JP2008120628A - ポーラスコンクリートブロックの製造方法及びこの方法で製造されたポーラスコンクリートブロック - Google Patents

ポーラスコンクリートブロックの製造方法及びこの方法で製造されたポーラスコンクリートブロック Download PDF

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Abstract

【課題】連続空隙率、強度、透水係数をバランス良く安定させたポーラスコンクリートブロックを製造する。
【解決手段】多数の実験によって、製品たるポーラスコンクリートの材料及び基本配合を予め定めておき、前記配合に係る所要の材料を夫々正確に秤量して生ポーラスコンクリートを混練し、前記製品を成型するための型枠容積に応じて理論質量の生ポーラスコンクリートを誤差1%内で正確に秤量し、これを前記型枠内に丁度収まるまで振動と加圧を併用しながら成型することを特徴とするポーラスコンクリートブロックの製造方法及びこの方法により製造されたポーラスコンクリートブロック。
【選択図】図1

Description

本発明は、一定の連続空隙率、強度、透水係数を備えた高品質のポーラスコンクリートブロックを安定して製造することができるポーラスコンクリートブロックの製造方法及びこの方法で製造されたポーラスコンクリートブロックに関する。
従来よりポーラスコンクリートブロックは、骨材にバインダー剤を絡めて混練し、これを型枠内に打設して製造している。一定の連続空隙率を必要とするので、砕石種別の選択や配合は念入りに行われる。
具体例を示すと、特開2005−145784のポーラスコンクリートブロックおよびその製造方法では、ポーラスコンクリートの利点である通気性、透水性、環境保全性を充分に確保すると共に実用的な強度を満足させるため、骨材とセメント材の他に、石炭灰と増粘剤及び消泡剤を含めることにより、気泡の調整が可能となり、比較的大きな空隙を形成でき、コンクリートブロックの強度を実用強度まで高めることができるとしている。このように、配合材を変え、セメント量を多くし、加圧する等によって強度を向上することは可能であった。
しかし、ポーラスコンクリートは、強度のみでなく連続空隙率及び透水性が重要な管理ファクターであり、特に連続空隙率を売り物とするポーラスコンクリートにあっては、連続空隙率を最優先した品質設計方針が必要である。従来の方式で加圧し、詰めるだけ詰めて型枠内にポーラスコンクリートを充填して成型した場合、そこに出来上った製品の連続空隙率は当初目的とは程遠く、空隙特性を評価できないほどの製品になってしまう事になっているのが実情である。
高強度を必要とする法面張りブロックの例を示すと、特開2005−68867及び特開2005−68868号公報の例がある。これは、周辺に凸リブ及び凹リブによる枠を設け、その基体を構成するポーラスコンクリートに密度3.5以上の骨材を一部使用して、ポーラスコンクリート製品の単位質量の改善を図った植生用張りブロックの製造技術が示されており、強度特性は少なくとも10N/mmが設計目標値であるとしている。しかし、これらの公報にも製造方法の記述はなく、普通コンクリート同様に詰めるだけ詰め込む方式が採用されているものと伺える。
この他の製造方法に関する技術としては、特開2006−069153、特開2005−271409、特開2004−351813、特開2001−191314、特開平10−086122などがあるが、これ等も夫々の形状や機能などに独特の特徴を持たせようとしたもので、ポーラスコンクリート製品の圧縮強度とか連続空隙率などの品質特性値を当初の基本配合で忠実に製品内に造り込み、かつ製品ロット間における品質特性のバラツキを安定状態で製造するものではない。特開平06−339907号公報では、普通コンクリートの可変振動機の制御を製品質量を計測制御しつつ品質安定を狙っているが、ポーラスコンクリートにあっては、この種の制御では、強度確保できても安定した連続空隙率を得ることはできない。
