JP2008130632A - フィンガーレール構造 - Google Patents

Abstract

【課題】部品点数を抑えつつ、シールドフィンガーが装着と同等に圧縮された実装状態でもフィンガーレールから外れることを防止するフィンガーレール構造を提供する。
【解決手段】弾性変形可能なシールドフィンガーをスライド挿入可能なフィンガーレール８の一部に切り欠き部１１及び１２を有し、フィンガーレール８の両端にシールドフィンガーの幅より大きな幅のエッジ部１０を有する。切り欠き部１１、１２は、エッジ部１０に接する位置で、フィンガーレールの両側に対称的に設けられる。
【選択図】図１

Description

この発明は、電子ユニット、電子部品及び電子機器等の全般において、電磁波の遮蔽又はアース強化に用いられるシールドフィンガーの取付構造に関するものである。

従来、シールドフィンガーをフィンガーレールに取り付ける構造については、次のような構造であった。
特許文献１の段落０００２及び０００３に記載されるように、弾力性を有するシールドフィンガー、シールドフィンガーが装着されるフィンガーレールから抜けることを防止する抜け防止ストッパー及びリベット（又はネジ）から構成されるフィンガーレール構造があった。

このフィンガーレール構造では、部品点数が多く、コストが高価となり、また部品点数が多いため、組立工程数を削減することができず、組立て作業が煩雑となっていた。さらに、シールドフィンガーをフィンガーレールに取り付ける構造全体の実装領域を縮小することができなかった。

これらの課題を解決するために、特許文献１の段落００１４〜００２０に記載されるように、弾力性を有するシールドフィンガー、一端側にテーパ兼エッジ部を有するフィンガーレールからなり、シールドフィンガーが装着される際にスライド挿入機能及び抜け防止機能を営むフィンガーレール構造が記載されている。

また、図６及び図７は別の従来のフィンガーレール構造の斜視図である。同様の課題を解決するために、図６及び図７に示されるように、シールドフィンガー１、シールドフィンガー１の抜け防止機能となるエッジ部２、シールドフィンガー１が装着されるフィンガーレール３からなるフィンガーレール構造が記載されている。
なお、シールドフィンガー１をフィンガーレール３に取り付けるには、次のようにして行う。まず図６に示されるように、弾力性を有し、断面二等辺三角形状のシールドフィンガー１の片側の爪部４をフィンガーレール３のレール部５に矢印はめ込みの方向からはめ込む。そして図７に示されるようにシールドフィンガー１のもう片側の爪部６が広がるように矢印圧縮の方向から圧縮しレール部７に矢印はめ込みの方向から被せはめ込む。
特許第３５３３０６５号公報

しかしながら、上述の従来のフィンガーレール構造において以下のような問題点があった。
特許文献１の段落００１４〜００２０に記載されるフィンガーレール構造では、シールド接触される物品の抜差し又は輸送等の振動によりシールドフィンガーが装着時と同等に圧縮された状態となり、フィンガーレールのスライド挿入機構及び抜け防止機構であるテーパ兼エッジ部を乗り上げ、フィンガーレールから外れてしまうという問題点があった。

同様に図６及び図７に示されるフィンガーレール構造では、シールドフィンガー１が装着と同等に圧縮された実装状態、つまりシールド接触状態ではシールド接触される物品の抜差し又は輸送等の振動によりフィンガーレール３から外れてしまうという問題点があった。

かかる課題を解決するため、本発明によるフィンガーレール構造は、弾性変形可能なシールドフィンガーをスライド挿入可能なフィンガーレールの一部に切り欠き部を有し、フィンガーレールの両端にシールドフィンガーの幅より大きな幅のエッジ部を有することを特徴とする。

発明の効果として、本発明のフィンガーレール構造によれば、シールドフィンガーとフィンガーレールとの二個の部品から形成されることから、部品点数を少なくしつつ、実装領域の縮小化を図ることができ、さらにシールドフィンガーが圧縮された実装状態でもフィンガーレールより外れることを防止することが可能となる。

