JP2008150925A - 引戸 - Google Patents

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Abstract

【課題】引手溝を上端部から下端部まで連続して設けた引戸において、手指を掛けるための引手溝の深さを十分確保すると同時に、引戸の上端部や下端部における戸車やランナーの設置を可能とし、さらに手指挟みを防止する。
【解決手段】板材の表面及び裏面の少なくとも1つにおける側面寄りの部位に、開閉時に手指を掛けるための引手溝10が板材の上端部1から下端部2まで連続して設けられた引戸100であって、引手溝10の深さを板材の上端部1から下端部2にかけて変化させ、かつ上端部1及び下端部2における引手溝10の深さを、上端部1及び下端部2以外の部分における引手溝10の深さよりも浅くなるように形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、住宅等の建築物の建具として用いられる引戸に関するものである。より詳しくは、開閉時に手指を掛けるための引手溝が設けられた引戸に関するものである。
従来、襖や障子のような純和風の引戸のほか、新しいデザインの和風引戸や、洋風のドアと違和感の無いデザインの洋風引戸が建具として用いられている。
これらの新しいタイプの引戸は、デザインに凝ったものが多いため重く、襖や障子のような摺動による開閉では抵抗が大きすぎる。そのため、戸車を用いるのが一般的である。そして、例えば指先が2〜3本入る程度の小型の引手を取り付けて開閉するようになっている。
しかし、たとえ戸車を用いたとしても、引戸が重過ぎると小型の引手では開閉が困難な場合がある。また、小さな子供等が開閉する場合に引手の位置が高すぎたり、逆に身長の高い人の場合に引手の位置が低すぎたりするという問題もある。
さらに、引戸を開ける際には、引戸と壁、あるいは複数枚の戸が重なるため、引戸と壁、あるいは引戸と引戸の間に手や指が挟まれて怪我をするという問題点もある。
これに対して、特許文献1には、引戸の両側部の上端部から下端部にわたり引手用の溝を設け、身長の高低にかかわらず手指を掛けやすくした引戸に関する発明が記載されている。また、特許文献2には、引戸の上下方向に設けた引手用の溝に凹凸面を形成して手指を掛けやすくした引戸に関する発明が記載されている。
また、特許文献3には、引戸を開けるときに引戸本体内に引っ込むことで、手指が挟まれるのを防止するようにした引手に関する発明が記載されている。また、特許文献4には、引手の中央部分を盛り上げて形成することで、手指が挟まれるのを防止するようにした引手に関する発明が記載されている。
特開平9−53370号公報 特許第2987502号公報 特許第3635312号公報 実用新案登録第3071463号公報
しかし、特許文献1に記載された引戸のような、上下方向に引手用の溝を設けた引戸においては、以下のような問題点があった。図13は、このような従来例に係る引戸を示す斜視図である。
従来例に係る引戸500は、基材4の両側部に縦框5,5が取り付けられて形成されている。そして、縦框5,5の表裏面には、上端部から下端部まで引手溝50が連続して設けられている。
引戸500において、引手溝50が浅い場合には、手指が掛かりにくく、思うように力を加えることができない。また、爪の長い女性の場合には、特に手指が掛かりにくい。
反対に、引手溝50が深い場合には、手指は掛けやすくなるが、薄い引戸では反対側に貫通してしまう恐れがあり、また、以下に示すように引戸の下端部の戸車や、上端部のランナーの取り付けが困難となる。
図14は、引戸500の底面図であり、図15は、引戸500の平面図である。
図14に示すように、引戸500の下端部2の両側面寄りには、戸車7,7が回動自在に取り付けられて、引戸の移動をスムーズに行えるようになっている。この戸車7の取り付けにあたっては、引戸500下面に箱状の凹部を設けて戸車収容箱71を埋め込み、戸車7を戸車収容箱71の内部に配置するようになっている。また、戸車7を施工後に位置調整するための調整機構72が設けられ、その調整ネジを引戸の木端から操作するようになっている。また、図15に示すように、引戸500の上端部1の両側面寄りには、開閉時に鴨居に設けられた溝の内部を移動するランナー6,6が取り付けられている。
