JP2008129723A - データレプリケーションシステム、データレプリケーション方法、データレプリケーションプログラム - Google Patents

データレプリケーションシステム、データレプリケーション方法、データレプリケーションプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】マスタボリュームと複製ボリュームが明らかに同一内容であることが判明している場合の同期化処理を、高速かつ効率的に実施する方法等を提供すること
【解決手段】データレプリケーションシステム1では、マスタボリューム210と複製ボリューム220にはそれぞれ同一性判断情報がボリュームアクセス手段104により書き込まれている。レプリケーション制御手段105は、同一性判断情報が書き込まれている位置を含む比較範囲情報を同期化指示と共にボリューム同期化手段201に通知する。ボリューム同期化手段は、比較範囲情報に示される範囲について二つのボリュームの記憶内容を比較し、これらが一致する場合、すなわち二つのボリュームの同一性判断情報が一致する場合には、ボリューム間のデータ複製を行うことなく同期化処理を終了する。
【選択図】図1

Description

本発明は、マスタボリュームと複製ボリュームの同期機能および分離機能を備えたデータレプリケーション技術に関し、特に同一のボリュームに由来する退避記憶媒体からマスタボリュームと複製ボリュームが復元されたときの同期化を即時に行うことができるレプリケーションシステム等に関する。
近年、インターネットを介した情報サービスの提供が日常化しており、企業では、オンライン業務の長時間連続運転と、夜間のバッチ処理やバックアップ処理とを両立させるニーズが高まってきている。これらのニーズに応える機能として、業務ボリュームの複製を作成し、複製したボリュームをバックアップなどの二次業務に利用可能とするデータレプリケーション機能がある。
データレプリケーション機能は、ストレージ装置に搭載され、あらかじめ設定されている複製元論理ディスク(マスタボリューム)と複製先論理ディスク(複製ボリューム)とのペア間でデータを複製する機能である。
データレプリケーション機能は、複製開始の指示(同期化指示)によってマスタボリュームと複製ボリュームを接続後、ペア間の複製処理を開始し、以降のマスタボリュームの更新内容を複製ボリュームに反映する。このマスタボリュームの更新が、自動的に複製ボリュームに反映されている状態を同期状態と呼ぶ。
また、複製停止の指示(分離指示)によって、マスタボリュームと複製ボリュームを分離し、同期状態にあるペアの複製処理を中断する。分離した複製ボリュームは、指示を受けた時点のマスタボリュームと同一内容となり、複製ボリュームは別目的で利用可能となる。
一度分離した後でも、再度、同期化を指示することにより(再同期化指示により)、同期化状態とすることが可能である。なお、再同期化の際は、高速かつ効率的に同期化状態とするため、分離したマスタボリュームと複製ボリュームの更新箇所をストレージ装置で管理し、更新差分のみを反映する方式が一般的である。
分離後の再同期化時に更新差分のみを反映する技術の一例が、特許文献1に記載されている。この文献に記載されたディスクアレイ装置は、分離中の業務ボリュームとコピーボリュームの更新を管理する更新履歴テーブルを設け、分離後の再同期化の際は両ボリュームの更新履歴テーブルの更新フラグの論理和を取ることによって更新差分を更新履歴テーブルに記載し、その後、この更新履歴テーブルを参照して更新差分のみを業務ボリュームからコピーボリュームへバックグラウンドでコピーを実施する。
特開2000−330730号公報
しかし、この従来技術には、次のような問題点があった。
第1の問題点としては、同一の退避媒体からマスタボリュームと複製ボリュームへ復元した場合などのように、明らかにマスタボリュームと複製ボリュームの内容が同一であっても、再同期化を実施すると、マスタボリュームから複製ボリュームへ全データがコピーされる点である。
その理由は、退避媒体から復元する際、すべてのデータ領域に対して書き込み処理が実施されるため、マスタボリュームと複製ボリュームは全領域が一致していないとみなされるためである。
また、第2の問題点として、同一の退避媒体からマスタボリュームと複製ボリュームへ復元した場合などのように、明らかにマスタボリュームと複製ボリュームの内容が同一であっても、マスタボリュームと複製ボリュームが同期状態となるまでに多くの時間を要する点である。
その理由は、マスタボリュームから複製ボリュームへ全領域のデータがコピーされるためである。
本発明は、データレプリケーションシステムにおいて、マスタボリュームと複製ボリュームが明らかに同一内容であることが判明している場合の同期化処理を、高速かつ効率的に実施する方法等を提供することをその目的とする。
本発明の、データレプリケーションシステムは、マスタボリュームと複製ボリュームの記憶内容の同一性の判断の基礎となる同一性判断情報をマスタボリュームと複製ボリュームに書き込むボリュームアクセス手段と、同一性判断情報が記憶されている位置を含む比較範囲情報と共に同期化指示をボリューム同期化手段に通知するレプリケーション制御手段とを備え、ボリューム同期化手段は、同期化指示を受信したときに比較範囲情報に示される範囲の記憶領域についてマスタボリュームと複製ボリュームに記憶されている情報を比較し、これらの情報が一致する場合にはマスタボリュームと複製ボリュームとの間の情報の複製を行うことなくマスタボリュームと複製ボリュームの同期化を完了する(請求項1ないし請求項6)。
上記データレプリケーションシステムによれば、マスタボリュームと複製ボリュームにはそれぞれ同一性判断情報がボリュームアクセス手段により書き込まれている。レプリケーション制御手段は、同一性判断情報が書き込まれている位置を含む比較範囲情報を同期化指示と共にボリューム同期化手段に通知する。ボリューム同期化手段は、比較範囲情報に示される範囲について二つのボリュームの記憶内容を比較し、これらが一致する場合、すなわち二つのボリュームの同一性判断情報が一致する場合には、ボリューム間のデータ複製を行うことなく同期化処理を終了する。
