JP2008122860A - カラーフィルター基板および保護層形成溶液 - Google Patents

カラーフィルター基板および保護層形成溶液 Download PDF

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Abstract

【課題】カラーフィルター基板を搬送時の傷、破損から守り、大型のカラーフィルター基板でも、移送に有利であり、また、輝点が生じない、信頼性の高いカラーフィルター基板、その積層体及びその利用方法を提供する。
【解決手段】ガラス基板の表面にブラックマトリックス、着色層、透明電極及びスペーサー等の基本構成を形成させたカラーフィルター基板の着色層側の面に部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とする保護層を設け、保護層を設けたカラーフィルター基板を複数枚積層して、輸送に便利な積層体とする際に、カラーフィルター基板の着色層側の保護層と、カラーフィルター基板の裏面とが接するように積層させる。
ここで、保護層は、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層である
【選択図】図1

Description

本発明は、カラーフィルター基板およびカラーフィルター基板上に塗布して保護層とする保護層形成溶液に関するものである。
通常、カラーフィルター基板は、ガラス基板表面にブラックマトリックス、着色層、透明導電膜層及びスペーサー等の突起物を形成した状態で保管、移送される。
従来、カラーフィルター基板を保管、移送する際は、カラーフィルター基板表面を傷や破損から守るため、カラーフィルター基板同士が接触しないように、カラーフィルター基板を所定間隔で並列収納できる、箱形の収納容器を用いていた。
特開2002−264992号公報
しかしながら、最近では、より大型のカラーフィルター基板の製造が要求されており、これらを従来と同様に所定間隔で収納すれば、より大きな、収納容器、収納スペースが必要となり、また、輸送により割れやすくなり、現実には、前記のような収納容器を用いて、保管、移送するのは困難である。
そこで、これらの問題点を解消する方法として、本願出願人は先にカラーフィルター基板の表面に輸送後に除去可能な保護層を形成させることを提案した。
しかしながら、その後の検討により、この方法では、保護層除去後のカラーフィルター基板の表面に輝点と呼ばれる光を反射する点状の部分が生じる場合があることがわかった。
従って、前記方法では、保護層除去後の液晶表示装置製造工程に影響を及ぼし、液晶表示装置の信頼性が大きく低下してしまう懸念がある。
本願発明は、カラーフィルター基板を搬送時の傷、破損から守り、大型のカラーフィルター基板でも、移送に有利であり、また、輝点が生じない、信頼性の高いカラーフィルター基板、その積層体及びその利用方法を提供するものである。
前述した目的を達成するために、第1の発明は、カラーフィルター基板の着色層側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設けることを特徴とするカラーフィルター基板である。
前記部分ケン化ポリ酢酸ビニルの平均重合度は500以上1100未満である。
第2の発明は、カラーフィルター基板の着色層側の面および裏側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設けることを特徴とするカラーフィルター基板である。
前記部分ケン化ポリ酢酸ビニルの平均重合度は500以上1100未満である。
第3の発明は、カラーフィルター基板の着色層側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設けたカラーフィルター基板を複数枚積層させてなる積層体であって、隣り合う2枚のカラーフィルター基板は、一方のカラーフィルター基板の前記保護層と他方のカラーフィルター基板の裏面とが接してなることを特徴とする積層体である。
第4の発明は、カラーフィルター基板の着色層側の面及び裏側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設けたカラーフィルター基板を複数枚積層させてなる積層体であって、隣り合う2枚のカラーフィルター基板は、一方のカラーフィルター基板の前記保護層と他方のカラーフィルター基板の裏面とが接してなることを特徴とする積層体である。
第5の発明は、カラーフィルター基板の着色層側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設けたカラーフィルター基板を複数枚積層させてなる積層体であって、隣り合うカラーフィルター基板の間に離間体を介在させることを特徴とする積層体である。
前記離間体は、紙または樹脂フィルムであり、前記樹脂フィルムは、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンであってもよい。
