JP2008136478A - 養成クルマエビの産卵促進方法並びに産卵促進装置 - Google Patents

養成クルマエビの産卵促進方法並びに産卵促進装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008136478A
JP2008136478A JP2007206851A JP2007206851A JP2008136478A JP 2008136478 A JP2008136478 A JP 2008136478A JP 2007206851 A JP2007206851 A JP 2007206851A JP 2007206851 A JP2007206851 A JP 2007206851A JP 2008136478 A JP2008136478 A JP 2008136478A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
female
water
male
prawns
shrimp
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007206851A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4149499B2 (ja
Inventor
Akihiro Sugiyama
昭博 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okinawa Prefectural Government
Original Assignee
Okinawa Prefectural Government
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Okinawa Prefectural Government filed Critical Okinawa Prefectural Government
Priority to JP2007206851A priority Critical patent/JP4149499B2/ja
Publication of JP2008136478A publication Critical patent/JP2008136478A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4149499B2 publication Critical patent/JP4149499B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Landscapes

  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)

Abstract

【課題】屋内水槽で雌雄同居飼育して産卵を促進する際に、常時自然な交尾が可能な環境を実現することで、良質卵を長期間安定して、かつ効率良くなるべく多くの量を確保する。さらに、産卵のために用いる親エビの数を減らして生産の効率化を図る。
【解決手段】雌雄親エビを同一水槽に収容し、給排水音・落下振動を除去して交尾を誘導する。こうして、常時交尾が可能になったことで未受精卵が減少してふ化率が長期間高い状態で持続できる。この際、雌エビを多くすれば良いが、適正比率以上に雌エビを増やせば卵の質が低下するので、適正な雌雄比を求め、さらに効率性も検討した結果、雄1.0に対して雌1.5〜2.0の比率で収容すれば、良質卵を比較的多く、長期間安定して採取することができた。
【選択図】 図2

