JP2008152003A - 光モジュール及び光通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光モジュールの温度による出力光の変化を低減する。また、光モジュールの駆動可能な温度範囲を広げる。また、光モジュールの特性を向上させる。
【解決手段】光モジュールを、発光素子10と、発光素子10からの出力光の光路に発光素子10と離間して配置され、温度の上昇に伴い透過効率が上昇する回折格子53と、発光素子10からの出力光を回折格子10を介して結合する光ファイバ102とで構成する。その結果、回折格子53の透過効率を、より高温で大きくすることで、温度上昇による発光素子10の出力の低下を、回折格子53の透過効率の上昇によって相殺する。よって、温度による出力光の変化を低減することができる。また、光モジュールの駆動可能な温度範囲を広げることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光通信に用いられる光モジュール及び光通信装置に関する。
光モジュールには種々の形態があり、その1つとして、発光素子から出力する光の一部をモニタ用受光素子によって受光し、その光量をモニタする構造の光モジュールが知られている。この際、出力光の周囲温度による光量変動が生じる場合がある。そのため従来では、モニタ用受光素子やレンズ等の各部材の温度特性をなるべく低減し、周囲温度によらずモニタ光量とファイバ結合光量との間の比例関係が保たれるようにしていた(例えば、下記特許文献1、2参照)。
また、下記特許文献3には、発光層(24)から放射される光の発光強度が高い時の発光波長で低い透過率となる多層透過膜(27)を用いることで、光出力の温度による変動を小さくする技術が開示されている。
特開2004−72072号公報 特開平10−65189号公報 特開平8−236807号公報
本発明者らは、光モジュールの受光光量に応じて、発光素子の駆動電流をフィードバック制御することにより、発光素子の発光光量を一定にすることを検討している。特に、発光素子として面発光型垂直共振器型レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)を用いた場合には、周囲温度による光量変動が大きく、温度が上昇するほど発光光量が低下するという現象が生じるため、光量を一定にするためには周囲温度が高くなるほど駆動電流を大きくするフィードバック制御(APC:Auto Power Control)が重要となる。
一方、850nm帯以上の光モジュールにおいては、低温においても高速に駆動させるため、駆動電流を大きくする必要がある。これは、低温で駆動電流が小さくなった場合には素子の駆動帯域が低下するという現象が生じるためである。この場合、光出力が大きくなるため、部分反射膜を使用して光量を減衰(アッテネーション)し、人の目などに対する安全を図っている。
しかしながら、減衰した光に基づいて上記発光素子の駆動電流をフィードバック制御すると、高温での駆動電流がさらに大きくなる。その結果、駆動電流の制限値(上限値)を超えることがあり、ある温度以上においては出力不足で動作できなくなるという問題がある。逆に、一定の駆動電流で動作させれば、使用温度範囲が大きくなるが、前述したように、光量変動が大きくなる。
さらに、レーザ光においては、各温度で最も効率良く発光する電流値があり、当該電流値で駆動できれば、使用温度範囲が大きくなり、さらに、送信特性を向上させる(例えば、動作の高速化、低ノイズ化を図る)ことができる。
そこで、本発明は、光モジュールの温度による出力光の変化を低減することを目的とする。また、光モジュールの駆動可能な温度範囲を広げることを目的とする。また、光モジュールの特性を向上させることを目的とする。
(1)本発明に係る光モジュールは、光源と、前記光源からの出力光の光路に前記光源と離間して配置された可変透過率部材と、前記光源からの出力光を前記可変透過率部材を介して結合する結合部と、を有し、前記光源からの光量と前記結合部に結合する光量の比である結合効率が、温度の上昇に伴って、上昇する。
かかる構成によれば、温度による出力光の低下を、結合効率の上昇により補償することができる。
好ましくは、前記可変透過率部材は、温度の上昇に伴い透過率が上昇する。かかる構成によれば、温度による出力光の変化を低減することができる。
例えば、前記光源は、面発光型垂直共振器型レーザである。かかる構成によれば、温度による光量変動が大きい当該レーザを用いても、温度による出力光の変化を低減することができる。
好ましくは、前記可変透過率部材は、温度によって透過効率が変化する回折格子である。かかる構成によれば、温度の上昇に伴って、前記結合部での前記出力光の結合効率を容易に上昇させることができる。
好ましくは、前記回折格子は、屈折率の温度変化が異なる2部材を有する。かかる構成によれば、容易に透過効率を調整することができる。
例えば、前記回折格子は、温度の上昇に伴ってその屈折率が低下する有機材料と、無機材料とを有する。かかる構成によれば、容易に透過効率を調整することができる。
例えば、前記回折格子は、ガラスよりなり、その1面に凹凸を有する第1層と、前記凹凸上に形成された前記有機材料よりなる第2層とを有する。このように、屈折率の変化の少ないガラスを用いることによって、透過効率の調整がし易くなる。
