JP2008152332A - 機器、制御装置及び制御ソフトウェア更新方法 - Google Patents

機器、制御装置及び制御ソフトウェア更新方法 Download PDF

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Abstract

【課題】実環境と同じシステム構成を有する擬似環境上で、予め更新ソフトウェアの実行によるユニットの動作確認ができる機器等を提供する。
【解決手段】更新対象機器1は、制御対象ユニット11と、制御ソフトを記憶する制御ソフト記憶部9と、制御ソフトを取得して制御を実行する制御ソフト実行部8と、制御ソフトを更新するための更新ソフトを記憶する更新ソフト記憶部7と、制御ソフトが実行される実際の環境と同じシステム構成を有する擬似の環境において更新ソフトを取得して制御を実行する更新ソフト実行部5と、制御ソフト実行部8及び更新ソフト実行部5が制御を実行中であるか否かを判断する装置制御部10と、実行中ではないと判断されるときに制御対象ユニット11の制御主体を制御ソフト実行部8と更新ソフト実行部5との間で切り替える切替制御部4とを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、機器、制御装置及び制御ソフトウェア更新方法の技術分野に関する。
機器の機能追加・修正に対するソフトウェア更新の実現に関して、従来は制御用ソフトウェアの入れ換えによる方法がとられていた。しかし、更新された機能を利用するためには制御用ソフトウェアの再起動が必要となり、その間は機器が利用できなくなる上に、更新に失敗した場合にはさらに復旧に手間と時間が掛かることが多かった。
機器の制御ソフトウェアの更新失敗を防止する技術として、特許文献1や特許文献2が従来から知られていた。
特許文献1には、「制御装置があるプログラムを実行している際に、データベース11がそのプログラムに対応する新プログラムを制御装置にダウンロードする。制御装置は、プログラムの実行を継続すると共に、新プログラムをシミュレーションしてシミュレーション結果をデータベースに送出する。データベースがシミュレーション結果に基づいて新プログラムの適否を判定すると共に、当該判定結果が適の時だけ、新プログラムに更新して実行する」ローディング技術が開示されている。
特許文献2には、パソコン1はエミュレーションプログラム及び機能プログラムを実行することにより、各種機能が追加された場合のナビゲーション装置の動作内容を模擬する技術が開示されている。
特開平7−21030号公報 特開2002−149409号公報
制御ソフトウェアが実行される実環境と同じシステム構成を有する擬似更新対象機器上で、予め更新ソフトウェアの実行によるユニットの動作確認ができる制御装置等を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明にかかる機器は、1又は複数のユニットと、ユニットを制御するための制御ソフトウェアを記憶する制御ソフト記憶手段と、制御ソフト記憶手段に記憶された制御ソフトウェアを取得して制御を実行する制御ソフト実行手段と、制御ソフトウェアを更新するための更新ソフトウェアを記憶する更新ソフト記憶手段と、制御ソフトウェアが実行される実際の環境と同じシステム構成を有する擬似の環境において、更新ソフト記憶手段に記憶された更新ソフトウェアを取得して制御を実行する更新ソフト実行手段と、制御ソフト実行手段及び更新ソフト実行手段が制御を実行中であるか否かを判断する実行判断手段と、実行判断手段により実行中ではないと判断されるときに、ユニットの制御主体を制御ソフト実行手段と更新ソフト実行手段との間で切り替える切替手段とを含むことを特徴とする。
上記機器において、制御ソフト記憶手段に記憶された制御ソフトウェアを更新ソフト記憶手段に記憶された更新ソフトウェアで置換する置換手段を更に含むことを特徴とする。
