JP2008148317A - 自動プログラミング式聴取装置及びそのプログラミング方法 - Google Patents

自動プログラミング式聴取装置及びそのプログラミング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】聴取装置、特に補聴器において、簡単かつ快適なやり方でプログラミングを可能にする。
【解決手段】プログラミングデータがトランスポンダ11に蓄積され、トランスポンダ11が聴取装置10によって活性化され、それによってプログラミングデータがトランスポンダ11から聴取装置10へ伝送される。
【選択図】図2

Description

本発明は、データを蓄積するためのメモリと無線式に情報伝達するための伝送装置とを有する聴取装置に関する。さらに本発明は、この種の聴取装置及びプログラミングユニットを有する聴取システムに関する。最後に本発明はまた聴取装置のプログラミングのための対応する方法に関する。ここで聴取装置という概念は、特に補聴器、また例えばヘッドセット又はヘッドホンを意味する。
補聴器は、難聴者の処置のために用いられる装着可能な聴取装置である。多数の個々の欲求に応じるため、補聴器には種々の構造形式があり、例えば耳掛け式補聴器(HdO)、耳道挿入式補聴器(IdO)及びConcha(甲介)補聴器が用意されている。模範的に挙げられる補聴器は、外耳に又は耳道内に装着される。しかしさらに市場では、骨伝導補聴器、インプラント可能な又は振動触感性の補聴器も利用されている。その際、損なわれた聴覚の刺激は機械的又は電気的に行われる。
補聴器は原則的に、本質的な構成要素として入力変換器、増幅器及び出力変換器を持っている。入力変換器は通例、受音器例えばマイクロホン、及び電磁受量器例えば誘導コイル、の少なくとも一方である。出力変換器はたいていの場合電気音響変換器例えば小型スピーカーとして、又は電気機械変換器例えば骨伝導受話器として実現されている。増幅器は通常信号処理ユニット中に組み込まれている。この原則的な構造が、耳掛け式補聴器の例について図1に示されている。耳の後に装着するための補聴器ハウジング1内に、1つ又は複数のマイクロホン2が周囲からの音を取り入れるために組み込まれている。同じように補聴器ハウジング1内に組み込まれた信号処理装置3は、マイクロホン信号を処理しそれを増幅する。信号処理装置3の出力信号はスピーカーないし受話器4に伝送され、受話器は音響信号を出力する。音は場合によっては、耳道内のオトプラスチック(Otoplastik)によって固定されている音響チューブを介して、補聴器装用者の鼓膜に伝送される。補聴器及び特に信号処理ユニット3の給電は、同様に補聴器ハウジング1内に組み込まれた電池5によって行われる。
補聴器及びその他の聴取装置のプログラミングは、通例、音響専門家、補聴器専門家、又はその他の専門家によって行われる。その際、確かな専門知識を必要とするのみならず、プログラミングのための特殊な器具類をも必要とする。
これまで補聴器は、コンピュータとプログラミング装置(NoahLink、HIPRO等)によってプログラミングされる。いわゆるウルトラ・ロー・エンド(ultra-low-end)機器においては、その機器の「プログラミング」のためにトリマを調整するが、トリマは多くの場所を必要とし、機器の価格を上昇させる。
同様に補聴器のプログラミングのための方法が知られている(例えば特許文献1参照)。その方法においては符号化された情報が印刷された媒体上に準備され、引き続きコード読取ユニットを用いて取り出される。最後に情報は補聴器に納められ、その結果補聴器における信号処理の制御が蓄積された情報に依存して行われる。そのためコード読取ユニットの操作部を操作することによって、補聴器への電磁式信号伝送が行われる。
上述のプログラミングのいずれの方式も補聴器装用者にとっては高い費用を要する。この費用は、対応するインフラストラクチャーが存在しない国々においてはそれだけ高い。
無線式にプログラミング可能な補聴器が知られている(例えば特許文献2参照)。この補聴器はトランスポンダを有し、そのトランスポンダによって補聴器はプログラミング機器からプログラミング信号を無線式に受け取り、特定の応答信号を送り返すことができる。トランスポンダはそのため電気コイルを有する。
独国特許発明第10147811 C1号明細書 欧州特許出願公開第1389035 A2明細書
したがって本発明の課題は、簡単かつ快適なやり方でプログラミングすることのできる聴取装置を提供することにある。さらに本発明の課題は、プログラミングユニットを有する対応する聴取システム及びそれに関するプログラミングのための方法を提供することにある。
本発明によれば、この課題は、データを蓄積するためのメモリと無線式に情報伝達するための伝送装置とを有する聴取装置において、伝送装置が、外部のトランスポンダのための活性化エネルギーを送出するため、及びトランスポンダからのデータを受信するために構成され、伝送装置を介して受信したデータがメモリに蓄積可能であることによって解決される。
さらに本発明によれば、上述の聴取装置とプログラミングメモリを有するトランスポンダとを備え、プログラミングメモリからのデータがトランスポンダを介して聴取装置に伝送可能である聴取システムが提供される。
さらに上述の課題を解決するため、トランスポンダにおけるプログラミングデータの蓄積、聴取装置によるトランスポンダの活性化及びトランスポンダから聴取装置へのプログラミングデータの伝送による聴取装置のプログラミングのための方法が提供される。
したがって、聴取装置及び特に安価に製造することができるRFIDトランスポンダを有する補聴器を、他の機器を必要とすることなくプログラミングすることが有利に可能である。特に、外部のトランスポンダに対する特別のエネルギー供給も必要としない。それは設定ないしプログラミングのためのエネルギーが聴取装置そのものに由来するからである。したがって設定ないしプログラミング機器として受動式のトランスポンダを使用することができる。
