JP2008136053A - 遠隔監視制御システム、監視対象制御装置及び通信端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コスト且つ監視対象装置の変更に対して柔軟性の高い遠隔監視制御システム、監視対象制御装置及び通信端末を提供する。
【解決手段】監視対象制御装置は、監視対象装置に対応する接続先の監視装置のIPアドレス及びポート番号を監視対象装置の種類に応じて予め記憶する接続情報記憶手段と、コマンドによって通信端末を制御すると共に監視対象装置の監視データを出力する第1の制御手段とを備え、通信端末は、通信手段と、監視データをTCP/IPプロトコル群に準拠した監視データに変換するプロトコル変換手段と、コマンドに基づいて通信に関わる処理を行うと共に監視データを監視装置に送信する第2の制御手段とを備え、第1の制御手段は、監視対象装置の種類に応じた接続先のIPアドレス及びポート番号を指定してIP接続を指示するための第1の拡張ATコマンドを使用する。
【選択図】図1
【解決手段】監視対象制御装置は、監視対象装置に対応する接続先の監視装置のIPアドレス及びポート番号を監視対象装置の種類に応じて予め記憶する接続情報記憶手段と、コマンドによって通信端末を制御すると共に監視対象装置の監視データを出力する第1の制御手段とを備え、通信端末は、通信手段と、監視データをTCP/IPプロトコル群に準拠した監視データに変換するプロトコル変換手段と、コマンドに基づいて通信に関わる処理を行うと共に監視データを監視装置に送信する第2の制御手段とを備え、第1の制御手段は、監視対象装置の種類に応じた接続先のIPアドレス及びポート番号を指定してIP接続を指示するための第1の拡張ATコマンドを使用する。
【選択図】図1
Description
本発明は、遠隔監視制御システム、監視対象制御装置及び通信端末に関する。
近年、PHS(Personal Handyphone System)や携帯電話機などの無線通信端末を利用して、自動販売機や検針メータなどの監視対象装置の遠隔監視・制御を行う遠隔監視制御システム(テレメタリングシステム)が注目されている。
例えば、下記特許文献1には、任意の情報を監視する被監視制御装置と、この被監視制御装置からの監視データや被監視制御装置への制御データの授受を行う携帯電話端末型の遠隔監視制御装置と、携帯電話網とリンクされるインターネット網と接続されたセンター設備とで構成され、センター設備から携帯電話網及びインターネット網を介して上記の遠隔監視制御装置に所望の制御信号を伝送し、被監視制御装置を制御する遠隔監視制御システムが開示されている。
また、下記特許文献2には、携帯電話機と端末装置(監視対象装置)との間に設けられ、
ATコマンドのプロトコルで自動的に携帯電話機と回線を接続する手段と、携帯電話機と回線を結んだ後に、PPPで接続認証を確立する手段と、 PPPで接続認証を確立後に、親局に対してTCPコネクションの確立を行う手段と、TCPコネクション確立後に端末装置からのデータをTCP/IPのパケット形式で送信する手段と、親局からTCP/IPのパケット形式のデータを受信すると、このデータをバイト単位に分割し、該バイト単位のデータを無手順で端末装置に送出する手段とを備える遠隔監視制御装置が開示されている。なお、TCP/IPプロトコル群の詳細は、下記非特許文献1を参照されたい。
特開2002−32885号公報
特開2004−166295号公報
TCP/IP、渡辺郁郎、ナツメ社、p208
ATコマンドのプロトコルで自動的に携帯電話機と回線を接続する手段と、携帯電話機と回線を結んだ後に、PPPで接続認証を確立する手段と、 PPPで接続認証を確立後に、親局に対してTCPコネクションの確立を行う手段と、TCPコネクション確立後に端末装置からのデータをTCP/IPのパケット形式で送信する手段と、親局からTCP/IPのパケット形式のデータを受信すると、このデータをバイト単位に分割し、該バイト単位のデータを無手順で端末装置に送出する手段とを備える遠隔監視制御装置が開示されている。なお、TCP/IPプロトコル群の詳細は、下記非特許文献1を参照されたい。
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、携帯電話網に接続した遠隔監視制御装置と基地局とは、独自のプロトコルで通信するものであり、センター設備の構築工数・コストが大きく、また、維持管理のコストが大きいという問題があった。このため、センター設備の管理者を容易に変更・追加することが困難であった。
また、上述した特許文献2の技術では、遠隔監視制御装置が携帯電話機を介してインターネット網に接続されているセンター側サーバと通信を行う場合、通信先のセンター側サーバを指定するためのIPアドレスが固定的であった。そのため、監視対象装置が変わり、管理情報を送信すべきセンター側サーバも変わった場合、メモリに記憶されているIPアドレスを書き換える必要があり、監視対象装置及びセンター側サーバの変更に対して柔軟に対応することが困難であった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、低コスト且つ監視対象装置の変更に対して柔軟性の高い遠隔監視制御システム、監視対象制御装置及び通信端末を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、遠隔監視制御システムに係る第1の解決手段として、監視対象装置と、公衆電話回線網を介してIP(Internet Protocol)網に接続され、前記監視対象装置を遠隔監視する監視サーバと、前記公衆電話回線網及びIP網を介して前記監視サーバとの通信を行う通信端末と、前記監視対象装置の監視データを前記通信端末を介して前記監視サーバに送信する監視対象制御装置とを備えた遠隔監視制御システムであって、前記監視対象制御装置は、前記監視対象装置に対応する接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号を、前記監視対象装置の種類に応じて記憶する接続情報記憶手段と、コマンドによって前記通信端末を制御すると共に前記監視対象装置の監視データを無手順で出力する第1の制御手段とを備え、前記通信端末は、前記監視サーバとの通信を行う通信手段と、前記監視対象制御装置から入力される無手順の監視データをTCP(Transmission Control Protocol)/IPプロトコル群に準拠した監視データに変換するプロトコル変換手段と、前記コマンドに基づいて前記通信手段を介して前記監視サーバとの通信に関わる処理を行うと共に前記監視データを前記通信手段を介して前記監視サーバに送信する第2の制御手段とを備え、前記第1の制御手段は、前記接続情報記憶手段から前記監視対象装置の種類に応じた接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号を読み出し、当該IPアドレス及びポート番号を指定して前記監視サーバとのIP接続を指示するための第1の拡張ATコマンドを使用することを特徴とする。
