JP2008123588A - 回折素子及びそれを用いた光学ヘッド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】情報を劣化させることなく正確に記録及び再生できる回折素子及びそれを用いた光学ヘッド装置を提供する。
【解決手段】光学ヘッド装置は、Blu-ray DiscやHD−DVDなどの光ディスクに対して、光信号を録音及び再生するために用いられる。光学ヘッド装置は、レーザ光Lを発生するレーザ光源と、レーザ光Lの偏光方向を回転させたり光信号のトラッキング制御に用いられるビームを生成したりする回折素子13とを有する。回折素子13は、水晶基板の主面の法線が水晶の結晶光学軸であるZ軸に対して90°となるような角度でカットした水晶基板からなる単板の1/2波長板21を有する。また、回折素子13は、1/2波長板21に形成された、レーザ光Lから情報読み取り用に用いられる0次回折光L0(メインビーム)とトラッキング制御に用いられる±1次回折光L±1(サイドビーム)とを生成する回折格子22とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、波長板及び回折格子の機能を有する回折素子及びそれを用いた光学ヘッド装置に関する。
上記した光学ヘッド装置は、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光記録媒体(以下、「光ディスク」と称す。)に対して、音楽情報や画像情報等を記録又は再生するために用いられる。図4(a)に示すように、光学ヘッド装置111は、例えば、レーザ光Lを発生するレーザ光源112と、レーザ光Lの偏光方向を回転させる1/2波長板113と、光信号のトラッキング制御に用いられ回折光を生成する回折格子114(グレーティング)とを有する。更に、光学ヘッド装置111は、光信号を受光する光検出器(フォトディテクタ(以下、「PD」と称す。))115と、光ディスク116からの光信号をPD115に導くハーフミラー117と、回折格子114によって生成された複数のビームを平行なビームにするコリメートレンズ118と、直線偏光を円偏光に変換するため又は円偏光を直線偏光に変換するための1/4波長板119と、レーザ光Lを集光する対物レンズ120とを有する。
詳述すると、回折格子114は、レーザ光Lから情報読み取り用に用いられる0次回折光(メインビーム)とトラッキング制御に用いられる±1次回折光(サイドビーム)とを生成する(共に図示せず)。0次回折光は、光ディスク116に記録されている本来の情報(音楽情報、画像情報など)の読み取りに用いられる。一方、±1次回折光は、光ディスク116のトラッキングエラーを検出するために用いられる。
また、1/2波長板113と回折格子114とは、例えば、特許文献1に記載のように、スペース効率やコストダウンの観点から、互いを一体化したものが用いられる。また、1/2波長板113を単板(1枚の水晶基板)で製作する場合、結晶光学軸(Z軸)に対して所定の角度(例えば、結晶光学軸に対して13°〜14°程度の角度)に傾けてカットしたものを用いている。しかしながら、この波長板は、入射角依存性が悪いという問題がある。特に、1/2波長板は、レーザ光源112に近い部分に配置されることから、入射角依存性が良好であることが望まれる。
そこで、入射角依存性を改善する一手段として、特許文献2においては、図4(b)に示すように、2枚の水晶基板113a,113bを、互いの光学軸113cと光学軸113dとが貼り合わせ面に対して対象関係になるように貼り合わせて1/2波長板113を構成することが提案されている。2枚の水晶基板113a,113bを接着剤で固定するのに、例えば、紫外線硬化型樹脂が用いられる。このようにして固定された2枚の水晶基板113a,113bで構成された1/2波長板113上に回折格子114を形成することにより、回折素子が完成する。
また最近では、Blu-ray DiscやHD−DVD(High Definition-Digital Versatile Disc)などに対応する青紫色のレーザ光(410nm前後の波長)が用いられている。ここで入射角依存性について説明する。図5は、単板タイプの1/2波長板に青紫色レーザ光を用いた場合の入射角依存性を示すグラフである。図6は、貼り合わせタイプの1/2波長板に青紫色レーザ光を用いた場合の入射角依存性を示すグラフである。横軸は入射角を示し、縦軸は位相差を示す。
