JP2008118450A - 同期信号分離装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複合映像信号S0から複合同期信号を分離するときの基準レベル信号を2個設ける。その2個の基準レベル信号SL1,SL2をフィールド期間ごとに互いに異なる位相で変化させる。レベル制御部16,26は、同期信号の判定結果がフィードバックされ、同期信号の欠落が無いと判定されたときに、各基準レベル信号の電位レベルを固定する。基準レベル信号SL1,SL2に基づいて、比較部10,20によって分離された信号SC1,SC2の内、同期信号の欠落が無い、いずれかの信号を複合同期信号CSYNCとして出力する。
【選択図】図1
Description
以下、本発明の同期信号分離装置の第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態の同期信号分離装置1のシステム構成図である。図1において、本実施形態の同期信号分離装置1は、複合映像信号S0の入力端子INと、ローパスフィルタ(以下の説明ではLPFと表記)6と、クランプ回路部8と、比較回路10,20と、レベル制御部16,26と、HSYNC分離部11,21と、HSYNC判別部12,22と、VSYNC分離部13,23と、VSYNC判別部14,24と、セレクタ30と、複合同期信号CSYNCの出力端子OUTとを有する。
お、複合映像信号S0が、たとえば弱電界地域等の電波状況の悪い地域で受信したテレビジョン放送電波を復調して生成した複合映像信号である場合には、LPF6から出力される複合映像信号S6は、波形歪みが多く、かつ、シンクチップおよび/またはペデスタルレベルが変動したものとなっている。
信号SC1は、比較部10において適切に分離が行われたならば複合同期信号となる信号である。ここで、後に説明するように、基準レベル信号SL1は一定値ではなく、レベル制御部16によって、同期信号を分離するための最適な値となるように制御される。これは、複合映像信号S8には、シンクチップレベルの変動が残存しているため、仮に基準レベル信号SL1を固定値にすると、比較部10から出力する信号SC1において、実質的に同期信号が欠落することになってしまう場合があるためである。
具体的には、レベル制御部16は、基準レベル信号SL1を1フィールド周期毎に順次変化させ、HSYNC判定部12およびVSYNC判定部14において同期信号の欠落がないと判定されるレベルで基準レベル信号SL1を固定する。レベル制御部16は、複合映像信号S8のシンクチップレベルの変動に応じて設定される最小レベルSL_minと最大レベルSL_maxとの間で、基準レベル信号SL1を連続的に変化させる。
信号SC2は、比較部20において適切に分離が行われたならば複合同期信号となる信号である。ここで、基準レベル信号SL1同様に、基準レベル信号SL2は一定値ではなく、レベル制御部26によって、同期信号を分離するための最適な値となるように制御される。
具体的には、レベル制御部26は、基準レベル信号SL2を1フィールド周期毎に順次変化させ、HSYNC判定部22およびVSYNC判定部24において同期信号の欠落がないと判定されるレベルで基準レベル信号SL2を固定する。レベル制御部26は、複合映像信号S8のシンクチップレベルの変動に応じて設定される最小レベルSL_minと最大レベルSL_maxとの間で、基準レベル信号SL2を連続的に変化させる。
図3に示すセレクタ30は、AND回路31,32,36、インバータ34、セレクタ38を含む。AND回路31は、HSYNC判別部12の出力信号S12とVSYNC判別部14の出力信号S14との論理和である信号S31を生成する。AND回路32は、HSYNC判別部22の出力信号S22とVSYNC判別部24の出力信号S24との論理和である信号S32を生成する。AND回路36は、信号31と、信号S32の反転信号である信号S34との論理和である信号S36を生成する。セレクタ38は、信号S36の論理レベルが「1」の場合には信号SC1を選択し、信号S36の論理レベルが「0」の場合には信号SC2を選択し、複合同期信号SYNCとして出力する。
図3において、信号S31の論理レベルは、信号S12および信号S14の論理レベルがともに「1」である場合、すなわち、信号SC1に含まれる水平同期信号と垂直同期信号がともに適切に分離できた場合(ともに同期信号の欠落が無い場合)に、「1」となる。同様に、信号S32の論理レベルは、信号S22および信号S24の論理レベルがともに「1」である場合、すなわち、信号SC2に含まれる水平同期信号と垂直同期信号がともに適切に分離できた場合(ともに同期信号の欠落が無い場合)に、「1」となる。したがって、信号S31と、信号S32の反転信号S34とについて、以下の(1)〜(4)が成立する。
