JP2008134828A - 車載型の運行管理装置、電子契約証、運行管理方法 - Google Patents

車載型の運行管理装置、電子契約証、運行管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】自動車保険のサービスを提供する保険会社と契約者の双方の便宜を図る運行管理システムを提供する。
【解決手段】車両に搭載されるデータレコーダ10と、このデータレコーダ10に装着される電子契約証30とを備えて運行管理システム1を構成し、契約者が使っただけ保険料がかかる仕組みを実現する。データレコーダ10は、電子契約証30の認証に成功した場合に、保険契約に関して必要となる情報の電子契約証30への書き込みを可能にするとともに、予め電子契約証30に記録されている保険料支払額の残額を、運行状況に応じて変動させ、事故発生時には、電子契約証30に保険金支払いの根拠を証明するための根拠情報を記録する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の運転内容に起因する契約、例えば自動車保険、整備契約等における契約者と契約相手を支援するための、車載型の運行管理装置及びその関連技術に関する。
現在、自動車保険の契約に関する手続の殆どは、人手により行われている。例えば、保険会社は、付保対象となる車両を管理する契約者に保険加入の意思確認、保険契約締結に必要な情報等を記入するための保険契約申込書や各種承認請求書等の書類を送り、契約者は、これらの書類に記入した後、これを契約相手である保険会社に渡すなどの作業を行っている。契約者が支払う保険料の収受の事実の確認、その記録、保険証券の発行等も、多くの人手を経由してなされているのが現状である。このためのコストは、契約者が支払う保険料を算定する上で無視できないほど大きい。
また、保険料の決定は、統計データをもとに行われていた。そのため、事故を起こす可能性の高い危険ドライバも、そうでない優良ドライバも、保険金の額や年齢等が同じであれば、基準となる保険料が同じになる。これでは、優良ドライバにとっては不公平であるし、保険会社にとっては、危険ドライバと契約することのリスクが大きくなる。近年、このような問題の解決を試みる種々の装置ないしシステムが提案されている。
例えば、特開2002−183456号公報(第1従来例)には、契約者である運転者の安全運転の度合いにより自動車保険の保険料を合理的に決定するために、位置情報、地図情報及び交通規制情報等を取得するとともに、車載の各種センサによる自車の走行状態情報を取得し、取得した情報をもとに交通法規の遵守程度や運転状況等をあらかじめ定めた安全運転判定基準と照合して演算を行い、運転評価結果を算出して、契約者が取り外しできない記録媒体に記録し、この記録データを元に自動車保険の料率を算定する運転評価装置が開示されている。この運転評価装置では、例えば進入禁止1回1点、急発進1回1点、急ブレーキ1回1点、速度制限超過1回1点、超過の度合いの係数1.5のように記録され、これが、次回以降の保険料率に反映される。
同様の技術が、特開2002−259703号公報にも開示されている。この特開2002−259703号(第2従来技術)には、運転者自身の運転履歴情報を改ざん困難なICカードに記録し、この記録情報に基づいて保険料を決定する手法が開示されている。記録される運転履歴情報は、走行距離及び運転時間、速度、運転者の運転技術(急ブレーキ、急発進、急カーブでのハンドルを切った回数)、一定速度(あるいは設定速度)を越えた回数やその時間の情報、運転された場所や地域に関する位置情報等、事故の履歴、警察による違反点数等である。事故を起こす確率の高い要素の運転履歴情報がある場合、保険料金は高くなる。設定値は、走行距離の大小、運転時間の多少、GPSによる運転位置・地域の情報を基に減額あるいは増額される。優良ドライバは保険料金を安くできる。
さらに、特開2002−230303号公報(第3従来例)には、保険対象の車両以外の場所に設けられた読取装置で可搬性の記録媒体(保険証券に代わるもの)から読み取られた契約者IDをネットワークを介して受信し、このIDに基づいて契約者を認証して予納保険料の決済又は後払いを可能にし、始動許可情報をネットワークを介して車両のエンジン制御部にインストールさせることでエンジン始動を許可するとともに、リスク要因パラメータに基づいて1走行当たりの保険料を決定することにより、車両の運転中に時々刻々変化するリスク要因に応じた保険料を決定する保険料決定装置が開示されている。
特開2002−183456号公報 特開2002−259703号公報 特開2002−230303号公報
第1従来例及び第2従来例に開示されている装置ないし手法によれば、運転者の運転履歴ないしその評価の結果に基づいて総合的に次回の保険料率が決定されるので、保険会社にとっては、より精度の高い保険料を決定でき、他方、優良ドライバにとっては料率を下げることができる、という効果が期待できる。しかし、これらの装置等では、所期の効果を得るために用意ないし収集する必要のある情報が多いので、運用に際して多大なコストがかかるという課題が残る。また、次回契約時の保険料算定の基礎となる情報が記録されるだけなので、次回以降契約を望まない契約者にとっては、あまり意味がないという運用面の課題もある。
第3従来例に開示されている保険料決定装置では、運転中に時々刻々変化するリスク要因に応じた保険料を1走行毎に決定でき、しかも、予納又は後払いによる決済が可能なので、契約者に対して細かな配慮がなされたシステムを実現できるという期待がある。しかし、この保険料決定装置を含むシステムの構築には、付保対象となる車両以外の場所に多数の読取装置を配備したり、付保対象となる車両のエンジン制御を行うために車両との間を常にネットワークで接続しておかなければならず、コスト低減が困難であり、それ故に、契約者が支払うべき保険料を下げることができないという課題が残る。
本発明は、かかる背景に鑑み、全体のシステム構築に要するコストの上昇を抑制し、且つ、保険に限らず、対象となる車両を管理する契約者と、その車両の運転内容に起因する契約履行の義務が生じる契約相手との双方の便宜を図ることができる、車両運行管理の仕組みを提供することを主たる課題とする。
本発明は、車載型の運行管理装置、電子契約証、運行管理方法を提供する。
本発明の運行管理装置は、契約者が管理する車両に装備される装置であって、前記契約者による料金支払を条件に、前記車両の運転内容に起因する契約履行の義務が生じる契約相手のために設置されたホスト端末が生成した認証済データを取得するデータ取得手段と、前記契約者が既に支払い又は支払を約定した料金の額を含む契約情報が記録された記録媒体を装着する装着機構と、前記車両を運転したことにより生じる当該車両の運行挙動を表す運行情報を収集する収集手段と、記録されている前記額が有意な値となっている前記記録媒体が前記装着機構に装着された状態で前記車両が運行している場合に、前記収集手段で収集した運行情報と所定のパターン情報とを比較することにより、前記運行挙動の評価結果を表す評価情報と前記契約履行の根拠を証明する根拠情報の少なくとも一方を出力する評価手段と、前記認証済データが取得されていることを確認し且つ前記認証手段による認証が成功した場合に、前記記録媒体に記録されている額の前記評価情報に基づく変動と当該記録媒体への前記根拠情報の記録の少なくとも一方を許容する制御手段とを有する、車載型の運行管理装置である。
