JP2008118775A - 3相バランサおよび3相バランス方法 - Google Patents

3相バランサおよび3相バランス方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 半導体などの電子部品を不使用にして装置の信頼性を高め、かつ、装置のコストを低く抑えることができる3相バランサおよび3相バランス方法を提供する。
【解決手段】 3相電圧から取り出した線間電圧V赤白、V白青、V青赤の位相・レベルを移相器により調整して、線間電圧α赤白/3、αV白青/3、α白青/3、αV青赤/3を生成する移相部2と、線間電圧V赤白、V青赤のレベルを変圧器により調整した線間電圧V赤白/3、V青赤/3を生成する変圧部1と、線間電圧V赤白/3、α白青/3、αV青赤/3を組み合わせる結線により逆相電圧Eを生成し、同じく線間電圧α赤白/3、αV白青/3、V青赤/3から逆相電圧αを生成する生成手段とを備える。変圧部1は、線間電圧V赤白と逆相電圧Eから正相電圧E、線間電圧V白青と逆相電圧E、αから正相電圧α、線間電圧V青赤と逆相電圧αから正相電圧αを生成する。
【選択図】 図7

Description

この発明は、3相配電線の線間電圧の不平衡を解消する3相バランサおよび3相バランス方法に関する。
3相配電線は、6kVの高圧を変電所から送る架空線であり、例えば途中で分岐されて低圧に変換され、単相の電力を需要家に供給する。また、単相の電力を供給する際にケーブル配線が使用される場合があり、各相の対地静電容量が大きく異なることになる。これらの状況により負荷のアンバランスが発生する。例えば図11に示すように、変電所ではバランスのとれた電圧E、E、Eが対地静電容量C、C、Cのアンバランスにより、図12に示すように各線路の電圧降下e、e、eが異なってくる。これにより、赤相、白相、青相の対地電圧に差が発生し、各線間電圧V赤白、V白青、V青赤が異なってしまう。
こうした各線間電圧V赤白、V白青、V青赤のアンバランスを解消するために、配電系統および不平衡負荷を配電系統側で補償する装置(例えば、特許文献1参照)や、3相配電系統で単相の重い負荷により発生する3相電圧不平衡状態を抑制する装置がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−231169号公報 特開2004−208345号公報
しかし、先に述べた各装置には次の課題がある。これらの装置はいずれも制御回路などのような、半導体等を用いた装置を備えている。不平衡を解消する装置は、通常、電柱の付近など野外で用いられる場合が多く、半導体等を含む制御回路はその使用環境により信頼性が低下すると共に使用部品数が多くなりコストが高くなる。
この発明の目的は、前記の課題を解決し、半導体などの電子部品を不使用にして装置の信頼性を高め、かつ、装置のコストを低く抑えることができる3相バランサおよび3相バランス方法を提供することにある。
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、3相電圧から取り出した第1の線間電圧、第2の線間電圧、および第3の線間電圧の位相およびレベルを移相器により調整して、前記第1の線間電圧と位相およびレベルの異なる120度位相差の線間電圧と、前記第2の線間電圧と位相およびレベルの異なる120度位相差の線間電圧および240度位相差の線間電圧と、前記第3の線間電圧と位相およびレベルの異なる120度位相差の線間電圧とを生成する移相部と、前記3相電圧から取り出した前記第1の線間電圧および前記第3の線間電圧のレベルを変圧器により調整したレベル調整の線間電圧をそれぞれ生成する変圧部と、前記レベル調整の第1の線間電圧と、前記240度位相差の第2の線間電圧と、前記120度位相差の第3の線間電圧とを組み合わせる結線により逆相電圧を生成し、前記240度位相差の第1の線間電圧と、前記120度位相差の第2の線間電圧と、前記レベル調整の第3の線間電圧とを組み合わせる結線により前記逆相電圧に対して240度位相差の逆相電圧を生成する生成手段とを備え、前記変圧部は、前記第1の線間電圧と前記逆相電圧とから正相電圧を生成し、前記第2の線間電圧と前記逆相電圧と前記240度位相差の逆相電圧とから、前記正相電圧に対して120度位相差の正相電圧を生成し、前記第3の線間電圧と前記240度位相差の逆相電圧とから、前記正相電圧に対して240度位相差の正相電圧を生成することを特徴とする3相バランサである。
