JP2008130122A - 光ピックアップ及び光ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で、同一波長の光ビームを用いる複数種類の光ディスクに対応した光ピックアップを実現する。
【解決手段】HD用ディスク100AのトラックピッチPhdとHD用光学系40の光学倍率Mhdとの比と、BD用ディスク100BのトラックピッチPbdとBD用光学系50の光学倍率Mbdとの比とが一致するように、光学倍率Mhd及びMbdを設定したことにより、同一の回折素子32で生成した2つのサブビームを、HD用ディスク100A及びBD用ディスク100Bの双方に対し正しい位置に照射して、適切なトラッキング制御を行うことができる
【選択図】図4
【解決手段】HD用ディスク100AのトラックピッチPhdとHD用光学系40の光学倍率Mhdとの比と、BD用ディスク100BのトラックピッチPbdとBD用光学系50の光学倍率Mbdとの比とが一致するように、光学倍率Mhd及びMbdを設定したことにより、同一の回折素子32で生成した2つのサブビームを、HD用ディスク100A及びBD用ディスク100Bの双方に対し正しい位置に照射して、適切なトラッキング制御を行うことができる
【選択図】図4
Description
本発明は光ピックアップ及び光ディスク装置に関し、例えば複数種類の光ディスクに対応した光ピックアップに適用して好適なものである。
従来、光ディスク装置におけるトラッキング制御方法として、3スポットを用いたDPP(Differential Push Pull:差動プッシュプル)法が広く用いられている。
かかるDPP法を適用した光ディスク装置では、レーザダイオードなどの光源から出射した光ビームを回折素子によってメインビーム(0次光ビーム)及び2本のサブビーム(±1次光ビーム)に分光し、光ディスクに対して当該メインビームによるメインスポットを所望のトラック(グルーブ)上に位置するように照射すると共に、サブビームによる2つのサブスポットを当該所望のトラックから互いに反対方向へ半トラック分ずつずれたランドに位置するよう照射する。
そして光ディスク装置は、図1に示すように、光ディスクにおいてメインビームが反射されたメイン反射光スポットSPaを受光素子1のメイン受光部2で受光するとともに、サブビームが反射されたサブ反射光スポットSPb及びSPcをサブ受光部3及び4で受光する。
メイン受光部2は、4分割された受光面A〜Dでメイン反射光スポットSPaを受光し、当該受光面A〜Dそれぞれの受光量に応じた検出信号A〜Dを生成する。またサブ受光部3は、2分割された受光面E及びFでサブ反射光スポットSPbを受光し、当該受光面E及びFそれぞれの受光量に応じた検出信号E及びFを生成する。同様にサブ受光部4は、2分割された受光面G及びHでサブ反射光スポットSPcを受光し、当該受光面G及びHそれぞれの受光量に応じた検出信号G及びHを生成する。
光ディスク装置は、受光部2〜4によって生成された検出信号A〜Hに基づき、次式を用いてメインプッシュプル信号MPP、サイドプッシュプル信号SPP1及びSPP2を生成する。
MPP=(A+B)−(C+D)
SPP1=E−F
SPP2=G−H …(1)
SPP1=E−F
SPP2=G−H …(1)
そして光ディスク装置は、生成したメインプッシュプル信号MPP、サイドプッシュプル信号SPP1及びSPP2に基づき、次式を用いて差動プッシュプル信号DPPを生成し、当該差動プッシュプル信号DPPを用いてトラッキング制御処理を行うようになされている。ただし、kはSPaとSPb、SPcの光量比に基づく補正係数である。
DPP=MPP/(A+B+C+D)−k(SPP1/(E+F))+(SPP2/(G+H))
…(2)
…(2)
式(2)に示した差動プッシュプル信号DPPの算出式では、メインプッシュプル信号MPP、サイドプッシュプル信号SPP1、SPP2をそれぞれ対応する検出部11、12、13の総受光量A+B+C+D、E+F、G+Hで除算して正規化することにより、光ディスクの種別や記録状態に応じた反射光量の違いによって差動プッシュプル信号DPPに生じるオフセットを回避するようになされている。
特開平7−134831号公報
ところで近年、光ディスクの更なる記録密度の向上及び大容量化の要求に応えるため、波長405[nm]の青色レーザを用いるブルーレイディスク(登録商標、以下BDとも呼ぶ)やHD−DVDが実用化されている。