ある実施の一態様では、前記評価手段は、前記車両の運行を契機に、前記記録媒体に記録されている料金の額を所定の割合で減少させる一方、危険挙動を検出するための前記パターン情報に適合する運行が生じたときと安全挙動を検出するための前記パターン情報に適合する運行が生じたときとで前記額を減少させる割合を変えるための評価情報を、これらのパターン情報とそれぞれ対に用意されている重み係数に従って生成し、前記制御手段は、この生成された評価情報に従って前記額を変動させる。
前記評価手段は、また、例えば、前記契約履行の根拠の一つとなる運行挙動を検出するための前記パターン情報に適合する運行が生じたときに、当該運行挙動の発生前後の前記運行情報を前記根拠情報として出力し、前記制御手段は、この根拠情報を前記記録媒体に記録させる。
他の実施の態様では、前記収集手段が、前記車両の所定部位に設けられた撮像手段が撮像した撮像データを前記運行情報の一部として収集するようにする。
他の実施の態様では、前記契約者又は前記契約相手による情報入力を受け付ける入力手段と、前記契約者宛又は前記契約相手宛の情報を表示する表示手段と、前記ホスト端末と前記記録媒体との間の認証を仲介する仲介手段と、前記認証が成功した場合に、前記契約者と前記契約相手との間で、前記入力手段及び前記表示手段を介して、前記契約情報をインタラクティブに確定し、確定した契約情報を前記記録媒体に記録させる契約支援手段とをさらに備えて運行管理装置を構成する。
セキュリティを高めつつ所定サイズ以上のデータ記録領域を確保する観点からは、前記記録媒体は、ICデバイスと、このICデバイスがアクセス可能なデータメモリとを搭載しており、前記ICデバイスは、前記契約者又は前記契約相手に固有の権限情報が記録されている更新不能の権限情報領域、更新自在の機密情報領域、及び前記パターン情報が記録されているパターン情報領域が形成されている機密性メモリと、前記権限情報に基づいて前記認証を行う認証手段と、前記確定した契約情報を前記機密情報領域に記録するとともに、前記車両の運行を契機に、前記パターン情報を読み出して前記評価手段に提供可能にし、前記料金の新たな額、又は、前記根拠情報を受け取ったときに、当該新たな額を前記機密情報領域の最新の額として記録し、前記根拠情報を前記データメモリに記録するメモリ制御手段とを有するように構成する。
本発明の電子契約証は、車載型の複数の運行管理装置のいずれかに、離脱自在に装着される電子契約証であって、ICデバイスと、このICデバイスがアクセス可能なデータメモリとを搭載している。
前記ICデバイスは、契約の対象となる車両を管理する契約者、又は、前記契約者による料金支払を条件に前記車両の運転内容に起因する契約履行の義務が生じる契約相手に固有の権限情報が記録されている権限情報領域、及び、更新自在の機密情報を記録するための機密情報領域が形成されている機密性メモリと、前記権限情報領域より読み出した前記権限情報に基づいて、前記運行管理装置を認証し又は認証されるための処理を行う第1認証手段と、前記権限情報領域より読み出した前記権限情報に基づいて、直接又は間接的手段を介して、前記契約相手のために設置されたホスト端末を認証し又は認証されるための処理を行う第2認証手段と、前記第2認証手段による認証が成功した前記ホスト端末から受領した、前記契約者が既に支払い、又は支払いを約定した料金の額を含む契約情報を前記機密情報領域に記録するとともに、前記第1認証手段による認証に成功した前記運行管理装置から、運行中の前記車両の運行挙動状況を表す運行情報の評価に応じて出力された前記料金の新たな額、又は、前記契約履行の根拠を証明する根拠情報を受け取り、前記新たな額を前記機密情報領域の最新の額として記録し、前記根拠情報を前記データメモリに記録するメモリ制御手段とを有し、前記車両運行装置に装着されたときに前記機密情報領域に記録されている額が有意な値を示し、且つ、前記車両が運行している間だけ前記根拠情報の記録を可能にするものである。
この電子契約証の一実施の態様では、前記機密性メモリには、前記運行管理装置が前記評価を行う際の基準として用いられる所定のパターン情報が記録されたパターン情報領域が形成されており、前記メモリ制御手段は、前記車両の運行を契機に、前記パターン情報を前記運行管理装置に提供する。
本発明の運行管理方法は、契約者による料金支払を条件に当該契約者が管理する車両の運転内容に起因する契約履行の義務が生じる契約相手のために設置されたホスト端末と、車載型の複数の運行管理装置と、機密性メモリとデータメモリとを有する記録媒体とを含んで構成されるシステムにおいて実行される方法であって、前記ホスト端末が、前記契約者が既に支払い又は支払を約定した料金の額を含む契約情報を所定の権限情報に基づいて前記機密性メモリに記録させる過程と、前記記録媒体が装着された前記運行管理装置が、運行中の前記車両の運行挙動を表す運行情報を収集し、収集した運行情報と所定のパターン情報とを比較することにより、前記運行挙動の評価結果を表す評価情報、又は、前記契約履行の根拠を証明する根拠情報を出力して、当該新たな額を前記機密性メモリに最新の額として記録させ、前記根拠情報を前記データメモリに記録させる過程とを含み、前記記録媒体が車両運行装置に装着されたときに前記機密性メモリに記録されている額が有意な値を示し、且つ、前記車両が運行している間だけ前記根拠情報の記録を可能にする、運行管理方法である。
この運行管理方法の一実施の態様では、前記運行管理装置が、前記記録媒体の機密性メモリに記録させた最新の額と前記根拠情報の少なくとも一方を、前記記録媒体と別の外部記録媒体に転送して記録させる。これにより、記録媒体に記録されている情報に疑義が生じたときに、外部記録媒体との照合を行うことで、その疑義を解消させることができる。
本発明によれば、契約者が、記録されている保険料の額が有意な値となる記録媒体を運行管理装置に装着し、その運行管理装置が取り付けられた車両を運行したときだけ、運行管理装置において運転内容の評価情報と契約履行の根拠を証明する根拠情報の少なくとも一方が生成され、これに基づいて、記録媒体に記録されている料金の額が評価情報に基づく変動と当該記録媒体への根拠情報の記録が許容されるので、契約者にとっては、車両を運行しない限り料金の額が減少することがないから、無駄のない契約の実現が可能になるという利点が生じる。
また、料金の額が有意となっている間だけ契約が有効となるので、例えば従来の自動車保険のように定期的な契約の更新という概念が無くなり、契約に関する義務を負う契約相手、例えば保険会社にとっては、書類の手配、整理、集計等による煩わしさから解放されるという利点が生じる。
これにより、契約者と契約相手の双方に便宜を図る仕組みを実現することができる。
以下、本発明の実施の形態例を説明する。本例では、契約の例として「自動車保険」を挙げる。本発明を適用した運行管理システムの構成例を図1に示す。この運行管理システム1は、車載型の運行管理装置の一例となる複数のデータレコーダ10と、保険会社のために設置されるホスト端末20と、電子契約証30と、カードリーダライタを有するパーソナルコンピュータ(PC)40を含んで構成される。ここでは、データレコーダ10に通信機能を持たせ、ホスト端末20との相互認証及びホスト端末20と電子契約証30との仲介を行う場合の例を示すが、データレコーダ10の通信機能を除いた構成であっても良い。
電子契約証30は、従来型保険契約における保険契約証書に代わるもので、電子媒体から成る。電子媒体は、カード状、スティック状、シール状のほか、携帯電話内蔵装置のものとすることもできるが、本実施形態では、セキュリティ性を高めつつ、契約証として記録しておくデータ量を多くする観点から、ICデバイスと、このICデバイスがアクセス可能なデータメモリとを搭載してなるカード状の例について説明する。