請求項1の発明によれば、移相部は、例えば非対称の3相電圧から取り出した各線間電圧から、これらの線間電圧と位相およびレベルの異なる3相の線間電圧を移相器によりそれぞれ生成する。変圧部は、非対称の3相電圧から取り出した各線間電圧から、これらの線間電圧とレベルの異なる2相の線間電圧を変圧器によりそれぞれ生成する。そして、変圧部は、生成した2相の線間電圧と、移相部が生成した3相の線間電圧とを基にして3相の逆相電圧をそれぞれ生成し、これらの逆相電圧と各線間電圧とを基にして3相の正相電圧を生成する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の3相バランサにおいて、前記変圧器は、前記3相電圧を入力とし、これらの3相電圧から前記各線間電圧をそれぞれ生成する1次巻線部と、前記レベル調整の第1の線間電圧と、前記レベル調整の第3の線間電圧とを生成する3次巻線部と、前記逆相電圧が加えられる第1の逆相巻線により前記正相電圧を生成する第1の正相巻線と、前記240度位相差の逆相電圧が加えられる第2の逆相巻線により前記120度位相差の正相電圧を生成する第2の正相巻線と、前記逆相電圧が加えられる第3の逆相巻線および前記240度位相差の逆相電圧が加えられる第4の逆相巻線により前記240度位相差の正相電圧を生成する第3の正相巻線とから成る2次巻線部とを備えることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の3相バランサにおいて、前記移相部は、前記3相電圧の各2相の電圧から線間電圧をそれぞれ生成する入力巻線と、前記入力巻線との位置関係により位相およびレベルの異なる線間電圧をそれぞれ生成する出力巻線とを備える複数の誘導電圧調整器であることを特徴とする。
請求項4の発明は、3相電圧から取り出した第1の線間電圧、第2の線間電圧、および第3の線間電圧の位相およびレベルを移相器により調整して、前記第1の線間電圧と位相およびレベルの異なる120度位相差の線間電圧と、前記第2の線間電圧と位相およびレベルの異なる120度位相差の線間電圧および240度位相差の線間電圧と、前記第3の線間電圧と位相およびレベルの異なる120度位相差の線間電圧とを生成し、前記3相電圧から取り出した前記第1の線間電圧および前記第3の線間電圧のレベルを変圧器により調整したレベル調整の線間電圧をそれぞれ生成し、前記レベル調整の第1の線間電圧と、前記240度位相差の第2の線間電圧と、前記120度位相差の第3の線間電圧とを組み合わせる結線により前記変圧器により逆相電圧を生成し、前記240度位相差の第1の線間電圧と、前記120度位相差の第2の線間電圧と、前記レベル調整の第3の線間電圧とを組み合わせる結線により前記逆相電圧に対して240度位相差の逆相電圧を前記変圧器により生成し、前記第1の線間電圧と前記逆相電圧とから前記変圧器により正相電圧を生成し、前記第2の線間電圧と前記逆相電圧と前記240度位相差の逆相電圧とから、前記正相電圧に対して120度位相差の正相電圧を前記変圧器により生成し、前記第3の線間電圧と前記240度位相差の逆相電圧とから、前記正相電圧に対して240度位相差の正相電圧を前記変圧器により生成することを特徴とする3相バランス方法である。
である。
