JP2008116244A - カラムカートリッジ、多重カラムカートリッジ、試料調製装置および分析装置 - Google Patents

カラムカートリッジ、多重カラムカートリッジ、試料調製装置および分析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】1つの試料から複数の異なる分析対象物を容易に取得することが可能な構成のカラムカートリッジおよび多重カラムカートリッジを提供する。
【解決手段】この多重カラム100は、検体を受け入れ可能な受入部101aと、検体を導出可能な導出部101bとを含み、受入部101aの上部には開口101cが設けられ、導出部101bが他のカラムの受入部の開口に嵌入可能に構成されているカラムを3つ備えている。そして、3つのカラム(ブランクカラム101、第1カラム102および第2カラム103)の各担体101h、102dおよび103dは、検体からそれぞれ異なる酵素を単離するように構成されている。隣接する2つのカラムのうち、一方のカラム101の導出部101bが他方のカラム102の受入部102aの開口に嵌入されることにより、3つのカラム(ブランクカラム101、第1カラム102および第2カラム103)が連結されている。
【選択図】図4

Description

この発明は、カラムカートリッジと、多重カラムカートリッジと、試料調製装置と、分析装置とに関し、特に、目的物質を単離するための担体を備えたカラムカートリッジおよび多重カラムカートリッジと、上記カラムカートリッジおよび多重カラムカートリッジが用いられる試料調製装置および分析装置とに関する。
従来、目的物質を単離するための担体を備えたカラムおよび上記カラムが用いられる分析装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、カラム上端に試料を貯留するためのロートを有し、ロート内に試料を入れ、ロート上部を密閉し加圧することによってカラム内に試料を注入することにより、カラム内の支持体(担体)に試料中の分析対象物(目的物質)を結合させることが可能なサンプルミニカラムが開示されている。
また、上記特許文献1には、カラム内に保持された分析対象物を分析する際、カラム上端に入口ノズルおよび出口ノズルを接続するとともに、支持体から分析対象物を解離させる溶媒を入口ノズルを介してカラムに注入し、出口ノズルを介して、分析対象物を含む溶媒を検出器に導き、分析対象物の検出を自動的に行なう分析装置が記載されている。
この分析装置においては、複数のカラムに対してそれぞれ入口ノズル、出口ノズルを備えている。入口ノズルは回転バルブを介してポンプに接続され、回転バルブを用いて流路を切り換えることにより、ポンプから回転バルブ、入口ノズルを介して対象とするカラムに液体が送られる。また、出口ノズルは回転バルブを介して検出器に接続され、回転バルブを介して検出器に液体が導かれるように構成されている。
特表2000−514563号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のカラムを用いた分析装置では、1つの試料中の複数の分析対象物を分析する場合に、複数のカラムを用いて、それぞれのカラムの支持体に分析対象物を1種類ずつ結合させるとともに、回転バルブを用いてそれぞれのカラムからの流路を切り換えることによって、各カラム内に保持された各分析対象物を検出部に導いて分析するように構成されていると考えられる。このため、1つの試料中の複数の分析対象物を分析する場合に、複数のカラムを用いて、それぞれのカラムの支持体に対して試料中の分析対象物を結合させる作業を行なうことが必要となると考えられる。このため、1つの試料から複数の分析対象物を取得する作業が煩雑になるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、1つの試料から複数の異なる分析対象物を容易に取得することが可能な構成のカラムカートリッジおよび多重カラムカートリッジと、それを用いた試料調製装置および分析装置とを提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
この発明の第1の局面によるカラムカートリッジは、第1液体試料を受け入れ可能な液体試料受入部と、第1液体試料中の目的物質を単離するための担体と、担体を通過した第1液体試料を導出可能な液体導出部とを備え、液体試料受入部は、上部に開口を有し、液体導出部は、他のカラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入可能に構成されている。
この第1の局面によるカラムカートリッジでは、上記のように、第1液体試料中の目的物質を単離するための担体を設け、液体導出部を、他のカラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入可能に構成することによって、1つの目的物質を単離する単体を備えたカラムカートリッジの液体導出部を他のカラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入することにより連結することができる。これにより、2つのカラムカートリッジのうち、一方のカラムカートリッジの液体導出部を他方のカラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入することにより、複数のカラムカートリッジを連結することができる。連結した複数のカラムカートリッジの担体には、第1液体試料を一度に通過させることができるので、複数のカラムカートリッジにそれぞれ異なる目的物質を単離する担体を設ければ、1つの第1液体試料からそれぞれ異なる複数の目的物質を容易に取得することができる。
上記第1の局面によるカラムカートリッジにおいて、好ましくは、担体には、第1液体試料中の目的物質と特異的に結合する物質が固定されている。このように構成すれば、担体に第1液体試料を通過させることにより、第1液体試料中の目的物質が担体に固定した物質に結合される。これにより、目的物質を取得することができる。
上記第1の局面によるカラムカートリッジにおいて、好ましくは、担体は、第1液体試料中の目的物質と特異的に結合する物質を固定可能である。このように構成すれば、所望の目的物質と結合する物質をユーザが担体に固定することにより、ユーザが所望の目的物質を第1液体試料から取得することができる。
上記第1の局面によるカラムカートリッジにおいて、好ましくは、液体試料受入部の上端には、開口の周縁につば部が設けられている。このように構成すれば、カラムカートリッジを使用する際に、第1液体試料を受け入れるための開口の上方に、上方から第1液体試料を投入するための通過経路を確保しながら、つば部を押圧してカラムカートリッジを固定することができる。また、第1液体試料が開口から溢れてカラムカートリッジから流れ落ちることを、つば部により抑制することができる。
この発明の第2の局面による多重カラムカートリッジは、第1液体試料を受け入れ可能な液体試料受入部と、第1液体試料中の目的物質を単離するための担体と、担体を通過した第1液体試料を導出可能な液体導出部とを有し、液体試料受入部の上部には開口が設けられ、液体導出部は、他のカラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入可能に構成されている複数のカラムカートリッジを備え、複数のカラムカートリッジの各担体は、第1液体試料からそれぞれ異なる目的物質を単離するように構成され、複数のカラムカートリッジのうちの隣接する2つのカラムカートリッジのうち、一方のカラムカートリッジの液体導出部が他方のカラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入されることにより、複数のカラムカートリッジが連結されている。
この第2の局面による多重カラムカートリッジでは、上記のように、複数のカラムカートリッジの各担体を、第1液体試料からそれぞれ異なる目的物質を単離するように構成するとともに、複数のカラムカートリッジのうちの隣接する2つのカラムカートリッジのうち、一方のカラムカートリッジの液体導出部が他方のカラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入することにより、複数のカラムカートリッジを連結することによって、複数のカラムカートリッジの担体に第1液体試料を一度に通過させることができる。これにより、1つの第1液体試料からそれぞれ異なる複数の目的物質を容易に取得することができる。
上記第2の局面による多重カラムカートリッジにおいて、好ましくは、一方のカラムカートリッジの液体導出部の外周部には、シール部材が取り付けられており、一方のカラムカートリッジの液体導出部が他方のカラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入された時、一方のカラムカートリッジの液体導出部と他方のカラムカートリッジの液体試料受入部との隙間がシール部材によりシールされるように構成されている。このように構成すれば、第1液体試料を担体に通過させる際に、一方のカラムカートリッジの液体導出部と他方のカラムカートリッジの液体試料受入部との隙間から空気が入り込むことを抑制することができる。これにより、担体に空気が触れることを抑制することができる。
上記第2の局面による多重カラムカートリッジにおいて、好ましくは、連結された複数のカラムカートリッジのうち、一方端のカラムカートリッジの液体試料受入部を密閉するための第1栓体と、他方端のカラムカートリッジの液体導出部を密閉するための第2栓体とをさらに備え、第1栓体により一方端のカラムカートリッジの液体試料受入部を密閉し、第2栓体により他方端のカラムカートリッジの液体導出部を密閉することにより、担体内、液体試料受入部内および液体導出部内に担体を保存するための保存液が保持されるように構成されている。このように構成すれば、担体に空気が触れることを抑制することができる。