上記機器において、更新ソフト記憶手段に記憶された更新ソフトウェアを修正する更新ソフト修正手段を更に含むことを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明にかかる制御装置は、機器に含まれる1又は複数のユニットを制御するための制御ソフトウェアを記憶する制御ソフト記憶手段と、制御ソフト記憶手段に記憶された制御ソフトウェアを取得して制御を実行する制御ソフト実行手段と、制御ソフトウェアを更新するための更新ソフトウェアを記憶する更新ソフト記憶手段と、制御ソフトウェアが実行される実際の環境と同じシステム構成を有する擬似の環境において、更新ソフト記憶手段に記憶された更新ソフトウェアを取得して制御を実行する更新ソフト実行手段と、制御ソフト実行手段及び更新ソフト実行手段が制御を実行中であるか否かを判断する実行判断手段と、実行判断手段により実行中ではないと判断されるときに、ユニットの制御主体を制御ソフト実行手段と更新ソフト実行手段との間で切り替える切替手段とを含むことを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明にかかる制御ソフトウェア更新方法は、機器に含まれる1又は複数のユニットを制御する制御ソフトウェアを更新するための更新ソフトウェアを取得する更新ソフト取得工程と、制御ソフトウェアが実行される実際の環境において、制御ソフトウェアによるユニットの制御を一時停止させる制御ソフト一時停止工程と、実際の環境と同じシステム構成を有する擬似の環境において、更新ソフトウェアに基づいてユニットを制御する更新ソフト制御工程と、更新ソフトウェアに基づいた制御が適切であるか否かを確認する確認工程とを含むことを特徴とする。
上記制御ソフトウェア更新方法において、制御ソフトウェアに基づいた制御及び更新ソフトウェアに基づいた制御が実行中であるか否かを判断する実行判断工程を更に含み、制御ソフトウェアに基づいた制御及び更新ソフトウェアに基づいた制御を実行していないときに、制御ソフト一時停止工程及び更新ソフト制御工程を実行することを特徴とする。
上記制御ソフトウェア更新方法において、更新ソフトウェアに基づいた制御が適切であることを確認したとき、実際の環境の制御ソフトウェアを更新ソフトウェアで置換する置換工程を更に含むことを特徴とする。
上記制御ソフトウェア更新方法において、更新ソフトウェアに基づいた制御が適切ではないことを確認したとき、更新ソフトウェアに基づいた制御を停止させ、制御ソフトウェアによる制御を再開させる再開工程を更に含むことを特徴とする。
請求項1にかかる発明によれば、実環境と同じシステム構成を有する擬似更新対象機器で更新ソフトウェアの実行によるユニットの動作確認を行うことができる。
請求項2にかかる発明によれば、更新ソフトウェアの実行によるユニットの動作確認が終了したとき、制御ソフトウェアを更新ソフトウェアに置き換えることが可能となる。
請求項3にかかる発明によれば、簡易な修正を更新ソフト修正手段によって実現できる。
請求項4にかかる発明によれば、実環境と同じシステム構成を有する擬似更新対象機器で更新ソフトウェアの実行によるユニットの動作確認を行うことができる。
請求項5にかかる発明によれば、実環境と同じシステム構成を有する擬似更新対象機器で更新ソフトウェアの実行によるユニットの動作確認ができる。
請求項6にかかる発明によれば、制御ソフトウェア及び更新ソフトウェアが実行していないときに、更新ソフトウェアの実行によるユニットの動作確認ができる。
請求項7にかかる発明によれば、更新ソフトウェアの実行によるユニットの動作確認が終了したとき、制御ソフトウェアを更新ソフトウェアで置き換えることが可能となる。
請求項8にかかる発明によれば、更新に失敗した場合でも元の制御ソフトウェアに戻すことが可能である。
以下、本発明を実施するための最良の形態(実施の形態)を図面を用いて説明する。図1は、本発明にかかる機器の一例としての更新対象機器1の構成概略を示す図である。
更新対象機器1は、更新対象機器1の制御主体である第一システムデバイス2と、擬似更新対象機器の制御主体である第二システムデバイス3と、更新ソフトに対して修正を加える更新ソフト修正部13と、更新対象機器1に対する制御主体を第二システムデバイス3に切り換えて更新ソフトによる制御動作を確認する切替制御部4と、置換指示により更新ソフトで制御ソフト記憶部9(後述)の記憶内容を置換する置換部12とを含む。
更新対象機器1は、例えば、複写機能、スキャナ機能、ファクシミリ送受信機能、プリンタ機能を兼ね備えた複合機等、後述する機器制御ソフトウェア(以下、「制御ソフト」とする)によって動作が制御される機器が該当する。更新対象機器1は、外部からの切替操作の受付を受けて、制御ソフトの切替動作(後述)を実行する。更新対象機器1は、後述する擬似更新対象機器を備えている点で通常の制御機器と相違する。
第一システムデバイス2は、制御ソフトを記憶するハードディスク等で構成された制御ソフト記憶部9と、制御ソフト記憶部9が記憶している制御ソフトを取得して実行するCPU(中央処理装置)等で構成された制御ソフト実行部8とを含む。第一システムデバイス2は、更新対象機器1の機器本来の機能(上述した複写機能、スキャナ機能、ファクシミリ送受信機能、プリンタ機能等)を実行する。