Description

本発明は、クルマエビ養殖に用いる種苗を生産するために、親エビを屋内水槽に収容して受精卵を採取するシステムにおける産卵促進方法並びに産卵促進装置に関する。
今まで日本国内において、クルマエビ親エビの人工飼育管理とそれにともなう産卵について、特許の取得を伴う公開された技術報告例はない。
日本産クルマエビPenaeus japonicus の交尾、成熟、および産卵については国内外に多くの報告がある。Aquacop は人工的に生産されたポストラーバを入手し、12トン円形水槽(砂質底)で養成し、餌は自家配合餌料と時々新鮮なカツオを与えた。卵巣の発達した雌エビを0.5 トン産卵水槽に収容して11ヶ月で自然産卵した。(非特許文献1 )。
Laubier-Bonichon A. らはふ化幼生から1〜2歳の親エビを養成し、水温(24℃)で日照時間(14時間45分/日)に調整してから3 ヶ月で卵巣が成熟し、その後4 ヶ月間で87例の産卵を確認している(非特許文献2 )。
Lumare F. は人工的に飼育した第3 世代の1歳エビを片側眼柄処理して14トン水槽に収容し(砂質底、雌雄比は1 :1 )、2 枚貝、カニおよびイワシを給餌した。成熟した雌エビを水温27℃の産卵水槽に移し、その後の経過を観察した。そして、片側眼柄処理後に卵巣の成熟率が1.3 から31.4%へ急増し、産卵がしばしば見られた。また、ふ化率は最初の58.8%から29.2%へ次第に減少した。人工授精区ではふ化率が極端に低く14.7と0 %であった(非特許文献3 )。
Yano I. は片側眼柄内容物摘出法による産卵の促進効果を調べ、視神経に損傷が見られない場合は50%の産卵率(対照区は20%)、斃死もなかったことから本法は産卵促進に有効であるとしている(非特許文献4 )。
Browdy C.L. らはクマエビP. semisulcatus の産卵、脱皮、および交尾における眼柄処理の有効性を調べた。そして、眼柄処理雌では明らかに脱皮周期が短くなり、産卵回数は増加した。ふ化率に相違はなく、交尾成功率は低下した。一回の交尾で、次の脱皮までに4 回産卵して受精が可能であり、特に受精率の低下は見られなかった。眼柄処理した雌は次の脱皮までに大型個体が先に産卵しより小型の個体が後に続き、しかしふ化率や変態率に相違は見られない(非特許文献5)。
Crocos P. J.らはブラウンタイガープロンP. esculentus の飼育水温、日照時間、および水槽の大きさが卵巣の成熟と産卵に及ぼす影響を調べた。眼柄処理していない雌エビの成熟と産卵には高水温(26℃)で長日照時間(14.5h)条件が適し、低水温(20℃)で短日照時間(12時間)では成熟しなかった。水槽の大きさは眼柄処理していない雌エビにはより影響の大きな要因で、大型水槽(3.2 トン)では成熟と産卵が見られたが、小型水槽(1トン)では水温や日照時間が好適でも産卵しなかった。眼柄処理雌エビでは小型水槽で短日照時間、低水温でも成熟し、しかし成功率は大型水槽で長日照時間、高水温のほうが高かった。眼柄処理雌エビは施術後の2 回目の脱皮周期中に卵巣の成熟が見られ、しかし眼柄処理していない雌エビは好適環境下でも3〜4回の脱皮が必要である。交尾成功率は小型水槽ではまれで、大型水槽ではしばしば見られる(非特許文献6)。
Yano, I.は紫外線照射海水がクルマエビP. japonicusの産卵を促進することを報告した(非特許文献7)。
Bray, W. A. らは飼育環境下でのクルマエビ類の再生産について詳解している。その中で、眼柄処理雌エビから生産された卵、幼生は自然に成熟した雌エビから生産された場合より質が悪い例が多いことを指摘した。すなわち産卵数が少ない、ふ化率が低い、ふ化幼生の奇形、幼生期間中の変態率の低下、ポストラーバ期の低生残率、病気に対する感受性の増加、飼育エビの大きさに個体差が大きいことなど。クルマエビ類の交尾について、貯精嚢が開放型の雌エビは雄から精包を受け取ると産卵前1 〜2 時間体外で保持している。それに対してP. japonicusを含む貯精嚢が閉鎖型の雌エビは脱皮時の体が柔らかい時に交尾する。貯精嚢に精包を受けとった後、新しい外骨格は貯精嚢を覆って硬くなり、次の脱皮までに1〜数回産卵し、その時使用される精子は貯精嚢に蓄えられている。開放型は脱皮−成熟−交尾−産卵を繰り返すが、閉鎖型は脱皮−交尾−成熟−産卵を繰り返す。片側眼柄処理については成熟と産卵促進効果が見られるが、産卵量が自然成熟エビに比べて少ない。産卵回数が増加し、総産卵量が増える。ふ化率が低い。ノープリウス時に体形異常が時として見られる。ノープリウスからポストラーバにかけての生残率が時として低い。餌料要因が雌エビの産卵率やふ化率に影響することが分かっている。騒音、環境音に対するストレスについて再生産能力、摂餌量、および成長の減少、斃死率、共食いの増加を指摘している(非特許文献8)。
矢野勲は交尾に影響を及ぼす要因について一般にクルマエビ属の多くの種類は、単に水槽内に、雄と雌とを一緒に入れて飼育しただけではなかなか交尾しないことを指摘している。これは水槽内で受ける色々なストレスが抑制因子となり、交尾がうまく行われないものと考えられている。ストレス因子としては光周期、照度、水温、塩分、ノイズ、人影などがある。交尾を誘発するためにはストレス因子を取り除き、雌雄比は2.5: 1 が望ましいとしている。また、成熟度の判断として一般に用いられている卵影による卵巣の膨らみ状態の観察法では、成熟度まで判断することは困難であることを指摘している(非特許文献9)。