この発明の第3の局面による試料調製装置は、第1液体試料を受け入れ可能な液体試料受入部と、第1液体試料中の目的物質を単離するための担体と、担体を通過した第1液体試料を導出可能な液体導出部とを有し、液体試料受入部の上部には開口が設けられ、液体導出部は、他のカラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入可能に構成されている、複数のカラムカートリッジを含み、複数のカラムカートリッジの各担体は、第1液体試料からそれぞれ異なる目的物質を単離するように構成され、複数のカラムカートリッジのうちの隣接する2つのカラムカートリッジのうち、一方のカラムカートリッジの液体導出部が他方のカラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入されることにより、複数のカラムカートリッジが連結されている多重カラムカートリッジの下端のカラムカートリッジの液体導出部を接続するための第1カラムカートリッジ接続部と、多重カラムカートリッジの上端のカラムカートリッジの液体試料受入部に外部から分注された第1液体試料を含む流体を第1カラムカートリッジ接続部に接続された多重カラムカートリッジから吸引するとともに、吸引した流体を多重カラムカートリッジに送出することが可能な第1流体駆動部とを備える。
この第3の局面による試料調製装置では、上記のように、多重カラムカートリッジの下端のカラムカートリッジの液体導出部を接続するための第1カラムカートリッジ接続部と、多重カラムカートリッジの上端のカラムカートリッジの液体試料受入部に外部から分注された第1液体試料を含む流体を第1カラムカートリッジ接続部に接続された多重カラムカートリッジから吸引するとともに、吸引した流体および第1液体試料を多重カラムカートリッジに送出することが可能な第1流体駆動部とを設けることによって、第1流体駆動部が流体を吸引および送出することにより、第1液体試料を、第1カラムカートリッジ接続部に接続された多重カラムカートリッジの複数のカラムカートリッジの各担体を通過させることができる。
上記第3の局面による試料調製装置において、好ましくは、流体の経路を洗浄するための洗浄液を貯留する貯留部と、経路を洗浄した後の洗浄液を廃棄する廃棄部とをさらに備え、第1流体駆動部は、流体を吸引および送出するとともに、洗浄液を貯留部、廃棄部および第1カラムカートリッジ接続部の間で移動させるためのシリンジ部と、シリンジ部によって移動される洗浄液の流路を貯留部、廃棄部および第1カラムカートリッジ接続部の間で切り換えるための切換部とを含む。このように構成すれば、切換部によって洗浄液が貯留部から流体の経路に導かれるように切り換えるとともに、シリンジ部によって洗浄液を流体の経路に移動させることにより、洗浄液によって流体の経路を洗浄することができる。また、洗浄後、切換部によって洗浄液を流体の経路から廃棄部に導かれるように切り換えるとともに、シリンジ部によって洗浄後の洗浄液を廃棄部に移動させて廃棄することができる。
上記第3の局面による試料調製装置において、好ましくは、流体を保管する保管部と、保管部から流体を吸引するとともに、吸引した流体を第1カラムカートリッジ接続部に接続された多重カラムカートリッジの上端のカラムカートリッジの液体試料受入部に分注可能なピペット部とをさらに含む。このように構成すれば、ピペット部により第1液体試料を含む流体の分注を行なうことができる。これにより、ユーザが第1液体試料を含む流体の分注を行なう場合に比べて、分注する量やタイミングなどの人為的誤差の発生を抑制することができる。
この発明の第4の局面による分析装置は、第1液体試料を受け入れ可能な液体試料受入部と、第1液体試料中の目的物質を単離するための担体と、担体を通過した第1液体試料を導出可能な液体導出部とを有し、液体試料受入部の上部には、開口が設けられ、液体導出部は、他のカラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入可能に構成されている、複数のカラムカートリッジを含み、複数のカラムカートリッジの各担体は、第1液体試料からそれぞれ異なる目的物質を単離するように構成され、複数のカラムカートリッジのうちの隣接する2つのカラムカートリッジのうち、一方のカラムカートリッジの液体導出部が他方のカラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入されることにより複数のカラムカートリッジが連結されている多重カラムカートリッジの下端のカラムカートリッジの液体導出部を接続するための第1カラムカートリッジ接続部と、多重カラムカートリッジの上端のカラムカートリッジの液体試料受入部に外部から分注された第1液体試料を含む流体を第1カラムカートリッジ接続部に接続された多重カラムカートリッジから吸引するとともに、吸引した流体を多重カラムカートリッジに送出することが可能な第1流体駆動部とを含む試料調製装置と、試料調製装置において各担体にそれぞれ異なる目的物質が保持された多重カラムカートリッジから1つずつ分離された各カラムカートリッジの液体導出部を接続するための複数の第2カラムカートリッジ接続部と、各カラムカートリッジの液体試料受入部に所定の液体を分注するための吸引分注部と、第2カラムカートリッジ接続部に接続されたカラムカートリッジから所定の液体を吸引するとともに、吸引した所定の液体をカラムカートリッジに送出することが可能な第2流体駆動部と、所定の液体が目的物質を保持する担体を通過することにより調製された第2液体試料を分析し、目的物質の関連する情報を取得する分析部と、第1流体駆動部、第2流体駆動部、吸引分注部および分析部を制御するための制御部とを備える。
この第4の局面による分析装置では、上記のように、第2カラムカートリッジ接続部に接続されたカラムカートリッジから所定の液体を吸引するとともに、吸引した所定の液体をカラムカートリッジに送出することが可能な第2流体駆動部と、所定の液体が目的物質を保持する担体を通過することにより調製された第2液体試料を分析し、目的物質の関連する情報を取得する分析部を設けることによって、第2流体駆動部が所定の液体を吸引および送出することにより所定の液体を目的物質を保持する担体を通過させて第2液体試料を調製するとともに、分析部により、調製した第2液体試料から目的物質の関連する情報を取得することができる。
上記第4の局面による分析装置において、好ましくは、制御部は、吸引分注部を、カラムカートリッジの液体試料受入部に所定の液体を分注するように制御し、第2流体駆動部が、カラムカートリッジが第2カラムカートリッジ接続部に接続された状態で、所定の液体が分注されたカラムカートリッジから所定の液体を吸引し、その後カラムカートリッジへ吸引した所定の液体を送出することにより、所定の液体を目的物質が保持された担体を通過させて第2液体試料を調製するとともに、調製された第2液体試料をカラムカートリッジの液体試料受入部へ導出するように制御し、吸引分注部を、カラムカートリッジの液体試料受入部に導出された第2液体試料を吸引するように制御し、分析部を、吸引分注部により吸引された第2液体試料を分析するように制御する。このように構成すれば、制御部による上記制御動作によって、第2液体試料の分析を行ない、目的物質の関連する情報を取得することができる。
上記第4の局面による分析装置において、好ましくは、第1液体試料が検体であり、目的物質が酵素であり、所定の液体が基質であり、第2液体試料が酵素の活性を反映した生成物であり、目的物質に関する情報が酵素活性である。このように構成すれば、第4の局面による分析装置を用いることによって、検体から酵素を取得し、取得した酵素と基質とを反応させて酵素の活性を反映した生成物を取得し、酵素の活性を反映した生成物から酵素活性を取得することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態による試料調製装置の全体構成を示す斜視図である。図2〜図5は、第1実施形態による多重カラムを説明するための図である。まず、図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態による試料調製装置1および試料調製装置1に用いられる多重カラム100の構造について説明する。
本発明の第1実施形態による試料調製装置1は、癌の予後予測を行なうための細胞周期プロファイリングに使用される細胞周期関連蛋白質の活性を測定する分析装置(図示せず)において、分析対象の検体から所定の蛋白質を捕捉するとともに、捕捉した蛋白質に所定の反応を行なうための前処理を行なう機能を有する。この試料調製装置1では、図1に示すように、3つのカラム(ブランクカラム101、第1カラム102および第2カラム103)が連結された多重カラム100を使用して試料の調製が行なわれる。
図3および図4に示すように、第1実施形態による多重カラム100は、ブランクカラム101と、第1カラム102と、第2カラム103とが連結されている。ブランクカラム101は、図2に示すように、検体などの液体を受け入れ可能な円筒状の受入部101aと、受入部101aの下方に設けられ、受入部101aの液体(検体など)を導出可能な円筒状の導出部101bとからなる。受入部101aは、約300μLの液体を受け入れ可能に構成されている。また、受入部101aは、開口101cと、開口101cの周縁に設けられたつば部101dとを含んでいる。また、導出部101bは、外側面101eに沿って周状に設けられた溝部101f(図4参照)にゴム製のOリング101gが取り付けられている。図4に示すように、Oリング101gは、導出部101bの外側面101eよりも若干外側に突出している。また、導出部101bの内部には、モノリスシリカ(検体内の所定の酵素と特異的に結合する物質が固着されていない)からなる担体101hが挿入されている。また、受入部101aの内面の形状と導入部101bの外面の形状とは対応しており、特に、受入部101aの内径D1と、導出部101bの外径D2とは、受入部101aの内部に導入部101bを嵌入可能なように、実質的に等しいか、または、受入部101aの内径D1よりも導出部101bの外径D2が若干小さくなるように構成されている。なお、ブランクカラム101は検体などの液体のバックグランドの測定に使用されている。