そして、これらBD及びHD−DVDを共通の光ディスク装置で記録や再生できれば、更に利便性が向上すると考えられる。ところが、BDとHD−DVDとでは、光ディスクのカバー層の厚さや対物レンズの開口数に相違があるため、BD及びHD−DVD共用の対物レンズを設計することは困難である。
従って、BD及びHD−DVDの双方に対応する光ピックアップには、BD専用の対物レンズ及びHD−DVD専用の対物レンズを設ける必要がある。一方、上述したようにBD用のレーザ光及びHD−DVD用のレーザ光はどちらも波長405[nm]の青色レーザ光であるから、これら2つのレーザ光を共通のレーザ光源から出射するようにすれば、光ピックアップを簡素化及び小型化でき、さらには低コスト化できると考えられる。
ところが、このような構成の光ピックアップでは、単一のレーザ光源から出射される同波長のレーザ光を、用途に応じてBD専用の対物レンズ又はHD−DVD専用の対物レンズに切り替えて入射させる必要があるという問題がある。
また、BDとHD−DVDとではトラックピッチが異るため、上述した3スポットを用いてトラッキング制御を行う場合、BD又はHD−DVDの一方のトラックピッチに合わせてサブスポット間隔を設定すると、他方についてはサブスポットがランドの中心からずれてしまい、これにより差動プッシュプル信号DPPが劣化して、適切なトラッキング制御を行い得なくなるという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、簡易な構成で、同一波長の光ビームを用いる複数種類の光ディスクに対応した光ピックアップ及び光ディスクドライブを提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、同一の光源から出射される光ビームを、第1の光学系に設けられた第1の対物レンズで集光して第1の光ディスクに照射するか、第2の光学系に設けられた第2の対物レンズで集光して第2の光ディスクに照射する光ピックアップにおいて、光源から出射された光ビームをメインビーム及びサブビームに分岐する分岐手段と、第1の光ディスクに光ビームを照射する際、メインビーム及びサブビームを第1の対物レンズに導く一方、第2の光ディスクに光ビームを照射する際、メインビーム及びサブビームを第2の対物レンズに導く光路切替手段とを有し、第1の光ディスクのトラックピッチと第1の光学系の光学倍率との比率と、第2の光ディスクのトラックピッチと第1の光学系の光学倍率との比率とが等しくなるよう、当該第1及び第2の光学系の光学倍率を定めた。
これにより、同一の分岐手段を用いて生成したサブビームを、第1の光ディスク及び第2の光ディスクの双方に対して正しい位置に照射して、常に適切なトラッキング制御を行うことができる。
また本発明においては、同一の光源から出射される光ビームを、第1の光学系に設けられた第1の対物レンズで集光して第1の光ディスクに照射するか、第2の光学系に設けられた第2の対物レンズで集光して第2の光ディスクに照射する光ディスク装置において、光源から出射された光ビームをメインビーム及びサブビームに分岐する分岐手段と、第1の光ディスクに光ビームを照射する際、メインビーム及びサブビームを第1の対物レンズに導く一方、第2の光ディスクに光ビームを照射する際、メインビーム及びサブビームを第2の対物レンズに導く光路切替手段とを有し、第1の光ディスクのトラックピッチと第1の光学系の光学倍率との比率と、第2の光ディスクのトラックピッチと第1の光学系の光学倍率との比率とが等しくなるよう、当該第1及び第2の光学系の光学倍率を定めた。
これにより、同一の分岐手段を用いて生成したサブビームを、第1の光ディスク及び第2の光ディスクの双方に対して正しい位置に照射して、常に適切なトラッキング制御を行うことができる。
本発明によれば、第1の光ディスクのトラックピッチと光ビームを当該第1の光ディスクに照射する第1の光学系の光学倍率との比率と、第2の光ディスクのトラックピッチと光ビームを当該第2の光ディスクに照射する第2の光学系の光学倍率との比率とが等しくなるよう、当該第1及び第2の光学系の光学倍率を定めたことにより、同一の分岐手段を用いて生成したサブビームを、第1の光ディスク及び第2の光ディスクの双方に対して正しい位置に照射して、常に適切なトラッキング制御を行うことができ、かくして、簡易な構成で同一波長の光ビームを用いる複数種類の光ディスクに対応した光ピックアップ及び光ディスクドライブを実現することができる。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)光ディスク装置の全体構成
