JP2008149385A - 超硬ツイストドリル - Google Patents

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Abstract

【課題】表面に浸炭焼き入れ処理された高硬度の高炭素層と内部に耐衝撃強靱組織を有する鋼製品に直径の 5〜10倍深さの直径φ0.5 〜3.5 mmの小径穴明けを行う超硬ツイストドリルにおいて、高硬度の高炭素層に対する耐摩耗性を有しながら内部の耐衝撃強靱組織に入っても短時間でチッピング、切れ刃欠けすることがない超硬ツイストドリルを提供。
【解決手段】ドリルねじれ角γを13°〜17°と強度を保つよう小さくし、溝部心厚Wはドリル直径の0.30〜0.37倍と切削抵抗を減少させかつ切り屑の排出をよくして溶着を防ぐように小さくし、主切れ刃である第1切れ刃に対する第2切れ刃がなす第2切れ刃角θを 143°〜 148°として鋼製品表面の高硬度の高炭素層での切れ刃チッピングを防ぎかつ内部の耐衝撃強靱組織での切り屑の溶着を防ぐようにし、さらにウエブテーパWTはマイナスの−0.05〜−0.40mm/100とし切り屑の排出をよりよくした。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面に浸炭焼き入れ処理された高硬度の高炭素層と内部に耐衝撃強靱組織を有する鋼製品に、直径の 5〜10倍深さの直径φ0.5 〜3.5 mmの小径穴明けを行う超硬ツイストドリルに関する。
浸炭焼き入れ処理は、高硬度の表面硬さと高い靱性を要求される機械部品に対し行われるものであるが、浸炭焼き入れ処理前の浸炭用鋼は低炭素であるため粘り強く、衝撃的な応力に対して高い靱性を有し破壊が生じにくい。これに浸炭焼き入れ処理を施すと表面に炭素が浸透して高炭素層ができ、焼き入れ熱処理することにより、表面は高硬度に硬化して耐摩耗性が高くなり、内部は耐衝撃強靱性のある機械部品が得られる。従来、かかる機械部品の機械加工は熱処理前に行い、その後浸炭焼入れ処理をしていたが、部品精度の向上が要求されると、浸炭焼入れ処理による寸法変化を嫌って、浸炭焼入れ熱処理後に機械加工する工法が採用されつつある。
浸炭焼入れ処理された鋼部品の表面硬さは 710〜800 Hvという高硬度になるが、その硬化層は表面から約0.5mm までであり、以深は炭素成分の含浸が減少するため焼入れ硬さは低下し、表面から約1.5mm を越えると硬さは 400〜500 Hvでほぼ一定になる。このような部品の穴加工は表面の高硬度層のため、一般的な鋼用超硬ドリルでは耐摩耗性が不足するため使用できず、高硬度材用超硬ドリルとして、例えば特許文献1、2に示すような超硬ツイストドリルが使用される。特許文献1、2はいずれも、ドリルねじれ角を5 °〜15°、溝部心厚がドリル直径の0.38〜0.42倍の超硬ツイストドリルを提案する。
特開特開2002−144125号公報 特開特開2003−220510号公報
特許文献1、2が製品化・市販された超硬ツイストドリルを調べたところ、ドリル直径φ2.5 、ドリルねじれ角10°、溝部心厚は直径の0.40倍、第二切れ刃角は166 °、切れ刃のホーニング幅0.03〜0.04mmであり、マージンはシングルマージンであった。このドリルを用いて表面に浸炭焼き入れ処理された高硬度の高炭素層と内部に耐衝撃強靱組織を有する鋼製品を穴明け加工すると、動力計には切削抵抗の激しい変動と上昇が表示された。そのためドリルの送りを細かく断続させるステップ送りで加工することが必要であった。そして、加工後のドリル切れ刃を観察すると切れ刃すくい面に切りくずの溶着が認められ、50〜200 穴程度の短時間でチッピング、切れ刃の片方あるいは両刃に刃欠けが生じて加工不能になり、生産工程に用いるには不十分と判断された。