このように、従来のポーラスコンクリートブロックは、普通コンクリート製品の製造方法と同様に、製品型枠内にコンクリートを詰めるだけ詰め込む方式、つまり、製品となる型枠を升とする容積計量方法が一般的であった。言い換えれば、これまでのポーラスコンクリート製品は、強度についてはよく検討されているが、連続空隙率に関しては成り行き任せであって、強度特性に対する空隙特性等の品質バランスが崩壊してしまっていた。
特開2005−145784号公報、第1頁、図1 特開2005−68867号公報、第1頁、図1 特開2005−68868号公報、第1頁、図1 特開2006−069153号公報、第1頁、図1 特開2005−271409号公報、第1頁、図1 特開2004−351813号公報、第1頁、図1 特開2001−191314号公報、第1頁、図1 特開平10−086122号公報、第1頁、図1 特開平06−339907号公報、第1頁、図1
ポーラスコンクリートにあっては、空隙特性を確実に作りこみたい。そのためには、耐久性を確保できる圧縮強度を、下限規格値ぎりぎりまで抑えてでも空隙率はなるべく確保したい。これが連続空隙率を第1の管理ファクターとするポーラスコンクリート製造上のポイントである。
そこで、本発明は、連続空隙率を最優先して、所要の強度、所要の透水係数を備えたポーラスコンクリートブロックを品質バランスよく安定して製造することができるポーラスコンクリートの製造方法及びこの方法で製造された高品質ポーラスコンクリートブロックを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明のポーラスコンクリートブロックの製造方法は、ポーラスコンクリートの代表的な品質特性である連続空隙率、圧縮強度、透水係数を高精度で確実に再現することができるポーラスコンクリートの製造方法であって、まず前記品質特性を得ることのできる基本配合を設定し、この基本配合で定まる生ポーラスコンクリートの単位容積質量に製品成型用型枠の容積を乗じた値を理論質量として、この理論質量の生ポーラスコンクリートを実際秤量し、この秤量後の生ポーラスコンクリートを前記型枠内に全量投入して前記型枠内に丁度に収めて成型し、当初の予定通りの品質特性を確実に再現したポーラスコンクリートブロックを製造することを特徴とする。
本発明では、強度向上のために無闇な加圧や不安定な強度向上手段は取らない。あくまで、一定の連続空隙率を第1の管理項目として設定し、材料を厳選し、繰り返しの品質保障できる配合を行うことにより、安定して一定品質を得ることができる配合を定め、これを一定の成型方式で一定の型枠容積に理論質量だけ収め、予定通りの品質を得る。つまり、一定の配合を形成して、理論質量を一定の容積内に一定の成型方式で収め入れ、物理的に一定品質のポーラスコンクリートブロックを作り込むのである。
一般に、配合が全く一定であることを前提とすれば、一定容積に対して重量増加すれば連続空隙率は重量増加に比例して低下する。即ち、連続空隙率を一定とするためには、これに含めるべき重量を一定としなければならない。無闇に詰め込んではいけないのである。
そこで、本発明では、前記材料の選択を適切に行うことは当然として、前記材料の計量誤差をε1(%)、前記理論質量の計量誤差をε2(%)とするとき、各誤差ε1、ε2を正確に管理し、例えばいずれも±1%以内とする。これにより、各誤差が±1%以下(未満)であるので、誤差は平均しては±1%以内となることができる。より好ましくは、±0.5%以下、さらに好ましくは、±0.3%以内で抑える。従来は、詰め込むだけ詰めていたので、或いは強度のみに重点を置いて振動を加えていたため、或いは適当に押え込んでいたため、高強度は可能であっても連続空隙率を5〜10%以上バラつかせ、安定連続空隙率を得られなかったのである。材料選択を適切とすることを条件として、一定配合の下では、透水係数は連続空隙率と略比例した関係にあると見ることができるので、連続空隙率の管理によって、透水係数も同時に管理できる。