例えば、前記回折格子は、ガラスよりなり、その第1面に凹凸を有する第1層と、前記第1面を前記光路上に位置する透過部材に接着するための前記有機材料よりなる第2層とを有する。かかる構成によれば、接着剤により透過効率の調整を図ることができる。
例えば、前記回折格子は、温度の上昇に伴ってその屈折率が低下する有機材料と、無機材料とを有し、前記有機材料は、前記無機材料より屈折率が高く、前記結合部において、前記回折格子の0次光が結合する。かかる構成によれば、0次光を用いることにより、出力光の結合効率を向上させることができる。
例えば、前記回折格子は、温度の上昇に伴ってその屈折率が低下する有機材料と、無機材料とを有し、前記有機材料は、前記無機材料より屈折率が低く、前記結合部において、前記回折格子の1次光が結合する。かかる構成によれば、1次光を用いることにより、光出力の強度を調整することができ、例えば、アッテネーション用の反射部材を省略することができる。
例えば、前記回折格子は、一次元回折格子である。かかる構成によれば、単純なパターンで回折格子を構成することができる。
例えば、前記回折格子は、二次元回折格子である。かかる構成によれば、回折のための凹凸の深さを低減できる。また、このような回折格子のパターンとして、市松模様を用いることができる。
前記可変透過率部材は、前記光源と第1距離離間して配置され、前記光路上に前記光源と前記第1距離より大きい第2距離離間して配置され、前記可変透過率部材を透過した光の内の第1光を反射し、第2光を透過させる部分反射部材と、前記第1光の光路に配置された光量モニタとを有し、前記光量モニタは、可変透過率部材を透過した前記第1光の光量を検知する。
かかる構成によれば、前記光量モニタによっても出力光の温度による光量変動を低減することができる。よって、光モジュールの使用温度範囲を大きくすることができる。
(2)本発明に係る光通信装置は、上記光モジュールを備える光通信装置である。かかる構成によれば、光通信装置の特性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同一の機能を有するものには同一もしくは関連の符号を付し、その繰り返しの説明を省略する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態の光モジュール(光送信モジュール、光送信装置、発光モジュール、光トランスミッタ)の構成を示す断面図である。本実施の形態の光モジュールは、カンパッケージ(CAN)100とコネクタ部品101とを位置合わせし、接着剤12を用いて両者を固定して構成されている。コネクタ部品101は、光ファイバ102の一端を支持し、当該光ファイバ102をカンパッケージ100内の発光素子(光源)10と光結合させる。
カンパッケージ100は、発光素子(チップ)10を金属等からなる筐体によりパッケージングして構成されている。本実施の形態では、発光素子10としてマルチモード発光するVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser Diode)を用いている。発光素子10の出力光の波長は、例えば850nmである。発光素子10は、リード線11とワイヤ等を介して接続されている。このリード線11を介して発光素子10が駆動される。また、カンパッケージ100は、発光素子10と離間して配置されたガラス板(透過部材)22を備えている。ガラス板22は、発光素子10とレンズ16との間、即ち、発光素子10の出力光の光路(光軸)上に配置されている。ここでは、その一面(表面)が、光軸に対して直交するよう配置されている。
コネクタ部品101は、カンパッケージ100を支持する孔状の支持部14と、レンズ16と、光ファイバ102の一端が装着され、これを支持するスリーブ部18と、を備える。レンズ16は、発光素子10の出力光の光路上に配置され、発光素子10の出力光を集光して光ファイバ102の一端に導く。これらの各部位は、例えば、樹脂加工により一体成型される。もちろん、各部位を別部材とし、接着等によりコネクタ部101を形成してもよい。
また、光ファイバ102の一端にはフェルール19が装着されており、当該フェルールがスリーブ部18に挿入されている。この光ファイバ102は、例えばコア径50μm、クラッド径125μm、NA0.21のGI(Graded Index)マルチモードファイバである。
ここで、本実施の形態の特徴は、ガラス板22の裏面(発光素子10と逆側の面)に、回折格子53を配置したことにある。この回折格子53は、発光素子10と離間して配置された可変透過率部材である。また、回折格子53は、結合効率を温度の上昇に伴って、上昇させるべく、温度によって透過効率が変化するよう設定されている。具体的には、温度の上昇に伴って、透過効率が上昇するよう、屈折率(n)の温度変化が異なる2部材で構成されている。ここで、「結合効率」とは、発光素子からの光量と光ファイバ端部に結合する光量の比である。なお、ここでは、結合部として光ファイバ端部を示したが、回折格子53の出力側の光路上の一定部位を結合部として、当該部位の光量を基準としてもよい。