そのため、マスタボリュームと複製ボリュームの内容が同一である場合には、同期化処理を高速かつ効率的に行うことができる。
上記データレプリケーションシステムにおいて、同一性判断情報は、マスタボリュームと複製ボリュームに記録されているファイルの更新時刻を示す更新タイムスタンプを含み、ボリュームアクセス手段は、ファイルの更新要求があったときにこの更新要求の対象のファイルの更新タイムスタンプを現在時刻で更新するようにしてもよい(請求項2)。
このようにすれば、ボリュームに記憶されているファイルの更新時刻を基準としてマスタボリュームと複製ボリュームの同一性を判断することができる。
上記データレプリケーションシステムにおいて、更新タイムスタンプは、マスタボリュームと複製ボリュームのVTOC(VolumeTable Of Contents)に書き込まれ、比較範囲情報は、VTOCの開始アドレスとVTOCの領域長を含むようにしてもよい(請求項3)。
このようにすれば、マスタボリュームと複製ボリュームのVTOC領域を比較するだけで、両ボリュームの同一性を判断することができる。
上記データレプリケーションシステムにおいて、マスタボリュームと複製ボリュームの分離が行われた時刻を示す分離タイムスタンプを含み、レプリケーション制御手段は、ボリュームアクセス手段を介して分離タイムスタンプを現在時刻で更新した後にボリューム分離手段に分離指示を通知するようにしてもよい(請求項4)。
このようにすれば、マスタボリュームと複製ボリュームの分離タイムスタンプが一致する場合は、両ボリュームの記憶内容が同一であるとみなすことができ、同一性の判定を迅速に行うことができる。
上記データレプリケーションシステムにおいて、分離タイムスタンプは、マスタボリュームと複製ボリュームのボリュームラベルに書き込まれ、比較範囲情報は、ボリュームラベルの開始アドレスとボリュームラベルの領域長を含むようにしてもよい(請求項5)。
このようにすれば、マスタボリュームと複製ボリュームのボリュームラベル領域を比較するだけで、両ボリュームの同一性を判断することができる。
上記データレプリケーションシステムにおいて、マスタボリュームまたは複製ボリュームに記憶された情報を退避記憶媒体に退避するボリューム退避手段と退避記憶媒体に記録された情報をマスタボリュームと複製ボリュームに復元するボリューム復元手段とを備え、ボリューム退避手段は、退避を行った時刻を示す退避時刻情報を退避記憶媒体に記録し、ボリューム復元手段は、退避記憶媒体に分離タイムスタンプが記憶されていない場合には、退避時刻情報を復元したマスタボリュームと復元した複製ボリュームの分離タイムスタンプとして書き込むようにしてもよい(請求項6)。
このようにすれば、マスタボリュームと複製ボリュームを退避記憶媒体から復元した場合の同期化処理を迅速に行うことができる。
本発明の、データレプリケーション方法は、マスタボリュームと複製ボリュームの記憶内容の同一性の判断の基礎となる同一性判断情報をマスタボリュームと複製ボリュームに書き込む同一性判断情報書き込み工程と、同一性判断情報が記憶されている位置を含む比較範囲情報と共に同期化指示をマスタボリュームと複製ボリュームの同期させるボリューム同期化手段に通知する比較範囲情報通知工程と、同期化指示を受信したボリューム同期化手段が比較範囲情報に示される範囲の記憶領域についてマスタボリュームと複製ボリュームに記憶されている情報を比較し、これらの情報が一致する場合にはマスタボリュームと複製ボリュームとの間の情報の複製を行うことなくマスタボリュームと複製ボリュームの同期化を完了する同期化工程とによりデータレプリケーションを行う(請求項7ないし請求項12)。
上記データレプリケーション方法によれば、マスタボリュームと複製ボリュームにはそれぞれ同一性判断情報が書き込まれている。比較範囲情報通知工程では、同一性判断情報が書き込まれている位置を含む比較範囲情報を同期化指示と共にボリューム同期化手段に通知する。同期化工程では、ボリューム同期化手段が、比較範囲情報に示される範囲について二つのボリュームの記憶内容を比較し、これらが一致する場合、すなわち二つのボリュームの同一性判断情報が一致する場合には、ボリューム間のデータ複製を行うことなく同期化処理を終了する。
そのため、マスタボリュームと複製ボリュームの内容が同一である場合には、同期化処理を高速かつ効率的に行うことができる。
上記データレプリケーション方法において、同一性判断情報は、マスタボリュームと複製ボリュームに記録されているファイルの更新時刻を示す更新タイムスタンプを含み、同一性判断情報書き込み工程は、ファイルの更新要求があったときにこの更新要求の対象のファイルの更新タイムスタンプを現在時刻で更新することにより実行するようにしてもよい(請求項8)。
このようにすれば、ボリュームに記憶されているファイルの更新時刻を基準としてマスタボリュームと複製ボリュームの同一性を判断することができる。
上記データレプリケーション方法において、更新タイムスタンプは、マスタボリュームと複製ボリュームのVTOCに書き込まれ、比較範囲情報は、VTOCの開始アドレスとVTOCの領域長を含むようにしてもよい(請求項9)。
このようにすれば、マスタボリュームと複製ボリュームのVTOC領域を比較するだけで、両ボリュームの同一性を判断することができる。
上記データレプリケーション方法において、同一性判断情報は、マスタボリュームと複製ボリュームの分離が行われた時刻を示す分離タイムスタンプを含み、同一性判断情報書き込み工程は、マスタボリュームと複製ボリュームの同期状態を解除するボリューム分離手段に分離指示を通知する前に、分離タイムスタンプを現在時刻で更新することにより実行するようにしてもよい(請求項10)。
このようにすれば、マスタボリュームと複製ボリュームの分離タイムスタンプが一致する場合は、両ボリュームの記憶内容が同一であるとみなすことができ、同一性の判定を迅速に行うことができる。