本発明では、計画的に製造された配合による生ポーラスコンクリートを型枠容積に応じて定められた理論質量だけ正確に秤量し、その秤量した生ポーラスコンクリートを所要容積の型枠内に全量投入し、振動及び加圧を加えて型枠容積内に丁度沈み収めるようにするので、例えば圧縮強度18N/mm以上、連続空隙率18〜25%、透水係数0.8〜3.0cm/secであっても、高品質のポーラスコンクリートを安定して製造できる。
本発明は、ポーラスコンクリートの代表的な品質特性である連続空隙率、圧縮強度、透水係数を高精度で確実に再現することができるポーラスコンクリートの製造方法であって、まず前記品質特性を得ることのできる基本配合を設定し、この基本配合で定まる生ポーラスコンクリートの単位容積質量に製品成型用型枠の容積を乗じた値を理論質量として、この理論質量の生ポーラスコンクリートを実際秤量し、この秤量後の生ポーラスコンクリートを前記型枠内に全量投入して前記型枠内に丁度に収めて成型し、当初の予定通りの品質特性を確実に再現したポーラスコンクリートブロックを製造することを特徴とするポーラスコンクリートブロックの製造方法。ポーラスコンクリートブロックである。従って、連続空隙率を第1の管理ファクターとして、一定強度以上で一定の透水係数を持った一定品質のポーラスコンクリートブロックを安定して製造することができる。
前記材料の計量誤差をε1(%)、前記理論質量の計量誤差をε2(%)とするとき、各誤差ε1、ε2をいずれも±1%以内とすれば、連続空隙率を平均的に±1%内に収め、かつ所要の強度及び透水性のポーラスコンクリートブロックを製造できる。
以上の如くして製造したポーラスコンクリートブロックにおいて、連続空隙率を18〜25%、圧縮強度18N/mm2、透水係数を0.8〜3.0cm/secとしたポーラスコンクリートブロックは、特に法面張りブロックに用いて有用である。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最適の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るポーラスコンクリートブロックの製造方法を示す説明図、図2及び図3は、上記ポーラスコンクリートの配合に使用した細骨材および粗骨材のふるい分け曲線を示すグラフ、図4は本発明を実施して作った法面張りブロックの平面図及び断面図、図5はこの法面張りブロックの施工状態を示す説明図である。
図1に示すように、本発明のポーラスコンクリートブロックの製造方法は、まず、製品1たるポーラスコンクリートブロックが本来必要とする連続空隙率CV、強度TS、透水係数WRから成る品質特性を得るための基本配合2を設計する。これに用いる材料は厳選し、安定して一定品質を出せるものでなければならない。また、一定して安定した品質を得ることを保証するため、少なくとも10〜20回の繰り返し実験が為されねばならない。
次に、基本配合2が完成すると、前記配合2に係る所要の材料S1〜S5を夫々正確に秤量(ステップ101)して生ポーラスコンクリートPCを混練(ステップ102)し、その後、前記製品1を成型するための前記型枠3の容積Vに応じて理論質量Qの生ポーラスコンクリートPCを正確に秤量(ステップ104)し、その秤量した生ポーラスコンクリートPCを前記型枠3内に全量投入し、前記型枠3内に丁度収まるまで振動と加圧を併用しながら成型(ステップ105)し、前記理論質量Qのポーラスコンクリートを前記型枠3内に丁度収めて前記品質特性を備えたポーラスコンクリートブロック1を製造する。
前記型枠3の容積Vは設計上一定に定まる。前記材料S1〜S5の夫々の計量誤差をε1(%)、前記理論質量Qの計量誤差をε2(%)とするとき、各誤差ε1、ε2をいずれも±1%以下とする。実際には、この値より更に小さく±0.3%程度に制御できる。