請求項1および請求項4の発明により、移相器を用いた移相部と、変圧器を用いた変圧部と、結線からなる生成手段とにより、非対称の3相電圧から対称な3相電圧を生成することができるので、半導体などの電子部品を用いた回路を不要にして装置の信頼性を高め、また、装置の主な構成部品が2つのであるので、装置のコストを低く抑えることができる。
請求項2の発明により、非対称の3相電圧が加えられる1次巻線部と、各線間電圧と逆相電圧とから対称の3相の正相電圧を出力する2次巻線部と、レベルの異なる線間電圧を生成する3次巻線部とからなる変圧器を変圧部として用いるので、特殊構造の変圧器を使用することなく、また、簡単構造の変圧部を用いることができる。
請求項3の発明により、移相器として一般的な誘導電圧調整器を用いるので、装置のコストを抑えると共に代替品の利用を容易にする。
次に、この発明の実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。この実施の形態による3相バランサは次ぎの原理を基にしている。つまり、図1に示すように、3相バランサによれば、非対称の3相電圧の線間電圧V赤白、線間電圧V白青、および線間電圧V青赤から対称の3相電圧を取り出すものである。なお、線間電圧V赤白、線間電圧V白青、および線間電圧V青赤はベクトルである。ここで、対称座標法による正相電圧、逆相電圧、および対称変換の変換子(ベクトルオペレータ)を、
正相電圧:E
逆相電圧:E
変換子:α (α+α+1=0)
とすると、線間電圧V赤白、線間電圧V白青、および線間電圧V青赤は、
赤白=E+E …(1)
白青=α+E+α=α+(1+α)E
=α+αE …(2)
青赤=αE+α …(3)
となる。なお、変換子αは、
α=exp(j120度)
であり、正相電圧Eと逆相電圧Eとはベクトルである。
さらに、(1)〜(3)式を用いて、3相電圧である正相電圧E、正相電圧Eに対して240度位相の異なる正相電圧α、および正相電圧Eに対して120度位相の異なる正相電圧αEを、非対称3相電圧の線間電圧V赤白、線間電圧V白青、および線間電圧V青赤で表すと、
=V赤白−E …(4)
α=V白青−(1+α)E …(5)
αE=V青赤−α …(6)
となる。つまり、(4)〜(6)式によれば、図1に示すように、非対称の3相電圧の各線間電圧V赤白、V白青、V青赤から対称3相電圧である正相電圧E、正相電圧α、および正相電圧αEを取り出すことができる。
3相の正相電圧E、正相電α、および正相電αEを表す(4)〜(6)式中の3相の逆相電圧E、αE、αは、
=(V赤白+α白青+αV青赤)/3 …(7)
αE=(αV赤白+V白青+α青赤)/3 …(8)
α=(α赤白+αV白青+V青赤)/3 …(9)
である。また、
+αE+α=0
の関係から、
αE=−(E+α) …(10)
となる。この様子を図2のベクトル図に示す。図2では線間電圧V赤白、V白青、V青赤をそのまま用いたので、(7)〜(9)の逆相電圧は3倍の3E、3αE、3αとなっている。
以上によりこの実施の形態では、(4)〜(6)式で示したように、対称3相電圧、つまり、
正相電圧E
正相電圧α
正相電圧αE
は、非対称の線間電圧V赤白、線間電圧V白青、および線間電圧V青赤と、変換子αおよび逆相電圧Eとで得ることができる。さらに、(7)〜(9)式で示したように、
逆相電圧E
逆相電圧αE
逆相電圧α
は、非対称の線間電圧V赤白、線間電圧V白青、および線間電圧V青赤と、変換子αとで得ることができ、かつ、(10)式で示したように、逆相電圧αEは2相の逆相電圧Eおよび逆相電圧αから得ることができる。
これにより、この実施の形態では、第1の段階として、非対称の線間電圧V赤白、線間電圧V白青、および線間電圧V青赤と、変換子αとから2相の逆相電圧、つまり、
逆相電圧E
逆相電圧α
を得る。また、第2段階として、逆相電圧Eと逆相電圧αとから、残りの1相の逆相電圧、つまり、
逆相電圧αE