また、図4に示すように、第1カラム102は、ブランクカラム101と材質、形状および寸法などが等しく形成されており、受入部102aおよび導出部102bを含むとともに、Oリング101gと同一のOリング102cが取り付けられている。また、導出部102bの内部には、検体内の所定の酵素(CDK1)と特異的に結合する物質が固着された担体102dが挿入されている。また、第2カラム103は、ブランクカラム101と材質、形状および寸法などが実質的に等しく形成されており、受入部103aおよび導出部103bを含むとともに、Oリング101gと同一のOリング103cが取り付けられている。また、導出部103bの内部には、検体内の所定の酵素(CDK2)と特異的に結合する物質が固着された担体103dが挿入されている。
そして、第2カラム103の受入部103aに第1カラム102の導出部102bが嵌入されるとともに、第1カラム102の受入部102aにブランクカラム101の導出部101bが嵌入されることにより、ブランクカラム101、第1カラム102および第2カラム103の3つのカラムが連結されて、多重カラム100を構成している。また、第2カラム103の受入部103aと第1カラム102の導出部102bとの隙間は、第1カラム102のOリング102cによりシールされている。また、第1カラム102の受入部102aとブランクカラム101の導出部101bとの隙間は、ブランクカラム101のOリング101gによりシールされている。
また、図5に示すように、多重カラム100には、多重カラム100内の担体101h、102dおよび103dが空気に触れないように保護するための保存液が満たされるとともに、上端に位置するブランクカラム101の受入部101aおよび下端に位置する第2カラム103の導入部103bにそれぞれ栓110および栓111が嵌入されて密閉された状態で、ユーザに供給される。
図6〜図13は、第1実施形態による試料調製装置の詳細を説明するための図である。次に、図1および図6〜図13を参照して、第1実施形態による試料調製装置1の構造について説明する。
図1に示すように、試料調製装置1は、多重カラム100を設置するためのカラム設置部2と、カラム設置部2に設置された多重カラム100を固定するための固定部3と、流体駆動部4と、システム液ボトル5と、廃棄液ボトル6と、表示部7と、流体駆動部4および表示部7を制御する制御部8とを備えている。カラム設置部2、固定部3、流体駆動部4、システム液ボトル5および廃棄液ボトル6により試料調製ユニットが構成されている。第1実施形態では、5つの試料調製ユニットにより、5つの多重カラム100を使用して試料の調製を行なうことが可能である。また、カラム設置部2は、カラム設置部2に設けられた温度センサ(熱電対)(図12参照)の信号を受けて制御部8により制御されるヒータ(図12参照)によって温度調整可能に構成されている。
カラム設置部2は、図8に示すように、カラム載置台2aの上面に設けられたカラム挿入孔2bと、多重カラム100の下端の第2カラム103の導入部103bが嵌入される凹部2cを含むカラム接続部2dとを含んでいる。カラム接続部2dの凹部2cの形状は、第2カラム103の導入部103bの外面の形状と対応しており、カラム接続部2dに導入部103bを嵌入した時、カラム接続部2dと導入部103bとの隙間は、Oリング103cによってシールされるように構成されている。また、カラム接続部2dの下部には、後述する流体駆動部4のチューブ44aが接続されている。
また、図6〜図8に示すように、固定部3は、多重カラム100の上端に位置するブランクカラム101の上面を上方から抑えて固定する押さえ板31と、押さえ板31の一方端に設けられた孔31a(図6参照)と係合する係合柱32と、押さえ板31の他方端に設けられた係合片31bと係合してチャックするチャック部33とを含む。また、係合柱32は、小径部32aと、小径部32aの上端に設けられた大径部32bとを含んでいる。押さえ板31は、孔31aの大径部31c(図6参照)から係合柱32の大径部32bを通過させて、その後押さえ板31を図6の矢印A方向にスライドさせることにより孔31aの小径部31d(図6参照)に係合柱32の小径部32aを係合させるように構成されている。また、図8に示すように、チャック部33は、矢印B方向および矢印C方向に回動可能なロック部33aと、押さえ板31の係合片31bと係合する係合部33bと、押さえ板31による多重カラム100への負荷を吸収するためのバネ33cとを含む。係合部33bは、ロック部33aの矢印C方向への回動に連動して上方向に移動し、ロック部33aの矢印B方向への回動に連動して下方向に移動するように構成されている。多重カラム100がカラム接続部2dに嵌入された状態で、押さえ板31の孔31aおよび係合片31bをそれぞれ係合柱32およびチャック部33の係合部33bに係合させ、ロック部33aを矢印B方向に回動させることにより、下方向に移動する係合部33bに伴って押さえ板31の係合片31bが下方向に移動されて、多重カラム100がカラム接続部2dに固定されるように構成されている。また、多重カラム100が固定された状態で、多重カラム100(ブランクカラム101)の受入部101aの開口101cの上方に、押さえ板31に設けられた孔31eが配置されるように構成されている。また、図8に示すように、押さえ板31の下面には、孔31eの周縁に沿ってゴム製(またはウレタンスポンジ製)の介在具31fが取り付けられている。この介在具31fによって、多重カラム100(ブランクカラム101)のつば部101dが押圧されることにより多重カラム100が固定される。
流体駆動部4は、多重カラム100に分注された検体などの液体を担体101h、102dおよび103dを通過するように移動させるために設けられている。この流体駆動部4は、図9および図10に示すように、液体を移動させるためのシリンジ41と、シリンジ41のピストン41aを上下方向に移動させるためのステッピングモータ42と、ステッピングモータ42の駆動力をピストン41aに伝達するために設けられた互いに固定された中継部材43a〜43cと、検体およびシステム液などの液体の経路を構成する複数のチューブ44a〜44e(図9参照)と、検体およびシステム液などの液体の経路を切り換えるための電磁弁45と、シリンジ41、モータ42および電磁弁45が取り付けられるブラケット46とを含んでいる。
図10に示すように、ステッピングモータ42の回転は、モータ軸(図示せず)の雌ネジおよびモータ軸が挿入される中継部材43aの雄ネジ(図示せず)により上下方向の駆動力に変換されて、中継部材43a〜43cが上下方向に移動されるように構成されている。また、中継部材43cにはピストン41aが固定されているため、ピストン41aがステッピングモータ42の駆動により上下方向に移動されるように構成されている。
また、図9に示すように、チューブ44aは、カラム接続部2d(図8参照)と電磁弁45とを接続しており、チューブ44bは、シリンジ41の上端に設けられたチューブ接続部41bと電磁弁45とを接続している。また、チューブ44cは、シリンジ41の胴部41cに設けられたチューブ接続部41dと電磁弁45とを接続している。また、チューブ44dおよび44eは、それぞれ、システム液ボトル5および廃棄液ボトル6と電磁弁45とを接続している。
また、図11に示すように、電磁弁45は、弁45a〜45cを有する。弁45aは、カラム接続部2dとシリンジ41のチューブ接続部41bとの間の流路を開閉するために設けられている。弁45bは、廃棄液ボトル6とシリンジ41のチューブ接続部41bとの間の流路を開閉するために設けられている。弁45cは、システム液ボトル5とシリンジ41のチューブ接続部41dとの間の流路を開閉するために設けられている。
表示部7は、所定の動作が完了した事をユーザに通知するとともに、ユーザが次に行なう作業の内容を表示することが可能なように構成されている。また、図12に示すように、表示部7は表示ユニット7aと入力ユニット7b(タッチパネル)から構成され、ユーザは、作業が完了したことを入力ユニット7bによって入力することにより、試料調製装置1の制御部8に作業内容が完了したことを認識させることが可能に構成されている。
また、図12に示すように、制御部8は、流体駆動部4、表示部7を制御している。また、制御部8は、温度センサから受信する信号に基づいて、ヒータの温度を制御している。この制御部8は、図13に示すように、CPU8aと、ROM8bと、RAM8cと、通信インターフェース8dとから主として構成されている。
CPU8aは、ROM8bに記憶されているコンピュータプログラムおよびRAM8cに読み出されたコンピュータプログラムを実行することが可能である。ROM8bは、CPU8aに実行させるためのコンピュータプログラムおよびそのコンピュータプログラムの実行に用いるデータなどを記憶している。RAM8cは、ROM8bに記憶しているコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、これらのコンピュータプログラムを実行するときに、CPU8aの作業領域として利用される。
通信インターフェース8dは、表示部7に接続されており、表示部7においてユーザが行う作業の完了の入力を受け付けると、作業完了を表す信号を受信する機能を有する。この作業完了信号を受けて、CPU8aは、コンピュータプログラムに基づいて、次に行なう作業を行なうように、各機構の制御を行なうように構成されている。また、通信インターフェース8dは、流体駆動部4の各部を駆動するためのCPU8aからの指令を各部に送信するための機能を有する。
次に、図11および図14を参照して、第1実施形態による試料調製装置1における多重カラム100を用いた試料調製作業の詳細を説明する。
まず、ユーザが表示部7において初期化の指示を行なう。また、制御部8は、図14のステップS1において、初期化の入力を受け付けたか否かが判断される。初期化信号を受け付けなかった場合には、この判断が繰り返される。また、初期化の入力を受け付けた場合には、ステップS2において、試料調製装置1の初期化が行なわれる。以下に、初期化動作の詳細を説明する。なお、初期化開始時において、弁45a〜45cは閉じた状態である。
(シリンジ水入れ)
初期化動作としては、まず、弁45cが開かれるとともに、ピストン41aが下げられることにより、システム液ボトル5からシステム液が吸引され、シリンジ41内にシステム液が満たされる。
(シリンジ排出)