かかる特許文献1、2の従来の高硬度材用ドリルは硬さ 800Hvの高硬度層の加工には適応しているが、内部の低硬度域に入ると短時間でチッピング、切れ刃欠けするという課題が生じる。浸炭用鋼は低炭素鋼であるため、炭素が浸透していない内部は、焼入れ処理後であっても硬さは比較的低く、組織は高靱性で粘り強いため工具面には切りくずの溶着が生じやすい。加工中溶着した切りくずが脱落するとき、工具の超硬組織の一部が持ち去られ組織に欠陥がうまれ、クラックが成長して切れ刃欠けに至るものとみられる。
本発明の課題は、従来技術のかかる課題を解決した、表面に浸炭焼き入れ処理された高硬度の高炭素層と内部に耐衝撃強靱組織を有する鋼製品に、直径の 5〜10倍深さの直径φ0.5 〜3.5 mmの小径穴明けを行う超硬ツイストドリルにおいて、高硬度の高炭素層に対する耐摩耗性を有しながら、内部の耐衝撃強靱組織に入っても短時間でチッピング、切れ刃欠けすることがない超硬ツイストドリルを提供することにある。
このため本発明によると、表面に浸炭焼き入れ処理された高硬度の高炭素層と内部に耐衝撃強靱組織を有する鋼製品に、直径の 5〜10倍深さの直径φ0.5 〜3.5 mmの小径穴明けを行う超硬ツイストドリルにおいて、ドリルねじれ角γを13°〜17°と強度を保つよう小さくし、溝部心厚Wはドリル直径の0.30〜0.37倍と切削抵抗を減少させかつ切り屑の排出をよくして溶着を防ぐように小さくし、主切れ刃である第1切れ刃に対する第2切れ刃がなす第2切れ刃角θを 143°〜 148°として鋼製品表面の高硬度の高炭素層での切れ刃チッピングを防ぎかつ内部の耐衝撃強靱組織での切り屑の溶着を防ぐようにし、さらにウエブテーパWTはマイナスの−0.05〜−0.40mm/100とし切り屑の排出をよりよくするようにしたことを特徴とする超硬ツイストドリルを提供することにより上記課題を解決した。
高硬度と強靱性という相反する特性を有する鋼製品を、同一の工具で加工するには適正な工具形状の組み合わせが必要である。本発明は通常の超硬ツイストドリルのドリルねじれ角γが30°程度が多いのに対し、本発明ではドリルねじれ角γを13°〜17°と強度を保つよう小さくし、通常の超硬ツイストドリルの溝部心厚Wはドリル直径の0.40倍以上が多いのに対し、本発明では溝部心厚Wをドリル直径の0.30〜0.37倍と切削抵抗を減少させかつ切り屑の排出をよくして溶着を防ぐように小さくし、主切れ刃である第1切れ刃に対する第2切れ刃がなす第2切れ刃角θは、通常の超硬ツイストドリルでは 120°〜 140°以上であるのに対し、本発明では第2切れ刃角θを 143°〜 148°と大きくして、鋼製品表面の高硬度の高炭素層での切れ刃チッピングを防ぎかつ内部の耐衝撃強靱組織での切り屑の溶着を防ぐようにし、さらにウエブテーパWTは通常の超硬ツイストドリルではプラスであるのに対し、本発明ではウエブテーパWTはマイナスの−0.05〜−0.40mm/100とし切り屑の排出をよりよくするようにしたので、かかる適正な工具形状の組み合わせにより、鋼製品表面の高硬度の高炭素層に対する切れ味ををよくしてチッピングを防ぎながら、内部の耐衝撃強靱組織に入っても切りくずのスムーズな排出による溶着を軽減することにより、短時間でチッピング、切れ刃欠けすることがない長寿命の超硬ツイストドリルを提供するものとなった。