(1)信号S31,S34の論理レベルがそれぞれ「0」,「0」である場合:
信号SC1には同期信号の欠落が有り、信号SC2には同期信号の欠落が無い。
(2)信号S31,S34の論理レベルがそれぞれ「0」,「1」である場合:
信号SC1,SC2には、ともに同期信号の欠落が有る。
(3)信号S31,S34の論理レベルがそれぞれ「1」,「0」である場合:
信号SC1,SC2には、ともに同期信号の欠落が無い。
(4)信号S31,S34の論理レベルがそれぞれ「1」,「1」である場合:
信号SC1には同期信号の欠落が無く、信号SC2には同期信号の欠落が有る。
次に、本実施形態の同期信号分離装置1の動作について、図4および図5を参照して説明する。図4は、シンクチップレベルが異なる複合映像信号(S0_1〜S0_5)に対する比較部10の出力信号SC1、および、比較部20の出力信号SC2の波形を示す図である。図4はタイミングチャートではなく、シンクチップレベルが異なる複合映像信号S0_1〜S0_5の各々に対する、(a)基準レベル信号SL2、(b)最適な基準レベル信号SL_opt、(c)基準レベル信号SL1、(d)信号SC2、(e)信号SC1を示す。ここで、最適な基準レベル信号SL_optとは、シンクチップレベルが異なる複合映像信号S0_1〜S0_5のすべてに対して、適切に(実質的に同期信号の欠落無く)複合同期信号を分離することができる基準レベルの信号である。
一方、基準レベル信号SL1が(c)に示す電位レベルに設定されている場合、その電位レベルは、複合映像信号S0_1,S0_2のシンクチップレベルよりも低くなっており、複合映像信号S0_3〜S0_5のシンクチップレベルとペデスタルレベルの中間に位置しているため、(e)に示すように、複合映像信号S0_3〜S0_5に対してのみ適切に複合同期信号を分離することができる。
なお、最小レベルSL_minおよび最大レベルSL_maxは、複合同期信号のシンクチップレベルおよびペデスタルレベルの実際の変動値に応じて実験的に予め決定される。
仮に基準レベル信号SL1のみが存在するとすれば、基準レベル信号が最適な基準レベル信号SL_optに達するまでに非常に時間がかかる場合がある。たとえば、前述の図4に示すように複合同期信号が変化する場合、基準レベル信号SL1が紙面の下側に(基準レベル信号SL_optに対して遠ざかる方向に)スイープしたとすれば、基準レベル信号SL_optに達するのに非常に時間がかかってしまい、その間は同期信号が得られないことになってしまう。一方、この実施形態では、基準レベル信号を2個設けているので、図4において、基準レベル信号SL1が紙面の下側にスイープしたとしても、基準レベル信号SL2は、基準レベル信号SL_optに対して近づく方向にスイープして、短期間で基準レベル信号SL_optに達することになる。
基準レベル信号が最適な基準レベル信号SL_optに達し、同期信号の欠落が無いと判定されると、レベル制御部において、基準レベル信号はその最適な基準レベル信号SL_optに固定される。すなわち、基準レベル信号SL1が最適な基準レベル信号SL_optに達し、HSYNC判別部12およびVSYNC判別部14において同期信号の欠落が無いと判定され、論理レベルが「1」である出力信号S12,S14がレベル制御部16へフィードバックされると、レベル制御部16は、基準レベル信号SL1をそのときの電位に固定する。同様に、基準レベル信号SL2が最適な基準レベル信号SL_optに達し、HSYNC判別部22およびVSYNC判別部24において同期信号の欠落が無いと判定され、論理レベルが「1」である出力信号S22,S24がレベル制御部26へフィードバックされると、レベル制御部26は、基準レベル信号SL2をそのときの電位に固定する。たとえば、図5では、基準レベル信号SL2は、フィールド期間F10に電位が固定され、基準レベル信号SL1は、フィールド期間F11に電位が固定される。
以下、本発明の同期信号分離装置の第2の実施形態について説明する。
この実施形態の同期信号分離装置2は、第1の実施形態のものよりもさらに短期間で適切な複合同期信号を得ることを目的としている。
先ず、同期信号分離装置2の構成について図6を参照して説明する。なお、図6では、図1に示した同期信号分離装置1と同一の部位については同一の符号を付し、以下では重複説明を行わない。