図2に回折格子の構成断面図の一例を示す。回折格子53は、ガラスなどの無機材料よりなる第1層53aと、樹脂(有機材料)よりなる第2層53bとで構成されている。第1層53aの表面(第1面)には、回折を生じさせるための凹凸(格子パターン)が形成され、その凹凸上に第2層53bが形成されている。格子パターン例を図3に示す。ここでは、図3に示すストライプ(略矩形、縞、縞模様)状の格子パターンを用いる。かかる格子パターンを有する回折格子は、単純回折格子(一次元回折格子)と呼ばれる。図中の灰色の部分が凹部に該当する。
回折格子を透過した光は、0(ゼロ)次光、±1次光、±2次光…に分岐される。略矩形の単純格子の場合には、透過光のほとんどが、0次光および±1次光となる。ここで、図1に示すように、光ファイバ102の端部(結合部、受光部)には、0次光が結合する。このように、0次光を用いることにより発光素子の出力光量の利用効率が高くなる。なお、±1次光は、光ファイバ102を覆うフェルール19部に当たって終端され、光ファイバ102で受光されない。
ここで、0次光の透過効率をある程度低く設定しているため、アッテネーション効果を持たせてある。よって、従来必要であった部分反射膜を省略することができる。また、アッテネーション量が小さい場合には、部分反射膜を併用してアッテネーション量を増加させても良い。
かかる回折格子の製造方法の一例について説明する。例えば、ガラス(第1層)上に、フォトリソグラフィー技術を用いてマスクとなる膜を、ライン状に、図3中の白色の部分に対応するように形成する。次いで、上記マスク膜をマスクにエッチング法によりガラスをエッチングすることにより凹部(図中の灰色のパターン)を形成する。次いで、マスク膜をエッチングにより除去する。
次いで、例えば、樹脂(有機材料、第2層)としてポリエーテルイミド(PEI)樹脂を高温で溶融し、上記ガラスの加工面(表面、凹凸面)上に塗布し、冷却硬化させる。以上の工程により、回折格子が形成される。PEI樹脂は、熱可塑性樹脂である。このように、熱可塑性樹脂を用いることで、回折格子の形成が容易になる。例えば、この回折格子53のガラスの裏面を、ガラス板22に接着する。なお、樹脂53b側をガラス板22に接着してもよい。また、図1においては、ガラス板22の外側(カンパッケージ100の出力側)に回折格子53を配置したが、ガラス板22の内側に回折格子53を配置してもよい。また、格子パターンが縦縞となるよう配置してもよいし、横縞となるよう配置してもよい。
また、PEI樹脂は、温度の上昇に伴ってその屈折率が低下する性質を有する。言い換えれば、温度に対して負の屈折率の変動係数を有する。具体的には、PEI樹脂の25℃における屈折率は1.64であり、屈折率の温度係数は、−1.91×10-4である。即ち、温度が1℃上昇する毎に、屈折率は1.91×10-4低下する。一方、ここで使用したガラスの25℃における屈折率は1.58であり、屈折率の温度変化はほとんどない(無視できる程度である)。また、ここでは、使用温度範囲(例えば、−20℃〜80℃)において、ガラスの屈折率が樹脂の屈折率より小さくなるよう設定されている。例えば、25℃における屈折率が、1.58<1.64となっている。従って、高温において、樹脂の屈折率が小さくなり、その屈折率差が小さくなる。
ここで、回折格子53の0次光の透過効率は、ガラス(第1層)53aの屈折率と樹脂(第2層)53bの屈折率の差によって決まる。従って、この屈折率の差は、低温で大きく、高温で小さくなる。よって、より高温で0次光が透過し易くなる。言い換えれば、回折格子を透過した0次光の透過効率は、低温で小さく、高温で大きくなる。その結果、発光素子10の出力の低下を補償することができる。
このように、本実施の形態においては、上記回折格子を発光素子10からの出力光の光路に配置したので、カンパッケージ100の出力光(回折格子53の透過光)の温度変化を低減することができる。
以下、この効果について、図4〜図8を参照しながら、さらに、詳細に説明する。図4は、回折格子53を用いなかった場合の光モジュール(比較例1)の構成を示す断面図である。図5は、発光素子および図4のカンパッケージの出力光量の温度特性を示す図である。縦軸は、出力光量[mW]、横軸は、温度[℃]である。
図5のグラフ(a)に示すように、発光素子(VCSEL)の出力は、温度(周囲温度、使用温度)の上昇に伴って低下する。従って、これに対応して、図4のカンパッケージ100の出力も、温度の上昇に伴って低下する(グラフ(b))。なお、この際の発光素子の駆動電流は一定とした。図5(c)は、理想的なカンパッケージ100の出力を示すグラフである。
これに対し、本実施の形態では、上述したように、回折格子53の透過効率を、より高温で大きくすることができるので、温度上昇による発光素子10の出力の低下を、回折格子53の透過効率の上昇によって相殺することができる。
図6に、回折格子53の0次光の透過効率の樹脂屈折率依存性を示す。縦軸は、透過効率[%]、横軸は、樹脂屈折率である。図示するように、PEI樹脂の屈折率が小さくなるに従って、透過効率(回折効率、透過率)が大きくなっている。なお、ここではフーリエ換算を用いたシュミュレーションを行い、25℃における出力値(結合部における結合光量、目標出力値)を0.72mW、発光素子10の駆動電流を5mA、発光素子の出力を1.81mWとした。また、この際の0次光透過効率が約40%となるよう、回折格子(凹部)の深さを4.05μm、回折ピッチ(凹部間隔)を8μmとした。なお、回折格子53の設定(設計)は、かかる数値に限定されるものではなく、光源の特性や、アッテネーション量や付与したい温度係数などによって適宜設定することができる。