また、図2(b)、(c)を用いて、入射角φと入射方向ψについて説明する。なお、図2(b)、(c)に示す1/2波長板21を、ここでは従来の1/2波長板113として説明する。図2(b)、(c)は、1/2波長板113(単板タイプの波長板、又は貼り合わせタイプの波長板)へ入射する光の方向について示した図であり、(b)は入射光の光軸を1/2波長板113の主表面(Z−Y平面)へ投影した線とZ軸とのなす角ψを示す図、(c)は1/2波長板113へ入射する入射光の光軸とX軸との関係を示す斜視図である。なお、φは入射光の光軸とX軸とのなす角度、つまり入射角度(入射角)を示している。入射角φを±8°の範囲で、入射方向ψを0°から157.5°まで22.5°のステップでシミュレーション解析した結果、図5及び図6に示すグラフのようになる。図5に示す単板タイプの1/2波長板は、入射角に対する位相差180°からのズレが大きくなり、入射角依存性が悪いことがわかる。一方、図6に示す2枚貼り合わせタイプの1/2波長板は、単板タイプの1/2波長板に比べて入射角依存性が改善されていることがわかる。
特開2001−76368号公報 特公平3−61921号公報
しかしながら、Blu-ray DiscやHD−DVDに、紫外線に近い領域の波長である青紫色レーザ光を使用しているため、2枚の水晶基板113a,113bを固定する紫外線硬化型樹脂が青紫色レーザ光を吸収する。よって、紫外線硬化型樹脂からなる接着剤が熱を発生し、これにより接着剤が劣化する。接着剤が劣化することにより、波長板の有する位相差特性が変化してしまい、その結果、光学ヘッド装置における光ディスク116の記録や再生に悪影響を及ぼすという問題がある。
本発明は、情報を劣化させることなく正確に記録及び再生できる回折素子及びそれを用いた光学ヘッド装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る回折素子は、単板の水晶基板からなる1/2波長板と、入射する光を回折させる回折格子と、の機能を含むことを特徴とする。
この構成によれば、単板からなる水晶基板で1/2波長板を形成するので、例えば、複数枚の基板を紫外線硬化型樹脂からなる接着剤で貼り合わせて構成する1/2波長板に紫外線に近い領域のレーザ光を照射した際の接着剤が熱を発生し接着剤が劣化することを抑えることができる。更に、回折格子によって、1/2波長板で偏光方向を回転させた劣化の少ないレーザ光を、0次回折光と±1次回折光とに分離することができる。その結果、光ディスクに対して、情報を劣化させることなく正確に記録及び再生させることが可能となる。
本発明に係る回折素子では、前記1/2波長板上に、断面形状が周期的な凹凸からなる回折格子が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、回折格子の断面形状が周期的な凹凸であるので、例えば、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術によって比較的簡単に、上記した回折格子を1/2波長板上に形成することができる。更に、光ディスクに対して、情報を劣化させることなく正確に記録及び再生させることが可能となる。
本発明に係る回折素子では、前記1/2波長板は、前記水晶基板の主面の法線が水晶の結晶光学軸に対して90°の角度でカットされた水晶基板であることを特徴とする。
この構成によれば、水晶基板の主面の法線が水晶の結晶光学軸に対して90°の角度でカットされた水晶基板を用いるので、単板で1/2波長板を形成することが可能となり、例えば、複数枚の基板を紫外線硬化型樹脂からなる接着剤で貼り合わせて構成する1/2波長板に紫外線に近い領域のレーザ光を照射した際の接着剤が熱を発生し接着剤が劣化することを抑えることができる。更に、お互いの基板を貼り合わせる場合の貼り合わせ工程を省くことができる。
上記課題を解決するために、本発明に係る光学ヘッド装置は、所定の波長の光を出射する光源と、前記光を光記録媒体に集光する対物レンズと、を備える光学ヘッド装置であって、前記光源と前記対物レンズとの間の光路中に、回折素子が配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、上記した単板の水晶基板で1/2波長板を形成するので、例えば、複数枚の基板を紫外線硬化型樹脂からなる接着剤で貼り合わせて構成する1/2波長板に紫外線に近い領域のレーザ光を照射した際の接着剤が熱を発生し接着剤が劣化することを抑えることができる。更に、回折格子によって、1/2波長板で偏光方向を回転させた劣化の少ないレーザ光を、0次回折光と±1次回折光とに分離することができる。その結果、光ディスクに対して、情報を劣化させることなく正確に記録及び再生させることが可能な光学ヘッド装置を提供することができる。
本発明に係る光学ヘッド装置では、前記回折素子と前記光源とが一体化されていることを特徴とする。
