JP2008115786A - 内燃機関の過給システム - Google Patents

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Abstract

【課題】応答性に優れ、且つ、燃費を悪化させることなく過給を行う、内燃機関の過給システムを提供する。
【解決手段】本発明の内燃機関の過給システムは、排気通路42に設けた排気絞り弁46と、燃料カットを行っているときに、排気絞り弁46を閉じ、排気絞り弁46の上流側の排気通路42の圧縮空気を容器52に回収する圧縮空気回収手段と、この圧縮空気回収手段により回収された圧縮空気を燃焼室14に直接供給する圧縮空気供給手段と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気通路の空気を回収し、この回収した空気を用いて過給を行う、内燃機関の過給システムに関する。
従来、内燃機関において、過給を行うため、ターボチャージャやスーパーチャージャが用いられている。
ところで、特許文献1には、自動車が減速するときの速度エネルギーを、自動車減速後の再加速時に利用する、自動車の速度エネルギー回収装置が開示されている。この装置は、自動車の駆動軸から得た駆動力を用いて、ブレーキペダルが踏まれた減速時にコンプレッサで圧縮空気を生成し、その圧縮空気をタンクに蓄積し、アクセルペダルが踏まれた、その減速後の次の加速時に、その蓄積された圧縮空気をエンジンのシリンダに送気するように構成されている。
また、特許文献2には、吸入空気量とEGR量とをそれぞれ目標値に制御する機構を備えた、予混合圧縮自着火内燃機関が開示されている。この予混合圧縮自着火内燃機関は、EGR通路に加えて、さらに機関の排気系から排気ガスの一部を蓄圧する蓄圧タンクと、蓄圧タンクに蓄圧された排気ガスを吸気系に供給する流量調整弁とを有する第2の排気還流通路を備え、排気還流検出手段により検出または推定されたEGR量が目標値以下の場合に、蓄圧タンクに蓄圧された排気ガスを流量調整弁により吸気系に供給するように構成されている。
特開平05−262160号公報 特開2005−69143号公報
上記ターボチャージャは、排気ガスのエネルギーを利用して過給するので、アクセルペダルが踏み込まれてから、過給効果が発生するまでに遅れ(応答遅れ)を生じるという問題がある。また、上記スーパーチャージャは、駆動軸であるクランク軸の回転を利用して過給するので、そのパワーロス分、エンジンに負荷がかかり、燃費が悪化するという問題がある。
他方、上記特許文献1に記載の装置は、減速後の次の加速時に、その減速時に蓄積された圧縮空気をエンジンのシリンダに送気するように構成されていて、過給が必要なときに過給を行うものではない。また、上記特許文献2に記載の予混合圧縮自着火内燃機関における機構も、空気を燃焼室に過給するためのものではない。したがって、上記特許文献1に記載の装置および上記特許文献2に記載の機構では、燃費を悪化させることなく、応答性良く、過給することは出来ない。
そこで、本発明は、応答性に優れ、且つ、燃費を悪化させることなく過給を行う、内燃機関の過給システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る内燃機関の過給システムは、排気通路に設けた排気絞り弁と、燃料カットを行っているときに、前記排気絞り弁を閉じ、該排気絞り弁の上流側の排気通路の圧縮空気を容器に回収する圧縮空気回収手段と、該圧縮空気回収手段により回収された圧縮空気を燃焼室に直接供給する圧縮空気供給手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、圧縮空気回収手段により、燃料カットを行っているときに、排気通路に設けた排気絞り弁が閉じられ、この排気絞り弁の上流側の排気通路の圧縮空気が容器に回収される。そして、圧縮空気回収手段により回収された圧縮空気を燃焼室に直接供給する圧縮空気供給手段を備えるので、過給が必要とされるとき、直ぐに過給を行うことが可能になる。すなわち、内燃機関における過給に関して優れた応答性が発揮される。このような構成で過給が行われるので、内燃機関のパワーロスが生じず、燃費悪化が生じることは防止される。
具体的には、前記圧縮空気供給手段は、前記容器と前記燃焼室とをつなぐ供給通路と、該供給通路の端部に、前記燃焼室に臨んで設けられる圧縮空気供給用インジェクタと、を備える。したがって、応答性良く、過給を行うことが可能である。
