JP2008136028A - 携帯電話機テスタ - Google Patents

Abstract

【課題】現在表示している測定結果がどのスロットについての結果であるか、またそれはどのようなスロット条件で測定しているものなのかを、特別なキー操作をすることなく測定結果とともに的確に認識できる操作性の優れた携帯電話機テスタを提供すること。
【解決手段】ＧＳＭ／ＥＤＧＥ機能のマルチスロット測定を行う携帯電話機テスタであって、測定結果表示画面の一部に、Downlink(ＤＬ)スロットとUplink(ＵＬ)スロットとして使用可能な全てのスロット番号を表示するスロット番号表示領域が設けられていることを特徴とするもの。
【選択図】 図１

Description

本発明は携帯電話機テスタに関し、詳しくは、ＧＳＭ／ＥＤＧＥ測定機能におけるマルチスロット設定の画面表示の改善に関するものである。

携帯電話通信システムとして、ＦＤＭＡ（周波数分割多元接続）、ＴＤＭＡ（時分割多元接続）、ＣＤＭＡ（符号分割多元接続）など、各種の方式が実用化されているが、いずれの方式においても、ほぼ一定の距離間隔になるように配置されて相互に接続されている複数の基地局と、ユーザーが所持する多数の携帯電話よりなる移動局とでネットワークが構築されている。一方の移動局である携帯電話を所持するユーザーは、最寄りの基地局を介して目的する相手の移動局との間で通信を行う。このとき、移動局は順方向リンクでダウンリンク信号を受け取り、逆方向リンクでアップリンク信号を送信することにより、移動局間での双方向通信を行う。

携帯電話通信システムでは、移動局と基地局の間で周波数同期およびフレームとビットの時間同期が必要になる。周波数同期により、移動局が基地局の搬送周波数に同期していることを確保する。ビット同期とフレーム同期は、異なる移動局からの複数の信号の伝播時間差の調整を行うものであり、基地局のタイムスロットに同期して送信バーストを受け取り、隣接タイムスロット間でバーストがオーバーラップしないように調整する。また、物理チャネル上に論理信号送信チャネルのマッピングを行うために、高レベルで重畳されたフレーム構造に対してビットとフレームの同期も必要となる。

さらに、移動局が動作している状態では、隣接セルに対する同期も行う必要がある。そこで移動局は、隣接セルの周波数訂正チャネル（ＦＣＣＨ）および同期チャネル（ＳＣＨ）などの同期チャネルの受信を一定の時間間隔で試みる。トラフィックチャネルのうちＴＤＭＡフレームのほとんどはデータや音声の転送のために用いられ、同期情報の受信に利用可能なフレームは限定される。異なるフレームについて部分的サーチを行いそれらをまとめて所望の検索結果とすることも可能であるが、任意の与えられた利用可能なフレーム内で利用可能なタイムスロットの数が限定されている。そこで、生じる可能性のある場所のすべてを考慮するだけの十分な数の連続タイムスロットが利用できるようになっていない場合には必要に応じてサーチ処理の範囲を拡大し、ＦＣＣＨなどの同期信号が存在できるようにすることが行われる。

ところで、高レベルのマルチスロットクラスが導入されると、１フレーム内で隣接セルの同期情報受信に利用できる連続タイムスロット数は制限される。多くの場合において、ＦＣＣＨやその他の同期信号が存在可能な時間範囲をカバーするだけの十分な数のタイムスロットが存在しないことから、ＦＣＣＨ情報の受信を後続フレームへ持ち越さなければならない。この結果、著しい遅延が発生し、通信スループットに悪影響を与える場合がある。

このような問題を処理する技術の一つとして、３ＧＰＰ ＴＳ０５．０８、Ｖ８．１４．０（２００２年４月）、”第３世代パートナシップ・プロジェクト技術仕様グループＧＳＭ／ＥＤＧＥ(Global System for Mobile Communications/Enhanced Data GSM Environment)無線アクセスネットワーク；無線サブシステムリンク”（１９９９年公開）に記載されている。この仕様では、隣接受信を行うために移動局が受信処理をスキップしてもよいことを示している。この結果、アイドルフレームの後のＲｘ処理がスキップされてＦＣＣＨ情報およびＳＣＨ情報を受け取るために必要なタイムスロットが確保される。

このＲｘ処理は、例えば十分な数のダウンリンク用タイムスロットが割り当てられている場合には片方向ダウンリンクデータ転送には必要ではないかもしれないが、片方向アップリンクデータ転送中および双方向のアップリンク／ダウンリンクデータ転送中にＲｘ処理をスキップした場合、ダウンリンクおよび／またはアップリンクデータ転送に不要な中断が生じる場合がある。例えばアップリンク用リソースの割当てを行うためにアップリンク状態フラグ（ＵＳＦ）を用いると、ダウンリンクおよびアップリンク双方のデータ転送のスループットが減少することになる。これは、上り回線データの送信許可がダウンリンクデータブロックで受信されることによる。また、ダウンリンク方向でのＲｘ処理のスキップによって、上り回線データの上記送信許可がさらに別の遅延を引き起こす可能性がある。拡張された動的割振りあるいはＵＳＦによる細分化（またはこれら双方）が利用されるとき、この問題は悪化する。これは、１個のＲｘブロックがマルチＴｘブロックの送信許可を与えることがあるからである。