廖一久は片側眼柄処理により親エビは成熟、産卵を繰り返す産卵機械になると述べている。産卵回数は増加するが、その卵質についてデータが不足していることを指摘している(非特許文献10)。
プロシーディング、第6 回 アニュアル ワークショップ、ワールド マリカルチャー ソサエティー(Proceedind, 6th Anuual Workshop, World Mariculture Society), (米国)、1975年、6 巻、p.123-132 アドバンス イン アクアカルチャー(Advances in Aquaculture), (フランス)、1979年、p.273-277 ジャーナル ワールド マリカルチャー ソサエティー(Journal World Mariculture Society )、(米国)、1981年、p.335-344 アクアカルチャー(Aquaculture ) 、(米国)、1984年、40巻、p.265-268 アクアカルチャー(Aquaculture ) 、(米国)、1985年、49巻、p.19-29 アクアカルチャー(Aquaculture ) 、(米国)、1986年、58巻、p.203-214 日本水産学会誌、(日本)、1984年、50巻、p.1621 マリン シュリンプ カルチャー:プリンシプル アンド プラクティス(Marine Shrimp Culture : Principles and Practices)、(米国)、1992年、p93-170 エビ・カニ類の種苗生産、(日本)、1988年、p54-63 エビ・カニ類の種苗生産、(日本)、1988年、p92-118
以上の知見に基づいて、2004年4 月から屋内産卵水槽で親クルマエビの飼育試験を実施した。まず、4 月から9 月末までは片側眼柄処理した雌エビにゴカイを給餌し、今までの技術での産卵状況を確認した。翌2005年2 月からは屋内水槽での交尾試験を行うため、養殖場から親エビサイズの雌雄個体を購入して3つの水槽に収容した(雌雄比は2:1〜1:1)。そして、砂質底にして外光を防ぐために窓に暗幕を張り、日照時間は14時間/日、換水率は約5 回転/日に調節した。毎日斃死した雌エビの交尾の有無を観察し、産出卵のふ化率などを調べたがいずれも交尾している様子はなく、5 月初めに総てを取り上げて雌エビの交尾の有無を確認したが交尾の形跡はなかった。
そこで、改めて眼柄処理した雌エビと雄エビの同居試験、飼育水槽に紫外線ランプ照射して交尾、産卵促進効果の確認など繰り返し行ったが、いずれも屋内水槽での交尾は成功しなかった。そこで、2005年8 月中旬頃に給排水パイプからの水音、落下振動が交尾の邪魔をするのではないかと推測してパイプを水没又は落差を小さくした。その後しばらく飼育経過するうちにふ化する卵が見え始め、また毎日斃死する雌エビにも交尾の痕跡が確認できたので、2006年3 月中旬まで交尾試験を繰り返し、ほぼ交尾する条件を把握して4 月から新しい飼育システムの検討を開始した。
なお、新しい飼育システムを検討し始めた当初に考えていた雌雄同居法のメリットは、主として用いる雌エビが少なくてすむ効率性にあった。人工的に養成した個体を親エビとして用い脱皮、成熟、産卵促進のため雌エビの片側眼柄焼灼する。このような従来法での飼育経過に伴うふ化率低下原因はこれら様々な要因が複雑に影響しているものと考えていた。すなわち、長期間高いふ化率を安定して維持するためにはこれらの要因を一つ一つ解決しなければならず、容易に解決できるとは思っていなかった。
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、常時自然な交尾が可能な環境を実現することで、ふ化率の高い受精卵を長期間安定して産卵させ採卵可能とすると共に、種苗生産期間中に産卵のために用いる親エビの数を減らして生産の効率化を図ることにある。
本発明の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求項1は、養成クルマエビの雌雄を屋内水槽に同居収容して交尾を誘発する際に、充分量の飼育海水を給水して流水飼育可能とするために、給水パイプの先端を水槽の水面下に水没させて落下音や振動を抑制すると共に、排水パイプからの排水音と振動も低減すること、水槽の広さを10m2 以上とすると共に、窓の外部光を遮断して水銀灯を照射すること、を特徴とする養成クルマエビの産卵促進方法である。特に、夜間に採卵するため、サイホンホースで採卵ネットに通水すると水面レベルが次第に低下するので、低下状態でも給水パイプ先端が水没状態となるように、充分な余裕を持って深く水没させる必要がある。