[PC40]
PC40は、保険契約を締結しようとするユーザ又は締結済みのユーザ(これらのユーザが「契約者」となる。以下、これらの者を区別する必要がない場合は単に「契約者」と称する)が保有するもので、有線回線Lを通じてホスト端末20と双方向通信し、ブラウザ画面を通じて所定の情報処理を行うものである。ここにいう情報処理は、例えば、保険契約の締結、保険料の支払のための処理である。
[ホスト端末20]
ホスト端末20は、契約者DB(DBはデータベースの略、以下同じ)21、契約補助DB22、DB管理部23、認証部24、契約管理部25、保険料管理部26、通信制御部27及び主制御部28の機能を備えている。
DB管理部23は、契約者DB21及び契約補助情報DB22への情報記録及びこれらのDBからの情報読み出しを制御する。契約者DB21には、自動車保険に関する契約内容を契約者毎に蓄積する。契約内容は、契約者が支払った又は支払いを約定した保険料の額及び保険金支払条件を含む保険会社が負う契約履行の義務の内容と、契約者及び契約相手の個人情報及び保険料の支払額を含む契約者が遵守すべき内容である。契約補助DB22には、契約の履行を可能にするための補助情報、例えば保険料タリフ(契約者が支払うべき保険料の料金表;以下「タリフ」と称する)、運転評価に用いるパターン情報、パターン情報と対に用意されている重み係数、これらの内容の変更手順その他の事務処理の手順乃至ルールが蓄積される。重み係数は、例えば、所定期間内の運転実績に基づいて定めた割引/割増係数である。
通信制御部27は、無線通信及び有線通信の制御を行う。無線通信は、公衆無線通信網を利用したデータレコーダ10との間の通信であり、有線通信は、PC40又は契約者が決済に用いる金融機関端末との間の通信である。いずれの通信に際しても、アクセスした者に対して提示する所定のブラウザ画面が用意されている。
認証部24は、電子契約証30との間で相互認証を行う。相互認証は、所定のリーダを介して直接、あるいは、その電子契約証が装着されたデータレコーダ10ないしPC40(接続されたカードリーダライタ)を介して行う。
契約管理部25は、自動車保険の契約支援に関する処理、例えば、通信制御部27を通じて契約支援用のブラウザ画面を、相手側装置ないし端末(データレコーダ10又はPC40に接続されたディスプレイ、以下同じ)に提示するとともに、これにより入力されたデータ等に対する情報処理、例えば情報提示処理、絞込処理、提案処理、契約処理、決済処理等を、相手側装置ないし端末との間でインタラクティブに行う。保険金支払いに関する処理も、契約管理部25で行う。
保険料管理部26は、契約者からの要求により、タリフ、安全運転が継続する場合の割引係数、危険運転が多い場合の割増係数その他の保険料に関する情報の契約者への提示と、契約者により実際に支払われた保険料の納付確認及びその額の電子契約証30への送付と、電子契約証30宛に送付した保険料の額の契約者DB21への出力等を行う。
主制御部28は、運行管理処理に関するホスト端末20の動作を統括的に制御する。
[データレコーダ10]
データレコーダ10は、それぞれ付保対象となる車両に搭載される。オプション機能の差はあるものの、基本構成は、他の付保車両に搭載されるものとすべて同じである。そのため、契約者は、電子契約証30を携行しさえすれば、その電子契約証30をどの車両のどのデータレコーダ10においても使用することができる。
データレコーダ10のハードウェア構成及びそれに基づいて実現される機能は、自動車保険の内容から定まるタリフ及び保険金の扱いによって異なるが、本実施形態では基本保険料を車両運転の評価結果に基づいて変動(増減あるいは減少の抑制)させるものとして説明する。
すなわち、タリフにおいてごく一般的な手法で定めた基本保険料を、車両の走行距離の増加に従って傾斜的に減少させるとともに、特徴的な運行挙動(これを「イベント」という)が発生したときに、イベント毎の割引/割増係数を乗ずることにより、基本保険料の額の変動に変化をつける。保険金に関しては、保険会社に対して支払条件が発生したことの根拠を証明するための根拠情報を生成し、これを電子契約証30に記録させるものとする。従って、少なくともデータレコーダ10に備えなければならない機能は、保険料及び保険金に関する上記の扱いを可能にする機能である。
本実施形態によるデータレコーダ10の機能構成例は図2に示すとおりであり、入力部11、センサ部12、データ処理部13、表示部14、通信部15、バックアップ部16を含む。
通信部15は、携帯電話網を介してホスト端末20と双方向通信を行うとともに、表示部14に、ブラウザ画面を表示させる。
入力部11は、契約者又は保険会社による情報の入力を受け付ける。本実施形態では、操作をするのが、運転する契約者である場合が多いという点を考慮して、キー操作を主とする情報入力形態を採用する。但し、入力部11が必ずしもキー操作に限るものでないことは言うまでもない。例えば、電子契約証30を通じて、ホスト端末20とPC40とで保有した内容をデータレコーダ10へアップロードする方法で入力しても良い。キー操作用に用意するキーとしては、例えば、作業内容を選択/終了させるための作業選択・終了キー、数字等入力用のテンキー、文字変換のための変換キー、確認・送信キー、事故発生を手動で入力するための事故キー等がある。これらのキーの操作によって、情報の選択、入力を可能にしている。各キーは、ソフトウエアによって実現しても良いし、ハードウエアスイッチを用いて実現しても良い。
センサ部12は、車両の運転により生じるその車両の運行挙動を計測するものであり、車両の現在の時刻及び位置データである緯度・経度を表すGPSデータを受信するGPSレシーバ121、車両計器等から車速パルスを取得する車速パルス取得機構122、当該車両の前後方向x、左右方向yの加速度データを計測する加速度計(X)123a 、加速度計(Y)123b及び鉛直軸回り(ヨー)zの角速度を計測する角速度計(Z)123cを有している。このセンサ部12から出力されるデータのうち、前後xのアクセル加速度は+○G(○は数値、Gは重力加速度、以下同じ)、ブレーキ加速度は−○G、左右yの右加速度は右折+○G、左加速度は左折−○G、鉛直軸回りzは右が+○°/sec、左が−○°/secのように表現される。センサ部12で計測されたデータを「計測データ」と称する。
データ処理部13は、ホスト端末20及び電子契約証の認証を行う認証手段、ホスト端末20と電子契約証20との間で行う認証の仲介手段、契約者本人又は契約者の管理下にある運転者(以下、これらの者を識別する必要の無い場合は、単に「契約者」と称する)の運転内容を評価する評価手段、及びデータ処理手段として機能する一種のコンピュータであり、所定のプログラムの実行により形成される主制御部131、バッファ131a、イベント抽出部132及びデータ記録部133の機能を有するものである。また、電子契約証30を離脱自在に装着するカード装着機構134を含んでいる。
データレコーダ10の電源がONになった直後、主制御部131は、認証手段として機能する。すなわち、主制御部131は、ホスト端末20より受け取った認証済データの存在を確認し、存在しない場合は、通信部15を制御してホスト端末20との間に通信路を確立して、自己(データレコーダ10)のIDをホスト端末20に送出して認証してもらい、認証済データを取得する。そして、この認証済データを後述するデータ記録部133に記録する。また、カード装着機構134に電子契約証30が装着されたときに、その電子契約証30が自己において使用可能なものであるかどうかの認証を行う。