この構成によれば、回折素子と光源とが一体化されているので、スペース効率を向上させることができる。更に、回折素子と光源とが隣接して配置されているので、光源から出射したレーザ光の拡散による悪影響をより抑えることができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、光学ヘッド装置の構成を示す模式図である。以下、光学ヘッド装置の構成を、図1を参照しながら説明する。
図1に示すように、光学ヘッド装置11は、上記したように、CD、DVD、Blu-ray Disc、HD−DVDなどの光ディスク23に対し記録又は再生するために用いられ、レーザ光源12と、回折素子13と、PD14(フォトディテクタ)と、ハーフミラー15と、コリメートレンズ16と、1/4波長板17と、対物レンズ18とを有する。
レーザ光源12は、例えば、半導体レーザダイオード(以下、「LD」と称す。)であり、レーザ光Lを発生させるために用いられる。また、レーザ光Lは、例えば、Blu-ray Disc、HD−DVDに用いられる410nm前後の波長である。また、レーザ光源12は、回折素子13をレーザ光源12に近づけて配置するために、例えば、回折素子13と一体化された構造になっている。
回折素子13は、例えば、1/2波長板21と回折格子22(グレーティング)とが一体化されて構成されている。回折素子13は、1/2波長板21及び回折格子22の機能を有しており、レーザ光源12から出射した直線偏光のレーザ光Lの偏光方向を1/2波長板21により回転させると共に、回折格子22により情報の記録又は再生用の0次回折光(メインビーム)とトラッキング制御用の±1次回折光(サイドビーム)の3ビームに回折するために用いられる。このとき、1/2波長板21は、レーザ光Lの強度分布には影響を与えずに直線偏光の偏光方向のみ変化させる機能を有する。
PD14は、光ディスク23からの光信号を受光するために用いられる。ハーフミラー15は、光ディスク23からの光信号をPD14に導くために用いられる。
コリメートレンズ16は、回折素子13を介して出射する3つのレーザ光(0次回折光、±1次回折光)を平行光とするために用いられる。
1/4波長板17は、光ディスク23に入射する光と、光ディスク23を反射して戻ってくる戻り光との干渉により、ノイズが発生することを抑えるために用いられる。なお、1/4波長板17に入射するレーザ光は、1/4波長板17を通過することにより、直線偏光から円偏光、又は円偏光から直線偏光に変換される。
対物レンズ18は、コリメートレンズ16から出射した3本のレーザ光Lを集光し、光ディスク23の記録層上にスポット照射するために用いられる。光ディスク23の記録層に照射された3本のレーザ光Lのうち0次回折光(メインビーム)によって、情報の書き込みや読み取りが行われる。
図2は、回折素子の構成及び回折素子とレーザ光との関係を示す模式図である。(a)は、回折素子の構成を示す斜視図である。(b)、(c)は、波長板へ入射する光の方向を示す模式図である。以下、回折素子の構成を、図2を参照しながら説明する。なお(a)は、回折素子13に入射するレーザ光Lと、回折素子13から出射するレーザ光Lとの状態の比較をし易くするために、回折素子13と一体化されたレーザ光源12の図示を省略する。また、(b)、(c)の光の方向の説明は、後述する図3の入射角依存性と共に説明する。
図2(a)に示すように、回折素子13は、1/2波長板21と回折格子22との機能を有しており、1/2波長板21上に回折格子22がパターン形成された一体型に構成されている。又、回折素子13は、例えば、矩形状に形成されている。
1/2波長板21は、切り出し研磨された単板(1枚)からなる水晶基板である。また、1/2波長板21は、X軸又はY軸に対して垂直にカットしたXカット水晶基板又はYカット水晶基板が用いられる。図2(a)に示す1/2波長板21は、X軸に垂直にカットされたXカット水晶基板である。Xカット水晶基板及びYカット水晶基板とは、水晶基板の主面の法線が水晶の結晶光学軸であるZ軸に対して90°となるような角度でカットされた水晶基板である。
回折格子22(グレーティング)は、1/2波長板21上に、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)などを蒸着し、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術によって縞状にパターニングされている。なお、図2に示す回折格子22は、例えば、断面形状が周期的な凹凸となるように形成されており、ここでは凹凸形状の図示を省略している。回折格子22は、上記したように、レーザ光源12から出射したレーザ光Lから、3つのレーザ光L0,L+1,L−1を生成する。レーザ光L0は、情報の記録又は再生用の0次回折光(メインビーム)である。一方、レーザ光L+1及びレーザ光L−1は、トラッキング制御用の±1次回折光(サイドビーム)である。以下、0次回折光L0、±1次回折光L±1とする。
