタップについては、値0以外のタップ係数の処理に振り分けて、少ないタップ数の条件付平均フィルタで、広い範囲を平均化することもできる。従ってディジタルスチルカメラ1の構成、処理を簡略化することができる。
またさらにこのようにタップ係数を所定箇所で値0に設定して発生する高域の折り返しについては、前段の低域通過フィルタ15で抑圧して、ゲインが0.2以下となるように設定し、その結果、実用上十分に折り返しノイズが目立たないようにする(図6、図7、図9、図10)。
実際上、ノイズ抑圧の性能を大きくすることが必要な場合は、シャッター速度の速い信号レベルの小さなRAWデータを処理する場合である。この場合、RAWデータは、シャッター速度の遅い場合に比して相対的に画質の劣化したS/N比の劣化した画像であり、折り返しが目立ち難い特徴がある。従って折り返しのゲインを0.2以下に設定すれば、実用上十分にノイズを抑圧することができる。
なおこの実施例では、さらにシャッター速度が速くなってRAWデータのS/N比が一段と劣化した場合には、同様に、条件付平均フィルタのタップ係数を所定箇所で値0に設定し、高域の折り返しをローパスフィルタで抑圧するようにして、条件付平均フィルタにおけるタップ数が増大するように設定され、一段とRAWデータのノイズを抑圧するように設定される。
このようにして条件付平均フィルタのタップ係数を所定箇所で値0に設定する場合において、条件付平均フィルタは、水平方向の周波数特性と垂直方向の周波数特性とでNULL点の周波数が異なるように、タップ係数が設定される。すなわちNULL点の周波数近傍では、局所的にゲインが小さくなることから、他の周波数成分に比して出力データにおける信号レベルが小さくなる。従ってこのNULL点の周波数に対応する繰り返しの模様を撮影した場合には、この繰り返しの模様がぼけて撮影されてしまうことになる。
しかしながら水平方向と垂直方向とで、このNULL点の周波数が異なるように設定すれば、水平方向と垂直方向とで、ぼけて撮影される繰り返し模様のピッチを異ならせることができ、このぼけを知覚し難くして画質を向上することができる。
またこのような画質劣化は、NULL点の周波数に対応する模様が垂直方向及び水平方向に長く延長する縞模様の場合、顕著になる。そこで光学補正部5では、所定画素毎に、及び又は所定ライン毎に、水平方向と垂直方向とで条件付平均フィルタのタップ係数が切り換えられ、このタップ係数を切り換える所定画素毎、所定ライン毎に、水平方向及び垂直方向のNULL点の周波数が変化するように設定される。従って所定ピッチの縞模様等についても、ぼけないようにすることができ、画質劣化を有効に回避することができる。
またこのような水平方向及び垂直方向のNULL点の周波数の変化を、条件付平均フィルタのタップ係数を水平方向と垂直方向とで切り換えて実行することにより、タップ係数を記憶する構成を簡略化することができる。
(3)実施例の効果
以上の構成によれば、条件付平均フィルタのタップ係数を所定箇所で値0に設定し、高域の折り返しをローパスフィルタで抑圧することにより、簡易な処理、構成により十分にノイズを抑圧することができる。
またこの場合に、処理対象の画像データを帯域分離してノイズを抑圧することにより、何ら帯域分離することなくノイズを抑圧する場合に比して、画質の劣化を低減して効率良くノイズを抑圧することができる。
またこの場合に、条件付平均フィルタにεフィルタを適用してノイズを抑圧することにより、簡易な構成でノイズを抑圧することができる。
また水平方向の周波数特性と垂直方向の周波数特性とでNULL点の周波数が異なるように、2次元の条件付平均フィルタのタップ係数を垂直方向と水平方向とで異ならせることにより、NULL点周波数におけるぼやけた表示を防止することができる。