次に、弁45cが閉められるとともに、弁45bが開かれてピストン41aが上昇される。これにより、シリンジ41内の空気およびシステム液が廃棄液ボトル6に排出される。この後、上記(シリンジ水入れ)動作および(シリンジ排出)動作が2回繰り返される。
(カラム接続部水抜き)
次に、弁45aが開かれるとともに、ピストン41aが下降されて、カラム接続部2dの凹部2c内と、カラム接続部2dおよび弁45aを接続するチューブ44a内とに残留している液体を、弁45aとシリンジ41のチューブ接続部41bとを接続するチューブ44b内に引き込む。
(カラム接続部から抜いた液体を排出)
次に、弁45aが閉められるとともに、弁45bが開かれて、ピストン41aが上昇される。これにより、チューブ44b内に引き込まれた液体が廃棄液ボトル6に排出される。
(シリンジ水入れ)
次に、弁45bが閉められるとともに、弁45cが開かれて、ピストン41aが下降される。これにより、システム液ボトル5からシステム液が吸引され、シリンジ41内にシステム液が満たされる。
(カラム接続部水入れ(洗浄))
次に、弁45cが閉められるとともに、弁45aが開かれて、ピストン41aが上昇される。これにより、カラム接続部2dの凹部2c内にシステム液が満たされる。
(シリンジ排出)
次に、弁45aが閉められるとともに、弁45bが開かれて、ピストン41aがさらに上昇される。これにより、シリンジ41内に残留しているシステム液が廃棄液ボトル6に排出される。
(カラム接続部水抜き(洗浄))
次に、弁45aが開かれるとともに、ピストン41aが下降されて、カラム接続部2dの凹部2c内と、カラム接続部2dおよび弁45aを接続するチューブ44a内とに残留している液体を、弁45aとシリンジ41のチューブ接続部41bとを接続するチューブ44b内に引き込む。
(カラム接続部から抜いた液体を排出)
次に、弁45aが閉められるとともに、弁45bが開かれて、ピストン41aが上昇される。これにより、チューブ44b内に引き込まれた液体が廃棄液ボトル6に排出される。
(シリンジ水入れ)
次に、弁45bが閉められるとともに、弁45cが開かれて、ピストン41aが下降される。これにより、システム液ボトル5からシステム液が吸引され、シリンジ41内にシステム液が満たされる。
(カラム接続部水入れ(スタンバイ))
次に、弁45cが閉められるとともに、弁45aが開かれて、ピストン41aが上昇される。これにより、カラム接続部2dの凹部2cの底から10mm〜20mm程度下方までがシステム液で満たされる。このように、凹部2cの底から所定の間隔分下方までをシステム液で満たすことにより、この後多重カラム100から液体(検体など)を引き込む際に、引き込む液体とシステム液との間に空気の壁(エアギャップ)が形成される。これにより、引き込む液体とシステム液とが混ざるのが抑制される。
(シリンジ排出)
次に、弁45aが閉められるとともに、弁45bが開かれて、ピストン41aがさらに上昇される。これにより、シリンジ41内に残留しているシステム液が廃棄液ボトル6に排出される。この後、弁45bが閉められるとともに、弁45aが開かれる。
以上のようにして、試料調製装置1の初期化が行なわれる。
この後、ユーザが多重カラム100をカラム接続部2dの凹部2cに嵌入するとともに、固定部3により多重カラム100を固定する。また、ユーザは、固定した多重カラム100のブランクカラム101の受入部101aに貯留されている保存液(図5参照)をピペットなどにより吸引して廃棄する。その後、多重カラム100のブランクカラム101の受入部101aにIPバッファを150μL分注する。なお、IPバッファは、検体から目的物質である所定の酵素(CDK1およびCDK2など)を担体により捕捉可能な状態に整えるための液体である。また、ユーザは、表示部7において、IPバッファの分注が終了したことを試料調製装置1に入力する。
また、制御部8においては、ステップS3において、IPバッファ分注完了の入力を受け付けたか否かが判断される。入力を受け付けなかった場合は、この判断が繰り返される。また、入力を受け付けた場合には、ステップS4において、所定の速度でピストン41aが下降されることにより、IPバッファが280μL/分の速度で140μL吸引される。この後、ステップS5において、ピストン41aが上昇されることにより、吸引されたIPバッファが、280μL/分の速度で140μL吐出される。この後、表示部7において、ユーザにIPバッファの回収および検体の分注を指示する画面が表示される。なお、検体は、癌の切除組織をホモナイズ(均質化)し、遠心分離処理を施した液体である。
この後、ユーザは、吐出されたIPバッファをピペットなどにより吸引および廃棄する。そして、ユーザは、検体を150μL受入部に分注する。また、ユーザは、表示部7において、検体の分注が終了したことを試料調製装置1に入力する。
また、制御部8においては、ステップS6において、検体分注完了の入力を受け付けたか否かが判断される。入力を受け付けなかった場合は、この判断が繰り返される。また、入力を受け付けた場合には、ステップS7において、所定の速度でピストン41aが下降されることにより、検体が20μL/分の速度で145μL吸引される。この後、表示部7において、ユーザにIPバッファの分注を指示する画面が表示される。
この後、ユーザは、多重カラム100の受入部101aにIPバッファを100μL分注する。そして、ユーザは、表示部7において、IPバッファの分注が終了したことを試料調製装置1に入力する。
また、制御部8においては、ステップS8において、IPバッファ分注完了の入力を受け付けたか否かが判断される。入力を受け付けなかった場合は、この判断が繰り返される。また、入力を受け付けた場合には、ステップS9において、所定の速度でピストン41aがさらに下降されることにより、検体およびIPバッファが20μL/分の速度で100μL吸引される。
そして、ステップS10において、ピストン41aが上昇されることにより、吸引された検体およびIPバッファが、20μL/分の速度で295μL吐出される。このように検体を低速度で吸引および吐出することにより、多重カラム100の担体101h、担体102dおよび担体103dに、それぞれ、所定の酵素、CDK1およびCDK2が捕捉される。この後、表示部7において、ユーザに検体とIPバッファとの回収および第1酵素反応前バッファの分注を指示する画面が表示される。なお、第1酵素反応前バッファおよび後述する第2酵素反応前バッファは、試料の調製が終了した後に行なわれる捕捉した酵素のリン酸化反応などに影響を与えないように多重カラム100内を洗浄する洗浄液である。
この後、ユーザは、吐出された検体およびIPバッファをピペットなどにより吸引および廃棄する。そして、ユーザは、第1酵素反応前バッファを多重カラム100の受入部101aに150μL分注する。また、ユーザは、表示部7において、第1酵素反応前バッファの分注が終了したことを試料調製装置1に入力する。
また、制御部8においては、ステップS11において、第1酵素反応前バッファ分注完了の入力を受け付けた否かが判断される。入力を受け付けなかった場合は、この判断が繰り返される。また、入力を受け付けた場合には、ステップS12において、所定の速度でピストン41aが下降されることにより、第1酵素反応前バッファが280μL/分の速度で140μL吸引される。この後、ステップS13において、ピストン41aが上昇されることにより、吸引された第1酵素反応前バッファが、280μL/分の速度で140μL吐出される。この後、表示部7において、ユーザに第1酵素反応前バッファの回収および第2酵素反応前バッファの分注を指示する画面が表示される。
また、ユーザは、表示部7において、カラム設置部2dの温度を約41℃に設定して20分待った後、吐出された第1酵素反応前バッファをピペットなどにより吸引および廃棄する。そして、ユーザは、第2酵素反応前バッファを多重カラム100の受入部101aに250μL分注する。また、ユーザは、表示部7において、第2酵素反応前バッファの分注が終了したことを試料調製装置1に入力する。
また、制御部8においては、ステップS14において、第2酵素反応前バッファ分注完了の入力を受け付けたか否かが判断される。入力を受け付けなかった場合は、この判断が繰り返される。また、入力を受け付けた場合には、ステップS15において、所定の速度でピストン41aが下降されることにより、第2酵素反応前バッファが280μL/分の速度で240μL吸引される。この後、ステップS16において、ピストン41aが上昇されることにより、吸引された第2酵素反応前バッファが、280μL/分の速度で240μL吐出される。この後、ステップS17において、表示部7に、ユーザに第2酵素反応前バッファの回収および多重カラム100の取り外しを指示する画面が表示される。
この表示に対応して、ユーザは、吐出された第2酵素反応前バッファをピペットなどにより吸引および廃棄した後、多重カラム100を取り外す。また、ユーザは、表示部7において、第2酵素反応前バッファの回収および多重カラム100の取り外しが終了したことを試料調製装置1に入力する。
また、制御部8においては、ステップS18において、多重カラム100の取り外し完了の入力を受け付けたか否かが判断される。入力を受け付けなかった場合は、この判断が繰り返される。また、入力を受け付けた場合には、ステップS19において、カラム接続部2dおよびチューブ44a〜44eなどの洗浄動作が行われる。洗浄動作としては、まず、上記ステップS2の初期化動作における(シリンジ水入れ)および(シリンジ排出)が行なわれる。この後、(カラム接続部水抜き)、(カラム接続部から抜いた液体を排出)、(シリンジ水入れ)、(カラム接続部水入れ(洗浄))および(シリンジ排出)の一連の動作が2回行なわれる。その後、(カラム接続部水抜き(洗浄))、(カラム接続部から抜いた液体を排出)、(シリンジ水入れ)、(カラム接続部水入れ(スタンバイ))および(シリンジ排出)の一連の動作が行われて、洗浄動作が終了される。
第1実施形態による試料調製装置1では、このようにして試料の調製が行なわれる。