なお、通信部15を除外した構成の場合は、データレコーダ10の出荷時等に、予め認証済データをデータ記録部133に記録しておく。
入力部11を通じて契約者又は保険会社から仲介指示キーが押されたことを検知した場合、主制御部131は、仲介手段として機能する。仲介指示キーは、契約者又は保険会社が、データレコーダ10を通じて初期設定あるいはその変更データを入力することによって保険契約の情報を確定させたり、電子契約証30に保険料の額を加算するときに選択される。なお、通信部15を除外した構成の場合は、これらのことは、PC40を仲介手段として、ホスト端末20と電子契約証30との間で行うことになる。
処理すべきデータが発生した場合、主制御部131は、前処理、挙動の定量化処理、集計処理、保険料等の演算処理、各種情報の生成処理を行うデータ処理手段として機能する。前処理は、例えばGPSデータから所要のデータを取り出したり、計測データからドリフト成分等の誤差成分を除去する処理である。挙動の定量化処理は、計測データを一般的な情報処理装置で解読可能な構造のデータ、例えば車両の速度、加速度、角速度、位置、エンジンON/OFF、時刻、位置等を表すデータに成形する処理である。集計処理は、例えばこれらの定量化されたデータを目的に応じて所定時間毎に集計したり、計算した保険料を累計したり、走行距離等を累計したりすることにより、「集計データ」を生成する処理である。
バッファ131aは、入力部11で受け付けた情報、車両からのイグニッション(エンジンON/OFF)のデータ及びセンサ部12からの計測データを受領して、これを一時的に保存する。入力部11で受け付けた情報は、主制御部131に渡され、契約者又は保険会社の意思が伝達される。車両からのデータのうち、誤差成分を除去する等の前処理が必要なものは、主制御部131に渡される。
イベント抽出部132は、主制御部131との協働により、運転内容の評価手段として機能する。すなわち、イベント抽出部132は、契約者による車両の運転により生じ、バッファ131aに保存されているデータとパターン情報とを比較することにより、イベントの抽出を行う。具体的には、前処理がなされたデータ(加速度データx−y、角速度データzまたは速度データ等の計測データ)、これらを定量化したデータ、あるいは集計データのうち、統計情報に基づいて決められたイベント毎のパターン情報、例えば安全運転パターン、危険運転パターン及び事故発生パターンに適合するものを抽出する。このときに抽出されるデータがイベントの発生を表す「イベントデータ」となる。
本実施形態では、パターン情報との適合判定に使用される(適合するときは記録されることとなる)計測データやイベントデータ等を、特に区別する必要がない場合には、これらを車両の運行を表す「運行データ」と称して説明する。
なお、本実施形態のように、パターン情報を用いるのは、運行挙動に大きな影響を与えるのは、例えばアクセル乃至ブレーキとハンドル操作のように、複数の運転操作の複合になる場合が多いことから、これらの操作内容を複合的に検出することに依る。例えば制動後に停止状態が生じ、その後に右旋回しながら発進する状態が生じたとする。この状態は、図18(a)のような加速度データの変化及び図18(b)の角速度データの変化で特定できるが、これらの図から明らかなように、車両の挙動は複数の運転操作の複合となる。図19は交差点での旋回動作を示しているが、この場合も同様である。すなわち「A1」の領域で加速と旋回が生じ、その後「A2」の領域でこれらが減少し、直進・定速走行へ移行する状態を示している。
安全運転パターンは、運行データ及びその変化が、統計的に求められた安全運転の範囲を逸脱するしきい値よりも小さく、且つ、危険運転パターンが所定期間に発生しないとする条件群である。例えば、一定時間(例:30分間)、「|前後加速度x|<0.2G 且つ|左右加速度y|<0.2G 且つ |ヨー角速度z|<20度/sec 且つ 速度v<105[km/h]の条件を満足する走行をいい、集計データにより時間をカウントアップして判定する。
危険運転パターンは、例えば運行データ又はその変化が、統計的に求められた危険とされるしきい値の組み合わせである。例えば、「停止状態から0.3G以上で加速」してその後も「0.2G以上の加速」が「5秒以上続く」とか、停止状態から「発進時に2秒以内に旋回」し、角速度が35[度/sec]以上発生」するという条件群である。発進直後の急制動、定速からの急制動、定速からの急加速、急な車線変更、車線変更の繰り返し、急減速に続く車線変更、旋回中の急加速等、詳細に条件群を決めることができる。
事故発生パターンは、危険運転パターンよりも高いしきい値及びそれに続く停止又は運行終了との組み合わせである。例えば、「前後加速度x及び左右加速度yとのベクトル和が0.9Gを超え」、または、「ヨー角速度zが50[度/sec]を超え」、その後「停止状態」となる、とかである。精度を上げるために振動計を設け、この振動計による計測結果を運行データに含めてイベント抽出を行うようにしても良い。
このようなパターン情報は、ホスト端末20から予め取得し、図示しないテーブル等に記録しておいても良いが、保険会社が契約者との契約によって、電子契約証30を発行する際に、その電子契約証30に記録しておき、イベント抽出部132が、そのパターン情報を読み取るようにするようにしても良い。
データ記録部133は、固定長データを記録する固定長データメモリと、その固定長データメモリにリンクして可変長データを記録するリングバッファ(エンドレス)タイプの可変長データメモリとを有しており、主制御部131との協働により、これらの2種類のデータメモリと電子契約証30へのデータ記録(及び読み出し)を行う。また、バックアップ部16へのデータ記録をも行う。
固定長データメモリに記録される固定長データは、例えば、自己(データレコーダ10)を識別するためのレコーダID、電子契約証30から読み取った契約者又は保険会社の権限情報(例えば、契約ID及びPW(パスワード))、運行日、運行開始時刻/終了時刻、所定期間内の安全運転イベントの数、危険運転イベントの数等である。
可変長データメモリに記録されるのは、走行(エンジンONからOFFにするまで)毎の運行データであり、例えば2分間の運行データを常に保持し、古い運行データから順次新しい運行データに上書きされる。つまり、記録領域が無くなると最も古い運行データを徐々に上書きすることによってエンドレス記録を実現するが、契約者又は保険会社によって事故キーが押された場合、あるいは、イベント抽出部132が事故発生パターンに適合するイベントを検出した場合は、電子契約証30及びバックアップ部16に記録されるとともに、通信部15を備えている場合は、ホスト端末20に送信されるまで、別の記録領域に記録される。可変長データメモリのサイズが2分間の運行データを記録できるサイズであり、事故発生イベント検出の30秒後に記録される場合、事故発生の1.5分前と、事故発生後0.5分間の運行データが可変長データメモリに残っていることになる。記録された運行データは、保険金支払の根拠を証明するための根拠情報の一つとなる。
バックアップ部16は、大事故時の衝撃・火災にも耐えられるブラックボックス等のデータ記録媒体を含んで構成される。このデータ記録媒体は、電子契約証30に記録したデータと同一内容のデータをバックアップとして保存するためのものである。これは、事故発生時の現象検証及び電子契約証30の記録内容の正当性に疑義が生じた場合等に使用される。