図2において、20は本発明を適用した光ディスク装置を示し、HD−DVD方式でなる光ディスク100(以下、これをHD用ディスク100Aと呼ぶ)及びBD方式でなる光ディスク(以下、これをBD用ディスク100Bと呼ぶ)の双方に対して記録及び再生を行い得るようになされている。
図2において、20は本発明を適用した光ディスク装置を示し、HD−DVD方式でなる光ディスク100(以下、これをHD用ディスク100Aと呼ぶ)及びBD方式でなる光ディスク(以下、これをBD用ディスク100Bと呼ぶ)の双方に対して記録及び再生を行い得るようになされている。
この光ディスク装置20は、制御部21によって全体を統括制御するようになされており、光ディスク100(HD用ディスク100又はBD用ディスク100B)装着された状態で、図示しない外部機器からの再生指示等を受け付けると、当該制御部21から駆動部22及び信号処理部23を制御することにより、当該光ディスク100に記録された情報を読み出すようになされている。
実際上、駆動部22は制御部21の制御に基づき、スピンドルモータ24により光ディスク100を所望の回転速度で回転させ、スレッドモータ25により光ピックアップ26を光ディスク100の径方向であるトラッキング方向へ大きく移動させ、さらに2軸アクチュエータ27により対物レンズユニット28を光ディスク100に対して近接又は離隔させる方向であるフォーカス方向及びトラッキング方向の2方向へそれぞれ細かく移動させる。
これと並行して信号処理部23は、光ピックアップ26により対物レンズユニット28から光ビームを光ディスク100の所望トラックに対して照射させ、その反射光の検出結果を基に再生信号を生成し、制御部21を介してこの再生信号を図示しない外部機器へ送出させる。
このとき光ピックアップ26は、装着された光ディスク100の種別に応じた対物レンズ43又は53(図3)を用いて光ビームを集光し、当該光ディスク100の記録層に焦点を合致させて照射するとともに、当該合焦記録層で反射された反射光ビームを対物レンズで受光して光電変換し、各種検出信号を生成して信号処理部23に供給する。
駆動部22は、信号処理部23から供給されるフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号に基づいて2軸アクチュエータ27を駆動する。また信号処理部23は、光ピックアップ26から供給される再生信号に対して所定の信号処理を施した後、制御部21を介して外部に出力する。
(2)光ピックアップの構成
図3に示すように光ピックアップ26は、光ビームの光源として、BD及びHD−DVDに共通の波長405[nm]でなるレーザ光を出射するレーザダイオード31を有している。
図3に示すように光ピックアップ26は、光ビームの光源として、BD及びHD−DVDに共通の波長405[nm]でなるレーザ光を出射するレーザダイオード31を有している。
HD用ディスク100Aに対する記録又は再生を行う際、レーザダイオード31は、駆動部22(図2)から供給される駆動電流に応じた光量で光ビームを出射し、回折素子32に入射する。分岐手段としての回折素子32はレーザダイオード31からの光ビームを回折し、記録及び再生用の0次光でなるメインビームとトラッキング制御用の±1次光でなる2本のサブビームとに分岐してアクティブ波長板33に入射する。
光路切替手段及び偏光方向調整手段としてのアクティブ波長板33は液晶光学素子でなり、例えばガラスでなる2枚の透明なカバーの間に液晶を封入して構成されている。そして、2枚のカバーの内面にはそれぞれ透明電極が設けられており、当該透明電極間に電圧を印加することにより液晶分子の配列方向を変化させて、当該アクティブ波長板33を通過する光の偏光方向を変化させることができる。
HD用ディスク100Aに対する記録再生の際、制御部21(図2)は、アクティブ波長板33を透過する光がP偏光になるよう、当該アクティブ波長板33への印加電圧を制御する。これにより、アクティブ波長板33から出射される光ビーム(主ビーム及び2本の副ビーム)はP偏光の状態で偏光ビームスプリッタ34に入射する。
光路切替手段としての偏光ビームスプリッタ34の偏光光学膜面34Aは、P偏光を透過するとともにS偏光を反射するようにその光学的特性が定められている。これにより偏光ビームスプリッタ34は、P偏光でなる光ビーム(メインビーム及び2本のサブビーム)をそのまま透過して、HD用光学系40のHD用コリメータレンズ41に入射する。