以下、本発明の実施例を図１〜図５を参照しつつ詳細に説明する。以下に説明する図１〜図５において、シールドフィンガーについては図６及び図７と同一の符号とする。

図１を用いて本発明によるフィンガーレール構造が説明される。図１（ａ）は本発明によるフィンガーレール構造の正面図である。図１（ｂ）は本発明によるフィンガーレール構造の側面図である。
フィンガーレール８にはシールドフィンガー１が取り付けられる。フィンガーレール８は両側にレール部９を有し、両端にエッジ部１０を有する。レール部９は、フィンガーレール８にシールドフィンガー１が取り付けられると、シールドフィンガー１と接触する部分である。エッジ部１０はフィンガーレール８から取り付けられたシールドフィンガー１が外れることを防止する。
また、フィンガーレール８は、両端のエッジ部１０より内側に設けられた切り欠き部１１及び１２を有する。切り欠き部１１及び１２はエッジ部１０に接する位置に設けられている。切り欠き部１１及び１２はシールドフィンガー１がフィンガーレール８に取り付けられる際に、挿入口となる部分である。図１（ｂ）に示されるように、フィンガーレール８はレール部９の両側は高く、中央部は低く、ハット（帽子）状に一体形成されている。

次に図２を用いてフィンガーレール８に適合するシールドフィンガー１が説明される。図２（ａ）はシールドフィンガー１の正面図である。図２（ｂ）はシールドフィンガー１の側面図である。
シールドフィンガー１は、弾力性に富んだ材料から製作され、断面が二等辺三角形状に形成されており、底辺部は爪部４及び６の形状を有する。

図３を用いてシールドフィンガー１をフィンガーレール８に取り付けた状態が説明される。図３（ａ）はシールドフィンガー１をフィンガーレール８に取り付けた状態の正面図である。図３（ｂ）はシールドフィンガー１をフィンガーレール８に取り付けた状態の側面図である。図３（ｃ）はシールドフィンガー１をフィンガーレー８ルに取り付けた状態の斜視図である。
フィンガーレール８にシールドフィンガー１が取り付けられると、レール部９はシールドフィンガー１と接触した状態となる。エッジ部１０はフィンガーレール８からシールドフィンガー１が外れることを防止している。

図４を用いてシールドフィンガー１がフィンガーレール８に挿入された後の装置実装状態が説明される。図４はシールドフィンガー１がフィンガーレール８に挿入された後の装置実装状態の側面図である。装置実装状態は、シールドフィンガー１が圧縮され、シールドフィンガー１と図４に斜線で示される装置１３とが接触している状態である。

シールドフィンガー１がフィンガーレール８から抜けることを防止する条件としては、図４に示されるフィンガーレール８のエッジ部１０の幅寸法Ａが、圧縮状態におけるシールドフィンガー１の幅寸法Ｂより大きいことである。また、圧縮状態のシールドフィンガー１の爪部４及び６の幅寸法Ｃは、フィンガーレール８のレール部９の幅寸法Ｄより小さいことである。すなわちＡ＞Ｂ、Ｃ＜Ｄである。

以下に図５を用いてシールドフィンガー１がフィンガーレール８に取り付けられる動作が説明される。図５はシールドフィンガー１がフィンガーレール８に取り付けられる動作を示す斜視図である。
シールドフィンガー１の爪部４及び６をフィンガーレール８の切り欠き部１１及び１２よりレール部９の底面側に挿入し、レール部９に沿って他端側のエッジ部１０まで矢印挿入の方向にスライド挿入させて取り付け完了となる。

本発明によるフィンガーレール構造は電子ユニット、電子部品及び電子機器に限らず、シールドフィンガー１を用いる製品に適用可能である。

本発明によるフィンガーレール構造を示す図 シールドフィンガーを示す図 シールドフィンガーをフィンガーレールに取り付けた状態を示す図 シールドフィンガーがフィンガーレールに挿入された後の装置実装状態を示す側面図 シールドフィンガーがフィンガーレールに取り付けられる動作を示す斜視図 従来のフィンガーレール構造を示す斜視図 従来のフィンガーレール構造を示す斜視図

符号の説明

１…シールドフィンガー、４，６…爪部、８…フィンガーレール、９…レール部、１０…エッジ部、１１，１２…切り欠き部

Claims (3)

1. 弾性変形可能なシールドフィンガーをスライド挿入可能なフィンガーレールの一部に切欠き部を有し、
   前記フィンガーレールの両端に前記シールドフィンガーの幅より大きな幅のエッジ部を有すること
   を特徴とするフィンガーレール構造。
2. 前記切り欠き部が前記フィンガーレールの前記エッジ部に接する位置に設けられること
   を特徴とする請求項１に記載のフィンガーレール構造。
3. 前記切り欠き部が前記フィンガーレールの両側に対称的に設けられること
   を特徴とする請求項１又は２に記載のフィンガーレール構造。

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