第1実施形態では、上記のように、カラム101の担体101hは、検体のバックグラウンドとなる物質を単離し、カラム102および103の各担体102dおよび103dは、検体からそれぞれ異なる酵素を単離するように構成されている。3つのカラム101、102および103を連結することによって、3つのカラム101、102および103の各担体101h、102dおよび103dに検体を一度に通過させることができる。これにより、1つの検体から酵素活性を測定するための必要なバックグラウンドとなる物質およびそれぞれ異なる2つの酵素を容易に捕捉することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、受入部101aの開口101cの周縁につば部101dを設けることによって、多重カラム100を使用する際に、検体などの液体を受け入れるための開口101cの上方に、上方から検体などを投入するための通過経路を確保しながら、つば部101dを押さえ板31により押圧して多重カラム100を固定することができる。また、検体などが開口101cから溢れて多重カラム100から流れ落ちることを、つば部101dにより抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ブランクカラム101の導出部101bと第1カラム102の受入部102aとの隙間、および、第1カラム102の導出部102bと第2カラム103の受入部103aとの隙間を、それぞれOリング102cおよびOリング103cによってシールすることによって、検体などの液体を多重カラム100から吸引する際に、ブランクカラム101の導出部101bと第1カラム102の受入部102aとの隙間、および、第1カラム102の導出部102bと第2カラム103の受入部103aとの隙間から空気が入り込むことを抑制することができる。これにより、各担体101h、102dおよび103dに空気が触れることを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ユーザへの供給時において、多重カラム100のブランクカラム101の受入部101aおよび第2カラム103の導出部103bを、それぞれ、栓110および栓111により密閉して、多重カラム100内に担体101h、102dおよび103dを保存するための保存液を保持させることによって、担体101h、102dおよび103dに空気が触れることを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、多重カラム100をカラム接続部2dに嵌入した状態で、多重カラム100に各種液体(検体、IPバッファ、第1酵素反応前バッファおよび第2酵素反応前バッファ)を分注して、ピストン41aを上下移動させることにより、各種液体を多重カラム100の3つのカラム(ブランクカラム101、第1カラム102および第2カラム103)の各担体101h、102dおよび103dを通過させることができる。これにより、各担体101h、102dおよび103dに目的の酵素を捕捉することができるとともに、多重カラム100の洗浄を行なうことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、システム液ボトル5、廃棄液ボトル6およびカラム接続部2dの間のシステム液の流路を電磁弁45によって切り換えるとともに、ピストン41aによってシステム液を移動させることによって、カラム接続部2dおよび各チューブ44a〜44eの洗浄を行なうことができる。また、洗浄後、電磁弁45によってシステム液の流路を廃棄液ボトル6に導くように切り換えるとともに、ピストン41aによって洗浄後のシステム液を廃棄液ボトル6に移動させて廃棄することができる。
(第2実施形態)
図15は、第2実施形態による試料調製装置の全体構成を示す斜視図である。図16は、第2実施形態による試料調製装置の構成を示すブロック図である。まず、図15および図16を参照して、本発明の第2実施形態による試料調製装置201の構造を説明する。なお、第2実施形態による試料調製装置201は、上記第1実施形態による試料調製装置1と異なり、上記第1実施形態においてユーザにより行なわれた各種液体(検体、IPバッファなど)の分注、吸引および廃棄がピペット部203により行なわれるように構成されている。また、第2実施形態による試料調製装置201においても、上記第1実施形態による多重カラム100(ブランクカラム101、第1カラム102および第2カラム103)が使用される。
この試料調製装置201は、図15に示すように、試料調製作業部202と、各種液体(検体、IPバッファ、第1酵素反応前バッファおよび第2酵素反応前バッファ)を分注、吸引および廃棄するためのピペット部203と、各種液体が設置された液体保存部204と、各種液体を廃棄するための廃棄部205と、ピペット部203のピペット203aを洗浄するための洗浄部206と、フレーム207と、表示部208と、制御部209とを備えている。
試料調製作業部202は、上記第1実施形態による試料調製装置1から表示部7を除いた構成である。このため、詳細な説明を省略する。また、ピペット部203は、ピペット203aがXYZ方向に移動可能に構成されている。具体的には、フレーム207には、2つのスライドシャフト210および211がY方向に延びるように固定されるとともに、Y方向に延びるボールネジ212aにモータ軸(図示せず)が接続されたステッピングモータ212が取り付けられている。このスライドシャフト210および211と、ボールネジ212aとが挿入された移動ブロック213がステッピングモータ212の回転駆動によりY方向に往復直線移動されるように構成されている。また、移動ブロック213には、スライドシャフト214がX方向に延びるように固定されるとともに、X方向に延びるボールネジ軸215aにモータ軸(図示せず)が接続されたステッピングモータ215が取り付けられている。このスライドシャフト214と、ボールネジ215aとが挿入された移動ブロック216がステッピングモータ215の回転駆動によりX方向に往復直線移動されるように構成されている。また、移動ブロック216には、スライドシャフト217がZ方向に延びるように固定されるとともに、Z方向に延びるボールネジ218aにモータ軸(図示せず)が接続されたステッピングモータ218が取り付けられている。このスライドシャフト217と、ボールネジ218aとが挿入された移動ブロック219がステッピングモータ218の回転駆動によりZ方向に往復直線移動されるように構成されている。また、移動ブロック216には、ピペット203aが固定されているため、ステッピングモータ212、215および218の回転駆動によりピペット203aがXYZ方向に移動されるように構成されている。
また、廃棄部205は、多重カラム100からピペット203aによって吸引された液体を廃棄するために設けられている。また、ピペット203aは、液体の廃棄を行なった後、次の液体の吸引の前に洗浄部206において洗浄されるように構成されている。なお、表示部208は、上記第1実施形態による表示部7と同様の構成である。このため、説明を省略する。また、図16に示すように、制御部209は、試料調製作業部202(ステッピングモータ42、弁45a〜45cおよびヒータ)と、ピペット部203のステッピングモータ212、215および218と、表示部208とを制御するように構成されており、その構成については、上記第1実施形態の図13に示した制御部8と同様であるので、説明は省略する。また、制御部209は、温度センサから受信する信号に基づいて、ヒータの温度を制御している。
図17は、第2実施形態による試料調製装置201による試料調製動作の流れを説明するためのフローチャートである。次に、図14、図15および図17を参照して、第2実施形態による試料調製装置201の試料調製動作を説明する。なお、IPバッファ、検体、第1酵素反応前バッファおよび第2酵素反応前バッファのピペットによる分注量およびピストンによる吸引・排出速度は、上記第1実施形態におけるユーザによる分注量およびピストンによる吸引・排出速度と同様である。
まず、図17に示すステップS101およびステップS102において、上記第1実施形態のステップS1およびステップS2(図14参照)と同様に、初期化が行なわれる。その後、ユーザが多重カラム100を試料調製作業部202に設置するとともに、表示部208において、多重カラム100の設置完了を試料調製装置201に入力する。また、制御部209においては、ステップS103において、多重カラム100の試料調製作業部202への設置完了の入力を受け付けたか否かが判断される。入力を受け付けなった場合には、この判断が繰り返される。そして、多重カラム100の設置完了の入力が受け付けられた場合には、ステップS104において、ピペット部203のピペット203aにより、多重カラム100に貯留されている保存液が吸引および廃棄される。この後、ピペット203aが洗浄部206において洗浄される。
次に、ステップS105において、液体保存部204(図15参照)に保存されているIPバッファがピペット203aにより吸引されるとともに、多重カラム100に分注される。そして、ステップS106およびステップS107において、上記第1実施形態における図14のステップS4およびステップS5と同様に、ピストン41aが上下することにより、IPバッファの吸引および吐出が行なわれる。
次に、ステップS108において、吐出されたIPバッファがピペット203aにより吸引および廃棄されるとともに、ピペット203aが洗浄される。その後、ステップS109において、液体保存部204に保存されている検体がピペット203aにより吸引されるとともに、多重カラム100に分注される。この後、ピペット203aが洗浄部206において洗浄される。
そして、ステップS110において、上記第1実施形態におけるステップS7と同様に、ピストン41aが下降することにより、検体が一部を残して吸引される。そして、その状態で、ステップS111において、ピペット203aにより液体保存部204から多重カラム100にIPバッファが分注される。この後、ピペット203aが洗浄部206において洗浄される。
その後、ステップS112およびステップS113において、上記第1実施形態における図14のステップS9およびステップS10と同様に、ピストン41aが上下移動することにより、検体およびIPバッファが吸引および吐出される。この後、ステップS114において、ピペット203aにより、吐出された検体およびIPバッファが吸引および廃棄されるとともに、ピペット203aが洗浄部206において洗浄される。