なお、入力部11は、キーボードを備えた外部装置及び専用ソフトを用いて通信ポートからの情報の入力を受け付ける構成にしても良いし、ホスト端末20とPC40により電子契約証30に保存した内容をアップロードする方法で入力しても良い。センサ部12は、自動車保険に関する相対評価タリフに応じて、センシング部品を拡張若しくは縮小しても良い。例えば、CCDカメラからの撮像データを運行情報に含めて取り込むようにしても良い。評価情報として、走行距離のみを用いる場合には、加速度計及び角速度計は不要になる。
[電子契約証30]
次に、電子契約証30について説明する。
電子契約証30は、従来型の保険契約における保険契約証書に代わるもので、図3に示すように、ICデバイスの一例となるICチップ31と、大容量メモリ32と、ICチップ31及び大容量メモリ32と外部回路とのインタフェースとなるインタフェース回路33とを1枚のカード媒体に配置して成る。
ICチップ31は、CPU311、RAM312、ROM313、EERPROM314を内部バスB3を介して接続して構成される。内部バスB3は、大容量メモリ32及びインタフェース回路33にも接続される。大容量メモリ32は、半導体メモリ、磁気メモリ、光磁気メモリ、光メモリ等で構成されるもので、データレコーダ10のデータ記録部133から受け取った運行データ等を記録するためのものである。
インタフェース回路33の構成は、大容量メモリ32として、どのメモリを使用するかによって異なる。例えば光磁気メモリ又は光メモリを使用する場合は光源等が必要となる。
ROM313にはCPU311が読み込んで実行するプログラムが格納されている。RAM312はCPU311のワークエリアである。EEPROM314には、契約者又は保険会社の権限情報(例えば、契約ID及びPW)、保険料の最新の支払額(残額)を含む契約の条件及び保険会社が負う義務に関する契約情報を記録するための機密性領域が形成されている。
CPU311は、ROM313に格納されているプログラムを読み込んで実行することにより、図4に示される機能、すなわち、第1認証部351、第2認証部352、第1メモリ管理部353、第2メモリ管理部354及び主制御部355をICチップ31内に形成する。
第1認証部351は、データレコーダ10を認証しあるいは認証されるための処理を行う。具体的には、EEPROM314に記録されている権限情報をデータレコーダ10に送出したり、データレコーダ10からの情報の認証を行ったりする。第2認証部352は、権限情報に基づいて、直接又は間接的手段を介してホスト端末20を認証し又は認証されるための処理を行う。「直接」はホスト端末20のリーダライタを介して認証し又は認証されることをいい、「間接的手段を介して」は、PC40又はデータレコーダ10を介して認証し又は認証されることをいう。第1メモリ管理部353は、EEPROM314に記録されている保険料の残額の読み取り及び記録(更新)等を行う。第2メモリ管理部354は、大容量メモリ32への運行データ等の記録処理等を行う。
主制御部355は、EEPROM314に記録されている現在の保険料の残額、運行データ、及び、運転内容の評価に応じて生成された評価情報を受け取り、新たな保険料の額を評価情報に基づいて算定するとともに、算定した新たな額を第1メモリ管理部353を通じてEEPROM314へ記録(更新)させる。
[運行管理方法]
次に、上記のように構成される運行管理システム1において実行される運行管理方法の実施の形態例を図5〜図8の手順説明図に従って説明する。
(1)初期設定
契約者が、PC40あるいはデータレコーダ10を操作してホスト端末20にアクセスし、ホスト端末20により提示されるブラウザ画面を通じてインタラクティブに情報の受け渡しを行い、自動車保険の種類や条件と権限情報(例えば、契約ID、PW等)とを決定することにより、また、初期の保険料の支払いを約定することにより、自動車保険についての期初の契約内容が確定する。これにより、保険料の額がEEPROM314の機密性領域に記録された電子契約証30が契約者に発行される。
電子契約証30には、上記の契約内容のほか、契約者又は保険会社の権限情報、並びに、契約内容に応じてホスト端末20から送信されたタリフ等もEEPROM314の機密性領域に記録される。また、データレコーダ10に、車台番号及び車種、初度登録年月、車種、車名、型式、年式を初期設定するが、これは、入力部11から入力しても良いし、PC40により電子契約証30に一時保有した内容をアップロードしても良い。
ここでは、電子契約証30の初期設定を、PC40を通じてホスト端末20との間でインタラクティブに行う場合の例を挙げる。このときの初期設定(保険契約の申込み)の手順例を図5に示す。
PC40に電子契約証30を挿入し(ステップS101)、インターネットを経由してホスト端末20にアクセスして保険契約申込画面を要求すると(ステップS102)、電子契約証30のEEPROM314に記録された権限情報とホスト端末20との間で相互認証が行われる(ステップS103)。認証が正当に行われると、要求が受理され(ステップS104)、ホスト端末20から契約申込画面が送信され(ステップS105)、それがPC40のディスプレイに表示される(ステップS106)。
契約者は、表示された契約申込画面に従って氏名、住所、保険料の支払い方法等の契約情報、自動車保険の種類や条件等の契約内容並びに、購入するプリペイド保険料を入力し(ステップS107)、ホスト端末20へ送信する(ステップS108)。
ホスト端末20は、これを受信し(ステップS109)、契約情報として記録する(ステップS110)。そして、契約内容に応じた約款・特約条項、車種別しきい値、タリフ(危険挙動・安全挙動に対する重み係数を含む)、購入申込を受けたプリペイド保険料、契約ID及び契約の成立を確認した申込内容をPC40へ送信する(ステップS111)。PC40は、これを受信し、ディスプレイに表示させる(ステップS112)。契約者は、表示された内容を確認するとともに、この表示上で要求されたパスワード(PW)を設定する(ステップS113)。修正がなければ、画面上に表示された「確認/送信」キーをクリックすることにより、その旨がホスト端末20へ送信される(ステップS114)。これにより契約が成立し(ステップS115)、一連の情報が電子契約証30のEEPROM314に記録される。但し、氏名、住所等の個人情報は、電子契約証30に記録する必要はなく、ホスト端末20に記録しておき、必要であれば権限情報(契約ID、PW)によりこれを読み出すことができるようにしておく。
(2)異動処理
初期設定で申込みした内容に変更がある場合は、PC40あるいはデータレコーダ10を通じてホスト端末20にアクセスし、異動処理を行う。
図6は、データレコーダ10を通じて行う異動処理の手順説明図である。異動処理は、既に入力され、記録済みの内容を事後的に変更させる処理である。異動処理が必要となった場合、初期設定と同様、入力部11の各種キーを用いて内容を入力し、これを記録する(更新させる)。すなわち、契約者又は保険会社による入力作業選択キーの選択を検知すると(ステップS204)、データ処理部13は、入力項目をディスプレイに表示させる(ステップS205)。図6では、契約内容#1〜#4に限定してデータレコーダ10で異動処理を行う場合の例を示している。データ処理部13は、契約者又は保険会社により入力ないし選択された項目を、入力部11の「確認/送信」キーで確認する(ステップS206〜S210)。