第二システムデバイス3は、制御ソフトを更新するためのソフトウェア(以下、「更新ソフト」とする)を記憶する後述のシミュレーションによる仮想的な環境上のハードディスク等で構成された更新ソフト記憶部7と、更新ソフト記憶部7が記憶する更新ソフトを取得して実行するCPU等で構成された更新ソフト実行部5とを含む。第二システムデバイス3は、後述する切替制御部4によって制御が切り替えられたとき、第二システムデバイス3内の更新ソフト実行部5が更新ソフトを実行することで更新対象機器1を動作させる。詳細は後述する。
更新ソフト修正部13は、例えば更新対象機器1に備わった操作パネル(図示省略)や更新対象機器1に接続された外部のパソコン(図示省略)等が該当する。更新ソフト修正部13は、更新ソフト記憶部7に記憶されている更新ソフトを修正する。
切替制御部4は、例えばCPU等で構成される。切替制御部4は、更新対象機器1の制御主体を第一システムデバイス2と第二システムデバイス3との間で切り替える。ユーザによる切替指示を受けて、制御ソフト実行部8による制御ソフトの実行を一時停止し、更新ソフト実行部5による更新ソフトを実行させること、或いは、その逆に、更新ソフト実行部5の実行を停止させて制御ソフト実行部8の実行を再開させることで、切り換えを実現する。詳細は後述する。
置換部12は、例えばCPU等で構成され、更新ソフトによる制御動作をユーザが確認し置換指示をしたとき、制御ソフト記憶部9の記憶内容に更新ソフトを上書きして置換する。
(動作概要)
以上の構成を有する更新対象機器1において、第二システムデバイス3の更新ソフト記憶部7に記憶されたソフトウェアを修正して更新を実施する。より具体的には、第一システムデバイス2の制御ソフト記憶部9に記憶されている制御ソフトを第二システムデバイス3の更新ソフト記憶部7にイメージコピーする。そして、更新ソフト修正部13を使って修正し更新ソフトを作成して、更新ソフト記憶部7に格納する。
ユーザが切替制御部4を使って切替指示をしたとき、第二システムデバイス3の更新ソフト実行部5が更新ソフト記憶部7から更新ソフトを取得して実行し、更新対象機器1の動作を制御する。ユーザが更新ソフトによる更新対象機器1の動作を確認する。
更新ソフトによる動作が適切であることを確認してユーザが置換指示をしたとき、第二システムデバイス3の更新ソフト記憶部7に記憶されている更新ソフトは第一システムデバイス2の制御ソフト記憶部9に上書きされて記憶内容が置換される。
(更新対象機器1の構成)
以上に動作概要を説明した更新対象機器1を以下に詳述する。図2は、更新対象機器1を説明するための機能ブロック図である。図1と重複する構成要素は同じ参照符号を用いることで以下の説明を省略する。
更新対象機器1は、制御ソフト記憶部9と制御ソフト実行部8とを含む第一システムデバイス2と、更新ソフト記憶部7と更新ソフト実行部5とを含む第二システムデバイス3とを有する。また、更新対象機器1は、制御ソフト実行部8又は更新ソフト実行部5のジョブの切れ目を判断し排他制御をする装置制御部10と、制御ソフトの実行によって制御される制御対象ユニット11とを有する。
ここで、ジョブとは、制御ソフト実行部8又は更新ソフト実行部5が実行する一連の制御動作のうちのひとつの動作単位をいう。例えば、複合機における10枚の複写制御動作であれば、10枚の複写動作が1つのジョブであり、ジョブの切れ目とは10枚の複写動作が終了したときをいう。
装置制御部10は、例えばCPUが後述する判断工程(ステップ104)などを実行することにより実現される。具体的には、切替制御部4から切替指示を受けたとき、或いは、ユーザによる置換指示や再開指示を受けたとき、制御ソフト実行部8或いは更新ソフト実行部5が実行中であるか否かを判断する。実行中であればその実行しているジョブが切れるまで切替操作を待ち、ジョブの切れ目で切替の制御をする。そして、切替後は切り替えられた側(停止された側)が動作しないように排他制御する。
制御対象ユニット11は、更新対象機器1の各種の動作を司るユニットであり、制御ソフト実行部8による制御ソフトの実行によって制御される。動作の内容は更新対象機器1の機能による。例えば、更新対象機器1が複合機であれば、制御対象ユニット11は画像読取部、画像形成部、画像送信部やファクシミリ送信部などである。