ここで、引手溝50が深い場合には、図14に示すように、引戸500の下端部2における戸車収容箱71や調整機構72の配置箇所に、引手溝50が侵入するようになってしまい、戸車7の取り付けに支障が生じてしまう。同様に、図15に示すように、上端部におけるランナー6の取り付け位置が内側に制限されたり、ランナー6に調整機構61を付けることができなくなったりしてしまう。
さらに、引戸500の上端部1や下端部2まで溝が形成されていると、この部分の鴨居や敷居の溝側面が見えてしまい見苦しく、埃も溜まりやすい。
これに対して、特許文献2に記載された引戸のように、引手溝を引戸の上端部や下端部に設けないようにすることも考えられるが、上下端付近で線が途切れてしまい、デザイン上中途半端となってしまう。また、上端部や下端部に溝がないと、引手溝が完全な凹部となるため、後からラッピングを行う場合に、ラッピングが著しく困難となる。
一方、特許文献3に記載された手指挟み防止の引手は、機械式に引手を引っ込ませるものであり、引戸の上端部から下端部まで連続して形成された引戸に適用することは困難である。また、特許文献4に記載された手指挟み防止の引手を、引戸の上端部から下端部まで連続して形成された引戸に適用した場合には、上記同様に戸板の上端部や下端部において、戸車やランナーの取り付けに支障が生じてしまう。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するためのものであり、引手溝を上端部から下端部まで連続して設けた引戸において、手指を掛けるための引手溝の深さを十分確保すると同時に、引戸の上端部や下端部における戸車やランナーの設置を可能とし、さらに手指挟みを防止した引戸を提供するものである。
上記従来の課題を解決するために、請求項1に係る発明の引戸は、板材の表面及び裏面の少なくとも1つにおける側面寄りの部位に、開閉時に手指を掛けるための引手溝(10)が板材の上端部(1)から下端部(2)まで連続して設けられた引戸(100)であって、前記引手溝(10)の深さを板材の上端部(1)から下端部(2)にかけて変化させ、かつ前記上端部(1)及び前記下端部(2)における前記引手溝(10)の深さを、前記上端部(1)及び前記下端部(2)以外の部分における前記引手溝(10)の深さよりも浅くなるように形成したことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記引手溝(10)の深さを、前記上端部(1)及び前記下端部(2)から上下方向の中央部(3)に向けて徐々に深くなるように形成したことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記引手溝(20)の水平方向の中央部(21)を突出させて、前記引手溝(20)を断面略M字状に形成したことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記引手溝(30)において、左側が深く右側が浅い左傾斜部(31)と右側が深く左側が浅い右傾斜部(32)とを、上下方向に交互に形成したことを特徴とする。
なお、括弧内の記号は、発明を実施するための最良の形態および図面に記載された対応要素または対応事項を示す。
請求項1に記載の発明によれば、板材の表面及び裏面の少なくとも1つにおける側面寄りの部位に引手溝を設けたので、引手溝に手指を掛けて引戸を開閉することができる。
また、引手溝を板材の上端部から下端部まで連続して設けたので、身長の高低にかかわらず、引戸に的確に手指を掛けることができる。また、引戸の上下端付近で線が途切れることがないのでデザイン的に優れている。また、後からラッピングを容易に行うことができる。
また、引戸の上端部及び下端部における引手溝の深さを、上端部及び下端部以外の部分における引手溝の深さよりも浅くなるように形成したので、上端部や下端部においては溝を浅くして戸車やランナーの設置を可能とするとともに、鴨居や敷居の溝側面が見えにくく見栄えがよく、埃も溜まりにくい。また、それ以外の部分では溝を深くして引手としての機能を十分に発揮させることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加えて、引手溝の深さを上端部及び下端部から上下方向の中央部に向けて徐々に深くなるように形成したので、上端部と下端部の溝を浅くしながら、手指を頻繁に掛ける部分である中央部の溝の深さを最も深くするようにして、引手としての機能に応じた溝の深さを設定することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用効果に加えて、引手溝の水平方向の中央部を突出させて、引手溝を断面略M字状に形成したので、引戸を開ける最終段階で、手指が引手溝の傾斜に沿って自動的に排出されて、引戸と壁、あるいは引戸と引戸の間に手や指が挟まれることがない。