入力部11における入力作業終了キーの選択によって修正動作が終了したことを検知すると(ステップS213)、データ処理部13は、表示部14に、修正された項目内容を表示させ(ステップS214)、操作した契約者又は保険会社に内容を確認させる。入力内容に修正があれば、ステップS201の選択処理に戻る(ステップS215;「あり」)。「確認/送信」キーの押下(ステップS215;「なし」、ステップS216)、「送信します」の表示(ステップS217、再度の「確認/送信」キーの押下(ステップS218)により操作した者により入力内容が確認されると、当該データ内容を電子契約証30のEEPROM314に記録する(ステップS219)。その後、運行データの可変長データメモリへの記録処理に移る。
[車両運転の評価、保険料への反映]
契約者により車両が運転されると、その運転の内容が評価され、その結果が、契約者が既に支払った保険料の残額に反映される。この場合のデータレコーダ10が行う処理手順を図7に示す。
車両のエンジンがONになり、データレコーダ10の電源がONとなると、データレコーダ10が、GPSデータに含まれる時刻、位置データを取得し(ステップS301)、これらのデータがデータ処理部13に渡されて、前処理等がなされる(ステップS302)。
また、保険料の額が有意な値を示す電子契約証30がカード機構134に挿入されたことを検知すると(ステップS303)、データ処理部13は、データレコーダ10に設定されている車台番号、車種、車名等及び電子契約証30に記録されている契約内容、保険料の残額を表示部14に表示させる(ステップS304)。修正が必要となるときは、図6に示した異動処理に移る(ステップS305「あり」)。「確認/送信」キーの選択により入力内容の修正無しを検知したときは(ステップS305「なし」、S306)、運行状態に移行し(ステップS307)、電子契約証30の大容量メモリ部に、車台番号・車種・車名等、エンジンON、時刻、位置データ等を記録するとともに、データ記録部133の固定長データメモリへの記録を開始する(ステップS308)。
車両が実際に動き始めると、データレコーダ10のセンサ部12が、車両から車速パルスを取得し、さらに、GPSアンテナから受信したGPSデータから1秒毎に時刻、位置データを取得するとともに、0.1秒毎に、前後左右方向の加速度データ及び角速度データを取得する(ステップS309)。取得したこれらのデータは、データ処理部13(バッファ131a、主制御部131)に渡される(ステップS310)。
主制御部131は、単位時間毎、例えば1分毎に、契約者が負担すべき保険料を算定する。保険料の算定は、例えば以下のようにして行う。
まず、予め取得したタリフに、車速パルスから特定される走行距離を乗ずることにより、基本保険料を算定する。イベント抽出部132からイベントデータが出力されると、そのイベントデータをもとに割り出したイベントの種類(それを抽出したパターン情報)と対になっている割引係数/割増係数を基本保険料に乗じ、これによって、残額から差し引くべき保険料の額をリアルタイムに算定する。1円未満の端数は次の1分へ繰り越す。算定した保険料を累計するとともに、走行距離をも累計する(ステップS311)。累計保険料と累計走行距離は、図示しない一時記録領域に一時的に保存しておく。電子契約証30に記録されている現在の残額を読み出し、この残額から累計保険料を控除して暫定の残額を算定する(ステップS312)。
この過程で、イベントデータの出力によって安全/危険運転イベントの発生が検出されたときは(ステップS313)、検出されたイベント毎に、割引/割増係数を割り出し、割引/割増保険料を算定する(ステップS314)。そして、現在の残額へ割引/割増保険料を加減して、暫定の残額を新たな残額に修正する(ステップS315)。安全/危険運転イベントが検出されなかったときは、暫定の残額がそのまま新たな残額となる。イベントが検出されたときは、そのイベント内容、割引/割増係数、それによってどの位の保険料が上乗せ又は差し引かれるかを表示部14に表示させる(ステップS316)。このとき、オプションで警告ブザー鳴動を行わせるようにしても良い。
なお、危険運転イベントが頻繁に発生する場合は、事故発生の確率が高いことが推定されるので、データ処理部13は、その集計データをホスト端末20に送る。ホスト端末20は、上述した割増係数を増加させる等の処理を行う。
運行を終了し、エンジンOFFを検知すると(ステップS317)、データレコーダ10は、直ちに電源をOFFにすることなく、まず、電子契約証30に最新の残額を記録(更新)させる(ステップS318)。また、電子契約証30の大容量メモリ32に、エンジンOFF、時刻、位置、累計保険料、累計走行距離を記録させ(ステップS319)、さらに、割引/割増別に、累計イベント回数等を記録させる(ステップS320)。設定に従ってホスト端末20への自動送信、データレコーダ10への自動出力・表示がなされ(ステップS321,S322)、バックアップ保存がなされる(ステップS323)。なお、自動表示された場合、「確認/送信」キーで終了し、または、表示部14への表示から2分後に自動終了する。
[事故発生イベント時の処理]
自動車保険における保険金支払いの主たる根拠は、事故発生時である。そこで、イベントの代表例として、事故発生イベント時の処理手順を図8に示す。事故発生イベントは、上述したステップS309及びS310の処理の過程で、契約者が「事故」キーを押下した場合と、イベント抽出部132が事故発生イベントの発生を表すイベントデータを出力する場合に発生する。まず、前者の場合の例を示す。
「事故」キーが押下されたことを検知すると(ステップS411)、主制御部131は、データ記録部133に、契約者の管理データ、及び、上述したようにして、事故発生前1分間、発生後0.5分間の運行データを記録させるための処理を行う(ステップS412)。その後、主制御部131による自動送信処理により、データレコーダ10からホスト端末20と電子契約証30に、事故前1分間と事故後0.5分間のデータを送信する(ステップS413)とともに、これらのデータをバックアップ部16にも送り、バックアップ保存させる(ステップS414)。電子契約証30は、これらのデータを大容量メモリ32へ記録し、保険会社へ保険金を請求するときの根拠情報として利用できるようにする。
バックアップされた記録の内容は、契約者による「事故記録表示」キーの選択により(ステップS415)、バックアップ部16より読み出され、表示部14に表示させることができる(ステップS416)。ホスト端末20は、受信したデータを契約者DB21に蓄積する。蓄積されたデータは、事故発生の根拠を照合する際に使用される。
イベント抽出による場合は、ステップS411の手順に代えて、イベント抽出部132が主制御部131にイベントデータ発生のトリガを出す。主制御部131は、このトリガの受信を契機に、上記のステップS412以降の処理を行う。
[データ構造]
ここで、本実施形態の運行管理システム1が扱う各種データの構造の一例について説明する。図9は、データレコーダ10のデータ記録部133に記録され、電子契約証30やバックアップ部16にも記録されることになるデータの全体構造図である。図9において、「管理データ」は、データレコーダ10が、電子契約証30から読み取った権限情報(契約ID、PW)、データレコーダ10に初期設定する車台番号等及び予めデータレコーダ10に設定されている計測データのスケールファクタ等である。この管理データのほか、電子契約証30から読み取るタリフ、しきい値データが固定長データとなる。集計データ、イベントデータ、状態収集データは、運行に際して生じる可変長データであり、時系列でデータ発生順に任意の領域に記録される。これらのデータは、例えば契約IDによりリンクされている。
