JP2008145162A - 三次元形状測定装置 - Google Patents

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欣也 加藤
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Abstract

【課題】高い測定精度と広い計測範囲を両立させることができる三次元形状測定装置を提供する。
【解決手段】照明光学系21によって物体11にスリットパターンを投影し、照明光学系21の光軸とは異なる光軸を有する撮像光学系22によって物体11上のスリットパターンを撮像して、スリットパターンの画像情報に基づき物体11の二次元高さデータを取得し、さらに物体11と光学系とを相対的に移動させることにより、物体11の三次元高さデータを測定する三次元形状測定装置であって、撮像光学系22において、光路分岐手段9により光路を複数の光路に分岐し、各光路においては、前記照明光学系光軸上の互いに異なる点A、B、Cに共役な位置に、撮像素子10a、10b、10cの中心a、b、cを配置したことを特徴とする三次元形状測定装置。
【選択図】 図1

Description

本発明はスリット投影法(光切断法)を用いた三次元形状測定装置に関するものである。
近年、非接触で物体の三次元形状を測定する必要性が高まっている。物体の三次元形状を非接触で測定する方法には大別して二種類の方法がある。一つは受動的な方法であって物体を複数台のカメラで撮影する立体写真法が代表的なものである。これらの方法は、汎用的で物体の形状や大きさ等の制限が少ないという利点がある。他の一つは能動的な方法であって光レーダー法、アクティブステレオ法、モアレトポグラフィ法、照度差ステレオ法、干渉法などであり、一般に受動的な方法より精度が高いという利点がある。
高精度測定にはアクティブステレオ法が多用され、そこでは代表的な方法としてスリット投影法(光切断法)がある。これは、被測定物体にスリットパターンを投影し、被測定物表面に映るスリットパターンの位置をカメラ画像上で検出し、三角測量の原理を用いて物体の二次元情報を得る。そして、スリットパターンを走査することにより、物体全体の三次元形状を得ることができる。この方法では空間分解能は走査分解能に依存するので、高い精度(分解能)を得るためには走査分解能を高めなければならない。これを改善する方法として、マルチスリットパターンを投影し、分割されたスリット毎に三角測量を行うものがある。これによれば、ピッチの異なる種々の投影パターンを投影することにより、測定の信頼性を高めることができる。
スリット投影法で更に高い空間分解能を達成するためには、受光素子の画素数を増やす、パターンピッチを細かくする、光学系の解像力を高める(開口数を大きくする)などの対策が必要になる。ところが光学系の開口数を大きくして細かいパターンピッチを投影しようとすると、必然的に焦点深度が浅くなり、計測範囲を狭めてしまうという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、高い測定精度と広い計測範囲を両立させることができる三次元形状測定装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための第1の手段は、被検物体にスリットパターンを投影する照明光学系と、前記照明光学系の光軸とは異なる光軸を有し、前記被検物体上のスリットパターンを撮像素子により撮像する撮像光学系と、前記被検物体と、前記照明光学系及び前記撮像光学系とを相対的に移動させる機構と、前記移動機構により相対移動させながら撮像した前記スリットパターンの画像情報に基づいて前記被検物体の三次元データを測定する三次元形状測定装置であって、前記撮像光学系の光軸は、途中で分岐した複数の光軸であり、前記照明光学系の光軸上の互いに異なる点と共役な前記各光軸上の位置に、それぞれ前記撮像素子の中心を配置したことを特徴とする三次元形状測定装置である。
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、前記複数の光軸に分岐する手段は、ダイクロイックプリズム又はダイクロイックミラーであることを特徴とするものである。
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第1の手段であって、前記複数の光軸に分岐する手段は、偏光ビームスプリッタであることを特徴とするものである。
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、前記撮像光学系はアフォーカル系であることを特徴とするものである。
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第1の手段から第4の手段のうちいずれかの光学系複数組を、それらのスリットが互いに平行になるように、前記スリットの長さ方向に並べて配置したことを特徴とする三次元形状測定装置である。
本発明によれば、高い測定精度と広い計測範囲を両立させることができる三次元形状測定装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態の1例である三次元形状測定装置の光学系の概要を示す図である。投影光学系21においては、必要に応じてコレクタレンズ(球面鏡を含む)を加えることもできる光源1により、一次元スリットパターン2を照明し、レンズ3、5を用いて基準平面12上に斜め方向からスリットパターンを投影する。スリットの長手方向は図1の紙面に垂直である。開口絞り4が照明系のNAを決定している。
レンズ3、5はアフォーカル系を構成している。従って本実施の形態では照明光学系21はテレセントリックとなっている。被測定物体11は、基準平面12を上面とするステージ13上にあって矢印で示すように水平方向に移動させることができる。以上の構成は、従来の光切断法による計測法と同一である。
撮像光学系22においては、被測定物体11に投影されたスリットパターンからの光束が、アフォーカル系を構成するレンズ6、8により導かれ、ダイクロイックプリズム9により、波長の異なる光束からなる3つの光路に分離される。分離された光束は、それぞれ撮像素子10a、10b、10cに導かれて、スリットパターンの像を撮像面に結像する。撮像素子10a、10b、10cの撮像面の中心点a、b、cは、それぞれ、投影光学系21から投影される光束上の点A、B、Cと共役な位置に設けられている。なお、開口絞り7が、撮像光学系のNAを決定している。
この実施の形態においては、被測定物体11の表面の高さに応じてA点付近の計測は撮像素子10aで、B、C各点付近の計測はそれぞれ撮像素子10b、10cで行うことにより計測精度を高めることができる。レンズ6、8がアフォーカル系を構成しているため、A、B、C各点付近の計測を同じ精度で行うことができる。
なお、この実施の形態においては、光路分岐手段としてダイクロイックプリズムを使用しているが、ダイクロイックミラーを使用することもでる。又、光路を2分割するのであれば、偏光ビームスプリッタを使用することもできる。
以下、本実施の形態における測定可能範囲を、図2を用いて説明する。以下の説明において、撮像素子10a、10b、10cに入射する光の波長を、それぞれλa、λb、λcとする。長方形31Cの短辺方向は撮像素子10cが使用される場合の撮像光学系の焦点深度を示しており、長辺方向は撮像光学系の視野に相当する。つまり図1の撮像素子10Cは、図2の長方形31Cで示される範囲にある物体表面の情報を常に合焦状態で得ることができる。
同様に他の長方形31A、31B内にある物体表面情報も、撮像素子10a、10bによって合焦状態で得ることができる。各長方形の頂点同士が少し重なりあうことが望ましい。ここで被測定物体11を水平方向に移動させることにより、図2における矢印dの範囲の高さの物体を計測することができる。撮像系の物体側NAをNAとすると、長方形31Cの短辺の長さである焦点深度幅はλc/NA であるから、長方形31Cの長辺の長さをS、対角線の長さをlとすると、
S=λc tan(θ1+θ2)/NA ‥‥(1)
l=λc/(NA cos(θ1+θ2)) ‥‥(2)
となる。
同様に長方形31A、31Bの短辺、長辺、対角線の長さを求めることができる。照明系の中心波長λcの焦点深度は長方形31Cの対角線の長さ以上あればよいから、照明系のNAをNAとすると、(2)式を用いて、次の不等式が成り立つ。
λc/NA > λc/(NA cos(θ1+θ2)) ‥‥(3)
Figure 2008145162
このとき、照明系には色収差が必要となり、λa,λb,λcの波長の光束はそれぞれA、B、C点にスリットパターンが結像するようなものであればよい。色収差をつけない場合は各長方形31A、31B、31Cの対角線の和を焦点深度以内とすればよいので、平均波長をλとし、(3)式を用いると
λ/NA > Nλ/(NA cos(θ1+θ2))) (ただしN=3)
Figure 2008145162
(ただし、N=3)
となる。
A、B、C各点からレンズ6までの距離が異なるため、各点におけるNAは厳密には等しくはないが、(1)〜(4)式では簡単のためC点でのNAをNAとしている。現実には次の不等式が成り立つ。
NA2A>NA2C>NA2B …(5)
従って解像力をできるだけ揃えるためには、以下の関係が望ましい。
λa>λc>λb …(6)
図3は、より大きな物体を測定するために、光学ユニットを複数個並べた状態を示す図である。図3(a)において、物体の移動方向は図3の矢印の向きである。投影光学系21a、21bが図1の投影光学系21に相当し、撮像光学系22a、22bが図1の撮像光学系22に対応する。又、点Cにおける投影スリットパターン像がそれぞれの光学系の23a、23bに対応する。その際、図3(b)に示すように、スリットパターン像23aと23bのスリット長さ方向をオーバラップさせる必要がある。そのために、投影光学系21a、21b、撮像光学系22a、22bを千鳥配置している。
本発明の実施の形態の1例である三次元形状測定装置の光学系の概要を示す図である。 本実施の形態における測定可能範囲を説明するための図である。 より大きな物体を測定するために、光学ユニットを複数個並べた状態を示す図である。
符号の説明
1:光源、2:一次元スリットパターン、3:レンズ、4:開口絞り、5:レンズ、6:レンズ、7:開口絞り、8:レンズ、9:ダイクロイックプリズム、10a,10b,10c:撮像素子、11:被測定物体、12:基準平面、13:ステージ、21,21a,21b:照明光学系、22,22a,22b:撮像光学系、23a、23b:スリットパターン像

