JP2008142785A - 電動ドライバ - Google Patents
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Abstract
【課題】ネジ囓りやネジ浮きのない適正なネジ締めを行える装置を提供する。
【解決手段】モータ52が逆回転している時、電流上昇検出装置3は電流値の上昇を検出し、電流上昇回数カウンタ5はその上昇回数をカウントする。電流値の上昇が連続的に所定回数になったら、電流上昇部30にあると判断し、電流下降検出装置4は電流下降部35を監視し、該電流値の下降が所定電流値以上になったら、その旨の検出結果を制御装置1に送信し、制御装置1はモータ52の回転を止める。この停止位置からモータ52を正転させてねじ込みを行わせる。
【選択図】図1
【解決手段】モータ52が逆回転している時、電流上昇検出装置3は電流値の上昇を検出し、電流上昇回数カウンタ5はその上昇回数をカウントする。電流値の上昇が連続的に所定回数になったら、電流上昇部30にあると判断し、電流下降検出装置4は電流下降部35を監視し、該電流値の下降が所定電流値以上になったら、その旨の検出結果を制御装置1に送信し、制御装置1はモータ52の回転を止める。この停止位置からモータ52を正転させてねじ込みを行わせる。
【選択図】図1
Description
この発明は、電動ドライバに関する。
電動ドライバは、電動モータによりビットを回転させ、ネジ締めなどを行う装置として、種々の分野で広く用いられており、ロボットなどに装着され、自動的なネジ締めなどにも使用されている。
しかし、電動ドライバを用いてネジ締めをする際、オネジとメネジの噛み合わせが合わず、ネジ囓りが起こりネジ浮きがしばしば発生する。この原因は、オネジとメネジの噛み付きによるもので、オネジとメネジのネジが一致しない状態で、ネジ締めを行うことにある。
電動ドライバを自動ネジ締めなどに用いている場合、作業者が目視或いは手先の感覚でネジの一致を確認できず、ネジの一致を自動的に検出できる装置が望まれていた。
本発明は上記従来技術の問題を解決することを目的とする。
電動ドライバを自動ネジ締めなどに用いている場合、作業者が目視或いは手先の感覚でネジの一致を確認できず、ネジの一致を自動的に検出できる装置が望まれていた。
本発明は上記従来技術の問題を解決することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明はオネジを回転させてメネジにねじ込むためのビットと、該ビットを回転させるための正逆回転可能なモータと、を有する電動ドライバにおいて、オネジをメネジに当てた状態で前記モータを逆回転させるモータ駆動制御装置と、前記モータの逆回転時の電流値を検出するモータ電流検出装置と、該モータの逆回転中の電流値が所定電流値以上上昇したことを検出する電流値上昇検出装置と、該電流値上昇検出装置により、所定電流値以上の電流値上昇が検出された後に、所定電流値以上の電流の下降があったことを検出する電流下降検出装置と、を備え、 前記モータ駆動制御装置は、前記電流下降検出装置により電流下降の検出がされた時に、モータを停止させ、該停止位置からモータを正転させて、ネジ締めを開始する、ことを特徴とする。
前記電流値上昇検出装置は、所定サンプリング毎に電流値上昇を検出し、該電流値上昇が所定回数以上連続した時に、所定電流値以上の電流上昇があったことを検出する、ように構成することが可能である。
前記電流値上昇検出装置は、所定サンプリング毎に電流値上昇を検出し、該電流値上昇が所定回数以上連続した時に、所定電流値以上の電流上昇があったことを検出する、ように構成することが可能である。
上記本発明の電動ドライバによれば、ネジ囓りやネジ浮きのない適正なネジ締めを行える効果がある。
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
最初に図3と図4に基づいて本発明の原理を説明する。
本発明者らは、ネジ締め開始の際にオネジを逆回転させて、モータ電流の電流値を検討した結果、オネジとメネジの一致を電流値により検出できることを見いだした。
最初に図3と図4に基づいて本発明の原理を説明する。
本発明者らは、ネジ締め開始の際にオネジを逆回転させて、モータ電流の電流値を検討した結果、オネジとメネジの一致を電流値により検出できることを見いだした。
図3において、オネジ10はオネジ部13を有しており、このオネジ部13の下端に切り始め部分が存在する。この切り始め部分をオネジ開始点11とする。一方模式的に示すメネジ20のメネジ部23の切り始め部分をメネジ開始点21とする。また、メネジ開始点21の一回転分下側の対応点をボトム点22とする。
オネジ10をメネジ20にねじ込む際に、オネジ10をメネジ20に当接して、オネジ10を矢印15方向に逆回転させると、オネジ10のオネジ開始点11はボトム点22からせり上がり、メネジ開始点21に達してボトム点22に落ちるという運動を繰り返し、この運動に対応してモータ電流値も変化することが分かった。
また、オネジ開始点11がボトム点22と一致或いはその近傍にある時に、モータを正回転させてねじ込みを行えば、ネジ囓りやネジ浮きの生じない適正なねじ込みが行えることが判明した。