またNULL点の周波数が変化するように、所定画素毎に、及び又は所定ライン毎に、条件付平均フィルタのタップ係数を切り換えることにより、特定ピッチの縞模様のぼけた表示を防止することができる。
この実施例のディジタルスチルカメラでは、欠陥画素の出力値を用いてノイズ除去処理しないように、注目画素が欠陥画素の場合を除いて、欠陥画素にはタップ係数を値0に設定するように、低域ノイズ除去部16におけるタップ係数を適宜切り換える。なおこの実施例では、このタップ係数の切り換えに関する構成を除いて、実施例1と同一に構成される。
すなわちこの実施例では、工場出荷時の検査工程において、欠陥画素が検出され、この欠陥画素の位置情報が図示しないメモリに格納される。タップ係数切り換え部17は、この位置情報に基づいて、低域通過フィルタ15、低域ノイズ除去部16におけるタップ係数を切り換える。なおここで低域ノイズ除去部16におけるタップ係数の切り換えは、実施例1について上述した水平方向及び垂直方向の切り換えである。また低域通過フィルタ15におけるタップ係数の切り換えは、欠陥画素の出力値に値0のタップ係数を割り当てて実行される。
この実施例のように、注目画素が欠陥画素の場合を除いて、欠陥画素にはタップ係数を値0に設定するように、条件付平均フィルタのタップ係数を切り換えるようにすれば、欠陥画素の影響による画質劣化を防止するようにして、実施例1と同様の効果を得ることができる。
この実施例のディジタルスチルカメラでは、ノイズ除去処理に使用する画像データに偏りを持たせ、メモリへのアクセス頻度を低減する。なおこの実施例では、この画像データに偏りを持たせてメモリへのアクセス頻度を低減する構成を除いて、実施例1又は実施例2と同一に構成される。
すなわちこの実施例のディジタルスチルカメラは、低域通過フィルタ15から出力される低域成分の画像データをバッファメモリに格納して一時保持する。値0以外のタップ係数が割り当てられた画像データを、また注目画素毎に、このバッファメモリから選択的にロードして低域ノイズ除去部16で処理する。
またこのバッファメモリからのロードの処理において、直前の注目画素におけるノイズ除去処理で、既に、低域ノイズ除去部16にロードされている画像データについては、バッファメモリからのロードを中止し、既にロードされている画像データを使用して続く注目画素のノイズ除去処理を実行する。
またさらに少なくとも連続する注目画素の処理では、同一の画素に割り当てるタップ係数が値0以外となるように条件付平均フィルタのタップ係数を切り換え、連続する注目画素の処理で、同一の画像データを繰り返し使用するようにし、ノイズ除去処理に使用する画像データに偏りをもたせる。
この実施例によれば、少なくとも連続する注目画素の処理では、同一の画素に割り当てるタップ係数が値0以外となるように条件付平均フィルタのタップ係数を切り換えることにより、ノイズ除去処理に使用する画像データに偏りを持たせてメモリへのアクセス頻度を低減することができ、一段と高速度に画像データを処理して上述の実施例1又は実施例2と同一の効果を得ることができる。
この実施例のディジタルスチルカメラでは、連続する注目画素のノイズ除去処理において、同一画素の画像データを繰り返しノイズ除去処理に使用しないようにし、連続する注目画素のノイズ除去処理を並列処理する場合の処理を高速度化する。なおこの実施例では、このノイズ除去処理に使用する画像データの設定に関する構成を除いて、実施例1又は実施例2と同一に構成される。
すなわちこの実施例のディジタルスチルカメラでは、低域通過フィルタ15から出力される低域成分の画像データをバッファメモリに格納して一時保持する。また値0以外のタップ係数が割り当てられた画像データを、このバッファメモリから選択的にロードして低域ノイズ除去部16で処理する。