上記データレプリケーション方法において、分離タイムスタンプは、マスタボリュームと複製ボリュームのボリュームラベルに書き込まれ、比較範囲情報は、ボリュームラベルの開始アドレスとボリュームラベルの領域長を含むようにしてもよい(請求項11)。
このようにすれば、マスタボリュームと複製ボリュームのボリュームラベル領域を比較するだけで、両ボリュームの同一性を判断することができる。
上記データレプリケーション方法において、マスタボリュームまたは複製ボリュームに記憶された情報を退避記憶媒体に退避し、この退避を行った時刻を示す退避時刻情報を退避記憶媒体に記録するボリューム退避工程と、退避記憶媒体に記録された情報をマスタボリュームと複製ボリュームに復元し、退避記憶媒体に分離タイムスタンプが記憶されていない場合には、退避時刻情報を復元したマスタボリュームと復元した複製ボリュームの分離タイムスタンプとして書き込むボリューム復元工程とを備えるようにしてもよい(請求項12)。
このようにすれば、マスタボリュームと複製ボリュームを退避記憶媒体から復元した場合の同期化処理を迅速に行うことができる。
本発明の、データレプリケーションプログラムは、コンピュータに、マスタボリュームと複製ボリュームの記憶内容の同一性の判断の基礎となる同一性判断情報をマスタボリュームと複製ボリュームに書き込む同一性判断情報書き込み処理と、同一性判断情報が記憶されている位置を含む比較範囲情報と共に同期化指示をマスタボリュームと複製ボリュームの同期させるボリューム同期化手段に通知する比較範囲情報通知処理と、同期化指示を受信したボリューム同期化手段が比較範囲情報に示される範囲の記憶領域についてマスタボリュームと複製ボリュームに記憶されている情報を比較し、これらの情報が一致する場合にはマスタボリュームと複製ボリュームとの間の情報の複製を行うことなくマスタボリュームと複製ボリュームの同期化を完了する同期化処理とを実行させてデータレプリケーションを行う(請求項13ないし請求項18)。
上記データレプリケーションプログラムによれば、マスタボリュームと複製ボリュームにはそれぞれ同一性判断情報が書き込まれている。比較範囲情報通知処理では、同一性判断情報が書き込まれている位置を含む比較範囲情報を同期化指示と共にボリューム同期化手段に通知する。同期化処理では、ボリューム同期化手段が、比較範囲情報に示される範囲について二つのボリュームの記憶内容を比較し、これらが一致する場合、すなわち二つのボリュームの同一性判断情報が一致する場合には、ボリューム間のデータ複製を行うことなく同期化処理を終了する。
そのため、マスタボリュームと複製ボリュームの内容が同一である場合には、同期化処理を高速かつ効率的に行うことができる。
上記データレプリケーションプログラムにおいて、同一性判断情報は、マスタボリュームと複製ボリュームに記録されているファイルの更新時刻を示す更新タイムスタンプを含み、同一性判断情報書き込み処理は、ファイルの更新要求があったときにこの更新要求の対象のファイルの更新タイムスタンプを現在時刻で更新するものとしてもよい(請求項14)。
このようにすれば、ボリュームに記憶されているファイルの更新時刻を基準としてマスタボリュームと複製ボリュームの同一性を判断することができる。
上記データレプリケーションプログラムにおいて、更新タイムスタンプは、マスタボリュームと複製ボリュームのVTOCに書きこまれ、比較範囲情報は、VTOCの開始アドレスとVTOCの領域長を含むようにしてもよい(請求項15)。
このようにすれば、マスタボリュームと複製ボリュームのVTOC領域を比較するだけで、両ボリュームの同一性を判断することができる。
上記データレプリケーションプログラムにおいて、同一性判断情報は、マスタボリュームと複製ボリュームの分離が行われた時刻を示す分離タイムスタンプを含み、同一性判断情報書き込み処理は、マスタボリュームと複製ボリュームの同期状態を解除するボリューム分離手段に分離指示を通知する前に、分離タイムスタンプを現在時刻で更新するものとしてもよい(請求項16)。
このようにすれば、マスタボリュームと複製ボリュームの分離タイムスタンプが一致する場合は、両ボリュームの記憶内容が同一であるとみなすことができ、同一性の判定を迅速に行うことができる。
上記データレプリケーションプログラムにおいて、分離タイムスタンプは、マスタボリュームと複製ボリュームのボリュームラベルに書き込まれ、比較範囲情報は、ボリュームラベルの開始アドレスとボリュームラベルの領域長を含むようにしてもよい(請求項17)。
このようにすれば、マスタボリュームと複製ボリュームのボリュームラベル領域を比較するだけで、両ボリュームの同一性を判断することができる。
上記データレプリケーションプログラムにおいて、コンピュータに、マスタボリュームまたは複製ボリュームに記憶された情報を退避記憶媒体に退避し、この退避を行った時刻を示す退避時刻情報を退避記憶媒体に記録するボリューム退避処理と、退避記憶媒体に記録された情報をマスタボリュームと複製ボリュームに復元し、退避記憶媒体に分離タイムスタンプが記憶されていない場合には、退避時刻情報を復元したマスタボリュームと復元した複製ボリュームの分離タイムスタンプとして書き込むボリューム復元処理とを実行させるようにしてもよい(請求項18)。
このようにすれば、マスタボリュームと複製ボリュームを退避記憶媒体から復元した場合の同期化処理を迅速に行うことができる。
本発明によれば、マスタボリュームと複製ボリュームにはそれぞれ同一性判断情報が書き込まれている。そして、同一性判断情報が書き込まれている位置を含む比較範囲情報が作動指示と共にボリューム同期化手段に通知される。ボリューム同期化手段は、比較範囲情報に示される範囲について二つのボリュームの記憶内容を比較し、これらが一致する場合、すなわち二つのボリュームの同一性判断情報が一致する場合には、ボリューム間のデータ複製を行うことなく同期化処理を終了する。