図7に、回折格子の透過効率の温度特性を示す。縦軸は、透過効率[%]、横軸は、温度[℃]である。グラフ(a)は、回折格子53の0次光の透過効率を、グラフ(b)は、理想的なフィルタの透過効率を、グラフ(c)は、図4に示す光モジュール(比較例1)のガラス板22の透過効率を示す。グラフ(b)のフィルタによれば、図5(c)の理想的なカンパッケージ100の出力を図ることができる。図示するように、本実施の形態の光モジュールにおいては、温度の上昇に伴って、透過効率を上昇させることができる。また、比較例1(図4)と比べ、透過効率を、より理想的なフィルタ透過効率に近づけることができた。
図8に、発光素子10の出力光量(結合部における結合光量)の温度特性(グラフ(a))を示す。縦軸は、出力光量[mW]、横軸は、温度[℃]である。なお、発光素子10の駆動電流は一定とした。グラフ(b)は、比較例1(図4に示す光モジュール)の場合を示す。図示するように、発光素子10の出力光量(回折格子53の透過光)の温度変化を低減することができた。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、上記回折格子53を発光素子10の光路上に配置したので、カンパッケージ100の出力の変化を抑制することができる。言い換えれば、結合効率を、温度の上昇に伴って、上昇させることができる。よって、光モジュールの特性を向上させることができる。
なお、本実施の形態においては、回折格子53を構成する樹脂としてPEI樹脂を用いたが、温度の上昇に伴ってその屈折率が低下する性質を有する他の樹脂を用いてもよい。かかる材料には、PEI樹脂の他、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)などがある。これらの樹脂の屈折率の温度係数を図9に示す。
また、本実施の形態においては、回折格子53をガラス(第1層)と樹脂(第2層)とで成型し、ガラス板22に接着したが、図10に示すように、温度の上昇に伴ってその屈折率が低下する性質を有する樹脂であって、接着性を有する樹脂53bを用いて上記ガラス53aを接着してもよい。図10は、本実施の形態の他の光モジュールの回折格子部を示す部分断面図である。
図示するように、上記パターニング工程により凹部(図3中の灰色のパターン)が形成されたガラス(第1層)53aを、樹脂53bを用いて、カンパッケージ100のガラス板22に接着する。例えば、温度の上昇に伴ってその屈折率が低下する性質を有し、接着性を有する樹脂を、上記ガラスの加工面上に塗布し、ガラス板22上に接合させる。接着性としては、UV(紫外線)硬化性や熱硬化性などがある。即ち、樹脂を接合させた後、UV照射や熱処理などにより樹脂を硬化させ、接着を図る。
なお、上記実施の形態に用いられる樹脂は、図9に示すものに限られるものではない。また、単一成分のみではなく、これらの混合物や、上記接着性を有する樹脂の添加など、種々の調整を図ることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態においては、モニタ用受光素子(光量モニタ)20を設け、発光素子の駆動電流をフィードバック制御(APC)した。なお、実施の形態1と同じ箇所には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図11は、本実施の形態の光モジュールの構成を示す断面図である。実施の形態1と同様に、本実施の形態の光モジュールは、カンパッケージ100とコネクタ部品101とからなる。
本実施の形態においては、カンパッケージ100は、発光素子10の光出力を監視するための構成としてモニタ用受光素子20を備えている。このモニタ用受光素子20は、リード11と接続され、さらに、ワイヤを介して発光素子10と接続されている。
さらに、コネクタ部品101は、部分反射膜(分岐部材、部分反射部材)32およびレンズ(第2レンズ)34を備える。これらは、発光素子10の出力光の光路上に配置される。言い換えれば、レンズ(第1レンズ)16と光ファイバ102との間に配置される。
発光素子10と部分反射膜32との距離はD2であり、発光素子10と回折格子53までの距離D1より大きい。また、部分反射膜32は、その一方の面が発光素子10の出力光の光路に対して斜め(すなわち直交しない状態)になるように配置される。この部分反射膜32は、例えば、ガラス板33の表面にコーティングされた極薄い誘電体薄膜により構成され、レンズ16によって準コリメートされた発光素子10の出力光のうち一部成分(第1光)を反射する。反射されるのは、出力光のうち例えば10%程度である。なお、他の成分(第2光)は、部分反射膜32を透過する。
この部分反射膜32は、入力光の波長や温度によって透過/反射比が変動しないよう設計されることが望ましい。即ち、入力光の波長や温度に関わらず、入力光の一定割合の光を反射することが望ましい。
ここでは、部分反射膜(ガラス板33)32は、発光素子10の出力光に交差する斜面上に配置される。この斜面は、例えば、コネクタ部品101を構成する樹脂部材を切り抜くことにより形成することができる。なお、当該斜面に上記誘電体薄膜を直接コーティングしてもよい。また、レンズ34を省略した構成としてもよい。