HD用コリメータレンズ41は光ビームを発散光から平行光へと変換し、HD用1/4波長板42に入射する。HD用1/4波長板42は、HD用コリメータレンズ41からの光ビームをP偏光から円偏光へと変換して、HD用対物レンズ43に入射する。
HD用対物レンズ43は、HD−DVDに適応した焦点距離及び開口数を有しており、入射した光ビームのメインビーム及び2本のサブビームをそれぞれ集光して、HD用ディスク100Aの記録面に合焦させるとともに、当該記録面で反射された反射光ビームを受光し、HD用1/4波長板42に再入射させる。
HD用1/4波長板42は、反射光ビームを円偏光から往路とは直交するS偏光へと変換し、HD用コリメータレンズ41を介して偏光ビームスプリッタ34に入射する。
上述したように偏光ビームスプリッタ34の偏光光学膜面34Aは、P偏光を透過するとともにS偏光を反射するよう光学的特性が定められていることから、偏光ビームスプリッタ34は、S偏光でなる反射光ビーム(メイン反射ビーム及び2本のサブ反射ビーム)を偏光光学膜面34Aで反射し、マルチレンズ35を介して光検出器36に照射する。
そして光検出器36は、HD用ディスク100Aからのメイン反射ビーム及び2本のサブ反射ビームそれぞれの光量に応じて再生信号やエラー信号等の各種検出信号を生成し、光ディスク装置20の信号処理部23(図2)に出力する。
これに対して、BD用ディスク100Bに対する記録又は再生を行う際、レーザダイオード31は、駆動部22から供給される駆動電流に応じた光量で光ビームを出射し、回折素子32に入射する。回折素子32は、レーザダイオード31からの光ビームを回折して、記録及び再生用の0次光でなるメインビームと、トラッキング制御用の±1次光でなる2本のサブビームとを生成して、アクティブ波長板33に入射する。
このとき制御部21は、アクティブ波長板33を透過する光がS偏光になるよう、当該アクティブ波長板33への印加電圧を制御する。これにより、アクティブ波長板33から出射される光ビーム(メインビーム及び2本のサブビーム)はS偏光の状態で偏光ビームスプリッタ34に入射する。
上述したように偏光ビームスプリッタ34の偏光光学膜面34Aは、P偏光を透過するとともにS偏光を反射するよう光学的特性が定められているため、当該偏光ビームスプリッタ34は、S偏光でなる光ビーム(メインビーム及び2本のサブビーム)を偏光光学膜面34Aで反射した後さらに反射面34Bで反射することにより、その光軸を平行移動して、BD用光学系50のBD用コリメータレンズ51に入射する。
BD用コリメータレンズ51は光ビームを発散光から平行光へと変換し、BD用1/4波長板52に入射する。BD用1/4波長板52は、BD用コリメータレンズ51からの光ビームをS偏光から円偏光へと変換して、BD用対物レンズ53に入射する。
BD用対物レンズ53は、BDに適応した焦点距離及び開口数を有しており、入射した光ビームの主ビーム及び2本の副ビームをそれぞれ集光して、BD用ディスク100Bの記録面に合焦させるとともに、当該記録面で反射された反射光ビームを受光し、BD用1/4波長板52に再入射させる。
BD用1/4波長板52は、反射光ビームを円偏光から往路とは直交するP偏光へと変換し、BD用コリメータレンズ51及び偏光ビームスプリッタ34の反射面34Bを順次介して偏光光学膜面34Aに入射する。
上述したように、偏光光学膜面34AはP偏光を透過するとともにS偏光を反射するよう光学的特性が定められていることから、P偏光でなるBD用ディスク100Bからの反射光ビーム(主反射ビーム及び2本の副反射ビーム)を透過し、マルチレンズ35を介して光検出器36に照射する。
そして光検出器36は、BD用ディスク10Bからのメイン反射ビーム及び2本のサブ反射ビームそれぞれの光量に応じて再生信号やエラー信号等の各種検出信号を生成し、光ディスク装置20の信号処理部23(図2)に出力する。
(3)本発明の光ピックアップにおけるスポット間隔の設定
上述したようにこの光ピックアップ26は、HD−DVD方式及びBD方式の2種類の光ディスクに対応している。そして、光源としてのレーザダイオード31と、メインビーム及び2本のサブビームを生成するための回折素子32とを、HD−DVD方式及びBD方式の双方に対して共用することにより、光ピックアップ26の小型化及び簡素化を実現し、ひいては光ディスク装置20全体をも小型化している。