さらに、HSYNC判定部15は、1ライン周期毎に、水平同期信号SH1に対して実質的な同期信号の欠落の有無を判定する。その結果、HSYNC判別部15は、同期信号の欠落が無いと判定したときにその出力信号S15の論理レベルを「1」とし、同期信号の欠落が有ると判定したときにその出力信号S15の論理レベルを「0」とする。本実施形態では、その判定方法は、上述したように、基準レベル信号SL1よりも低いサンプル数のカウント値が範囲S_PD内にあるか否かによって行うほか、当業者に公知の方法を適用してもよい。
さらに、HSYNC判定部25は、1ライン周期毎に、水平同期信号SH2に対して実質的な同期信号の欠落の有無を判定する。その結果、HSYNC判別部25は、同期信号の欠落が無いと判定したときにその出力信号S25の論理レベルを「1」とし、同期信号の欠落が有ると判定したときにその出力信号S25の論理レベルを「0」とする。本実施形態では、その判定方法は、上述したように、基準レベル信号SL2よりも低いサンプル数のカウント値が範囲S_PD内にあるか否かによって行うほか、当業者に公知の方法を適用してもよい。
具体的には、レベル制御部17は、カウント結果を示す信号N15に基づいて、以下の処理を行う。すなわち、レベル制御部17は、カウント結果が範囲S_PDよりも多い、換言すると、HSYNC判定部15により分離された水平同期信号SH1のペデスタルレベルより高い第1電位領域に基準レベル信号SL1が含まれるときに、その基準レベル信号SL1を所定量低下させる。そして、レベル制御部17は、カウント結果が範囲S_PDよりも少ない、換言すると、HSYNC判定部15により分離された水平同期信号SH1のシンクチップレベルより低い第2電位領域に基準レベル信号SL1が含まれるときに、その基準レベル信号SL1を所定量増加させる。
具体的には、レベル制御部27は、カウント結果を示す信号N25に基づいて、以下の処理を行う。すなわち、レベル制御部27は、カウント結果が範囲S_PDよりも多い、換言すると、HSYNC判定部25により分離された水平同期信号SH2のペデスタルレベルより高い第3電位領域に基準レベル信号SL2が含まれるときに、その基準レベル信号SL2を所定量低下させる。そして、レベル制御部27は、カウント結果が範囲S_PDよりも少ない、換言すると、HSYNC判定部25により分離された水平同期信号SH2のシンクチップレベルより低い第4電位領域に基準レベル信号SL2が含まれるときに、その基準レベル信号SL2を所定量増加させる。なお、基準レベル信号SL2は、基準レベル信号SL1とは初期値が異なっている。
(1)信号S15,S34の論理レベルがそれぞれ「0」,「0」である場合:
信号SC1には同期信号の欠落が有り、信号SC2には同期信号の欠落が無い。
(2)信号S15,S34の論理レベルがそれぞれ「0」,「1」である場合:
信号SC1,SC2には、ともに同期信号の欠落が有る。
(3)信号S15,S34の論理レベルがそれぞれ「1」,「0」である場合:
信号SC1,SC2には、ともに同期信号の欠落が無い。
(4)信号S15,S34の論理レベルがそれぞれ「1」,「1」である場合:
信号SC1には同期信号の欠落が無く、信号SC2には同期信号の欠落が有る。
次に、本実施形態の同期信号分離装置2の動作について、図9を参照して説明する。図9は、同期信号分離装置2の動作の一例を説明するためのタイミングチャートであって、(a)複合映像信号S8の同期信号部、(b)基準レベル信号SL2、(c)基準レベル信号SL1、(d)信号SC2、(e)信号SC1の各信号の1ライン周期毎(ライン期間H1,H2,…,H15,…)の変化を示している。また、図9において、基準レベル信号SL1の初期値は最小レベルSL_minとなっており、基準レベル信号SL2の初期値は最大レベルSL_maxとなっている。
図9のライン期間H11〜H12のように、基準レベル信号SL1,SL2がほぼ同一の電位となった場合に、複合映像信号S8の変動に対して基準レベル信号SL1,SL2を追従させるとすれば、1系統の基準レベル信号によって動作させるのと変わらず、短期間で適切に同期信号を分離できることが困難となってしまう。したがって、かかる場合には、基準レベル信号SL1,SL2をそれぞれ異なる初期値に戻し、複合映像信号S8の変動に対する基準レベル信号SL1,SL2の追従性を高めることが必要である。
6…ローパスフィルタ(LPF)
8…クランプ部
10…比較部(第1比較部)
20…比較部(第1比較部)
16,17…レベル制御部(第1制御部)
26,27…レベル制御部(第2制御部)
30,40…セレクタ(選択部)