ここで、本実施の形態においては、発光素子10の出力光を、部分反射膜32によって反射(分岐)する。モニタ用受光素子20は、部分反射膜32によって生じた反射光(分岐光、第1光)を受光可能な位置に配置されている。そして、受光光量(反射光の光量)に応じた電流(以下「モニタ電流」という。)を発生する。このモニタ用受光素子20は、例えばフォトダイオードやフォトトランジスタなどの半導体素子からなる。よって、出力光の変化に対応してモニタ用受光素子20の受光光量が変化するので、モニタ電流を調整することができる。このように、発光素子10からの出力光の光量を制御することができる。
このように、本実施の形態によれば、発光素子10の出力光の光路に上記回折格子53を配置したので、実施の形態1と同様に、カンパッケージ100の出力光(回折格子53の透過光)の温度変化を低減することができる。
また、モニタ用受光素子20によるフィードバック制御(APC)により、発光素子10の出力光の均一性をさらに向上させることができる。また、温度変化以外の条件によって発光素子10の出力光が変化した場合にも、出力光を調整することができる。また、回折格子53の製造ばらつきなどにより当初の設計値よりその特性がずれた場合でも、出力光を調整することができる。
さらに、光モジュールの使用温度範囲が大きくなる。以下、この効果について説明する。実施の形態1において、図5を参照しながら説明したように、発光素子(VCSEL)10の出力は、温度の上昇に伴って低下する(図5(a))。従って、これに対応して、カンパッケージ100の出力も低下する(図5(b))。しかしながら、モニタ用受光素子20によりフィードバック制御すれば、カンパッケージ100の出力の均一性の向上を図ることができ、理想的なカンパッケージ100の出力(グラフ(c))に近づけることができる。
しかしながら、駆動電流(モニタ電流)には、光出力が大きくなり過ぎることを防止するため、上限値が設定されている。従って、この上限値を超えて発光素子10を駆動させることはできない。結果として、上記駆動電流が上限値を超える温度においては、光モジュールを使用できなくなる。なお、この上限値は、装置によって適宜設定されている。
これに対し本実施の形態によれば、回折格子53によりカンパッケージ100の出力光の温度変化を低減しているため、発光素子10の駆動電流(モニタ電流)による調整度合いが少なくて済む。言い換えれば、駆動電流をあまり大きくする必要がない。
図12に、APC駆動した場合の発光素子の駆動電流の温度特性を示す。縦軸は、駆動電流[mA]、横軸は、温度[℃]である。なお、シュミュレーションの諸条件は、実施の形態1と同様である。グラフ(a)は、本実施の形態のグラフであり、グラフ(b)は、回折格子53を用いなかった場合(比較例2)のグラフである。図示するように、グラフ(b)では、温度が上昇するに伴い、駆動電流が増大している。これに対し、グラフ(a)においては、グラフの上昇幅が少なく、グラフ(b)と比較し、駆動電流の変化率が小さくなっている。よって、実施の形態1の効果に加え、光モジュールの使用温度範囲を大きくすることができる。
(実施の形態3)
上記実施の形態においては、格子パターンをストライプ状とした(図3参照)が、格子パターンを二次元回折格子としてもよい。なお、格子パターン以外は、実施の形態2と同様である。
回折格子のパターンの他の例を図13に示す。図13に示すように、回折格子のパターンを市松模様としてもよい。なお、図中の灰色の部分が凹部に該当する。かかる回折格子53も、実施の形態1で説明した製造工程で形成することができる。
例えば、偏光特性が不安定な発光素子を一次元回折格子に使用した場合には、入射光の偏光状態により回折効率が変化するため、透過効率が不安定になってしまうという問題が生じる。
回折格子のパターンを市松模様とした場合には、パターンの異方性がなくなるため、発光素子(光源)の出力光の偏光に不安定性がある場合でも、回折格子の透過効率が安定する。特に、発光素子がマルチモード発光する場合には、偏光不安定が生じやすい。よって、本実施の形態は、マルチモード発光の光モジュールに用いて好適である。このように、本実施の形態によれば、透過効率を安定させることができる。
また、市松模様とした場合には、単純格子の場合と比較し、同じ0次光の透過効率を得るための凹部深さは浅くて良いため、凹部深さを低減することができる。よって、エッチング時間が少なくなり、製造し易くなる。
次いで、図14〜図17を参照しながら、市松模様の回折格子(市松格子)を用いた場合のシュミュレーション結果を示す。これらに基づき、本実施の形態の効果をさらに詳細に説明する。
まず、実施の形態1で説明したように、発光素子10の出力は、温度の上昇に伴って低下する。従って、これに対応して、カンパッケージ100の出力も、温度の上昇に伴って低下する(図5参照)。
図14に、市松格子の0次光の透過効率の樹脂屈折率依存性を示す。図示するように、PEI樹脂の屈折率が小さくなるに従って、透過効率が大きくなっている。なお、ここではフーリエ換算を用いたシュミュレーションを行い、25℃における出力値を0.72mW、発光素子10の駆動電流を5mA、発光素子の出力を1.81mWとした。また、回折格子(凹部)の深さを3μm、ガラスの屈折率を1.58とした。なお、回折格子53の設定(設計)は、かかる数値に限定されるものではなく、光源の特性や、アッテネーション量や付与したい温度係数などによって適宜設定することができる。