上述したようにこの光ピックアップ26は、HD−DVD方式及びBD方式の2種類の光ディスクに対応している。そして、光源としてのレーザダイオード31と、メインビーム及び2本のサブビームを生成するための回折素子32とを、HD−DVD方式及びBD方式の双方に対して共用することにより、光ピックアップ26の小型化及び簡素化を実現し、ひいては光ディスク装置20全体をも小型化している。
ところが、HD−DVD方式とBD方式とではトラックピッチに相違がある(HD−DVDのトラックピッチPhd=0.4[μm]に対してBDのトラックピッチPbd=0.32[μm])。そして、正常なトラッキング制御を行うには、メインスポットが目的のグルーブ上に位置した状態においてサブビームを隣接するランド上に位置させる必要があり、このためHD用ディスク100A及びBD用ディスク100Bの双方に対し、メインスポット及びサブスポットの間隔がトラックピッチの半分になるようにする必要がある。
このため本発明の光ピックアップ26では、レーザダイオード31からHD用対物レンズ43に至るHD用光学系40の光学倍率Mhdと、レーザダイオード31からBD用対物レンズ53に至るBD用光学系50の光学倍率Mbdとを適切に設定することにより、共通の回折素子32を用いて、HD用ディスク100A及びBD用ディスク100Bの双方に対して、サブスポットが正しい位置に照射されるようにした。
図4に示すように、回折素子32はレーザダイオード31からの光ビームを回折角θで回折して、+1次光及び−1次光でなる2本のサブビームを生成する。そして、レーザダイオード31の発光面における光ビームの発光点をSP0とするとともに、+1次光及び−1次光の発光点の虚像をそれぞれSP+1及びSP−0とし、SP0とSP+1との間隔及びSP0とSP−0との間隔をそれぞれ発光点間隔yとする。
この場合、HD用ディスク100Aの記録面におけるメインスポットとサブスポットの間隔(スポット間隔)BShdは、次に示す(3)式で与えられる。
BShd=y×Mhd ……(3)
また、BD用ディスク100Bの記録面におけるスポット間隔BSbdは、次に示す(4)式で与えられる。
BSbd=y×Mbd ……(4)
さらに、HD用ディスク100A及びBD用ディスク100Bに対するスポット間隔BShd及びBSbdと、トラックピッチPhd及びPbdの関係は次に示す(5)式で与えられる。
Pbd:BSbd=Phd:BShd ……(5)
従って、(3)〜(5)式から導かれる(6)式を満たすように、すなわちHD用ディスク100AのトラックピッチPhdとHD用光学系40の光学倍率Mhdとの比と、BD用ディスク100BのトラックピッチPbdとBD用光学系50の光学倍率Mbdとの比とが一致するように、HD用光学系40の光学倍率Mhd及びBD用光学系50の光学倍率Mbdを設定すれば、HD用ディスク100A及びBD用ディスク100Bの双方に対して、サブビームをランド上の正しい位置に照射することができる。
Phd/Mhd=Pbd/Mbd ……(6)
ここで、HD用対物レンズ43の焦点距離をfohd 、HD用コリメータレンズ41の焦点距離をfchdとすると、HD用光学系40の光学倍率Mhdは次に示す(7)式で与えられる。
Mhd=fohd/fchd ……(7)
また、BD用対物レンズ53の焦点距離をfobd 、BD用コリメータレンズ51の焦点距離をfcbdとすると、BD用光学系50の光学倍率Mbdは次に示す(8)式で与えられる。
Mhd=fobd/fcbd ……(8)
例えば、HD用対物レンズ43の焦点距離fohd=2[mm] 、BD用対物レンズ53の焦点距離fobd=1.2[mm]、HD用コリメータレンズ41の焦点距離fchd=20[mm] 、BD用コリメータレンズ51の焦点距離fcbd=15[mm] とすると、HD用光学系40の光学倍率Mhd=1/10、BD用光学系50の光学倍率Mbd=1/12.5となって上述した(4)式を満たし、HD用ディスク100A及びBD用ディスク100Bの双方に対して、サブビームをランド上の正しい位置に照射することができる。
(4)動作及び効果
以上の構成において、光ディスク装置20は、装着された光ディスク100の種別に応じてアクティブ波長板33を制御して光ビームの偏光方向を変化させることにより、当該光ディスク100の種別に応じたHD用光学系40又はBD用光学系50を介して光ビームを照射する。
以上の構成において、光ディスク装置20は、装着された光ディスク100の種別に応じてアクティブ波長板33を制御して光ビームの偏光方向を変化させることにより、当該光ディスク100の種別に応じたHD用光学系40又はBD用光学系50を介して光ビームを照射する。