第6の発明は、カラーフィルター基板の着色層側の面及び裏側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設けたカラーフィルター基板を複数枚積層させてなる積層体であって、隣り合うカラーフィルター基板の間に離間体を介在させることを特徴とする積層体である。
前記離間体は、紙または樹脂フィルムであり、前記樹脂フィルムは、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンであってもよい。
第7の発明は、第1の地点で、カラーフィルター基板の着色層側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設ける工程と、前記保護層を設けたカラーフィルター基板を、隣り合う2枚のカラーフィルター基板は、一方のカラーフィルター基板の前記保護層と他方のカラーフィルター基板の裏面とが接するように、複数枚積層させて積層体を形成させる工程と、前記第1の地点で形成させた積層体を、前記第1の地点から第2の地点へ搬送する工程と、前記第2の地点で、前記カラーフィルター基板の保護層を水で洗浄することにより除去する工程とを具備することを特徴とするカラーフィルター基板の利用方法である。
第8の発明は、第1の地点で、カラーフィルター基板の着色層側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設ける工程と、前記保護層を設けたカラーフィルター基板を、隣り合うカラーフィルター基板の間に離間体を介在させながら、複数枚積層させて積層体を形成させる工程と、前記第1の地点で形成させた積層体を、前記第1の地点から第2の地点へ搬送する工程と、前記第2の地点で、前記カラーフィルター基板の保護層を水で洗浄することにより除去する工程とを具備することを特徴とするカラーフィルター基板の利用方法である。
第9の発明は、第1の地点で、カラーフィルター基板の着色層側の面及び裏側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設ける工程と、前記保護層を設けたカラーフィルター基板を、隣り合う2枚のカラーフィルター基板は、一方のカラーフィルター基板の前記保護層と他方のカラーフィルター基板の裏面とが接するように、複数枚積層させて積層体を形成させる工程と、前記第1の地点で形成させた積層体を、前記第1の地点から第2の地点へ搬送する工程と、前記第2の地点で、前記カラーフィルター基板の保護層を水で洗浄することにより除去する工程とを具備することを特徴とするカラーフィルター基板の利用方法である。
第10の発明は、第1の地点で、カラーフィルター基板の着色層側の面及び裏側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設ける工程と、前記保護層を設けたカラーフィルター基板を、隣り合うカラーフィルター基板の間に離間体を介在させながら、複数枚積層させて積層体を形成させる工程と、前記第1の地点で形成させた積層体を、前記第1の地点から第2の地点へ搬送する工程と、前記第2の地点で、前記カラーフィルター基板の保護層を水で洗浄することにより除去する工程とを具備することを特徴とするカラーフィルター基板の利用方法である。
第11の発明は、カラーフィルター基板の着色層側および/または裏側の面に、保護層として塗布される保護層形成溶液であって、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmであることを特徴とする保護層形成溶液である。
第12の発明は、カラーフィルター基板の着色層側および/または裏側の面に、保護層として塗布される保護層形成溶液であって、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmであることを特徴とする保護層形成溶液である。
第13の発明は、カラーフィルター基板の着色層側および/または裏側の面に、保護層として塗布される保護層形成溶液の製造方法であって、部分ケン化ポリ酢酸ビニル粉末をアルコール洗浄し、前記部分ケン化ポリ酢酸ビニル粉末からカリウムイオンおよびナトリウムイオンを除去する工程(a)と、前記部分ケン化ポリ酢酸ビニル粉末を水に溶解させて保護層形成溶液を生成する工程(b)と、
を有することを特徴とする保護層形成溶液の生成方法である。
前記保護層形成溶液の生成方法は、前記保護層形成溶液にイオン交換処理を行い、前記保護層形成溶液からカリウムイオンおよびナトリウムイオンを除去する工程(c)をさらに有してもよい。
本発明のカラーフィルター基板、その積層体及びその利用方法、保護層形成溶液は、搬送効率がよく、カラーフィルター基板表面の傷や欠損等のダメージを回避することができ、更に、保護層除去後のカラーフィルター基板は、輝点が発生せず、液晶表示装置の表示信頼性が向上する。
本発明に用いるカラーフィルター基板は、製造方法に特に制限はなく、基本構成として、ガラス基板上に、ブラックマトリックス、着色層、透明電極及びスペーサー等の突起物を形成させた液晶表示装置等に用いられるカラーフィルター基板である。