また低域ノイズ除去部16は、条件付平均フィルタを少なくとも2系統有し、この2系統の条件付平均フィルタで、連続する注目画素のノイズ除去処理を同時並列的に実行し、出力バッファを介して順次出力する。またこの2系統のノイズ除去処理において、同時並列的に、値0以外のタップ係数が割り当てられた画像データをバッファメモリから、各系統の条件付平均フィルタにロードする。
またさらにこの同時並列的に処理を実行する連続する注目画素では、同一の画素のタップ係数が連続して値0以外とならないように、各条件付平均フィルタのタップ係数を切り換え、2系統の条件付平均フィルタのうちの一方でロードした画像データについては、他方ではロードしないようにする。
この実施例によれば、少なくとも連続する注目画素の処理において、同一の画素のタップ係数が連続して値0以外とならないように、条件付平均フィルタのタップ係数を切り換えることにより、連続する注目画素のノイズ除去処理を並列処理する場合の処理を高速度化して、上述の実施例1又は実施例2と同一の効果を得ることができる。
この実施例は、ディジタルビデオカメラに適用して、動画を撮影して記録媒体に記録する。このディジタルビデオカメラは、この動画の撮影時、上述の各実施例と同様にして、画像データのノイズを除去する。またこのとき、NULL点の周波数が変化するように、所定フィールド又は所定フレーム毎に、条件付平均フィルタのタップ係数を切り換え、時間軸方向にNULL点の周波数を変化させて、特定縞模様のぼけを防止する。この実施例のディジタルビデオカメラは、この動画像の処理に関する構成を除いて、上述の各実施例と同一に構成される。
この実施例のように、NULL点の周波数が変化するように、所定フィールド又は所定フレーム毎に、条件付平均フィルタのタップ係数を切り換えるようにしても、特定縞模様のぼけを防止して上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
なお上述の実施例においては、高域の折り返しをローパスフィルタでゲイン0.2以下に抑圧する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この折り返しの抑圧は、ノイズを抑圧して得られる画質の向上と、高域の折り返しによる画質劣化との兼ね合いで決まることから、ノイズが著しい場合には、ゲイン0.25程度の抑圧でも足りる。また高域の折り返しが目立つ難い画質の場合には、ゲイン0.3程度の抑圧でも足りる。しかしながら種々に検討した結果によれば、折り返しの一部帯域がゲイン0.2以上である場合でも、この一部帯域のゲインが0.35以下に抑圧され、さらに他の折り返しによる帯域がゲイン0.2以下に抑圧されていれば、概ね高域の折り返しを目立たなくして十分にノイズを抑圧することができ、さらに画質の向上を求める場合には、折り返しによる全ての帯域をゲイン0.2以下に抑圧して、高域の折り返しを目立たなくして十分にノイズを抑圧することができる。
また上述の実施例においては、RAWデータを高域成分及び低域成分に帯域分割して処理する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、3つの帯域以上に分割して処理する場合にも広く適用することができる。またこの場合、低域の処理に加えて、中域の処理にも適用するようにしてもよい。
また上述の実施例においては、条件付平均フィルタのタップ係数を値0又は値1に設定して所望のノイズ抑圧特性を確保する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、条件付平均フィルタのタップ係数を値0又は値0以外に設定して所望のノイズ抑圧特性を確保するようにしてもよい。
また上述の実施例においては、条件付平均フィルタにεフィルタを適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、バイラテラルフィルタ等、種々の条件付平均フィルタを広く適用することができる。