特に、前記内燃機関の過給システムは、内燃機関に対する要求トルクを導出する要求トルク導出手段と、該要求トルク導出手段により導出された要求トルクが所定の自然吸気トルクを越えるか否かを判定する判定手段と、該判定手段により要求トルクが所定の自然吸気トルクを超えると判定されたとき前記燃焼室に圧縮空気の供給を行うように前記圧縮空気供給手段を制御し、他方、前記判定手段により要求トルクが所定の自然吸気トルクを超えないと判定されたとき前記燃焼室への圧縮空気の供給を行わないように前記圧縮空気供給手段を制御する圧縮空気供給制御手段と、を備えると良い。このような構成とされることで、適切に過給が行われ、要求トルクが実現されることになる。
ただし、前記圧縮空気供給制御手段は、前記要求トルクと前記自然吸気トルクとの差分に基づいて、圧縮空気の供給量を定めるのが好ましい。これにより、より適切に要求トルクが実現される。
また、前記内燃機関の過給システムは、前記圧縮空気供給手段により前記燃焼室に供給される圧縮空気の前記供給量に対応させて、前記燃焼室に供給される燃料量を制御する燃料量制御手段を更に備えると良い。こうすることで、圧縮空気供給手段により圧縮空気が供給される場合にも、混合気の空燃比を所望の空燃比にすることが可能になる。
本発明による内燃機関の過給システムの実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る内燃機関の過給システムが適用された車両のエンジンシステムの概念を図1に示す。本実施形態におけるエンジン(内燃機関)10は、燃料であるガソリンを燃料インジェクタ(燃料噴射弁)12から燃焼室14内に直接噴射し、点火プラグ16によって着火させる筒内噴射型式のものである。
燃焼室14にそれぞれ臨む吸気ポート18および排気ポート20が形成されたシリンダヘッド22には、吸気バルブ24および排気バルブ26を駆動する動弁機構(不図示)と、燃焼室14内の混合気を着火させる前述の点火プラグ16とが組み込まれている。
吸気ポート18に連通するようにシリンダヘッド22に連結されて、吸気ポート18と共に吸気通路28を区画形成する吸気管30の上流端側には、吸気通路28に導かれる空気中に含まれる塵埃などを除去するためのエアクリーナ32が設けられている。このエアクリーナ32よりも下流側に位置すると共に、サージタンク34よりも上流側に位置する吸気管30の部分には、運転者によって操作されるアクセルペダル36の踏み込み量に基づき、通常の運転時、スロットルアクチュエータ38によって開度が調整されるスロットルバルブ40が組み込まれている。このスロットルバルブ40は、電子制御式の吸気絞り弁である。
排気ポート20に連通するようにシリンダヘッド22に連結されて、排気ポート20と共に排気通路42を区画形成する排気管44の途中には、排気通路42の閉塞を可能にする排気絞り弁46が配置されている。排気絞り弁46は、アクチュエータ48により開度が調整される。本実施形態では排気絞り弁46はバタフライ式バルブであるが、不図示のその細部構造により、閉弁時、排気通路42の閉塞が確かなものにされる。ただし、排気絞り弁46の閉弁時における排気通路42の閉塞性をより確かなものにするため、排気絞り弁46は、弁体が排気ガス流の方向に可動であり、それが弁座の上流側にあるポペット式バルブや、シャッター式バルブ等であっても良い。なお、本実施形態では、排気絞り弁46は、排気ガスを浄化するための触媒50の上流側に設けられている。
排気絞り弁46よりも上流側の排気通路42の部分には、容器としての蓄圧タンク52が接続されている。蓄圧タンク52は、回収管54により形成されている回収通路56を介して、排気通路42に接続されている。回収通路56の途中には、逆止弁58が設けられている。逆止弁58は、概して、蓄圧タンク52内の圧力が排気通路42の圧力よりも高いときには回収通路56の閉塞性を確保する。なお、排気絞り弁46が開いた状態での排気通路42の圧力では逆止弁58が開弁しないように、逆止弁58の開弁開始圧力は選定されている。
他方、蓄圧タンク52は、直接に、燃焼室14に接続されている。蓄圧タンク52と、燃焼室14とは、供給管60により形成されている供給通路62を介して接続されていて、供給通路62の端部に、燃焼室14に臨んで設けられる圧縮空気供給用の空気インジェクタ64が設けられている。したがって、蓄圧タンク52内に後述するように回収された空気は、空気インジェクタ64から燃焼室14に直接噴射され得る。なお、本実施形態では、空気インジェクタ64は、ピストン66が往復動するシリンダブロック68に設けられている。