図15に、市松格子の透過効率の温度特性を示す。グラフ(a)は、回折格子53の0次光の透過効率を、グラフ(b)は、理想的なフィルタの透過効率を、グラフ(c)は、回折格子53を用いなかった場合(比較例2)のガラス板22の透過効率を示す。グラフ(b)のフィルタによれば、理想的なカンパッケージ100の出力を図ることができる。図示するように、本実施の形態の光モジュールにおいては、温度の上昇に伴って、透過効率を上昇させることができる。また、比較例2と比べ、透過効率を、より理想的なフィルタ透過効率に近づけることができた。
図16に、発光素子10の出力光量(結合部における結合光量)の温度特性(グラフ(a))を示す。なお、発光素子10の駆動電流は一定とした。グラフ(b)は、比較例2の場合を示す。図示するように、発光素子10の出力光量(回折格子53の透過光)の温度変化を低減することができた。
図17に、APC駆動した場合の発光素子の駆動電流の温度特性を示す。グラフ(a)は、本実施の形態のグラフであり、グラフ(b)は、比較例2のグラフである。図示するように、グラフ(b)では、温度が上昇するに伴い、駆動電流が増大している。これに対し、グラフ(a)においては、グラフの上昇幅が少なく、グラフ(b)と比較し、駆動電流の変化率が小さくなっている。よって、実施の形態1の効果に加え、光モジュールの使用温度範囲を大きくすることができる。
なお、単純格子を縦、横に2枚配置して、市松格子と同様の回折を行ってもよい。
(実施の形態4)
上記実施の形態においては、回折格子を透過した0次光を、光ファイバ102の端部に結合させたが、本実施の形態においては、1次光を結合させる。なお、実施の形態1〜3と同じ箇所には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図18は、本実施の形態の光モジュールの構成を示す断面図である。実施の形態1と同様に、本実施の形態の光モジュールは、カンパッケージ100とコネクタ部品101とからなる。また、実施の形態1等と同様に、ガラス板22の裏面(発光素子10と逆側の面)に、回折格子(単純格子)53が配置されている。なお、図18においては、モニタ用受光素子を設けていないが、実施の形態2と同様に、発光素子10の光出力を監視するための構成として、ガラス板33、部分反射膜32およびモニタ用受光素子20を配置してもよい(図11参照)。
ここで、本実施の形態においては、1次光を光ファイバ102に結合させるため、回折格子53が光ファイバ102に対する垂直面に対して角度θだけ斜めになるように配置される。角度θは、0次光と1次光との角度に対応する(図2参照)。なお、回折格子53が斜めに配置されること以外は実施の形態1と同じである。
よって、光ファイバ102の端部には、1次光(図では、+1次光)が結合する。よって、実施の形態1〜3で詳細に説明した回折格子53を用いることで、この1次光の結合効率を上昇させることができ、温度による出力光の低下を補償することができる。
次いで、図19〜図23を参照しながら、回折格子53を介して1次光を結合させた場合のシュミュレーション結果を示す。これらに基づき、本実施の形態の効果をさらに詳細に説明する。
図19に、発光素子および回折格子53を用いなかった場合(比較例3)のカンパッケージの1次光の出力光量の温度特性を示す。図19のグラフ(a)に示すように、発光素子(VCSEL)の出力は、温度(周囲温度、使用温度)の上昇に伴って低下する。従って、これに対応して、カンパッケージ100の出力(1次光)も、温度の上昇に伴って低下する(グラフ(b))。なお、この際の発光素子の駆動電流は一定とした。図5(c)は、理想的なカンパッケージ100の1次光の出力を示すグラフである。なお、図19においては、図5に示す出力光量と比較し、出力光量が小さくなっている。即ち、1次光は、2つに分岐(+1次光、−1次光)するため、回折効率(透過効率)は20〜30%前後となり、0次光より小さくなっている。よって、0次光を用いる場合より発光素子の出力光量の利用効率は低くなる。よって、例えば、実施の形態1よりもさらにアッテネーションを大きくしたい場合にも、部分反射膜を使用せずにアッテネーションを行うことができる。このように、1次光を利用することで、アッテネーション量を大きくすることができる。もちろん、上記部分反射膜を併用してもよい。
図20に、1次光の透過効率(回折効率)の樹脂屈折率依存性を示す。図示するように、PEI樹脂の屈折率が小さくなるに従って、透過効率が大きくなっている。
前述したように、PEI樹脂は、温度の上昇に伴ってその屈折率が低下する性質を有する。一方、ここで使用したガラスの25℃における屈折率は1.7であり、屈折率の温度変化はほとんどない(無視できる程度である)。また、ここでは、使用温度範囲(例えば、−20℃〜80℃)において、ガラスの屈折率が樹脂の屈折率より大きくなるよう設定されている。例えば、25℃における屈折率は、1.7>1.64となっている。従って、高温において、樹脂の屈折率が小さくなり、その屈折率差が大きくなる。このように、屈折率差が大きくなると1次光の回折効率は大きくなる。即ち、屈折率差が小さい場合には、0次光の割合が大きく、屈折率差が大きくなるに従って、1次光の割合が増加(0次光の割合が減少)する。