図2に示す矢印A及び矢印Bは、回折素子13に入射する前と入射した後とのレーザ光Lの直線偏光の偏光方向を示している。また、楕円形C及び楕円形Dは、回折素子13に入射する前と入射した後とのレーザ光Lの強度分布を示している。以下、直線偏光A、直線偏光B、強度分布C、強度分布Dとする。
直線偏光Aは、1/2波長板21を通過することによって、偏光方向が90°回転した直線偏光Bとなる。また、強度分布Cは、1/2波長板21を通過するとき、強度分布の方向が維持された強度分布Dとなる。
次に、図1及び図2(a)を参照しながら、光学ヘッド装置11による光ディスク23の再生方法を説明する。まず、レーザ光源12からコリメートレンズ16にレーザ光Lを出射させる。レーザ光Lは、回折素子13の1/2波長板21によって直線偏光Aの方向が直線偏光Bに回転し、回折格子22によって3本のレーザ光L(L0,L+1,L−1)が生成される。3本のレーザ光Lは、コリメートレンズ16によって平行光となって1/4波長板17に入射する。
そして、3本のレーザ光Lは、1/4波長板17を通過することによって、直線偏光Bから円偏光となる。この円偏光のレーザ光Lは、対物レンズ18によって集光され、光ディスク23の情報記録エリアにスポット照射する。そして、レーザ光Lは、光ディスク23で反射されると、回転方向が逆転した円偏光となる。この逆転した円偏光が、対物レンズ18を経て再度1/4波長板17を通過することにより、レーザ光源12からのレーザ光Lと直交関係にある直線偏光に変換される。よって、出射するレーザ光Lと戻ってくるレーザ光Lとの干渉を防ぐことが可能となり、ノイズが発生することを抑えることができる。
また、光ディスク23で反射されて戻ってくる3つのレーザ光Lは、コリメートレンズ16によって各々平行なビームにされる。その後、レーザ光Lは、ハーフミラー15によってPD14に入射し、受光面に照射される。その結果、光ディスク23からの戻り光に応じた出力信号(電気信号)がPD14より出力される。
更に、出力信号は、図示しない制御回路で信号処理される。詳述すると、光ディスク23の情報記録エリアにはトラックに沿ってデジタル信号を記録したピットが形成されている。ピットの有無やピットの大きさ(長さ)によって光ディスク23からの戻り光が変化するので、それをPD14で受光して電気信号に変換し、制御回路で信号処理することにより、例えば、光ディスク23に記録されている情報が再生される。
その際、0次回折光L0(メインビーム)は、光ディスク23に記録されている音楽情報や画像情報など信号の読み取りに用いられる。一方、±1次回折光L±1は、光ディスク23のトラッキングエラーを検出するために、0次回折光L0が照射されるトラックの両側のトラックにそれぞれ照射される。光ディスク23に記録されたデータを正しく読み取るためには、このトラッキング制御が正確になされていることが重要である。例えば、±1次回折光L±1でトラックを正しく追跡しながら、目標のトラック上に0次回折光L0を正確に照射しなければならない。
以上のように、回折素子13を構成する1/2波長板21を、Xカット水晶板又はYカット水晶板からなる単板で製作していることから、回折素子13にBlu-ray DiscやHD−DVDに用いられる青紫色のレーザ光Lを照射したとしても、1/2波長板21を紫外線硬化型樹脂などの接着剤で2枚貼り合わせて構成した際の接着剤の劣化に起因した積層波長板の位相差特性の変化による光学ヘッド装置11の記録又は再生機能に悪影響を及ぼすことを防ぐことができる。
図3は、回折素子を構成する1/2波長板に青紫色レーザを用いた場合の入射角依存性を示すグラフである。以下、1/2波長板の入射角依存性について、図2(b)、(c)及び図3を参照しながら説明する。
図3に示すグラフは、横軸が入射角であり、縦軸が位相差である。入射角は、例えば、Xカット水晶基板を用いた場合、X軸と入射光の光軸とのなす角度をいう。また、1/2波長板21の主表面(Z−Y平面)のZ軸(光学軸)と入射光の光軸を1/2波長板21の主表面(Z−Y平面)へ投影した線とのなす角度を入射方向とする。
また、図2(b)は、入射光の光軸31を1/2波長板21の主表面(Z−Y平面)へ投影した線とZ軸とのなす角ψ(入射方向)を示す平面図である。図2(c)は、1/2波長板21へ入射する入射光の光軸31とX軸との関係を示す斜視図である。なおφは、入射光の光軸31とX軸とのなす角度、いわゆる入射角度(入射角)を示している。