エンジン10は、各種値を検出するべく、各種信号を電子制御装置(以下、ECUと称する。)70に出力する各種センサ類を備えている。具体的には、吸気通路28を流れる空気の流入量を計測するための、すなわち吸入空気量を検出するためのエアフローメーター72が備えられている。また運転者によって操作されるアクセルペダル36の踏み込み量に対応する位置、すなわちアクセル開度を検出するためのアクセルポジションセンサ74が備えられている。また、スロットルバルブ40の開度を検出するためのスロットルポジションセンサ76が備えられている。また、シリンダブロック68には、連接棒78を介してピストン66が連結されるクランク軸80のクランク回転信号を検出するためのクランクポジションセンサ82が取り付けられている。本実施形態においては、このクランクポジションセンサ82は、エンジン回転数(エンジン回転速度)を検出するためのエンジン回転数センサとしても利用される。さらに、排気絞り弁46よりも上流側の排気通路42の部分には、排気ガス中の空燃比の状態を検出するためのA/Fセンサ84が設けられている。また、蓄圧タンク52内の圧力を検出するための圧力センサ86も備えられている。
ECU70は、CPU、ROM、RAM、A/D変換器、入力インタフェース、出力インタフェース等を含むマイクロコンピュータで構成されている。入力インタフェースには、上記各種センサ類などが電気的に接続されている。これらの各種センサ類などからの検出信号に基づき、予め設定されたプログラムにしたがって円滑なエンジン10の運転がなされるように、ECU70は出力インタフェースから電気的に信号を出力する。これにより、燃料インジェクタ12、点火プラグ16、動弁機構、スロットルアクチュエータ38、アクチュエータ48、空気インジェクタ64などの作動が制御される。
ECU70は、通常の運転時、上記各種センサ類などからの信号に基づき、運転状態に応じて各種補正を行いつつ、最適な燃料噴射量(燃料量)、燃料噴射時期、点火時期等を設定する。そして、ECU70は、これら燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期に基づいて、燃料インジェクタ12や点火プラグ16などの作動を制御する。
なお、エンジン10では、クランクポジションセンサ82からの出力信号に基づいて導かれるエンジン回転数が所定回転数(以下、「燃料カット回転数」と称する。)以上であり、且つアクセルポジションセンサ74からの出力信号に基づいて検出されるアクセルペダル36の踏み込み量が「0」、すなわちアクセルペダル36が踏み込まれておらず、スロットルバルブ40の開度が最小となるとき、燃料インジェクタ12からの燃料噴射が停止(以下、「燃料カット」と称する。)される。ただし、このような燃料カットの状態が続いて、エンジン回転数が低下して別の所定回転数(以下、「燃料カット復帰回転数」と称する。)に達すると、燃料噴射は再開される。なお、燃料カットが行われているときは、概ね減速時に対応する。
ところで、エンジン10における通常の運転時、排気絞り弁46が全開にされているので、排気通路42を流れる排気ガスは、最終的には大気に放出される。これに対して、燃料カットがされていて例えば減速時である上記状態のとき、排気通路42を流れる流体を有効に活用することでエネルギーが取り出されて、それが回収される。以下にそのエネルギーの回収について詳細に説明する。なお、ここでいうエネルギーの回収とは、後で詳述されるように、燃料カット中に、排気通路42に至った空気をせき止めて、それら空気の圧力を高めて、圧力の高まった空気(圧縮空気)を回収することである。
本実施形態のエネルギーの回収について、図2のフローチャートに基づいて説明する。なお、図2のフローチャートは、およそ20ms毎に繰り返されるものである。
ECU70は、ステップS201において、回収フラグが「1」、すなわちONであるか否かを判定する。ここで、回収フラグが「1」ということは、エネルギーの回収、つまり圧縮空気の回収の行われる所定条件が満たされていて、場合によっては既にその回収を開始している状態であることを表す。これに対してそれが「0」ということは、圧縮空気の回収が行われる所定条件が満たされていないことを表す。初期状態では同回収フラグはリセットされているためここでは否定されて、ステップS203に進む。