本発明による聴取装置はさらに信号処理装置を備えることもでき、その際信号処理装置のパラメータのあらかじめ与えられた部分のみが、伝送されメモリに蓄積されたデータによって変更可能である。したがって例えば、基本設定を所有する補聴器が実現可能であり、その際パラメータの微細設定のみがトランスポンダによって実施可能である。したがって個々の難聴に対して費用をかけて得られた基本設定が、容易に操作可能なプログラミングユニットによってうっかり間違えて失われることはあり得ない。
トランスポンダはさらに、トランスポンダから聴取装置へ伝送可能なパラメータの手動設定のための設定要素を有することができる。それによって聴取装置のプログラミングを、利用者に過大な要求をすることなくさらに利用者の手にゆだねることができる。
聴取装置がただ単にトランスポンダ上に置かれ、それに続いて聴取装置がトランスポンダからプログラミングデータ又はその他のデータを呼び出すことによって、聴取装置のプログラミングを行うのが有利である。聴取装置によるプログラミングデータの呼び出しは、例えば、聴取装置の1つの要素が手動操作されることによって準備することができる。それに代えて、聴取装置がトランスポンダの伝送帯域の広がり内に存在することを、聴取装置が自動的に識別することもできる。後者の場合、聴取装置のスイッチオンのとき呼び出しが自動的に行われない限り、聴取装置における設定要素のための所要面積を減らすことができる。
本発明を図面に基づいて詳細に説明する。以下に詳細に説明する実施例は、本発明の有利な実施形態を示すものである。
図2の例に従って、補聴器10がトランスポンダ11によってプログラミングされるべきものとする。補聴器10はそのため、データに加えてエネルギーをも外部回路に伝送し得るいわゆる「無線システム(Wireless-System)」を有する。この伝送システムは、図2の補聴器10の側からアンテナコイル12によって表されている。伝送システムないしアンテナコイル12はメモリ13に接続され、このメモリには信号処理装置3(図1参照)に対するプログラミングデータが蓄積可能である。なお信号処理装置3は図2には見易くするため示されていない。さらに補聴器10はいわゆるプッシュボタン14を備え、このボタンは補聴器10のプログラミングのために押されるべきものである。
トランスポンダ11、特にRFIDトランスポンダ、は補聴器外部の回路であり、この回路は補聴器10と無線式に情報伝達を行うことができる。そのためトランスポンダ11はアンテナ15を有し、このアンテナは、好ましくはキャッシュカードフォーマットを有する平らな基板上にらせん形のコイルとして形成されている。アンテナ15はマイクロコントローラ16と接続され、マイクロコントローラ16はまたメモリ17と接続されている。メモリ17は補聴器10のメモリ13に伝送されるべきプログラミングデータを含んでいる。マイクロコントローラ16はトランスポンダ11の側のデータ伝送を制御する。
次にトランスポンダ11による補聴器10のプログラミングを個々のステップで詳細に説明する。補聴器10は、プログラミングのためただ単にRFIDトランスポンダ11上に置かれるか、又はその近傍に持って来られる。次いで補聴器10はスイッチを入れられる、ないし補聴器10のプッシュボタン14が押される。それに基づいて補聴器10はトランスポンダ11にエネルギーを供給する磁界を発生する。このことは図2に矢印18で示されている。この補聴器10からトランスポンサ11への方向の伝送の際データも伝送されるが、図2には示されていない。
補聴器10のエネルギーによって活性化されて、トランスポンダ11はメモリ17に蓄積されているプログラミングデータ列でもって応答する。図2に矢印19で示されているデータ伝送は磁界の変調を介して行われる。補聴器において、受け取られたデータはメモリ13、特にEEPROM、に書き込まれる。
補聴器のプログラミングはしたがって本発明によれば補聴器そのもののイニシアチブで行われる。そのために必要なエネルギーも補聴器に由来する。このことは、補聴器が設定をトランスポンダから能動的に得ることを意味する。
別の実施形態に相応して、トランスポンダ11はさらに加えてトリマ20、スイッチ又は類似の操作要素を含むことができる。さらにトランスポンダは複数のこの種の設定要素を有することもできる。それによって利用者が、自身パラメータを個々に設定することができ、またこのパラメータを補聴器に伝送するという可能性を得る。このことはプログラミングの枠組みにおいて、しかしまたそれに依存せず、行うことができる。このようにして、補聴器においてパラメータを変更するための設定要素を節減することができる。
実際上に、例えばN個の異なるトランスポンダを準備することができ、その結果補聴器のN個の予設定が可能である。そうすれば補聴器装用者は自分に最も有利な設定を選択し、相応するトランスポンダを取得する。補聴器の設定はそれによって、例えば習得している補聴器によって微細調整を実行するためにまさしく十分である。
トランスポンダ・プログラミングの有利な使用は、そのプログラミングが特定のパラメータに限定され得ることにある。それによって、個々の難聴に関係する補聴器の基本設定がもっぱら音響専門家によって行われることを可能にする。音響専門家はそのため対応するプログラミング機器、最も簡単な場合上述のトランスポンダを所有する。しかし補聴器装用者はみずから、特別にあらかじめ準備されたアルゴリズム又は特徴(指向性マイクロホン、雑音抑制等)のプログラミングのために適しているトランスポンダのみを取得することができる。またRFIDトランスポンダについてあとから補足して初めて特定の機能を活性化する(アップデート)可能性も存在する。
補聴器の原理的構成を示す説明図である。 本発明による補聴器のプログラミングのためのデータの交換を示す説明図である。
符号の説明
1 補聴器ハウジング
2 マイクロホン
3 信号処理装置
4 受話器
5 電池
10 補聴器(聴取装置)
11 トランスポンダ
12 アンテナコイル(伝送装置)
13 メモリ
14 プッシュボタン
15 アンテナ
16 マイクロコントローラ
17 メモリ
18 矢印(エネルギー)
19 矢印(データ伝送)
20 トリマ(設定要素)

