JP2008121696A - センサユニットの取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】センサユニットの防振を可能にし、かつボルトの締付工程を削減し得るセンサユニットの取付構造を提供する。
【解決手段】センサユニット10を、その両フランジ14に設けられるパイプ16の貫通穴17を利用して車両のボディー構造体Bの取付面20に抜け止めする取付部材21として、取付面20から突出して貫通穴17に貫通可能な取付軸22と、この取付軸22の先端に設けられて貫通穴17の内径よりも大径に設定される大径部位23bを有するとともにこの大径部位が貫通穴17の内径よりも小径に弾性変形可能な先端部23と、取付軸22の周囲を覆うとともに貫通穴17の内径よりも僅かに大径に設定される外径を有するように形成される弾性体24とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動に影響を受けうるセンサを備えたセンサユニットであって取付穴を有するセンサユニットを、被取付部材に取り付けるためにこの被取付部材に設けられる、センサユニットの取付構造に関するものである。
振動に影響を受けうるセンサを備えたセンサユニットの取付構造に関する技術として、例えば、下記特許文献1に開示される「防振装置」がある。この開示技術は、自動車の車体とそのエンジンとの間にエンジンマウントとして機能する防振装置に関するもので、振動源となるエンジンに連結されている部材を車体に取り付ける取付構造である。このため、「振動に影響を受けうるセンサを備えたセンサユニット」を振動源となる車体に取り付ける取付構造とは異なるが、防振構造を採る点で近似するので、ここでは本願の従来技術として位置づけることとする。
下記特許文献1に開示される従来技術では、当該文献の図2等に示すように、防振装置(10)は、その取付部材を構成するブラケット(20)が内筒金具(14)および本体ゴム(16)を介してエンジンに連結されており、またこのブラケット(20)は、その下部を構成する支持部(20A)に形成された貫通孔(22)に、弾性変形可能な弾性体(38)を備える取付金具(30)を介在させてボルト(24)を挿通して車体(26)へねじ止めされる。これにより、エンジンから車体(26)に伝わる振動を、本体ゴム(16)および弾性体(38)によって減衰可能にしている。
特開平07−280034号公報
しかしながら、このように構成される防振装置(10)によると、当該防振装置(10)と車体(26)との固定にはボルト(24)を使用している。このため、当該防振装置(10)を車体(26)に取り付ける際には、ボルト締付工程が必ず発生することから、このようなボルト(24)の使用が組付工数の増大を招来するという問題がある。
また、このようなボルト締付工程では、通常、ボルト(26)の過剰な締め付けによるねじ機構やその周辺部位の破損等を防ぐ必要があることから、当該工程内において、さらに締付トルクの管理を行わなければならず、これによって組付工数の増大を招いているという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、センサユニットの防振を可能にし、かつボルトの締付工程を削減し得るセンサユニットの取付構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1のセンサユニットの取付構造では、振動に影響を受けうるセンサを備えたセンサユニットであって取付穴を有するセンサユニットを、被取付部材に取り付けるためにこの被取付部材に設けられる、センサユニットの取付構造において、前記被取付部材から突出して前記取付穴に貫通可能な取付軸と、前記取付軸の先端に設けられて前記取付穴の内径よりも大径に設定される大径部位を有するとともにこの大径部位が前記取付穴の内径よりも小径に弾性変形可能な先端部と、前記取付軸の周囲を覆うとともに前記取付穴の内径よりも僅かに大径に設定される外径を有するように筒形状に形成される弾性体と、を備えることを技術的特徴とする。