また、本発明では、遠隔監視制御システムに係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記第2の制御手段は、コマンドモード、オンラインモード、オンラインコマンドモードの3つの状態を有し、汎用ATコマンドによってコマンドモードからオンラインモードに遷移する場合に、前記通信手段を介して公衆電話回線網に接続されたアクセスポイントとのPPP(Point-to-Point Protocol)接続を確立し、汎用ATコマンドによってオンラインモードからオンラインコマンドモードに遷移後、前記第1の拡張ATコマンドが入力された場合に、指定されたIPアドレス及びポート番号の監視サーバとのIP接続を確立することを特徴とする。
また、本発明では、遠隔監視制御システムに係る第3の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記第1の制御手段は、公衆電話回線網に接続されたアクセスポイントの電話番号、接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号、遷移先のモードを指定して監視サーバとのIP接続の確立までを指示するための第2の拡張ATコマンドを使用し、前記第2の制御手段は、コマンドモード、オンラインモード、オンラインコマンドモードの3つの状態を有し、コマンドモード時において、前記第2の拡張ATコマンドが入力された場合、前記アクセスポイントとのPPP(Point-to-Point Protocol)接続の確立、指定されたIPアドレス及びポート番号の監視サーバとのIP接続の確立を行い、指定された遷移先のモードに遷移することを特徴とする。
また、本発明では、遠隔監視制御システムに係る第4の解決手段として、上記第2または第3の解決手段において、前記第1の制御手段は、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)コマンド「POST」によって前記監視データを前記監視サーバに送信するように指示するための第3の拡張ATコマンドを使用し、前記第2の制御手段は、IP接続確立後のオンラインコマンドモードにおいて、前記第3の拡張ATコマンドが入力された場合に、オンラインモードに遷移し、前記プロトコル変換手段から入力される監視データを前記HTTPコマンド「POST」によって前記監視サーバに送信することを特徴とする。
また、本発明では、遠隔監視制御システムに係る第5の解決手段として、上記第4の解決手段において、前記第1の制御手段は、前記監視データにHTTPヘッダ情報を付加することを指示するための第4の拡張ATコマンドを使用し、前記第2の制御手段は、IP接続確立後のオンラインコマンドモードにおいて、前記第3の拡張ATコマンド及び第4の拡張ATコマンドが入力された場合、監視データに前記第4の拡張ATコマンドで指定されるHTTPヘッダ情報を付加して、前記監視サーバに送信することを特徴とする。
また、本発明では、遠隔監視制御システムに係る第6の解決手段として、上記第1〜第5のいずれかの解決手段において、前記監視サーバにアクセスし、前記監視データの閲覧または前記監視対象制御装置への制御情報の送信を行うことが可能な監視サーバアクセス端末を備えることを特徴とする。
また、本発明では、遠隔監視制御システムに係る第7の解決手段として、上記第6の解決手段において、前記監視サーバアクセス端末は、前記制御情報として前記監視対象装置の種類に応じた接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号を、前記監視サーバを介して前記監視対象制御装置に送信し、前記監視対象制御装置の第1の制御手段は、前記監視サーバアクセス端末から送信された前記監視対象装置の種類に応じた接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号を、前記接続情報記憶手段に記憶することを特徴とする。
また、本発明では、遠隔監視制御システムに係る第8の解決手段として、上記第1〜第7のいずれかの解決手段において、前記通信端末は、前記公衆電話回線網と無線で接続される無線通信端末であることを特徴とする。
また、本発明では、遠隔監視制御システムに係る第9の解決手段として、上記第8の解決手段において、前記通信端末は、PHS(Personal Handyphone System)端末であることを特徴とする。
また、本発明では、監視対象制御装置に係る第1の解決手段として、監視対象装置の監視データを、通信端末を用いて、公衆電話回線網を介してIP網に接続された監視サーバに送信する監視対象制御装置であって、前記監視対象装置に対応する接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号を、前記監視対象装置の種類に応じて記憶する接続情報記憶手段と、コマンドによって前記通信端末を制御すると共に前記監視対象装置の監視データを前記通信端末に無手順で出力する第1の制御手段とを備え、前記第1の制御手段は、前記接続情報記憶手段から前記監視対象装置の種類に応じた接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号を読み出し、当該IPアドレス及びポート番号を指定して前記監視サーバとのIP接続を指示するための第1の拡張ATコマンドを使用することを特徴とする。
また、本発明では、監視対象制御装置に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記第1の制御手段は、汎用ATコマンドによって前記通信端末をコマンドモードからオンラインモードに遷移させて、公衆電話回線網に接続されたアクセスポイントとのPPP接続を確立させ、汎用ATコマンドによって前記通信端末をオンラインモードからオンラインコマンドモードに遷移させた後、前記第1の拡張ATコマンドを前記通信端末に出力して、指定したIPアドレス及びポート番号の監視サーバとのIP接続を確立させることを特徴とする。
また、本発明では、監視対象制御装置に係る第3の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記第1の制御手段は、前記通信端末がコマンドモードの場合に、公衆電話回線網に接続されたアクセスポイントの電話番号、接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号、遷移先のモードを指定して監視サーバとのIP接続の確立までを指示するための第2の拡張ATコマンドを出力することを特徴とする。