よって、PEI樹脂の屈折率が小さくなるに従って、1次光の回折効率が大きくなる。
なお、ここではフーリエ換算を用いたシュミュレーションを行い、25℃における出力値を0.72mW、発光素子10の駆動電流を5mA、発光素子の出力を1.81mWとした。また、回折格子(凹部)の深さを4.05μm、ガラスの屈折率を1.7とした。なお、回折格子53の設定(設計)は、かかる数値に限定されるものではなく、光源の特性や、アッテネーション量や付与したい温度係数などによって適宜設定することができる。
図21に、回折格子の1次光の回折効率(透過効率)の温度特性を示す。グラフ(a)は、回折格子53の1次光の回折効率を、グラフ(b)は、理想的なフィルタの透過効率(1次光)を、グラフ(c)は、回折格子53を用いなかった場合(比較例3)のガラス板22の回折効率を示す。グラフ(b)のフィルタによれば、理想的なカンパッケージ100の出力を図ることができる。図示するように、本実施の形態の光モジュールにおいては、温度の上昇に伴って、回折効率を上昇させることができる。また、比較例3と比べ、回折効率を、より理想的なフィルタ透過効率に近づけることができた。
図22に、発光素子10の出力光量(結合部における結合光量)の温度特性(グラフ(a))を示す。なお、発光素子10の駆動電流は一定とした。グラフ(b)は、比較例3の場合を示す。図示するように、発光素子10の出力光量(回折格子53の透過光)の温度変化を低減することができた。
図23に、APC駆動した場合の発光素子の駆動電流の温度特性を示す。即ち、図18に示す光モジュールに、ガラス板33、部分反射膜32およびモニタ用受光素子20を配置し、APC駆動を行う。
グラフ(a)は、本実施の形態のグラフであり、グラフ(b)は、回折格子53を用いなかった場合(比較例4)のグラフである。図示するように、グラフ(b)では、温度が上昇するに伴い、駆動電流が増大している。これに対し、グラフ(a)においては、グラフの上昇幅が少なく、グラフ(b)と比較し、駆動電流の変化率が小さくなっている。よって、実施の形態1の効果に加え、光モジュールの使用温度範囲を大きくすることができる。
なお、本実施の形態においては、単純格子を例に説明したが、市松格子を用いてもよい。
以上詳細に説明したように、上記実施の形態1〜4によれば、温度による発光素子の出力光の変化を低減することができる。
なお、上記実施の形態1〜4の光モジュールを、光通信装置に用いることができる。上記光モジュールを用いることにより、温度による発光素子の出力光の変化を低減した光通信装置を得ることができる。また、使用温度範囲の広い光通信装置を得ることができる。このように、装置特性を向上させることができる。
また、上記実施の形態1〜4では発光素子の一例としてVCSELを挙げていたが、本発明にかかる発光素子はこれに限定されるものではない。更に、上記実施の形態では、カンパッケージを例に説明したが、セラミック封止等、他のパッケージ構成(材料)を用いてもよい。また、コネクタ部品の構成材料についても同様である。
また、上記実施の形態1〜4では、カンパッケージのガラス板に回折格子を設けたが、これに限定されるわけではなく、レンズ部材やレーザの出力部、ファイバの端部など、光源からの出力光の光路であればどこに配置してもよい。
また、上記実施の形態1〜4では、一次元回折格子の格子パターンとして略矩形状を、二次元回折格子の格子パターンとして市松模様を例示したが、かかるパターンに限定されるものではない。例えば、一次元回折格子の格子パターンとして、三角形状、鋸歯形状、正弦波形状などを用いることができる。また、上記実施の形態1〜4では、2層で回折格子を構成したが、これに限られるものではなく、上記実施の形態で求める特性を有する回折格子であればよい。例えば、3層以上の層で回折格子を構成してもよい。また、ホログラムなどを用いてもよい。また、回折格子の凹部の形状なども適宜変更可能である。
また、上記実施の形態1〜4においては、駆動電流が一定となるよう、理想的なカンパッケージ100の出力を定めたが、必ずしも駆動電流が一定となる条件を理想(目標)とする必要はない。例えば、高速使用においては、高温および低温領域で動作速度が小さくなる。よって、高温および低温領域で、駆動電流(モニタ電流)が増加するよう設定することも可能である。このように、各温度で最も効率良く発光する電流値があり、当該電流値で駆動できれば、さらに、送信特性を向上させることができる。
このように、本発明は上述した実施の形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施の形態において具体的な数値等を挙げて説明した実施例は単なる例示に過ぎず、本発明の適用範囲を限定するものではない。また、上述した実施の形態を通じて説明された各種構成は、用途に応じて適宜に組み合わせて、又は変更若しくは改良を加えて用いることができる。