ステップS203では、燃料カット中か否かが判定される。「燃料カット中」ということは、上述の如く、アクセルペダルの踏み込み量が「0」であり、走行中でかつその開始時のエンジン回転数が燃料カット回転数以上であったときに対応している。具体的には、燃料カット中か否かは、燃料噴射量が「0」とされているか否かで判定される。なお、通常の運転時では、エンジン10により所定出力を生み出すべく、「0」より大きな燃料噴射量が上述の如く導かれて燃料噴射が行われている。それ故、通常の運転時は、ステップS203において否定されて当該ルーチンは終了される。他方、ステップS203で、燃料カット中と判定されると、ステップS205へ進む。
ステップS205では、燃料カットを開始したときからの経過時間が、予めROMに記憶されている所定時間以上か否かが判定される。このため、ECU70は、燃料カットが開始されると、内蔵するタイマ装置により燃料カット開始からの経過時間を計測し、燃料カットが解除されるとタイマ装置をリセットする。この所定時間は、燃料カットを行っているときのピストン66の上下動により、吸気通路28から排気通路42に至るきれいな空気により、排気絞り弁46よりも上流側の排気通路42の部分に既に存する排気ガスを排除するのに必要とされる時間である。それ故、燃料カットを開始したときからの経過時間が、この所定時間以上である場合には、排気通路42のその部分の排気ガスが概ね排除されたことを意味する。なお、この所定時間は、エンジン回転数、排気量、排気系の容積等に関連するデータを、そのときのエンジン回転数により検索することでその都度求められても良い。ステップS205において否定されると当該ルーチンは終了され、通常の運転が続行される。他方、ステップS205で肯定されると、ステップS207へ進む。
ステップS207では、圧力センサ86からの出力信号に基づいて求められる蓄圧タンク52内の圧力(図2中の「タンク内圧」)が、蓄圧タンク52に許容される圧力であって、所定圧力である予め決められてROMに記憶されている上限値以下か否かが判定される。蓄圧タンク52内の圧力が十分高まっているときに、さらに圧縮空気の回収を行うことを防ぐためである。ステップS207で否定されると、当該ルーチンは終了される。他方、蓄圧タンク52内の圧力が上限値以下と判断されると、肯定されて、ステップS209へ進む。
ステップS209では、ステップS203からステップS207で肯定されたことで、圧縮空気の回収のための所定条件が満たされているとして、回収フラグが「1」にされる。そして、ステップS211へ進み、排気絞り弁46が閉弁される。
このように、燃料カット中に排気絞り弁46が閉じられると、排気通路42に排気ガスとならずにそのまま流れ込んだ吸気通路28からの空気が、排気絞り弁46でせき止められることになる。特に、本実施形態では排気絞り弁46より上流側に既に存する排気ガスの排除を促してから、排気絞り弁46が閉じられるので、排気絞り弁46よりも上流側には概ね空気のみがたまる。そして、空気が更に送られてくることで、排気絞り弁46よりも上流側の排気通路42の部分の空気の圧力が上昇し、圧縮空気が形成される。
排気絞り弁46よりも上流側の排気通路42の部分の圧縮空気の圧力が高くなっていくと、その圧力は、蓄圧タンク52内の圧力を超えるようになる。その結果、逆止弁58が開弁して、圧力の高い圧縮空気が蓄圧タンク52内に回収され蓄えられることになる。なお、排気絞り弁46の閉弁時に、回収通路56に排気ガスが存する可能性がある。それ故、蓄圧タンク52に蓄えられる圧縮空気には、排気ガスがわずかながら含まれ得るが、排気ガスは含まれない方が良い。
他方、圧縮空気の回収を行うべく回収フラグが「1」にされてから後、圧縮空気の回収の終了の判定を行うために、ステップS213およびステップS215が設けられている。一旦、ステップS209で回収フラグが「1」にされると、次回以降のルーチンのステップS201で肯定され、ステップS213に進む。ステップS213は、燃料カット中か否かを判定するためのステップであり、ステップS213では上記ステップS203と同じ判定が行われる。そして、ステップS213で肯定されると、ステップS215へ進む。ステップS215は、蓄圧タンク52内の圧力が上限値以下か否かを判定するためのステップであり、ステップS215では上記ステップS207と同じ判定が行われる。そして、このステップS215で肯定されると、当該ルーチンが終了される。このように、ステップS213およびステップS215で肯定される限りは、圧縮空気の回収が継続して行われることになる。