また、本発明では、監視対象制御装置に係る第4の解決手段として、上記第2または第3の解決手段において、前記第1の制御手段は、前記通信端末がIP接続確立後のオンラインコマンドモードの場合に、HTTPコマンド「POST」によって前記監視データを前記監視サーバに送信するように指示するための第3の拡張ATコマンドを出力することを特徴とする。
また、本発明では、監視対象制御装置に係る第5の解決手段として、上記第4の解決手段において、前記第1の制御手段は、前記通信端末がIP接続確立後のオンラインコマンドモードの場合に、前記監視データにHTTPヘッダ情報を付加することを指示するための第4の拡張ATコマンドを出力することを特徴とする。
また、本発明では、監視対象制御装置に係る第6の解決手段として、上記第1〜第5のいずれかの解決手段において、第1の制御手段は、前記監視サーバアクセス端末から送信された前記監視対象装置の種類に応じた接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号を、前記接続情報記憶手段に記憶することを特徴とする。
さらに、本発明では、通信端末に係る第1の解決手段として、監視対象装置の監視データを、公衆電話回線網を介してIP網に接続された監視サーバに送信する場合に、監視対象制御装置が使用する通信端末であって、前記監視サーバとの通信を行う通信手段と、前記監視対象制御装置から入力される無手順の監視データをTCP/IPプロトコル群に準拠した監視データに変換するプロトコル変換手段と、前記監視対象制御装置から入力されるコマンドに基づいて前記通信手段を介して前記監視サーバとの通信に関わる処理を行うと共に前記監視データを前記通信手段を介して前記監視サーバに送信する第2の制御手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明では、通信端末に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記第2の制御手段は、コマンドモード、オンラインモード、オンラインコマンドモードの3つの状態を有し、前記監視対象制御装置から入力される汎用ATコマンドによってコマンドモードからオンラインモードに遷移する場合に、前記通信手段を介して公衆電話回線網に接続されたアクセスポイントとのPPP(Point-to-Point Protocol)接続を確立し、汎用ATコマンドによってオンラインモードからオンラインコマンドモードに遷移後、前記監視対象制御装置から前記第1の拡張ATコマンドが入力された場合、指定されたIPアドレス及びポート番号の監視サーバとのIP接続を確立することを特徴とする。
また、本発明では、通信端末に係る第3の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記第2の制御手段は、コマンドモード、オンラインモード、オンラインコマンドモードの3つの状態を有し、コマンドモード時において、前記監視対象制御装置から前記第2の拡張ATコマンドが入力された場合、前記通信手段を介して公衆電話回線網に接続されたアクセスポイントとのPPP(Point-to-Point Protocol)接続の確立、指定されたIPアドレス及びポート番号の監視サーバとのIP接続の確立を行い、指定された遷移先のモードに遷移することを特徴とする。
また、本発明では、通信端末に係る第4の解決手段として、上記第2または第3の解決手段において、前記第2の制御手段は、IP接続確立後のオンラインコマンドモードにおいて、前記監視対象制御装置から前記第3の拡張ATコマンドが入力された場合に、オンラインモードに遷移し、前記プロトコル変換手段から入力される監視データをHTTPコマンド「POST」によって前記監視サーバに送信することを特徴とする。
また、本発明では、通信端末に係る第5の解決手段として、上記第4の解決手段において、前記第2の制御手段は、IP接続確立後のオンラインコマンドモードにおいて、前記第3の拡張ATコマンド及び第4の拡張ATコマンドが入力された場合、監視データに前記第4の拡張ATコマンドで指定されるHTTPヘッダ情報を付加して、前記監視サーバに送信することを特徴とする。
また、本発明では、通信端末に係る第6の解決手段として、上記第1〜第5の解決手段において、前記公衆電話回線網と無線で接続される無線通信端末であることを特徴とする。
また、本発明では、通信端末に係る第7の解決手段として、上記第6の解決手段において、PHS(Personal Handyphone System)端末であることを特徴とする。
本発明によれば、低コスト且つ監視対象装置の変更に対して柔軟性の高い遠隔監視制御システム、監視対象制御装置及び通信端末を提供することが可能である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について詳細に説明する。図1は、本実施形態における遠隔監視制御システムの概略構成図である。この図1において、符号1は自動販売機(監視対象装置)、2は監視対象制御装置、3はPHS(Personal Handyphone System)端末(通信端末)、4はPHS基地局、5は公衆PHS網(公衆電話回線網)、6はISP(Internet Services Provider)サーバ、7はインターネット(IP網)、8は監視サーバ、9は監視サーバアクセス端末である。なお、説明の便宜上、図1では監視対象制御装置2及びPHS端末3が自動販売機1の外部に設けられているように記載しているが、実際にはこれら監視対象制御装置2及びPHS端末3は自動販売機1の内部に設けられても良いし、外部に設けられても良い。
自動販売機1は、監視対象制御装置2の制御の下、例えば商品の在庫数や売り上げ金額、つり銭の残金等の管理情報を無手順で監視対象制御装置2に出力する。ここで、無手順とは、例えば「商品A 在庫数5」という文字列データからなる管理情報があった場合、この文字列データに一切の信号処理を施すことなく平文で出力することを指す。
監視対象制御装置2は、図2に示すように、情報管理部2a、回線接続制御部2b(第1の制御手段)、接続情報記憶部2c(接続情報記憶手段)を備えている。情報管理部2aは、自動販売機1から取得した管理情報を管理すると共に、管理情報の履歴や集計結果などに基づいて所定の監視データを生成し、回線接続制御部2bに対して監視サーバ8への回線接続の要求と監視データの送信を要求する。具体的には、情報管理部2aは、例えば「商品A」の在庫数が「0」になった場合、「商品A 在庫切れ」という文字列からなる監視データを生成し、また、例えば「つり銭」の残金が「0」になった場合、「つり銭切れ」という文字列からなる監視データを生成する。