実施の形態1の光モジュールの構成を示す断面図である。 回折格子の一例を示す構成断面図である。 格子パターン例を示す図である。 回折格子53を用いなかった場合の光モジュール(比較例1)の構成を示す断面図である。 発光素子および図4のカンパッケージの出力光量の温度特性を示す図(グラフ)である。 回折格子53の0次光の透過効率の樹脂屈折率依存性を示す図である。 回折格子の透過効率の温度特性を示す図である。 発光素子10の出力光量の温度特性を示す図である。 樹脂の屈折率の温度係数を示す図である。 実施の形態1の他の光モジュールの回折格子部を示す部分断面図である。 実施の形態2の光モジュールの構成を示す断面図である。 APC駆動した場合の発光素子の駆動電流の温度特性を示す図である。 回折格子のパターンの他の例を示す図である。 市松格子の0次光の透過効率の樹脂屈折率依存性を示す図である。 市松格子の透過効率の温度特性を示す図である。 発光素子10の出力光量の温度特性を示す図である。 APC駆動した場合の発光素子の駆動電流の温度特性を示す図である。 実施の形態4の光モジュールの構成を示す断面図である。 発光素子および回折格子53を用いなかった場合(比較例3)のカンパッケージの1次光の出力光量の温度特性を示す図である。 1次光の透過効率の樹脂屈折率依存性を示す図である。 回折格子の1次光の透過効率の温度特性を示す図である。 発光素子10の出力光量の温度特性を示す図である。 APC駆動した場合の発光素子の駆動電流の温度特性を示す図である。
符号の説明
10…発光素子、11…リード線、12…接着剤、14…支持部、16…レンズ(第1レンズ)、18…スリーブ部、19…フェルール、20…モニタ用受光素子、22…ガラス板、32…部分反射膜、33…ガラス板、34…第2レンズ、53…回折格子、53a…ガラス(第1層)、53b…樹脂(第2層)、100…カンパッケージ、101…コネクタ部品、102…光ファイバ

Claims (15)

  1. 光源と、
    前記光源からの出力光の光路に前記光源と離間して配置された可変透過率部材と、
    前記光源からの出力光を前記可変透過率部材を介して結合する結合部と、を有し、
    前記光源からの光量と前記結合部に結合する光量の比である結合効率が、温度の上昇に伴って、上昇することを特徴とする光モジュール。
  2. 前記可変透過率部材は、温度の上昇に伴い透過率が上昇することを特徴とする請求項1記載の光モジュール。
  3. 前記光源は、面発光型垂直共振器型レーザであることを特徴とする請求項1又は2記載の光モジュール。
  4. 前記可変透過率部材は、温度によって透過効率が変化する回折格子であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の光モジュール。
  5. 前記回折格子は、屈折率の温度変化が異なる2部材を有することを特徴とする請求項4記載の光モジュール。
  6. 前記回折格子は、温度の上昇に伴ってその屈折率が低下する有機材料と、無機材料とを有することを特徴とする請求項5記載の光モジュール。
  7. 前記回折格子は、ガラスよりなり、その1面に凹凸を有する第1層と、前記凹凸上に形成された前記有機材料よりなる第2層とを有することを特徴とする請求項6記載の光モジュール。
  8. 前記回折格子は、ガラスよりなり、その第1面に凹凸を有する第1層と、前記第1面を前記光路上に位置する透過部材に接着するための前記有機材料よりなる第2層とを有することを特徴とする請求項6記載の光モジュール。
  9. 前記回折格子は、温度の上昇に伴ってその屈折率が低下する有機材料と、無機材料とを有し、前記有機材料は、前記無機材料より屈折率が高く、
    前記結合部において、前記回折格子の0次光が結合することを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項記載の光モジュール。
  10. 前記回折格子は、温度の上昇に伴ってその屈折率が低下する有機材料と、無機材料とを有し、前記有機材料は、前記無機材料より屈折率が低く、
    前記結合部において、前記回折格子の1次光が結合することを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項記載の光モジュール。
  11. 前記回折格子は、一次元回折格子であることを特徴とする請求項4乃至10のいずれか一項記載の光モジュール。
  12. 前記回折格子は、二次元回折格子であることを特徴とする請求項4乃至10のいずれか一項記載の光モジュール。
  13. 前記回折格子のパターンは、市松模様であることを特徴とする請求項12記載の光モジュール。
  14. 前記可変透過率部材は、前記光源と第1距離離間して配置され、
    前記光路上に前記光源と前記第1距離より大きい第2距離離間して配置され、前記可変透過率部材を透過した光の内の第1光を反射し、第2光を透過させる部分反射部材と、
    前記第1光の光路に配置された光量モニタとを有し、
    前記光量モニタは、可変透過率部材を透過した前記第1光の光量を検知することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項記載の光モジュール。
  15. 請求項1乃至14のいずれか一項記載の光モジュールを備える光通信装置。
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