そのため、マスタボリュームと複製ボリュームの内容が同一である場合には、同期化処理を高速かつ効率的に行うことができる。
以下、図を参照しながら本発明の一実施形態であるデータレプリケーションシステム1の構成と動作について説明する。
図1は、データレプリケーションシステム1の機能ブロック図である。
データレプリケーションシステム1は、プログラム制御により動作するサーバコンピュータ100と、ストレージ装置200から構成されている。サーバコンピュータ100とストレージ装置200は、例えばファイバーチャネルにより接続されており、相互に通信を行うことができる。
サーバコンピュータ100は、ボリューム退避手段101と、ボリューム復元手段102と、ファイルアクセスプログラム103と、ボリュームアクセス手段104と、レプリケーション制御手段105を備えている。
ストレージ装置200は、ボリューム同期化手段201、ボリューム分離手段202、ボリューム比較手段203、ボリューム管理情報204から成る制御部205と、複製作成のためあらかじめペア設定されている複製元ボリュームであるマスタボリューム210と、複製先ボリュームである複製ボリューム220を備えている。図1に示した実施例では、マスタボリューム210と複製ボリューム220は、同一のストレージ装置200内に存在するが、これらが別々のストレージ装置に存在する遠隔データレプリケーションの構成でもよい。また、マスタボリュームと複製ボリュームのペアは複数でもよい。
マスタボリューム210には、ボリューム内容の同一性判断情報として分離タイムスタンプ211と、更新タイムスタンプ212が記憶されている。本実施例では、分離タイムスタンプ211はボリュームラベル内に存在し、更新タイムスタンプ212はVTOC(VolumeTable Of Contents)内にファイル単位に存在することを想定している。
複製ボリューム220にも、同様に分離タイムスタンプ221と、更新タイムスタンプ222が記憶されている。
図7(a)に分離タイムスタンプ211、222の一例を示す。分離タイムスタンプには、マスタボリューム210と複製ボリューム220が同期状態にある場合は”未設定状態”が、分離状態にある場合は分離が行われた時刻が記憶されている。
図7(b)に更新タイムスタンプ212、222の一例を示す。更新タイムスタンプには、マスタボリューム210または複製ボリューム220に記憶されているファイルを特定する情報、例えばファイル名と、そのファイルの更新時刻が対応付けて記憶されている。更新時刻として、どの時点の時刻を用いるかは後述する。
ボリューム退避手段101は、任意のボリューム内容を磁気テープなどの退避記憶媒体へ退避する。ボリューム退避手段101は、ボリュームを退避する際、ボリュームアクセス手段104を使用して退避対象のボリュームのボリューム内容を取得し、ボリューム内容とともに退避日時を退避先記憶媒体へ記録する。
ボリューム復元手段102は、ボリューム退避手段101で退避記憶媒体へ退避されたデータを任意のボリュームへ復元する。ボリューム復元手段102は、退避記憶媒体(復元元記憶媒体)に記録してあるボリューム内容を、ボリュームアクセス手段104を使用して復元先ボリュームへ復元する際、退避記憶媒体の分離タイムスタンプ211または分離タイムスタンプ221が未設定の場合は、退避先記憶媒体(復元元記憶媒体)に記録してある退避日時で復元したボリュームの分離タイムスタンプ211または分離タイムスタンプ221を更新する。
ファイルアクセスプログラム103は、マスタボリューム210または複製ボリューム220に記憶されているファイルに対して参照、更新等のアクセスを行うプログラムである。ファイルアクセスプログラム103は、ボリュームアクセス手段104を介して上記のファイルアクセルを行う。
ボリュームアクセス手段104は、ストレージ装置200に存在するマスタボリューム210と複製ボリューム220に対する参照、更新などのアクセス要求をストレージ装置200に発行する。また、ファイルアクセス手段103より、ファイルの更新要求があった場合は、更新対象ファイルの更新タイムスタンプ212または更新タイムスタンプ222を現在の時刻で更新する。なお、更新タイムスタンプの更新タイミングに関しては、本発明では特に限定しないが、要件に応じて、ストレージ装置200に対する更新要求ごととする場合や、ファイルの処理モードが入力処理モード以外のオープン時とする場合などが考えられる。本実施例では、ファイルの処理モードが入力処理モード以外のオープン時に更新タイムスタンプを更新する。
また、ボリュームアクセス手段は、ボリュームの分離処理が行われる際に、レプリケーション制御手段105の指示により、マスタボリューム210の分離タイムスタンプ211を更新する。
レプリケーション制御手段105は、ストレージ装置200に対して、同期化要求と分離要求を発行する。
同期化要求を行う際は、即時同期化可否を判断するための比較範囲情報(比較開始アドレスと長さ)をストレージ装置200のボリューム同期化手段202に通知する。本実施例では、比較範囲情報としてボリュームラベルとVTOC領域の開始アドレスと領域の長さを通知する。また、同期化通知の後で、マスタボリューム210の分離タイムスタンプ211を未設定状態に更新する。
分離要求を行う際は、ボリュームアクセス手段104を介して、マスタボリューム210の分離タイムスタンプ211を現在の日時で更新後、ボリューム分離手段202に分離要求を行う。
ボリューム管理情報204は、ボリュームごとに設けられ、不揮発性のメモリに記憶されており、ペア対象となるボリュームを特定する情報、例えばボリューム名とボリュームの状態(同期状態、分離状態)を対応付けて記憶する。
図7(c)に、ボリューム管理情報204の一例を示す。例えば、この図の1行目は、ボリューム名が「ボリューム1」であるボリュームとボリューム名が「ボリューム2」であるボリュームがペアとなっていて、現在は同期状態にあることを示している。