特許請求の範囲に記載の請求項2のセンサユニットの取付構造では、請求項1記載のセンサユニットの取付構造において、前記弾性体は、鍔形状に形成される2つの環状部を筒部で連結して構成されており、前記2つの環状部のうちの一方は、前記大径部位の前記被取付部材側の表面を覆い、前記2つの環状部のうちの他方は、前記取付軸周囲の前記被取付部材の表面を覆い、前記筒部は、前記取付軸の外周面を覆うことを技術的特徴とする。
特許請求の範囲に記載の請求項3のセンサユニットの取付構造では、請求項2記載のセンサユニットの取付構造において、前記弾性体は、前記2つの環状部と前記筒部とが一体に成形されており、前記一方の環状部は、その肉厚が前記取付軸の軸径に対してほぼ1/2に設定され、前記他方の環状部は、その肉厚が前記取付軸の軸径に対してほぼ1/2に設定され、前記筒部は、その肉厚が前記取付軸の軸径に対してほぼ1/2に設定され、前記弾性体のヤング率は、0.1N/mm2以上5.0N/mm2以下に設定されていることを技術的特徴とする。
請求項1の発明では、被取付部材から突出して取付穴に貫通可能な取付軸の先端には、取付穴の内径よりも大径に設定される大径部位を有するとともにこの大径部位が取付穴の内径よりも小径に弾性変形可能な先端部が設けられる。
これにより、当該先端部の大径部位を、センサユニットの取付穴よりも小径に弾性変形させて取付穴に貫通させると、貫通後には元の形状に復元するので、当該先端の外径が取付穴よりも大径になることで、この復元後の大径部位でもって取付穴の抜け止めが可能となる。したがって、センサユニットがワンタッチで被取付部材に取り付けられるので、ボルトの締付工程を削減することができる。また、不十分な締付トルク管理に起因するボルト等の締付力がねじ機構やその周辺部位にかかることもなく、取付応力が安定するので、上述のようなねじ機構やその周辺部位の破損を防止することができる。
また、センサユニットは、その取付穴に弾性体で覆われた取付軸を貫通させた状態で被取付部材に取り付けられる。これにより、センサユニットと取付軸との間には、弾性体が介在するので、被取付部材から取付軸を介してセンサユニットに伝わる振動がこの弾性体によって減衰され得る。したがって、センサユニットの防振を可能にすることができる。
請求項2の発明では、一方の環状部は、大径部位の被取付部材側の表面を覆い、他方の環状部は、取付軸周囲の被取付部材の表面を覆い、筒部は、取付軸の外周面を覆う。
これにより、被取付部材の表面に沿う方向の振動が筒部でもって減衰されるだけでなく、被取付部材の表面に垂直な方向の振動が一方の環状部および他方の環状部でもって減衰される。したがって、より確実にセンサユニットの防振を可能にすることができる。
例えば、一方の環状部の肉厚を取付軸の軸径に対してほぼ1/2に設定し、他方の環状部の肉厚を取付軸の軸径に対してほぼ1/2に設定し、筒部の肉厚を取付軸の軸径に対してほぼ1/2に設定すると好適である。具体的には、例えば、弾性体の材質がシリコンであり、ヤング率が0.1N/mm2以上5.0N/mm2以下であるとき、1.5kHz以上の周波数の振動について良好な減衰特性を得ることができる。
以下、本発明のセンサユニットの取付構造をイナーシャセンサユニット(以下「センサユニット」という)の取付構造に適用した実施形態を各図に基づいて説明する。
まず、本実施形態に係る取付構造により、被取付部材としての車両のボディー構造体Bに取り付けられるセンサユニット10の構成を、図1および図2を参照して説明する。
図1(A) および図1(B) に示すように、センサユニット10は、当該センサユニット10が搭載される車両の挙動を検出し得る機能を有する検出装置で、振動に影響を受けうるセンサとして、当該車両の加速度を検出し得るGセンサ12や当該車両の回転を検出し得るヨーレイトセンサ13を備え、これらによって当該車両の挙動を検出している。
