JP2008140636A - 燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】単セルの外部に水分の保持や移動のための機構を別途設けることなく、カソードの反応ガス流路入口近傍等の乾燥を抑制することが可能な燃料電池を提供する。
【解決手段】酸素含有ガスの流入口及び流出口を備える第1セパレータ並びに水素含有ガスの流入口及び流出口を備える第2セパレータと、第1セパレータ及び第2セパレータに狭持される膜電極構造体と、を備える燃料電池において、酸素含有ガスの流入口と面する電解質膜の外縁部表面に、水分拡散蒸発手段を配置するとともに、該水分拡散蒸発手段が配置された電解質膜表面と表裏面の位置関係にある、水素含有ガスと面する電解質膜の外縁部表面に、水分吸着拡散手段を配置する。
【選択図】図1
【解決手段】酸素含有ガスの流入口及び流出口を備える第1セパレータ並びに水素含有ガスの流入口及び流出口を備える第2セパレータと、第1セパレータ及び第2セパレータに狭持される膜電極構造体と、を備える燃料電池において、酸素含有ガスの流入口と面する電解質膜の外縁部表面に、水分拡散蒸発手段を配置するとともに、該水分拡散蒸発手段が配置された電解質膜表面と表裏面の位置関係にある、水素含有ガスと面する電解質膜の外縁部表面に、水分吸着拡散手段を配置する。
【選択図】図1
Description
本発明は、電気自動車の動力源や携帯用電源等に利用される燃料電池に関し、より具体的には、固体高分子型燃料電池に関する。
燃料電池は、電解質層(以下、「電解質膜」という。)と、電解質膜の両側にそれぞれ配置される電極(アノード及びカソード)とを備える膜電極構造体(以下、「MEA」ということがある。)における電気化学反応により発生した電気エネルギーを、MEAの両側にそれぞれ配設される集電体を介して外部に取り出している。燃料電池の中でも、家庭用コージェネレーション・システムや自動車等に使用される固体高分子型燃料電池(以下、「PEFC」という。)は、低温領域での運転が可能である。また、PEFCは、高いエネルギー変換効率を示し、起動時間が短く、かつシステムが小型軽量であることから、電気自動車の動力源や携帯用電源として注目されている。
PEFCの単セルは、含水状態下でプロトン伝導性能を発現するプロトン伝導性ポリマーを含有する電解質膜と、少なくとも触媒層を備えるアノード及びカソードと、を含み、その理論起電力は1.23Vである。PEFCでは、アノードに加湿された水素含有ガスが、カソードに加湿された酸素含有ガスが、それぞれ供給される。アノードへと供給された水素は、アノードの触媒層(以下、「アノード触媒層」ということがある。)に含まれる触媒上で起こる電気化学反応によりプロトンと電子に分離し、水素から生じたプロトンは、アノード触媒層及び電解質膜を通ってカソードの触媒層(以下、「カソード触媒層」ということがある。)へと達する。一方、電子は、外部回路を通ってカソード触媒層へと達し、かかる過程を経ることにより、電気エネルギーを取り出すことが可能になる。そして、カソード触媒層へと達したプロトン及び電子と、カソード触媒層へと供給される酸素とが反応(電気化学反応)することにより、水が生成される。
PEFCの作動時に生成された水の少なくとも一部は、電解質膜等の含水状態を維持するために利用され、残りの水は水素含有ガスや酸素含有ガス(以下、これらをまとめて「反応ガス」という。)とともに単セル外へと排出される。そして、単セル外へと排出された水は、例えば、単セルへと供給される反応ガスを加湿する際に利用される。このように、単セルへと供給される反応ガスは加湿されているが、通常、これらのガス中に含まれる水蒸気量は飽和水蒸気量に満たない。そのため、例えば、カソード及びアノードの反応ガス流路の入口近傍等では、当該反応ガス流路内を流れる反応ガスによって水分が持ち去られやすく、プロトン伝導性ポリマーが乾燥しやすい。プロトン伝導性ポリマーが乾燥すると、プロトン伝導性能が低下するため、PEFCの発電性能が低下する。したがって、PEFCの発電性能の向上を図るためには、プロトン伝導性ポリマーの乾燥を抑制することが重要である。
プロトン伝導性ポリマーの乾燥を抑制する等の手段によりPEFCの発電性能を向上させることを目的とした技術は、これまでにいくつか開示されてきている。例えば、特許文献1には燃料電池セルに関する技術が開示されている。当該技術によれば、下流側の余剰な水分を水分が不足している上流側に移動させて燃料電池セル中の水分の分布を均一化し、低加湿あるいは無加湿の条件でも安定して燃料電池を使用することが可能となる燃料電池セルが得られる、としている。
また、特許文献2には、簡素な構成で水分を移動させることのできる燃料電池が開示され、特許文献3には、酸化ガス又は燃料ガスを加湿することなく電解質膜に水分を供給可能な燃料電池が開示されている。さらに、特許文献4には、ガスの拡散領域を拡大し、且つ生成水の排水性を向上させることが可能な燃料電池が開示され、特許文献5には、生成水をアノード側へと移動しやすい形態の燃料電池が開示されている。
しかし、水分はガスの進行方向へ移動しやすいため、ガスの進行方向に逆らって水分を移動させようとする特許文献1及び特許文献2に開示されている技術では、カソードの反応ガス流路入口近傍等の乾燥を抑制するのが困難であるという問題があった。また、特許文献3に開示されている技術では、水分を保持・拡散させるための機構を別途設ける必要があるため、設備が大掛かりになる等の問題があった。また、特許文献4及び特許文献5に開示されている技術によっても、カソードの反応ガス流路入口近傍等の乾燥を抑制し難いという問題があった。
そこで本発明は、単セルの外部に水分の保持や移動のための機構を別途設けることなく、カソードの反応ガス流路入口近傍等の乾燥を抑制することが可能な燃料電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段をとる。すなわち、
本発明は、電解質膜と、電解質膜の一面側に配設される第1触媒層と、電解質膜の他面側に配設される第2触媒層と、を具備する膜電極構造体と、膜電極構造体の第1触媒層側に配設される第1セパレータと、膜電極構造体の第2触媒層側に配設される第2セパレータと、を備え、第1セパレータに、少なくとも酸素含有ガスの流入口及び流出口が備えられるとともに、第2セパレータに、少なくとも水素含有ガスの流入口及び流出口が備えられ、少なくとも、電解質膜の一面側の外縁部表面と酸素含有ガスの流入口とが面するとともに、酸素含有ガスの流入口と面する外縁部表面の裏面側表面が、水素含有ガスの流入口を介して供給される水素含有ガスと面し、酸素含有ガスの流入口と面する外縁部表面に水分拡散蒸発手段が備えられるとともに、水素含有ガスと面する上記裏面側表面に水分吸着拡散手段が備えられることを特徴とする、燃料電池である。
本発明は、電解質膜と、電解質膜の一面側に配設される第1触媒層と、電解質膜の他面側に配設される第2触媒層と、を具備する膜電極構造体と、膜電極構造体の第1触媒層側に配設される第1セパレータと、膜電極構造体の第2触媒層側に配設される第2セパレータと、を備え、第1セパレータに、少なくとも酸素含有ガスの流入口及び流出口が備えられるとともに、第2セパレータに、少なくとも水素含有ガスの流入口及び流出口が備えられ、少なくとも、電解質膜の一面側の外縁部表面と酸素含有ガスの流入口とが面するとともに、酸素含有ガスの流入口と面する外縁部表面の裏面側表面が、水素含有ガスの流入口を介して供給される水素含有ガスと面し、酸素含有ガスの流入口と面する外縁部表面に水分拡散蒸発手段が備えられるとともに、水素含有ガスと面する上記裏面側表面に水分吸着拡散手段が備えられることを特徴とする、燃料電池である。
ここに、「電解質膜の一面側に配設される第1触媒層」とは、電解質膜表面の、外縁部以外の部位に、第1触媒層が配設されることを意味し、当該外縁部にシール部材等を配置可能な形態で、第1触媒層が配設されることを意味する。「電解質膜の他面側に配設される第2触媒層」についても同様である。さらに、「第1セパレータに、少なくとも酸素含有ガスの流入口及び流出口が備えられる」とは、第1セパレータが、酸素含有ガスの流入口及び流出口、並びに、当該流入口及び流出口を繋ぐ反応ガス流路、を備える形態を採り得るほか、酸素含有ガスの流入口及び流出口が備えられる一方で当該流入口及び流出口を繋ぐ反応ガス流路が第1セパレータに備えられない形態をも採り得ることを意味する。第1セパレータに反応ガス流路が備えられる場合、当該反応ガス流路には、酸素含有ガスのほか、反応により生じた生成水等が流通し得る。他方、「第2セパレータに、少なくとも水素含有ガスの流入口及び流出口が備えられ」とは、第2セパレータが、水素含有ガスの流入口及び流出口、並びに、当該流入口及び流出口を繋ぐ反応ガス流路、を備える形態を採り得るほか、水素含有ガスの流入口及び流出口が備えられる一方で当該流入口及び流出口を繋ぐ反応ガス流路が第2セパレータに備えられない形態をも採り得ることを意味する。第2セパレータに反応ガス流路が備えられる場合、当該反応ガス流路には、水素含有ガスのほか、カソード及び電解質膜を透過して移動してきた上記生成水等が流通し得る。
さらに、「少なくとも、電解質膜の一面側の外縁部表面と酸素含有ガスの流入口とが面する」とは、酸素含有ガスの流入口と電解質膜との間に第1触媒層が介在せず、酸素含有ガスの流入口から流入した酸素含有ガスが電解質膜の一面側の外縁部表面(以下、「非発電部」ということがある。)へと供給されることを意味する。加えて、「水素含有ガスと面する上記裏面側表面」とは、酸素含有ガスの流入口と面している電解質膜の一面側外縁部表面の裏面、すなわち、水分拡散蒸発手段が備えられる当該電解質膜の一面側外縁部表面と表裏面の位置関係にある(電解質膜の中央部から見て同じ側に位置する)、電解質膜の他面側の外縁部表面(以下、「非発電部」ということがある。)を意味する。
さらにまた、「水分拡散蒸発手段」とは、電解質膜の上記他面側から電解質膜を透過して移動してきた水分を、電解質膜の上記一面側の外縁部表面と面する酸素含有ガスの流入口へ向けて蒸発させ得る手段、を意味する。水分拡散蒸発手段は、上記機能を有し、かつ、単セル内に設置し得るものであればその形態は特に限定されない。水分拡散蒸発手段の具体例としては、裏面側から吸収した水分を表面から蒸発させることが可能な多孔体等を挙げることができ、当該多孔体を構成する材料としては、発泡金属等を例示することができる。また、「水分吸着拡散手段」とは、電解質膜の上記他面側に存在する水分を吸着し、吸着した水分を電解質膜へと拡散させ得る手段、を意味する。水分吸着拡散手段は、上記機能を有し、かつ、単セル内に設置し得るものであればその形態は特に限定されない。水分吸着拡散手段の具体例としては、表面から吸着した水分を裏面側から排出することが可能な多孔体等を挙げることができ、当該多孔体は、上記水分拡散蒸発手段を構成し得る材料と同様の材料により構成することができる。
上記本発明において、水分拡散蒸発手段が第1多孔体により構成されるとともに、水分吸着拡散手段が第2多孔体により構成され、第1多孔体の気孔率が第2多孔体の気孔率よりも大きく、かつ、第1多孔体の平均気孔径が第2多孔体の平均気孔径よりも大きいことが好ましい。
ここに、「気孔率」とは、JIS R1634:1998『ファインセラミックスの焼結体密度・開気孔率の測定方法』によって測定される開気孔率を意味し、「平均気孔径」とは、第1多孔体又は第2多孔体に備えられる複数の開気孔の、見掛けの直径の平均値を意味する。なお、開気孔の気孔径分布は、JIS R1655:2003『ファインセラミックスの水銀圧入法による成形体気孔径分布試験方法』により測定することができる。
さらに、水分拡散蒸発手段が第1多孔体により構成されるとともに水分吸着拡散手段が第2多孔体により構成される上記本発明において、第2多孔体の第2セパレータ側表面に、凹凸が備えられることが好ましい。
ここに、第2多孔体の表面に備えられる「凹凸」の形態は特に限定されず、第2多孔体の表面に予め備えられるものであっても良く、第2多孔体の表面に形成されたものであっても良い。
さらに、水分拡散蒸発手段が第1多孔体により構成されるとともに水分吸着拡散手段が第2多孔体により構成される上記本発明において、第2多孔体が親水性であることが好ましい。
さらに、上記本発明において、酸素含有ガスの流入口と面する上記外縁部表面の裏面側表面が、水素含有ガスの流出口と面し、該流出口と面する上記裏面側表面に水分吸着拡散手段が備えられることが好ましい。
ここに、「酸素含有ガスの流入口と面する上記外縁部表面の裏面側表面」とは、酸素含有ガスの流入口と面している電解質膜の上記一面側外縁部表面と表裏面の位置関係にある(電解質膜の中央部から見て同じ側に位置する)、上記他面側の外縁部表面を意味する。したがって、「酸素含有ガスの流入口と面する上記外縁部表面の裏面側表面が、水素含有ガスの流出口と面し、該流出口と面する上記裏面側表面に水分吸着拡散手段が備えられる」とは、酸素含有ガスの流入口と面する電解質膜の一面側外縁部表面に水分拡散蒸発手段が備えられ、当該水分拡散蒸発手段が備えられる上記一面側外縁部表面と表裏面の位置関係にあり、かつ、水素含有ガスの流出口と面する上記電解質膜の他面側外縁部表面に、水分吸着拡散手段が備えられることを意味する。
本発明の燃料電池は、電解質膜の一面側の外縁部表面に水分拡散蒸発手段が備えられ、水分拡散蒸発手段が備えられる電解質膜の外縁部表面と表裏面の位置関係にある電解質膜の他面側外縁部表面に、水分吸着拡散手段が備えられる。水分吸着拡散手段は水素含有ガスと面しているので、水素含有ガスに含まれる水分を吸着でき、水分吸着拡散手段が備えられる電解質膜はプロトン伝導性ポリマーを含有しているため、水分を透過させることができる。それゆえ、水分吸着拡散手段によって吸着された水分は、電解質膜を通過して、水分拡散蒸発手段へと移動し、さらに、当該水分拡散蒸発手段の表面から蒸発する。水分拡散蒸発手段は酸素含有ガスの流入口と面しているので、本発明によれば、カソードの反応ガス流路の入口近傍等における乾燥を抑制することが可能な、燃料電池を提供することができる。
本発明において、水分拡散蒸発手段を第1多孔体で構成し、水分吸着拡散手段を第2多孔体で構成することにより、簡易な構成で上記効果を奏する燃料電池を提供できる。
さらに、第2多孔体の第2セパレータ側表面に凹凸が備えられる形態とすることにより、水分を吸着しやすい形態の第2多孔体とすることができるので、上記効果が顕著になる。さらにまた、第2多孔体を親水性とすることにより、当該効果が更に顕著になる。
加えて、酸素含有ガスの流入口と面する電解質膜の外縁部表面に水分拡散蒸発手段が備えられ、水素含有ガスの流出口と面する電解質膜の外縁部表面に、水分吸着拡散手段が備えられる形態とすることにより、水分の吸着効率を向上させることができ、水分拡散蒸発手段の表面へより多くの水分を移動させることができる。したがって、かかる形態とすることにより、カソードの反応ガス流路の入口近傍等における乾燥を容易に抑制することが可能になる。
PEFCで電気エネルギーを得るには、プロトンがアノード触媒層及び電解質膜を伝ってカソード触媒層へと達する過程を経る必要がある。それゆえ、PEFCの電解質膜には、含水状態下でプロトン伝導性能を発現するプロトン伝導性ポリマーが含有され、さらにアノード触媒層及び/又はカソード触媒層にも当該プロトン伝導性ポリマーが含有される形態のPEFCが知られている。ここで、PEFCの発電性能を向上させるためには、プロトンの伝導効率を向上させることが重要である。上述のように、プロトン伝導性ポリマーは含水状態下でプロトン伝導性能を発現するので、プロトンの伝導効率を向上させるためには、プロトン伝導性ポリマーを含水状態に保つこと、すなわち、プロトン伝導性ポリマーの乾燥を抑制することが重要である。かかる観点から、PEFCの単セルには、加湿された反応ガスが供給される。ところが、通常、単セルへと供給される反応ガスに含まれる水蒸気量は飽和水蒸気量に満たないので、反応ガス流路の入口近傍のプロトン伝導性ポリマーは乾燥しやすい。これに対し、PEFCの作動時には水が生成され、生成された水は、反応ガスとともに反応ガス流路の出口側へ移動しやすいことから、反応ガス流路の出口近傍のプロトン伝導性ポリマーは、含水状態に保たれやすい。そして、PEFCの高負荷運転時には多くの水が生成されるので、多量の水が反応ガス流路の出口側へ移動し、当該出口近傍が水浸しの状態(フラッディング)になりやすい。そのため、出口側のフラッディングを抑制しつつ入口側の乾燥を抑制することを目的として、これまでに、出口側の水を入口側へと移動させ得る形態の燃料電池が開発されている。ところが、従来の形態では、水を貯留・移動させるための機構が単セル外に必要とされ設備が大掛かりになりやすいという問題や、反応ガスの流れに逆らって水を移動させようとするため入口側の乾燥を抑制し難い等の問題があった。したがって、大掛かりな設備を要することなく、入口側の乾燥を抑制し得る燃料電池の開発が望まれている。
本発明は、かかる観点を鑑みてなされたものであり、その要旨は、アノード側の非発電部で吸着した水分を、電解質膜を経由してカソード側の非発電部へと移動させ、当該水分をカソード側の非発電部と面する反応ガス流路の入口へ供給可能な形態とすることにより、大掛かりな設備を要することなく、カソード反応ガス流路の入口側の乾燥を抑制することが可能な、燃料電池を提供することにある。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について具体的に説明する。なお、以下の説明では、MEAと一対のセパレータとの間にガス拡散層及び多孔体が備えられる形態の燃料電池を例示するが、かかる形態はあくまでも例示であり、本発明は当該形態に限定されるものではない。
1.第1実施形態
図1は、第1実施形態にかかる本発明の燃料電池の形態例を示す概念図であり、本発明の燃料電池に備えられる単セル(以下、「本発明の燃料電池」という。)の一部を拡大して示す断面図である。図1の左右方向が、単セルを構成する各要素の積層方向であり、図1の矢印は、酸素含有ガス(以下、「空気」という。)及び水素含有ガス(以下、「水素」という。)の流通方向を示している。
図1は、第1実施形態にかかる本発明の燃料電池の形態例を示す概念図であり、本発明の燃料電池に備えられる単セル(以下、「本発明の燃料電池」という。)の一部を拡大して示す断面図である。図1の左右方向が、単セルを構成する各要素の積層方向であり、図1の矢印は、酸素含有ガス(以下、「空気」という。)及び水素含有ガス(以下、「水素」という。)の流通方向を示している。
図1に示すように、本発明の燃料電池100は、電解質膜1と、該電解質膜1の一面側に配設される第1触媒層としてのカソード触媒層2と、電解質膜1の他面側に配設される第2触媒層としてのアノード触媒層3と、を具備するMEA4と、カソード触媒層2側に配設されるガス拡散層5と、アノード触媒層3側に配設されるガス拡散層6と、ガス拡散層5の外側に配設される多孔体7と、ガス拡散層6の外側に配設される多孔体8と、多孔体7の外側に配設される第1セパレータ9と、多孔体8の外側に配設される第2セパレータ10と、を備えている。第1セパレータ9は、酸素含有ガスの流入口11及び流出口12を備え、流入口11と面する、電解質膜1の外縁部表面に、水分を拡散させて蒸発させ得る水分拡散蒸発手段としての第1多孔体13が備えられている。さらに、第2セパレータ10は、水素含有ガスの流入口14及び流出口15を備え、流出口15と面する、電解質膜1の外縁部表面に、水分を吸着し拡散させ得る水分吸着拡散手段としての第2多孔体16が備えられている。燃料電池100の運転時に、上記流入口11を介して供給された酸素含有ガスは、多孔体7及びガス拡散層5を介してカソード触媒層2へと供給され、当該カソード触媒層2で使用されなかった酸素含有ガスは、ガス拡散層5及び多孔体7を経て、上記流出口12から排出される。一方、燃料電池100の運転時に、上記流入口14を介して供給された水素含有ガスは、多孔体8及びガス拡散層6を介してアノード触媒層3へと供給され、当該アノード触媒層3で使用されなかった水素含有ガスは、ガス拡散層6及び多孔体8を経て、上記流出口15から排出されて回収される。燃料電池100において、多孔体7はカソード反応ガス流路多孔体として機能し、多孔体8はアノード反応ガス流路多孔体として機能する。
燃料電池100では、多孔体8を介して流出口15と面する電解質膜1の外縁部表面に第2多孔体16が備えられているので、流出口15へと移動してきた水素に含まれる水分を、容易に吸着することができる。第2多孔体16は、電解質膜1の外縁部表面に備えられているので、第2多孔体16によって吸収された水分は、第2多孔体16の内部及び/又は表面を拡散して電解質膜1へと達する。電解質膜1は、プロトン伝導性ポリマーを含有し、水分を保持・透過させる性質を有するため、第2多孔体16から電解質膜1へと達した上記水分は、当該電解質膜1を透過して、電解質膜1の反対面側の外縁部表面に備えられる第1多孔体13へと達する。電解質膜1の外縁部表面に備えられる第1多孔体13は、その内部及び/又は表面を介して水分を移動させ、その表面から水分を蒸発させ得る性質を有している。それゆえ、燃料電池100によれば、電解質膜1を透過して第1多孔体13へと達した水分を、当該第1多孔体13の表面から蒸発させることができる。ここで、図1に示すように、第1多孔体13は、多孔体7を介して酸素含有ガスの流入口11と面している。したがって、燃料電池100によれば、作動時に、酸素含有ガスの流入口11へ水分を供給することができ、当該流入口11から流入する空気を加湿することで、流入口11の近傍(カソード反応ガス流路の入口近傍)におけるプロトン伝導性ポリマーの乾燥を抑制することができる。
このように、本発明の燃料電池100では、アノード側で回収した(吸着した)水分を、電解質膜を経由させて、同一セルのカソード側へと移動させる。それゆえ、従来技術のように、反応ガスの流通方向に逆らって水分を移動させることがないので、水分を容易に移動させることができる。また、本発明の燃料電池100では、電解質膜1のカソード側の外縁部表面に第1多孔体13が、同アノード側の外縁部表面に第2多孔体16が、それぞれ備えられ、第2多孔体16によって吸着された水分は、電解質膜1を透過して第1多孔体13へと達するため、単セルの外部に水分を貯留するための機構や水分を循環させるための配管等を設ける必要がない。それゆえ、燃料電池100によれば、単セルの外部に水分の保持や移動のための機構を別途設けることなく、カソード反応ガス流路の入口近傍の乾燥を抑制することができる。
さらに、本発明の燃料電池100では、水分拡散蒸発手段としての第1多孔体13及び水分吸着拡散手段としての第2多孔体16が電解質膜1の外縁部表面(非発電部)に備えられ、第1多孔体13及び第2多孔体16と電解質膜1との間に、カソード触媒層2やアノード触媒層3は介在しない。それゆえ、単セルへと供給される反応ガスは、第1多孔体13及び第2多孔体16によって拡散を阻害されずにカソード触媒層2及びアノード触媒層3へと達する。したがって、単セル内の非発電部に第1多孔体13及び第2多孔体16が備えられる本発明の燃料電池100によれば、カソード触媒層2及びアノード触媒層3へと供給される反応ガスの量を低減させることなく、プロトン伝導性ポリマーの乾燥を抑制できるので、従来の燃料電池よりも発電性能を向上させることが可能になる。
燃料電池100において、電解質膜1は、含水状態下でプロトン伝導性能を発現するプロトン伝導性ポリマーを含有する固体高分子膜であって、PEFC作動時の環境に耐え得る性質を有していれば、その形態は特に限定されるものではない。電解質膜1に含有されるプロトン伝導性ポリマーの具体例としては、含フッ素高分子を骨格として少なくともスルホン酸基、ホスホン酸基、及びリン酸基のうち一種を有するフッ素系のポリマーや、ポリオレフィンのような炭化水素を骨格とする炭化水素系のポリマー等を挙げることができる。上記フッ素系のポリマーを含有する固体高分子膜の具体例としては、Nafion(「Nafion」は米国デュポン社の登録商標。)やフレミオン(「フレミオン」は旭硝子株式会社の登録商標)等を挙げることができる。一方、上記炭化水素系のポリマーを含有する固体高分子膜の具体例としては、セレミオン等(「セレミオン」は旭硝子株式会社の登録商標)を挙げることができる。
燃料電池100に備えられるカソード触媒層2及びアノード触媒層3(以下、これらをまとめて「触媒層」という。)は、上記電気化学反応の触媒として機能する物質(触媒)と、上記電気化学反応で生じるプロトンを伝導させ得る物質(プロトン伝導性物質)を有していれば、その形態は特に限定されるものではない。触媒層に含有される触媒の具体例としては、Ptのほか、Co、Ru、Ir、Au、Ag、Cu、Ni、Fe、Cr、Mn、V、Ti、Mo、Pd、Rh、Wからなる群より選択される1以上の金属とPtとを有するPt合金等を挙げることができる。触媒層に含有されるプロトン伝導性物質の具体例としては、電解質膜1に含有され得る上記プロトン伝導性ポリマー等を挙げることができる。