セメントパウダーに関連して、図1の配合2をステップ102で混練する場合、ミキサーを運転しながら、まず砕石を全部投入し、次に練り混ぜ水の約10%程度を投入して砕石の表面を均等に湿らせる。次にセメントと粉体を入れて練り混ぜ、水の残りの95%程度を投入し、最後にその残り水5%程度を生ポーラスの混練状況を目視しながら調整投入する。混和剤は予め練り混ぜ水に溶解しておくのがよい。このようにして材料を投入すれば、砕石の表面に万遍なくセメントペーストが付着して、より高いバインド効果が得られる。
前記品質特性としては、例えば連続空隙率18〜25%、強度18N/mm以上、透水係数0.8〜3.0cm/secを設定したものとする。各製品1の品質特性を安定して得るためには、安定した配合2を確定せねばならない。表1に示すように、連続空隙率18〜25%、透水係数0.8〜1.5cm/sec、圧縮強度18N/mm以上が得られる基本配合として、最適となるVm/Vs(Vmはモルタルの絶対容積、Vsは細骨材の絶対容積)の関係を得て表2の配合を得る。表中Wは単位水量、Pは単位セメントパウダー量、Vpはその容積を示す。
Figure 2008120628
Figure 2008120628
混和剤としては、減水効果の高いポリカルボンサンエーテル系混和剤を用いた。セメントは早強セメント、細骨材は図2の粒度分布を有するもの、粗骨材は図3の粒度分布を持つJIS5005の砕石を用いた。
ここでは、上記表1に定める品質を得るため、型枠空間内に充填すべき材料の質量を理論質量Qkgと呼ぶ。理論質量Qは、ポーラスコンクリートPCの絶対容積から、次の表3の通りに求めることができる。
Figure 2008120628
ちなみに、従来の普通コンクリートのVm/Vsは150%前後であり、18%以上の連続空隙率を備えるポーラスコンクリートの配合は特異なレベルにある。Vgは粗骨材の絶対容積で、表3の例では577リットルである。普通コンクリートの場合、W/Pの代わりにW/C(Wは単位水量、Cは単位セメント量を指す)を用いて表す。しかし、ポーラスコンクリートの場合、セメントに微細な粉体を混入するケースもあることから、Cに代えてパウダーPを用い、普通コンクリートの配合とポーラスコンクリートの配合を区別して表している。
表3において、Vmはセメントの絶対容積95.5リットルと、水の絶対容積75リットルと、細骨材(砂)の絶対容積72.5リットルの和243リットルとして求めた。Vgは粗骨材(砂利)の絶対容積で577リットルである。Wは単位水量75kg、Pは単位セメント量300kgである。従ってW/Pは25%である。
表3の関係から、生ポーラスコンクリートPCを2074kg秤量し、容積1mの型枠内に充填して、正しく型枠一杯になるまで加圧振動を加えながら成型すれば、そこに得られるポーラスコンクリートは、圧縮強度18N/mm、連続空隙率が18%、透水係数0.8〜3.0cm/secが得られることになる。
ここに1個の容積が18リットルの製品1を製造する場合の理論質量Qは、0.018×2074kg=37.3kgである。1%の誤差は373gであり、0.3%の誤差なら111.9gであり、比較的大粒の石ころ1粒に相当し、これは容易に制御できる。
理論的には、理論質量Qの計量誤差がゼロであれば、基本配合が目標とした連続空隙率CVとか圧縮強度TSが確実に製品となってその品質特性が再現される筈である。しかし、実際の圧縮試験の破壊メカニズムは様々な要因が絡み合って簡単ではない。つまり、同じ砕石であっても、ロット内の砕石の丸、偏平、四角、細長等々粒形が異なる。粒の大小粒の混合割合による粒度分布や、ツルツルかザラザラとかの表面の状態も影響する。これらに試験誤差などの人的誤差なども加わって、圧縮強度や連続空隙率の変動要因は相当複雑で、一概に直線式で表現するほど単純ではない。