このとき光ディスク装置20の光ピックアップ26は、HD用ディスク100AのトラックピッチPhdとHD用光学系40の光学倍率Mhdとの比と、BD用ディスク100BのトラックピッチPbdとBD用光学系50の光学倍率Mbdとの比とが一致するように、光学倍率Mhd及びMbdが設定されていることから、同一の回折素子32によって生成された2つのサブビームを、HD用ディスク100A及びBD用ディスク100Bの双方のランド上に正しく照射することができ、これにより、正しいトラッキングエラー信号を生成して適切なトラッキング制御を行うことができる。
そしてこの光ディスク装置20では、レーザダイオード31及び回折素子32をHD−DVD及びBDで共用することで、光ピックアップ26を簡素化及び小型化し、さらには当該光ディスク装置20自体も小型化することができる。
以上の構成によれば、HD用ディスク100AのトラックピッチPhdとHD用光学系40の光学倍率Mhdとの比と、BD用ディスク100BのトラックピッチPbdとBD用光学系50の光学倍率Mbdとの比とが一致するように、光学倍率Mhd及びMbdを設定したことにより、同一の回折素子32で生成した2つのサブビームを、常に正しい位置に照射して適切なトラッキング制御を行うことができ、かくして、簡易な構成で、同一波長の光ビームを用いる複数種類の光ディスクに対応した光ピックアップ及び光ディスクドライブを実現することができる。
(5)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、偏光ビームスプリッタ34の偏光光学膜面34Aの光学的特性を、P偏光を透過するとともにS偏光を反射するように定め、HD用ディスク100Aに対する記録再生の際はアクティブ波長板33を透過する光がP偏光になるとともに、BD用ディスク100Bに対する記録再生の際はアクティブ波長板33を透過する光がS偏光になるよう、当該アクティブ波長板33を制御するようにしたが、本発明はこれに限らず、偏光光学膜面34Aの光学的特性をS偏光を透過するとともにP偏光を反射するように定め、HD用ディスク100Aに対する記録再生の際はアクティブ波長板33を透過する光がS偏光になるとともに、BD用ディスク100Bに対する記録再生の際はアクティブ波長板33を透過する光がP偏光になるよう、当該アクティブ波長板33を制御するようにしてもよい。
なお上述の実施の形態においては、偏光ビームスプリッタ34の偏光光学膜面34Aの光学的特性を、P偏光を透過するとともにS偏光を反射するように定め、HD用ディスク100Aに対する記録再生の際はアクティブ波長板33を透過する光がP偏光になるとともに、BD用ディスク100Bに対する記録再生の際はアクティブ波長板33を透過する光がS偏光になるよう、当該アクティブ波長板33を制御するようにしたが、本発明はこれに限らず、偏光光学膜面34Aの光学的特性をS偏光を透過するとともにP偏光を反射するように定め、HD用ディスク100Aに対する記録再生の際はアクティブ波長板33を透過する光がS偏光になるとともに、BD用ディスク100Bに対する記録再生の際はアクティブ波長板33を透過する光がP偏光になるよう、当該アクティブ波長板33を制御するようにしてもよい。
また上述の実施の形態においては、液晶光学素子でなるアクティブ波長板33を用いて、HD用光学系40とBD用光学系50とを切り替えるようにしたが、本発明はこれに限らず、例えば異なる偏光方向を有する波長板を光ディスク100の種別に応じて光路内に挿入して光ビームの偏光方向を変化させる等、この他種々の方法を用いてHD用光学系40とBD用光学系50とを切り替えるようにしてもよい。
さらに上述の実施の形態においては、同一波長のレーザ光を用いるブルーレイディスク及びHD−DVDの2方式に対応した光ディスク装置20に本発明を適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の同一波長のレーザ光を用いる複数種類の光ディスクに対応した光ディスク装置にも本発明を適用することができる。
本発明は、複数種類の光ディスクに対応した光ディスク装置に適用できる。