センサユニット10は、これらのセンサやその周辺回路を構成する各種の電子部品等が実装されたプリント配線板Pを収容可能に箱形状に形成されるケーシング11と、このケーシング11を車両のボディー構造体Bに取り付ける取付穴が形成されるフランジ14と、を有し、これらにより当該センサユニット10の外観を構成している。
ケーシング11は、例えば、ABSやエポキシ系樹脂等の合成樹脂からなる長方形状の箱体で、内部にプリント配線板Pを収容可能な開口部が形成されており、この開口部を図略の蓋部で閉塞することによって当該プリント配線板Pを収容可能な空間を区画形成可能に構成されている。なお、この蓋部もABSやエポキシ系樹脂等の合成樹脂からなる。
また、このケーシング11の長手方向一端側には、コネクタピン18を外部に露出可能に構成される開口部が形成されている(図1(A) 参照)。このコネクタピン18は、プリント配線板Pに電気的に接続されており、例えば、Gセンサ12やヨーレイトセンサ13から出力されるセンサ信号に対して所定の信号処理を行い得る図略の信号処理回路からの、当該車両の挙動データを外部に出力可能にしている。
フランジ14も、例えば、ABSやエポキシ系樹脂等の合成樹脂からなり、ケーシング11と一体成形される板形状の取付部材として機能するものである。本実施形態では、例えば、ケーシング11の両側面からそれぞれ外方向にほぼ平板状に2つのフランジ14が延出しており、それぞれのほぼ中央部には、厚さ方向に貫通する貫通穴15が形成されている(図1(B) 参照)。本実施形態の場合、さらにこの貫通穴15内に金属製のパイプ16がインサート成形されている。
このパイプ16は、いわゆる「クリープ現象」を防止するためのもので、本実施形態では、パイプ16の上端部および下端部がそれぞれフランジ14の上面および下面から僅かに突出するように、当該パイプ16の長さh1をフランジ14の肉厚t1よりも大きく設定している(図2参照)。これにより、たとえ当該フランジ14が図略のボルトおよびナットによりねじ締め固定される場合でも、ねじ締め荷重を直接パイプ16で受けられることから、フランジ14には長時間継続した荷重がかからないようにしてクリープ現象の発生を抑制している。なお、「クリープ現象」とは、ABSやエポキシ系樹脂等の合成樹脂(プラスチック)に、長時間継続した荷重がかかることによって緩やかに生じる変形のことをいう。
また、パイプ16は、フランジ14の貫通穴15内にインサート成形されることで、このパイプ16の貫通穴17は、後述するように、センサユニット10の取付穴として機能する。なお、この貫通穴17の内径d1は、ボディー構造体Bに形成される取付部材21の先端部23に対して、後述するような寸法関係となるように設定されている。
このように構成されるセンサユニット10は、次に説明する取付部材21によって、ボディー構造体Bの取付面20に取り付けられることで、当該車両の挙動を検出可能に搭載、つまり車載される。
取付部材21は、前述したセンサユニット10を、ボルト等を用いることなく、ワンタッチでボディー構造体Bに取付可能にするもので、当該センサユニット10を取り付けるべき位置の取付面20に設けられている。ここで、図3および図4を参照して取付部材21の構成を詳述する。
図3に示すように、取付部材21は、取付軸22、先端部23および弾性体24により構成されており、前述したセンサユニット10のフランジ14の貫通穴17に合わせて、その数および位置が設定されている。
本実施形態の場合、センサユニット10はフランジ14を2つ有し、それぞれに貫通穴17が1箇所ずつ形成されているので、当該取付部材21は、これらの貫通穴17の位置に合わせて取付面20に、2箇所形成されている。
取付軸22は、取付面20から直角方向に突出してパイプ16の貫通穴17に貫通するようPBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂でもって円柱状に形成されている。当該取付軸22は、図3に示すように、高さをh2、軸径をd2に設定されており、高さh2は、貫通穴17の深さh1よりも高く設定されている。