しかしながら、本発明では、計量誤差が品質誤差に相関するという事実に鑑みて、ステップ101における計量誤差を目標値1%以下、例えば0.448%とすることにより、ポーラスコンクリートの連続空隙率18.3〜27.6(平均値19.73%)の標準偏差を0.7%とし、ポーラスコンクリートの圧縮強度18.3〜27.6N/mm(平均値21.6N/mm)で標準偏差2.22N/mmとし、ポーラスコンクリートブロック1個当りの質量37.2〜37.9kg(平均値37.25kg)で標準偏差0.179kgを得た。平均誤差は0.1%で、最大誤差は0.8%であった。つまり、本発明の方法により製造すれば、この標準偏差内で製品が出来、その結果、各品質特性を安定して得ることができる。
図4に、製品1の具体例として法面張りブロックの例を示した。本実施形態に係る法面張りブロック4は、基体5及び脚体6を有する。基体5の上部には、基体表面7に対し上部に突出するデザイン突起8を有する。突起8(8a、8b)は中央の植栽ポット9の回りで、隅部のもの8aと中央部のもの8bに4分されて、恰もひまわりの花をイメージさせるが如くデザインされている。
前記脚体6の下方に設けられる植栽ポット9の底部5bは、特殊構成とされ、底面に空洞10が設けられている。即ち、植栽ポット9の底面は、空洞10との間に土砂流出防止部材としての中間層11が介在されている。即ち、植栽ポット9は、脚体6の底面6aが図7で示す地盤13と接触するとき、空洞10と土砂流出防止部材としての中間層11を介して配置される構造となっている。各部の寸法を示すと表4の通りである。
Figure 2008120628
表4から、空洞10は、底面に直径60mmの穴を有し、高さ40mmの寸法から成る逆コップ状の小さな空間である。そして、厚み20mmの中間層11を介して植栽ポット9が配置されている。
表4の法面張りブロック4は、所定の配合2を用いて図1に示した手法で製造される。即ち、容積誤差1%内とした型枠(金型)が準備され、その容積に合わせて設定された理論質量Qが設定され、ステップ102で混練された生ポーラスコンクリートPCが誤差1%内で各型枠3毎に計量されて型枠3内に投入され、振動及び加圧を行って、理論質量Qの生ポーラスコンクリートPCが、型枠の規定位置(容積)に収まり切るまで振動が加えられる。生ポーラスコンクリートが規定位置に収まると振動を停止し、硬化後に型枠3から外され、図6に示した形の法面張りブロック4を得る。従って、本発明のポーラスコンクリートブロック4は、全製品が理論質量Qを有し、連続空隙率、強度、透水係数共に規定値内に入り、安定した品質を有する。
図5は、以上の如くして製造した法面張りブロック4を築堤法面12に適用した例を示す説明図である。図7において、土壌を削って作られた地盤13上に法面張りブロック4を並べ、均しコンクリート14を投設して脚体6の底部6aが地盤13の表面に密着した状態で仕上げる。従って、脚体6の回りは均しコンクリート14が充填され、厚みdのポーラスコンクリート製の底部6bを介して植栽ポット9が配置された形となる。植栽ポット9には、適宜保水性材料を担持させ、その上に植物植栽用の土壌(図示せず)を入れて、植物15を植える。
本法面張りブロック4では、脚体6下方に逆コップ状の空洞10を設け、これに対し、植栽ポット9を中間層11を介しているので、接地地盤と脚体15の接触を確実とすることができる。地盤13と植栽ポット9との間の水蒸気の流通を確実とすることができる。
脚体6を地盤13に対し確実に密着できるので、設置工事が容易である。即ち、均しコンクリート14によって接触不良を生ずることがない。
洪水時の吸出し作用を検討すると、洪水になり表面を高速の水が流れると、空洞10内がいっぱいなるまで土砂が上昇するが、それはせいぜいコップいっぱいで180cc程度であり、これが中間層11を通過し、植栽ポット9から外部へ流出される恐れは皆無である。即ち、土壌の吸出し(サイフォン現象)は問題にならない。
空洞10には、設置のときに地盤13の土が半分位入り込んで、その体積を小さくするがゼロにはならず、中間層11と地盤13との間で空気及び水分流通のバッファ空間となって、地下で生活する微生物の棲家となり、微生物にとって快適な住環境を育成できる効果を期待できる。