また、オネジ開始点11がボトム点22と一致或いはその近傍にある時に、モータを正回転させてねじ込みを行えば、ネジ囓りやネジ浮きの生じない適正なねじ込みが行えることが判明した。
図4にモータ電流の波形を示す。逆転方向の電流であるため、マイナス方向に記載されており、以下絶対値で電流の上昇下降を表現する。即ち、図4の下方向が電流上昇、上方向が電流の下降を示す。
図4において、オネジ10のオネジ開始点11がボトム点22からせり上がるにつれて、電流値は上昇していき(電流上昇部30)、メネジ開始点21において頂点に達し、メネジ開始点21からボトム点22に落ちる時、電流値は急激に下降する(電流下降部35)。そして、ボトム点22を過ぎるとメネジ部23をせり上がるにつれて再び上昇を始める。
図4において、オネジ10のオネジ開始点11がボトム点22からせり上がるにつれて、電流値は上昇していき(電流上昇部30)、メネジ開始点21において頂点に達し、メネジ開始点21からボトム点22に落ちる時、電流値は急激に下降する(電流下降部35)。そして、ボトム点22を過ぎるとメネジ部23をせり上がるにつれて再び上昇を始める。
モータを逆回転させることにより、このような電流値の変化を繰り返し、電流上昇部30と電流下降部35が繰り返される。
本発明は、メネジ開始点21からボトム点22に至る電流下降部35の所定の点を検出し、ボトム点22の近傍で逆回転を停止し、その位置から正回転させてねじ込みを開始することにより、適正なねじ込みを得るものである。
本発明は、メネジ開始点21からボトム点22に至る電流下降部35の所定の点を検出し、ボトム点22の近傍で逆回転を停止し、その位置から正回転させてねじ込みを開始することにより、適正なねじ込みを得るものである。
図1に、本発明の電動ドライバの構成を示す。
制御装置1はモータ駆動装置51を制御して、モータ52を正逆回転させてビット53を回転させ、ねじ込みを行わせる。操作装置50は制御装置1に種々の指令を与えるものであって、操作者の手動による操作や、ロボット等の他の機器の制御装置による操作により指令が与えられる。
制御装置1はモータ駆動装置51を制御して、モータ52を正逆回転させてビット53を回転させ、ねじ込みを行わせる。操作装置50は制御装置1に種々の指令を与えるものであって、操作者の手動による操作や、ロボット等の他の機器の制御装置による操作により指令が与えられる。
制御装置1にはモータ電流検出装置2が接続され、モータ52の電流値の監視が行われる。モータ52が逆回転している時、電流上昇検出装置3は電流の上昇を検出する。この検出は所定のサンプリング時間毎、例えば2msec毎に現時点の電流値とその前の電流値を比較して上昇しているか否か判断する。サンプリング時間を変えることにより、小さな電流上昇を無視するなど、ノイズ除去を行うことができ、該サンプリング時間は種々の条件に応じて決定する。
電流上昇回数カウンタ5は電流値の上昇の回数をカウントするようになっている。この実施形態においては、電流上昇回数カウンタ5により電流上昇検出装置3の電流上昇検出が4回連続カウントされたら、所定値以上の電流上昇があると判断し、電流上昇部30であると判断する。
電流上昇部30にあると判断されたら、電流下降検出装置4は電流下降部35を監視する。オネジ開始点11がメネジ開始点21を通過しボトム点22に下降すると、該電流値も下降し、この電流値降下が所定電流値以上になったら、電流下降検出装置4はその旨の検出結果を制御装置1に送信し、制御装置1はモータ駆動装置51を制御してモータ52の回転を止めるように構成されている。
電流上昇回数カウンタ5は電流値の上昇の回数をカウントするようになっている。この実施形態においては、電流上昇回数カウンタ5により電流上昇検出装置3の電流上昇検出が4回連続カウントされたら、所定値以上の電流上昇があると判断し、電流上昇部30であると判断する。
電流上昇部30にあると判断されたら、電流下降検出装置4は電流下降部35を監視する。オネジ開始点11がメネジ開始点21を通過しボトム点22に下降すると、該電流値も下降し、この電流値降下が所定電流値以上になったら、電流下降検出装置4はその旨の検出結果を制御装置1に送信し、制御装置1はモータ駆動装置51を制御してモータ52の回転を止めるように構成されている。
モータ52の回転を停止した時に、オネジ開始点11はボトム点22の近傍にあるから、制御装置1はこの停止位置からモータ52を正転させてねじ込みを行わせる。このねじ込みにより適正なネジ締めが実現できる。
図2により動作を説明する。
オネジ10をメネジ20に当接した状態で、制御装置1はモータ52を逆回転させる(ステップS1)。電流上昇検出装置3は電流の上昇を監視し(ステップS2)、電流上昇回数カウンタ5は上昇回数をカウントする(ステップS3)。電流上昇回数カウンタ5は上昇を検出しなかった時、回数カウントをクリアする(ステップS3’)。上昇回数が連続的に所定回数(この実施例では4回)になったら(ステップS4)、制御装置1は、電流上昇部30であると判断し、電流下降検出装置4に電流の下降を監視させる(ステップS5)。該電流値の下降が所定値以上になったら(ステップS6)、制御装置1はモータ52を停止させ(ステップS7)、モータ52を正転させて(ステップS8)、ねじ込みを行う。