また、請求項4に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加えて、引手溝において、左側が深く右側が浅い左傾斜部と右側が深く左側が浅い右傾斜部とを、上下方向に交互に形成したので、引戸を左側に移動させる場合には左傾斜部に手指を掛けて移動し、引戸を右側に移動させる場合には右傾斜部に手指を掛けて移動することができる。
また、引戸を開ける最終段階で、手指が引手溝の傾斜に沿って自動的に排出されて、引戸と壁、あるいは引戸と引戸の間に手や指が挟まれることがない。
次に、図1乃至図5を参照して、本発明の実施形態1に係る引戸について説明する。
図1は、実施形態1に係る引戸100を示す部分斜視図である。引戸100は、基材4の両側部に縦框5,5が取り付けられて形成されている。なお図1には片側の縦框5のみを示したが、反対側にも同様に縦框5が取り付けられている。
縦框5の表面及び裏面には、引手溝10,10が引戸100の上端部1から下端部2まで連続して設けられている。そして、引戸100の開閉時には、引手溝10,10に手指を掛けて開閉するようになっており、身長の高低にかかわらず引手に手指を掛けることができるようになっている。
また、引戸100の上面には、開閉時に鴨居に設けられた溝の内部を移動するランナー6が取り付けられている。さらに、引戸100の下面には、戸車7が回動自在に取り付けられており、開閉時に敷居に設けられたレールの上を移動するようになっている。
次に、図2及び図3を参照して、引手溝10の形状について説明する。図2は、図1のX−X断面図であり、図3は、図1の、(a)A方向の平面図、(b)B−B断面図、(c)C−C断面図、(d)D−D断面図、(e)E方向の底面図、である。なお、図3については、縦框5の部分のみを示している。
図2及び図3に示すように、引手溝10は、上端部1及び下端部2から上下方向の中央部3に向けて徐々に深くなるように形成されている。すなわち、引手溝10の深さは、上端部1から中央部3に向けて徐々に深くなり、中央部3から下端部2に向けて徐々に浅くなっている。そして、上端部1及び下端部2における深さが最も浅く、中央部3における深さが最も深くなっている。また、引手溝10の横断面形状は矩形状の凹部となっている。
なお、上端部1における引手溝10の深さと、下端部2における引手溝10の深さは本実施形態のように同一であってもよいし、異なっていてもよい。さらに、上端部1及び下端部2から中央部3に向けての深さの変化は、本実施形態のように直線的であってもよいし、曲線的であってもよい。
引手溝10の深さは、例えば上端部1及び下端部2において1〜2mm程度であるが、以下のように定めるとよい。
図4は、引戸100の底面図であり、図5は、引戸100の平面図である。
図4に示すように、引戸100の下端部2の両側面寄りには、戸車7,7が取り付けられている。この戸車7の取り付けにあたっては、引戸100下面に箱状の凹部を設けて戸車収容箱71を埋め込み、戸車7を戸車収容箱71の内部に回動自在に配置するようになっている。また、戸車7を施工後に位置調整するための調整機構72が設けられ、その調整ネジを引戸100の木端から操作するようになっている。
ここで、引手溝10の深さは、引戸100の下端部2における戸車収容箱71や調整機構72の配置箇所に侵入することのないような深さになっている。すなわち、引手溝10を形成した残りの引戸100の厚さが、戸車収容箱71及び調整機構72の設置幅よりも広くなるように形成されている。これにより、戸車7の取り付けに支障が生じないようになっている。
また、図5に示すように、引戸100の上端部1の両側面寄りには、ランナー6,6が取り付けられている。ランナー6についても、戸車7と同様に、施工後に位置調整するための調整機構61が設けられ、その調整ネジを引戸100の木端から操作するようになっている。