先端部23は、PBT樹脂でもって取付軸22と一体的に当該取付軸22の先端に設けられて貫通穴17の内径d1よりも小径に弾性変形可能であるように円錐台状に形成されている。
図3に示すように、当該先端部23は、最小外径d3に設定される頂部側部位23aおよび最大外径d4に設定される大径部位23bで構成されている。頂部側部位23aの外径d3は、前述したフランジ14の一部を構成するパイプ16の貫通穴17の内径d1よりも小径に設定されている。また、大径部位23bの外径d4は、パイプ16の貫通穴17の内径d1よりも大径に設定されている。なお、頂部側部位23aの外径d3は、大径部位23bの外径d4よりも小径であれば、パイプ16の貫通穴17の内径d1よりも大径に設定されてもよい。
図4に示すように、弾性体24は、例えば、シリコン、天然ゴム等からなるゴム系樹脂製品で、平板円環形状(鍔形状)に形成される上下側環状部25、26を薄肉円筒状に形成される筒部27で連結して一体的に形成されている。なお、本実施形態の弾性体24には、シリコンが採用されており、当該弾性体24のヤング率は、例えば、0.1N/mm2以上5.0以下N/mm2に設定されている。
弾性体24の上側環状部25は、図4(B)に示すように、外径をd5、肉厚をt2に設定されており、この上側環状部25は、貫通穴17の内径d1よりも小径に弾性変形可能に形成されている。また、弾性体24の下側環状部26は、図4(B)に示すように、外径をd6、肉厚をt3に設定されている。
また、弾性体24の筒部27は、図4(B)に示すように、外径をd7、肉厚をt4、高さをh3に設定されており、外径d7は、貫通穴17の内径d1よりも僅かに大径に設定されるとともに、筒部27の高さh3は、貫通穴17の深さh1よりも高くなるように設定されている。当該筒部27は、その外径を貫通穴17の内径d1よりも小径に弾性変形可能に形成されている。
そして、上側環状部25は、その肉厚t2が取付軸22の軸径d2に対してほぼ1/2(半分)に設定され、また下側環状部26は、その肉厚t3が取付軸22の軸径d2に対してほぼ1/2に設定され、さらに筒部27は、その肉厚t4が取付軸22の軸径d2に対してほぼ1/2に設定されている。
このように構成される弾性体24は、例えば、図3に示すように、上側環状部25が先端部23の大径部位23bにおける取付面20側の表面23cを覆い、下側環状部26が取付軸22周囲の取付面20の表面20aを覆い、筒部27が取付軸22の外周面を覆うように、取付軸22に対してインサート成形される。これにより、組付工程において、取付軸22に弾性体24を組み付ける必要がなくなるので、組付工数の削減が可能になる。
なお、このように、インサート成形することなく、弾性体24を取付軸22とは別体に成形して、組付工程において、弾性体24を取付軸22に後から組み付けるようにしてもよい。この場合には、弾性体24の筒部27の内径は、先端部23の大径部位23bの外径d4よりも小径に設定されるため、弾性体24の組付けに際しては、弾性体24の下側環状部26を引っ張りながら、当該筒部27の内径が大径部位23bの外径d4よりも大径になるように、拡径させる必要がある。
このため、例えば、弾性体24に軸方向に延びるように形成されるスリットを設ける。これにより、弾性体24の組付けに際して、このスリットの溝幅を拡げるように、弾性体24の下側環状部26を引っ張ることで、弾性体24の筒部27の内径を比較的容易に拡げることができ、弾性体24の組付けを容易にすることができる。
このように、取付部材21が構成されることによって、例えば、センサユニット10は、図5に示す手順で、取付面20に取り付けられる。
まず、図5(A)に示すように、位置合わせ工程では、取付部材21の取付軸22の軸J中心に、センサユニット10の貫通穴17の中心が一致するように、センサユニット10の平面方向(図1(A) に示すXY方向)の位置を調整する。