即ち、ドリルねじれ角γを13°以上に増大すると、切削抵抗が減少し切れ刃の負荷軽減により切りくず溶着は減少する。また切りくず排出がスムーズになるためステップ送りの間隔が長くなり、加工時間の短縮ができる。ドリルねじれ角γが13°未満と小さいと切削性が低下する。反面ねじれ角γが17°を越えて増大すると刃物角の減少による強度低下を招くため、ねじれ角γは13°〜17°が適性値である。溝部心厚Wをドリル直径Dの0.37倍以下に小さくすると、切削抵抗が減少し切りくずのポケット容量が増しかつ切り屑の排出をよくして溶着を防ぐあるが、反面溝部心厚Wがドリル直径Dの0.30未満であると強度低下を招き、溝部心厚Wがドリル直径Dの0.37倍を越えると切り屑の排出が悪くなるので、溝部心厚Wはドリル直径Dの0.30〜0.37倍が適正値である。切れ刃の第二切れ刃角θを 148°以下に小さくすると、刃先の強度が向上し、鋼製品表面の高硬度の高炭素層に対する切れ味ををよくして溶着を防ぐが、第二切れ刃角θが 143°未満では鋼製品表面の高硬度の高炭素層で切れ刃チッピングの発生及び内部の耐衝撃強靱組織での切り屑の排出の妨げとなることが発生し、また第二切れ刃角θが 148°を越えると、切れ刃の切れ味の低下による内部の耐衝撃強靱組織での切り屑溶着が大きくなるため、第二切れ刃角θは 143°〜 148°が適正値である。さらに本発明ではウエブテーパWTはマイナスの−0.05〜−0.40mm/100とし切り屑の排出をよりよくした。ウエブテーパWTは -0.05/100 未満では効果がなく、マイナステーパを−0.40mm/100を越えて大きくすると深穴加工時の切りくずのスムーズな排出に有利であるが、強度低下を招くため、ウエブテーパWTは -0.05〜-0.40 /100 が適正値である。
好ましくは、前記ドリルの切れ刃前縁、リーディングエッジ及び切れ刃コーナ部に微小の幅bが0.01〜0.05mmのホーニングを施して刃こぼれを防ぐようにすることが好ましい。ホーニングは切れ刃前縁とリーデイングエッジに設けた。ホーニング幅bは0.01未満では効果がなく、ホーニング幅bを大きくすると、切れ刃強度が向上するが切削抵抗増大を招くため、ホーニング幅bは0.01〜0.05mmが適性値である。
さらに好ましくは、前記ドリルのランドの前縁と後縁にそれぞれ前縁マージン及び後縁マージンを設けて切削の安定を図るようにすることが好ましい。通常のシングルタイプに対し断面積が増大するため強度が向上する。
本発明を実施するための最良の形態の一例を図1乃至図3を参照して説明する。図1は本発明を実施するための最良の形態の一例である超硬ツイストドリルの正面図、図2は図1のドリルのA方向からみた切り刃コーナー部の拡大側面図、図3は図1のドリルの横断面図で溝部心厚WとウエブテーパWTを示す。
図1〜図3に示す本発明を実施するための最良の形態である超硬ツイストドリルは、表面に浸炭焼き入れ処理された高硬度の高炭素層と内部に耐衝撃強靱組織を有する鋼製品に、直径の 5〜10倍深さの直径φ0.5 〜3.5 mmの小径穴明けを行う超硬ツイストドリルであって、ドリルねじれ角γを13°〜17°と強度を保つよう小さくし、溝部心厚Wはドリル直径Dの0.30〜0.37倍と切削抵抗を減少させかつ切り屑の排出をよくして溶着を防ぐように小さくし、主切れ刃である第1切れ刃1に対する第2切れ刃7がなす第2切れ刃角θを 143°〜 148°として鋼製品表面の高硬度の高炭素層での切れ刃チッピングを防ぎかつ内部の耐衝撃強靱組織での切り屑の溶着を防ぐようにし、さらにウエブテーパWTはマイナスの−0.05〜−0.40mm/100とし切り屑の排出をよりよくするようにしたものである。2はランド、3は前縁のマージン、4は後縁のマージン、5はコーナ部の面取りであるホーニング、6はリーデイングエッジ、Dはドリル直径、Wは溝部心厚、WTはウエブテーパ、γはドリルねじれ角、θは主切れ刃である第1切れ刃1に対する第2切れ刃7がなす第二切れ刃角、bはホーニング幅である。