特表２００６−５１４５１９

図５は従来の携帯電話機テスタにおけるＧＳＭ／ＥＤＧＥ機能のマルチスロット測定操作画面例図であり、タイムスロット設定メニュー画面の一例を示している。図５では、接続条件であるマルチスロット構成としてメインタイムスロット番号「４」を選択指定するとともに、Downlink(ＤＬ)スロットとUplink(ＵＬ)スロットについては個別にＯＮ／ＯＦＦを設定する。

図６は測定結果を表示させるためのタイムスロットを設定するメニュー画面の一例であり、スロット番号「４」を選択指定する例を示している。

図７は図６の選択指定に基づく測定結果表示画面例図であり、スロット番号「４」の測定結果例を示している。領域１には複数測定回数のうちの何回目の測定結果かが表示される。領域２には測定対象である携帯電話機固有の識別番号が表示される。領域３には無線伝送特性に関する複数項目の測定結果が表示される。領域４には測定対象である携帯電話機が監視しているDownlink信号についての各種の情報が表示される。

図７から明らかなように、測定結果表示画面に表示できる情報量は限られているため、１スロット分の測定結果しか表示できない。そこで、複数スロットの測定を実行している場合の測定結果表示は、図６に示すメニュー画面から、ユーザーが表示させたいスロットの番号を１つ選択指定することによってその１スロット分の測定結果を表示する。

ここで、図７の測定結果表示画面は、指定された結果表示スロット番号に対応した無線特性の測定値を表示しているものの、それがどのスロットの測定結果なのか、またどのようなスロット構成で測定された結果なのかが表示されていないので、表示している測定結果がどのスロットのものなのか、またそれはそのようなスロット構成で測定されたものなのかを確認することはできない。

ユーザーは、測定中にスロット構成を確認したい場合には、外部から操作可能に設けられている図示しないスロット構成設定用メニューボタンを押して、図８のようにポップアップウィンドウにより現在のスロット構成画面を表示させる。図８の例では、スロット構成画面の初期状態が表示されている。

しかし、図８に示すポップアップウィンドウは、測定結果表示画面の前面に表示されるため、ポップアップウィンドウを表示した状態だと測定結果の一部が隠れてしまい、測定値の確認ができない。

また、現在のスロット構成画面を表示するポップアップウィンドウを開くためには、条件設定の中のスロット構成設定メニューを開かなければならず、複数回のキー操作が必要である。

本発明は、このような従来の問題点に着目したものであり、その目的は、現在表示している測定結果がどのスロットについての結果であるか、またそれはどのようなスロット条件で測定しているものなのかを、特別なキー操作をすることなく測定結果とともに的確に認識できる操作性の優れた携帯電話機テスタを提供することにある。

このような課題を達成する請求項１の発明は、
ＧＳＭ／ＥＤＧＥ機能のマルチスロット測定を行う携帯電話機テスタであって、
測定結果表示画面の一部に、Downlink(ＤＬ)スロットとUplink(ＵＬ)スロットとして使用可能な全てのスロット番号を表示するスロット番号表示領域が設けられていることを特徴とする。

請求項２の発明は、請求項１記載の携帯電話機テスタにおいて、
前記スロット番号表示領域は、携帯電話機テスタと測定対象である携帯電話機との接続状態によって使用しているスロットを識別可能に表示することを特徴とする。

請求項３の発明は、請求項２記載の携帯電話機テスタにおいて、
携帯電話機テスタは、測定対象である携帯電話機との接続状態が待ち受け状態および音声呼接続中にあるときには、スロット構成の設定に拘らずシングルスロットで動作することを特徴とする。

請求項４の発明は、請求項１記載の携帯電話機テスタにおいて、
前記スロット番号表示領域は、現在測定結果表示画面に表示されている測定結果がどのスロットの測定結果であるかを識別可能に表示することを特徴とする。

これらにより、現在の表示測定結果がどのスロットについての結果であるか、またそれはどのようなスロット条件で測定しているものなのかを、特別なキー操作をすることなく測定結果とともに的確に認識できる。

以下、本発明について、図面を用いて説明する。図１は本発明に基づく測定結果表示画面の具体例図であり、結果表示画面の一部に、Downlink(ＤＬ)スロットとUplink(ＵＬ)スロットとして使用可能な全てのスロット番号を表示するスロット番号表示領域５が設けられている。