また上述の実施例1等においては、垂直方向と水平方向とでタップ係数を切り換える場合について述べたが、本発明はこれに限らず、NULL点の周波数が異なるタップ係数の設定を複数種類用意しておき、これを切り換えて使用するようにしてもよい。
また上述の実施例においては、低域通過フィルタの特性を固定して、条件付平均フィルタのタップ係数を種々に切り換える場合について述べたが、本発明はこれに限らず、条件付平均フィルタのタップ係数に連動させて、低域通過フィルタの特性を切り換えるようにしてもよい。
また上述の実施例においては、画像データのS/N比が劣化する場合にのみ、低域通過フィルタと低域ノイズ除去部とでノイズを除去する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、画像データのS/N比がそれ程劣化していない場合にも適用することができる。
また上述の実施例においては、RAWデータによる画像データのノイズを除去する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、輝度信号及び色差信号の画像データを処理対象に設定してノイズを除去する場合等、種々のフォーマットによる画像データのノイズを除去する場合に広く適用することができる。
また上述の実施例においては、デモザイク処理の前段階でノイズを除去する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、デモザイク処理の後にノイズ除去する場合、画像処理部における処理途中、処理後にノイズ除去する場合等、種々の過程でノイズ除去する場合に広く適用することができる。
また上述の実施例においては、本発明をディジタルスチルカメラ、ディジタルビデオカメラに適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、画像データを処理する各種画像処理装置、各種画像処理プログラムに広く適用することができる。なおこの画像処理プログラムは、コンピュータ、画像処理装置等に事前にインストールして提供するようにしてもよく、またこれに代えて光ディスク、磁気ディスク、メモリカード等の各種記録媒体に記録して提供するようにしてもよく、さらにはインターネット等のネットワークを介したダウンロードにより提供するようにしてもよい。
本発明は、例えばディジタルスチルカメラに適用することができる。
本発明の実施例1のディジタルスチルカメラの光学補正部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1のディジタルスチルカメラを示すブロック図である。 図1の光学補正部の高域通過フィルタの特性を示す特性曲線図である。 図1の光学補正部の低域通過フィルタの特性を示す特性曲線図である。 図1の光学補正部の処理手順を示すフローチャートである。 図1の光学補正部の低域ノイズ除去部に、タップ係数が全て値1のεフィルタを適用した場合の説明に供する特性曲線図である。 図1の光学補正部の低域ノイズ除去部に、タップ係数が交互に値1、値0のεフィルタを適用した場合の説明に供する特性曲線図である。 図1の光学補正部の低域ノイズ除去部のタップ係数を示す平面図である。 図8の垂直方向の総合タップ係数による周波数特性を示す特性曲線図である。 図8の水平方向の総合タップ係数による周波数特性を示す特性曲線図である。 図8のタップ係数による赤色画素の処理の説明に供する平面図である。
符号の説明
1……ディジタルスチルカメラ、3……撮像素子、5……光学補正部、6……画像処理部、13……高域通過フィルタ、14……高域ノイズ除去部、15……低域通過フィルタ、16……低域ノイズ除去部、18……画像合成部