このように、養成クルマエビの雌雄を屋内水槽に同居収容して交尾を誘発する際に、給水パイプの先端を水槽の水面下に水没させて落下音や振動を抑制すると共に、排水パイプからの排水音と振動も低減しており、しかも窓の外部光を遮断して水銀灯を照射することで、人影などを防止できるので、養成クルマエビにとって自然界に近い環境となり、不安を与えることがない。その結果、常時自然な交尾が可能となり、収容した雌エビは脱皮→交尾→産卵を繰り返す。その際の未受精卵が減少することで、長期間ふ化率の高い受精卵を安定して産卵させることが可能となった。このことから、従来の産卵飼育に伴うふ化率低下原因は、未受精卵の増加が主要因であることが判明した。
請求項2は、海洋深層水と表層水を混ぜることで温度調節することを特徴とする請求項1に記載の養成クルマエビの産卵促進方法である。海洋深層水は無菌状態に近く、発病を抑制できるが、冷た過ぎるため、表層水を混ぜることで容易に適温に水温調節できる。
請求項3は、雌雄比を、雄1に対して雌1.5〜2.0の比率で同居収容することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の養成クルマエビの産卵促進方法である。なるべく多くの卵を得るためには雌エビを多くすれば良いが、適正比率以上に雌エビを増やせば卵の質が低下する。そこで、適正な雌雄比を求め、さらに効率性も検討した結果、請求項3のように、雌雄比を、雄1に対して雌1.5〜2.0の比率で同居収容することが最適であることが判明した。
すなわち、本発明者は、養成クルマエビの雌雄を同一水槽に収容して効率よく交尾を行わせるため鋭意検討した結果、雄1に対して雌1.5〜2.0の比率で収容し飼育すれば、良質の卵を比較的多く、長期間安定して産卵させ採取できることが分かった。
一方、屋内水槽に収容できる親エビの数は、飼育期間、水槽の大きさ、エビの大きさ、給水量などによって規定されるが、本発明の産卵促進方法を適用することで、長期間、良質な受精卵を可能な限り多く、効率良く得ることができ、産業化が実現できる。
請求項4は、飼育海水を給水して流水飼育するための水槽を10m2 以上とすると共に、落下音や振動を抑制できるように給水パイプの先端を水槽の水面下に水没させると共に、排水パイプからの排水音と振動を低減するために排水升を設けたこと、を特徴とする養成クルマエビの産卵促進装置である。
このように、飼育海水を給水して流水飼育する水槽の落下水音や振動を抑制できるように給水パイプの先端を水槽の水面下に水没させると共に、排水パイプからの排水音と振動を低減するために排水升を設けたため、水槽を10m2 以上の広さとしたことと相まって、養成クルマエビにとって自然界に近い環境となり、不安を与えることがない。その結果、常時交尾が可能になって未受精卵が減少し、産出された卵のふ化率が長期間高い状態で持続する。
請求項4の産卵促進装置において、請求項1・2の方法で産卵促進することによって、同一水槽内で雌雄親エビが交尾し、雌エビは脱皮→交尾→産卵を飼育期間中繰り返す。産卵に用いる親エビは当初収容した群の卵が良質であれば、そのまま飼育を継続して取り替える必要はないため、使用尾数が雌エビを使い捨て状態で使用した従来の方法に比べて大幅に減少する。また、種苗生産期間途中に多発する疾病の発生も、ほとんど発生のない開始当初の親エビを使用できるため、容易に回避できる。
クルマエビの卵質は個体差が大きく、また疾病の発生などで親エビの状態が悪くなれば卵質も悪化する。毎年種苗生産開始当初は飼育環境が安定しており、親エビも良質卵を産卵するが、梅雨時期以降高水温期にかけて親エビの状態が不安定になり、それに伴って卵質も悪化する傾向が見られる。開始当初の親エビをそのまま用いることで、良質卵を安定して確保できる。
また、請求項3のように、雌雄比を、雄1に対して雌1.5〜2.0の比率で同居収容し飼育する方法によると、良質の卵を比較的多く、長期間安定して産卵させ採取できることが分かったので、本発明の産卵促進方法を適用することで、長期間、良質な卵を可能な限り多く、効率良く得ることができ、屋内水槽による産業化が可能となる。
次に本発明による養成クルマエビの産卵促進方法並びに産卵促進装置が実際上どのように具体化されるか実施形態を説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜実施し得る。
本発明者は、養成クルマエビの雌雄親エビを同一水槽に収容して交尾を行わせようと鋭意検討した結果、次の条件で飼育すれば交尾することが分かった。すなわち、雌親エビは体重35g以上の成熟したものを選別し、片側眼柄焼灼する。雌雄比は2:1〜1:1で、図2のような80トン水槽(底面積:52m2 )に計300 〜400 尾収容し、夕方ゴカイ類を毎日体重の5〜10%給餌する。飼育棟の窓は暗幕を張って外部光を遮断し、かつ水銀灯を10〜14時間/日照射し、人影などを防止する。また、飼育海水は充分量の給水を行って流水飼育し、水温は常時22〜24℃を維持し、エビが潜れる程度に砂を水槽底全面に敷く。水槽の給水パイプを水没させて落下音、振動を除去し、排水パイプからの排水音と振動も低減する。特に、夜間採卵のため、サイホンホースで採卵ネットに通水すると水面レベルが低下して給水パイプとの落差が大きくなるので、充分の余裕を持って水没させる必要がある。これらのことで交尾が誘導され、収容した雌エビは脱皮→交尾→産卵を繰り返す。
眼柄処理した雌は脱皮で交尾栓が脱落したままでは未受精卵を産卵し続けるので、雌エビのみの飼育では次第に未受精卵の比率が増加してふ化率が低下する。