回線接続制御部2bは、情報管理部2aからの回線接続要求に応じて、PHS端末3(具体的には制御部3a)にATコマンドを出力してPHS端末3の通信動作を制御することにより、監視サーバ8との回線接続を行う。具体的には、回路接続制御部2bは、PHS端末3を制御して、公衆PHS網5との電話回線接続、ISPサーバ6とのPPP(Point-to-Point Protocol)接続、監視サーバ8とのIP接続を行う。また、この回線接続制御部2bは、監視サーバ8とのIP接続が完了した後、情報管理部2aが生成した監視データを無手順でPHS端末3(具体的にはプロトコル変換部3b)に出力する。接続情報記憶部2cは、監視対象装置に対応する接続先の監視サーバ8のIPアドレス及びポート番号を、監視対象装置の種類に応じて予め記憶している。この接続情報記憶部2cについての詳細は後述する。
PHS端末3は、PHS基地局4を介して公衆PHS網5と無線通信接続が可能な端末であり、図2に示すように、制御部3a(第2の制御手段)、プロトコル変換部3b(プロトコル変換手段)及び無線通信部3c(通信手段)備えている。制御部3aは、監視対象制御装置2の回線接続制御部2bから入力されるATコマンドに基づいて無線通信部3cを制御することにより、監視サーバ8との回線接続の確立やプロトコル変換部3bによってプロトコル変換された監視データの送信を行う。プロトコル変換部3bは、回線接続制御部2bから入力される無手順の監視データを、TCP/IPプロトコル群に準拠したデータに変換して制御部3aに出力する。無線通信部3cは、制御部3aの制御の下、所定の通信方式、例えば時分割多重接続方式(TDMA)等を使用して、PHS基地局4との無線通信を行う。なお、このPHS端末3は、少なくともPPP、TCP/IP、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)の3つのプロトコルに対応する機能を有している。
PHS基地局4は、公衆PHS網5に接続されたPHS専用基地局である。公衆PHS網5は、図示しない交換局や基地制御局などを備えた公衆電話回線網である。ISPサーバ6は、PHS端末3のアクセスポイントとなる、所定のインターネットサービスプロバイダのサーバであり、公衆PHS網5とインターネット7とを接続する中継装置としての機能を備えている。インターネット7は、TCP/IPを通信プロトコルとするネットワークである。監視サーバ8は、インターネット7に接続されたWebサーバであり、インターネット7を介してPHS端末3から取得した監視データを保存して管理したり、管理している監視データを監視サーバアクセス端末9に提供するための掲示板機能などを備える。監視サーバアクセス端末9は、監視サーバ8の掲示板機能を利用して監視データを閲覧するための管理者用の端末である。本遠隔監視制御システムの管理者は、この監視サーバアクセス端末9を介して、例えば「商品A 在庫切れ」という監視データを閲覧することによって、自動販売機1に商品Aを補充するなどの作業を行う。ここで、管理者とは、監視サーバ8に監視サーバアクセス端末9を介してアクセスできる権利を有する者である。また、監視サーバ8内には監視データの他、商品情報や在庫管理情報などが保存されているため、通常はパスワードなどによりアクセス権を有する者にアクセスが限定される。
また、監視サーバアクセス端末9は、監視サーバ8から監視データなどの情報を閲覧する機能の他、管理者による操作入力によって、監視サーバ8を介して制御情報を監視対象制御装置2に送信する機能を有している。この制御情報として、監視対象装置の種類に応じた接続先の監視サーバ8のIPアドレス及びポート番号を送信することも可能である。
つまり、監視対象制御装置2の回線接続制御部2bは、PHS端末3を介して取得した上記の監視対象装置の種類に応じた接続先の監視サーバ8のIPアドレス及びポート番号を、
接続情報記憶部2cに記憶する機能を有している。従って、予め接続情報記憶部2cに記憶している接続先の監視サーバ8のIPアドレス及びポート番号の変更または追加を行う場合、監視サーバアクセス端末9から新たなIPアドレス及びポート番号を送信することで、接続情報記憶部2cの記憶内容を容易に更新することができる。
つまり、監視対象制御装置2の回線接続制御部2bは、PHS端末3を介して取得した上記の監視対象装置の種類に応じた接続先の監視サーバ8のIPアドレス及びポート番号を、
接続情報記憶部2cに記憶する機能を有している。従って、予め接続情報記憶部2cに記憶している接続先の監視サーバ8のIPアドレス及びポート番号の変更または追加を行う場合、監視サーバアクセス端末9から新たなIPアドレス及びポート番号を送信することで、接続情報記憶部2cの記憶内容を容易に更新することができる。
図3(a)は、監視対象制御装置2の回線接続制御部2bが使用するATコマンドの一覧であり、図3(b)は、PHS端末3におけるATコマンドによる動作モード遷移図である。図3(a)に示すように、本実施形態では、「ATD[電話番号]」、「ATA」、「+++」、「ATO」、「ATH」などの周知の汎用ATコマンドに加えて、新規の拡張ATコマンド「ATIPCONNECT[接続先IPアドレス][接続先ポート番号]」、「ATIPCLOSE[接続先IPアドレス][接続先ポート番号]」、「ATHTTPPOST」、「ATHTTPGET」、「ATSETHTTPHEADER[設定データ]」、「ATREADHTTPHEADER」、「ATD[電話番号][接続先IPアドレス][接続先ポート番号][遷移先モード]」を使用する。なお、図3(a)に示す汎用ATコマンドは、PHS端末3の動作を説明する上で必要なものを例示しただけであり、必要に応じて他の汎用ATコマンドを使用しても良い。
汎用ATコマンドである「ATD[電話番号]」は、PHS端末3に対して電話番号で指定される相手先に発信を指示するためのコマンドである。ここで、指定される電話番号は、アクセスポイントであるISPサーバ6の電話番号である。つまり、回線接続制御部2bの内部メモリ(図示せず)には、アクセスポイントであるISPサーバ6の電話番号が予め記憶されている。「ATA」は、PHS端末3に対して着信応答を指示するためのコマンドである。「+++」は、PHS端末3に対して後述するオンラインモードからオンラインコマンドモードに遷移することを指示するためのコマンドである。「ATO」は、PHS端末3に対してオンラインコマンドモードからオンラインモードに遷移することを指示するためのコマンドである。「ATH」は、PHS端末3に対してオンラインコマンドモードからコマンドモードに遷移することを指示するためのコマンドである。