入射角±8°の範囲で、入射方向を0°(Z軸)から157.5°まで22.5°のステップでシミュレーション解析した結果、入射角に対する位相差180°からのズレが小さくなり、図5及び図6に示す、従来の入射角依存性と比較して極めて改善されていることがわかる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)本実施形態によれば、Xカット水晶基板又はYカット水晶基板からなる単板の水晶基板で1/2波長板21を形成するので、例えば、複数枚の水晶基板を紫外線硬化型樹脂からなる接着剤で貼り合わせて構成する1/2波長板に、Blu-ray DiscやHD−DVDなどに用いられる青紫色のレーザ光L(410nm前後の波長)を照射した際の接着剤が熱を発生し接着剤が劣化することによる1/2波長板21の位相差変動を抑えることができる。更に、回折格子22によって、1/2波長板21で偏光方向を回転させた劣化の生じていない直線偏光のレーザ光Lを、0次回折光L0と±1次回折光L±1とに分離することができる。その結果、光ディスク23に対して、情報を劣化させることなく正確に記録及び再生させることができる。また、青紫色のレーザ光Lに対してより安心して使用することができる。
(2)本実施形態によれば、Xカット水晶基板又はYカット水晶基板を用いて1/2波長板21を形成するので、従来の単板タイプの1/2波長板や貼り合わせタイプの1/2波長板と比較して、入射角依存性を改善させることが可能となる。よって、信頼性に優れた回折素子13を提供することができる。
(3)本実施形態によれば、単板の水晶基板からなる1/2波長板21上に回折格子22(グレーティング)がパターン形成された一体型なので、回折素子13の構造を簡便化することが可能となり、スペース効率を向上させることができる。更に、安価な構成の回折素子13及び光学ヘッド装置11を提供することができる。
なお、本実施形態は上記に限定されず、以下のような形態で実施することもできる。
(変形例1)
上記したように、回折素子13は、レーザ光源12と一体型された構造に限定されず、例えば、レーザ光源12と別体であり離れた構成であってもよい。ただし、入射角依存性の特性に悪影響を及ぼすことを抑えるために、極力レーザ光源12に近い位置に配置することが望ましい。
(変形例2)
上記したように、回折素子13は、図2に示すような矩形状に限定されず、例えば、円板状であってもよい。この場合、円板状の1/2波長板上に回折格子が縞状にパターン形成されている。
本発明の実施形態に係る光学ヘッド装置の構成を示す模式図。 (a)は光学ヘッド装置を構成する回折素子の構成を示す斜視図であり、(b)、(c)は波長板へ入射する光の方向を示す模式図。 1/2波長板の入射角依存性を示すグラフ。 従来の光学ヘッド装置の構成を示す模式図であり、(a)は光学ヘッド装置全体の構成を示す模式図、(b)は1/2波長板の構成を示す模式図。 従来の単板タイプの1/2波長板の入射角依存性を示すグラフ。 従来の貼り合わせタイプの1/2波長板の入射角依存性を示すグラフ。
符号の説明
11…光学ヘッド装置、12…レーザ光源、13…回折素子、14…フォトディテクタとしてのPD、15…ハーフミラー、16…コリメートレンズ、17…1/4波長板、18…対物レンズ、21…1/2波長板、22…回折格子、23…光ディスク、31…光軸、L…レーザ光、L0…0次回折光、L±1…±1次回折光。

Claims (5)

  1. 単板の水晶基板からなる1/2波長板と、
    入射する光を回折させる回折格子と、
    を含むことを特徴とする回折素子。
  2. 請求項1に記載の回折素子であって、
    前記1/2波長板上に、断面形状が周期的な凹凸からなる回折格子が形成されていることを特徴とする回折素子。
  3. 請求項1又は2に記載の回折素子であって、
    前記1/2波長板は、前記水晶基板の主面の法線が水晶の結晶光学軸に対して90°の角度でカットされた水晶基板であることを特徴とする回折素子。
  4. 所定の波長の光を出射する光源と、
    前記光を光記録媒体に集光する対物レンズと、
    を備える光学ヘッド装置であって、
    前記光源と前記対物レンズとの間の光路中に請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の回折素子が配置されていることを特徴とする光学ヘッド装置。
  5. 請求項4に記載の光学ヘッド装置であって、
    前記回折素子と前記光源とが一体化されていることを特徴とする光学ヘッド装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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