ここで、実環境とは、制御ソフト実行部8、制御ソフト記憶部9、装置制御部10、制御対象ユニット11及び置換部12等、更新対象機器1内の各部の関係を示す語である。後述する擬似更新対象機器との対比において用いられる便宜上の用語であって、更新対象機器1に実環境という構成部位が存在するわけではなく、概念上の括りである。
また、擬似更新対象機器とは、実環境上で制御ソフトを記憶、実行する機能をシミュレーションすることによって仮想的に設けられた環境であって、更新ソフト実行部5が更新ソフトを実行するときのソフトウェア環境又はシステム構成となる。擬似更新対象機器とは、前記シミュレーションによる仮想的な環境で更新ソフト実行部5及び更新ソフト記憶部7を動作させて、前記更新対象機器1の機器本来の機能(上述した複写機能、スキャナ機能、ファクシミリ送受信機能、プリンタ機能等)を追加的に実現するものである。「実環境」との対比上、擬似環境と呼ぶこともある。ここでは、更新ソフトを実行するときのハードディスク(図示省略)内のパーティションなどを、制御ソフト実行部8の動作時(実環境)と同じにする。その結果、制御ソフト実行部8が実環境で制御ソフトを実行する場合と同様に、更新ソフト実行部5が更新ソフトを実行できる。
ここで、例えば、本実施の形態にかかる更新対象機器1は機器にかかる発明(本発明)の機器の一つとして機能し、制御ソフト記憶部9は本発明にかかる制御ソフト記憶手段の一つとして機能する。また、制御対象ユニット11は本発明にかかるユニットの一つとして機能し、制御ソフト実行部8は本発明にかかる制御ソフト実行手段の一つとして機能する。更に、更新ソフト記憶部7は本発明にかかる更新ソフト記憶手段の一つとして機能し、更新ソフト実行部5は本発明にかかる更新ソフト実行手段の一つとして機能する。更にまた、切替制御部4は本発明にかかる切替手段の一つとして機能し、装置制御部10は本発明にかかる実行判断手段の一つとして機能する。更にまた、置換部12は本発明にかかる置換手段の一つとして機能し、更新ソフト修正部13は本発明にかかる更新ソフト修正手段の一つとして機能する。
(制御ソフト更新方法)
以上の構成を有する更新対象機器1において実行される制御ソフト更新方法をフローチャートを使って以下に説明する。
図3は、本実施の形態にかかる制御ソフト更新方法のフローチャートである。
更新対象機器1において、制御ソフト実行部8が、制御ソフトを実行する実環境と同じシステム構成を有する擬似更新対象機器を生成する(擬似更新対象機器生成工程)(ステップ101)。この擬似更新対象機器生成工程については後述する。
ユーザによるソフト切替操作部6を使っての制御ソフトから更新ソフトへの切替指示の入力を受け付けると(更新指示受付工程)(ステップ102)、更新対象機器1の更新ソフト実行部5は、更新ソフト記憶部7に記憶されている更新ソフトを取得する(更新ソフト取得工程)(ステップ103)。
次に、制御ソフト実行部8がジョブの実行中か、実行中のジョブに切れ目がないかを装置制御部10が判断する(判断工程)(ステップ104)。制御ソフト実行部8がジョブを実行中であって切れ目がないと装置制御部10が判断したとき(ステップ104:N)、そのジョブが終了するまで待つ。
これに対して、制御ソフト実行部8がジョブの実行中ではなくジョブの切れ目があると装置制御部10が判断したとき(ステップ104:Y)、切替制御部4が、制御ソフト実行部8に対して制御ソフトの実行を一時停止させる(制御ソフト一時停止工程)(ステップ105)。そして、切替制御部4が、更新ソフト実行部5に対して更新ソフトの実行開始を指示する(更新ソフト制御工程)(ステップ106)。
次に、ユーザが、更新ソフトの実行による制御対象ユニット11の動作が適切であるか否かを確認する(確認工程)(ステップ107)。具体的には、更新ソフトの実行によって動作が適切に行われているか、更新内容が動作に実現できているかを、ユーザが確認し判断する。
更新ソフトの実行による制御対象ユニット11の動作が適切であると確認したとき(ステップ107:Y)、ユーザがソフト切替操作部6を介して行う制御ソフトの置換指示に応じて、制御ソフト記憶部9に記憶されている制御ソフトを更新ソフト記憶部7に記憶されている更新ソフトで置換する(置換工程)(ステップ108)。
これに対して、更新ソフトによる制御対象ユニット11の動作が適切ではないことを確認したとき(ステップ107:N)、ユーザはソフト切替操作部6を操作して、更新ソフト実行部5による更新ソフトの実行を停止し、制御ソフト一時停止工程(ステップ105)において一時停止させていた制御ソフト実行部8による制御ソフトの実行を再開する(再開工程)(ステップ109)。以上で、制御ソフト更新方法が終了する。