図1に、本発明のカラーフィルター基板の一例の断面説明図を示す。ガラス基板3にブラックマトリックス5及び着色層7a、7b、7cが形成され、着色層7の上に透明電極9が形成され、その上にスペーサー11がブラックマトリックス5の上部に形成されている。さらに、スペーサー11を覆うように、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とする保護層13が形成される。
図2に本発明のカラーフィルター基板の他の一例を示す。ガラス基板3にブラックマトリックス5及び着色層7a、7b、7cが形成され、着色層7の上に透明電極9が形成され、その上にスペーサー11がブラックマトリックス5の上部に形成されている。さらに、スペーサー11を覆うように、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とする保護層13が形成され、ガラス基板3の裏側の面にケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とする保護層15が形成される。
本発明は、カラーフィルター基板の着色層側の面にケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニル[化1]を主成分とする保護層を設ける。また、カラーフィルター基板の着色層側の面及び裏側の面にそれぞれケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニル保護層を設ける。ケン化度88モル%未満の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを用いると、カラーフィルター基板搬送後に保護層を除去した後も、痕跡量の保護層が残りやすい。また、部分ケン化ポリ酢酸ビニルの水への溶解性を考慮すると、前記部分ケン化ポリ酢酸ビニルの平均ケン化度は、好ましくは88〜96モル%である。
Figure 2008122860
また、本発明で用いる部分ケン化ポリ酢酸ビニルの平均重合度は、大きすぎると保護層の除去が困難となり、また低すぎると膜強度低下することから、好ましくは300〜1500であり、特に好ましくは500〜1000である。
また、保護層を設ける際、樹脂層中に空隙を含ませてもよい。本願発明でいう空隙は、部分ケン化ポリ酢酸ビニルにエアーアトマイジングノズル等で気泡を入れることにより得ることができる。また、中空樹脂ビーズを分散させて使用することができる。
樹脂層中に空隙を含ませることにより、保護効果が大きくなり、保護層を除去する際、液の浸透がよくなり、除去が容易になる。また、比重が下げられるので、材料コストが削減できる。
本発明の保護層の形成方法は、特に限定するものではないが、部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とする水溶液をカラーフィルター基板に塗布した後、加熱することにより乾燥塗膜を得る。
保護層の塗布方法は、特に限定するものではなく、ディップコート、ロールコート、スキージコート、ダイコート、スプレーによる吹きつけ等の方法が使用可能であり、特に好ましくはロールコートである。
本発明の保護層は、主成分である部分ケン化ポリ酢酸ビニルの他に、消泡剤、防腐剤等を加えることもできる。
本発明の保護層は、保護性能の点からある程度の厚みがあることが好ましい。特に制限するものではないが好ましくは3〜100μmであり、特に好ましくは5〜20μmである。
さらに、本発明の保護層は、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層である。
もしくは、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層である。
以下に、ナトリウムおよびカリウムの含有率をこのように規定した理由について述べる。
先に述べたように、本出願人は、保護層除去後のカラーフィルター基板の表面に、輝点と呼ばれる光を反射する点状の部分が生じる場合があることを確認した。
そこで本出願人は、まず、輝点の成分分析を行ったが、その結果、輝点の主成分はナトリウムとカリウムであることが判明した。
従って、ナトリウムおよびカリウムの含有率を抑制することができれば、輝点の発生を抑えることができるはずである。
なお、ナトリウムは、部分ケン化ポリ酢酸ビニルの作成過程で生じる酢酸ナトリウムに含有されていたものが大部分であると考えられた。
一方、カリウムは、保護層の成分とは無関係な元素であり、保護層を形成する過程で外部から混入したものと考えられた。
以上の知見を基に、本出願人は鋭意検討の結果、保護層形成溶液の状態で、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである場合には、輝点の発生を抑えることができることを見出した。
もしくは、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである場合には、輝点の発生を抑えることができることを見出した。