オネジ10をメネジ20に当接した状態で、制御装置1はモータ52を逆回転させる(ステップS1)。電流上昇検出装置3は電流の上昇を監視し(ステップS2)、電流上昇回数カウンタ5は上昇回数をカウントする(ステップS3)。電流上昇回数カウンタ5は上昇を検出しなかった時、回数カウントをクリアする(ステップS3’)。上昇回数が連続的に所定回数(この実施例では4回)になったら(ステップS4)、制御装置1は、電流上昇部30であると判断し、電流下降検出装置4に電流の下降を監視させる(ステップS5)。該電流値の下降が所定値以上になったら(ステップS6)、制御装置1はモータ52を停止させ(ステップS7)、モータ52を正転させて(ステップS8)、ねじ込みを行う。
なお、上記実施形態では、電動ドライバとして実現した装置を説明したが、モータ電流検出装置2、電流上昇検出装置3、電流下降検出装置4、電流上昇回数カウンタ5、及び制御装置1の一部を別体のねじ込み開始位置検出装置として実現し、電動ドライバ本体と接続するように構成することも可能である。
1:制御装置、2:モータ電流検出装置、3:電流上昇検出装置、4:電流下降検出装置、5:電流上昇回数カウンタ、11:オネジ開始点、13:オネジ部、15:矢印、20:メネジ、21:メネジ開始点、22:ボトム点、23:メネジ部、30:電流上昇部、35:電流下降部、50:操作装置、51:モータ駆動装置、52:モータ、53:ビット。
Claims (4)
- オネジを回転させてメネジにねじ込むためのビットと、該ビットを回転させるための正逆回転可能なモータと、を有する電動ドライバにおいて、
オネジをメネジに当てた状態で前記モータを逆回転させるモータ駆動制御装置と、
前記モータの逆回転時の電流値を検出するモータ電流検出装置と、
該モータの逆回転中の電流値が所定電流値以上上昇したことを検出する電流値上昇検出装置と、
該電流値上昇検出装置により、所定電流値以上の電流値上昇が検出された後に、所定電流値以上の電流の下降があったことを検出する電流下降検出装置と、を備え、
前記モータ駆動制御装置は、前記電流下降検出装置により電流下降の検出がされた時に、モータを停止させ、該停止位置からモータを正転させて、ネジ締めを開始する、
ことを特徴とする電動ドライバ。 - 前記電流値上昇検出装置は、所定サンプリング毎に電流値上昇を検出し、該電流値上昇が所定回数以上連続した時に、所定電流値以上の電流上昇があったことを検出する、
請求項1の電動ドライバ。 - オネジを回転させてメネジにねじ込むためのビットと、該ビットを回転させるための正逆回転可能なモータと、前記モータを正逆回転させるモータ駆動制御装置と、を有する電動ドライバに接続されるねじ込み開始位置検出装置であって、
オネジをメネジに当てた状態で前記モータを逆回転させる際に、該モータの逆回転時の電流値を検出するモータ電流検出装置と、
該モータの逆回転中の電流値が所定電流値以上上昇したことを検出する電流値上昇検出装置と、
該電流値上昇検出装置により、所定電流値以上の電流値上昇が検出された後に、所定電流値以上の電流の下降があったことを検出する電流下降検出装置と、
該電流下降検出装置の検出結果を前記モータ駆動制御装置に送信する装置と、
備えたことを特徴とするねじ込み開始位置検出装置。 - 前記電流値上昇検出装置は、所定サンプリング毎に電流値上昇を検出し、該電流値上昇が所定回数以上連続した時に、所定電流値の電流上昇があったことを検出する、
請求項1のねじ込み開始位置検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006329042A JP2008142785A (ja) | 2006-12-06 | 2006-12-06 | 電動ドライバ |
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Publications (1)
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JP2008142785A true JP2008142785A (ja) | 2008-06-26 |
Family
ID=39603527
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006329042A Withdrawn JP2008142785A (ja) | 2006-12-06 | 2006-12-06 | 電動ドライバ |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5886921B1 (ja) * | 2014-09-16 | 2016-03-16 | 日東精工株式会社 | ねじ締め装置 |
JP2017170574A (ja) * | 2016-03-24 | 2017-09-28 | トヨタ自動車株式会社 | ねじ締付方法及びねじ締付装置 |
-
2006
- 2006-12-06 JP JP2006329042A patent/JP2008142785A/ja not_active Withdrawn
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