雌雄同居した雌エビは脱皮後すぐに交尾して、常時受精卵を産出するため、ふ化率が高い状態を長い期間持続できる。
クルマエビの卵質は個体差が大きいので、当初収容する親エビはふ化率の良いものを選別し、成績の悪いエビはすぐに交換する。
雌雄比は2対1が限度で、3対1まで雄の数を減少すれば未受精卵の増加が原因と思われるふ化率の低下を生じる。なお、長期間の飼育では減耗も考えられるので、当初の収容尾数を6尾/m2 前後で計画し、雌雄とも充分な数を確保する必要がある。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
(1)これまでの採卵方法:80トンの屋内コンクリート水槽(砂質底)に体重約30〜50gの雌エビ約300 〜400 尾を片側眼柄焼灼(後述の試験に用いた雌エビは総て片側眼柄焼灼した)して収容し、水温22〜24℃で約5回転/日の流水飼育した。海洋深層水は無菌状態に近く、発病を抑制できる利点はあるが、冷た過ぎるため、表層水と混ぜることで適温に温度調節する。窓は暗幕を張って外光を遮断した状態で水銀灯を12時間/日照射し、夕方ゴカイ類を毎日体重の5 〜10%量給餌した。夕方採卵ネットを設置し、夜間に産出された卵をサイホンホースでネット内に回収した。毎朝採卵し、産卵数とふ化率を調べた。なお、ふ化率が約20%に低下すれば総ての親エビを取り揚げ、新しい雌エビを収容した。
結果は図1のとおりで、収容後1〜2週間は産卵数、ふ化率ともに比較的良く、その後ふ化率が急激に低下して実用には適さなくなる。
(2)ふ化率低下原因の検討:容量約5リットルの厚手軟質ビニール製容器(26×27×7cm )に平均体重63gの雌エビを1尾づつ収容し、4リットル/分の流水飼育した。水温は23〜24℃に調節して夕方ゴカイと冷凍ボイルアサリ類を投与し、ネットを設置して産出卵のふ化率を調べた。また毎日残餌を除去し、脱皮の有無を観察した。
産卵した個体の結果は表1に示すとおりで、脱皮前のふ化率が数十%であった個体が、脱皮後はいずれも0%である。なお、時々初回産卵時に未熟卵と思われるふ化率の悪い産卵が見られた。
Figure 2008136478
これらの結果から、実用規模の群飼育で雌エビのみを産卵水槽に収容した場合、収容直後から少しづつ脱皮個体が未受精卵を産出し、収容後1〜2週間頃には多くの雌エビが脱皮して未受精卵の比率が増加し、ふ化率が低下するのではないかと思われる。
(3)新しい産卵システム:2006年3月30日に、平均体重35gの雌エビ100 尾と雄エビ100 尾を屋内80トン産卵水槽に収容した。図2は、本発明による産卵水槽における採卵システムの一実施例を示す縦断面図である。水槽1の底全面にエビが潜れる程度に砂Sを敷いてあり、給水管2は水没パイプ3を接続して、その下端3eを夜間の水面L1 より深く水没させてある。その結果、給水時の水面への落下水音と落下の衝撃を防ぐことができ、水槽中のエビに与える悪影響を抑制できる。L2 は、昼間の水面である。
水槽1に隣接して排水升4を設け、その中に上昇パイプ5と下降パイプ6を立ててある。排水が上昇流出するための上昇パイプ5の下端は、水槽1中の底側と配管で連通させてあり、しかも排水升4中で上下動して、上昇パイプ5の上端のレベルを調節できる。水槽1中の水は矢印a1のように、上昇パイプ5の下端に流入し、上昇パイプ5中を下端から上昇して、その上端から排水升4中にオーバーフローする。したがって、上昇パイプ5を上下動させてその上端位置を決定すると、その位置に昼間の水面を設定できる。
また、下降パイプ6の上端は、常に上昇パイプ5の上端より低く設定してあるため、排水升4中に溜まった水は下降パイプ6中に流入し、次いでその中を下降して、排水路に流出し排水される。排水升4中の水位は下降パイプ6の上端の位置で決まるため、下降パイプ6の上端位置を高く設定しておけば、水面と上昇パイプ5上端との高低差が小さくなるので、上昇パイプ5からオーバーフローする際の排水音を小さくできると共に、衝撃も軽減できる。
採卵のために採卵槽7中に採卵ネット8を敷いてある。サイホンホース9の一端は水槽1の水中に水没させ、他端を採卵槽7の採卵ネット8中に挿入し位置決めする。採卵は夜間に行なうが、サイホンホース9で採卵ネット8中に通水すると、水槽1の水面レベルが低下するので、採卵時でも水没パイプ3の下端3eが夜間時水面L1 より下に位置し水没状態となるように充分な余裕を持った長さとする。なお、クルマエビの卵は海水中では静かにしておくと沈んでしまうので、水槽1の水中は常時軽くエアレーションして飼育水を撹拌する。その結果、卵は浮き上がって浮遊している状態で採卵される。
水槽1を設置した飼育棟の窓には暗幕を張って12時間水銀灯で照明し、約5回転/日の流水飼育とし、水温は22〜24℃を維持した。特に夜間の採卵時には水面レベルL1が下がるため、配管には注意する。採卵と給餌方法はこれまでと同じである。なお、親エビは5月9日に雌エビ200 尾と雄エビ50尾を追加して飼育を継続した。
結果は図3に示すとおりで、多少の変動はあるが3ヶ月の飼育期間中ふ化率は約80%前後で推移した。親エビの増加に伴って産卵数も増加したが、雄:雌比1:2でもふ化率には影響が見られなかった。なお、5月と6月上旬に2回ほどふ化率など欠測しているが、飼育は継続している。