ステップS213およびステップS215のいずれかで否定されるに至ると、例えば、アクセルペダル36が踏まれて燃料噴射が再開された結果、ステップS213で否定されるに至ると、圧縮空気の回収を終了するべく、ステップS217へ進む。ステップS217では、排気絞り弁46が開弁され、圧縮空気の回収が終了される。次いでステップS219で回収フラグが「0」にされる。このようにして、エンジン10は、圧縮空気の回収を行わない、通常の運転に復帰されることになる。
ただし、上記の如く回収された圧縮空気の圧力は、2気圧から5気圧(ゲージ圧で1気圧から4気圧)を有することが好ましい。本実施形態では、蓄圧タンク52内の圧縮空気の圧力は、空気インジェクタ64から燃焼室14への圧縮空気の噴射が適切に行われるに足りる圧力であることが必要であり、例えば2気圧から5気圧、好ましくは3気圧程度である。
次に、蓄圧タンク52内に蓄えられた圧縮空気を用いての過給について、図3のフローチャートに基づいて説明する。なお、図3のフローチャートは、およそ20ms毎に繰り返されるものである。
ECU70は、まずステップS301で、要求トルクを導出する。要求トルクの導出は、アクセルポジションセンサ74からの出力信号に基づいて検出されるアクセル開度と、クランクポジションセンサ82からの出力信号に基づいて検出されるエンジン回転数とに基づいて、図4に概念的に示したマップを検索することで導出される。図4のマップは、横軸にエンジン回転数を、縦軸にアクセル開度をとり、要求トルクを表している。図4中、上側の領域に至るほど、要求トルクが増大する。
次いで、ステップS303では、上記ステップS301で導出された要求トルクが、所定の自然吸気トルク(以下、単に「自然吸気トルク」という。)を越えるか否かが判定される。ここで、自然吸気トルクとは、スロットルバルブ40の開度が全開のとき、そのときのエンジン回転数で気筒内に自然に吸入される吸入空気量に基づいて生じる最大トルクのことである。したがって、要求トルクが自然吸気トルクを超えるときには、過給をしなければ、要求トルクが実現不可能である。すなわち、要求トルクが自然吸気トルクを超えるときとは、過給が必要とされているときである。ステップS303では、図5に概念的に示したマップを検索することでその判定がなされる。図5では、横軸にエンジン回転数をとり、縦軸にトルクをとり、2つの曲線α、βが表されている。曲線αは、各エンジン回転数における自然吸気トルクを結んだ自然吸気トルクラインであり、曲線βは、過給時に最大で発揮される最大トルクを結んだ最大トルクラインである。具体的には、ステップS303では、曲線αを要求トルクが越えるか否かの判定が行われ、その判定はステップS301で導出された要求トルクと、そのときのエンジン回転数とで図5のマップを検索することで行われる。そして、ステップS303で、要求トルクが自然吸気トルクを超えていないとして否定されると、ステップS305へ進み、圧縮空気の供給が実行されないようにされる。すなわち、この場合には、過給を行う必要がないので、空気インジェクタ64からの圧縮空気の噴射は停止され、自然吸気のみが行われることになる。他方、ステップS303で、要求トルクが自然吸気トルクを超えるとして肯定されると、ステップS307へ進み、過給が行われることになる。
ステップS307では、要求トルクと自然吸気トルクとの差分に基づいて、圧縮空気の供給量が導出される。圧縮空気の供給量は、要求トルクが自然吸気トルクを超えるほど、多くなる。そして、導出された量の圧縮空気が、吸気バルブ24が吸気行程の最後で閉じられてから、直ぐに、空気インジェクタ64より燃焼室14に噴射される。なお、本実施形態では、空気インジェクタ64からの圧縮空気の噴射は、吸気バルブ24が閉じられてから、可能な限り直ぐに、遅くても圧縮行程中ほどまでに行われる。燃焼室14の圧力が低いときの方が、空気インジェクタ64から空気の噴射を行い易いからである。
また、ステップS307では、圧縮空気の燃焼室14への供給が行われることに伴い、所望の値の空燃比の混合気が形成されるように、圧縮空気の供給量に対応して、燃焼室14に供給される燃料量を増量制御することが行われる。好ましくは、混合気の空燃比がストイキオメトリー(理論空燃比)になるように燃料量の調整制御が行われる。
そして、ステップS309へ進み、燃料量調整のためのフィードバック補正が行われる。これは、次回の混合気の空燃比を所望の値に調整するために、A/Fセンサ84からの出力信号による検出値に基づいて行われる。具体的には、圧縮空気の供給量と、燃料量の増量分との対応関係に修正がかけられ、燃料噴射量を求めるための演算にある補正係数が乗じられることになる。このようにして圧縮空気の供給量に対する燃料噴射量の増量分が調整されるので、混合気の空燃比が適切な空燃比にされ、その燃焼が適切に行われことになる。したがって、触媒50により排気ガスの浄化が適切に行われることになる。なお、圧縮空気の供給量の導出に関してフィードバック補正がかけられ、次回の圧縮空気の供給量が増減されても良い。
このような過給は、過給が必要なとき、蓄圧タンク52内の圧力が続く限り行われる。ただし、ステップS307での圧縮空気の供給(噴射)は、その量や時期も含めて、蓄圧タンク52内の圧力に基づいて判断される。例えば、蓄圧タンク52内の圧力が十分な圧力、例えば2気圧を有さない場合には、圧縮空気の供給を行うことが出来ないとして、ステップS307に至っても上記過給は行われない。
以上、燃料カットを行っているとき、排気絞り弁46を閉じることで、エンジン10の燃焼室14を経た空気により形成された圧縮空気が蓄圧タンク52に蓄えられる。そして、急加速時などの要求トルクが大きい運転状態になると、それ以降直ぐの、吸気行程最後での吸気バルブ24の閉弁後、その蓄えられた圧縮空気が燃焼室14に供給される。したがって、要求トルクが大きい運転状態になると、直ぐに吸入空気量を高めることが可能になる。すなわち、過給が必要になると、直ぐに、自然吸気状態よりも、より吸入空気量が多くされる過給状態に移行することが可能になる。このように、実施形態に基づいて説明した本発明によれば、過給の応答性が高まり、加速要求に追従させて、発生トルクを増大させることが可能になる。
なお、燃料カット時、排気絞り弁46が閉じられることで、温度の低い空気が蓄圧タンク52に回収される。したがって、そのような空気が触媒50に至ることを低減でき、触媒50の温度低下が防止される。これにより、燃料カットが生じても、排気エミッションが悪化するのは防止される。
以上、本発明を上記実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、筒内噴射形式の内燃機関に適用されることに限定されず、ポート噴射型式の内燃機関、筒内噴射とポート噴射とを行うデュアル噴射形式の内燃機関、あるいは圧縮点火式内燃機関であるディーゼルエンジンにも適用され得る。
圧縮空気を回収する機構(圧縮空気回収手段)および回収された圧縮空気を燃焼室14に直接に供給する機構(圧縮空気供給手段)は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態では、蓄圧タンク52内の圧縮空気を空気インジェクタ64からその圧力に基づき供給することにしたが、圧縮空気の供給圧力を調整するべく例えば供給通路62の途中や蓄圧タンク52に加圧ポンプが設けられても良い。上記実施形態では、空気インジェクタ64をシリンダブロック68に設けたが、シリンダヘッド22に設けるようにしても良い。空気インジェクタ64の設置場所は、蓄圧タンク52内の圧縮空気を直接に燃焼室14に供給可能であれば、どのような場所であっても良い。ただし、筒内噴射形式の内燃機関の場合、空気インジェクタ64の設置位置より、燃料インジェクタ12の設置位置が優先される。混合気の燃焼性の観点から、燃料インジェクタ12の設置位置は重要だからである。なお、圧縮空気の燃焼室14への供給は、吸気バルブ24が閉じられてから、その直後の圧縮行程半ばまでに行われるのが好ましい。
また、上記実施形態では、回収通路56に逆止弁58を設けることにしたが、この逆止弁58は、制御弁であっても良い。この場合には、排気絞り弁46を閉弁したことにより、排気通路42の圧力が蓄圧タンク52内の圧力を超えたときにのみ、制御弁を開くようにすることで、適切に圧縮空気の回収が行われ得る。なお、この場合には、排気絞り弁46よりも上流側の排気通路42の部分の圧力を検出するための圧力センサが設けられるのが良い。
また、上記実施形態では、アクセル開度に基づいて要求トルクを求め、その後、その求めた要求トルクが自然吸気トルクを越えるか否かを判定することにした。しかしながら、これらの判定を1つのステップで行うようにしても良い。例えば、要求トルクと対応関係にあるアクセル開度が、最大の自然吸気トルクに対応するアクセル開度を越えるか否かで、それらの判定が代替されても良い。より具体的には、図4に示すように、自然吸気トルクの最大値に対応する、各エンジン回転数に対するアクセル開度を結んだ曲線γを含むマップを予め作成し、ROMに記憶しておく。そして検出されたアクセル開度が、曲線γを越えるか否かを調べる。これにより、アクセル開度が曲線γを超えるときは要求トルクが自然吸気トルクを越えるときと、他方、それが曲線γを超えないときには要求トルクが自然吸気トルクを越えないときと判定することができる。