次に、図5(B)に示すように、弾性変形工程では、センサユニット10’の貫通穴17に取付部材21’の先端部23を挿入する。このとき、当該先端部23の大径部位23bは、その外径d4がセンサユニット10’の貫通穴17の内径d1よりも大径に設定され、また弾性体24の上側環状部25の外径d5も貫通穴17の内径d1よりも大径に設定されているため、大径部位23bの外径d4および上側環状部25の外径d5が貫通穴17の内径d1よりも小径となるように、パイプ16に対して当該先端部23を圧入する。
これにより、図5(B) に示すように、大径部位23bを含めた先端部23や弾性体24の上側環状部25は、パイプ16の内壁によって押し縮められるように縮径されて、パイプ16の貫通穴17内に収まる。このような圧入がさらに進むことによって、図5(C) に示すように組付完了状態に移行する。
即ち、先端部23等の圧入が進むと、取付部材21”の大径部位23bや上側環状部25が、パイプ16の貫通穴17内を通過する。すると、図5(C)に示すように、それまでパイプ16の内壁によって押し縮められていた先端部23等が、そのような外圧から解放されて、もとの外形寸法に復元する。
これにより、先端部23の大径部位23bはその外径がd4に、また弾性体24の上側環状部25はその外径がd5に戻るため、この復元後の大径部位23bおよび上側環状部25でもって取付軸22からパイプ16が抜け出ることを防止、つまり「抜け止め」を可能にする。
これにより、センサユニット10がワンタッチでボディー構造体Bの取付面20に取り付けられるので、例えば、ボルトを両フランジ14の貫通穴17に貫通して締め付けることでセンサユニット10を取付面20に取り付けるようなボルト締付工程が不要となる。
また、ボルトの締付トルクを管理する管理工程も不要となり組付工数を削減し得る。さらに、ボルト等の締付時における過剰な締付力が、センサユニット10フランジ14等の取り付け部位にかかることもなくなるので、取り付け部位の破損が発生し難くなる。
本実施形態では、センサユニット10は、両フランジ14の貫通穴17に弾性体24で覆われた取付軸22をそれぞれ貫通させた状態で車両のボディー構造体Bの取付面20に取り付けられる。これにより、次のような防振効果を得ることができる。
即ち、図1(B) に示すように、取付軸22の外周面とパイプ16の内周面との間には、弾性体24が介在する。このため、例えば、図6(A) や図6(B) に示すように、取付軸22が矢印αやβの方向(取付面20に沿う方向;図1(A) に示すXY方向)に振動すると、弾性体24の筒部27のうち、振動が加えられる方向側(図6(A) では矢印α側、図6(B) では矢印β側)の筒部27’の肉厚が薄くなり、その反対側(図6(A) では矢印αの反対側、図6(B) では矢印βの反対側)の筒部27”の肉厚が厚くなることで、当該筒部27’がクッションや緩衝材として機能する。
つまり、筒部27が矢印αやβの方向の振動に対するクッション等としての役割を果たすので、パイプ16を矢印αやβの方向にほとんど振動させることなく、センサユニット10の防振を可能にし得る。
また、先端部23の大径部位23bにおける取付面20側の表面23cとパイプ16の上端面との間には、弾性体24の上側環状部25が介在する。さらに、取付軸22周囲の取付面20の表面20aとパイプ16の下端面との間には、弾性体24の下側環状部26が介在する。このため、例えば、図7(A) や図7(B) に示すように、取付軸22が矢印γやδの方向(取付面20に垂直な方向;図1(A) に示すZ方向)に振動すると、弾性体24の下側環状部26’(上側環状部25’)が薄くなったり、上側環状部25”(下側環状部26”)が厚くなったりするので、下側環状部26’や上側環状部25’がクッションや緩衝材として機能する。
つまり、上側環状部25や下側環状部26が矢印γやδの方向の振動に対するクッション等としての役割を果たすので、パイプ16を矢印γやδの方向にも、ほとんど振動させることなく、センサユニット10の防振を可能にし得る。