(4)雄:雌比の検討:飼育密度や餌料費の点からなるべく雄エビは少ないほうが効率が良い。そこで、雄:雌比の変化がふ化率にどのように影響するかを調べた。2006年3月28日に雄エビ100 尾と雌エビ300 尾(♂:♀=1:3)で飼育を始めたが、産卵数とふ化率が減少したので、4月11日に雌エビ100 尾を追加し(♂:♀=1:4)、さらに4月25日に雄エビ50尾(♂:♀=15:40)、5 月2日雄エビ50尾(♂:♀=1:2)それぞれ追加した。他の飼育条件は新しい産卵システムと同じである。なお、6月14日に収容エビを総て取り揚げ、雄エビ150 尾と雌エビ300 尾を新たに収容した。
結果は図4に示すとおりで、雄:雌の比率が1:3以下ではふ化率の減少が見られた。また、一度10%前後まで低下したふ化率が元の80%前後に回復するまで約1ヶ月ほど必要である。なお、5月と6月上旬に2回ほどふ化率など欠測しているが、飼育は継続している。
以上の結果、クルマエビの長期間安定した産卵を維持するためには雌雄同居飼育が有効で、雄の数は雌より1/2以上であれば80%前後の安定したふ化率を長期間維持できる。また、クルマエビの卵質は個体差が大きく、収容した群の産卵数、ふ化率が悪い場合は回復するのを待つよりも新たに収容し直し、なるべく早期に屋内水槽への収容を終える。その後は、外部または屋内の隣の水槽同士でも隔離飼育して病気の侵入を未然に防止する。
しかしながら、その後も試行錯誤し改良試験を繰り返した結果、より効果的な雌雄比を究明できたので、その詳細を説明する。
(1)雌雄比の検討
平成18年11月14日から平成19年2月13日にかけて、雄1に対して雌1.0、1.5 、2.0、および2.5と比率を変えた飼育試験を行った。結果は表2と図5のとおりである。
Figure 2008136478
雌クルマエビでは脱皮殻とともに精包は脱落し、直後の外骨格が柔らかい状態で雄エビと交尾して新しい精包を保持することが知られている。そこで親エビの大きさ、飼育水温から脱皮周期は約30日前後と考えられたので、飼育期間は41〜48日間に設定し、総ての個体が脱皮する機会を与えた。
交尾率は供試した雌エビの数に対して精包を持った雌エビの数から産出した。水槽底に砂を敷いた条件では交尾率は雌の比率が高くなるほど低下し、雄1.0に対して雌1.0、1.5、2.0、及び2.5でそれぞれ94、95、86、及び58%である。なお、雌:雄比2 :1 で水槽底に砂を敷いていない条件では交尾しなかった。
図3では、図2の産卵システムを用いて、平成18年3月30日〜5月8日は雌:雄比1:1、5月9日〜6月30日は同じく2:1で3ヶ月間飼育した。飼育期間中毎日斃死個体を取り上げて雌雄を鑑別し、雌については精包の有無を確認した。その結果は図6に示すとおりで、飼育開始当初はほぼ 100%の累積交尾率(累積斃死精包保有尾数/累積斃死雌尾数、%)であるが、4月下旬頃から多少低下して80%前後でその後推移した。
図3と追加試験結果の表2、図5、図6の結果から、雌:雄比1:1〜1.5:1では交尾率95〜100 %、ふ化率80〜90%。雌:雄比2:1では交尾率80〜86%、ふ化率80%。雌:雄比2.5:1では交尾率58%、ふ化率50%程度まで低下すると推測される。
(2)生産コストの試算
クルマエビの良質卵を多く、効率よく採取するためには、雌エビをふ化率の低下しない範囲でなるべく多く収容する必要がある。上記の試験結果から雌:雄比1.5〜2:1で収容すれば交尾率、ふ化率ともに80%以上を期待できる。そこで、雌:雄比2:1で交尾率(ふ化率)80と86%、1.5:1で同じく95と100 %の場合における1卵当たりのゴカイ経費の試算例を表3と図7に示す。
Figure 2008136478
雌:雄比2:1で交尾率86%と同じく1.5:1で95%の生産コストはほぼ同じである。2 :1 では交尾率が86%以下に低下することで生産コストが高くなり、逆に1.5:1では交尾率が95%以上になることで低くなる可能性がある。
なお、ここでは1例としてゴカイ経費のみを用いて試算したが、その他の生産経費も同様である。
以上のように、本発明によると、給水パイプ先端を水槽水面下に水没させて落下音や振動を抑制すると共に、排水パイプからの排水音と振動も低減すると共に、雌雄の比率を1.5:1から2.0:1の範囲とすることによって、ふ化率の高い受精卵を長期間安定して産卵させ採卵することが可能となり、種苗生産期間中に産卵のために用いる親エビの数を減らして、生産の効率化を図ることができる。
これまでのシステムでの産卵状況を示すグラフである。 本発明による産卵水槽における採卵システムを示す縦断面図である。 本発明によるシステムでの産卵状況を示すグラフである。 本発明によるシステムで雌雄比を検討した際の産卵状況を示すグラフである。 雌雄比と交尾率との関係を示すグラフである。 改良型の産卵促進方法における交尾率と累積交尾率の関係を示すグラフである。 卵生産コストの試算例を示すグラフである。
符号の説明
1 水槽
2 給水管
3 水没パイプ
L1 夜間時水面
L2 昼間時水面
4 排水升
5 上昇パイプ
6 下降パイプ
7 採卵槽
8 採卵ネット
9 サイホンホース