Claims (5)

  1. 被検物体にスリットパターンを投影する照明光学系と、前記照明光学系の光軸とは異なる光軸を有し、前記被検物体上のスリットパターンを撮像素子により撮像する撮像光学系と、前記被検物体と、前記照明光学系及び前記撮像光学系とを相対的に移動させる機構と、前記移動機構により相対移動させながら撮像した前記スリットパターンの画像情報に基づいて前記被検物体の三次元データを測定する三次元形状測定装置であって、前記撮像光学系の光軸は、途中で分岐した複数の光軸であり、前記照明光学系の光軸上の互いに異なる点と共役な前記各光軸上の位置に、それぞれ前記撮像素子の中心を配置したことを特徴とする三次元形状測定装置。
  2. 前記複数の光軸に分岐する手段は、ダイクロイックプリズム又はダイクロイックミラーであることを特徴とする請求項1に記載の三次元形状測定装置。
  3. 前記複数の光軸に分岐する手段は、偏光ビームスプリッタであることを特徴とする請求項1に記載の三次元形状測定装置。
  4. 前記撮像光学系はアフォーカル系であることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の三次元形状測定装置。
  5. 請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の三次元形状測定装置の光学系複数組を、それらのスリットが互いに平行になるように、前記スリットの長さ方向に並べて配置したことを特徴とする三次元形状測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011215089A (ja) * 2010-04-02 2011-10-27 Pulstec Industrial Co Ltd 3次元形状測定装置

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