本発明の実施形態の超硬ツイストドリルは、通常の超硬ツイストドリルのドリルねじれ角γが30°程度が多いのに対し、本発明ではドリルねじれ角γを13°〜17°と強度を保つよう小さくし、通常の超硬ツイストドリルの溝部心厚Wはドリル直径の0.40倍以上が多いのに対し、本発明では溝部心厚Wをドリル直径の0.30〜0.37倍と切削抵抗を減少させかつ切り屑の排出をよくして溶着を防ぐように小さくし、主切れ刃である第1切れ刃に対する第2切れ刃がなす第2切れ刃角θは通常の超硬ツイストドリルでは 150°以上であるのに対し、本発明では第2切れ刃角θを 143°〜 148°として鋼製品表面の高硬度の高炭素層での切れ刃チッピングを防ぎかつ内部の耐衝撃強靱組織での切り屑の溶着を防ぐようにし、さらにウエブテーパWTは通常の超硬ツイストドリルでは0ないしプラスであるのに対し、本発明ではウエブテーパWTはマイナスの−0.05〜−0.40mm/100とし切り屑の排出をよりよくしたので、かかる適正な工具形状の組み合わせにより、鋼製品表面の高硬度の高炭素層に対する切れ味ををよくして溶着を防ぎながら、内部の耐衝撃強靱組織に入っても切りくずのスムーズな排出による溶着軽減により短時間でチッピング、切れ刃欠けすることがない長寿命の超硬ツイストドリルを提供するものとなった。本発明品は切りくず溶着が少なく、チッピングや刃欠けが少なく、長寿命を得ることができた。切りくず排出が良好であるため深穴を少ないステップ回数で加工することができるので、サイクルタイムも短縮できた。
即ち、ドリルねじれ角γを13°以上に増大すると、切削抵抗が減少し切れ刃の負荷軽減により切りくず溶着は減少する。また切りくず排出がスムーズになるためステップ送りの間隔が長くなり、加工時間の短縮ができる。ドリルねじれ角γが13°未満と小さいと切削性が低下する。反面ねじれ角γが17°を越えて増大すると刃物角の減少による強度低下を招くため、ねじれ角γは13°〜17°が適性値である。溝部心厚Wをドリル直径Dの0.37倍以下に小さくすると、切削抵抗が減少し切りくずのポケット容量が増しかつ切り屑の排出をよくして溶着を防ぐあるが、反面溝部心厚Wがドリル直径Dの0.30未満であると強度低下を招き、溝部心厚Wがドリル直径Dの0.37倍を越えると切り屑の排出が悪くなるので、溝部心厚Wはドリル直径Dの0.30〜0.37倍が適正値である。切れ刃の第二切れ刃角θを 148°以下にすると、刃先の強度が向上し、鋼製品表面の高硬度の高炭素層での切れ刃チッピングを防ぎかつ内部の耐衝撃強靱組織での切り屑の溶着を防ぐようにするが、第二切れ刃角θが 143°未満では鋼製品表面の高硬度の高炭素層で切れ刃チッピングの発生及び内部の耐衝撃強靱組織での切り屑の排出の妨げとなることが発生し、また第二切れ刃角θが 148°を越えると、切れ刃の切れ味の低下による内部の耐衝撃強靱組織での切り屑溶着が大きくなるため、第二切れ刃角θは 143°〜 148°が適正値である。さらに本発明ではウエブテーパWTはマイナスの−0.05〜−0.40mm/100とし切り屑の排出をよりよくした。ウエブテーパWTは -0.05/100 未満では効果がなく、マイナステーパを−0.40mm/100を越えてマイナスを大きくすると深穴加工時の切りくずのスムーズな排出に有利であるが、強度低下を招くため、ウエブテーパWTは -0.05〜-0.40 /100 が適正値である。
本発明の実施形態の超硬ツイストドリルは、ドリルの切れ刃前縁、リーディングエッジ及び切れ刃コーナ部に微小の幅bが0.01〜0.05mmのホーニング5を施して、刃こぼれを防ぐようにしている。ホーニング幅bは0.01未満では効果がなく、ホーニング幅bを大きくすると、切れ刃強度が向上するが切削抵抗増大を招くため、ホーニング幅bは0.01〜0.05mmが適性値である。さらに、ドリルのランドの前縁と後縁に、それぞれ前縁マージン3と後縁マージン4とを設けてダブルタイプとし切削の安定を図るようにした。通常のシングルタイプに対し断面積が増大するため強度が向上する。ドリルの切れ刃には、Ti化合物、Al-Ti 系化合物、Al-Cr 系化合物を含む硬質被膜コーティングが施されている。