ボリューム同期化手段201は、サーバコンピュータ100から同期化の要求を受けると、マスタボリューム210と、複製ボリューム220に関して、ボリューム比較手段203を使用して、通知された比較範囲情報で指示された領域の比較を実施する。マスタボリューム210と複製ボリューム220を比較し一致していた場合は、マスタボリューム210と複製ボリューム220の内容は同一であると判断し、マスタボリューム210と複製ボリューム220のボリューム管理情報204を同期状態へ変更する。一致していない場合は、マスタボリューム210と複製ボリューム220には差分があると判断し、差分に関して、マスタボリューム210から複製ボリューム220へ反映後、マスタボリューム210と複製ボリューム220のボリューム管理情報204を同期状態へ変更する。
なお、双方のボリューム内の比較範囲内のデータが一致していなかった際の差分反映を実施するタイミングとボリューム管理情報204を同期状態とするタイミングに関しては、本発明では特に限定しない。
ボリューム分離手段202は、マスタボリューム210と複製ボリューム220の差分を反映後、マスタボリューム220と複製ボリューム221のボリューム管理情報204を分離状態へ変更する。
上記の各手段は、サーバコンピュータ100とストレージ装置200がそれぞれ備えるCPUが、データレプリケーションプログラムを実行して、サーバコンピュータ100とストレージ装置200のハードウェアを制御することにより実現される。
次に、図1ないし図3を参照してデータレプリケーションシステム1の動作について詳細に説明する。
まず、図1及び図2を参照して、マスタボリューム210と複製ボリューム220の同期化の動作を説明する。
サーバコンピュータ100のレプリケーション制御手段105は、ストレージ装置200上のボリューム同期化手段201に対して同期化要求を行う際、同期化対象とするマスタボリューム210と複製ボリューム220を特定する情報と、即時同期化可否判断用の比較範囲情報として、ボリュームラベルの開始アドレス(図8のA)とボリュームラベルとVTOC領域の合計領域長(図8のL)を通知する(ステップA1)。
ボリューム同期化手段201は、通知された同期化対象とするマスタボリューム210と複製ボリューム220の情報と比較範囲を、ボリューム比較手段203へ通知する(ステップA2)。ボリューム比較手段203は、マスタボリューム210と複製ボリューム220の指定アドレスから指定範囲のデータの比較を実施し(ステップA3)、比較結果として、「全て一致」または「不一致あり」をボリューム同期化手段201へ返却する(ステップA4)。
ボリューム同期化手段201は、比較結果が「全て一致」であった場合、マスタボリューム210と複製ボリューム220のボリューム管理情報204を“同期状態”へ変更する(ステップA5の判定がイエス、ステップA7)。比較結果が「不一致あり」であった場合、マスタボリューム210と複製ボリューム220の差分箇所に関して、マスタボリューム210の内容を複製ボリューム220へ反映し(ステップA5の判定がノー、ステップA6)、マスタボリューム210と複製ボリューム220のボリューム管理情報204を“同期状態”へ変更する(ステップA7)。
サーバコンピュータ100上のレプリケーション制御手段105は、ストレージ装置200上のボリューム同期化手段201に対して同期化要求を行った後で、マスタボリューム210の分離タイムスタンプ211を“未設定状態”に更新する(ステップA8)。マスタボリューム210と複製ボリューム220は、同期状態であるため、マスタボリューム210上の分離タイムスタンプ211のデータが複製ボリューム220上の分離タイムスタンプ221へ反映され、分離タイムスタンプ211と分離タイムスタンプ221ともに“未設定状態”となる(ステップA9)。
次に、図1及び図3を参照して、同期状態にあるマスタボリューム210と複製ボリューム220の分離の動作を説明する。
サーバコンピュータ100上のレプリケーション制御手段105は、ボリュームアクセス手段104を使用して、マスタボリューム210の分離タイムスタンプ211を現在の日時で更新後(ステップB1)、ストレージ装置200上のボリューム分離手段202に対して分離対象とするマスタボリューム210を指定して分離要求を行う(ステップB3)。マスタボリューム210と複製ボリューム220は、同期状態であるため、マスタボリューム210上の分離タイムスタンプ211のデータが複製ボリューム220上の分離タイムスタンプ221へ反映される(ステップB2)。
ボリューム分離手段202は、指定されたマスタボリューム210とペアとなる複製ボリューム220を分離した後(ステップB4)、マスタボリューム210と複製ボリューム220のボリューム管理情報204を“分離状態”へ変更する(ステップB5)。
次に、具体例を用いてデータレプリケーションシステム1の動作を説明する。
図1のデータレプリケーションシステム1(以下、「旧システム」という)のストレージ装置200を更新し、図4に示すデータレプリケーションシステム2(以下、「新システム」という)とする場合について説明する。データレプリケーションシステム2は、図1に示したものと同一構成のサーバコンピュータ100と、2台のストレージ装置301、302から構成されるストレージシステム300を備えている。ストレージ装置301は、図1に示したものと同一構成の制御部205とマスタボリューム310を備え、ストレージ装置302は、複製ボリューム320を備えている。マスタボリューム310には分離タイムスタンプ311と更新タイムスタンプ312が、複製リューム320には分離タイムスタンプ321と更新タイムスタンプ322がそれぞれ記録されている。ストレージ装置302はストレージ装置301から遠隔の位置に設置されているが、回線303を介してストレージ装置301との間で通信を行うことができる。
システムの更新にあたり、図5に示すように、ストレージ装置200のマスタボリューム210からストレージシステム300のマスタボリューム310と複製ボリューム320へ業務データを移行する際の動作を説明する。図6は、この移行時の動作を示すフローチャートである。