このような弾性体24による防振効果は、図8に示す特性図からもわかる。なお、図8は、振動周波数に対する弾性体24による防振効果を示す特性図で、横軸は、ボディー構造体Bに加えられる振動の周波数、縦軸は、ボディー構造体Bに加えられる振動を基準に、センサユニット10に伝わる振動の増減量を示すゲインである。
図8に示すように、約1.5kHz以上の周波数の振動について良好な減衰特性が得られていることがわかり、特に、10kHz以上の周波数の振動については、40dB以上の減衰効果が得られていることがわかる。なお、この特性は、弾性体24のヤング率が0.1N/mm2以上5.0N/mm2以下に設定された場合のもので、また、弾性体24の構成は、前述したものである。
即ち、上側環状部25の肉厚t2が取付軸22の軸径d2に対してほぼ1/2(半分)に設定され、下側環状部26の肉厚t3が取付軸22の軸径d2に対してほぼ1/2に設定され、筒部27の肉厚t4が取付軸22の軸径d2に対してほぼ1/2に設定された場合のものである。
以上説明したように、本実施形態に係るセンサユニットの取付構造によると、ボディー構造体Bの取付面20から突出して、センサユニット10の貫通穴17に貫通可能な取付軸22の先端には、貫通穴17の内径d1よりも大径に設定される大径部位23bを有するとともにこの大径部位23bが貫通穴17の内径d1よりも小径に弾性変形可能な先端部23が設けられる。
これにより、当該先端部23の大径部位23bを、センサユニット10の貫通穴17よりも小径に弾性変形させて貫通穴17に貫通させると、貫通後には元の形状に復元するので、当該先端の外径が貫通穴17よりも大径になることで、この復元後の大径部位23bでもって貫通穴17の抜け止めが可能となる。したがって、センサユニット10がワンタッチでボディー構造体Bの取付面20に取り付けられるので、ボルトの締付工程を削減することができる。また、不十分な締付トルク管理に起因するボルト等の締付力がねじ機構やその周辺部位にかかることもなく、取付応力が安定するので、上述のようなねじ機構やその周辺部位の破損を防止することができる。
また、センサユニット10は、その貫通穴17に弾性体24で覆われた取付軸22を貫通させた状態で取付面20に取り付けられる。これにより、センサユニット10と取付軸22との間には、弾性体24が介在するので、取付面20から取付軸22を介してセンサユニット10に伝わる振動がこの弾性体24によって減衰され得る。したがって、センサユニット10の防振を可能にすることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記実施形態と同等もしくはそれ以上の作用・効果が得られる。
(1)弾性体24は、上下側環状部25、26を筒部27で連結して構成されることに限らず、上下側環状部25、26を廃止して薄肉円筒状の筒部27のみでもって取付軸22を覆うように形成してもよい。
(2)本発明に適用されるセンサユニットは、Gセンサ12やヨーレイトセンサ13を備えるイナーシャセンサユニット10に限ることなく、振動に影響を受けうるセンサを備えたセンサユニットであればどのようなセンサユニットであってもよい。
(3)フランジ14のパイプ16を廃止するとともに貫通穴15を貫通穴17と同一径d1に形成して、各貫通穴15に取付部材21をそれぞれ貫通させることでセンサユニット10を車両のボディー構造体Bの取付面20に取り付けるようにしてもよい。