保護層形成溶液中のナトリウムおよびカリウムの含有率を上記の値にする具体的な方法は以下の通りである。
まず、保護層形成溶液の主成分である、部分ケン化ポリ酢酸ビニルの粉末をアルコールにより洗浄する。洗浄に用いるアルコールとしては、例えばイソプロピルアルコール等が挙げられる。
かかる洗浄により、部分ケン化ポリ酢酸ビニル中のナトリウムおよびカリウムは洗い流されて、上記の含有率以下になる。
次に、洗浄後の部分ケン化ポリ酢酸ビニル粉末を純水に溶解させ、水溶液とすることで、保護層形成溶液となり、これを基板上に塗布して乾燥させることにより、保護層が形成される。
なお、保護層形成溶液にイオン交換処理を行ってもよい。
このような処理を行うことにより、さらに、ナトリウムおよびカリウムを除去して輝点の発生を抑えることができる。
図3〜図6は、本発明の積層体の一例を示す断面図である。
図3は、複数枚の着色層側の面にケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層である保護層13を設けた本発明のカラーフィルター基板1を、カラーフィルター基板1の保護層13と、隣り合うカラーフィルター基板1のガラス基板3とが接触するように積層させる例であり、図4は、複数枚の着色層側の面にケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層である保護層13を設けた本発明のカラーフィルター基板1を、隣り合うカラーフィルター基板の間に離間体21を設けて積層させる例である。
また、図5は、複数枚の着色層側の面及び裏側の面にそれぞれケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層である保護層13、15を設けた本発明のカラーフィルター基板1を、カラーフィルター基板1の保護層13と、隣り合うカラーフィルター基板1の保護層15とが接触するように積層させる例であり、図6は、複数枚の着色層側の面及び裏面にそれぞれケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層である保護層13、15を設けた本発明のカラーフィルター基板1を、隣り合うカラーフィルター基板の間に離間体21を設けて積層させる例である。
本発明の積層体は、本発明の着色層側の面に又は着色層側と裏側との面に保護層を設けたカラーフィルター基板を複数枚積層させて、隣り合う2枚のカラーフィルター基板は、一方のカラーフィルター基板の保護層と他方のカラーフィルター基板の裏面とが接するようにする。
本発明の積層体において、カラーフィルター基板の裏面に保護層として、粘着フィルム又はコーティング層を設けることが好ましい。また、隣り合うカラーフィルター基板の間に紙または樹脂フィルムを離間体として挟んでも良い。尚、前記裏面の保護層は、搬送後、除去可能であることが必要である。
前記粘着フィルムは、基材表面に粘着剤を有するフィルム又は基材と粘着剤との共押しフィルムが用いられる。本発明で用いる基材は、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等であり、粘着剤は、ゴム系又はアクリル系である。特に好ましくは、基材がポリエチレンであり、粘着剤がゴム系である。
前記裏面の保護層としてのコーティング層は、水溶性樹脂、アルカリ可溶性樹脂又は溶剤可溶性樹脂からなる。水溶性樹脂は、部分ケン化ポリ酢酸ビニル、水酸基を有するアクリル樹脂、セルロース等が好適に使用でき、着色層側の面と同じケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分として用いることも好ましい。アルカリ可溶性樹脂は、側鎖に水酸基及びカルボン酸基を有するアクリル共重合体又は、水酸基及びカルボン酸基変性エポキシ・ウレタン・ポリエステルアクリレート等が好適に使用できる。
本発明の裏面の保護層としてのコーティング層の厚さは、特に制限するものではないが、保護性能の面から3〜100μmが好ましく、特に好ましくは5〜20μmである。
前記離間体は、紙または樹脂フィルムである。本発明で用いる紙は、中性紙が特に好ましく、中性紙はpH6.5〜7.0(pH測定は、JISP8133による)である。また、不織布も好適に使用できる。本発明で用いる樹脂フィルムは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコール又はセルロースからなるものが好適に使用でき、特に好ましくは、ポリエチレンである。
離間体の厚さは、特に制限するものではないが、性能面を考慮すると、紙の場合は、25〜50g/m2が好ましく、特に好ましくは50g/m2程度であり、樹脂フィルムの場合は、25〜100μmが好ましく、特に好ましくは50μm程度である。
離間体の大きさは、カラーフィルター基板と同程度かやや大きい程度でよい。特に望ましくは、離間体の縦または横の長さの一方がカラーフィルター基板より大きく、他方がカラーフィルター基板より小さいものであり、これにより、積層体とした際に、離間体の一辺がカラーフィルター基板からはみ出ることになり、梱包、開梱時の作業性が良好になる。
