JP2008131711A - モータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】他のモータの位置を検出してこれに対応する位置指令値を出力するモータ制御装置に関する。主軸モータの現在位置を検出する主軸現在位置検出部と、追従軸モータの加速度を制限する速度リミット値を設定して位置指令値に対し速度リミット処理を行う速度リミット部と、位置指令値の急変を防ぐフィルタ処理を行うフィルタ処理部と、追従軸モータの現在速度が速度リミット値以下の場合に速度リミット値を追従軸モータの現在速度とする速度リミット変換部とを設けた。
【選択図】図1
Description
主軸モータ1の動きに追従軸モータ2を同期追従させる場合について説明する。主軸モータ1の回転量をエンコーダ3によりパルス列で抽出し、モータ制御装置10の主軸現在位置検出部11でこのパルス列を取り込み、主軸モータ1の現在位置を検出する。この主軸モータ1の現在位置から追従軸モータ2への位置指令値を算出し、ドライバ4にパルス列で出力する。この際、必要に応じて主軸モータ1のパルス数と追従軸モータ2のパルス数の相関をとるためのパルス数変換処理(電子ギアの演算)を行い位置指令値とする。これによりパルスモータやサーボモータ等の追従軸モータ2が制御される。
また、追従軸モータ2の急激な加速を回避するために、位置指令値をそのまま出力せず、速度リミット部12により同期追従開始直後の加速を抑えている。
例えば、コンベア上を流れている物に対して作業を行うロボットを制御する場合について説明する。
図5(a)は主軸となるモータの速度を示しており、コンベアを動かしているモータが主軸モータ1にあたる。主軸モータ1は一定値で加速し、設定速度に達した後は一定速度で動作している。
図5(b)に示すように、速度リミット処理がない場合、追従軸モータ2が急激に加速してしまい、追従軸モータ2に過負荷がかかり、また、制御対象であるロボットに不要な振動を与える等の問題がある。そこで、これを回避するために、追従軸モータ2への位置指令値に対して速度リミット部12により速度のリミット処理や加速度のリミット処理を行っている。
図6(b)は速度リミット処理がある場合の追従軸となるモータの速度を示している。追従軸モータ2は、時間T4までは図5(c)と同様に動作し、時間T4から時間T5にかけて主軸モータ1と同等の位置指令値により制御され減速していく。その後、時間T6から時間T7にかけて主軸モータ1が急激に加速した場合、追従軸モータ2の速度リミット値は時間T2以降頭打ちになっているので、速度リミットがかかることはない。このため、主軸モータ1の急激な加速に追従しようとして追従軸モータ2に急加速となる位置指令値が出力される。
(1)主軸モータに追従軸モータが追従するように追従軸モータを駆動するドライバに出力する位置指令値を制御するモータ制御装置であって、
前記主軸モータの現在位置を検出する主軸現在位置検出部と、
前記追従軸モータの加速度を制限する速度リミット値を設定して前記位置指令値に対し速度リミット処理を行う速度リミット部と、
前記位置指令値の急変を防ぐフィルタ処理を行うフィルタ処理部と、
前記追従軸モータの現在速度が前記速度リミット値以下の場合に該速度リミット値を前記追従軸モータの現在速度とする速度リミット変換部と、
を有することを特徴とするモータ制御装置。
前記速度リミット変換部は、該リミットOFF信号を受信した場合に前記フィルタ処理部によりフィルタ処理された位置指令値をもとにした速度リミット値を算出することを特徴とする(1)又は(2)記載のモータ制御装置。
速度リミット処理を行わない場合に速度リミット値を現在速度に合わせて下げていくため、同期追従開始直後のみならず、同期追従状態で主軸モータの速度が下がった後の急激な加速に対しても追従軸モータの速度を制限し、追従軸モータの加速を滑らかすることができる。
図1は本発明の一実施例を示す構成図である。前出の図と同一のものは同一符号を付ける。
主軸モータ1の動きに追従軸モータ2を同期追従させる場合について説明する。主軸モータ1の回転量をエンコーダ3によりパルス列で抽出する。モータ制御装置20の主軸現在位置検出部21でこのパルス列を取り込み、パルス数をカウントすることにより主軸モータ1の現在位置を検出する。この主軸モータ1の現在位置から追従軸モータ2への位置指令値を算出し、ドライバ4にパルス列で出力する。この際、必要に応じて主軸モータ1のパルス数と追従軸モータ2のパルス数の相関をとるためのパルス数変換処理(電子ギアの演算)を行い位置指令値とする。これによりパルスモータやサーボモータ等の追従軸モータ2が制御される。