Claims (4)

  1. 養成クルマエビの雌雄を屋内水槽に同居収容して交尾を誘発する際に、充分量の飼育海水を給水して流水飼育可能とするために、
    給水パイプの先端を水槽の水面下に水没させて落下音や振動を抑制すると共に、排水パイプからの排水音と振動も低減すること、
    水槽の広さを10m2 以上とすると共に、窓の外部光を遮断して水銀灯を照射すること、
    を特徴とする養成クルマエビの産卵促進方法。
  2. 海洋深層水と表層水を混ぜることで温度調節することを特徴とする請求項1に記載の養成クルマエビの産卵促進方法。
  3. 雌雄比を、雄1.0に対して雌1.5〜2.0の比率で同居収容することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の養成クルマエビの産卵促進方法。
  4. 飼育海水を給水して流水飼育するための水槽を10m2 以上とすると共に、
    落下音や振動を抑制できるように給水パイプの先端を水槽の水面下に水没させると共に、
    排水パイプからの排水音と振動を低減するために排水升を設けたこと、
    を特徴とする養成クルマエビの産卵促進装置。
JP2007206851A 2006-11-10 2007-08-08 養成クルマエビの産卵促進方法並びに産卵促進装置 Active JP4149499B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007206851A JP4149499B2 (ja) 2006-11-10 2007-08-08 養成クルマエビの産卵促進方法並びに産卵促進装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006305921 2006-11-10
JP2007206851A JP4149499B2 (ja) 2006-11-10 2007-08-08 養成クルマエビの産卵促進方法並びに産卵促進装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008136478A true JP2008136478A (ja) 2008-06-19
JP4149499B2 JP4149499B2 (ja) 2008-09-10