まず、同期状態である旧システムのマスタボリューム210と複製ボリューム220を分離状態にする(ステップC1)。このステップの詳細は次のようになる。
レプリケーション制御手段105は、ボリュームアクセス手段104を使用して、マスタボリューム210の分離タイムスタンプ211を現在の日時で更新後(図3のステップB1)、旧システムのボリューム分離手段202に対して分離要求を行う(ステップB3)。ボリューム分離手段202は、指定されたマスタボリューム210とペアとなる複製ボリューム220を分離した後(ステップB4)、マスタボリューム210と複製ボリューム220のボリューム管理情報204を“分離状態”へ変更する(ステップB5)。
次に、ボリューム退避手段101は、分離状態となったマスタボリューム210からボリュームの内容を2本の退避媒体10、11へ退避する(ステップC2)。
ボリューム退避手段101は、マスタボリューム210のボリューム内容を取得し、得られたボリューム内容とともに退避日時として現在の時刻を退避先媒体10、11へそれぞれ記録する(ステップC3)。ここまでは、旧システムで行う。
以下のステップは、新システムで行う。
次に、ボリューム復元手段102は、同時に作成された退避媒体10、11から、新システムのマスタボリューム310と複製ボリュームボリューム320の内容をそれぞれ復元する(ステップC4)。
ボリューム復元手段102は、退避媒体10、11に記録してあるボリューム内容を、ボリュームアクセス手段104を使用してマスタボリューム310と複製ボリューム320へそれぞれ復元する。復元したボリュームの分離タイムスタンプ311または分離タイムスタンプ321にはステップB1で分離日時が設定されているため、分離タイムスタンプの更新は行わない。
次に、新システムのマスタボリューム310と複製ボリューム320を同期化する(ステップC5)。このステップの詳細は、次のようになる。
レプリケーション制御手段105は、即時同期化可否判断用の比較範囲として、ボリュームラベルの開始アドレスとボリュームラベルとVTOC領域の合計領域長を同期化要求で通知する(図2のステップA1)。新システムのボリューム同期化手段201は、比較範囲を新システムのボリューム比較手段203へ通知する(ステップA2)。ボリューム比較手段203は、指定範囲のデータの比較を実施する(ステップA3)。この具体例では、マスタボリューム310と複製ボリューム320のボリュームラベルとVTOC領域は全領域が一致するため、比較結果として「全て一致」をボリューム同期化手段201へ返却する(ステップA4)。
ボリューム同期化手段201は、比較結果が「全て一致」であったため、マスタボリューム310と複製ボリューム320のボリューム管理情報204を“同期状態”へ変更するため(ステップA7)、データ転送が発生せずに新システムのマスタボリューム310と複製ボリューム320は即時同期状態となる。
レプリケーション制御手段105は、同期化要求を行った後で、マスタボリューム310の分離タイムスタンプ311を“未設定状態”に更新する(ステップA8)。マスタボリューム310と複製ボリューム320は、同期状態であるため、マスタボリューム310上の分離タイムスタンプ311のデータが複製ボリューム320上の分離タイムスタンプ321へ反映され、二つのボリュームの分離タイムスタンプはともに“未設定状態”となる(ステップA9)。
同時に作成された退避媒体10、11から新システムのマスタボリューム310と複製ボリューム320へ業務データを復元後、同期化を実施する前(ステップC4とステップC5の間)に、ファイルアクセス手段103がマスタボリューム310上のファイルを更新した場合を考える。
ファイルアクセス手段103が出力処理モードで新システム上のマスタボリューム310のファイルをオープンすると、ボリュームアクセス手段104がマスタボリューム310の更新タイムスタンプ312を現在の時刻で更新する。その後、ファイルアクセス手段103がファイルアクセスを完了する。
この状態で新システムのマスタボリューム310と複製ボリューム320を同期化する(ステップC5)。
レプリケーション制御手段105は、即時同期化可否判断用の比較範囲として、ボリュームラベルの開始アドレスとボリュームラベルとVTOC領域の合計領域長を同期化要求で通知する(ステップA1)。新システムのボリューム同期化手段201は、比較範囲をボリューム比較手段203へ通知する(ステップA2)。ボリューム比較手段203は、指定範囲のデータの比較を実施する(ステップA3)。マスタボリューム310と複製ボリューム320のVTOC上の一部のファイルの更新タイムスタンプ312、322が異なるため、比較結果として「不一致あり」をボリューム同期化手段201へ返却する(ステップA4)。
ボリューム同期化手段201は、比較結果が「不一致あり」であったため、マスタボリューム310と複製ボリューム320の差分箇所に関して、マスタボリューム310の内容を複製ボリューム320へ反映し(ステップA6)、マスタボリューム310と複製ボリューム320のボリューム管理情報204を“同期状態”へ変更する(ステップA7)。
レプリケーション制御手段105は、同期化要求を行った後で、マスタボリューム310の分離タイムスタンプ311を“未設定状態”に更新する(ステップA8)。マスタボリューム310と複製ボリューム320は、同期状態であるため、マスタボリューム310上の分離タイムスタンプ311のデータが複製ボリューム320上の分離タイムスタンプ321へ反映され、分離タイムスタンプ311と分離タイムスタンプ321はともに“未設定状態”となる(ステップA9)。
次に、レプリケーションシステム1の効果について説明する。
第1の効果は、同一の退避媒体からマスタボリューム210と複製ボリューム220へ復元後の同期化、または、再同期化の際、同期状態への高速遷移が可能なことである。