11…HSYNC分離部(第1判定部)
12,15…HSYNC判定部(第1判定部)
13…VSYNC分離部(第1判定部)
14…VSYNC判定部(第1判定部)
21…HSYNC分離部(第2判定部)
22…HSYNC判定部(第2判定部)
23…VSYNC分離部(第2判定部)
24,25…VSYNC判定部(第2判定部)
Claims (6)
- 複合映像信号から同期信号を分離する同期信号分離装置において、
前記複合映像信号を第1レベルと比較し、第1複合同期信号を抽出する第1比較部と、
前記第1複合同期信号から水平同期信号および垂直同期信号を分離し、前記複合映像信号の1フィールド周期毎における前記水平同期信号および前記垂直同期信号の欠落の有無を判定する第1判定部と、
前記第1レベルを1フィールド周期毎に順次変化させ、前記第1判定部において同期信号の欠落がないと判定されるレベルにて前記第1レベルを固定する第1制御部と、
前記複合映像信号を第2レベルと比較し、第1複合同期信号を抽出する第2比較部と、
前記第2複合同期信号から水平同期信号および垂直同期信号を分離し、前記複合映像信号の1フィールド周期毎における前記水平同期信号および前記垂直同期信号の欠落の有無を判定する第2判定部と、
前記第2レベルを、前記第1レベルの変化とは異なる位相で1フィールド周期毎に順次変化させ、前記第2判定部において同期信号の欠落がないと判定されるレベルにて前記第2レベルを固定する第2制御部と、
前記第1判定部および前記第2判定部によって同期信号の欠落がないと判定された、前記第1複合同期信号または前記第2複合同期信号のいずれかを選択して出力する選択部と、
を備えた同期信号分離装置。 - 前記第1レベルと前記第2レベルを、互いに位相が180度異なるように変化させる、
請求項1記載の同期信号分離装置。 - 一旦前記第1レベルおよび前記第2レベルがともに固定された後、前記第1判定部および前記第2判定部にて、ともに同期信号の欠落が有ると判定されたときには、再度、第1レベルおよび第2レベルを、互いに位相が180度異なるように変化させる、
請求項2記載の同期信号分離装置。 - 複合映像信号から同期信号を分離する同期信号分離装置において、
前記複合映像信号を第1レベルと比較し、第1複合同期信号を抽出する第1比較部と、
前記第1複合同期信号から水平同期信号を分離し、前記複合映像信号の1ライン周期毎における水平同期信号の欠落の有無を判定する第1判定部と、
前記第1判定部により分離された水平同期信号のペデスタルレベルより高い第1電位領域に前記第1レベルが含まれるときに、前記第1レベルを所定量低下させ、前記第1判定部により分離された水平同期信号のシンクチップレベルより低い第2電位領域に前記第1レベルが含まれるときに、前記第1レベルを所定量増加させるようにして、第1レベルを1ライン周期毎に変化させる第1制御部と、
前記複合映像信号を、初期値が前記第1レベルと異なる第2レベルと比較し、第2複合同期信号を抽出する第2比較部と、
前記第2複合同期信号から水平同期信号を分離し、前記複合映像信号の1ライン周期毎における水平同期信号の欠落の有無を判定する第2判定部と、
前記第2判定部により分離された水平同期信号のペデスタルレベルより高い第3電位領域に前記第2レベルが含まれるときに、前記第2レベルを所定量低下させ、前記第2判定部により分離された水平同期信号のシンクチップレベルより低い第4電位領域に前記第2レベルが含まれるときに、前記第2レベルを所定量増加させるようにして、第2レベルを1ライン周期毎に変化させる第2制御部と、
前記第1判定部および前記第2判定部によって同期信号の欠落がないと判定された、前記第1複合同期信号または前記第2複合同期信号のいずれかを選択して出力する選択部と、
を備えた同期信号分離装置。 - 前記第1判定部により分離された水平同期信号に対し、前記第1レベルよりも低い電位のサンプル数に応じて、第1レベルが、前記第1電位領域または前記第2電位領域にあるかを判別し、
前記第2判定部により分離された水平同期信号に対し、前記第2レベルよりも低い電位のサンプル数に応じて、第2レベルが、前記第3電位領域または前記第4電位領域にあるかを判別する、
請求項4記載の同期信号分離装置。 - 前記第1判定部および前記第2判定部にて、一旦ともに同期信号の欠落が無いと判定された後、ともに同期信号の欠落が有ると判定されたときには、再度、第1レベルおよび第2レベルを初期値に設定する、
請求項4または5記載の同期信号分離装置。
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