を得る。そして、第3段階として、非対称の線間電圧V赤白、線間電圧V白青、および線間電圧V青赤と、逆相電圧E、逆相電圧αE、および逆相電圧αとから、対称の3相電圧である、
正相電圧E
正相電圧α
正相電圧αE
を得る。
以上の原理を基にした3相バランサは図3に示すように、変圧部1と移相部2とを備えている。以下では、3相バランサの構成と作用とを併せて説明する。
変圧部1は、1次巻線部11、2次巻線部12、3次巻線部13、入力端子14A〜14C、および出力端子15A〜15Cを備えている。入力端子14A〜14Cには非対称3相電圧である赤相の電圧、青相の電圧、白相の電圧が加えられ、出力端子15A〜15Cからは対称3相電圧である赤相の電圧、白相の電圧、青相の電圧が出力される。1次巻線部11、2次巻線部12、および3次巻線部13は変圧器を構成する。
変圧部1の1次巻線部11は1次巻線11A〜11Cを備え、2次巻線部12は、2次巻線である正相巻線12A〜12Cと、同じく2次巻線である逆相巻線12D〜12Gとを備え、3次巻線部13は3次巻線13A、13Bを備えている。1次巻線部11の1次巻線11A〜11CはΔ結線をされ、1次巻線11Aの両端には赤相の電圧と青相の電圧とが加えられるので、1次巻線11Aの電圧は線間電圧V青赤となる。同じく、1次巻線11Bの両端には赤相の電圧と白相の電圧とが加えられるので、1次巻線11Bの電圧は線間電圧V赤白となり、1次巻線11Cの両端には白相の電圧と青相の電圧とが加えられるので、1次巻線11Cの電圧は線間電圧V白青となる。
2次巻線部12の正相巻線12A〜12CはΔ結線をされ、また、正相巻線12Aには逆相巻線12Dが接続され、正相巻線12Bには逆相巻線12Eが接続され、正相巻線12Cの両端には逆相巻線12Fと逆相巻線12Gとが接続されている。さらに、正相巻線12A〜12CのΔ結線部分には、出力端子15A〜15Cがそれぞれ接続されている。2次巻線部12は、後述するように、対称3相電圧である赤相の電圧、白相の電圧、および青相の電圧を生成する。
3次巻線部13の3次巻線13Aは、1次巻線部11の1次巻線11Aとの巻線比により、線間電圧V青赤と同相でレベルが1/3の線間電圧V青赤/3を発生し、同じく、3次巻線13Bは、1次巻線部11の1次巻線11Bとの巻線比により線間電圧V赤白/3を発生する。
移相部2は線間電圧V赤白、V白青、V青赤の位相をずらした電圧を発生する。このために、移相部2は誘導電圧調整器を移相器として用いる。例えば、図4(a)に示すように、誘導電圧調整器の入力巻線2Aに入力電圧を加え、出力巻線2Bから出電圧を取り出す場合、入力巻線2Aと出力巻線2Bとの位置関係を120度にすると、図4(b)に示すように、出力電圧の位相を入力電圧の位相に比べて120度進めることができる。図4(a)の入力巻線2Aと出力巻線2Bとの位置関係を得るために、図4(c)に示すように、出力巻線2Bである固定子巻線に対して入力巻線2Aである回転子巻線の位置を調整する。回転子巻線は、空隙2を介在して固定子巻線に対して回転可能に設けられている。つまり、一般的なトランスと異なり、回転子巻線は固定子巻線に対して扇を開くような位置関係をとることができ、これにより連続的な移相および出力電圧のレベル調整が可能である。図4の誘導電圧調整器は、入力電圧の位相を120度進め、入力電圧のレベルを1/3にしている。なお、図4(c)では矢印2および矢印2が回転子巻線および固定子巻線による磁束の発生方向を示し、固定子巻線の「×」印は図4の紙面表から紙面裏に向かう電流の流れる方向を表し、回転子巻線の「・」印は図4の紙面裏から紙面表に向かう電流の流れる方向を表す。
図4に示す誘導電圧調整器により入力電圧の位相を120度進めることは、入力電圧に変換子αを掛けることと同じである。つまり、図4の誘導電圧調整器は、出力電圧として、
α入力電圧/3
を発生する。
同じように、図5(a)に示すように、誘導電圧調整器の入力巻線2Aに入力電圧を加え、出力巻線2Bから出電圧を取り出す場合、入力巻線2Aと出力巻線2Bとの位置関係を240度にすると、図5(b)に示すように、出力電圧の位相を入力電圧の位相に比べて240度進めることができる。図5(a)の入力巻線2Aと出力巻線2Bとの位置関係を得るために、図5(c)に示すように、出力巻線2Bである固定子巻線に対して入力巻線2Aである回転子巻線の位置を調整する。図5の誘導電圧調整器は、入力電圧の位相を240度進め、入力電圧のレベルを1/3にしている。
図5に示す誘導電圧調整器により入力電圧の位相を240度進めることは、入力電圧に変換子αを掛けることと同じである。つまり、図5の誘導電圧調整器は、出力電圧として、
α入力電圧/3
を発生する。
こうした誘導電圧調整器を移相器として用いる移相部2は、入力巻線21A、22A、23A、出力巻線21B、22B、22C、23B、入力端子24A〜24Fを備えている。入力端子24A、24Eには非対称3相電圧の赤相の電圧が加えられ、入力端子24B、24Dには非対称3相電圧の白相の電圧が加えられ、入力端子24C、24Fには非対称3相電圧の青相の電圧が加えられる。
入力巻線21Aの両端には赤相の電圧と白相の電圧とが加えられるので、入力巻線21Aの電圧は線間電圧V赤白となる。出力巻線21Bは、入力巻線21Aと共に移相器を形成し、線間電圧V赤白より240度位相が進み、かつ、レベルが1/3の線間電圧α赤白/3を発生する。同じように、入力巻線22Aの両端には青相の電圧と白相の電圧とが加えられるので、入力巻線22Aの電圧は線間電圧V白青となる。出力巻線22Bは、入力巻線22Aと共に移相器を形成し、線間電圧V白青より120度位相が進み、かつ、レベルが1/3の線間電圧αV白青/3を発生し、出力巻線22Cは、入力巻線22Aと共に移相器を形成し、線間電圧V白青より240度位相が進み、かつ、レベルが1/3の線間電圧α白青/3を発生する。また、入力巻線23Aの両端には赤相の電圧と青相の電圧とが加えられるので、入力巻線23Aの電圧は線間電圧V青赤となる。出力巻線23Bは、入力巻線23Aと共に移相器を形成し、線間電圧V青赤より120度位相が進み、かつ、レベルが1/3の線間電圧αV青赤/3を発生する。
図3の3相バランサに対して、さらに図6に示す結線が行われ、生成手段が形成される。図6の結線は、図7に示す第1の結線、図8に示す第2の結線、および図9に示す第3の結線からなっている。図7に示す第1の結線では、逆相巻線12Dと逆相巻線12Gとをループ状に接続し、逆相巻線12Eと逆相巻線12Fとをループ状に接続する。
図8に示す第2の結線では、逆相巻線12Eと3次巻線13Bと出力巻線22Cと出力巻線23Bとをループ状に接続する。この接続により、図10(a)に示すように、逆相巻線12Eには、
赤白/3+α白青/3+αV青赤/3
の電圧が加わる。つまり、先の(7)式で示される関係が成り立つ。
=(V赤白+α白青+αV青赤)/3 …(7)
この結果、逆相巻線12Eには、逆相電圧Eが加えられる。
図9に示す第3の結線では、逆相巻線12Dと3次巻線13Aと出力巻線21Bと出力巻線22Bとをループ状に接続する。この接続により、図10(b)に示すように、逆相巻線12Dには、
α赤白/3+αV白青/3+V青赤/3
の電圧が加わる。つまり、先の(9)式で示される関係が成り立つ。
α=(α赤白+αV白青+V青赤)/3 …(9)
この結果、逆相巻線12Dには、逆相電圧Eに対して240度位相の異なる逆相電圧αが加えられる。
一方、2次巻線部12では、逆相巻線12Dに加えられる(9)式の逆相電圧αは、第1の結線により逆相巻線12Gに加えられ、逆相巻線12Eに加えられる(7)式の逆相電圧Eは同じく第1の結線により逆相巻線12Fに加えられる。この結果、正相巻線12Cの両側に位置する逆相巻線12Fおよび逆相巻線12Gにより、(10)式の関係、つまり、
αE=−(E+α) …(10)
の関係が成り立つ。
さらに、2次巻線部12では、図3の結線により、2次巻線部12の正相巻線12Bは、逆相巻線12Eの逆相電圧Eにより、(4)式で示される正相電圧
=V赤白−E
を発生し、正相巻線12Aは、逆相巻線12Dの逆相電圧αにより、(6)式で示される正相電圧
αE=V青赤−α
を発生する。さらに、正相巻線12Cは、両端の逆相巻線12Fの逆相電圧Eと、逆相巻線12Gの逆相電圧αとにより、(5)式で示される正相電圧
α=V白青−(1+α)E
を発生する。
そして、2次巻線部12は、正相巻線12A〜12CのΔ結線により、対称3相電圧である正相電圧E、正相電圧Eに対して位相が120度異なる正相電圧α、および正相電圧Eに対して位相が120度異なる正相電圧αEから、赤相の電圧、白相の電圧、および青相の電圧を出力端子15A〜15Cにそれぞれ出力する。
こうして、3相の対地電圧および線間電圧の不平衡を解消して、対称な3相電圧を出力することができる。このとき、変圧部1には1次巻線部11、2次巻線部12、および3次巻線部13からなる変圧器を用い、移相部2では誘導電圧調整器を移相器として用いるので、電子回路等を不要にして、屋外等での使用に際して装置の信頼性を高めることができる。さらに、移相部2では連続的な位相調整が可能な誘導電圧調整器を用いるので、120度や240度の位相の微調整が容易である。
以上、この発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、移相部2で移相器として用いられている各誘導電圧調整器の出力巻線つまり回転子巻線による位相の調整を自動で行ってもよい。この場合には、例えば、出力端子15A〜15Cに出力される3相の電圧をモニタし、3相電圧が対称となるように各回転子巻線を調整するようにしてもよく、また、各回転子巻線の電圧をモニタして所定の位相になるように各回転子巻線を調整するようにしてもよい。
この発明の実施の形態による3相バランサの原理を説明するベクトル図である。 この発明の実施の形態による3相バランサの原理を説明するベクトル図である。 この発明の実施の形態による3相バランサを示す構成図である。 移相部に用いられる移相器を説明する説明図であり、図4(a)は−120度の移相を説明する図、図4(b)は図4(a)のベクトル図、図4(c)は巻線の配置を示す図である。 移相部に用いられる移相器を説明する説明図であり、図5(a)は−240度の移相を説明する図、図5(b)は図4(a)のベクトル図、図5(c)は巻線の配置を示す図である。 図3に対する結線を示す図である。 第1の結線を示す図である。 第2の結線を示す図である。 第3の結線を示す図である。 結線を説明する図であり、図10(a)は第2の結線を説明する図、図10(b)は第3の結線を説明する図である。 3相電圧の電圧変動を示す図である。 各相電圧のアンバランスを示すベクトル図である。
符号の説明
1 変圧部
11 1次巻線部
11A〜11C 1次巻線
12 2次巻線部
12A 正相巻線(第2の正相巻線)
12B 正相巻線(第1の正相巻線)
12C 正相巻線(第3の正相巻線)
12D 逆相巻線(第2の逆相巻線)
12E 逆相巻線(第1の逆相巻線)
12F 逆相巻線(第3の逆相巻線)
12G 逆相巻線(第4の逆相巻線)
13 3次巻線部
13A、13B 3次巻線
14A〜14C 入力端子
15A〜15C 出力端子
2 移相部
2A、21A、22A、23A 入力巻線
2B、21B、22B、22C、23B 出力巻線
24A〜24E 入力端子
赤白 線間電圧(第1の線間電圧)
白青 線間電圧(第2の線間電圧)
青赤 線間電圧(第3の線間電圧)

Claims (4)

  1. 3相電圧から取り出した第1の線間電圧、第2の線間電圧、および第3の線間電圧の位相およびレベルを移相器により調整して、前記第1の線間電圧と位相およびレベルの異なる120度位相差の線間電圧と、前記第2の線間電圧と位相およびレベルの異なる120度位相差の線間電圧および240度位相差の線間電圧と、前記第3の線間電圧と位相およびレベルの異なる120度位相差の線間電圧とを生成する移相部と、