Claims (14)

  1. 撮像結果を取得して画像データを出力する撮像部と、
    前記画像データのノイズを抑圧して出力データを出力するノイズ抑圧部とを有し、
    前記ノイズ抑圧部は、
    前記画像データを帯域制限する2次元のローパスフィルタと、
    前記ローパスフィルタから出力される画像データを帯域制限して前記出力データを出力する2次元の条件付平均フィルタとを有し、
    前記2次元の条件付平均フィルタのタップ係数が、水平方向及び垂直方向に所定箇所で値0に設定され、
    該タップ係数を値0に設定したことによる高域の折り返しが、前記ローパスフィルタで抑圧された
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記ノイズ抑圧部は、
    前記画像データを帯域制限して高域成分を出力するハイパスフィルタと、
    前記高域成分のノイズを抑圧する高域成分のノイズ抑圧部と、
    前記ノイズ抑圧部から出力される高域成分を前記出力データと合成する合成部とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記2次元の条件付平均フィルタが、εフィルタである
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記画像データがRAWデータである
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  5. 前記ノイズ抑圧部は、
    水平方向の周波数特性と垂直方向の周波数特性とでNULL点の周波数が異なるように、前記2次元の条件付平均フィルタのタップ係数が、水平方向と垂直方向とで異なるように設定された
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  6. 前記ノイズ抑圧部は、
    NULL点の周波数が変化するように、所定画素毎に、及び又は所定ライン毎に、前記2次元の条件付平均フィルタのタップ係数を切り換える
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  7. 前記ノイズ抑圧部は、
    注目画素が前記撮像部の欠陥画素の場合を除いて、前記欠陥画素で、タップ係数が値0となるように前記2次元の条件付平均フィルタのタップ係数を切り換える
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  8. 前記ノイズ抑圧部は、
    少なくとも連続する注目画素の処理において、同一の画素のタップ係数が値0以外となるように前記2次元の条件付平均フィルタのタップ係数を切り換える
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  9. 前記ノイズ抑圧部は、
    少なくとも連続する注目画素の処理において、同一の画素のタップ係数が連続して値0以外とならないように前記2次元の条件付平均フィルタのタップ係数を切り換える
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  10. 前記画像データが動画の画像データであり、
    前記ノイズ抑圧部は、
    NULL点の周波数が変化するように、所定フィールド毎に又は所定フレーム毎に、前記2次元の条件付平均フィルタのタップ係数を切り換える
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  11. 前記画像データのノイズを抑圧して出力データを出力する画像処理装置において、
    前記画像データを帯域制限する2次元のローパスフィルタと、
    前記ローパスフィルタから出力される画像データを帯域制限して前記出力データを出力する2次元の条件付平均フィルタとを有し、
    前記2次元の条件付平均フィルタのタップ係数が、水平方向及び垂直方向に所定箇所で値0に設定され、
    該タップ係数を値0に設定したことによる高域の折り返しが、前記ローパスフィルタで抑圧された
    ことを特徴とする画像処理装置。
  12. 画像データのノイズを抑圧して出力データを出力する画像処理方法において、
    前記画像データを帯域制限して低域成分を出力する第1の帯域制限のステップと、
    前記低域成分を帯域制限して前記出力データを出力する第2の帯域制限のステップとを有し、
    前記第2の帯域制限のステップによる帯域制限が、2次元の条件付平均フィルタによる帯域制限であり、
    前記2次元の条件付平均フィルタのタップ係数が、水平方向及び垂直方向に所定箇所で値0に設定され、
    該タップ係数を値0に設定したことによる高域の折り返しが、前記第1の帯域制限のステップで抑圧された
    ことを特徴とする画像処理方法。
  13. 画像データのノイズを抑圧して出力データを出力する画像処理方法のプログラムにおいて、
    前記画像データを帯域制限して低域成分を出力する第1の帯域制限のステップと、
    前記低域成分を帯域制限して前記出力データを出力する第2の帯域制限のステップとを有し、
    前記第2の帯域制限のステップによる帯域制限が、2次元の条件付平均フィルタによる帯域制限であり、
    前記2次元の条件付平均フィルタのタップ係数が、水平方向及び垂直方向に所定箇所で値0に設定され、
    該タップ係数を値0に設定したことによる高域の折り返しが、前記第1の帯域制限のステップで抑圧された
    ことを特徴とする画像処理方法のプログラム。
  14. 画像データのノイズを抑圧して出力データを出力する画像処理方法のプログラムを記録した記録媒体において、
    前記画像処理方法のプログラムは、
    前記画像データを帯域制限して低域成分を出力する第1の帯域制限のステップと、
    前記低域成分を帯域制限して前記出力データを出力する第2の帯域制限のステップとを有し、
    前記第2の帯域制限のステップによる帯域制限が、2次元の条件付平均フィルタによる帯域制限であり、
    前記2次元の条件付平均フィルタのタップ係数が、水平方向及び垂直方向に所定箇所で値0に設定され、
    該タップ係数を値0に設定したことによる高域の折り返しが、前記第1の帯域制限のステップで抑圧された
    ことを特徴とする画像処理方法のプログラムを記録した記録媒体。
JP2006339551A 2006-12-18 2006-12-18 撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、画像処理方法のプログラム及び画像処理方法のプログラムを記録した記録媒体 Expired - Fee Related JP4946417B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006339551A JP4946417B2 (ja) 2006-12-18 2006-12-18 撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、画像処理方法のプログラム及び画像処理方法のプログラムを記録した記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006339551A JP4946417B2 (ja) 2006-12-18 2006-12-18 撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、画像処理方法のプログラム及び画像処理方法のプログラムを記録した記録媒体