ここで、引手溝10の深さは、引戸100の上端部1におけるランナー6や調整機構61の配置箇所に侵入することのないような深さになっている。すなわち、引手溝10を形成した残りの引戸100の厚さが、ランナー6及び調整機構61の設置幅よりも広くなるように形成されている。これにより、ランナー6の取り付けに支障が生じないようになっている。
上端部1及び下端部2における引手溝10は、正面から見たときに溝あるいは線として認識される最低限度のものであればよく、引手としての機能は要求されない。そして、最低限度の溝とすることで、鴨居や敷居の溝側面が見えにくく、埃も溜まりにくい。
ただし、上端部1及び下端部2に溝が全く無い場合には、上下端付近で線が途切れてしまい、デザイン上中途半端となってしまい、また、引手溝が完全な凹部となるため、後からラッピングを行う場合に、ラッピングが著しく困難となる。従って、最低限度の溝が必要となるものである。
一方、中央部3における引手溝10の深さは、例えば5〜15mm程度であるが、引戸100の厚さによって異なる。
中央部3は、引戸100を開閉する際に、最も使用される可能性の高い部分であるため、手指を入れやすいように、引手溝10の深さを深くすることが好ましい。ただし、表裏両面から引手溝10,10を形成することを考慮すれば、引戸100の板厚の2分の1以下となる。
このように、上端部1及び下端部2から中央部3に向けて、引手溝10の深さが徐々に深くなっているので、引手として使用されることの多い部分ほど溝が深く形成されている。
以上説明したように、実施形態1に係る引戸100によれば、引戸100の縦框5の表面及び裏面に引手溝10を設けたので、引手溝10に手指を掛けて引戸100を開閉することができる。
また、引手溝10を縦框5の上端部1から下端部2まで連続して設けたので、身長の高低にかかわらず、引戸100に的確に手指を掛けることができる。また、引戸100の上下端付近で線が途切れることがないのでデザイン的に優れている。また、後からラッピングを容易に行うことができる。
また、引戸100の上端部1及び下端部2における引手溝10の深さを、上端部1及び下端部2以外の部分における引手溝10の深さよりも浅くなるように形成したので、上端部1や下端部2においては溝を浅くして戸車7やランナー6の設置を可能とするとともに、鴨居や敷居の溝側面が見えにくく見栄えがよく、埃も溜まりにくい。また、それ以外の部分では溝を深くして引手としての機能を十分に発揮させることができる。
また、引手溝10の深さを上端部1及び下端部2から上下方向の中央部3に向けて徐々に深くなるように形成したので、上端部1と下端部2の溝を浅くしながら、手指を頻繁に掛ける部分である中央部3の溝の深さを最も深くするようにして、引手としての機能に応じた溝の深さを設定することができる。
次に、図6乃至図9を参照して、本発明の実施形態2に係る引戸について説明する。
図6は、実施形態2に係る引戸200を示す部分斜視図である。引戸200は、実施形態1に係る引戸100とほぼ同様の構成であるが、縦框5に形成された引手溝の形状が異なる。なお、実施形態1に係る引戸100と同一の部分については、同一の符号を付し説明を省略する。
引戸200の縦框5の表面及び裏面には、引手溝20,20が引戸200の上端部1から下端部2まで連続して設けられている。そして、引戸200の開閉時には、引手溝20,20に手指を掛けて開閉するようになっており、身長の高低にかかわらず引手に手指を掛けることができるようになっている。
次に、図7及び図8を参照して、引手溝20の形状について説明する。図7は、図6の、(y1)Y1−Y1断面図、(y2)Y2−Y2断面図、(y3)Y3−Y3断面図、である。また、図8は、図6の、(f)F方向の平面図、(g)G−G断面図、(h)H−H断面図、(i)I−I断面図、(j)J方向の底面図、である。なお、図8については、縦框5の部分のみを示している。
図7及び図8に示すように、引手溝20は、上端部1及び下端部2から上下方向の中央部3に向けて徐々に深くなるように形成されている。すなわち、引手溝20の深さは、上端部1から中央部3に向けて徐々に深くなり、中央部3から下端部2に向けて徐々に浅くなっている。そして、上端部1及び下端部2における深さが最も浅く、中央部3における深さが最も深くなっている。なお、上端部1及び下端部2から中央部3に向けてしばらくの間は平坦面となっている。
引手溝20の横断面形状は、略M字状となっている。すなわち、引手溝20の水平方向の中央部21は、溝の開口方向に突出しており、上端部1から下端部2までの突条となっている。この中央部21の突出高さは、引戸200の表裏面の高さと略同一であり、上端部1から下端部2まで同一の高さとなっている。