管理データは、例えば図10のように記録される。「30h」〜「33h」はデータフィールドを識別するためのフィールドIDである。「30h」のフィールドにおいて、「ロットNo.」は、データレコーダ10の製造ロットの識別データである。「Ax sf」は前後方向(X軸方向)加速度データのスケールファクタ、「Ay sf」は横方向(Y軸方向)加速度のスケールファクタである。「q sf」は鉛直軸周りの角速度のスケールファクタである。スケールファクタは、誤差成分が除去された計測データを加速度や角速度の単位へ読み替える際に用いられる。「集計間隔(秒)」は、運行データや保険料等を集計処理する間隔である。これにより集計されたデータが集計データとなる。「シリアルNo.」はデータレコーダ10に付されたユニーク番号である。「31h」のフィールドには、初期設定で入力する車台番号、車種のほか、初度登録年月等の情報、使用する電子契約証30から読み込まれる情報が記録される。「32h」のフィールドには、任意項目が入力される。「33h」のフィールドには、日時、場所等が記録される。
図11(a)〜(c)は事故イベントデータの構造説明図である。「03h」、「00h」、「10h」、「11h」はフィールドIDである。図11(a)はイベントが生じる度に当該イベントの先頭や区切りに配置されるイベントヘッド、同(b)は当該イベントの内容を表す各種データである。(c)はGPSデータより取得した速度、位置、時刻を表すデータである。図12は、状態収集データのデータ構造図であり、「12h」、「13h」はフィールドIDである。状態は、ビットパターンで表現される。図13〜図16は、集計データのデータ構造図である。図17は、予めデータレコーダ10に設定されているイベント判定等のしきい値及び電子契約証30から読み込み、保険料計算等に用いられるタリフである。先頭のデータは、それぞれフィールドIDである。
[運行管理システム1による効果]
本実施形態の運行管理システム1によれば、以下のような効果が得られる。
(1)契約者が、ホスト端末20により認証されたデータレコーダ10に、保険料の残額がある電子契約証30を装着し、車両を実際に運転したときだけ、保険料が電子契約証30から減額されるので、「使っただけ」保険料がかかる新たな自動車保険のスタイルが実現される。事故発生時には、事故発生前後の運行データが、保険金支払いの根拠を証明するための根拠情報の一つとして電子契約証30に記録されるので、この電子契約証30を保険料支払の証明並びに保険金の支払の根拠情報の証明に用いることができる。
根拠情報の記録は、保険料の残額が有意な値であることが条件となるので、契約者は、保険の必要が無いと判断した場合は保険料の補充をやめ、他方、保険の必要があると判断した場合は保険料を補充すれば良いだけなので、現在のような「保険期間」の概念が無くなり、更改手続きも不要になる。
このように、事務手続きを簡素化できる新しい保険契約の形態が実現されるため、契約者と保険会社の双方の便宜を図ることができる。
(2)車両の運行を契機に電子契約証30に記録されている残額を所定の割合で減少させる一方、危険挙動を検出するためのパターン情報に適合する運行が生じたときと安全挙動を検出するためのパターン情報に適合する運行が生じたときとで割合を変えるための評価情報を、これらのパターン情報とそれぞれ対に用意されている重み係数(割増/割引係数)に従って生成し、この生成された評価情報に従って残額を変動させるので、契約者に対して、より長い期間、保険による利益を享受するために、安全運転を志向させることができるようになる。しかも、評価情報は、基本的には運行データのみによって生成されるので、第1〜第3従来例のように特別のインフラストラクチャーを用意する必要がなく、全体のシステム構築に要するコストの上昇を抑制することができる。
(3)電子契約証30は、ICチップ31と、このICチップ31がアクセス可能な大容量メモリ32とを搭載しており、ICチップ31は、EEPROM314と、このEEPROM314に記録されている当該電子契約証30に固有の権限情報に基づいてデータレコーダ10を認証し又は認証されるための処理を行う第1認証部351と、権限情報に基づいて、直接又は間接的手段を介してホスト端末20を認証し又は認証されるための処理を行う第2認証部352と、認証が成功したホスト端末20から受領した、保険料の額を含む契約情報をEEPROM314に記録するとともに、認証されたデータレコーダ10から出力された保険料の新たな額、又は、根拠情報となる運行データを受け取り、新たな額を最新の額としてEEPROM314に記録する第1メモリ管理部353と、運行データを大容量メモリ32に記録する第2メモリ管理部354とを有し、データレコーダ10に装着されたときに、記録されている額が有意な値を示し、且つ、車両が運行している間だけ運行データの記録を可能にするようにしたので、ICチップ31によるセキュリティ性を確保しつつ、大容量メモリ32による充分なサイズの根拠情報を記録できるようになる。
(4)データレコーダ10は、電子契約証30との相互認証を条件として、電子契約証30との間で自動車保険の契約に関する情報の記録、読み出し等が可能になるので、一定以上のセキュリティを確保した状態で、保険会社と契約者との間の保険契約の情報の受け渡しを容易に実現することができる。
なお、本実施形態では、電子契約証30として、ICチップ31と大容量メモリ32とを有するセキュリティ性の電子媒体を用いた場合の例を示したが、バックアップ部16の記録情報又はホスト端末20で管理されている情報との照合結果に信頼が得られる場合は、電子契約証30は、必ずしもICチップ31を備えないものを使用することができる。
また、センサ部12が、車両の所定部位に設けられたCCDカメラが撮像した撮像データをも取り込んで、データ記録部の可変長データメモリに運行データの一部として記録するようにしても良い。このようにすれば、事故発生の様子をビジュアルに再現することができる。
また、本実施形態では、契約者による保険料支払を条件に、保険会社に車両の運転内容に起因する保険金支払の義務が生じる自動車保険の例を示したが、契約の種類は、自動車保険に限られるものではなく、整備契約その他の契約においても同様に適用が可能なものである。
本発明を適用した運行管理システムの構成例を示す図。 データレコーダの構成例を示す図。 電子契約証のハードウエア構成図。 電子契約証の機能構成図。 初期設定の手順説明図。 異動処理の手順説明図。 車両運行の際の運行データを記録するときの手順説明図。 事故発生時の処理手順説明図。 全体的なデータ構造説明図。 管理データの構造説明図。 (a)〜(c)はイベントデータの構造説明図。 状態収集データのデータ構造図。 集計データ(車速等)のデータ構造図。 集計データ(GPS)のデータ構造図。 集計データ(保険料関係)のデータ構造図。 集計データ(1走行毎の累計)のデータ構造図。 タリフ、各種しきい値データのデータ構造図。 (a)は状態を加速度データの変化、(b)は角速度データの変化説明図。 交差点での旋回動作時の加速と旋回の変化図。
符号の説明
1・・・運行管理システム1、10・・・データレコーダ、11・・・入力部、12・・・センサ部、13・・・データ処理部、131・・・主制御部、131a・・・バッファ、132・・・イベント抽出部、133・・・データ記録部、134・・・カード装着機構、14・・・表示部、15・・・通信部、16・・・バックアップ部、20・・・ホスト端末、21・・・契約者DB、22・・・契約補助DB、23・・・DB管理部、24・・・認証部、25・・・通信制御部、26・・・主制御部、30・・・電子契約証、31・・・ICチップ、311・・・CPU、312・・・RAM、313・・・ROM、314・・・EERPROM、32・・・大容量メモリ、33・・・インタフェース回路、351・・・認証処理部、352・・・保険料管理部、353・・・運行情報管理部、354・・・主制御部、B2,B3・・・内部バス、L・・・有線通信網。