尚、確認工程(ステップ107)において、ユーザが更新ソフトによる制御動作を確認して置換又は再開の指示を入力しない限り、本フローチャートにおいて確認工程(ステップ107)の状態が継続する。即ち、擬似更新対象機器による更新ソフトの制御状態が継続する。よって、更新ソフトの制御状態のままで更新対象機器1を使用することが可能である。
(擬似更新対象機器生成)
次に、図3に示した上記フローチャートにおける擬似更新対象機器生成工程(ステップ101)の内容を、図4を用いて詳述する。
図4は、擬似更新対象機器生成工程のサブルーチンを示すフローチャートである。
ユーザによる制御ソフトの更新指示の入力を受け付けると(更新指示受付工程)(ステップ201)、更新対象機器1は、更新ソフト記憶部7に更新ソフトが既に記憶され準備されているか否かを判断する(更新準備判断工程)(ステップ202)。
ここで、更新ソフト記憶部7に更新ソフトが既に準備されている場合とは、更新指示受付工程(ステップ201)に先立って、更新ソフトが更新ソフト記憶部7に記憶されている場合をいう。例えば、CD−ROM等の記録媒体から、或いは、ネットワークを通じて外部から更新ソフトを予め取得している場合がある。
これに対して、更新ソフト記憶部7に更新ソフトが記憶されていない(更新ソフトが準備されていない)と判断した場合(ステップ202:N)、更新ソフトを取得する(更新ソフト取得工程)(ステップ203)。例えば、更新指示受付工程(ステップ201)を受けた後に、制御ソフト記憶部9の記憶内容を更新ソフト記憶部7にイメージコピーして更新ソフト修正部13によって更新ソフトを修正する、或いは、記録媒体又は外部から更新ソフトを取得することが挙げられる。
そして、取得した更新ソフトを更新ソフト記憶部7に記憶する(記憶工程)(ステップ204)。以上で、擬似更新対象機器生成工程が終了する。
尚、記録媒体又は外部から更新ソフトを取得する場合は、制御ソフト記憶部9の記憶内容すべてでもよいし、制御ソフトの一部(モジュール)であってもよい。後者の場合、制御ソフトのうちモジュールに対応する部分を置き換えて更新ソフト全体を構築して取得することができるからである。
(置換工程)
上記図3に示したフローチャートにおいて、更新ソフトの動作が適切であることをユーザが確認し(ステップ107:Y)、ユーザが更新対象機器1に対してソフトの置換を指示したとき(ステップ108)、この置換工程は開始する。
図5は、置換工程のサブルーチンを示すフローチャートである。
ユーザによる置換指示の入力を受け付けると(置換指示受付工程)(ステップ301)、装置制御部10が、制御ソフト実行部8と更新ソフト実行部5がジョブの実行中か、実行中のジョブに切れ目がないかを判断する(判断工程)(ステップ302)。制御ソフト実行部8及び更新ソフト実行部5のいずれかがジョブの実行中であって切れ目がないと判断したとき(ステップ302:N)、制御ソフト実行部8及び更新ソフト実行部5の両方がジョブの実行を終了するまで待つ。
これに対して、制御ソフト実行部8及び更新ソフト実行部5のいずれもがジョブを実行していないと判断したとき(ステップ302:Y)、置換部12は制御ソフト実行部8及び更新ソフト実行部5に対して置換作業の開始を通知する。これにより、制御ソフト記憶部9及び更新ソフト記憶部7のアクセスは禁止される。そして、更新ソフト記憶部7に記憶されている更新ソフトを置換部12が取得し、制御ソフト記憶部9に上書きして記憶内容を置換する(上書き工程)(ステップ303)。
そして、置換部12は上書き工程(ステップ303)が終了したことを確認した後、制御ソフト実行部8及び更新ソフト実行部5に対して終了を通知して制御ソフトの置換工程を終了する。
尚、置換指示受付工程(ステップ301)において置換指示の入力を受け付けると、装置制御部10が判断工程(ステップ302)を直ちに実行する記載となっているが、必ずしもこれに限定されるわけではない。タイマーなどによって判断工程(ステップ302)の開始時刻を設定するようにしてもよい。例えば、夜間など更新対象機器1が使われない時間帯に制御ソフトの置換を実行することが可能となる。
(再開工程)
上記図3に示すフローチャートの確認工程(ステップ107)において、更新ソフトの制御による更新対象機器1の動作が適切ではないことをユーザが確認して(ステップ107:N)、制御ソフト記憶部9に記憶された制御ソフトによる動作制御を希望して再開制御ソフトの再開を指示したとき、この再開工程が始まる(ステップ109)。