また、図8に示すように、中央部21の突条により形成される断面略M字状の溝における山の傾斜は、上端部1及び下端部2に近いほど緩やかで、中央部3に向けて急になっている。
図9は、実施形態2における引戸200の開閉時の状態を示す断面図である。図9を参照して、引戸200の開閉時の、手指挟み防止作用について説明する。なお図9では、引戸200のうち縦框5の部分のみを示しており、また、符号8は引戸200が収納される壁を示している。
引戸200を壁8側に移動させるときには、手指を縦框5に設けられた引手溝20に掛けて移動させる。このとき手指により、引手溝20の中の、移動させたい方向の壁面22に力を加えながら移動させる。移動の最終段階においては、引手溝20も壁8の中に収納されるが、このとき図に示すように引手溝20に掛けた手指は、引手溝20に形成された傾斜に沿って、壁8とは反対側に押され、引手溝20から排出されてしまう。これにより、手指が挟まれるのを防止することができる。
なお、このような手指の排出効果は、引手溝20の山の傾斜が緩やかな上端部1及び下端部2付近では小さく、山の傾斜が急な中央部3付近で大きくなっており、引手として使用する可能性の高い部分(手指挟みの危険が高い部分)ほど排出効果が高くなっている。
以上説明したように、実施形態2に係る引戸200によれば、引手溝20の水平方向の中央部21を突出させて、引手溝20を断面略M字状に形成したので、引戸200を開ける最終段階で、手指が引手溝20の傾斜に沿って自動的に排出されて、引戸200と壁8の間に手や指が挟まれることがない。なお、引戸が壁に収納されるのではなく、引戸と引戸が重なり合う場合も同様である。
次に、図10乃至図12を参照して、本発明の実施形態3に係る引戸について説明する。
図10は、実施形態3に係る引戸300を示す部分斜視図である。引戸300は、実施形態1に係る引戸100とほぼ同様の構成であるが、縦框5に形成された引手溝の形状が異なる。なお、実施形態1に係る引戸100と同一の部分については、同一の符号を付し説明を省略する。
引戸300の縦框5の表面及び裏面には、引手溝30,30が引戸300の上端部1から下端部2まで連続して設けられている。そして、引戸300の開閉時には、引手溝30,30に手指を掛けて開閉するようになっており、身長の高低にかかわらず引手に手指を掛けることができるようになっている。
次に、図11及び図12を参照して、引手溝30の形状について説明する。図11は、図10の、(z1)Z1−Z1断面図、(z2)Z2−Z2断面図、(z3)Z3−Z3断面図、である。また、図12は、図10の、(k)K方向の平面図、(l)L−L断面図、(m)M−M断面図、(n)N−N断面図、(o)O−O断面図、(p)P方向の底面図、である。
なお、図12については、縦框5の部分のみを示している。
図11及び図12に示すように、引手溝30は、平坦な溝の中央付近に複数の凹部が形成された形状となっている。そして、複数の凹部を設けた結果、上端部1及び下端部2における深さが最も浅く、上端部1及び上端部2以外の部分における深さがこれよりも深くなっている。
引手溝30に形成された複数の凹部は、左傾斜部31と右傾斜部32の2種類に分類される。図12に示すように、引手溝30の深さについて、左傾斜部31は左側が深く右側が浅くなっており、右から左へ深くなるように傾斜している。一方、右傾斜部32は右側が深く左側が浅くなっており、左から右へ深くなるように傾斜している。そして、左傾斜部31と右傾斜部32は、引手溝30の上下方向に交互に形成されている。
なお、図11に示すように、本実施形態では、左傾斜部31と右傾斜部32を上下方向に曲線状に傾斜させている。従って、手指を滑らかに掛けることができるが、これに限らず直線状に傾斜させてもよい。また、図12に示すように、本実施形態では、左傾斜部31と右傾斜部32を水平方向に直線状に傾斜させているが、これに限らず曲線状に傾斜させてもよい。
引戸300を開閉するに際し、左側に移動させる場合には、左傾斜部31に手指を掛けて引手溝30の左側壁面に力を加えて移動させる。反対に右側に移動させる場合には、右傾斜部32に手指を掛けて引手溝30の右側壁面に力を加えて移動させる。従って、手指を掛けた部分は、移動方向に向けて下り傾斜していることになる。