新規の拡張ATコマンドの内、「ATIPCONNECT[接続先IPアドレス][接続先ポート番号]」は、PHS端末3に対して、接続先IPアドレス及び接続先ポート番号によって指定されるサーバとIP接続を確立することを指示するためのコマンドである。ここで、指定される接続先IPアドレス及び接続先ポート番号は、監視サーバ8のIPアドレス及びポート番号である。このようなIP接続の相手先となるサーバのIPアドレス及びポート番号は、図4に示すように監視対象装置の種類毎に予め設定され、接続情報記憶部3cに記憶されている。つまり、自動販売機1には監視サーバ8のIPアドレス及びポート番号が設定され、ガスメータにはガスの管理センターに設置されているサーバのIPアドレス及びポート番号が設定され、水道メータには水道の管理センターに設置されているサーバのIPアドレス及びポート番号が設定されている。回線接続制御部2bは、監視対象装置の種類に応じて、図4に示すような接続情報記憶部2cに記憶されている接続情報テーブルからIP接続の相手先となるサーバのIPアドレス及びポート番号を読み出し、拡張ATコマンドの「ATIPCONNECT[接続先IPアドレス][接続先ポート番号]」に付与してPHS端末3に出力する。なお、上述したように、接続情報記憶部2cに記憶されている接続情報テーブルは、監視サーバアクセス端末9からIPアドレス及びポート番号を送信することによって、更新可能である。
例えば、回線接続制御部2bに、監視対象装置の種類を選択するディップスイッチを設け、このディップスイッチによって自動販売機1を選択した場合、接続情報記憶部2cから監視サーバ8のIPアドレス及びポート番号が読み出され、また、このディップスイッチによってガスメータを選択した場合、接続情報記憶部2cからガスの管理センターに設置されているサーバのIPアドレス及びポート番号が読み出されるようにする。このように、予め監視対象装置の種類毎にIP接続の相手先となるサーバのIPアドレス及びポート番号を記憶しておき、ディップスイッチなどで任意にIPアドレス及びポート番号を読み出せるようにすることにより、監視対象装置が変わり、監視データを送信すべきセンター側のサーバも変わった場合であっても、接続情報記憶部2cに記憶されている接続情報テーブルのIPアドレス及びポート番号をわざわざ書き換える必要がなく、監視対象装置及びセンター側サーバの変更に対して柔軟に対応することが可能になる。また、接続情報記憶部2cの接続情報テーブルに希望のIPアドレス及びポート番号が記憶されていない場合でも、監視サーバアクセス端末9からIPアドレス及びポート番号を送信することで、
遠隔制御により容易に接続情報テーブルを更新することができる。
遠隔制御により容易に接続情報テーブルを更新することができる。
拡張ATコマンドの「ATIPCLOSE[接続先IPアドレス][接続先ポート番号]」は、PHS端末3に対して、IP接続中のサーバと回線を切断することを指示するためのコマンドである。「ATHTTPPOST」は、PHS端末3に対して、オンラインコマンドモードからオンラインモードに遷移させ、それ以降のオンラインモードで取得した監視データは全てHTTPコマンドの「POST」を使用して監視サーバ8に送信することを指示するためのコマンドである。ここで、HTTPコマンドの「POST」とは、指定した監視サーバ8の所定のURL(Uniform Resource Locator)にデータ(ここでは監視データ)を登録するためのHTTPに準拠したコマンドである。
「ATHTTPGET」は、PHS端末3に対して、オンラインコマンドモードからオンラインモードに遷移させ、それ以降のオンラインモードではHTTPコマンドの「GET」を使用して監視サーバ8からデータを取得することを指示するためのコマンドである。ここで、HTTPコマンドの「GET」とは、指定した監視サーバ8の所定のURLに保存されているデータを取得するためのHTTPに準拠したコマンドである。「ATSETHTTPHEADER[設定データ]」は、HTTPコマンドの「POST」でデータを送信する場合に付加するHTTPヘッダ情報を指定するためのコマンドである。例えば、「設定データ」には文字サイズやフォントなどをHTTPヘッダ情報として記述する。「ATREADHTTPHEADER」は、HTTPコマンドの「GET」で取得したデータからHTTPヘッダ情報のみを読み出すためのコマンドである。「ATD[電話番号][接続先IPアドレス][接続先ポート番号][遷移先モード]」は、汎用ATコマンドである「ATD」の拡張コマンドであり、「遷移先モード」をオンラインコマンドモードと指定することにより、コマンドモードからオンラインモードを介さずにオンラインコマンドモードに遷移させ、また、このコマンド1つで監視サーバ8へのIP接続を確立するためのコマンドである。
図3(b)に示すように、PHS端末3(具体的には制御部3a)は、上述したATコマンドによってコマンドモード、オンラインモード、オンラインコマンドモードの3つの動作モードを遷移する。コマンドモードとは、いわゆる待ち受け状態であり、ATコマンドの入力を待ち、入力されたATコマンドを解釈して実行するモードである。オンラインモードとは、回線接続が確立され、データの送受信が可能なモードであり、汎用ATコマンドである「ATD」、「ATA」、または拡張ATコマンドである「ATD[電話番号][接続先IPアドレス][接続先ポート番号][遷移先モード]」によってコマンドモードから遷移する。また、汎用ATコマンドである「ATD」によってオンラインモードに遷移する場合、ISPサーバ6とのPPP接続の確立までしか行われないが、拡張ATコマンドである「ATD[電話番号][接続先IPアドレス][接続先ポート番号][遷移先モード]」によって遷移する場合は、監視サーバ8とのIP接続の確立まで行われる。なお、オンラインモードでは、ATコマンドを解釈できず(エスケープコードである「+++」のみ解釈可能)、仮にATコマンドが入力されてもATコマンド自体を送信するのみである。
オンラインコマンドモードとは、回線接続が維持されつつATコマンドを解釈可能なモードであり、汎用ATコマンドである「+++」によってオンラインモードから遷移するか、または拡張ATコマンドである「ATD[電話番号][接続先IPアドレス][接続先ポート番号][遷移先モード]」によってコマンドモードから遷移する。また、汎用ATコマンドである「+++」によってオンラインコマンドモードに遷移した場合、拡張ATコマンドの「ATIPCONNECT[接続先IPアドレス][接続先ポート番号]」の入力によって監視サーバ8とのIP接続の確立が行われる。このオンラインコマンドモード時において、汎用ATコマンドの「ATH」が入力されることによりコマンドモードに遷移し、拡張ATコマンドの「ATHTTPPOST」または「ATHTTPGET」が入力されることによりオンラインモードに遷移する。
次に、上記のように構成された本遠隔監視制御システムの動作について図5のシーケンスチャートを用いて説明する。なお、PHS端末3の初期状態はコマンドモードとする。
また、監視対象制御装置2の回路接続制御部2bに設けられたディップスイッチによって、監視対象装置の種類は自動販売機1が選択されているものとする。
また、監視対象制御装置2の回路接続制御部2bに設けられたディップスイッチによって、監視対象装置の種類は自動販売機1が選択されているものとする。