図6は、再開工程のサブルーチンを示すフローチャートである。
ユーザによる再開指示の入力を受け付けると(再開指示受付工程)(ステップ401)、更新ソフト実行部5が更新ソフトの実行中であるか、実行中のジョブに切れ目がないかを装置制御部10が判断し(判断工程)(ステップ402)、更新ソフト実行部5がジョブを実行中であってジョブの切れ目がないときは(ステップ402:N)、その実行処理が終了して切れ目になるまで待つ。
これに対して、更新ソフト実行部5が更新ソフトを実行しておらずジョブの切れ目にあると装置制御部10が判断したとき(ステップ402:Y)、更新ソフト実行部5の実行を停止する(実行停止工程)(ステップ403)。これにより、更新ソフト実行部5による新たな動作制御は停止される。そして、制御ソフト一時停止工程(ステップ105)において一時停止していた制御ソフトを再開させる(制御ソフト再開工程)(ステップ404)。
その後、更新ソフト記憶部7に記憶されている更新ソフトの処理を行う(更新ソフト処理工程)(ステップ405)。具体的には、判断工程(ステップ107)において動作が適切ではないと判断された更新ソフトを更新ソフト記憶部7にそのまま保管するか、或いは、破棄するかのいずれかの処理を、ユーザの指示や予め定めた方法に従って行う。
ここで、動作が適切ではないと判断された更新ソフトを保管する場合とは、その更新ソフトに対してユーザが更に修正を加えて使用したい場合や、適切ではなかった箇所の検証に使用したい場合が考えられる。
これに対して、更新ソフトを破棄する場合とは、動作が適切ではない更新ソフトを更新ソフト記憶部7に残しておくと将来の更新ソフトの動作確認に無用な混乱を招く恐れがあるとユーザが考える場合や、制御ソフト記憶部9と更新ソフト記憶部7とで記憶内容を常に一致させる設定の場合等が考えられる。尚、更新ソフトの破棄は、例えば、制御ソフト記憶部9の記憶内容を更新ソフト記憶部7に上書き記憶することで完了する。更新ソフト処理工程(ステップ405)の終了により制御ソフトの再開工程を終了する。
ここで、例えば、ステップ103が実行されることにより制御ソフトウェア更新方法にかかる発明(本発明)の「更新ソフト取得工程」が、ステップ105が実行されることにより本発明にかかる「制御ソフト一時停止工程」が実現される。また、ステップ106が実行されることにより本発明にかかる「更新ソフト制御工程」が、ステップ107が実行されることにより本発明にかかる「確認工程」が実現される。更に、ステップ108が実行されることにより本発明にかかる「置換工程」が、ステップ109が実行されることにより本発明にかかる「再開工程」が実現される。更にまた、ステップ104が実行されることにより本発明にかかる「実行判断工程」が実現される。
尚、上記した本実施の形態にかかる制御ソフト更新方法では、フローチャートの最初の工程において、制御ソフトを実行する実環境と同じシステム構成を有する擬似更新対象機器を生成しているが、必ずしもこれに限定されるわけではなく、擬似更新対象機器は予め生成されていてもよい。例えば、新たな機能を有する制御対象ユニット11を追加してシステム構成に変更がある度に、変更があった実環境と同じシステム構成を有する擬似更新対象機器を生成する場合にも本発明は適用可能である。
また、更新ソフト記憶部7に記憶されている更新ソフトは、制御ソフト記憶部9に記憶されている制御ソフトと内容が異なる場合に限定されない。更新ソフト記憶部7に記憶されている更新ソフトが制御ソフトと同じ内容であっても、更新ソフト修正部13によって更新ソフト記憶部7に記憶されている更新ソフトの全部又は一部を修正することによって異なるソフトウェアとした場合であっても、上記制御ソフトウェア更新方法は適用可能である。例えば、現在実行されている制御ソフトのごく一部を修正して制御対象ユニット11の動作確認をしたい場合に、更新ソフト修正部13を使って対応可能である。
上記実施の形態では、機器の一例としての更新対象機器1は内部に制御対象ユニット11を含む構成であったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、制御装置がPC等で構成され、制御装置自体は制御対象ユニット11を含まず、外部ユニットを制御する制御装置においても、制御ソフトの更新に本発明は適用可能である。