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008153917A true JP2008153917A (ja) 2008-07-03
JP2008153917A5 JP2008153917A5 (ja) 2009-03-05
JP4946417B2 JP4946417B2 (ja) 2012-06-06

Family

ID=39655639

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006339551A Expired - Fee Related JP4946417B2 (ja) 2006-12-18 2006-12-18 撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、画像処理方法のプログラム及び画像処理方法のプログラムを記録した記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4946417B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010062785A (ja) * 2008-09-03 2010-03-18 Sony Corp 画像処理装置、撮像装置、固体撮像素子、画像処理方法およびプログラム
JP2012134658A (ja) * 2010-12-20 2012-07-12 Samsung Techwin Co Ltd ノイズ低減装置、ノイズ低減方法およびノイズ低減プログラム
KR101495080B1 (ko) * 2008-12-23 2015-02-24 삼성전자주식회사 디지털 이미지 처리장치, 그 제어방법 및 이를 실행하기 위한 프로그램을 저장한 기록매체

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07297680A (ja) * 1994-04-26 1995-11-10 Crystal Semiconductor Corp デジタルフィルタ及びデジタル信号のフィルタリング方法
JP2004172726A (ja) * 2002-11-18 2004-06-17 Sony Corp 画像処理装置および方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07297680A (ja) * 1994-04-26 1995-11-10 Crystal Semiconductor Corp デジタルフィルタ及びデジタル信号のフィルタリング方法
JP2004172726A (ja) * 2002-11-18 2004-06-17 Sony Corp 画像処理装置および方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010062785A (ja) * 2008-09-03 2010-03-18 Sony Corp 画像処理装置、撮像装置、固体撮像素子、画像処理方法およびプログラム
JP4661922B2 (ja) * 2008-09-03 2011-03-30 ソニー株式会社 画像処理装置、撮像装置、固体撮像素子、画像処理方法およびプログラム
US8749646B2 (en) 2008-09-03 2014-06-10 Sony Corporation Image processing apparatus, imaging apparatus, solid-state imaging device, image processing method and program
US9325918B2 (en) 2008-09-03 2016-04-26 Sony Corporation Image processing apparatus, imaging apparatus, solid-state imaging device, image processing method and program
KR101495080B1 (ko) * 2008-12-23 2015-02-24 삼성전자주식회사 디지털 이미지 처리장치, 그 제어방법 및 이를 실행하기 위한 프로그램을 저장한 기록매체
JP2012134658A (ja) * 2010-12-20 2012-07-12 Samsung Techwin Co Ltd ノイズ低減装置、ノイズ低減方法およびノイズ低減プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4946417B2 (ja) 2012-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4284628B2 (ja) 撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、画像処理方法のプログラム及び画像処理方法のプログラムを記録した記録媒体
JP2008177801A (ja) 撮像装置、ノイズ除去装置、ノイズ除去方法、ノイズ除去方法のプログラム及びノイズ除去方法のプログラムを記録した記録媒体
JP5349790B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム
CN101685534B (zh) 图像处理设备和图像处理方法
US20110032392A1 (en) Image Restoration With Enhanced Filtering
US8477219B2 (en) Image processing device, image processing method, and program
JP5041886B2 (ja) 画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法
KR20130033304A (ko) 화상처리장치 및 방법
JP2013055623A (ja) 画像処理装置、および画像処理方法、情報記録媒体、並びにプログラム
WO2015098243A1 (ja) 画像処理装置、撮像装置、プログラム及び画像処理方法
KR20070040393A (ko) 선명도 개선기를 포함한 비디오 프로세서
JP2004363853A (ja) 画像信号のノイズ低減方法及びノイズ低減装置
JP2009055471A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及び撮像装置
JP4946417B2 (ja) 撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、画像処理方法のプログラム及び画像処理方法のプログラムを記録した記録媒体
JP5291788B2 (ja) 撮像装置
JP2008288947A (ja) 画像処理装置及びそのプログラム
US20120229667A1 (en) Image-shooting device
JP4687454B2 (ja) 画像処理装置および撮像装置
JP5919086B2 (ja) 画像処理装置及びその制御方法、並びにプログラム
WO2004012444A1 (ja) 撮像装置
JP2007281654A (ja) 画像再生装置
JP2006311501A (ja) 画像信号のノイズ低減方法、ノイズ低減装置及び撮像装置
JP2006014164A (ja) 画像撮像装置およびノイズ除去方法
JP2013055622A (ja) 画像処理装置、および画像処理方法、情報記録媒体、並びにプログラム
KR100676226B1 (ko) 동영상 코덱의 후처리 방법 및 이를 위한 에지 보상 및 향상 필터링 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090119

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090331

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20090403

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091006

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110517

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110708

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120220

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees