JP2008137256A - プリンタの故障検出動作の制御方法 - Google Patents

プリンタの故障検出動作の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】搭載部品の故障を検出する必要がある場合のみ、故障検出動作が行なわれるプリンタを提案すること。
【解決手段】ロール紙プリンタ1は、記録紙11aが搬送路に沿って引き出されているか否かを検出する紙検出器40と、紙検出器40の故障を検出する故障検出動作を行なう故障検出手段60を備える。故障検出手段60は故障検出プログラム61が制御部30で実行されることにより提供されるものである。制御部30は、紙検出器40の故障検出が必要か否かをシリアル番号66に基づいて判定する判定手段63と、故障検出プログラム61の実行を禁止または許可する実行制御手段62を備えている。実行制御手段62は判定手段63により故障の検出が必要だと判断されたロール紙プリンタ1でのみ故障検出プログラム61の実行を許可するので、故障検出が不必要なロール紙プリンタ1では故障検出動作は行なわれない。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリンタの搭載部品の故障を検出する故障検出動作の制御方法に関するものである。さらに詳しくは、プリンタ出荷後に搭載部品の不良が判明した場合などにおいて、そのような搭載部品が搭載されているプリンタに用いるのに適したプリンタの故障検出動作の制御方法に関するものである。
プリンタの搭載部品、例えば印刷位置に記録紙があるか否かを検出するための紙検出器が故障すると、記録紙が無いにも拘わらず記録紙が印刷位置にあると判断されて印刷動作が行われてしまう。印刷ヘッドとしてインクジェットヘッドを用いている場合には、吐出されたインク液滴が印刷位置を規定しているプラテンや、その周囲の部品に付着し、それらを汚してしまうので、回復処理に手間が掛かる。紙検出器などのプリンタ搭載部品の故障に起因する弊害を回避するため、プリンタ出荷前において検査が行われ、搭載部品が不良なプリンタが見つかると、不良部品の交換などを行うようにしている。
特許文献1には、印刷位置に記録紙があるか否かを検出するための紙検出器を備えたロール紙プリンタが開示されている。また、特許文献2には、部品を交換する際に、装置の製造番号に基づいて、その装置に搭載している部品を特定して交換部品の発注を行う技術が開示されており、特許文献3には、部品交換などを行う保守サービスの際に、装置の製造番号を容易に読み取る技術が開示されており、特許文献4には、製造番号に基づいて部品の寿命を管理する技術が開示されている。
特開2002−264414号公報 特開2000−29958号公報 特開2002−259595号公報 特開2001−326775号公報
ここで、プリンタ出荷後においてプリンタの搭載部品に不良が見つかった場合には、同一部品が搭載されているプリンタを全て回収して、部品不良が検出された場合には部品交換などを行う必要がある。しかし、使用されているプリンタが回収されてしまうことはユーザにとって不便であるので、故障のおそれのある部品の故障検出プログラムを各プリンタにインストールして、定期的に当該部品の故障診断を行い、故障していることが判明したプリンタのみを回収して部品交換などの修理を行うことが現実的である。
このような故障検出プログラムは、印刷動作のような通常の駆動制御が行なわれている途中で実行される割り込みプログラムである。故障検出プログラムの割り込みを発生させるためのイベントが、数10ms程度の短い間隔で発生する場合や、印刷動作中に頻繁に発生する場合には、プリンタの印刷性能が低下するおそれがある。
したがって、部品不良が発生するおそれのあるプリンタについてのみ故障検出プログラムを実行できるようにすることが望ましい。例えば、ロール紙プリンタに搭載された紙検出器が経年変化に起因して故障し易くなることが判明した場合には、比較的初期に製造されたプリンタについてのみ故障検出動作を行うことが望ましい。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、搭載部品の故障を検出する故障検出動作を、当該故障検出動作が必要なプリンタにおいてのみ行うようにしたプリンタの故障検出動作の制御方法を提案することにある。また、そのような故障検出動作の制御方法によって搭載部品の故障を検出するプリンタを提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、プリンタの搭載部品が故障しているか否かを検出する故障検出動作を制御するプリンタの故障検出動作の制御方法であって、前記プリンタを同一機種の他のプリンタから識別するために当該プリンタに付与された個体識別情報を記憶保持し、前記プリンタを含む同一機種のプリンタのうち、前記故障検出動作が必要とされるプリンタを、各プリンタに付与された個体識別情報に基づき特定している対象プリンタ特定情報を記憶保持し、前記個体識別情報が前記対象プリンタ特定情報によって特定されているか否かにより、前記故障検出動作の要否を判断し、前記個体識別情報が前記対象プリンタ特定情報によって特定されている場合にのみ、前記故障検出動作を行うことを特徴とする。
本発明によれば、印刷性能を低下させる可能性がある搭載部品の故障検出動作を、当該故障検出動作が必要とされるプリンタのみで行なうことができる。従って、故障検出動作が不必要なプリンタにおいて、その印刷性能を低下させることがない。例えば、搭載部品に故障が発生するおそれのあるプリンタの個体識別情報を把握できており、それに該当するプリンタが製品全体の数パーセントである場合などには、故障検出動作が不必要な大多数のプリンタの印刷性能まで低下させてしまうことを回避できる。
本発明において、前記故障検出動作の要否の判断を、前記プリンタの電源投入時にのみ行うことが望ましい。電源が投入された時点で故障検出動作の要否の判断を行なっておけば、その後、プリンタの印刷性能を低下させることがない。