本実施の形態によれば、更新対象機器1は、制御対象ユニット11と、制御対象ユニット11を制御する装置制御部10と、制御ソフトを記憶する制御ソフト記憶部9と、制御ソフトを実行して実行命令を装置制御部10に出力する制御ソフト実行部8と、更新ソフトを記憶する更新ソフト記憶部7と、制御ソフトが実行される実環境と同じシステム構成を有する擬似更新対象機器において更新ソフトを実行して実行命令を装置制御部10に出力する更新ソフト実行部5と、装置制御部10が制御対象ユニット11の制御に使う実行命令の出力元を、制御ソフト実行部8と更新ソフト実行部5との間で切り替える切替制御部4とを含む。よって、実環境と同じシステム構成を有する擬似更新対象機器で更新ソフトの動作確認を行うことができる。これにより、実環境側の制御ソフトの実行に影響を与えることなく、更新ソフトの実行による制御対象ユニット11の動作確認ができる。また、更新対象機器1のソフトウェア更新時に、擬似更新対象機器上で更新ソフトによる制御対象ユニット11の動作を確認するので、バージョン不整合などによる更新操作の失敗を予め知ることができる。よって、更新対象機器1の復旧に対する手間と時間を節約することが可能となる。更に、装置制御部10が制御対象ユニット11の制御に使う実行命令の出力元を、切替制御部4が切り替えるだけで、更新対象機器1の擬似更新対象機器上で更新ソフトによる制御対象ユニット11が動作するので、更新ソフトの更新された機能を利用するために再起動する必要がなく、機器の可用性が向上する。
本実施の形態によれば、更新対象機器1は、制御ソフト記憶部9に記憶された制御ソフトを更新ソフトに置換する置換部12を更に含む。よって、更新ソフト記憶部7のディスクイメージを制御ソフト記憶部9にコピーすることが可能となる。更新ソフトの実行による制御対象ユニット11の動作確認が終了したとき、制御ソフトを更新ソフトに置き換えることが可能となる。即ち、擬似更新対象機器のシステム構成を実環境と同じ構成にしてあるので、更新ソフトへの置き換えはいつでも可能となる。例えば、更新対象機器1を利用しない深夜などユーザの都合の良いタイミングで最小のコストで実施可能となり、置き換えの効率を向上できる。
本実施の形態によれば、更新対象機器1は、更新ソフト記憶部7に記憶された更新ソフトを修正する更新ソフト修正部13を更に含み、更新ソフト実行部5は、更新ソフト修正部13によって修正された更新ソフトを実行し、切替制御部4は、装置制御部10が制御対象ユニット11の制御に使う実行命令の出力元を、制御ソフト実行部8と更新ソフト実行部5との間で切り替える。よって、簡易な修正は更新ソフト修正部13を使って修正できる。これにより、現在実行されている制御ソフトのごく一部を修正して制御対象ユニット11の実行による制御対象ユニット11の動作確認をしたい場合にも対応できる。
本実施の形態によれば、更新対象機器1の制御ソフト実行部8は、制御対象ユニット11を制御する制御ソフトが実行される実環境のシステム構成を複写して擬似更新対象機器を生成する。よって、生成される擬似更新対象機器は、実環境とシステム構成が同じとなり、擬似更新対象機器側の制御ソフトの実行に影響を与えることなく、更新ソフトの実行による制御対象ユニット11の動作確認ができる。
本実施の形態によれば、実環境において実行されている制御ソフトの実行を一時停止させ、取得した更新ソフトを実環境と同じシステム構成を有する擬似更新対象機器において実行させて、更新ソフトによる制御対象ユニット11の動作を確認できる。よって、実環境とシステム構成が同じ擬似更新対象機器で、更新ソフトの実行による制御対象ユニット11の動作確認ができる。
本実施の形態によれば、更新対象機器1は、更新ソフトの実行による制御対象ユニット11の動作が適切でないことを確認したとき、更新ソフトの実行を停止させ、制御ソフトの実行を再開させる。よって、更新に失敗した場合でも切替制御部4が切り替えを実行するだけで元の制御ソフトに戻すことが可能である。
なお、図3乃至図6に示したフローチャートに対応するプログラムをフレキシブルディスク又はハードディスク等の情報記録媒体に記録しておき、又はプログラムをインターネット等のネットワークを介して配信して記録しておき、これを更新対象機器1が有する汎用のコンピュータ等により読み出して実行させることにより、このコンピュータ等を更新対象機器1の一部として機能させることも可能である。
本実施の形態にかかる更新対象機器の構成概略を示す図である。 図1に示す更新対象機器を説明するための機能ブロック図である。 本実施の形態にかかる制御ソフトウェア更新方法のフローチャートである。 図3に示す擬似更新対象機器生成工程のフローチャートである。 図3に示す置換工程のフローチャートである。 図3に示す再開工程のフローチャートである。