なお、上記実施形態では、圧縮空気を回収するために排気絞り弁46を単に閉じるようにしたが、圧縮空気を効率よく且つ的確に回収するために、それに加えて、その回収のときスロットルバルブ40を所定開度にまで、例えば全開にまで、強制的に開かせるのが好ましい。このスロットルバルブ40を全開にすることは、排気絞り弁46が閉弁されることに伴って行われ、排気絞り弁46が開弁されることに伴って終了されるのが好ましい。このようにすることで、圧縮空気を回収するとき、排気絞り弁46よりも上流側の排気通路42の部分に多くの空気が至り、その圧力上昇が促進される。
また、上記実施形態では、エンジン10はターボチャージャを備えていなかったが、更にそれを備えても良い。ターボチャージャは、周知の如く、シャフトを介して連結された2つの回転体を備える。一方の回転体であるタービンホイールは排気系内の排気ガスに晒され、他方の回転体であるコンプレッサホイールは吸気系内の吸気に晒される。このような構成を有するターボチャージャは、タービンホイールが受ける排気流(排気圧)を利用してコンプレッサホイールを回転させ、吸気圧を高めて過給を行うものであるが、上記の如く、その応答性に問題がある。その応答遅れを改善するため、このようなターボチャージャを備えた内燃機関に本発明が適用されるのは好ましいことである。例えば、ターボチャージャの応答遅れ期間にのみ、その応答遅れを補うように、本発明による上記の如き過給が行われるようにしても良い。
なお、上記実施形態では、本発明をある程度の具体性をもって説明したが、本発明については、特許請求の範囲に記載された発明の精神や範囲から離れることなしに、さまざまな改変や変更が可能であることは理解されなければならない。すなわち、本発明は特許請求の範囲およびその等価物の範囲および趣旨に含まれる修正および変更を包含するものである。
本発明に係る実施形態の内燃機関の過給システムが適用された車両のエンジンシステムの概念図である。 圧縮空気回収用のフローチャートの一例である。 過給用のフローチャートの一例である。 要求トルク導出用のマップの一例である。 要求トルクを、自然吸気トルクと比較するためのマップの一例である。
符号の説明
10 エンジン
12 燃料インジェクタ
46 排気絞り弁
52 蓄圧タンク
64 空気インジェクタ

Claims (5)

  1. 排気通路に設けた排気絞り弁と、
    燃料カットを行っているときに、前記排気絞り弁を閉じ、該排気絞り弁の上流側の排気通路の圧縮空気を容器に回収する圧縮空気回収手段と、
    該圧縮空気回収手段により回収された圧縮空気を燃焼室に直接供給する圧縮空気供給手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の過給システム。
  2. 前記圧縮空気供給手段は、
    前記容器と前記燃焼室とをつなぐ供給通路と、
    該供給通路の端部に、前記燃焼室に臨んで設けられる圧縮空気供給用インジェクタと、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の過給システム。
  3. 内燃機関に対する要求トルクを導出する要求トルク導出手段と、
    該要求トルク導出手段により導出された要求トルクが所定の自然吸気トルクを越えるか否かを判定する判定手段と、
    該判定手段により要求トルクが所定の自然吸気トルクを超えると判定されたとき前記燃焼室に圧縮空気の供給を行うように前記圧縮空気供給手段を制御し、他方、前記判定手段により要求トルクが所定の自然吸気トルクを超えないと判定されたとき前記燃焼室への圧縮空気の供給を行わないように前記圧縮空気供給手段を制御する圧縮空気供給制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の過給システム。
  4. 前記圧縮空気供給制御手段は、前記要求トルクと前記自然吸気トルクとの差分に基づいて、圧縮空気の供給量を定めることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の過給システム。
  5. 前記圧縮空気供給手段により前記燃焼室に供給される圧縮空気の前記供給量に対応させて、前記燃焼室に供給される燃料量を制御する燃料量制御手段を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の過給システム。
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