このようなスロット番号表示領域５における各スロットの表示にあたっては、使用しているスロットはセンシティブ、使用していないスロットはインセンシティブ表示とする。そして、現在測定結果表示画面に表示している無線特性がどのスロットのものかが明確に識別できるように、該当するスロット番号を反転表示させる。図１の例では、ＤＬスロットとＵＬスロットともに、スロット番号「３」と「４」と「５」と「６」の各スロットが使用可能であることを示している。

携帯電話機テスタは、測定対象である携帯電話機との接続状態が待ち受け状態および音声呼接続中にあると、スロット構成の設定に拘らずシングルスロットで動作する。

図２はシングルスロット動作状態における測定結果表示画面例である。スロット番号表示領域５は、スロット構成の設定そのものではなく、実際に携帯電話機テスタと測定対象である携帯電話機との通信において使用しているスロット状態を表示する。すなわち、携帯電話機テスタと測定対象である携帯電話機との接続状態が待ち受け状態および音声呼接続中にあるときは、使用中のスロット番号のみをセンシティブ表示にするとともに、測定結果表示画面に表示しているスロット番号を反転表示する。図２の例では、ＤＬスロットとＵＬスロットともにスロット番号「４」が使用中であることを示し、測定結果表示画面にはＵＬスロットのスロット番号「４」の測定結果が表示されていることを示している。

図３はパケット接続状態における測定結果表示画面例である。スロット番号表示領域５は、パケット接続状態であるときはスロット構成の設定によって使用している複数のスロットをセンシティブ表示とするとともに、測定結果表示画面に表示しているスロット番号を反転表示する。図３の例では、ＤＬスロットはスロット番号「４」が使用中であり、ＵＬスロットはスロット番号「４」と「５」と「６」が使用中であることを示し、測定結果表示画面にはＵＬスロットのスロット番号「４」の測定結果が表示されていることを示している。

図４はスロット番号表示領域５を表示するためのスロット番号表示制御部１０の具体例である。スロット番号表示制御部１０は、使用可能なスロット番号データを格納する使用可能スロットデータ格納部１１、シングルスロット接続状態かパケット接続状態かを判定する接続状態判定部１２、使用している１個または複数のスロット番号を設定する使用スロット設定部１３、測定結果表示画面に表示させたいスロット番号を設定する測定結果表示スロット設定部１４などで構成されている。

このように構成されるスロット番号表示制御部１０により設定されるスロット番号に関連した各種の設定データは図示しない表示処理部に入力され、図１から図３に示すような各種の表示画面を生成する。

このような測定結果表示画面の構成にすることにより、マルチスロット設定にて測定を実行している場合、現在表示している測定結果はどのスロットの結果なのか、またそれはどのようなスロット構成で測定しているものなのかを、メニュー設定内容を確認する手間をかけることなく一画面で確認することができ、操作性が向上する。

そして、測定結果表示画面には、DownlinkおよびUplinkの使用スロット数と実際に使用しているスロット番号が常に表示されているので、測定対象としている携帯電話通信システムの状態を常に把握できる。

以上説明したように、本発明によれば、現在表示している測定結果がどのスロットについての結果であるか、またそれはどのようなスロット条件で測定しているものなのかを、特別なキー操作をすることなく測定結果とともに的確に認識できる操作性の優れた携帯電話機テスタが実現できる。

本発明に基づく測定結果表示画面の具体例図である。 シングルスロット動作状態における測定結果表示画面例である。 パケット接続状態における測定結果表示画面例である。 スロット番号表示領域５を表示するためのスロット番号表示制御部１０の具体例である。 従来の携帯電話機テスタにおけるＧＳＭ／ＥＤＧＥ機能のマルチスロット測定操作画面例図である。 測定結果を表示させるためのタイムスロットを設定するメニュー画面の一例である。 図６の選択指定に基づく測定結果表示画面例図である。 ポップアップウィンドウによる現在のスロット構成画面例図である。

符号の説明

５ スロット番号表示領域
１０ 使用可能スロットデータ格納部
１２ 接続状態判定部
１３ 使用スロット設定部
１４ 測定結果表示スロット設定部

Claims (4)

1. ＧＳＭ／ＥＤＧＥ機能のマルチスロット測定を行う携帯電話機テスタであって、
   測定結果表示画面の一部に、Downlink(ＤＬ)スロットとUplink(ＵＬ)スロットとして使用可能な全てのスロット番号を表示するスロット番号表示領域が設けられていることを特徴とする携帯電話機テスタ。
2. 前記スロット番号表示領域は、携帯電話機テスタと測定対象である携帯電話機との接続状態によって使用しているスロットを識別可能に表示することを特徴とする請求項１記載の携帯電話機テスタ。
3. 携帯電話機テスタは、測定対象である携帯電話機との接続状態が待ち受け状態および音声呼接続中にあるときには、スロット構成の設定に拘らずシングルスロットで動作することを特徴とする請求項２記載の携帯電話機テスタ。
4. 前記スロット番号表示領域は、現在測定結果表示画面に表示されている測定結果がどのスロットの測定結果であるかを識別可能に表示することを特徴とする請求項１記載の携帯電話機テスタ。

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