そして、移動の最終段階においては、上記実施形態2で説明したのと同様に、引手溝30に掛けた手指は、引手溝30に形成された傾斜に沿って、引戸の移動方向とは反対側に押され、引手溝30から排出されてしまう。これにより、手指が挟まれるのを防止することができる。
以上説明したように、実施形態3に係る引戸300によれば、引手溝30において、左側が深く右側が浅い左傾斜部31と右側が深く左側が浅い右傾斜部32とを、上下方向に交互に形成したので、引戸300を左側に移動させる場合には左傾斜部31に手指を掛けて移動し、引戸300を右側に移動させる場合には右傾斜部32に手指を掛けて移動することができる。
また、引戸300を開ける最終段階で、手指が引手溝30の傾斜に沿って自動的に排出されて、引戸と壁、あるいは引戸と引戸の間に手や指が挟まれることがない。
なお、上記実施形態1乃至実施形態3においては、引戸の表裏両面に引手溝を設けたが、表面及び裏面のどちらか一方のみに設けてもよい。同様に、引戸の左右両側に引手溝を設けたが、左側及び右側のどちらか一方のみに設けてもよい。
また、基材の両側部に縦框を取り付けた引戸を用いて説明したが、引戸の構成はこれに限定されない。例えば1枚の無垢の板材を用いて、その側面寄りの部位に引手溝を形成するようにしてもよい。要は、板材の表面及び裏面の少なくとも1つにおける側面寄りの部位に引手溝を形成するものであればよい。
また、引手溝の深さを板材の上端部から下端部にかけて変化させ、かつ上端部及び下端部における引手溝の深さを、上端部及び下端部以外の部分における引手溝の深さよりも浅くなるように形成してあれば、上端部から下端部にかけた深さの変化は、上記実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態1に係る引戸を示す部分斜視図である。 図1のX−X断面図である。 図1の、(a)A方向の平面図、(b)B−B断面図、(c)C−C断面図、(d)D−D断面図、(e)E方向の底面図、である。 実施形態1に係る引戸の底面図である。 実施形態1に係る引戸の平面図である。 本発明の実施形態2に係る引戸を示す部分斜視図である。 図6の、(y1)Y1−Y1断面図、(y2)Y2−Y2断面図、(y3)Y3−Y3断面図、である。 図6の、(f)F方向の平面図、(g)G−G断面図、(h)H−H断面図、(i)I−I断面図、(j)J方向の底面図、である。 引戸の開閉時の状態を示す断面図である。 本発明の実施形態3に係る引戸を示す部分斜視図である。 図10の、(z1)Z1−Z1断面図、(z2)Z2−Z2断面図、(z3)Z3−Z3断面図、である。 図10の、(k)K方向の平面図、(l)L−L断面図、(m)M−M断面図、(n)N−N断面図、(o)O−O断面図、(p)P方向の底面図、である。 従来例に係る引戸を示す斜視図である。 従来例に係る引戸の底面図である。 従来例に係る引戸の平面図である。
符号の説明
1 上端部
2 下端部
3 中央部
4 基材
5 縦框
6 ランナー
7 戸車
8 壁
10 引手溝
20 引手溝
21 中央部
22 壁面
30 引手溝
31 左傾斜部
32 右傾斜部
50 引手溝
61 調整機構
71 戸車収容箱
72 調整機構
100 引戸
200 引戸
300 引戸
500 引戸

Claims (4)

  1. 板材の表面及び裏面の少なくとも1つにおける側面寄りの部位に、開閉時に手指を掛けるための引手溝が板材の上端部から下端部まで連続して設けられた引戸であって、
    前記引手溝の深さを板材の上端部から下端部にかけて変化させ、かつ前記上端部及び前記下端部における前記引手溝の深さを、前記上端部及び前記下端部以外の部分における前記引手溝の深さよりも浅くなるように形成したことを特徴とする引戸。
  2. 前記引手溝の深さを、前記上端部及び前記下端部から上下方向の中央部に向けて徐々に深くなるように形成したことを特徴とする請求項1に記載の引戸。
  3. 前記引手溝の水平方向の中央部を突出させて、前記引手溝を断面略M字状に形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の引戸。
  4. 前記引手溝において、左側が深く右側が浅い左傾斜部と右側が深く左側が浅い右傾斜部とを、上下方向に交互に形成したことを特徴とする請求項1に記載の引戸。
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