次に、ステップS115において、液体保存部204から第1酵素反応前バッファが吸引されるとともに、多重カラム100に分注される。そして、ステップS116およびステップS117において、上記第1実施形態における図14のステップS12およびステップS13と同様に、ピストン41aが上下移動することにより、第1酵素反応前バッファが吸引および吐出される。この後、ステップS118において、吐出された第1酵素反応前バッファがピペット203aにより吸引および廃棄されるとともに、ピペット203aが洗浄部206において洗浄される。
次に、ステップS119において、液体保存部204から第2酵素反応前バッファが吸引されるとともに、多重カラム100に分注される。そして、ステップS120およびステップS121において、上記第1実施形態における図14のステップS15およびステップS16と同様に、ピストン41aが上下移動することにより、第2酵素反応前バッファが吸引および吐出される。この後、ステップS122において、吐出された第2酵素反応前バッファがピペット203aにより吸引および廃棄されるとともに、ピペット203aが洗浄部206において洗浄される。
その後、ステップS123において、表示部208により、試料の調製が終了したこと、および、多重カラム100の取り外しの指示が通知される。ユーザは、表示部208の表示を受けて多重カラム100を取り外す。そして、表示部208において、多重カラム100を取り外しの完了を入力する。
また、制御部209においては、ステップS124において、多重カラム100の取り外し完了の入力を受け付けたか否かが判断される。入力を受け付けなかった場合には、この判断が繰り返される。また、入力を受け付けた場合には、ステップS125において、上記第1実施形態における図14のステップS19と同様に、カラム接続部2dおよびチューブ44a〜44eなどの洗浄動作が行われる。
第2実施形態では、このようにして試料調製が行なわれる。
第2実施形態では、上記第1実施形態の効果に加えて、上記のように、ピペット203a部によって、各種液体(検体、IPバッファ、第1酵素反応前バッファおよび第2酵素反応前バッファ)の分注、吸引および廃棄を行なうことによって、ユーザが各種液体の分注、吸引および廃棄を行なう場合と比べて、分注する量やタイミングなどの人為的誤差の発生を抑制することができる。
(第3実施形態)
図18は、本発明の第3実施形態による分析装置の全体構成を示す斜視図である。図19は、第3実施形態による分析装置の構成を示すブロック図である。まず、図18および図19を参照して、第3実施形態による分析装置301の構造を説明する。分析装置301は、分析ユニット301aと、分析ユニット301aに電気的に接続されている制御装置310とにより構成されている。なお、第3実施形態による分析装置301では、上記第1実施形態および第2実施形態と異なり、検出部309および制御装置310を備えることにより、調製後の試料の分析を行なうことが可能に構成されている。なお、第3実施形態による分析装置301においても、上記第1実施形態による多重カラム100(ブランクカラム101、第1カラム102および第2カラム103)が使用される。
この分析装置301は、癌の予後予測を行なうための細胞周期プロファイリングに使用される細胞周期関連蛋白質の活性を測定する。分析原理としては、癌の切除組織内に存在する細胞周期関連蛋白質(CDK1およびCDK2)を捕捉するとともに、捕捉した蛋白質(酵素)に基質となる蛋白質を加えてリン酸化反応を行い、導入されたリン酸基に蛍光色素を結合させる。そして、蛍光強度を測定し、測定された蛍光強度を分析することにより、検体から捕捉した蛋白質(酵素)のリン酸化活性を算出する。
また、図18に示すように、分析装置301は、酵素捕捉部302と、リン酸化処理部303と、各種液体(検体、IPバッファ、第1酵素反応前バッファおよび第2酵素反応前バッファ)を分注、吸引および廃棄するためのピペット304aを含むピペット部304と、各種液体が設置された液体保存部305と、各種液体を廃棄するための廃棄部306と、ピペット部304のピペット304aを洗浄するための洗浄部307と、フレーム308と、検出部309と、パーソナルコンピュータからなる制御装置310と、制御部311とを備えている。
酵素捕捉部302は、上記第1実施形態における図1に示したカラム設置部2と、流体駆動部4と、システム液ボトル5と、廃棄液ボトル6と、カラム設置部2に設置された多重カラム100を固定するための固定部(図示せず)とから構成されている。第3実施形態では、酵素捕捉部302は、2つ設けられている。
また、リン酸化処理部303は、酵素捕捉部302において所定の処理が行なわれた多重カラム100の各カラム(ブランクカラム101、第1カラム102および第2カラム103)に対して、別々に所定の処理を行なうために設けられている。このリン酸化処理部303は、上記第1実施形態における図1に示したカラム設置部2と、流体駆動部4と、システム液ボトル5と、廃棄液ボトル6と、カラム設置部2に設置された各カラム(ブランクカラム101、第1カラム102および第2カラム103)を別々に固定するための固定部(図示せず)とから構成されている。また、第3実施形態では、リン酸化処理部303は、多重カラム100の3つの各カラムに対応して、3つ設けられている。
また、ピペット部304(ピペット304a)、液体保存部305、廃棄部306と、洗浄部307およびフレーム308は、それぞれ、上記第2実施形態におけるピペット部203(ピペット203a)、液体保存部204、廃棄部205、洗浄部206およびフレーム207と同様の構成であるので説明を省略する。
また、検出部309は、リン酸化処理部303において所定の処理が行なわれた測定試料の蛍光強度を測定する機能を有する。検出部309には、測定試料を受け入れるための容器(図示せず)が配置されている。
また、制御装置310は、CPU、ROM、RAMなどからなる制御部310aと、表示部310bと、キーボード310cとを含んでいる。また、表示部310bは、検出部309から制御部311を介して送信されたデジタル信号のデータを分析して得られた分析結果などを表示するために設けられている。
次に、制御装置310の構成について説明する。制御装置310は、図19に示すように、制御部310aと、表示部310bと、キーボード310cとから主として構成されたコンピュータ320によって構成されている。制御部310aは、CPU320aと、ROM320bと、RAM320cと、ハードディスク320dと、読出装置320eと、入出力インタフェース320fと、通信インタフェース320gと、画像出力インタフェース320hとから主として構成されている。CPU320a、ROM320b、RAM320c、ハードディスク320d、読出装置320e、入出力インタフェース320f、通信インタフェース320g、および画像出力インタフェース320hは、バス320iによって接続されている。
CPU320aは、ROM320bに記憶されているコンピュータプログラムおよびRAM320cにロードされたコンピュータプログラムを実行することが可能である。そして、後述するようなアプリケーションプログラム330aをCPU320aが実行することにより、コンピュータ320が制御装置310として機能する。
ROM320bは、マスクROM、PROM、EPROM、EEPROMなどによって構成されており、CPU320aに実行されるコンピュータプログラムおよびこれに用いるデータなどが記録されている。
RAM320cは、SRAMまたはDRAMなどによって構成されている。RAM320cは、ROM320bおよびハードディスク320dに記録されているコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、これらのコンピュータプログラムを実行するときに、CPU320aの作業領域として利用される。
ハードディスク320dは、オペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムなど、CPU320aに実行させるための種々のコンピュータプログラムおよびそのコンピュータプログラムの実行に用いるデータがインストールされている。第3実施形態に係る細胞周期関連蛋白質の活性測定用のアプリケーションプログラム330aも、このハードディスク320dにインストールされている。
読出装置320eは、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、またはDVD−ROMドライブなどによって構成されており、可搬型記録媒体330に記録されたコンピュータプログラムまたはデータを読み出すことができる。また、可搬型記録媒体330には、細胞周期関連蛋白質の活性測定用のアプリケーションプログラム330aが格納されており、コンピュータ320がその可搬型記録媒体330からアプリケーションプログラム330aを読み出し、そのアプリケーションプログラム330aをハードディスク320dにインストールすることが可能である。
なお、上記アプリケーションプログラム330aは、可搬型記録媒体330によって提供されるのみならず、電気通信回線(有線、無線を問わない)によってコンピュータ320と通信可能に接続された外部の機器から上記電気通信回線を通じて提供することも可能である。たとえば、上記アプリケーションプログラム330aがインターネット上のサーバコンピュータのハードディスク内に格納されており、このサーバコンピュータにコンピュータ320がアクセスして、そのアプリケーションプログラム330aをダウンロードし、これをハードディスク320dにインストールすることも可能である。
また、ハードディスク320dには、たとえば、米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)などのグラフィカルユーザインタフェース環境を提供するオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、第3実施形態に係るアプリケーションプログラム330aは上記オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