まず、自動販売機1は、例えば「商品A 在庫数0」という文字列データの管理情報を、監視対象制御装置2の情報管理部2aに無手順で出力する(ステップS1)。情報管理部2aは、自動販売機1から取得した管理情報から「商品A」の在庫が切れたことを検出する(ステップS2)と、「商品A 在庫切れ」という文字列からなる監視データを生成し(ステップS3)、回線接続制御部2bに対して監視サーバ8への回線接続の要求と監視データの送信を要求する。
回線接続制御部2bは、上記のように回線接続の要求及び監視データの送信要求を受けると、内部メモリからISPサーバ6の電話番号を読み出し、汎用ATコマンドである「ATD[電話番号]」をPHS端末3の制御部3aに出力する(ステップS4)。PHS端末3の制御部3aは、「ATD[電話番号]」に従って無線通信部3cを制御してPHS基地局4に対して発信を行い、最初にPHS基地局4との無線接続を確立し(ステップS5)、次に公衆PHS網5との電話回線接続を確立する(ステップS6)。
そして、制御部3aは、公衆PHS網5との電話回線接続が確立したことを示す応答コマンドを監視対象制御装置2の回線接続制御部2bに出力する(ステップS7)。回線接続制御部2bは、上記の応答コマンドを受けると、PHS端末3の制御部3aに対してISPサーバ6とのPPP接続要求を出力する(ステップS8)。制御部3aは、無線通信部3cを介してユーザ認証処理やIPアドレスの割り当てなどのネゴシエーションを行うことにより、ISPサーバ6とのPPP接続を確立する(ステップS9)。これにより、PHS端末3はインターネット7との通信が可能となる。制御部3aは、ISPサーバ6とのPPP接続が確立すると、データ通信可能状態であるオンラインモードに遷移する(ステップS10)。なお、ステップS7及びS8の処理を省略し、ステップS6の電話回線接続処理とステップS9のPPP接続処理とを連続的に行っても良い。
次に、回線接続制御部2bは、PHS端末3の制御部3aに汎用ATコマンド「+++」を出力し(ステップS11)、制御部3aはオンラインコマンドモードに遷移する(ステップS12)。そして、回路接続制御部2bは、接続情報記憶部2cから監視サーバ8のIPアドレス及びポート番号を読み出し、制御部3aに拡張ATコマンドの「ATIPCONNECT[接続先IPアドレス][接続先ポート番号]」を出力する(ステップS13)。
制御部3aは、無線通信部3cを制御し、ISPサーバ6を介して接続先IPアドレス及び接続先ポート番号が指定するサーバ、つまり監視サーバ8とIP接続に関わるネゴシエーションを行い、監視サーバ8とのIP接続を確立する(ステップS14)。
制御部3aは、無線通信部3cを制御し、ISPサーバ6を介して接続先IPアドレス及び接続先ポート番号が指定するサーバ、つまり監視サーバ8とIP接続に関わるネゴシエーションを行い、監視サーバ8とのIP接続を確立する(ステップS14)。
回路接続制御部2bは、監視サーバ8とのIP接続が確立すると、例えば文字サイズなどをHTTPヘッダ情報の設定データとし、拡張ATコマンドの「ATSETHTTPHEADER[設定データ]」を制御部3aに出力する(ステップS15)。続いて、回路接続制御部2bは、拡張ATコマンドの「ATHTTPPOST」を制御部3aに出力し(ステップS16)、制御部3aは、「ATHTTPPOST」に従って、オンラインモードに遷移する(ステップS17)。
そして、回線接続制御部2bは、監視データの「商品A 在庫切れ」をプロトコル変換部3bに無手順で出力する(ステップS18)。プロトコル変換部3bは、上記の監視データをTCP/IPプロトコル群に準拠した監視データに変換して制御部3aに出力する(ステップS19)。そして、制御部3aは、プロトコル変換後の監視データにHTTPヘッダ情報を付加し(ステップS20)、HTTPコマンドの「POST」を用いて、監視サーバ8の所定のURLに監視データを送信する(ステップS21)。監視サーバ8は、HTTPコマンドの「POST」に従って、受信した監視データを指定されたURLに保存する(ステップS22)。そして、本遠隔監視制御システムの管理者は、監視サーバアクセス端末9を介して、「商品A 在庫切れ」という監視データを閲覧することによって、自動販売機1に商品Aを補充するなどの作業を行う。
以上のように、本遠隔監視制御システムによれば、監視対象装置の管理者が専用のWebサーバなどのセンター設備を構築する必要がなく、一般のプロバイダが提供するWebサーバサービスを利用するだけでシステム運用が可能となり、センター設備の構築工数・コスト、維持管理コストを大幅に低減することができる。また、センター設備の管理者の変更・追加も容易となる。また、上述した商品の在庫情報などを既存のインターネット上の掲示板を利用して閲覧することができ、監視対象装置の監視・管理が容易となる。
さらに、監視対象装置が例えば自動販売機1からガスメータに変更になった場合でも、
ディップスイッチを切り替えて(つまり接続先のIPアドレス及びポート番号を切り替えて)、ガスメータの管理センターのサーバにIP接続することができるので、監視対象装置及びセンター側サーバの変更に対して柔軟に対応することができる。また、監視対象装置の種類は、自動販売機1やガスメータ、水道メータに限らず、セキュリティ機器やその他の計測機器などにも対応できる。
ディップスイッチを切り替えて(つまり接続先のIPアドレス及びポート番号を切り替えて)、ガスメータの管理センターのサーバにIP接続することができるので、監視対象装置及びセンター側サーバの変更に対して柔軟に対応することができる。また、監視対象装置の種類は、自動販売機1やガスメータ、水道メータに限らず、セキュリティ機器やその他の計測機器などにも対応できる。
なお、上記実施形態では、回路接続制御部2bに設けたディップスイッチを切り替えることによって、接続先のIPアドレス及びポート番号を切り替えるようにしたが、これに限定されず、例えば監視対象装置から識別信号を出力し、その識別信号から回路接続制御部2bが監視対象装置の種類を認識して接続先のIPアドレス及びポート番号を切り替えるようにしても良い。
また、上記実施形態では、PHS端末3を汎用ATコマンド「ATD」によってコマンドモードからオンラインモードに遷移させ、「+++」によってオンラインモードからオンラインコマンドモードに遷移させる場合を例示して説明したが、拡張ATコマンドの「ATD[電話番号][接続先IPアドレス][接続先ポート番号][遷移先モード]」によってIP接続確立までを行い、コマンドモードからオンラインモードまたはオンラインコマンドモードに遷移させるようにしても良い。また、拡張ATコマンドの「ATHTTPGET」、「ATREADHTTPHEADER」を用いて、監視サーバ8側からデータを取得しても良い。