その理由は、同期化処理において、マスタボリューム210と複製ボリューム220の一部の比較でボリューム内容の同一性が判断可能となり、ボリューム全体のコピーを実施することなく同期状態とすることが可能なためである。
第2の効果は、同期化、または再同期化処理時のサーバコンピュータ100からのボリュームアクセスに対する応答性能が向上することである。
その理由は、第1の効果の理由と同じである。
第3の効果は、図4に示すようなマスタボリューム310と複製ボリューム320が別ストレージ装置301、302に存在する遠隔データレプリケーション構成時に、ストレージ装置間の回線コストを抑えることが可能なことである。
その理由は、同期化処理において、マスタボリューム310と複製ボリューム320の一部の比較でボリューム内容の同一性が判断可能となり、ボリューム全体のコピーを実施する必要がないため、回線303を流れるデータ量を削減することが可能なためである。
本発明の一実施形態であるデータレプリケーションシステムの機能ブロック図である。 データレプリケーションシステムの同期化処理動作を示すフローチャートである。 データレプリケーションシステムの分離処理動作を示すフローチャートである。 データの移行先である新システムの構成図である。 データ移行手順を説明する図である。 データ移行時のデータレプリケーションシステムの動作を示すフローチャートである。 図7(a)は、分離タイムスタンプの一例を示す図である。図7(b)は、更新タイムスタンプの一例を示す図である。図7(c)は、ボリューム管理情報の一例を示す図である。 比較範囲情報を説明する図である。
符号の説明
1 データレプリケーションシステム
100 サーバコンピュータ
101 ボリューム退避手段
102 ボリューム復元手段
103 ファイルアクセスプログラム
104 ボリュームアクセス手段
105 レプリケーション制御手段
200 ストレージ装置
201 ボリューム同期化手段
202 ボリューム分離手段
203 ボリューム比較手段
204 ボリューム管理情報
210 マスタボリューム
211 分離タイムスタンプ
212 更新タイムスタンプ
220 複製ボリューム
221 分離タイムスタンプ
222 更新タイムスタンプ

Claims (18)

  1. マスタボリュームとこのマスタボリュームの複製である複製ボリュームを記憶するストレージ装置と、前記マスタボリュームと前記複製ボリュームを同期させるボリューム同期化手段と、前記マスタボリュームと前記複製ボリュームの同期化状態を解除するボリューム分離手段とを備えたデータレプリケーションシステムにおいて、
    前記マスタボリュームと前記複製ボリュームの記憶内容の同一性の判断の基礎となる同一性判断情報を前記マスタボリュームと前記複製ボリュームに書き込むボリュームアクセス手段と、
    前記同一性判断情報が記憶されている位置を含む比較範囲情報と共に同期化指示を前記ボリューム同期化手段に通知するレプリケーション制御手段とを備え、
    前記ボリューム同期化手段は、前記同期化指示を受信したときに前記比較範囲情報に示される範囲の記憶領域について前記マスタボリュームと前記複製ボリュームに記憶されている情報を比較し、これらの情報が一致する場合には前記マスタボリュームと前記複製ボリュームとの間の情報の複製を行うことなく前記マスタボリュームと前記複製ボリュームの同期化を完了することを特徴としたデータレプリケーションシステム。
  2. 前記同一性判断情報は、前記マスタボリュームと前記複製ボリュームに記録されているファイルの更新時刻を示す更新タイムスタンプを含み、前記ボリュームアクセス手段は、前記ファイルの更新要求があったときにこの更新要求の対象の前記ファイルの前記更新タイムスタンプを現在時刻で更新することを特徴とした請求項1に記載のデータレプリケーションシステム。
  3. 前記更新タイムスタンプは、前記マスタボリュームと前記複製ボリュームのVTOCに書き込まれ、前記比較範囲情報は、前記VTOCの開始アドレスと前記VTOCの領域長を含むことを特徴とした請求項2に記載のデータレプリケーションシステム。
  4. 前記同一性判断情報は、前記マスタボリュームと前記複製ボリュームの分離が行われた時刻を示す分離タイムスタンプを含み、前記レプリケーション制御手段は、前記ボリュームアクセス手段を介して前記分離タイムスタンプを現在時刻で更新した後に前記ボリューム分離手段に分離指示を通知することを特徴とした請求項1ないし請求項3のいずれかひとつに記載のデータレプリケーションシステム。
  5. 前記分離タイムスタンプは、前記マスタボリュームと前記複製ボリュームのボリュームラベルに書き込まれ、前記比較範囲情報は、前記ボリュームラベルの開始アドレスと前記ボリュームラベルの領域長を含むことを特徴とした請求項4に記載のデータレプリケーションシステム。
  6. 前記マスタボリュームまたは前記複製ボリュームに記憶された情報を退避記憶媒体に退避するボリューム退避手段と前記退避記憶媒体に記録された情報を前記マスタボリュームと前記複製ボリュームに復元するボリューム復元手段とを備え、
    前記ボリューム退避手段は、前記退避を行った時刻を示す退避時刻情報を前記退避記憶媒体に記録し、前記ボリューム復元手段は、前記退避記憶媒体に前記分離タイムスタンプが記憶されていない場合には、前記退避時刻情報を復元したマスタボリュームと復元した複製ボリュームの分離タイムスタンプとして書き込むことを特徴とした請求項4または請求項5に記載のデータレプリケーションシステム。
  7. ストレージ装置に記憶されたマスタボリュームとこのマスタボリュームの複製である複製ボリュームを同期させるデータレプリケーション方法において、
    前記マスタボリュームと前記複製ボリュームの記憶内容の同一性の判断の基礎となる同一性判断情報を前記マスタボリュームと前記複製ボリュームに書き込む同一性判断情報書き込み工程と、
    前記同一性判断情報が記憶されている位置を含む比較範囲情報と共に同期化指示を前記マスタボリュームと前記複製ボリュームの同期させるボリューム同期化手段に通知する比較範囲情報通知工程と、