    前記3相電圧から取り出した前記第1の線間電圧および前記第3の線間電圧のレベルを変圧器により調整したレベル調整の線間電圧をそれぞれ生成する変圧部と、
    前記レベル調整の第1の線間電圧と、前記240度位相差の第2の線間電圧と、前記120度位相差の第3の線間電圧とを組み合わせる結線により逆相電圧を生成し、前記240度位相差の第1の線間電圧と、前記120度位相差の第2の線間電圧と、前記レベル調整の第3の線間電圧とを組み合わせる結線により前記逆相電圧に対して240度位相差の逆相電圧を生成する生成手段と、
    を備え、
    前記変圧部は、前記第1の線間電圧と前記逆相電圧とから正相電圧を生成し、前記第2の線間電圧と前記逆相電圧と前記240度位相差の逆相電圧とから、前記正相電圧に対して120度位相差の正相電圧を生成し、前記第3の線間電圧と前記240度位相差の逆相電圧とから、前記正相電圧に対して240度位相差の正相電圧を生成することを特徴とする3相バランサ。
  2. 前記変圧器は、
    前記3相電圧を入力とし、これらの3相電圧から前記各線間電圧をそれぞれ生成する1次巻線部と、
    前記レベル調整の第1の線間電圧と、前記レベル調整の第3の線間電圧とを生成する3次巻線部と、
    前記逆相電圧が加えられる第1の逆相巻線により前記正相電圧を生成する第1の正相巻線と、前記240度位相差の逆相電圧が加えられる第2の逆相巻線により前記120度位相差の正相電圧を生成する第2の正相巻線と、前記逆相電圧が加えられる第3の逆相巻線および前記240度位相差の逆相電圧が加えられる第4の逆相巻線により前記240度位相差の正相電圧を生成する第3の正相巻線とから成る2次巻線部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の3相バランサ。
  3. 前記移相部は、前記3相電圧の各2相の電圧から線間電圧をそれぞれ生成する入力巻線と、前記入力巻線との位置関係により位相およびレベルの異なる線間電圧をそれぞれ生成する出力巻線とを備える複数の誘導電圧調整器であることを特徴とする請求項1または2に記載の3相バランサ。
  4. 3相電圧から取り出した第1の線間電圧、第2の線間電圧、および第3の線間電圧の位相およびレベルを移相器により調整して、前記第1の線間電圧と位相およびレベルの異なる120度位相差の線間電圧と、前記第2の線間電圧と位相およびレベルの異なる120度位相差の線間電圧および240度位相差の線間電圧と、前記第3の線間電圧と位相およびレベルの異なる120度位相差の線間電圧とを生成し、
    前記3相電圧から取り出した前記第1の線間電圧および前記第3の線間電圧のレベルを変圧器により調整したレベル調整の線間電圧をそれぞれ生成し、
    前記レベル調整の第1の線間電圧と、前記240度位相差の第2の線間電圧と、前記120度位相差の第3の線間電圧とを組み合わせる結線により前記変圧器により逆相電圧を生成し、
    前記240度位相差の第1の線間電圧と、前記120度位相差の第2の線間電圧と、前記レベル調整の第3の線間電圧とを組み合わせる結線により前記逆相電圧に対して240度位相差の逆相電圧を前記変圧器により生成し、
    前記第1の線間電圧と前記逆相電圧とから前記変圧器により正相電圧を生成し、
    前記第2の線間電圧と前記逆相電圧と前記240度位相差の逆相電圧とから、前記正相電圧に対して120度位相差の正相電圧を前記変圧器により生成し、
    前記第3の線間電圧と前記240度位相差の逆相電圧とから、前記正相電圧に対して240度位相差の正相電圧を前記変圧器により生成することを特徴とする3相バランス方法。
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