次に、本願発明のカラーフィルター基板の利用方法について、説明する。
カラーフィルター基板は、通常ガラス基板上に、ブラックマトリックス、着色層、透明電極及びスペーサー等の突起物を形成させた状態で、液晶表示装置メーカーに搬送される。
本発明は、カラーフィルター基板を製造する第1の地点で、ガラス基板上に、ブラックマトリックス、着色層、透明電極及びスペーサー等の突起物を形成させた後、カラーフィルター基板の着色層側に本発明のケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設け、必要に応じてカラーフィルター基板の裏面に保護層を設け、前記保護層を設けたカラーフィルター基板を積層させて本発明の積層体として、第2の地点に搬送し、第2の地点で、保護層の除去を行う。
本発明でいう第1の地点は、カラーフィルター基板を製造する工場、あるいはそれに隣接する敷地等を含む概念であり、第2の地点は、液晶表示装置メーカー等のカラーフィルター基板を利用して製品とする工場あるいはそれに隣接する敷地等を含む概念である。
本発明の着色層側の保護層の除去は、水で洗浄することにより行う。
本発明の裏面の保護層の除去方法は、保護層の種類により異なる。
保護層が、水溶性樹脂層の場合は、除去は保護層を水で洗浄することにより行う。
保護層が、アルカリ可溶性樹脂層の場合は、除去は保護層をアルカリ性水溶液で洗浄することにより行う。アルカリ性水溶液は、水酸化カリウム水溶液を用いることが特に好ましい。
保護層が、有機溶剤可溶性樹脂層の場合は、除去は有機溶剤で洗浄することにより行う。
本発明で行う、水、アルカリ性水溶液又は有機溶剤による洗浄の方法は、特に限定するものではなく、洗浄液中に浸漬して行うディップ洗浄、洗浄液をシャワーし、ロールブラシやカップブラシを用いるブラシ洗浄、高圧スプレーによるスプレー洗浄又は超音波洗浄等が可能である。
以下、実施例に基づいて、詳細に説明する。
まず、図7に示す組成の保護層形成溶液を、図8に示す処理条件に従って作製した。
図8に示すように、「従来品」は部分ケン化ポリ酢酸ビニル粉末にアルコール洗浄等によりナトリウムおよびカリウムを除去していないサンプルである。
また、「本発明品(洗浄のみ)」は、部分ケン化ポリ酢酸ビニル粉末にイソプロピルアルコールを用いたアルコール洗浄を行ったが、溶液にはイオン交換処理を行っていないサンプルである。
さらに、「本発明品(洗浄+イオン交換処理1回)」は、部分ケン化ポリ酢酸ビニル粉末にイソプロピルアルコールを用いたアルコール洗浄を行い、さらに溶液にイオン交換処理を1回行ったサンプルである。
また、「本発明品(洗浄+イオン交換処理3回)」は、部分ケン化ポリ酢酸ビニル粉末にイソプロピルアルコールを用いたアルコール洗浄を行い、さらに溶液にイオン交換処理を3回行ったサンプルである。
なお、イオン交換処理に用いたイオン交換樹脂の物性・構造は図9に示す通りである。
次に、作製した全ての種類のサンプルを、溶液の状態で、イオンクロマトグラフィーを用いてナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率の測定を行った。
分析機器はダイオニクス社製「DXAQ-2211」を使用し、カラムには有機物測定用の耐有機溶媒カラム「Ion Pac CS10」を使用した。
またサプレッサーは陽イオン「CSRS−ULTRAII(エクスターナルモード)」を使用し、遊離液には陽イオン20mMスルホン酸を、再生液には超純水を用いた。
以上の結果を図10に示す。
図10に示すように、「従来品」のナトリウムイオンの含有率は110ppm程度だったが、「本発明品(洗浄のみ)」は、ナトリウムイオンの含有率が35ppm程度と、大幅に低下しており、また、さらに「本発明品(洗浄+イオン交換処理1回)」および「本発明品(洗浄+イオン交換処理3回)」は、ナトリウムイオンの含有率がほぼ0になっていた。
一方、カリウムイオンはいずれも検出されなかったが、検出限界が0.01ppmであるため、カリウムイオンの含有率は多くても0.01ppmであると考えられた。
次に、作製した全ての種類のサンプルを、溶液の状態で、原子吸光分析法を用いてナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率の測定を行った。
分析機器は日立製作所製「Z−5710原子吸光分光光度計」を使用した。
分析の手順は、まず、サンプルを純水を用いて10000分の1に希釈してから、2ccを採取し、計測を行った。
計測に当たっては、まず0.004ppmナトリウム水溶液および0.006ppmカリウム水溶液を用いてナトリウムイオンおよびカリウムイオンの検量線を作成し、検量線を基にしてサンプルのナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有量を測定した。
以上の結果を図11に示す。