Claims (10)

  1. 契約者が管理する車両に装備される装置であって、
    前記契約者による料金支払を条件に、前記車両の運転内容に起因する契約履行の義務が生じる契約相手のために設置されたホスト端末が生成した認証済データを取得するデータ取得手段と、
    前記契約者が既に支払い又は支払を約定した料金の額を含む契約情報が記録された記録媒体を装着する装着機構と、
    前記車両を運転したことにより生じる当該車両の運行挙動を表す運行情報を収集する収集手段と、
    記録されている前記額が有意な値となっている前記記録媒体が前記装着機構に装着された状態で前記車両が運行している場合に、前記収集手段で収集した運行情報と所定のパターン情報とを比較することにより、前記運行挙動の評価結果を表す評価情報と前記契約履行の根拠を証明する根拠情報の少なくとも一方を出力する評価手段と、
    前記認証済データが取得されていることを確認し且つ前記認証手段による認証が成功した場合に、前記記録媒体に記録されている額の前記評価情報に基づく変動と当該記録媒体への前記根拠情報の記録の少なくとも一方を許容する制御手段とを有する、
    車載型の運行管理装置。
  2. 前記評価手段は、前記車両の運行を契機に、前記記録媒体に記録されている料金の額を所定の割合で減少させる一方、危険挙動を検出するための前記パターン情報に適合する運行が生じたときと安全挙動を検出するための前記パターン情報に適合する運行が生じたときとで前記額を減少させる割合を変えるための評価情報を、これらのパターン情報とそれぞれ対に用意されている重み係数に従って生成し、前記制御手段は、この生成された評価情報に従って前記額を変動させる、
    請求項1記載の運行管理装置。
  3. 前記評価手段は、前記契約履行の根拠の一つとなる運行挙動を検出するための前記パターン情報に適合する運行が生じたときに、当該運行挙動の発生前後の前記運行情報を前記根拠情報として出力し、前記制御手段は、この根拠情報を前記記録媒体に記録させる、
    請求項1記載の運行管理装置。
  4. 前記収集手段は、前記車両の所定部位に設けられた撮像手段が撮像した撮像データを前記運行情報の一部として収集する、
    請求項3記載の運行管理装置。
  5. 前記契約者又は前記契約相手による情報入力を受け付ける入力手段と、
    前記契約者宛又は前記契約相手宛の情報を表示する表示手段と、
    前記ホスト端末と前記記録媒体との間の認証を仲介する仲介手段と、
    前記認証が成功した場合に、前記契約者と前記契約相手との間で、前記入力手段及び前記表示手段を介して、前記契約情報をインタラクティブに確定し、確定した契約情報を前記記録媒体に記録させる契約支援手段とをさらに備えて成る、
    請求項1乃至4のいずれかの項記載の運行管理装置。
  6. 前記記録媒体は、ICデバイスと、このICデバイスがアクセス可能なデータメモリとを搭載しており、
    前記ICデバイスは、前記契約者又は前記契約相手に固有の権限情報が記録されている更新不能の権限情報領域、更新自在の機密情報領域、及び前記パターン情報が記録されているパターン情報領域が形成されている機密性メモリと、
    前記権限情報に基づいて前記認証を行う認証手段と、
    前記確定した契約情報を前記機密情報領域に記録するとともに、前記車両の運行を契機に、前記パターン情報を読み出して前記評価手段に提供可能にし、前記料金の新たな額、又は、前記根拠情報を受け取ったときに、当該新たな額を前記機密情報領域の最新の額として記録し、前記根拠情報を前記データメモリに記録するメモリ制御手段とを有する、
    請求項5記載の運行管理装置。
  7. 車載型の複数の運行管理装置のいずれかに、離脱自在に装着される電子契約証であって、
    ICデバイスと、このICデバイスがアクセス可能なデータメモリとを搭載しており、
    前記ICデバイスは、
    契約の対象となる車両を管理する契約者、又は、前記契約者による料金支払を条件に前記車両の運転内容に起因する契約履行の義務が生じる契約相手に固有の権限情報が記録されている権限情報領域、及び、更新自在の機密情報を記録するための機密情報領域が形成されている機密性メモリと、
    前記権限情報領域より読み出した前記権限情報に基づいて、前記運行管理装置を認証し又は認証されるための処理を行う第1認証手段と、
    前記権限情報領域より読み出した前記権限情報に基づいて、直接又は間接的手段を介して、前記契約相手のために設置されたホスト端末を認証し又は認証されるための処理を行う第2認証手段と、
    前記第2認証手段による認証が成功した前記ホスト端末から受領した、前記契約者が既に支払い、又は支払いを約定した料金の額を含む契約情報を前記機密情報領域に記録するとともに、前記第1認証手段による認証に成功した前記運行管理装置から、運行中の前記車両の運行挙動状況を表す運行情報の評価に応じて出力された前記料金の新たな額、又は、前記契約履行の根拠を証明する根拠情報を受け取り、前記新たな額を前記機密情報領域の最新の額として記録し、前記根拠情報を前記データメモリに記録するメモリ制御手段とを有し、
    前記車両運行装置に装着されたときに前記機密情報領域に記録されている額が有意な値を示し、且つ、前記車両が運行している間だけ前記根拠情報の記録を可能にする、
    電子契約証。
  8. 前記機密性メモリには、前記運行管理装置が前記評価を行う際の基準として用いられる所定のパターン情報が記録されたパターン情報領域が形成されており、前記メモリ制御手段は、前記車両の運行を契機に、前記パターン情報を前記運行管理装置に提供する、
    請求項7記載の電子契約証。
  9. 契約者による料金支払を条件に当該契約者が管理する車両の運転内容に起因する契約履行の義務が生じる契約相手のために設置されたホスト端末と、車載型の複数の運行管理装置と、機密性メモリとデータメモリとを有する記録媒体とを含んで構成されるシステムにおいて実行される方法であって、
    前記ホスト端末が、前記契約者が既に支払い又は支払を約定した料金の額を含む契約情報を所定の権限情報に基づいて前記機密性メモリに記録させる過程と、
    前記記録媒体が装着された前記運行管理装置が、運行中の前記車両の運行挙動を表す運行情報を収集し、収集した運行情報と所定のパターン情報とを比較することにより、前記運行挙動の評価結果を表す評価情報、又は、前記契約履行の根拠を証明する根拠情報を出力して、当該新たな額を前記機密性メモリに最新の額として記録させ、前記根拠情報を前記データメモリに記録させる過程とを含み、
    前記記録媒体が車両運行装置に装着されたときに前記機密性メモリに記録されている額が有意な値を示し、且つ、前記車両が運行している間だけ前記根拠情報の記録を可能にする、運行管理方法。
  10. 前記運行管理装置が、前記記録媒体の機密性メモリに記録させた最新の前記料金の額と前記根拠情報の少なくとも一方を、前記記録媒体とは別の外部記録媒体に転送して記録させる、
    請求項9記載の運行管理方法。
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