また、上記実施形態では、通信端末としてPHS端末3を例示して説明したが、これに限定されず、携帯電話機やISDN(Integrated Service Digital Network)回線などの有線で電話回線に接続されているモデムなどを通信端末として使用しても良い。また、上記実施形態では、PHS端末3を制御するコマンドとしてATコマンドを用いたが、これに限定されず、ATコマンドに類するコマンド、つまりモデムやターミナルアダプタなどを制御するのに使用される他のコマンドを用いても良い。さらに、TCP/IPプロトコル群として、UDP(User Datagram Protocol)/IPを使用しても良い。
1…自動販売機(監視対象装置)、2…監視対象制御装置、2a…情報管理部、2b…回線接続制御部(第1の制御手段)、2c…接続情報記憶部(接続情報記憶手段)、3…PHS(Personal Handyphone System)端末(通信端末)、3a…制御部(第2の制御手段)、3b…プロトコル変換部(プロトコル変換手段)、3c…無線通信部(通信手段)、4…PHS基地局、5…公衆PHS網(公衆電話回線網)、6…ISP(Internet Services Provider)サーバ、7…インターネット(IP網)、8…監視サーバ、9…監視サーバアクセス端末
Claims (22)
- 監視対象装置と、公衆電話回線網を介してIP(Internet Protocol)網に接続され、前記監視対象装置を遠隔監視する監視サーバと、前記公衆電話回線網及びIP網を介して前記監視サーバとの通信を行う通信端末と、前記監視対象装置の監視データを前記通信端末を介して前記監視サーバに送信する監視対象制御装置とを備えた遠隔監視制御システムであって、
前記監視対象制御装置は、
前記監視対象装置に対応する接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号を、前記監視対象装置の種類に応じて記憶する接続情報記憶手段と、
コマンドによって前記通信端末を制御すると共に前記監視対象装置の監視データを無手順で出力する第1の制御手段とを備え、
前記通信端末は、
前記監視サーバとの通信を行う通信手段と、
前記監視対象制御装置から入力される無手順の監視データをTCP(Transmission Control Protocol)/IPプロトコル群に準拠した監視データに変換するプロトコル変換手段と、
前記コマンドに基づいて前記通信手段を介して前記監視サーバとの通信に関わる処理を行うと共に前記監視データを前記通信手段を介して前記監視サーバに送信する第2の制御手段とを備え、
前記第1の制御手段は、前記接続情報記憶手段から前記監視対象装置の種類に応じた接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号を読み出し、当該IPアドレス及びポート番号を指定して前記監視サーバとのIP接続を指示するための第1の拡張ATコマンドを使用する、
ことを特徴とする遠隔監視制御システム。 - 前記第2の制御手段は、コマンドモード、オンラインモード、オンラインコマンドモードの3つの状態を有し、汎用ATコマンドによってコマンドモードからオンラインモードに遷移する場合に、前記通信手段を介して公衆電話回線網に接続されたアクセスポイントとのPPP(Point-to-Point Protocol)接続を確立し、汎用ATコマンドによってオンラインモードからオンラインコマンドモードに遷移後、前記第1の拡張ATコマンドが入力された場合に、指定されたIPアドレス及びポート番号の監視サーバとのIP接続を確立することを特徴とする請求項1記載の遠隔監視制御システム。
- 前記第1の制御手段は、公衆電話回線網に接続されたアクセスポイントの電話番号、接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号、遷移先のモードを指定して監視サーバとのIP接続の確立までを指示するための第2の拡張ATコマンドを使用し、
前記第2の制御手段は、コマンドモード、オンラインモード、オンラインコマンドモードの3つの状態を有し、コマンドモード時において、前記第2の拡張ATコマンドが入力された場合、前記アクセスポイントとのPPP(Point-to-Point Protocol)接続の確立、指定されたIPアドレス及びポート番号の監視サーバとのIP接続の確立を行い、指定された遷移先のモードに遷移することを特徴とする請求項1記載の遠隔監視制御システム。 - 前記第1の制御手段は、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)コマンド「POST」によって前記監視データを前記監視サーバに送信するように指示するための第3の拡張ATコマンドを使用し、
前記第2の制御手段は、IP接続確立後のオンラインコマンドモードにおいて、前記第3の拡張ATコマンドが入力された場合に、オンラインモードに遷移し、前記プロトコル変換手段から入力される監視データを前記HTTPコマンド「POST」によって前記監視サーバに送信することを特徴とする請求項2または3に記載の遠隔監視制御システム。 - 前記第1の制御手段は、前記監視データにHTTPヘッダ情報を付加することを指示するための第4の拡張ATコマンドを使用し、
前記第2の制御手段は、IP接続確立後のオンラインコマンドモードにおいて、前記第3の拡張ATコマンド及び第4の拡張ATコマンドが入力された場合、監視データに前記第4の拡張ATコマンドで指定されるHTTPヘッダ情報を付加して、前記監視サーバに送信することを特徴とする請求項4記載の遠隔監視制御システム。 - 前記監視サーバにアクセスし、前記監視データの閲覧または前記監視対象制御装置への制御情報の送信を行うことが可能な監視サーバアクセス端末を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の遠隔監視制御システム。
- 前記監視サーバアクセス端末は、前記制御情報として前記監視対象装置の種類に応じた接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号を、前記監視サーバを介して前記監視対象制御装置に送信し、
前記監視対象制御装置の第1の制御手段は、前記監視サーバアクセス端末から送信された前記監視対象装置の種類に応じた接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号を、前記接続情報記憶手段に記憶する、
ことを特徴とする請求項6記載の遠隔監視制御システム。 - 前記通信端末は、前記公衆電話回線網と無線で接続される無線通信端末であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の遠隔監視制御システム。
- 前記通信端末は、PHS(Personal Handyphone System)端末であることを特徴とする請求項8記載の遠隔監視制御システム。