出力インタフェース320fは、たとえば、USB、IEEE1394、RS−232Cなどのシリアルインタフェース、SCSI、IDE、IEEE1284などのパラレルインタフェース、およびD/A変換器、A/D変換器などからなるアナログインタフェースなどから構成されている。入出力インタフェース320fには、キーボード310cが接続されており、ユーザがそのキーボード310cを使用することにより、コンピュータ320にデータを入力することが可能である。
通信インタフェース320gは、たとえば、Ethernet(登録商標)インタフェースである。コンピュータ320は、その通信インタフェース320gにより、所定の通信プロトコルを使用して制御部311との間でデータの送受信が可能である。
画像出力インタフェース320hは、LCDまたはCRTなどで構成された表示部310bに接続されており、CPU320aから与えられた画像データに応じた映像信号を表示部310bに出力するようになっている。表示部310bは、入力された映像信号にしたがって、画像(画面)を表示する。
また、制御部310aのハードディスク320dにインストールされた細胞周期関連蛋白質の活性測定用のアプリケーションプログラム330aは、検出部309から送信された測定試料の蛍光強度(デジタル信号のデータ)を用いて、細胞周期関連蛋白質の活性値を求めている。
また、制御部311は、酵素捕捉部302と、リン酸化処理部303と、ピペット部304と、検出部309を制御するように構成されている。また、検出部309において測定された蛍光強度(デジタルデータ)は、制御装置310に送信されるように構成されている。また、ユーザが分析の開始の指示などの操作を制御装置310において行なうことにより、制御装置310の制御部310aから所定の信号が制御部311に送信される。この信号を制御部311が受信して、制御部311は各機構の動作を実行するように構成されている。また、制御部311の構成は上記第1実施形態の図13に示した制御部8と同様であり、その構成については、説明は省略する。
図20は、第3実施形態による分析装置301の制御装置310の制御部310aおよび分析ユニット301aの制御部311の分析処理フローを説明するためのフローチャートである。次に、図17、図18および図20を参照して、本発明の第3実施形態による分析装置301の制御部310aおよび制御部311の分析処理フローを説明する。
まず、ユーザが制御装置310の電源(図示せず)を入れると、ステップS201において、制御部310aの初期化(プログラムの初期化)が行われるとともに、分析ユニット301aの電源がONになる。次に、制御部310aにおいては、ステップS202において、分析ユニット301aの初期化信号を制御部311へ送信する。
次に、制御部311においては、ステップS301において、分析ユニット301aの初期化の信号を受信したか否かが判断される。初期化の信号を受信しなかった場合には、この判断が繰り返される。また、初期化の信号を受信した場合には、ステップS302において、上記第2実施形態による図17のステップS102と同様の初期化が行なわれる。この後、初期化の終了および多重カラム100の酵素捕捉部302への設置の指示が、制御装置310の表示部310bに表示される。
また、表示部310bの表示を受けて、ユーザは、多重カラム100を酵素捕捉部302にセットする。そして、多重カラム100を酵素捕捉部302に設置したことを制御装置310において入力する。また、制御部310aにおいては、ステップS203において、多重カラム100の設置完了の入力を受け付けたか否かが判断される。入力を受け付けなかった場合は、この判断が繰り返される。また、入力を受け付けた場合には、ステップS204において、第1設置完了信号が制御部311へ送信される。
次に、制御部311においては、ステップS303において、第1設置完了信号を受信したか否かが判断される。第1設置完了信号を受信しなかった場合には、この判断が繰り返される。また、第1設置完了信号を受信した場合には、ステップS304において、酵素捕捉部302で、上記第2実施形態におけるステップS104〜ステップS122と同様に酵素の捕捉(試料調製)が行なわれる。そして、表示部310bにより、試料の調製が終了したこと、および、多重カラム100の取り外しの指示が通知される。
次に、酵素の捕捉(試料調製)が終了した後、ユーザによって、多重カラム100が各カラム(ブランクカラム101、第1カラム102および第2カラム103)に分解されるとともに、分解された各カラムがそれぞれ3つのリン酸化処理部303に移動される。そして、各カラムをそれぞれの3つのリン酸化処理部302に設置したことを制御装置310において入力する。また、制御部310aにおいては、ステップS205において、各カラム(ブランクカラム101、第1カラム102および第2カラム103)設置完了の入力を受け付けたか否かが判断される。入力を受け付けなかった場合は、この判断が繰り返される。また、入力を受け付けた場合には、ステップS206において、第2設置完了信号が制御部311へ送信される。
次に、制御部311においては、ステップS305において、第2設置完了信号を受信したか否かが判断される。第2設置完了信号を受信しなかった場合には、この判断が繰り返される。また、第2設置完了信号を受信した場合には、ステップS306において、液体保存部305(図18参照)から基質溶液が吸引されるとともに、リン酸化処理部303に配置された各カラムに60μLずつ分注される。そして、ステップS307およびステップS308において、ピストン41aが上下移動することにより、基質溶液が吸引および吐出される。これにより、各カラム(ブランクカラム101、第1カラム102および第2カラム103)の担体101h、102dおよび103dに捕捉されていた各酵素と基質溶液中の基質との間で酵素反応が起こる。そして、吐出された溶液には、各酵素の活性を反映した生成物が含まれている。この後、ピペット304aが洗浄部307において洗浄される。
次に、ステップS309において、ピペット304aにより、液体保存部305から蛍光標識化試薬が吸引されるとともに、各カラムに20μLずつ分注される。この後、約20分間静置することにより、酵素の活性を反映した生成物と蛍光標識化試薬とを反応させる。この後、ピペット304aが洗浄部307において洗浄される。
この後、ステップS310において、ピペット304aにより、液体保存部305から標識化反応停止試薬が吸引されるとともに、各カラムに200μLずつ分注される。そして、約3分間静置することにより、過剰の蛍光標識化試薬と標識化反応停止試薬とを反応させて、蛍光標識化処理が行なわれる。この後、ピペット304aが洗浄部307において洗浄される。
そして、ステップS311において、蛍光標識化処理された生成物がピペット304aにより吸引するとともに、検出部309の容器(図示せず)に吐出される。そして、ステップS312において、容器に収容された蛍光標識化処理された生成物の蛍光強度が測定され、ステップS313において、測定結果(デジタルデータ)が制御部311から制御部310aに送信され、制御部311の処理が終了する。
次に、制御部310aにおいては、ステップS207において、測定結果を受信したか否かが判断される。測定結果を受信しなかった場合には、この判断が繰り返される。また、測定結果を受信した場合には、ステップS208において、受信したデータが制御部310aにより分析されて、ステップS209において、分析結果が表示部310bに表示され、制御部310aの処理が終了する。
第3実施形態では、このようにして検体の分析が行なわれる。
第3実施形態では、上記のように、酵素捕捉部302において検体中の酵素が各担体(101h、102dおよび103d)に捕捉された多重カラム100の各カラム(ブランクカラム101、第1カラム102および第2カラム103)を、それぞれ、リン酸化処理部303に移動させ、リン酸化処理部303において、酵素捕捉部302において捕捉した酵素のリン酸化および蛍光標識化を行い、検出部309において、蛍光標識化された酵素の蛍光強度を測定することにより、酵素のリン酸化活性を取得することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、多重カラム100として、ブランクカラム101、第1カラム102および第2カラム102の3つのカラムを連結した例を示したが、本発明はこれに限らず、2つまたは4つ以上のカラムを連結してもよい。
本発明の第1実施形態による試料調製装置の全体構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態によるブランクカラムを示す斜視図である。 本発明の第1実施形態による多重カラムを示す斜視図である。 本発明の第1実施形態による多重カラムの分解断面図である。 ユーザへの供給時における多重カラムを示す断面図である。 第1実施形態による試料調製装置のカラム設置部および固定部を示す平面図である。 第1実施形態による試料調製装置のカラム設置部および固定部を示す正面図である。 図6の100−100線に沿った断面図である。 第1実施形態による試料調製装置の流体駆動部を示す斜視図である。 図9に示した流体駆動部の側面図(一部断面図)である。 第1実施形態による試料調製装置の模式流体図である。 第1実施形態による試料調製装置を示すブロック図である。 第1実施形態による試料調製装置の制御部を示すブロック図である。 第1実施形態による試料調製装置の試料調製動作の流れを説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態による試料調製装置の全体構成を示す斜視図である。 第2実施形態による試料調製装置の構成を示すブロック図である。 第2実施形態による試料調製装置の試料調製動作の流れを説明するためのフローチャートである。 本発明の第3実施形態による分析装置の全体構成を示す斜視図である。 第3実施形態による分析装置の構成を示すブロック図である。 第3実施形態による分析装置の分析動作の流れを説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 試料調製装置