20……光ディスク装置、21……制御部、22……駆動部、23……信号処理部、24……スピンドルモータ、25……スレッドモータ、26……光ピックアップ、27……2軸アクチュエータ、28……対物レンズユニット、31……レーザダイオード、32……回折素子、33……アクティブ波長板、34……偏光ビームスプリッタ、35……マルチレンズ、36……光検出器、40……HD用光学系、41……HD用コリメータレンズ、42……HD用1/4波長板、43……HD用対物レンズ、50……BD用光学系、51……BD用コリメータレンズ、52……BD用1/4波長板、53……BD用対物レンズ、100……光ディスク。
Claims (3)
- 同一の光源から出射される光ビームを、第1の光学系に設けられた第1の対物レンズで集光して第1の光ディスクに照射するか、第2の光学系に設けられた第2の対物レンズで集光して第2の光ディスクに照射する光ピックアップであって、
上記光源から出射された上記光ビームをメインビーム及びサブビームに分岐する分岐手段と、
上記第1の光ディスクに上記光ビームを照射する際、上記メインビーム及びサブビームを上記第1の対物レンズに導く一方、上記第2の光ディスクに上記光ビームを照射する際、上記メインビーム及びサブビームを上記第2の対物レンズに導く光路切替手段と
を具え、
上記第1の光ディスクのトラックピッチと上記第1の光学系の光学倍率との比率と、上記第2の光ディスクのトラックピッチと上記第1の光学系の光学倍率との比率とが等しくなるよう、当該第1及び第2の光学系の光学倍率が定められている
ことを特徴とする光ピックアップ。 - 上記光路切替手段は、
上記第1の光ディスクに上記光ビームを照射する際と上記第2の光ディスクに上記光ビームを照射する際とで当該光ビームの偏光方向を相違させる偏光方向調整手段と、
上記光ビームの偏光方向の相違を利用して、上記第1の光ディスクに上記光ビームを照射する際には当該光ビームを透過して上記第1の対物レンズに導き、上記第2の光ディスクに上記光ビームを照射する際には当該光ビームを透過して上記第2の対物レンズに導く偏光ビームスプリッタと
を具えることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。 - 同一の光源から出射される光ビームを、第1の光学系に設けられた第1の対物レンズで集光して第1の光ディスクに照射するか、第2の光学系に設けられた第2の対物レンズで集光して第2の光ディスクに照射する光ディスク装置であって、
上記光源から出射された上記光ビームをメインビーム及びサブビームに分岐する分岐手段と、
上記第1の光ディスクに上記光ビームを照射する際、上記メインビーム及びサブビームを上記第1の対物レンズに導く一方、上記第2の光ディスクに上記光ビームを照射する際、上記メインビーム及びサブビームを上記第2の対物レンズに導く光路切替手段と
を具え、
上記第1の光ディスクのトラックピッチと上記第1の光学系の光学倍率との比率と、上記第2の光ディスクのトラックピッチと上記第1の光学系の光学倍率との比率とが等しくなるよう、当該第1及び第2の光学系の光学倍率が定められている
ことを特徴とする光ディスク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006311699A JP2008130122A (ja) | 2006-11-17 | 2006-11-17 | 光ピックアップ及び光ディスク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006311699A JP2008130122A (ja) | 2006-11-17 | 2006-11-17 | 光ピックアップ及び光ディスク装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008130122A true JP2008130122A (ja) | 2008-06-05 |
Family
ID=39555799
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006311699A Pending JP2008130122A (ja) | 2006-11-17 | 2006-11-17 | 光ピックアップ及び光ディスク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008130122A (ja) |
-
2006
- 2006-11-17 JP JP2006311699A patent/JP2008130122A/ja active Pending
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