また、フィルタ処理を行うことは、減速時の加速度や、加速度の急激な変化を抑えるためにも有効となる。
例えば、コンベア上を流れている物に対して作業を行うロボットを制御する場合について説明する。
図2(a)は主軸となるモータの速度を示しており、コンベアを動かしているモータが主軸モータ1にあたる。図2(b)は本発明の速度リミット処理がある場合の追従軸となるモータの速度を示しており、コンベア上を流れている物に作業を行うロボットを追従させるモータが追従軸モータ2にあたる。
時間T1において、速度リミット値は“0”となっている。速度リミット部22には、急激な加速を抑えるための加速度リミット値(速度の設定周期毎に現在の設定速度に加算する速度の値)が設定されており、速度リミット値に加速度リミット値を加算したものを新たな速度リミット値としていくことで時間T1から時間T2にかけて徐々に速度リミット値は上がっていく。時間T2において本来の速度リミット値に達すると速度リミット値を頭打ちとする。
主軸モータ1の速度が時間T4から時間T5にかけて減速していくと、追従軸モータ2は、時間T4から時間T5にかけて主軸モータ1と同等の位置指令値により制御され減速していく。
時間T6において、速度リミット値は“0”となっている。速度リミット部22には、急激な加速を抑えるための加速度リミット値(速度の設定周期毎に現在の設定速度に加算する速度の値)が設定されており、速度リミット値に加速度リミット値を加算したものを新たな速度リミット値としていくことで時間T6から時間T8にかけて徐々に速度リミット値は上がっていく。時間T8において本来の速度リミット値に達すると速度リミット値を頭打ちとする。
時間T9以降においては、速度リミット処理がかからない状態であり、速度リミット部22は速度リミット変換部24へリミットOFF信号を送信する。速度リミット変換部24はこのリミットOFF信号を受信すると、フィルタ処理部23によるフィルタ処理後の位置指令値から算出した追従軸モータ2の現在速度を速度リミット値とするために、速度リミット部22の速度リミット値を追従軸モータ2の現在速度に書き換える。
速度リミット部22は速度リミット値が頭打ちになっているか判別する(S10)。速度リミット値が頭打ちになっていない場合、現在の速度リミット値に加速度リミット値(速度の設定周期毎に現在の設定速度に加算する速度の値)を加算して新たな速度リミット値とする(S20)。速度リミット値が頭打ちになっている場合はこの処理(S20)は行わない。
2 追従軸モータ
3 エンコーダ
4 ドライバ
20 モータ制御装置
21 主軸現在位置検出部
22 速度リミット部
23 フィルタ処理部
24 速度リミット変換部
Claims (5)
- 主軸モータに追従軸モータが追従するように追従軸モータを駆動するドライバに出力する位置指令値を制御するモータ制御装置であって、
前記主軸モータの現在位置を検出する主軸現在位置検出部と、
前記追従軸モータの加速度を制限する速度リミット値を設定して前記位置指令値に対し速度リミット処理を行う速度リミット部と、
前記位置指令値の急変を防ぐフィルタ処理を行うフィルタ処理部と、
前記追従軸モータの現在速度が前記速度リミット値以下の場合に該速度リミット値を前記追従軸モータの現在速度とする速度リミット変換部と、
を有することを特徴とするモータ制御装置。 - 前記主軸現在位置検出部は、前記主軸モータの回転に応じて回転するエンコーダから出力されるパルスをカウントすることにより前記主軸モータの現在位置を検出することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
- 前記速度リミット部は、前記主軸モータの現在位置から前記位置指令値を算出し、前記速度リミット処理を行わない場合のみ前記速度リミット変換部へリミットOFF信号を送信し、
前記速度リミット変換部は、該リミットOFF信号を受信した場合に前記フィルタ処理部によりフィルタ処理された位置指令値をもとにした速度リミット値を算出することを特徴とする請求項1又は2記載のモータ制御装置。 - 前記フィルタ処理部は、ローパスフィルタにより前記位置指令値の一次遅れフィルタ処理を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のモータ制御装置。
- 前記フィルタ処理部は、前記位置指令値の移動平均処理を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のモータ制御装置。
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