ここで、前記個体識別情報はシリアル番号であり、前記対象プリンタ特定情報は、前記同一機種のプリンタに付与されているシリアル番号のうちの少なくとも一つの値であり、前記プリンタに付与されている前記シリアル番号が、当該値以上あるいは以下の場合に、当該プリンタについて前記故障検出動作が必要であると判断するとすることができる。シリアル番号は製造された順番や製造されたラインなどに基づいて付されている。従って、シリアル番号を用いて故障検出動作が必要とされるプリンタを特定すれば、特定の製造期間や製造場所で製造された製品を、一括して、故障検出動作が必要なプリンタとして特定できる。
本発明において、前記プリンタの出荷後の時点で、前記対象プリンタ特定情報、および、前記故障検出動作を前記プリンタに実行させるための故障検出プログラムを、当該プリンタに記憶保持させることが望ましい。ユーザがプリンタのファームウエアを最新のものに更新する際などに、対象プリンタ特定情報および故障検出プログラムを記憶保持させれば、既に出荷したプリンタの搭載部品で部品不良が判明した場合でも、部品不良による故障の可能性が高いプリンタのみで適切な故障検出動作を行なうことができる。
本発明において、前記故障検出動作の要否の判断結果を前記プリンタから外部に出力して、ユーザに知らせることができる。
また、前記搭載部品を交換した後に、前記故障検出動作の無効を指示するコマンドを前記プリンタに入力して、前記故障検出動作を無効とするようにすれば、搭載部品の故障検出が必要がなくなったプリンタの印刷性能の低下を回避できる。
次に本発明は、上記の制御方法により搭載部品の故障検出動作を行うプリンタであって、前記故障検出動作の要否の判断および当該故障検出動作を行うコンピュータからなる制御手段と、前記個体識別情報を記憶保持している第1記憶手段と、前記対象プリンタ特定情報、および、前記制御手段によって前記故障検出動作を実行させるための故障検出プログラムを記憶保持している第2記憶手段とを有し、当該第2記憶手段は書き換え可能な不揮発性メモリであることを特徴とする。
また、本発明のプリンタは、ロール紙収納部と、このロール紙収納部に収納されたロール紙から繰り出される長尺状の記録紙を印刷位置を経由して搬送するための搬送路と、当該搬送路に前記記録紙が引き出されているか否かを検出する紙検出器とを有し、前記故障検出動作が行われる前記搭載部品は前記紙検出器とすることができる。
次に、本発明は、プリンタの搭載部品が故障しているか否かを検出するためのプリンタ搭載部品の故障検出方法であって、前記プリンタを同一機種の他のプリンタから識別するための個体識別情報を当該プリンタに記憶保持し、前記プリンタを含む同一機種のプリンタのうち、前記搭載部品の故障検出動作が必要とされるプリンタを前記個体識別情報に基づき特定するための対象プリンタ特定情報を作成し、前記搭載部品の故障検出動作を前記プリンタに実行させるための故障検出プログラムを作成し、前記プリンタの出荷後において、前記対象プリンタ特定情報および前記故障検出プログラムを当該プリンタにインストールし、これら対象プリンタ特定情報および故障検出プログラムをインストールした後における前記プリンタへの電源投入時に、当該プリンタに付与されている前記個体識別情報が前記対象プリンタ特定情報によって特定されているか否かを判断し、前記個体識別情報が前記対象プリンタ特定情報によって特定される場合には、以後の当該プリンタの動作状態において、前記故障検出プログラムを所定のタイミングで実行することを特徴とする。
本発明によれば、搭載部品の故障検出動作が必要とされるプリンタを特定するための対象プリンタ特定情報、および、搭載部品の故障検出動作をプリンタに実行させるための故障検出プログラムを、プリンタの出荷後において、プリンタにインストールする。従って、プリンタ出荷後に搭載部品の一部に不良が判明した場合でも、出荷されたプリンタで不良が判明した部品の故障検出動作を行なわせることができる。また、不良が判明した部品を搭載しているプリンタのみで、搭載部品の故障検出動作を行なうことができるので、故障検出動作が不必要なプリンタの印刷性能を低下させることがない。
本発明によれば、印刷性能を低下させる可能性がある搭載部品の故障検出動作を、当該故障検出動作が必要とされるプリンタのみで行なう。従って、当該故障検出動作が不必要なプリンタにおいて、その印刷性能を低下させることがない。
また、搭載部品の故障検出動作が必要とされるプリンタを特定するための対象プリンタ特定情報、および、搭載部品の故障検出動作をプリンタに実行させるための故障検出プログラムを、プリンタの出荷後において、プリンタにインストールする。従って、プリンタ出荷後に搭載部品の一部に不良が判明した場合でも、出荷されたプリンタで不良が判明した部品の故障検出動作を行なわせることができる。また、不良が判明した部品を搭載しているプリンタのみで、搭載部品の故障検出動作を行なうことができる。
以下に、図面を参照して本発明を適用したプリンタの実施の形態を説明する。図1は本発明の特徴部分を説明するために必要な構成のみを示した概略ブロック図である。
本例はインクジェット式のロール紙プリンタ1であり、ロール紙11から繰り出される長尺状の記録紙11aがインクジェットヘッド14による印刷位置を経由する搬送路に沿って引き出されているか否かを検出する紙検出器40と、この紙検出器40の故障を検出する故障検出手段60を備えている。故障検出手段60は紙検出器40の故障を検出するための故障検出動作を行うものであり、ロール紙プリンタ1の駆動制御を司る制御部30において、故障検出プログラム61が実行されることにより提供される。
制御部30は、故障検出プログラム61の実行を禁止する状態または許可する状態に切り換える実行制御手段62と、当該ロール紙プリンタ1が紙検出器40の故障の検出が必要か否かを判定する判定手段63を備えている。制御部30にはコンピュータなどの上位機器との通信に用いられるインターフェース31、EEPROM64(第1記憶手段)および書き換え可能な不揮発性メモリ65(第2記憶手段)が接続されている。EEPROM64にはロール紙プリンタ1の製造の順番に付されたシリアル番号(個体識別情報)66が記憶保持されている。不揮発性メモリ65には、故障検出プログラム61と、紙検出器40の故障の検出が必要なロール紙プリンタ1を特定するための情報として対象プリンタ特定情報67が記憶保持されている。また、故障検出手段60が紙検出器40の故障を検出した場合に、その旨を所定の形態で点灯して表示する警告ランプ7がLEDドライバ7aを介して接続されている。
次に、図2、3を参照して、紙検出器40の故障検出動作を制御する動作を説明する。本例では、判定手段63の判定結果に基づいて実行制御手段62が故障検出プログラム61の実行を制御することによって、故障検出動作を制御している。なお、ロール紙プリンタ1の具体的な構成、故障検出プログラム61が実行されることによって提供される故障検出手段60の構成例、および、故障検出手段60によって行なわれる紙検出器の故障検出動作例については、後述する。
まず、ロール紙プリンタ1の出荷後において、初期の製造ロットに搭載された紙検出器40が回路基板の経年変化によって故障が発生し易い状態に陥っていることが判明したものとする。紙検出器40が故障した場合には、記録紙11aが無い状態で印刷動作が繰返し行われるので、インクジェットヘッド14から吐出されたインク液滴が印刷位置を規定しているプラテンやその周囲の部品に付着して、それらを汚す。プラテンなどが汚れると新たなロール紙11を装填しても記録紙11aの裏面にインクが付着するようになってしまうので、通常の印刷に支障をきたすようになる。
そこで、経年変化が発生している回路基板と同種類の回路基板を備えている紙検出器40の部品状態を「不良」として、不良の紙検出器40が搭載されているロール紙プリンタ1を当該ロール紙プリンタ1のシリアル番号から特定する。
このようにして作成されたリストが図2の「プリンタのシリアル番号と部品状態との対応表」である。シリアル番号66が「0008」以下のロール紙プリンタ1に搭載されている紙検出器40の部品状態が不良となっている。従って、「0008」を対象プリンタ特定情報67とする。
次に、紙検出器40の故障検出動作を実行させるための故障検出プログラム61を作成する。また、対象プリンタ特定情報67と故障検出プログラム61とをロール紙プリンタ1にインストールする。
ここで、対象プリンタ特定情報67および故障検出プログラム61のインストールは、例えば、ロール紙プリンタ1のファームウエアの更新時に行なわれる。すなわち、対象プリンタ特定情報67および故障検出プログラム61は、最新のファームウエアと一緒にインターネット上にあるベンダーのウエブサイトからダウンロードすることが可能になっている。それらをダウンロードしたユーザがインターフェース31を介して接続されたコンピュータからファームウエアの更新を行なうと、同時に、対象プリンタ特定情報67と故障検出プログラム61のインストールが行なわれる。
対象プリンタ特定情報67と故障検出プログラム61のインストールが行なわれると、電源投入時に図3aのフローチャートで示す動作が行なわれる。
図3aに示すように、電源が投入されると、まず、当該ロール紙プリンタ1が故障の検出が必要か否かを示す故障検出可否フラグが「FALSE」にセットされる。「FALSE」は、紙検出器40の故障の検出が不必要であることを意味するものであり、「FALSE」の場合には、実行制御手段62は故障検出プログラム61の実行を禁止する(ステップST1)。
次に、判定手段63は、EEPROM64からシリアル番号66を読み込む(ステップST2)。また、不揮発性メモリから対象プリンタ特定情報67を読み込む(ステップST3)。
シリアル番号66が「8」以下の場合には(ステップST4)、判定手段63は当該ロール紙プリンタ1が故障検出動作が必要であると判断し、判断故障検出可否フラグを「TRUE」に切り換える(ステップST5)。判断故障検出可否フラグが「TRUE」にセットされると、実行制御手段62は、故障検出プログラム61の実行を許可する。
一方、シリアル番号66が「8」より大きい場合には、判定手段63は、当該ロール紙プリンタ1が故障の検出が不必要であると判断する。故障検出可否フラグはそのまま「FALSE」に維持される。その後は、アイドル状態になる。
そして、図3bのフローチャートで示すように、部品の故障を検出するのに適したイベントが発生すると、故障検出可否フラグの値によって故障検出プログラム61の実行が制御される(ステップST11)。
すなわち、故障検出可否フラグが「TRUE」の場合には、実行制御手段62が故障検出プログラム61の実行を許可しているので、故障検出プログラム61が実行され、故障検出手段60は故障検出動作を行なう(ステップST12)。一方、故障検出可否フラグが「FALSE」である場合には、実行制御手段62が故障検出プログラム61の実行を禁止しているので、故障検出動作は行なわれない。
なお、紙検出器40の故障を検出するのに適したイベントとは、例えば、ロール紙11の交換が行われたことが検出された時点や、記録紙11aが紙送り方向に搬送された時点などがある。
本例によれば、シリアル番号66と対象プリンタ特定情報67とによって故障検出動作が必要か否かを判断し、必要と判断されたロール紙プリンタ1でのみ故障検出プログラム61の実行を許可している。従って、故障の検出が不必要なロール紙プリンタ1で故障検出動作が行われて、印刷性能を低下させることがない。
また、対象プリンタ特定情報67および故障検出プログラム61のインストールが行なわれた後は、電源投入時に故障検出動作が必要か否かを判断して、故障検出プログラム61の実行を許可または禁止している。その後の印刷動作中に、不揮発性の記憶手段64、65からシリアル番号66、対象プリンタ特定情報67を読み込むことがないので、印刷性能を低下させることがない。
また、故障検出プログラム61および対象プリンタ特定情報67は、既に市場に流通したロール紙プリンタ1に搭載することができる。従って、最新の故障検出プログラム61および対象プリンタ特定情報67を搭載できる。また、それらを書き換えることができるので、それ以前に搭載していた故障検出動作とは異なる故障検出動作を行なう故障検出プログラム61を搭載することができる。さらに、紙検出器40とは異なる搭載部品の故障検出動作を行なうための故障検出プログラム61を搭載することもできる。
なお、故障検出プログラム61および対象プリンタ特定情報67を書き換えた場合にも、電源投入時に故障検出動作が必要か否かを判断して、故障検出プログラム61の実行を許可または禁止すればよい。
また、紙検出器40が新しいものに交換された場合には、故障検出動作が不必要になるので、故障検出動作の無効を指示するコマンドを入力して故障検出動作を無効とすることができる。例えば、コマンドによって、故障検出可否フラグを「FALSE」にセットし、さらに判定手段63の判定動作を禁止すれば、その後は、故障検出プログラム61の実行も禁止される。このようなコマンドは、ロール紙プリンタ1に設けられているスイッチ類から入力可能にしてもよい。また、インターフェース31を介して通信可能に接続されているコンピュータから入力するようにしてもよい。
また、判定手段63による故障検出動作の要否の判断結果を、ロール紙プリンタ1に接続されているコンピュータに出力することもできる。この場合には、コンピュータから判断結果の問合せコマンドが入力されると、故障検出可否フラグの値を参照して、故障検出プログラム61の実行が許可状態にあるか、禁止状態にあるか、を出力すればよい。
(ロール紙プリンタ)
以下に、図4〜8を参照して、本発明を適用したロール紙プリンタ1の具体的な構成を説明する。図4はロール紙プリンタの外観斜視図であり、図5はその開閉蓋を全開にした状態の外観斜視図である。図6は、ロール紙プリンタ1の内部構造を示す概略縦断面図である。図7および図8は、インクジェットヘッドおよび、その移動機構を省略した状態のロール紙プリンタの内部構造を示す斜視図および平面図である。
図4に示すように、ロール紙プリンタ1は全体としてほぼ直方体形状をしたプリンタ本体2と、当該プリンタ本体2の前面に取り付けた開閉蓋3とを有している。プリンタ本体2の外装ケース2aの前面には、発行されたレシートが排出される記録紙排出口4が形成されている。記録紙排出口4の下側には排紙ガイド5が前方に突出しており、当該排紙ガイド5の側方には蓋開閉レバー6が配置されている。また、開閉蓋3の左隣は操作面2bとなっており、ここには、LEDからなる警告ランプ7、電源スイッチ8などが配列されている。開閉蓋3の左隣にはインクヘッドヘッド14へインクを供給するインクカートリッジを装着するためのカートリッジ装着部が設けられている。カートリッジ装着部はカバー80によって覆われている。
蓋開閉レバー6を操作すると開閉蓋3のロックが解除される。排紙ガイド5を前方に引くと、図5に示すように、開閉蓋3が下端部を中心として前方にほぼ水平となるまで開く。開閉蓋3が開くと、プリンタ本体2の内部に形成されているロール紙収納部10が開状態となる。ロール紙収納部10にはロール紙11が収納される。ロール紙11は一定幅の長尺状の記録紙11aを巻き付けた構成となっている。
図6は、ロール紙プリンタ1の内部構造を示す概略縦断面図であり、外装ケース2aを取り外した状態で示してある。プリンタ内部におけるロール紙収納部10の上方における後側の部位にはプリンタ前後方向に向けて所定幅の記録紙ガイド12が水平に配置されている。この記録紙ガイド12の前側には一段高い位置においてプリンタ前後方向に所定幅のプラテンガイド13が水平に配置されている。このプラテンガイド13の真上には、インクジェットヘッド14が配置されている。インクジェットヘッド14のノズル面14aは、プラテンガイド13の上面13aに対して一定のギャップで対峙しており、当該上面13aによって印刷位置が規定されている。
インクジェットヘッド14はキャリッジ15に搭載されており、キャリッジ15は、プリンタ幅方向に水平に延びるキャリッジガイド16に沿ってプリンタ幅方向に移動可能な状態で支持されている。キャリッジ15はプリンタ幅方向に架け渡したタイミングベルト17に連結されており、タイミングベルト17はキャリッジモータ18によって駆動される。キャリッジモータ18を駆動すると、キャリッジ15に搭載されているインクジェットヘッド14がプリンタ幅方向に移動し、この移動に同期してインクジェットヘッド14が駆動されて、印刷位置(13a)を通過する記録紙11aの表面に印刷が行われる。
一方、記録紙排出口4には、鋏式の記録紙切断装置20が配置されている。記録紙切断装置20の固定刃21は上向き状態で垂直に配置されており、その可動刃22は下向きで垂直に配置されている。可動刃22は駆動機構23によってプリンタ幅方向の一方の端を支点として上下方向に旋回すると、固定刃21との接触点がプリンタ幅方向に移動して、これらの間に位置する記録紙11aを幅方向に切断可能である。
図6〜図8を参照して、ロール紙11から繰り出される記録紙11aを印刷位置を経由して搬送する記録紙搬送機構を説明する。
まず、記録紙ガイド12とプラテンガイド13の間には、第1紙送りローラ34がプリンタ幅方向に水平に架け渡されている。第1紙送りローラ34には下側から所定幅の第1紙押えローラ35が所定の押圧力で押し付けられている。第1紙押えローラ35は、ガイド面32、33によって規定される搬送経路幅の中心よりも右側(ガイド面33の側)に片寄った位置に配置されている。第1紙送りローラ34は、ベルト・プーリ式の伝達機構36を介して紙送りモータ37によって駆動される。紙送りモータ37はステッピングモータであり、1ステップ駆動されると、それに対応して、記録紙11aが搬送路に沿って一定の搬送量だけ紙送りされるようになっている。
次に、プラテンガイド13における前端側の部位には、第2紙送りローラ38が配置されている。本例の第2紙送りローラ38は、左側紙送りローラ38aおよび右側紙送りローラ38bが共通のローラ軸38cによって同軸状に連結された構成となっている。これらの左側紙送りローラ38aおよび右側紙送りローラ38bは、左右対称の位置に配置されている。この構成の第2紙送りローラ38には、上側から第2紙押えローラ39が押し付けられている。第2紙押えローラ39も、左側紙押えローラ39aと右側紙押えローラ39bとを備えている。左側紙押えローラ39aは左側紙送りローラ38aを所定の押し付け力で押し付けており、右側紙押えローラ39bは同一の押し付け力で右側紙送りローラ38bを押し付けている。
ここで、記録紙ガイド12の上方位置には、当該記録紙ガイド12から前側のプラテンガイド13によって印刷位置を経由して搬送される記録紙11aの有無を検出するための紙検出器40が配置されている。紙検出器40は、記録紙ガイド12とプラテンガイド13の間に掛け渡された状態で搬送される記録紙11aの部分11b(図6参照)によって押し上げられている検出レバー41と、この検出レバー41を検出するためのホトカプラ42とを備えた光学式のものである。
検出レバー41はプリンタ前後方向の中央部分を中心として上下方向に揺動可能に支持され、不図示の付勢手段によって先端部41aが下方に回転する方向に付勢されており、当該先端部41aが記録紙部分11bに上側から当っている。検出レバー41の後端部41bはホトカプラ42の検出領域を通って上下に揺動作可能であり、先端部41aが記録紙部分11bに当っている状態では、後端部41bがホトカプラ42の検出領域内に位置している。記録紙部分11bが無くなると、すなわち、記録紙11aが無くなると、検出レバー41は先端側が下方に移動する方向に回転し、その後端部41bが上方に移動して検出領域から外れる。この結果、ホトカプラ42の出力が変化するので、この出力に基づき、記録紙11aの有無を検出できる。
このように構成されているロール紙プリンタ1では、図6において太い一点鎖線で示す搬送路に沿って、ロール紙収納部10に収納されているロール紙11から引き出された記録紙11aが、記録紙ガイド12によってガイドされ、第1紙送りローラ34および第1紙押えローラ35の間からプラテンガイド13の上面13a(印刷位置)を経由して第2紙送りローラ38および第2紙押えローラ39の間を通って記録紙排出口4から外部に引き出された状態にセットされる。
この状態で、紙送りモータ37が駆動制御されることによって第1紙送りローラ34および第2紙送りローラ38が回転すると、記録紙11aは一定の搬送量づつ紙送りされる。記録紙11aの紙送りに同期させてインクジェットヘッド14が駆動され、印刷位置を通過する記録紙11aの表面に印刷が行われる。その後、印刷後の記録紙11aが記録紙排出口4から排出された状態で搬送が停止し、記録紙切断装置20によって記録紙11aが切断され、所定長さのレシートとして印刷済みの記録紙片が発行される。
次に、ロール紙11から送り出される記録紙11aが終了して搬送路上から無くなると、紙検出器40の出力状態は記録紙11aが無い旨を表す状態になる。このような出力状態になると、紙検出器40の出力状態が記録紙11aが有る旨を示す出力状態になるまで、紙送りモータ37による記録紙11aの搬送動作が禁止される。
ここで、インクジェットヘッド14に対峙しているプラテンガイド13、第1紙送りローラ34に対峙している第1紙押えローラ35、第2紙送りローラ38は、開閉蓋3の側に搭載されている。従って、図5に示すように、開閉蓋3を開くと、第1紙押えローラ35と第1紙送りローラ34との間、および第2紙送りローラ38と第2紙押えローラ39との間が開いて搬送路が開放状態になる。
また、紙検出器40はプリンタ本体2の側に配置されているので、開閉蓋3を開いて搬送路が開放状態になって記録紙11aが弛緩状態になると、検出レバー41の先端部41aが下方に移動し、その後端部41bがホトカプラ42の検出領域から外れる。従って、紙検出器40に故障が発生していなければ、開閉蓋3を開いた状態では、紙検出器40の出力状態は紙無しを表す状態になる。
一方、ロール紙収納部10にロール紙11を装填した後に、ロール紙11から繰り出した記録紙11aを記録紙排出口4を超える長さに引き出して開閉蓋3を閉じると、記録紙が第1紙送りローラ34と第1紙押えローラ35に挟まれて、プラテンガイド13の上面13aによって規定される印刷位置を通って記録紙排出口4から引き出された状態が自動的に形成される。
なお、開閉蓋3の近傍には開閉検出器45(図9参照)が取り付けられており、開閉蓋3の開閉を検出することができるようになっている。開閉検出器45は、ホトセンサ、磁気センサ、マイクロスイッチなどから構成される。
(故障検出手段の構成例)
(構成例1)
次に、図9および図10を参照して、紙検出器40故障検出動作を行なう故障検出手段60の一例を説明する。以下の説明では、判定手段63によってロール紙プリンタ1が紙検出器40の故障の検出が必要だと判断されており、実行制御手段62によって故障検出プログラム61の実行が許可されている。本例では、故障検出プログラム61Aが実行されることによって故障検出手段60Aが提供されている。
図9は、ロール紙プリンタ1の制御系を示すブロック図である。ロール紙プリンタ1の制御系は、CPU、ROM、RAM56を備えた制御部30を中心に構成されている。制御部30にはインターフェース31を介して、コンピュータなどの上位機器から印刷データなどが供給される。制御部30の入力側には、紙検出器40、開閉検出器45が接続されており、紙検出器40からの入力信号に基づき記録紙11aの有無が検出され、開閉検出器45からの入力信号に基づき開閉蓋3の開閉状態が検出される。また、制御部30の入力側には、開閉検出器45からの入力信号に基づき開閉蓋3が開状態にある時間を計数するタイマ47、電源スイッチ8、ディップスイッチ9が接続されている。ディップスイッチ9は、電源スイッチ8が操作された際に制御部30が行なう処理動作を設定するものであり、電源の切断、ハードウエアリセット、ソフトウエアリセットのいずれかの処理動作のうちの一つが選択されて設定されている。
制御部30の出力側には、ヘッドドライバ14b、モータドライバ18a、37aを介して、インクジェットヘッド14、キャリッジモータ18および紙送りモータ37が接続されていると共に、LEDドライバ7aを介して警告ランプ7が接続されている。
制御部30は、実行制御手段62、判定手段63および故障検出手段60Aを備えている。また、制御部30には、EEPROM64および不揮発性メモリ65が接続されている。
故障検出手段60Aは、タイマ47からの入力信号に基づき、開閉蓋3が開いた時点からの経過時間が第1設定時間以上になった時点において、当該第1設定時間内における紙検出器40の出力状態を確認し、出力状態が一度も記録紙無し状態に切り替わっていない場合には、紙検出器40が故障していると判断する。
また、故障検出手段60Aは、開閉蓋3が閉じられた時点のタイマ47が計数した経過時間と第2設定時間とを比較して、第2設定時間を経過している場合には、開閉蓋3が閉じられた時点までの間における紙検出器40の出力状態を確認し、出力状態が一度も記録紙無し状態に切り替わっていない場合には、紙検出器40が故障していると判断する。
ここで、タイマ47の第1設定時間は3秒としてある。この第1設定時間は、操作者がロール紙11を交換する際に要する最短時間、および、誤操作などによって開閉蓋3が開いた場合に再び閉じられるまでの所要時間を考慮して決定してある。一般に、誤操作などによって開閉蓋3が不用意に開いてしまった場合には2秒程度以内に再び開閉蓋3が閉じられる。したがって、これより長い時間である3秒が第1設定時間として設定されている。また、第2設定時間は2秒としてある。2秒あれば、開閉蓋3を大きく開いて搬送路が規定されていない状態になった場合に、記録紙11aが紙検出器40から検出されない位置まで離れる時間を確保することができるので、紙検出器40の故障を誤って検出してしまうことを回避できる。なお、第1および第2設定時間は不揮発性メモリ65に記憶保持しておくことができる。
次に、図10のフローチャートを参照して、故障検出手段60Aが紙検出器40の故障を検出する動作を説明する。
図10aに示すように、まず、開閉検出器45によって開閉蓋3が開いたことが検出されると(ステップST21)、制御部30は紙検出器40が正常か否かを検出するための故障検出フラグを一旦、故障である旨を表す「FALSE」にセットする。開閉蓋が開くと、タイマ47をリセットして、第1設定時間である3秒のカウントが開始する(ステップST22)。
所定の遅延時間(たとえば、100ms)の経過後に(ステップST23)、制御部30は紙検出器40の出力状態を所定のサンプリング周期で確認する(ステップST24)。タイマによって3秒の第1設定時間がカウントされ終わるまでに、紙検出器40の出力状態が一回でも記録紙無し状態に切り替わった場合には、紙検出器40が正常であると判断して、制御部30は故障検出フラグを正常である旨を表す「TRUE」にセットする(ステップST25)。
タイマによって3秒の第1設定時間がカウントされ終わるまで(ステップST26)、すなわち、開閉蓋3を開けた時点から3秒間が経過するまでに、紙検出器の出力状態が記録紙無し状態に切り替わらなかった場合には、故障検出フラグの状態は「FALSE」のままである。この場合には、制御部30は紙検出器が故障したものと判断し、警告ランプに警告を表示して、操作者に紙検出器の交換を促す(ステップST27→ST28)。
次に、図10bに示すように、開閉扉3が閉じられるとタイマ47はカウントをストップする(ステップST30)。この時点で、タイマによって2秒以上がカウントされていなければ故障検出フラグを確認することはなく故障検出動作は終了する。
タイマ47によって2秒以上がカウントされていれば(ステップST31)、その時点で故障検出フラグの状態を確認し(ステップST32)、「FALSE」ならば、制御部30は紙検出器40が故障したものと判断し、警告ランプに警告を表示して、操作者に紙検出器の交換を促す(ステップST133)。
(構成例2)
次に、図11および図12を参照して、紙検出器40の故障の検出を行なうための故障検出動作を行なう故障検出手段60の別の構成例を説明する。なお、ロール紙プリンタ1の制御系の構成は図9に示す構成例と同様なので、同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。本例では、故障検出プログラム61Bが実行されることによって故障検出手段60Bが提供されている。
制御部30は故障検出手段60Bを備えている。故障検出手段60Bは、紙送りモータ37を送り出し方向に駆動制御するステップをカウントし、その総ステップ数(累積値)を算出する総ステップ数算出手段50と、算出された総ステップ数が規定ステップ数を超えたか否かを監視する監視手段55と、RAM56とを備えている。
総ステップ数算出手段50は、カウント手段51とカウントリセット手段52を有しており、カウント手段51は、開閉蓋3が閉じられている間に紙送りモータ37が送り出し方向に駆動制御されたステップ数をカウントする。カウントされたステップの累積値は総ステップ数としてRAM56に記憶される。
カウントリセット手段52はRAM56に記憶された総ステップ数を零にリセットするものである。総ステップ数が零にリセットされると、ステップ数のカウントが零から開始される。総ステップ数のリセットは、開閉蓋3が開けられてロール紙11が交換されたと判断した場合に行われる。本例では、総ステップ数のリセットは、開閉蓋3が2秒所定時間以上に亘って開いていることが検出された場合に行われる。
次に、監視手段55は、RAM56に記憶された総ステップ数を監視しており、これが規定ステップ数に達したか否かを判断する。例えば、レシート印刷などの印刷ジョブが終了する毎に、総ステップ数が規定ステップ数に達したか否かを判断する。規定ステップ数は、新品のロール紙11から繰り出される記録紙11aの全長分を搬送するのに必要なステップ数以上としてあり、本例では、紙検出器40の故障を誤検出することを避ける観点から、当該必要なステップ数よりも10%程度大きな値にしてある。
故障検出手段60Bは、監視手段55によって総ステップ数が規定ステップ数に達したことが検出されると、紙検出器40が故障していると判定する。紙検出器40が正常に動作していれば、規定ステップ数に達する前に紙送りモータ37による記録紙の搬送は禁止されており、監視手段55によって総ステップ数が規定ステップ数に達したことが検出される筈がないからである。
紙検出器40の故障が検出された場合には、制御部30はLEDドライバ7aを介して警告ランプ7を所定の形態で駆動して、紙検出器40が故障した旨の警告を発生させる。また、紙検出器40が故障状態のままで印刷動作が再開されると、記録紙11aが無い状態のままで印刷が繰返し行われるおそれがあるので、インクジェットヘッド14による印刷動作を不能にする。
次に、図12のフローチャートを参照して、故障検出手段60Bによる紙検出器40の故障検出動作の典型的な流れ説明する。
印刷指令があり、紙送りモータ37によって記録紙が搬送されると(ステップST41)、総ステップ数算出手段50によって総ステップ数が更新され、RAM56に記憶保持される(ステップST42)。監視手段55は、所定のタイミングでRAM56に保持されている総ステップ数と規定ステップ数とを比較する(ステップST43)。総ステップ数が規定ステップ数以上になった場合には、故障検出手段60Bは紙検出器40が故障しているものと判断する。(ステップST44)。
すなわち、紙検出器40が正常に動作していれば、規定ステップ数に達する前に紙送りモータ37による記録紙11aの搬送は禁止されており、総ステップ数が規定ステップ数に達することはない。従って、記録紙11aの搬送量の累積値がロール紙一巻分の記録紙長さに対応する規定ステップ数を超えた時点で、当該紙検出器40が故障しているものと判断することができる。
故障検出手段60Bが紙検出器40が故障していると判断すると、制御部30はLEDドライバ7aを介して警告ランプ7を所定の形態で駆動して、紙検出器40が故障した旨の警告を発生させる。また、インクジェットヘッド14による印刷動作を不能にする。
次に、開閉蓋3が開かれたことが検出されると(ステップST45)、タイマ47は開閉蓋3が開状態にある時間を計数する。開閉蓋3が2秒以内に閉じられたことが検出されると(ステップST46)、ロール紙交換のために開閉蓋3が開けられたのではなく誤って開閉蓋3が開けられたものと判断する。開閉蓋3が2秒を超える開状態の後に閉じられた場合には、カウントリセット手段52がRAM56に保持されている総ステップ数を零にリセットする(ステップST46→ST47)。すなわち、ロール紙11が交換されたものと判断して、これ以後は、零からステップ数のカウントを開始する。
本例では、故障検出手段60Bは、次の処理も行っている。まず、開閉蓋3の開閉状態を検出できず、ロール紙11が交換された否かが不明な場合には、RAM56に記憶保持されている総ステップ数をリセットしている。この場合には、開閉検出器45が開閉蓋3の開閉状態を検出不能な状態から検出可能な状態に復帰した時点で総ステップ数がリセットされる。
開閉蓋3の開閉状態を検出不能な状態としては、ロール紙プリンタ1に搭載されているファームウエアの書き換えを行なっている途中の状態、不図示のハードリセットスイッチが操作された直後に開閉蓋3が開いている状態、インクジェットヘッド14およびその移動機構や紙送り搬送機構などの機械的要素の不定動作によってエラーが発生している状態、製品の寿命を知らせるエラーが発生している状態などがある。このような状態に陥ると、故障検出手段60Bは開閉検出器45の信号を得ることができず、開閉蓋3の開閉状態を検出できない。
また、RAM56に記憶保持されている総ステップ数は、ロール紙プリンタ1の電源スイッチ8が切られて電源が遮断されると消去される。よって、電源が投入された場合にも総ステップ数がリセットされて零からカウントが開始されることになる。
次に、ディップスイッチ9の設定によって、電源スイッチ8を操作するとハードウエアリセット或いはソフトウエアリセットが行なわれる場合には、カウントリセット手段52は総ステップ数のリセットを行わないようにしている。これらの初期化動作の間は、開閉検出器45が開閉蓋3の開閉状態を検出できるからである。
この場合、電源スイッチ8を操作してハードウエアリセットを行うとRAM56に記憶されている総ステップ数が消失してしまうので、故障検出手段60Bは、電源スイッチ8が操作された時点でRAM56に記憶されていた総ステップ数を一時的に不揮発性メモリ65に退避させる。初期化動作の終了後に、退避させておいた値をRAM56に読み込む。その後は、読み込んだ値にカウント手段51がカウントした値を加算して総ステップ数を算出していく。
なお、ロール紙11が交換されたか否かを判断するための開閉蓋3の開放時間(本例では2秒間)および、紙検出器40が故障か否かを判断する時点を規定している規定ステップ数を、ユーザの使用環境に合せて変更可能にしておけば、紙検出器40の故障を正確に検出することができる。また、記録紙11aを搬送する紙送りモータ37としてステッピングモータ以外のモータを用いている場合には、記録紙11aの搬送量の累積値を、紙送りモータの送り出し方向の回転量に基づき算出することができる。
(その他の故障検出手段の構成例)
上記の構成例では、故障検出手段60は、紙検出器40の故障を検出するための故障検出動作を行なうものであったが、故障を検出する搭載部品は紙検出器40に限られるものではない。他の搭載部品の故障検出動作を行なうものであってもよい。
例えば、故障検出手段は、インクジェッドヘッド14へインクを供給するためのインクカートリッジがカートリッジ装着部に装着されているか否かを検出するインクカートリッジ検出器の故障を検出するための故障検出動作を行なうものとすることができる。
ロール紙プリンタ1では、インクカートリッジを装着するカートリッジ装着部が開閉蓋3の右隣に形成されている。カートリッジ装着部には、下端を中心として開閉可能なカバー80が取り付けられており(図4参照)、このカバー80を開けると、カートリッジ装着部が開放状態となる。また、インクカートリッジの交換作業が容易に行なえるように、カバーの開動作と連動してインクカートリッジがカートリッジ装着部から外れる構造を備えている。カバー80の近傍には、カバー開閉検出器が取り付けられており、カバー80の開閉を検出することができる。カバー開閉検出器は開閉蓋3の開閉を検出する開閉検出器45と同様に構成されている。
このような構成において、インクカートリッジ検出器の故障を検出するための故障検出手段は、例えば、カバー開閉検出器がカバー80が開かれたことを検出したにも拘らず、インクカートリッジが装着されている旨を検出している場合に、インクカートリッジ検出器が故障していると判断できる。
なお、このような故障検出手段は、ロール紙プリンタ1に限らず、カバーの開動作と連動してインクカートリッジがカートリッジ装着部から外れる構造を備えているプリンタに搭載することができる。