法面張りブロック4は、地下水や湧水など自然の水の流れを遮断しないように水際部分の透水性を確保することで、水の循環を確保することができる。勾配の変化に合わせた擦り付け施工が可能なため、河岸の法勾配を自在に変化させることができる。このことは、河川やその周辺に生息する生物にとって、河川の上下流方向、横断方向の連続性や、周辺とのネットワークを確保する意味で非常に重要である。ブロックに設けられた植栽ポット9へ客土やポット苗を施工することにより、緑化が可能となる。地域住民による「花一杯運動」などの活動等にも連動させることができる。
植栽ポット9は、深さL1+L2−dの深さを備えている。法面張りブロック4は、基体5及び脚体6共にポーラスコンクリート製であって、しかもその連続空隙率18〜25%で、透水係数は0.8〜3.0cm/secであり、格別保水性が良好である。さらに、植栽ポット9の底面は、ポーラスコンクリート製の底部5bを介して地盤13の地面(土壌)と接触しているので、地盤13側から水分供給でき、植物15にとっては好適の生育環境を得ることができる。特に、植栽ポット9は地盤13と連通しているので、夏季の乾燥期にも十分耐え、植栽ポット9内で植物15を育成することができる。植栽ポット9は基体5の下の脚体6に入り込んでおり、十分深いので、長い根の植物15であっても育つ。
本法面張りブロック4は、連続空隙率18〜25%、圧縮強度18N/mm以上、透水係数0.8〜3.0cm/secとして作られるので、高強度で連続空隙率が安定しており、安定した品質を有し、長期の使用にあたって安定した性能を有して護岸を保護することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜設計的変更が可能であり、各種態様で実施し得る。
本発明の一実施形態に係るポーラスコンクリートの製造方法を示すフローチャートである。 ポーラスコンクリートの配合に用いられる細骨材の粒度分布を示すグラフである。 ポーラスコンクリートの配合に用いられる粗骨材の粒度分布を示すグラフである。 本発明を実施した法面張りブロックの説明図で、(a)図は平面図、(b)図は側面図である。 本発明を実施した法面張りブロックを利用した築堤法面の断面図である。
符号の説明
1、4 製品(法面張りブロック)
2 配合
3 型枠
5 基体
5b 底部
6 脚体
6a 底面
7 基体表面
8(8a、8b) デザイン突起
9 孔部(植栽ポット)
10 空洞
11 中間層
12 築堤法面
13 地盤
14 均しコンクリート
15 植物
S1、S2、S3、S4、S5 材料
PC 生ポーラスコンクリート
PP 植栽ポットの深さ
CV 連続空隙率(%)
TS 圧縮強度(N/mm
WR 透水係数(cm/sec)
Q 理論質量(kg)

Claims (3)

  1. ポーラスコンクリートの代表的な品質特性である連続空隙率、圧縮強度、透水係数を高精度で確実に再現することができるポーラスコンクリートブロックの製造方法であって、
    まず前記品質特性を得ることのできる基本配合を設定し、この基本配合で定まる生ポーラスコンクリートの単位容積質量に製品成型用型枠の容積を乗じた値を理論質量として、この理論質量の生ポーラスコンクリートを実際秤量し、この秤量後の生ポーラスコンクリートを前記型枠内に全量投入して前記型枠内に丁度に収めて成型し、当初の予定通りの品質特性を確実に再現したポーラスコンクリートブロックを製造することを特徴とするポーラスコンクリートブロックの製造方法。
  2. 個々に秤量される前記理論質量Qの許容誤差は、その生産ロット内で±1%以内の精度で管理することを特徴とする請求項1記載のポーラスコンクリートブロックの製造方法。
  3. 前記品質特性として、連続空隙率を18〜25%、圧縮強度を18N/mm以上、透水係数を0.8〜3.0cm/secとして請求項1又は2の方法で製造したことを特徴とするポーラスコンクリートブロック。
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