図11に示すように、「従来品」のナトリウムイオンの含有率は38.47ppmだったが、「本発明品(洗浄のみ)」は、ナトリウムイオンの含有率が0.45ppm程度と、大幅に低下しており、また、さらに「本発明品(洗浄+イオン交換処理1回)」はナトリウムイオンの含有率が0.020ppm、「本発明品(洗浄+イオン交換処理3回)」は、ナトリウムイオンの含有率が0.005ppmと、さらに低下していた。
一方、カリウムイオンはいずれも検出されなかったが、検出限界が0.0003ppmであるため、カリウムイオンの含有率は多くても0.0003ppmであると考えられた。
次に、上記の保護層形成溶液をカラーフィルター基板の着色層側の面に塗布して乾燥させ、保護層とした。その後、洗浄により保護層を除去し、液晶等の部品を取り付けて液晶パネルとし、これに光を照射して、輝点の発生の有無を判定した。以上の結果を図12に示す。
なお、図12における「○」の判定は輝点の発生が全くなかった場合、「△」の判定は輝点の発生が若干見られた場合、「×」の判定は輝点の発生が大量に見られた場合を示す。
図12に示すように、「従来品」は「×」の判定だったが、「本発明品(洗浄のみ)」は「△」の判定となり、「本発明品(洗浄+イオン交換処理1回)」は「△〜○」の判定となった。
一方、「本発明品(洗浄+イオン交換処理3回)」は「○」の判定となり、輝点の発生が全く見られなかった。
以上より、保護層形成溶液からナトリウムおよびカリウムを除去することにより、保護層形成溶液中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである場合、もしくは保護層形成溶液中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmの場合は、輝点の発生を大幅に抑えることができることが分かった。
以上、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明のカラーフィルター基板の一例を示す断面図 本発明のカラーフィルター基板の一例を示す断面図 本発明の積層体の一例を示す説明図 本発明の積層体の一例を示す説明図 本発明の積層体の一例を示す説明図 本発明の積層体の一例を示す説明図 溶液の組成を示す図 サンプルごとの溶液の処理方法を示す図 イオン交換樹脂の物性・構造を示す図 イオンクロマトグラフィーを用いて測定したナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率を示す図 原子分光分析法を用いて測定したナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率を示す図 輝点の発生の有無の判定結果を示す図
符号の説明
1…………カラーフィルター基板
3…………ガラス基板
5…………ブラックマトリックス
7a………着色層(R)
7b………着色層(G)
7c………着色層(B)
9…………透明電極
11………スペーサ−
13………保護層
21………離間体
31………積層体

Claims (17)

  1. カラーフィルター基板の着色層側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設けることを特徴とするカラーフィルター基板。
  2. カラーフィルター基板の着色層側の面および裏側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設けることを特徴とするカラーフィルター基板。
  3. 前記部分ケン化ポリ酢酸ビニルの平均重合度が500以上1100未満である請求項1又は請求項2記載のカラーフィルター基板。
  4. カラーフィルター基板の着色層側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設けたカラーフィルター基板を複数枚積層させてなる積層体であって、隣り合う2枚のカラーフィルター基板は、一方のカラーフィルター基板の前記保護層と他方のカラーフィルター基板の裏面とが接してなることを特徴とする積層体。
  5. カラーフィルター基板の着色層側の面及び裏側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設けたカラーフィルター基板を複数枚積層させてなる積層体であって、隣り合う2枚のカラーフィルター基板は、一方のカラーフィルター基板の前記保護層と他方のカラーフィルター基板の裏面とが接してなることを特徴とする積層体。
  6. カラーフィルター基板の着色層側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設けたカラーフィルター基板を複数枚積層させてなる積層体であって、隣り合うカラーフィルター基板の間に離間体を介在させることを特徴とする積層体。
  7. カラーフィルター基板の着色層側の面及び裏側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設けたカラーフィルター基板を複数枚積層させてなる積層体であって、隣り合うカラーフィルター基板の間に離間体を介在させることを特徴とする積層体。