    前記同期化指示を受信した前記ボリューム同期化手段が前記比較範囲情報に示される範囲の記憶領域について前記マスタボリュームと前記複製ボリュームに記憶されている情報を比較し、これらの情報が一致する場合には前記マスタボリュームと前記複製ボリュームとの間の情報の複製を行うことなく前記マスタボリュームと前記複製ボリュームの同期化を完了する同期化工程とを備えたことを特徴としたデータレプリケーション方法。
  8. 前記同一性判断情報は、前記マスタボリュームと前記複製ボリュームに記録されているファイルの更新時刻を示す更新タイムスタンプを含み、前記同一性判断情報書き込み工程は、前記ファイルの更新要求があったときにこの更新要求の対象の前記ファイルの前記更新タイムスタンプを現在時刻で更新することにより実行することを特徴とした請求項7に記載のデータレプリケーション方法。
  9. 前記更新タイムスタンプは、前記マスタボリュームと前記複製ボリュームのVTOCに書き込まれ、前記比較範囲情報は、前記VTOCの開始アドレスと前記VTOCの領域長を含むことを特徴とした請求項8に記載のデータレプリケーション方法。
  10. 前記同一性判断情報は、前記マスタボリュームと前記複製ボリュームの分離が行われた時刻を示す分離タイムスタンプを含み、前記同一性判断情報書き込み工程は、前記マスタボリュームと前記複製ボリュームの同期状態を解除するボリューム分離手段に分離指示を通知する前に、前記分離タイムスタンプを現在時刻で更新することにより実行することを特徴とした請求項7ないし請求項9のいずれかひとつに記載のデータレプリケーション方法。
  11. 前記分離タイムスタンプは、前記マスタボリュームと前記複製ボリュームのボリュームラベルに書き込まれ、前記比較範囲情報は、前記ボリュームラベルの開始アドレスと前記ボリュームラベルの領域長を含むことを特徴とした請求項10に記載のデータレプリケーション方法。
  12. 前記マスタボリュームまたは前記複製ボリュームに記憶された情報を退避記憶媒体に退避し、この退避を行った時刻を示す退避時刻情報を前記退避記憶媒体に記録するボリューム退避工程と、
    前記退避記憶媒体に記録された情報を前記マスタボリュームと前記複製ボリュームに復元し、前記退避記憶媒体に前記分離タイムスタンプが記憶されていない場合には、前記退避時刻情報を復元したマスタボリュームと復元した複製ボリュームの分離タイムスタンプとして書き込むボリューム復元工程とを備えたことを特徴とした請求項10または請求項11に記載のデータレプリケーション方法。
  13. ストレージ装置に記憶されたマスタボリュームとこのマスタボリュームの複製である複製ボリュームを同期させるデータレプリケーションプログラムにおいて、
    コンピュータに、
    前記マスタボリュームと前記複製ボリュームの記憶内容の同一性の判断の基礎となる同一性判断情報を前記マスタボリュームと前記複製ボリュームに書き込む同一性判断情報書き込み処理と、
    前記同一性判断情報が記憶されている位置を含む比較範囲情報と共に同期化指示を前記マスタボリュームと前記複製ボリュームの同期させるボリューム同期化手段に通知する比較範囲情報通知処理と、
    前記同期化指示を受信した前記ボリューム同期化手段が前記比較範囲情報に示される範囲の記憶領域について前記マスタボリュームと前記複製ボリュームに記憶されている情報を比較し、これらの情報が一致する場合には前記マスタボリュームと前記複製ボリュームとの間の情報の複製を行うことなく前記マスタボリュームと前記複製ボリュームの同期化を完了する同期化処理とを実行させることを特徴としたデータレプリケーションプログラム。
  14. 前記同一性判断情報は、前記マスタボリュームと前記複製ボリュームに記録されているファイルの更新時刻を示す更新タイムスタンプを含み、前記同一性判断情報書き込み処理は、前記ファイルの更新要求があったときにこの更新要求の対象の前記ファイルの前記更新タイムスタンプを現在時刻で更新するものであることを特徴とした請求項13に記載のデータレプリケーションプログラム。
  15. 前記更新タイムスタンプは、前記マスタボリュームと前記複製ボリュームのVTOCに書きこまれ、前記比較範囲情報は、前記VTOCの開始アドレスと前記VTOCの領域長を含むことを特徴とした請求項14に記載のデータレプリケーションプログラム。
  16. 前記同一性判断情報は、前記マスタボリュームと前記複製ボリュームの分離が行われた時刻を示す分離タイムスタンプを含み、前記同一性判断情報書き込み処理は、前記マスタボリュームと前記複製ボリュームの同期状態を解除するボリューム分離手段に分離指示を通知する前に、前記分離タイムスタンプを現在時刻で更新するものであることを特徴とした請求項13ないし請求項15のいずれかひとつに記載のデータレプリケーションプログラム。
  17. 前記分離タイムスタンプは、前記マスタボリュームと前記複製ボリュームのボリュームラベルに書き込まれ、前記比較範囲情報は、前記ボリュームラベルの開始アドレスと前記ボリュームラベルの領域長を含むことを特徴とした請求項16に記載のデータレプリケーションプログラム。
  18. 前記コンピュータに、
    前記マスタボリュームまたは前記複製ボリュームに記憶された情報を退避記憶媒体に退避し、この退避を行った時刻を示す退避時刻情報を前記退避記憶媒体に記録するボリューム退避処理と、
    前記退避記憶媒体に記録された情報を前記マスタボリュームと前記複製ボリュームに復元し、前記退避記憶媒体に前記分離タイムスタンプが記憶されていない場合には、前記退避時刻情報を復元したマスタボリュームと復元した複製ボリュームの分離タイムスタンプとして書き込むボリューム復元処理とを実行させることを特徴とした請求項16または請求項17に記載のデータレプリケーションプログラム。
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