本発明品のTiAlN 系コーテイングを施した超硬小径ドリルで浸炭焼入れ鋼の深穴加工実験を行った。ドリル寸法は直径1.8mm 、全長48mm、溝長15mm、ねじれ角γ15°、溝部心厚Wはドリル直径Dの0.35倍、第二切れ刃角θは145 °、ウエブテーパWTは-0.25/100 、先端角140 °、マージンは前縁マージン3と後縁マージン4のダブルタイプである。比較として、工具形状の組み合わせとして仕様の異なる、ドリルねじれ角γ、ドリル直径Dに対する溝部心厚Wの比である溝部心厚比、第二切れ刃角θ及びマージンのそれぞれ異なる組み合わせの6種類を、比較品1〜比較品6として同時に試験した。その結果を表1に示す。被削材である表面に浸炭焼き入れ処理された高硬度の高炭素層と内部に耐衝撃強靱組織を有する鋼製品は、浸炭焼入れ鋼で、表面硬さは780 Hv、内部の耐衝撃強靱組織の硬さは450Hv 、加工深さは11mmである。加工条件は、切削速度35m/min 、送り速度80mm/minであった。切削試験により得られた寿命穴明け数の比率を寿命比率として表1に示す。仕様の異なるもの6種類の各種工具形状の組み合わせのうち本発明品が最適形状であった。
Figure 2008149385
本発明を実施形態の一例である超硬ツイストドリルの正面図。 図1のドリルのA方向からみた切り刃コーナー部の拡大側面図。 図1のドリルの横断面図で溝部心厚WとウエブテーパWTを示す。
符号の説明
1:主切れ刃、2:ランド、3:前縁のマージン、4:後縁のマージン、5:コーナ部の面取りであるホーニング、6:リーデイングエッジ、7:第2切れ刃、D:ドリル直径、W:溝部心厚、WT:ウエブテーパ、γ:ドリルねじれ角、θ:主切れ刃である第1切れ刃1に対する第2切れ刃7がなす第二切れ刃角、b:ホーニング幅

Claims (4)

  1. 表面に浸炭焼き入れ処理された高硬度の高炭素層と内部に耐衝撃強靱組織を有する鋼製品に、直径の 5〜10倍深さの直径φ0.5 〜3.5 mmの小径穴明けを行う超硬ツイストドリルにおいて、ドリルねじれ角γを13°〜17°と強度を保つよう小さくし、溝部心厚Wはドリル直径の0.30〜0.37倍と切削抵抗を減少させかつ切り屑の排出をよくして溶着を防ぐように小さくし、主切れ刃である第1切れ刃に対する第2切れ刃がなす第2切れ刃角θを 143°〜 148°として鋼製品表面の高硬度の高炭素層での切れ刃チッピングを防ぎかつ内部の耐衝撃強靱組織での切り屑の溶着を防ぐようにし、さらにウエブテーパWTはマイナスの−0.05〜−0.40mm/100とし切り屑の排出をよりよくするようにしたことを特徴とする超硬ツイストドリル。
  2. 前記ドリルの切れ刃前縁、リーディングエッジ及び切れ刃コーナ部に微小の幅bが0.01〜0.05mmのホーニングを施して刃こぼれを防ぐようにしたことを特徴とする請求項1に記載の超硬ツイストドリル。
  3. 前記ドリルのランドの前縁と後縁にそれぞれ前縁マージン及び後縁マージンを設けて切削の安定を図るようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の超硬ツイストドリル。
  4. 前記ドリルの切れ刃にTi化合物、Al-Ti 系化合物、Al-Cr 系化合物を含む硬質被膜コーティングが施されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1に記載の超硬ツイストドリル。
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