Family

ID=39598576

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007206851A Active JP4149499B2 (ja) 2006-11-10 2007-08-08 養成クルマエビの産卵促進方法並びに産卵促進装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4149499B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101033101B1 (ko) 2008-07-07 2011-05-06 김종식 투명한 사이펀형 파이프라인 수조 로된 사이펀 수족관
JP2011142821A (ja) * 2010-01-12 2011-07-28 Kagoshima Univ 甲殻類の催熟及び/又は産卵用組成物
CN107182868A (zh) * 2017-06-09 2017-09-22 镇江江之源渔业科技有限公司 一种简易的暗纹东方鲀受精卵孵化装置
CN114009374A (zh) * 2021-09-03 2022-02-08 中国水产科学研究院东海水产研究所 促进停产灰海马雄性亲鱼复产的养殖方法
CN115486397A (zh) * 2022-11-02 2022-12-20 中国科学院海洋研究所 一种提高凡纳滨对虾仔虾生长速度和抗逆性的方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101033101B1 (ko) 2008-07-07 2011-05-06 김종식 투명한 사이펀형 파이프라인 수조 로된 사이펀 수족관
JP2011142821A (ja) * 2010-01-12 2011-07-28 Kagoshima Univ 甲殻類の催熟及び/又は産卵用組成物
CN107182868A (zh) * 2017-06-09 2017-09-22 镇江江之源渔业科技有限公司 一种简易的暗纹东方鲀受精卵孵化装置
CN114009374A (zh) * 2021-09-03 2022-02-08 中国水产科学研究院东海水产研究所 促进停产灰海马雄性亲鱼复产的养殖方法
CN114009374B (zh) * 2021-09-03 2023-04-11 中国水产科学研究院东海水产研究所 促进停产灰海马雄性亲鱼复产的养殖方法
CN115486397A (zh) * 2022-11-02 2022-12-20 中国科学院海洋研究所 一种提高凡纳滨对虾仔虾生长速度和抗逆性的方法
CN115486397B (zh) * 2022-11-02 2023-07-07 中国科学院海洋研究所 一种提高凡纳滨对虾仔虾生长速度和抗逆性的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4149499B2 (ja) 2008-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101796927B (zh) 高白鲑人工繁育方法
CN103081840B (zh) 黄盖鲽亲鱼培育及孵化方法
CN103636543B (zh) 一种舌鰕虎鱼室内人工育苗方法
CN104381218A (zh) 禾花鲤鱼繁殖和选育方法
KR20130041464A (ko) 동자개 조기종묘생산 방법
CN102986564A (zh) 一种小龙虾水泥池繁育方法
CN107646763A (zh) 一种黄斑篮子鱼人工繁殖方法
JP4149499B2 (ja) 養成クルマエビの産卵促進方法並びに産卵促進装置
KR101465586B1 (ko) 해포리고기의 인공종묘 생산방법
CN100370896C (zh) 半滑舌鳎的亲鱼培育方法
CN113711953A (zh) 一种膨腹海马繁殖和育苗方法
CN106852281A (zh) 一种许氏平鮋人工繁育的方法
CN101699997A (zh) 埋植缓释激素诱导圆斑星鲽亲鱼性腺成熟排卵方法
CN110432190A (zh) 一种低盐度海区小黄鱼苗种高成活率繁殖方法
CN104488776A (zh) 青虾集约化繁殖育苗方法
CN101743915B (zh) 中华鲟仔稚幼鱼弱苗的体质强化培育方法
CN105557584A (zh) 一种松江鲈鱼全海水苗种繁育及室内工厂化养殖方法
CN101002545A (zh) 一种克氏原螯虾的工厂化人工繁殖方法
CN104322413A (zh) 一种青海湖裸鲤苗种高密度培育方法
CN111655030B (zh) 用于产生鲑鱼卵的水产养殖方法
CN104663525A (zh) 青虾集约化繁殖育苗方法
KR101479839B1 (ko) 관상어 번식 축양용 복합수조
CN107223598B (zh) 一种一龄刀鲚池塘串联式生态繁育养殖方法
WO2008074084A1 (en) Production of sea urchin roe
Joshi Artificial breeding and rearing of Schizothorax richardsonii (Gray)

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080418

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080617

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080625

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110704

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4149499

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120704

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130704

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250