符号の説明
1…更新対象機器、2…第一システムデバイス、3…第二システムデバイス、4…切替制御部、5…更新ソフト実行部、7…更新ソフト記憶部、8…制御ソフト実行部、9…制御ソフト記憶部、10…装置制御部、11…制御対象ユニット、12…置換部、13…更新ソフト修正部

Claims (8)

  1. 1又は複数のユニットと、
    前記ユニットを制御するための制御ソフトウェアを記憶する制御ソフト記憶手段と、
    前記制御ソフト記憶手段に記憶された前記制御ソフトウェアを取得して制御を実行する制御ソフト実行手段と、
    前記制御ソフトウェアを更新するための更新ソフトウェアを記憶する更新ソフト記憶手段と、
    前記制御ソフトウェアが実行される実際の環境と同じシステム構成を有する擬似の環境において、前記更新ソフト記憶手段に記憶された前記更新ソフトウェアを取得して制御を実行する更新ソフト実行手段と、
    前記制御ソフト実行手段及び前記更新ソフト実行手段が前記制御を実行中であるか否かを判断する実行判断手段と、
    前記実行判断手段により実行中ではないと判断されるときに、前記ユニットの制御主体を前記制御ソフト実行手段と前記更新ソフト実行手段との間で切り替える切替手段と
    を含むことを特徴とする機器。
  2. 前記制御ソフト記憶手段に記憶された前記制御ソフトウェアを前記更新ソフト記憶手段に記憶された前記更新ソフトウェアで置換する置換手段を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の機器。
  3. 前記更新ソフト記憶手段に記憶された前記更新ソフトウェアを修正する更新ソフト修正手段を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の機器。
  4. 機器に含まれる1又は複数のユニットを制御するための制御ソフトウェアを記憶する制御ソフト記憶手段と、
    前記制御ソフト記憶手段に記憶された前記制御ソフトウェアを取得して制御を実行する制御ソフト実行手段と、
    前記制御ソフトウェアを更新するための更新ソフトウェアを記憶する更新ソフト記憶手段と、
    前記制御ソフトウェアが実行される実際の環境と同じシステム構成を有する擬似の環境において、前記更新ソフト記憶手段に記憶された前記更新ソフトウェアを取得して制御を実行する更新ソフト実行手段と、
    前記制御ソフト実行手段及び前記更新ソフト実行手段が前記制御を実行中であるか否かを判断する実行判断手段と、
    前記実行判断手段により実行中ではないと判断されるときに、前記ユニットの制御主体を前記制御ソフト実行手段と前記更新ソフト実行手段との間で切り替える切替手段と
    を含むことを特徴とする制御装置。
  5. 機器に含まれる1又は複数のユニットを制御する制御ソフトウェアを更新するための更新ソフトウェアを取得する更新ソフト取得工程と、
    前記制御ソフトウェアが実行される実際の環境において、前記制御ソフトウェアによる前記ユニットの制御を一時停止させる制御ソフト一時停止工程と、
    前記実際の環境と同じシステム構成を有する擬似の環境において、前記更新ソフトウェアに基づいて前記ユニットを制御する更新ソフト制御工程と、
    前記更新ソフトウェアに基づいた前記制御が適切であるか否かを確認する確認工程と
    を含むことを特徴とする制御ソフトウェア更新方法。
  6. 前記制御ソフトウェアに基づいた前記制御及び前記更新ソフトウェアに基づいた前記制御が実行中であるか否かを判断する実行判断工程を更に含み、
    前記制御ソフトウェアに基づいた前記制御及び前記更新ソフトウェアに基づいた前記制御を実行していないときに、前記制御ソフト一時停止工程及び前記更新ソフト制御工程を実行することを特徴とする請求項5に記載の制御ソフトウェア更新方法。
  7. 前記更新ソフトウェアに基づいた前記制御が適切であることを確認したとき、前記実際の環境の前記制御ソフトウェアを当該更新ソフトウェアで置換する置換工程を更に含むことを特徴とする請求項5に記載の制御ソフトウェア更新方法。
  8. 前記更新ソフトウェアに基づいた前記制御が適切ではないことを確認したとき、当該更新ソフトウェアに基づいた当該制御を停止させ、前記制御ソフトウェアによる前記制御を再開させる再開工程を更に含むことを特徴とする請求項5に記載の制御ソフトウェア更新方法。
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