図1(A) は本発明の実施形態に係るセンサユニットの取付構造の構成概要を示す斜視図で、図1(B) は図1(A) に示す1B−1B線相当の切断面による断面図である。 本実施形態に係る取付構造を構成するフランジの貫通穴およびその周囲の断面図で、図1(A) に示す1B−1B線相当の切断面によるものである。 本実施形態に係る取付構造を構成する取付部材の断面図で、図1(A) に示す1B−1B線相当の切断面によるものである。 図4(A) は、本実施形態に係る取付構造を構成する弾性体の構成概要を示す斜視図で、図4(B) は図4(A) に示す4B−4B線相当の切断面による断面図である。 本実施形態に係る取付構造の組付工程を示す説明図で、図5(A) は位置合わせ工程、図5(B) は弾性変形工程、図5(C) は組付完了、をそれぞれ示すものである。 本実施形態に係る取付構造による防振効果の様子を示す説明図で、図6(A) および図6(B) は、いずれもX(Y)方向の振動に対する弾性体の変形状態例を示すものである。 本実施形態に係る取付構造による防振効果の様子を示す説明図で、図7(A) および図7(B) は、いずれもZ方向の振動に対する弾性体の変形状態例を示すものである。 弾性体による振動周波数の減衰効果を示す特性図で、振動周波数に対する振動ゲインを示すものである。
符号の説明
10…イナーシャセンサユニット(センサユニット)
11…ケーシング
12…Gセンサ(センサ)
13…ヨーレイトセンサ(センサ)
14…フランジ
16…パイプ
17…貫通穴(取付穴)
20…取付面(被取付部材)
20a…表面(取付軸周囲の被取付部材の表面)
21…取付部材
22…取付軸
23…先端部(取付軸の先端)
23a…頂部側部位(取付軸の先端)
23b…大径部位(取付軸の先端)
23c…表面(大径部位の被取付部材側の表面)
24…弾性体
25,25’,25”…上側環状部(一方の環状部)
26,26’,26”…下側環状部(他方の環状部)
27,27’,27”…筒部
B…ボディー構造体(被取付部材)
d1…貫通孔の内径(取付穴の内径)
d2…取付軸の軸径
d3…頂部側部位の外径
d4…大径部位の外径
d5…上側環状部の外径
d6…下側環状部の外径
d7…筒部の外径
h1…貫通孔の深さ
h2…取付軸の高さ
h3…筒部の高さ(弾性体の軸長)
t1…フランジの肉厚
t2…上側環状部の肉厚(一方の環状部の肉厚)
t3…下側環状部の肉厚(他方の環状部の肉厚)
t4…筒部の肉厚
α,β…取付面に沿う方向
γ,δ…取付面に垂直な方向

Claims (3)

  1. 振動に影響を受けうるセンサを備えたセンサユニットであって取付穴を有するセンサユニットを、被取付部材に取り付けるためにこの被取付部材に設けられる、センサユニットの取付構造において、
    前記被取付部材から突出して前記取付穴に貫通可能な取付軸と、
    前記取付軸の先端に設けられて前記取付穴の内径よりも大径に設定される大径部位を有するとともにこの大径部位が前記取付穴の内径よりも小径に弾性変形可能な先端部と、
    前記取付軸の周囲を覆うとともに前記取付穴の内径よりも僅かに大径に設定される外径を有するように筒形状に形成される弾性体と、
    を備えることを特徴とするセンサユニットの取付構造。
  2. 前記弾性体は、鍔形状に形成される2つの環状部を筒部で連結して構成されており、
    前記2つの環状部のうちの一方は、前記大径部位の前記被取付部材側の表面を覆い、
    前記2つの環状部のうちの他方は、前記取付軸周囲の前記被取付部材の表面を覆い、
    前記筒部は、前記取付軸の外周面を覆うことを特徴とする請求項1記載のセンサユニットの取付構造。
  3. 前記弾性体は、前記2つの環状部と前記筒部とが一体に成形されており、
    前記一方の環状部は、その肉厚が前記取付軸の軸径に対してほぼ1/2に設定され、
    前記他方の環状部は、その肉厚が前記取付軸の軸径に対してほぼ1/2に設定され、
    前記筒部は、その肉厚が前記取付軸の軸径に対してほぼ1/2に設定され、
    前記弾性体のヤング率は、0.1N/mm2以上5.0N/mm2以下に設定されていることを特徴とする請求項2記載のセンサユニットの取付構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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