燃料電池100に備えられるガス拡散層5及びガス拡散層6(以下、これらをまとめて「拡散層」という。)、並びに、多孔体7及び多孔体8(以下、これらをまとめて「基材層」という。)は、反応ガスを触媒層へ均一に供給可能とするとともに、MEA4に含有されるプロトン伝導性ポリマーの乾燥を抑制する等の機能を果たし得るものであれば、その形態は特に限定されるものではない。拡散層は、カーボンペーパーやカーボンクロス等により構成することができ、基材層は、発泡チタン等により構成することができる。また、燃料電池100に備えられる第1セパレータ9及び第2セパレータ10は、例えば、防錆皮膜等で表面を被覆したステンレス鋼等の金属材料や、炭素材料等からなる板状部材を加工することにより、形成することができる。
本発明の燃料電池100において、多孔体7を介して酸素含有ガスの流入口11と面する電解質膜1の外縁部表面に備えられる第1多孔体13は、燃料電池100の作動時に電解質膜1を透過して第1多孔体13へと達した水分をその表面から蒸発させ得る機能を有していれば、その形態は特に限定されるものではない。ただし、長期間に亘って当該機能を発現可能とすることにより、プロトン伝導性ポリマーの乾燥を長期間に亘って抑制し得る形態とする観点から、第1多孔体13は、例えば−40℃〜120℃程度の温度環境に耐えることができ、かつ、耐酸性を有することが好ましい。第1多孔体13を構成する材料の具体例としては、発泡チタン等を挙げることができる。
また、本発明の燃料電池100において、第1多孔体13には、酸素含有ガスの流入口11へ水分を蒸発させる機能が特に求められるため、水分を蒸発させ易い形態であることが好ましい。かかる観点から、第1多孔体13の気孔率及び平均気孔径は、第2多孔体16の気孔率及び平均気孔率よりも大きいことが好ましい。第1多孔体13が発泡チタンによって構成される場合、当該第1多孔体13の気孔率は70%〜90%とすることが好ましく、第1多孔体13の平均気孔径は、50μm〜200μmとすることが好ましい。第1多孔体13のより好ましい気孔率は75%〜85%であり、第1多孔体13のより好ましい平均気孔径は100μm〜150μmである。
本発明の燃料電池100において、多孔体8を介して水素含有ガスの流出口15と面する電解質膜1の外縁部表面に備えられる第2多孔体16は、燃料電池100の作動時に流出口15へと移動してきた水素に含有される水分を吸着し、吸着した水分を電解質膜1へと移動させ得る機能を有していれば、その形態は特に限定されるものではない。ただし、長期間に亘って当該機能を発現可能とすることにより、プロトン伝導性ポリマーの乾燥を長期間に亘って抑制し得る形態とする観点から、第2多孔体16は、例えば−40℃〜120℃程度の温度環境に耐えることができ、かつ、耐酸性を有することが好ましい。第2多孔体16を構成する材料の具体例としては、発泡チタン等を挙げることができる。
また、本発明の燃料電池100において、第2多孔体16には、流出口15へと移動してきた水分を吸着する機能が特に求められるため、水分を吸着しやすい形態であることが好ましい。かかる観点から、第2多孔体16は親水性を有することが好ましく、さらに、第2多孔体16の気孔率及び平均気孔径は、上記第1多孔体13の気孔率及び平均気孔径よりも小さいことが好ましい。第2多孔体16の親水性は、第2多孔体16を親水性材料で構成することによって備えられていても良く、親水性の流体を第2多孔体16の表面へ塗布する等の親水処理により付与されていても良い。第2多孔体16が発泡チタンによって構成される場合、当該第2多孔体16の気孔率は60%〜80%とすることが好ましく、第2多孔体16の平均気孔径は30μm〜100μmとすることが好ましい。第2多孔体16のより好ましい気孔率は65%〜75%であり、第2多孔体16のより好ましい平均気孔径は50μm〜70μmである。
本発明の燃料電池100の製造方法を、以下に概説する。水等を含有する溶媒に上記触媒及び上記プロトン伝導性ポリマーを分散することにより調整したインク状組成物を、電解質膜1の表裏面の中央部へスプレー塗布法等により塗布し、上記インク状組成物に含まれる溶媒を揮発させることにより、カソード触媒層2及びアノード触媒層3を形成し、MEA4を作製する。その後、MEA4に備えられる電解質膜1の一面側及び他面側の外縁部表面に接着剤を塗布し、接着剤が塗布された電解質膜1の上記一面側及び他面側の外縁部表面へ第1多孔体13及び第2多孔体16を配置して圧着することにより、第1多孔体13及び第2多孔体16を電解質膜1の外縁部表面へ固定し、積層体を作製する。一方で、圧着等の工程を経ることにより、多孔体の一面側にカーボンペーパーを配置する。そして、一対のカーボンペーパー付き多孔体の間へ、上記積層体を配置して熱圧着することにより、一対のセパレータによって狭持される積層体(以下、「第2積層体」という。)を作製する。このようにして第2積層体を作製したら、続いて、一対のセパレータの間に当該第2積層体を配置する工程を経ることにより、本発明の燃料電池100を製造することができる。