- 監視対象装置の監視データを、通信端末を用いて、公衆電話回線網を介してIP網に接続された監視サーバに送信する監視対象制御装置であって、
前記監視対象装置に対応する接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号を、前記監視対象装置の種類に応じて記憶する接続情報記憶手段と、
コマンドによって前記通信端末を制御すると共に前記監視対象装置の監視データを前記通信端末に無手順で出力する第1の制御手段とを備え、
前記第1の制御手段は、前記接続情報記憶手段から前記監視対象装置の種類に応じた接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号を読み出し、当該IPアドレス及びポート番号を指定して前記監視サーバとのIP接続を指示するための第1の拡張ATコマンドを使用する、
ことを特徴とする監視対象制御装置。 - 前記第1の制御手段は、汎用ATコマンドによって前記通信端末をコマンドモードからオンラインモードに遷移させて、公衆電話回線網に接続されたアクセスポイントとのPPP接続を確立させ、汎用ATコマンドによって前記通信端末をオンラインモードからオンラインコマンドモードに遷移させた後、前記第1の拡張ATコマンドを前記通信端末に出力して、指定したIPアドレス及びポート番号の監視サーバとのIP接続を確立させることを特徴とする請求項10記載の監視対象制御装置。
- 前記第1の制御手段は、前記通信端末がコマンドモードの場合に、公衆電話回線網に接続されたアクセスポイントの電話番号、接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号、遷移先のモードを指定して監視サーバとのIP接続の確立までを指示するための第2の拡張ATコマンドを出力することを特徴とする請求項10記載の監視対象制御装置。
- 前記第1の制御手段は、前記通信端末がIP接続確立後のオンラインコマンドモードの場合に、HTTPコマンド「POST」によって前記監視データを前記監視サーバに送信するように指示するための第3の拡張ATコマンドを出力することを特徴とする請求項11または12に記載の監視対象制御装置。
- 前記第1の制御手段は、前記通信端末がIP接続確立後のオンラインコマンドモードの場合に、前記監視データにHTTPヘッダ情報を付加することを指示するための第4の拡張ATコマンドを出力することを特徴とする請求項13記載の監視対象制御装置。
- 第1の制御手段は、前記監視サーバアクセス端末から送信された前記監視対象装置の種類に応じた接続先の監視サーバのIPアドレス及びポート番号を、前記接続情報記憶手段に記憶することを特徴とする請求項10〜14のいずれか一項に記載の監視対象制御装置。
- 監視対象装置の監視データを、公衆電話回線網を介してIP網に接続された監視サーバに送信する場合に、監視対象制御装置が使用する通信端末であって、
前記監視サーバとの通信を行う通信手段と、
前記監視対象制御装置から入力される無手順の監視データをTCP/IPプロトコル群に準拠した監視データに変換するプロトコル変換手段と、
前記監視対象制御装置から入力されるコマンドに基づいて前記通信手段を介して前記監視サーバとの通信に関わる処理を行うと共に前記監視データを前記通信手段を介して前記監視サーバに送信する第2の制御手段と、
を備えることを特徴とする通信端末。 - 前記第2の制御手段は、コマンドモード、オンラインモード、オンラインコマンドモードの3つの状態を有し、前記監視対象制御装置から入力される汎用ATコマンドによってコマンドモードからオンラインモードに遷移する場合に、前記通信手段を介して公衆電話回線網に接続されたアクセスポイントとのPPP(Point-to-Point Protocol)接続を確立し、汎用ATコマンドによってオンラインモードからオンラインコマンドモードに遷移後、前記監視対象制御装置から前記第1の拡張ATコマンドが入力された場合、指定されたIPアドレス及びポート番号の監視サーバとのIP接続を確立することを特徴とする請求項16記載の通信端末。
- 前記第2の制御手段は、コマンドモード、オンラインモード、オンラインコマンドモードの3つの状態を有し、コマンドモード時において、前記監視対象制御装置から前記第2の拡張ATコマンドが入力された場合、前記通信手段を介して公衆電話回線網に接続されたアクセスポイントとのPPP(Point-to-Point Protocol)接続の確立、指定されたIPアドレス及びポート番号の監視サーバとのIP接続の確立を行い、指定された遷移先のモードに遷移することを特徴とする請求項16記載の通信端末。
- 前記第2の制御手段は、IP接続確立後のオンラインコマンドモードにおいて、前記監視対象制御装置から前記第3の拡張ATコマンドが入力された場合に、オンラインモードに遷移し、前記プロトコル変換手段から入力される監視データをHTTPコマンド「POST」によって前記監視サーバに送信することを特徴とする請求項17または18に記載の通信端末。
- 前記第2の制御手段は、IP接続確立後のオンラインコマンドモードにおいて、前記第3の拡張ATコマンド及び第4の拡張ATコマンドが入力された場合、監視データに前記第4の拡張ATコマンドで指定されるHTTPヘッダ情報を付加して、前記監視サーバに送信することを特徴とする請求項19記載の通信端末。
- 前記公衆電話回線網と無線で接続される無線通信端末であることを特徴とする請求項16〜20のいずれか一項に記載の通信端末。
- PHS(Personal Handyphone System)端末であることを特徴とする請求項21記載の通信端末。
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JP2006321530A JP2008136053A (ja) | 2006-11-29 | 2006-11-29 | 遠隔監視制御システム、監視対象制御装置及び通信端末 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012023481A (ja) * | 2010-07-13 | 2012-02-02 | Hitachi Ltd | ホームゲートウェイ装置及びそれを用いた通信システム |
CN104950845A (zh) * | 2015-05-12 | 2015-09-30 | 百度在线网络技术(北京)有限公司 | 用于家居安全监控的家庭网络管理系统及方法 |
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2006
- 2006-11-29 JP JP2006321530A patent/JP2008136053A/ja not_active Withdrawn
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