本発明の特徴部分を説明するために必要な構成のみを示した概略ブロック図である。 プリンタのシリアル番号に対する搭載部品の状態を示す対応表である。 故障検出プログラムの実行を制御する流れを示すフローチャートである。 本発明を適用したロール紙プリンタの外観斜視図である。 開閉蓋を開いた状態のロール紙プリンタの外観斜視図である。 ロール紙プリンタの内部構造を示す概略縦断面図である。 ロール紙プリンタの内部構造を示す斜視図である。 ロール紙プリンタの内部構造を示す平面図である。 ロール紙プリンタの制御系を示す概略ブロック図である。 紙検出器の故障検出動作の一例の流れを示すフローチャートである。 ロール紙プリンタの制御系を示す概略ブロック図である。 紙検出器の故障検出動作の一例の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1・ロール紙プリンタ、3・開閉蓋、4・記録紙排出口、5・排紙ガイド、6・蓋開閉レバー、7・警告ランプ、8・電源ボタン、9・ディップスイッチ、10・ロール紙収納部、11・ロール紙、11a・記録紙、11b・記録紙部分、12・記録紙ガイド、13・プラテンガイド、13a・上面(印刷位置)、14・インクジェットヘッド、14a・ノズル面、15・キャリッジ、16・キャリッジガイド、17・タイミングベルト、18・キャリッジモータ、30・制御部、31・インターフェース、32,33・ガイド面、34・第1紙送りローラ、35・第1紙押えローラ、37・紙送りモータ、38・第2紙送りローラ、39・第2紙押えローラ、40・紙検出器、41・検出レバー、42・ホトカプラ、45・開閉検出器、47・タイマ、50・総ステップ数算出手段、51・カウント手段、52・カウントリセット手段、55・監視手段、56・RAM、60・故障検出手段、61・故障検出プログラム、62・実行制御手段、63・判定手段、64・EEPROM、65・不揮発性メモリ、66・シリアル番号、67・対象プリンタ特定情報、80・カバー

Claims (9)

  1. プリンタの搭載部品が故障しているか否かを検出する故障検出動作を制御するプリンタの故障検出動作の制御方法であって、
    前記プリンタを同一機種の他のプリンタから識別するために当該プリンタに付与された個体識別情報を記憶保持し、
    前記プリンタを含む同一機種のプリンタのうち、前記故障検出動作が必要とされるプリンタを、各プリンタに付与された個体識別情報に基づき特定している対象プリンタ特定情報を記憶保持し、
    前記個体識別情報が前記対象プリンタ特定情報によって特定されているか否かにより、前記故障検出動作の要否を判断し、
    前記個体識別情報が前記対象プリンタ特定情報によって特定されている場合にのみ、前記故障検出動作を行うことを特徴とするプリンタの故障検出動作の制御方法。
  2. 請求項1において、
    前記故障検出動作の要否の判断を、前記プリンタの電源投入時にのみ行うことを特徴とするプリンタの故障検出動作の制御方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記個体識別情報はシリアル番号であり、
    前記対象プリンタ特定情報は、前記同一機種のプリンタに付与されているシリアル番号のうちの少なくとも一つの値であり、
    前記プリンタに付与されている前記シリアル番号が、当該値以上あるいは以下の場合に、当該プリンタについて前記故障検出動作が必要であると判断することを特徴とするプリンタの故障検出動作の制御方法。
  4. 請求項1ないし3のうちのいずれかの項において、
    前記プリンタの出荷後の時点で、前記対象プリンタ特定情報、および、前記故障検出動作を前記プリンタに実行させるための故障検出プログラムを、当該プリンタに記憶保持させることを特徴とするプリンタの故障検出動作の制御方法。
  5. 請求項1ないし4のうちのいずれかの項において、
    前記故障検出動作の要否の判断結果を前記プリンタから外部に出力することを特徴とするプリンタの故障検出動作の制御方法。
  6. 請求項1ないし5のうちのいずれかの項において、
    前記搭載部品を交換した後に、前記故障検出動作の無効を指示するコマンドを前記プリンタに入力して、前記故障検出動作を無効とすることを特徴とするプリンタの故障検出動作の制御方法。
  7. 請求項1ないし6のうちのいずれかの項に記載の制御方法により搭載部品の故障検出動作を行うプリンタであって、
    前記故障検出動作の要否の判断および当該故障検出動作を行うコンピュータからなる制御手段と、
    前記個体識別情報を記憶保持している第1記憶手段と、
    前記対象プリンタ特定情報、および、前記制御手段によって前記故障検出動作を実行させるための故障検出プログラムを記憶保持している第2記憶手段とを有し、
    当該第2記憶手段は書き換え可能な不揮発性メモリであることを特徴とするプリンタ。
  8. 請求項7において、
    ロール紙収納部と、
    このロール紙収納部に収納されたロール紙から繰り出される長尺状の記録紙を印刷位置を経由して搬送するための搬送路と、
    当該搬送路に前記記録紙が引き出されているか否かを検出する紙検出器とを有し、
    前記故障検出動作が行われる前記搭載部品は前記紙検出器であることを特徴とするプリンタ。
  9. プリンタの搭載部品が故障しているか否かを検出するためのプリンタ搭載部品の故障検出方法であって、
    前記プリンタを同一機種の他のプリンタから識別するための個体識別情報を当該プリンタに記憶保持し、
    前記プリンタを含む同一機種のプリンタのうち、前記搭載部品の故障検出動作が必要とされるプリンタを前記個体識別情報に基づき特定するための対象プリンタ特定情報を作成し、
    前記搭載部品の故障検出動作を前記プリンタに実行させるための故障検出プログラムを作成し、
    前記プリンタの出荷後において、前記対象プリンタ特定情報および前記故障検出プログラムを当該プリンタにインストールし、
    これら対象プリンタ特定情報および故障検出プログラムをインストールした後における前記プリンタへの電源投入時に、当該プリンタに付与されている前記個体識別情報が前記対象プリンタ特定情報によって特定されているか否かを判断し、
    前記個体識別情報が前記対象プリンタ特定情報によって特定される場合には、以後の当該プリンタの動作状態において、前記故障検出プログラムを所定のタイミングで実行することを特徴とするプリンタ搭載部品の故障検出方法。
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