第1実施形態にかかる本発明の燃料電池100に関する上記説明では、カソード反応ガス流路が備えられない形態の第1セパレータ9、及び、アノード反応ガス流路が備えられない形態の第2セパレータ10が具備される形態を例示したが、本発明の燃料電池は当該形態に限定されるものではない。後述する第2実施形態にかかる本発明の燃料電池200のように、カソード反応ガス流路が備えられる形態の第1セパレータ19及びカソード反応ガス流路が備えられる形態の第2セパレータ20が具備される形態とすることも可能である。
2.第2実施形態
図2は、第2実施形態にかかる本発明の燃料電池の形態例を示す概念図であり、本発明の燃料電池の一部を拡大して示す断面図である。図2の左右方向が、単セルを構成する各要素の積層方向であり、図2の矢印は、空気及び水素の流通方向を示している。図3は、図2のX−X矢視図である。図2及び図3において、図1に示す要素と同様の構成を採るものには、図1で使用した符号と同符号を付し、その説明を適宜省略する。
図2は、第2実施形態にかかる本発明の燃料電池の形態例を示す概念図であり、本発明の燃料電池の一部を拡大して示す断面図である。図2の左右方向が、単セルを構成する各要素の積層方向であり、図2の矢印は、空気及び水素の流通方向を示している。図3は、図2のX−X矢視図である。図2及び図3において、図1に示す要素と同様の構成を採るものには、図1で使用した符号と同符号を付し、その説明を適宜省略する。
図2に示すように、本発明の燃料電池200は、電解質膜1とカソード触媒層2及びアノード触媒層3とを備えるMEA4と、カソード触媒層2側に配設されるガス拡散層5、多孔体7、及び第1セパレータ19と、アノード触媒層3側に配設されるガス拡散層6、多孔体8、及び第2セパレータ20と、を備えている。第1セパレータ19は、カソード反応ガス流路17を備え、カソード反応ガス流路17の入口と面する、電解質膜1の外縁部表面に、水分拡散蒸発手段としての第1多孔体13が備えられている。さらに、第2セパレータ20は、アノード反応ガス流路18を備え、アノード反応ガス流路18の出口と面する、電解質膜1の外縁部表面に、水分吸着拡散手段としての第2多孔体26が備えられている。そして、図3に示すように、燃料電池200に備えられる第2多孔体26は、アノード反応ガス流路18の出口と面する表面に櫛歯状の凹凸が備えられている。
このように、燃料電池200に備えられる第2多孔体26には、櫛歯状の凹凸が備えられているので、アノード反応ガス流路18の出口へと移動してきた液滴の水を容易に吸着することができる。すなわち、第2実施形態にかかる本発明の燃料電池200は、上記第1実施形態にかかる本発明の燃料電池100よりも水分の吸着性能を向上させることができるので、より多くの水分をカソード反応ガス流路17の入口へと供給することができ、その結果、プロトン伝導性ポリマーの乾燥をより一層抑制することが可能になる。
本発明において、第2多孔体24に備えられる凹凸の間隔(隣り合う凹部又は凸部の間隔)は特に限定されるものではない。
本発明の燃料電池に関する上記説明では、水分拡散蒸発手段として第1多孔体13が、水分吸着拡散手段として第2多孔体16、26が備えられる形態を例示したが、本発明の燃料電池は当該形態に限定されるものではない。電解質膜の外縁部表面に備えられる水分拡散蒸発手段は、電解質膜を透過してアノード側から移動してきた水分を、カソード反応ガス流路の入口へ向けて蒸発させることが可能であれば、その形態は特に限定されるものではない。さらに、電解質膜の外縁部表面に備えられる水分吸着拡散手段は、アノード反応ガス流路を移動してきた水分を吸着して電解質膜へと拡散させることが可能であれば、その形態は特に限定されるものではない。ただし、簡易な構成でこれらの機能を発現可能とする観点から、水分拡散蒸発手段及び水分吸着拡散手段が多孔体により構成される形態(図1〜図3の形態)とすることが好ましい。
さらに、本発明の燃料電池に関する上記説明では、水分吸着拡散手段としての第2多孔体16、26が、水素含有ガスの流出口15と面する電解質膜1の外縁部表面に備えられる形態を例示したが、水分吸着拡散手段が備えられる箇所は当該部位に限定されるものではなく、水素含有ガスの流入口14を介して供給される水素含有ガスと面する部位であれば、他の部位に備えられていても良い。ただし、本発明の燃料電池は、アノード側で吸着した水分を酸素含有ガスの流入口へ向けて供給することで、プロトン伝導性ポリマーの乾燥を抑制しており、水素含有ガスに含まれる水分は、水素含有ガスとともに流出口15へと移動しやすい。それゆえ、アノード側でより多くの水分を吸着し、より多くの水分を酸素含有ガスの流入口へと供給することで、上記乾燥抑制効果を向上させ得る形態とする観点からは、水分吸着拡散手段が水素含有ガスの流出口と面する箇所に備えられる形態(図1〜図3の形態)とすることが好ましい。