Claims (12)

  1. データを蓄積するためのメモリ(13)と無線式に情報伝達するための伝送装置(12)とを有する聴取装置において、
    ・伝送装置(12)は、外部のトランスポンダ(11)のための活性化エネルギーを送出するため、及びトランスポンダ(11)からのデータを受信するために構成され、
    ・伝送装置(12)を介して受信したデータがメモリ(13)に蓄積可能である
    ことを特徴とする聴取装置。
  2. 外部のトランスポンダ(11)が受動性であり、データ伝送(19)のためのエネルギー(18)が伝送装置(12)を用いてもっぱら聴取装置(10)に由来することを特徴とする請求項1記載の聴取装置。
  3. 信号処理装置(3)を備え、信号処理装置(3)のパラメータのあらかじめ与えられた部分のみが、伝送されメモリ(13)に蓄積されたデータによって変更可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の聴取装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の聴取装置(10)と、プログラミングメモリを有するトランスポンダ(11)とを備え、プログラミングメモリからのデータがトランスポンダ(11)を用いて聴取装置に伝送可能であることを特徴とする聴取システム。
  5. プログラミングユニットが、トランスポンダ(11)を介して聴取装置に伝送されるパラメータの手動設定のための設定要素(20)を持っていることを特徴とする請求項4記載の聴取システム。
  6. ・トランスポンダ(11)におけるプログラミングデータの蓄積
    ・聴取装置(10)によるトランスポンダ(11)の活性化、及び
    ・トランスポンダ(11)から聴取装置(10)へのプログラミングデータの伝送
    を特徴とする聴取装置のプログラミング方法。
  7. 聴取装置(10)がそのプログラミングのためトランスポンダ(11)上に置かれ、それに基づいて聴取装置がプログラミングデータをトランスポンダ(11)から呼び出すことを特徴とする請求項6記載の方法。
  8. プログラミングデータを呼び出すため聴取装置(10)において設定要素(20)が手動で操作されることを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. プログラミングデータを呼び出すため聴取装置(10)がトランスポンダ(11)の伝送帯域の広がり内に存在することを、聴取装置(10)が自動的に識別することを特徴とする請求項6又は7記載の方法。
  10. トランスポンダ(11)が受動性であり、データ伝送(1)のためのエネルギー(18)がもっぱら聴取装置(10)から供給されることを特徴とする請求項6〜9のいずれか1つに記載の方法。
  11. 聴取装置(10)が信号処理装置(3)を有し、信号処理装置(3)のパラメータのあらかじめ与えられた部分のみが伝送されるプログラミングデータによって変更可能であることを特徴とする請求項6〜10のいずれか1つに記載の方法。
  12. トランスポンダ(11)においてパラメータが手動で設定され、聴取装置(10)によって呼び出されることを特徴とする請求項6〜11のいずれか1つに記載の方法。
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