  8. 前記離間体は、紙または樹脂フィルムである請求項6又は請求項7に記載の積層体。
  9. 前記離間体は、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンである請求項8に記載の積層体。
  10. 第1の地点で、カラーフィルター基板の着色層側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設ける工程と、前記保護層を設けたカラーフィルター基板を、隣り合う2枚のカラーフィルター基板は、一方のカラーフィルター基板の前記保護層と他方のカラーフィルター基板の裏面とが接するように、複数枚積層させて積層体を形成させる工程と、
    前記第1の地点で形成させた積層体を、前記第1の地点から第2の地点へ搬送する工程と、
    前記第2の地点で、前記カラーフィルター基板の保護層を水で洗浄することにより除去する工程とを具備することを特徴とするカラーフィルター基板の利用方法。
  11. 第1の地点で、カラーフィルター基板の着色層側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設ける工程と、前記保護層を設けたカラーフィルター基板を、隣り合うカラーフィルター基板の間に離間体を介在させながら、複数枚積層させて積層体を形成させる工程と、
    前記第1の地点で形成させた積層体を、前記第1の地点から第2の地点へ搬送する工程と、
    前記第2の地点で、前記カラーフィルター基板の保護層を水で洗浄することにより除去する工程とを具備することを特徴とするカラーフィルター基板の利用方法。
  12. 第1の地点で、カラーフィルター基板の着色層側の面及び裏側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設ける工程と、前記保護層を設けたカラーフィルター基板を、隣り合う2枚のカラーフィルター基板は、一方のカラーフィルター基板の前記保護層と他方のカラーフィルター基板の裏面とが接するように、複数枚積層させて積層体を形成させる工程と、
    前記第1の地点で形成させた積層体を、前記第1の地点から第2の地点へ搬送する工程と、
    前記第2の地点で、前記カラーフィルター基板の保護層を水で洗浄することにより除去する工程とを具備することを特徴とするカラーフィルター基板の利用方法。
  13. 第1の地点で、カラーフィルター基板の着色層側の面及び裏側の面に、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層、もしくは、ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmである保護層形成溶液を乾燥させてなる保護層を設ける工程と、前記保護層を設けたカラーフィルター基板を、隣り合うカラーフィルター基板の間に離間体を介在させながら、複数枚積層させて積層体を形成させる工程と、
    前記第1の地点で形成させた積層体を、前記第1の地点から第2の地点へ搬送する工程と、
    前記第2の地点で、前記カラーフィルター基板の保護層を水で洗浄することにより除去する工程とを具備することを特徴とするカラーフィルター基板の利用方法。
  14. カラーフィルター基板の着色層側および/または裏側の面に、保護層として塗布される保護層形成溶液であって、
    ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した値で、重量%でNa≦35ppmかつK≦0.01ppmであることを特徴とする保護層形成溶液。
  15. カラーフィルター基板の着色層側および/または裏側の面に、保護層として塗布される保護層形成溶液であって、
    ケン化度88モル%以上の部分ケン化ポリ酢酸ビニルを主成分とし、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有率が、原子吸光分析法を用いて測定した値で、重量%でNa≦0.5ppmかつK≦0.0003ppmであることを特徴とする保護層形成溶液。
  16. カラーフィルター基板の着色層側および/または裏側の面に、保護層として塗布される保護層形成溶液の製造方法であって、
    部分ケン化ポリ酢酸ビニル粉末をアルコール洗浄し、前記部分ケン化ポリ酢酸ビニル粉末からカリウムイオンおよびナトリウムイオンを除去する工程(a)と、
    前記部分ケン化ポリ酢酸ビニル粉末を水に溶解させて保護層形成溶液を生成する工程(b)と、
    を有することを特徴とする保護層形成溶液の生成方法。
  17. 前記保護層形成溶液にイオン交換処理を行い、前記保護層形成溶液からカリウムイオンおよびナトリウムイオンを除去する工程(c)をさらに有することを特徴とする請求項16記載の保護層形成溶液の生成方法。
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