また、第2実施形態にかかる本発明の燃料電池200に関する上記説明では、第1セパレータ19にカソード反応ガス流路17が備えられるとともに、第2セパレータ20にアノード反応ガス流路18が備えられる形態を例示したが、本発明の燃料電池は当該形態に限定されるものではない。例えば、第1実施形態にかかる本発明の燃料電池100のように、第1セパレータに酸素含有ガスの流入口及び流出口が備えられていれば、第1セパレータにカソード反応ガス流路が備えられない形態とすることができ、第2セパレータに水素含有ガスの流入口及び流出口が備えられていれば、第2セパレータにアノード反応ガス流路が備えられない形態とすることも可能である。
1…電解質膜
2…カソード触媒層(第1触媒層)
3…アノード触媒層(第2触媒層)
4…MEA(膜電極構造体)
5、6…ガス拡散層
7…多孔体(カソード反応ガス流路多孔体)
8…多孔体(アノード反応ガス流路多孔体)
9、19…第1セパレータ
10、20…第2セパレータ
11…流入口(酸素含有ガスの流入口)
12…流出口(酸素含有ガスの流出口)
13…第1多孔体(水分拡散蒸発手段)
14…流入口(水素含有ガスの流入口)
15…流出口(水素含有ガスの流出口)
16、26…第2多孔体(水分吸着拡散手段)
17…カソード反応ガス流路
18…アノード反応ガス流路
100、200…燃料電池
2…カソード触媒層(第1触媒層)
3…アノード触媒層(第2触媒層)
4…MEA(膜電極構造体)
5、6…ガス拡散層
7…多孔体(カソード反応ガス流路多孔体)
8…多孔体(アノード反応ガス流路多孔体)
9、19…第1セパレータ
10、20…第2セパレータ
11…流入口(酸素含有ガスの流入口)
12…流出口(酸素含有ガスの流出口)
13…第1多孔体(水分拡散蒸発手段)
14…流入口(水素含有ガスの流入口)
15…流出口(水素含有ガスの流出口)
16、26…第2多孔体(水分吸着拡散手段)
17…カソード反応ガス流路
18…アノード反応ガス流路
100、200…燃料電池
Claims (5)
- 電解質膜と、前記電解質膜の一面側に配設される第1触媒層と、前記電解質膜の他面側に配設される第2触媒層と、を具備する膜電極構造体と、前記膜電極構造体の前記第1触媒層側に配設される第1セパレータと、前記膜電極構造体の前記第2触媒層側に配設される第2セパレータと、を備え、
前記第1セパレータに、少なくとも酸素含有ガスの流入口及び流出口が備えられるとともに、前記第2セパレータに、少なくとも水素含有ガスの流入口及び流出口が備えられ、
少なくとも、前記電解質膜の前記一面側の外縁部表面と前記酸素含有ガスの前記流入口とが面するとともに、前記酸素含有ガスの前記流入口と面する前記外縁部表面の裏面側表面が、前記水素含有ガスの前記流入口を介して供給される前記水素含有ガスと面し、
前記酸素含有ガスの前記流入口と面する前記外縁部表面に水分拡散蒸発手段が備えられるとともに、前記水素含有ガスと面する前記裏面側表面に水分吸着拡散手段が備えられることを特徴とする、燃料電池。 - 前記水分拡散蒸発手段が第1多孔体により構成されるとともに、前記水分吸着拡散手段が第2多孔体により構成され、
前記第1多孔体の気孔率が前記第2多孔体の気孔率よりも大きく、かつ、前記第1多孔体の平均気孔径が前記第2多孔体の平均気孔径よりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池。 - 前記第2多孔体の前記第2セパレータ側表面に、凹凸が備えられることを特徴とする、請求項2に記載の燃料電池。
- 前記第2多孔体が親水性であることを特徴とする、請求項2又は3に記載の燃料電池。
- 前記酸素含有ガスの前記流入口と面する前記外縁部表面の前記裏面側表面が、前記水素含有ガスの前記流出口と面し、該流出口と面する前記裏面側表面に前記水分吸着拡散手段が備えられることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の燃料電池。
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JP2006324786A Pending JP2008140636A (ja) | 2006-11-30 | 2006-11-30 | 燃料電池 |
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-
2006
- 2006-11-30 JP JP2006324786A patent/JP2008140636A/ja active Pending
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