2d カラム接続部(第1カラムカートリッジ接続部、第2カラムカートリッジ接続部)
4 流体駆動部(第1流体駆動部、第2流体駆動部)
5 システム液ボトル(貯留部)
6 廃棄液ボトル(廃棄部)
45 電磁弁(切換部)
100 多重カラム(多重カラムカートリッジ)
101 ブランクカラム(カラムカートリッジ)
102 第1カラム(カラムカートリッジ)
103 第2カラム(カラムカートリッジ)
101a、102a、103a 受入部(液体試料受入部)
101b、102b、103b 導出部(液体導出部)
101c 開口
101d つば部
101g、102c、103c Oリング(シール部材)
101h、102d、103d 担体
110 栓(第1栓体)
111 栓(第2栓体)
201 試料調製装置
204 液体保存部(保管部)
213 ピペット部
301 分析装置
302 酵素捕獲部(試料調製装置)
304 ピペット部(吸引分注部)
309 検出部(分析部)
311 制御部

Claims (13)

  1. 第1液体試料を受け入れ可能な液体試料受入部と、
    前記第1液体試料中の目的物質を単離するための担体と、
    前記担体を通過した前記第1液体試料を導出可能な液体導出部とを備え、
    前記液体試料受入部は、上部に開口を有し、
    前記液体導出部は、他のカラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入可能に構成されている、カラムカートリッジ。
  2. 前記担体には、前記第1液体試料中の目的物質と特異的に結合する物質が固定されている、請求項1に記載のカラムカートリッジ。
  3. 前記担体は、前記第1液体試料中の目的物質と特異的に結合する物質を固定可能である、請求項1に記載のカラムカートリッジ。
  4. 前記液体試料受入部の上端には、前記開口の周縁につば部が設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のカラムカートリッジ。
  5. 第1液体試料を受け入れ可能な液体試料受入部と、前記第1液体試料中の目的物質を単離するための担体と、前記担体を通過した前記第1液体試料を導出可能な液体導出部とを有し、前記液体試料受入部の上部には開口が設けられ、前記液体導出部は、他のカラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入可能に構成されている、複数のカラムカートリッジを備え、
    前記複数のカラムカートリッジの各担体は、前記第1液体試料からそれぞれ異なる前記目的物質を単離するように構成され、
    前記複数のカラムカートリッジのうちの隣接する2つの前記カラムカートリッジのうち、一方の前記カラムカートリッジの液体導出部が他方の前記カラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入されることにより、前記複数のカラムカートリッジが連結されている、多重カラムカートリッジ。
  6. 前記一方のカラムカートリッジの液体導出部の外周部には、シール部材が取り付けられており、
    前記一方のカラムカートリッジの液体導出部が前記他方のカラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入された時、前記一方のカラムカートリッジの液体導出部と前記他方のカラムカートリッジの液体試料受入部との隙間が前記シール部材によりシールされるように構成されている、請求項5に記載の多重カラムカートリッジ。
  7. 前記連結された複数のカラムカートリッジのうち、一方端の前記カラムカートリッジの液体試料受入部を密閉するための第1栓体と、
    他方端の前記カラムカートリッジの液体導出部を密閉するための第2栓体とをさらに備え、
    前記第1栓体により前記一方端のカラムカートリッジの液体試料受入部を密閉し、前記第2栓体により前記他方端のカラムカートリッジの液体導出部を密閉することにより、前記担体内、前記液体試料受入部内および前記液体導出部内に前記担体を保存するための保存液が保持されるように構成されている、請求項5または6に記載の多重カラムカートリッジ。
  8. 第1液体試料を受け入れ可能な液体試料受入部と、前記第1液体試料中の目的物質を単離するための担体と、前記担体を通過した前記第1液体試料を導出可能な液体導出部とを有し、前記液体試料受入部の上部には開口が設けられ、前記液体導出部は、他のカラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入可能に構成されている、複数のカラムカートリッジを含み、前記複数のカラムカートリッジの各担体は、前記第1液体試料からそれぞれ異なる前記目的物質を単離するように構成され、前記複数のカラムカートリッジのうちの隣接する2つの前記カラムカートリッジのうち、一方の前記カラムカートリッジの液体導出部が他方の前記カラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入されることにより、前記複数のカラムカートリッジが連結されている多重カラムカートリッジの下端のカラムカートリッジの液体導出部を接続するための第1カラムカートリッジ接続部と、
    前記多重カラムカートリッジの上端のカラムカートリッジの液体試料受入部に外部から分注された前記第1液体試料を含む流体を前記第1カラムカートリッジ接続部に接続された前記多重カラムカートリッジから吸引するとともに、吸引した前記流体を前記多重カラムカートリッジに送出することが可能な第1流体駆動部とを備えた、試料調製装置。
  9. 前記流体の経路を洗浄するための洗浄液を貯留する貯留部と、
    前記経路を洗浄した後の前記洗浄液を廃棄する廃棄部とをさらに備え、
    前記第1流体駆動部は、
    前記流体を吸引および送出するとともに、前記洗浄液を前記貯留部、前記廃棄部および前記第1カラムカートリッジ接続部の間で移動させるためのシリンジ部と、
    前記シリンジ部によって移動される前記洗浄液の流路を前記貯留部、前記廃棄部および前記第1カラムカートリッジ接続部の間で切り換えるための切換部とを含む、請求項8に記載の試料調製装置。
  10. 前記流体を保管する保管部と、
    前記保管部から前記流体を吸引するとともに、吸引した前記流体を前記第1カラムカートリッジ接続部に接続された前記多重カラムカートリッジの上端のカラムカートリッジの液体試料受入部に分注可能なピペット部とをさらに含む、請求項8または9に記載の試料調製装置。
  11. 第1液体試料を受け入れ可能な液体試料受入部と、前記第1液体試料中の目的物質を単離するための担体と、前記担体を通過した前記第1液体試料を導出可能な液体導出部とを有し、前記液体試料受入部の上部には、開口が設けられ、前記液体導出部は、他のカラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入可能に構成されている、複数のカラムカートリッジを含み、前記複数のカラムカートリッジの各担体は、前記第1液体試料からそれぞれ異なる前記目的物質を単離するように構成され、前記複数のカラムカートリッジのうちの隣接する2つの前記カラムカートリッジのうち、一方の前記カラムカートリッジの液体導出部が他方の前記カラムカートリッジの液体試料受入部の開口に嵌入されることにより前記複数のカラムカートリッジが連結されている多重カラムカートリッジの下端のカラムカートリッジの液体導出部を接続するための第1カラムカートリッジ接続部と、前記多重カラムカートリッジの上端のカラムカートリッジの液体試料受入部に外部から分注された前記第1液体試料を含む流体を前記第1カラムカートリッジ接続部に接続された前記多重カラムカートリッジから吸引するとともに、吸引した前記流体を前記多重カラムカートリッジに送出することが可能な第1流体駆動部とを含む試料調製装置と、
    前記試料調製装置において前記各担体にそれぞれ異なる前記目的物質が保持された前記多重カラムカートリッジから1つずつ分離された各カラムカートリッジの液体導出部を接続するための複数の第2カラムカートリッジ接続部と、
    各カラムカートリッジの液体試料受入部に所定の液体を分注するための吸引分注部と、
    前記第2カラムカートリッジ接続部に接続されたカラムカートリッジから前記所定の液体を吸引するとともに、吸引した前記所定の液体を前記カラムカートリッジに送出することが可能な第2流体駆動部と、
    前記所定の液体が前記目的物質を保持する担体を通過することにより調製された第2液体試料を分析し、前記目的物質の関連する情報を取得する分析部と、
    前記第1流体駆動部、前記第2流体駆動部、前記吸引分注部および前記分析部を制御するための制御部とを備える、分析装置。
  12. 前記制御部は、
    前記吸引分注部を、前記カラムカートリッジの液体試料受入部に前記所定の液体を分注するように制御し、
    前記第2流体駆動部を、前記カラムカートリッジが前記第2カラムカートリッジ接続部に接続された状態で、前記所定の液体が分注されたカラムカートリッジから前記所定の液体を吸引し、その後前記カラムカートリッジへ前記吸引した所定の液体を送出することにより、前記所定の液体を前記目的物質が保持された前記担体を通過させて前記第2液体試料を調製するとともに、調製された前記第2液体試料を前記カラムカートリッジの液体試料受入部へ導出するように制御し、
    前記吸引分注部を、前記カラムカートリッジの液体試料受入部に導出された第2液体試料を吸引するように制御し、
    前記分析部を、前記吸引分注部により吸引された第2液体試料を分析するように制御する、請求項11に記載の分析装置。
  13. 前記第1液体試料が検体であり、前記目的物質が酵素であり、前記所定の液体が基質であり、前記第2液体試料が前記酵素の活性を反映した生成物であり、前記目的物質に関する情報が酵素活性である、請求項11または12に記載の分析装置。
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